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【R-18】こんな時期だし、ゲーム主人公のイチャエロSS書いてく【完結編】

 ▼ 1 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:03:13 ID:gRBAl3og [1/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

【R-18】新学期だし、ゲーム主人公のイチャエロSS書いてく
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=965262


上記SSの続編です。

以下、簡単な あらずし。

 ▼ 2 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:03:54 ID:gRBAl3og [2/19] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


【 Episode−1 】
 レッド×ブルー、「幼馴染の弱みを握る」
 上手いことブルーに使われ苛立っていたレッドが、彼女の揶揄いに乗じて仕返しに打って出る。


【 Episode−2 】
 ヒビキ×コトネ、「脱衣願望奈良公園」
 コトネのパンツを見たいヒビキは、綿密な計画のもと、とある作戦を実行する。高級オボンでオドシシを買収。


【 Episode−3 】
 ユウキ×ハルカ、「ライブチャットにご用心」
 ハルカがライブチャットを切り忘れたことに気付いたユウキ。しばらく彼女を観察していると……。


【 Episode−4 】
 コウキ×ヒカリ、「お嬢様のスカート事情」
 ヒカリのスカートは特殊生地で絶対に風で捲れないらしい。事実か確かめるべく、コウキはヒカリとデートすることに。高級オボンでネイティを買収。


【 Episode−5 】
 トウヤ×トウコ、「草食男子に惚れる時」
 バトル好きでボーイッシュなトウコが見せた涙。草食トウヤは理由を聞いて憤慨し、仕返しに行く。高級オボンの差し入れあり。


【 Episode−6 】
 キョウヘイ×メイ、「あなたも元気メイっぱい」
 メイを守るために骨折したキョウヘイは、入院生活中、下の処理に困っていた。そのことをメイは知ってしまい……。高級オボンのお見舞いあり。


【 Episode−7 】
 カルム×セレナ、「クールな彼女の裏の趣味」
 セレナには、誰にも知られていない秘密があった。密かに彼女に好意を寄せていたカルムが、その秘密を知り……。高級オボンでニャオニクスを買収。


【 Episode−8 】 
 ヨウ×ミヅキ、「悪戯、告白、野天風呂」
 天然温泉に出かけたヨウとミヅキ。ミヅキは色仕掛けでヨウを揶揄って楽しむが、笑えない事態に発展してしまう。高級オボンに違法栽培疑惑。


【 Episode−9 】
 カケル×アユミ、「デート気分で波乗りピカブイ」
 サーフィンに出かけたカケルとアユミ。アユミはカケルを喜ばせようとお洒落するが、彼には少し刺激が強かったようで。高級オボンに違法栽培疑惑。


 ▼ 3 グラージ@ちからのハチマキ 20/12/02 01:09:39 ID:Jitk181o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
きたか!支援
 ▼ 4 タチマル@しんかいのキバ 20/12/02 01:10:38 ID:/Kw6WS1M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援の嵐
 ▼ 5 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:10:46 ID:gRBAl3og [3/19] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告





【 Episode−10 】
 マサル×ユウリ、「届かぬ実力、届かぬ想い」





ガラル地方、ワイルドエリア・ストーンズ原野――。



 ユウリ 「やっぱりワイルドエリアは いつ来ても雄大だね〜」

 マサル 「あぁ。伸び伸び暮らしてる野生ポケモンたちを見てるだけでも飽きないな」

 ユウリ 「じゃあテント組み立てないと。ここをキャンプ地とするー! ……なんてね」


ユウリは無邪気にテントを組み立て始めた。

こう見えて、彼女はガラルのチャンピオン。その可愛らしさとは裏腹に、ダンデさんに打ち勝った実力者だ。


オレはと言うと、ガラルリーグではセミファイナルでホップに負けて、ユウリとバトル出来ずに終わってしまった。

そのホップは今、博士になるという目標のために勉強中。オレより実力があるって言うのに。


 ユウリ 「マサルも早くテント作っちゃいなよー」

 マサル 「ん? あぁ!」


で、なんでオレとユウリがワイルドエリアに来ているかと言うと、ホップの研究を手伝うためだ。


……実は、最近。


ワイルドエリアで、不自然に傷付いたポケモンが数多く発見されている。

なかでもカジッチュが多く、他にも、タネボー、アマカジなど、何故か草タイプのポケモンばかりが被害に遭っている。

ホップがそれを研究テーマとして、何が原因かを探っているのだ。


また、これはポケモン保護協会などからも注目されていて、ユウリは【チャンピオンの職務として】その研究に参加している。

ユウリもホップも凄い存在になりつつあるって言うのに、オレは なにも……。
 ▼ 6 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:11:20 ID:gRBAl3og [4/19] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


 ユウリ 「テント完成〜! カレーの準備も しちゃおうかな」


と、そんなオレの悩みは いざ知らず、ユウリは相変わらず無邪気だ。


 マサル 「ユウリ、一応これ仕事なんだろ?」

 ユウリ 「そうだよ。いや〜、チャンピオンって大変だね〜」

 マサル 「大変な割りには随分と楽しんでるように見えるけどな」

 ユウリ 「だって、お仕事も楽しい方が良いじゃん。確かに、傷付いたポケモン達のことは心配だけどさ。研究って、そんな簡単に答えは出ないんだよ?」

 マサル 「おぉ、勿論そうだな」

 ユウリ 「この調査だって、長期的なものになると思うの。だからモチベーションを保つためにも、楽しく、ねっ?」 ニコッ

 マサル 「っ……、まぁ、ユウリがそう言うんなら」


ダメだな、オレ。ユウリの笑顔を見ると、なにも言い返せなくなっちまう。

見ての通り、ユウリは可愛いし、無邪気だ。そしてなにより……。


 ユウリ 「〜♪」 シャガミ

 マサル 「っ……!」


鍋や皿を用意しようとバッグを漁るユウリは、なんの躊躇いも無く しゃがみ込む。

その姿勢だと、スカートの中、丸見えなんだけど……。


 マサル 「なぁユウリ……、スカート」

 ユウリ 「ん? なにマサルー、私のスカートのなか覗こうとしてるの〜?」

 マサル 「その姿勢だと見えるって言ってるんだよ」


ユウリは正直、無防備だ。

オレは目のやり場に困るし、その、よく知った仲の子の無防備な姿というのは、なかなか心臓に悪い。良い意味で。
 ▼ 7 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:11:59 ID:gRBAl3og [5/19] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

 ユウリ 「ふふっ。大丈夫だよ。マイクロ丈スパッツ穿いてるもん」 ピラッ

 マサル 「いや見せなくて良いから!」


ユウリは立ち上がると、自らスカートを捲ってオレに見せる。

確かにスパッツを穿いてるから、パンツが見えることは無い。けど、マイクロ丈? そのスパッツ自体が短く、黒いパンツに見えてしまう。

これはこれでオレの体を刺激する。


 ユウリ 「ふふ〜ん。なに焦ってんのよマサル〜」 ピラピラ

 マサル 「ユウリ無防備過ぎだぞ! ちょっとはチャンピオンとしての自覚をだなぁ……」

 ユウリ 「もー。誰にでも見せる訳じゃないのに」

 マサル 「とにかく、早く調査始めようぜ。ホップのためにも」

 ユウリ 「はーい。じゃあマサルもテント作っちゃいなよ」

 マサル 「あぁ」



ユウリは、前から こんな感じだった。

オレとユウリ、それにホップは、近所同士と言うこともあって、よく一緒に遊んでいた。

スパッツ穿いてるから〜と、ユウリはオレたち男が居るにも関わらず、スカートで無防備な姿を見せることが多かった。


これが小学生くらいなら分かるけど、この歳になっても無防備さを自覚しないってのは、流石にそろそろマズい。

ユウリは もう、普通のトレーナーじゃない。ガラルの新チャンピオンなんだ。その辺のこと分かってるのかなぁ……。
 ▼ 8 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:12:52 ID:gRBAl3og [6/19] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

 ユウリ 「出て来て、インテレオン」

 インテレオン 「めそっ」

 マサル 「行くぞエースバーン!」

 エースバン 「えば!」

 ユウリ 「じゃあ、傷付いたポケモンを見つけたら保護。傷付けてる原因を見つけたら、まずは排除じゃなくて、スマホロトムで録画。分かった?」

 マサル 「あぁ。原因を映像に記録しなきゃいけないんだもんな」

 ユウリ 「うん。他の野生ポケモンが原因なのか、人為的な何かが原因なのか……」

 マサル 「一つ言えるのは、傷の大きさからして、ダイマックスポケモンは関係なさそうだよな」

 ユウリ 「そだね」


不自然に傷付いたポケモン――と言うのは、草タイプに偏っているけど、まず傷の付き方が普通じゃない。

と言っても、酷く痛めつけられたとか、そういう類では無い。体の一部分だけが抉り取られたような感じだ。

また“一部分”と言っても、決まった部位では無く、“体のどこか一部分”で、これについては共通点は無い。

そして、その部分は小さく、また、被害に遭っているポケモンも小さめの種族であることから、ダイマックスポケモンが暴れた被害、というのは考えにくいのだ。


 ユウリ 「じゃあ、私は“巨人の鏡池”のほうを探すね」

 マサル 「オレは“巨人の帽子”エリアだな。頼んだぜエースバーン!」

 エースバン 「えーばっ!」

 ユウリ 「暗くなったら危ないから、16時には戻るようにね」

 マサル 「おう。ユウリも気を付けてな」

 ユウリ 「大丈夫っ。私こう見えてもチャンピオンなんだから」

 マサル 「そうは言っても女の子なんだから、無茶するなよ」

 ユウリ 「またそうやって女の子扱いする〜!」

 マサル 「心配してるんだぞオレは」

 ユウリ 「ふーんだ。行こうインテレオン」 プイッ

 インテレオン 「めそ」 ヤレヤレ


ユウリは頬を膨らませながら、巨人の鏡池エリアへと向かって行った。

まったく。あんなに無邪気で無防備なんだから、心配するに決まってるだろ。


……けど、実力的にはユウリの方が断然上。

オレなんかに心配されたところで、ユウリにとっては失礼なのかもしれないな……。
 ▼ 9 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:15:26 ID:gRBAl3og [7/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告





ユウリと別々に調査して、あっという間に集合の16時となった。


当然と言うべきか、この日、ポケモンの不自然な傷についての情報は、特に得られなかった。

ポケモン保護協会、さらにはチャンピオンにも調査指令が出るような事件。簡単に情報が手に入らないことは、はじめから分かっていたことだ。


 ユウリ 「何匹かカジッチュを見かけたけど、みんな元気で問題なかったよ」

 マサル 「こっちもだ。他の草タイプのポケモンも気にして探したけど、変な傷とかは無かったな」

 ユウリ 「こりゃ難しい調査になりそうだね〜」

 マサル 「あぁ。ワイルドエリアは広いし、もうちょっと人数欲しいよなぁ」

 ユウリ 「仕方ないよ。レベルの高いポケモンも生息してるんだから、実力のあるトレーナーにしか調査させないって言ってたし」

 マサル 「うーん……、ジムリーダーの人たちは忙しいから無理だしなぁ」

 ユウリ 「ガラルリーグの実力者……、ビート君とマリィちゃんも、ジムリーダーになっちゃったからね」

 マサル 「そうだよな……」



セミファイナルに出場したトレーナーの中で、いわゆるベスト4に進出したのが、オレ、ユウリ、ホップ、マリィ。

飛び抜けた実力を持ったユウリは、新チャンピオンに。

そんなユウリに惜しくも敗れたホップは、ポケモン博士の道に。

これまたユウリに破れたマリィは、スパイクタウンのジムリーダーに。

そして、ジムチャレンジの資格を剥奪されたビートも、なんだかんだでポプラさんの後継ジムリーダーに。


ジムチャレンジに参加した実力者たちは、輝かしい成果を出している。


なのに、オレには何もない。

ベスト4進出とは言え、それだけでは、他のチャレンジャーたちと何一つ変わらない。


こうしてユウリの――チャンピオンの調査の手伝いという、傍から見れば名誉な仕事を貰った訳だけど、この事件が起きなければ、それは無かった話。

本当ならオレは、何も手に入れられなかったのだ。

みんなは成功をおさめたって言うのに、なんでオレだけ……。
 ▼ 10 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:16:46 ID:gRBAl3og [8/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「マサル? マサルー?」

 マサル 「……ん、あぁ、どうした?」

 ユウリ 「こっちのセリフだよ。どうしたのボーっとしちゃって?」

 マサル 「いや、なんでもない」

 ユウリ 「そう? じゃあカレー作ろうよ」

 マサル 「そうだな」


キャンプと言えばカレー。ガラルでは常識だ。

ワイルドエリアでの調査時間を確保すべく、オレ達はテントに泊まり込み。当然、食事も自分たちで準備しなければならず、献立がカレーになるのは当然だ。


ちなみに、この調査には、オレはエースバーン、ユウリはインテレオンしか連れてきていない。

2匹はオレ達が初めて貰ったポケモンだ。いまいちど初心に返ろうと言う想いを込めたものだけど、食材の荷物を減らすためでもある。

調理の手間を考えると、それは仕方のないことだ。



 ユウリ 「完成ー! ちょっと辛口のアップルカレー!」


煮込みさえ考えなければ、カレーは簡単に作れる料理。

オレは飯盒での白米の準備と火加減の調整。ユウリは材料の下準備と味付け。分担して作ったカレーは、当然――。


 ユウリ 「うん、美味しい!」

 マサル 「あぁ。辛口に りんごの酸味が良いアクセントだな!」

 インテレオン 「めそ〜」

 エースバン 「えばばぁ♪」


当然、美味しいに決まってる。

特選リンゴは もぎたて新鮮。ユウリが準備した香辛料との相性は抜群で、店に出せるレベルだ。
 ▼ 11 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:18:10 ID:gRBAl3og [9/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「ユウリの味付けは最高だな」

 ユウリ 「えへへっ。でもほら、マサルの ご飯の炊き加減も絶妙だよ」

 マサル 「うん……、褒められてるのか微妙だなソレ」

 ユウリ 「褒めてるよ〜」

 マサル 「具材のカットも ちょうど良い大きさだし、やっぱり女の子は違うよな〜」

 ユウリ 「ほらまた! マサルいつも女の子扱いするよね」

 マサル 「褒めてるんだぞ?」

 ユウリ 「も〜」 プイッ

 インテレオン 「めそ〜」 ヤレヤレ


ぷいっと そっぽを向いてカレーを頬張るユウリ。

けどカレーの美味しさからなのか、隠しているつもりだろうけど口元が緩んでいる。

こういうところもユウリの可愛さだ。こんなに愛嬌のあるチャンピオン、ガラル史上初なんじゃないかな。


 マサル 「明日も同じエリアを調査で良いんだよな?」

 ユウリ 「……うん」

 マサル 「草ポケモンなら、朝しか活動しない奴も居るだろうし、今日は早く寝て明日に備えようぜ」

 ユウリ 「そのつもりだもん」 ガツガツ


そう言ってユウリは、カレーを一気に食べきった。

オレも遅れまいと、カレーを喉に流し込み、最後にトッピングのリンゴで締める。辛さで熱くなった喉が、酸味と甘みで落ち着きを取り戻していく。


 マサル 「ご馳走さま。美味かったな」

 ユウリ 「ご馳走様でした。早く片付けて、早く寝ないとね」

 マサル 「あぁ」



片付けを済ませ、オレたちは各々のテントに入り込む。

まだ20時前だけど、調査で歩き回ったこともあって、寝袋に入ってすぐ眠ってしまった。


 ▼ 12 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:19:44 ID:gRBAl3og [10/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



夜が明ける。


テントを拠点としてる分、今日は丸一日調査が出来る。

朝食は簡単にトーストで済ませ、オレとエースバーンは昨日と同じく、巨人の帽子エリアへと向かった。



 マサル 「気持ち良い朝だな〜」

 エースバン 「え〜ば〜」


柔らかな日差し、朝を告げる鳥ポケモン達の鳴き声、朝露に濡れた草木の匂い。

こんなに豊かな自然に囲まれた場所で暮らしている野生ポケモンが、少しだけ羨ましく感じる……。


 マサル 「……って、それは違うか」

 エースバン 「えば?」

 マサル 「野生って環境は厳しいだろうけどさ。自分1人だけ取り残されるとか、そういう焦りを感じることは無いんだろうな、野生ポケモンって」

 エースバン 「えんば……」

 マサル 「ユウリやホップ、それにマリィとビートも将来安泰でさ。オレだけ……、同じスタートラインに立ってたはずなのに、なんでオレだけ……」

 エースバン 「えばばぁ……」

 マサル 「……ごめんな。別にお前たちを責めてる訳じゃないんだ。オレの実力が届かなかった、ただそれだけなんだ」

 エースバン 「えばっ! えーば!」

 マサル 「この調査だって、本当はユウリだけで――チャンピオン1人で やるものだったんだぜ? ほら、ブラックナイトの調査とか、ダンデさん1人で動いてただろ?」

 エースバン 「えーば」

 マサル 「でもユウリは、オレを誘ってくれた。1人だけ、なんのも目的も無いオレをさ」

 エースバン 「えば」

 マサル 「だから、この調査で何かしらの結果を出して、ユウリの力にならないとな。ホントは2人一緒で行動した方が良いんだけど……」

 エースバン 「えば?」

 マサル 「いくらチャンピオンって言っても、ユウリは女の子だ。インテレオンが一緒とは言え、もしもの時、1人じゃ危ないだろ?」

 エースバン 「えんば……」

 マサル 「今日の調査が終わったら言ってみるか。明日からは2人で行動しようって」

 エースバン 「えば……」


 ▼ 13 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:20:49 ID:gRBAl3og [11/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



早朝から始めた調査だが、結局今日も収穫は無かった。

たまに見かけるカジッチュに傷は無かったし、他の草ポケモンたちも、至って普通、伸び伸びと過ごしていた。



 マサル 「今日もご苦労さま、エースバーン」

 エースバン 「えば!」

 マサル 「ユウリは まだ戻ってないのか……」


テントを張った2人の拠点に、ユウリの姿は無かった。

もう約束の16時を10分ほど過ぎている。ああ見えて時間に正確なユウリにしては珍しい……。



 ユウリ 「ただいまー」



そんなことを考えていると、背後から明るい声。


 マサル 「遅かったじゃんユウリ。心配して……どうしたんだよその格好!?」

 ▼ 14 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:22:30 ID:gRBAl3og [12/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
振り向いて、驚いた。


 ユウリ 「いや〜、参ったよ。カジッチュを追いかけてたら、丘の段差から転がり落ちちゃって」


てへへっ、と笑うユウリだが。

グレーのニットパーカーは泥だらけで、袖の部分が破けている。

スカートも裾が少し汚れ、足には痛々しい擦り傷が。


 マサル 「大丈夫なのか!?」

 ユウリ 「うん。単なる擦り傷だし、そんな急斜面から落ちた訳でもないし」

 マサル 「なら良いけど……、心配させるなよ……」

 ユウリ 「心配してくれるんだ〜。ありがと」

 マサル 「当然だろ。だいたいユウリは、ちょっと無防備過ぎだぞ。もし大怪我してたら――」


 ユウリ 「あ……っと、ごめんマサル。預かり屋さんでシャワー借りて来ても良いかな?」

 マサル 「ん? あぁ……そうだよな。行って来いよ」

 ユウリ 「うん。すぐ戻るね」


そう言うとユウリは、橋の近くにある預かり屋の方へ駆けて行った。

普通に走れるのを見るに、大した怪我じゃないことは本当のようだ。



 マサル (ユウリ、もっと自分が女の子だってこと自覚してくれないとなぁ……)


スパッツを穿いているからと、スカートにも関わらず活発に行動するユウリ。

今回のことだって、きっと いつものように無茶したんだと思う。

調査対象のカジッチュを見つけて、夢中になって追いかけて、まわりが見えなくなって、斜面から転がり落ちて。


大した怪我じゃないから良かったものの、日中のオレの予感が、当たってしまったことになる。

もし大怪我してたら――。もし斜面じゃなくて崖だったら――。もしインテレオンと はぐれて いたら――。


 マサル (やっぱり明日からは一緒に行動だな)


オレは調査の簡単なレポートを記入しつつ、ユウリの帰りを待った。


 ▼ 15 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:24:28 ID:gRBAl3og [13/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 ユウリ 「ただいまー」



……と、のほほん とした感じで帰って来たユウリ。

シャワーを浴びて ほのかに赤く火照った素肌と、水気を帯びたダークブラウンの髪。

汚れたからかパーカーは脱いでおり、ピンクのワンピースが際立つ。預かり屋が気を利かせてくれたのか、足の擦り傷には絆創膏が貼られていた。


 ユウリ 「ふ〜。汗も流せたし、パーカーは洗濯して貰えたし、近くに預かり屋さんがあって良かったよ」

 マサル 「なぁユウリ」

 ユウリ 「なぁに?」

 マサル 「明日からは、2人で一緒に調査しよう」

 ユウリ 「えっ……どうして? 手分けした方が早いよ?」

 マサル 「いや。何か起きた時のことを考えると、別行動は危ないと思うんだ」

 ユウリ 「大袈裟だなマサルは。大丈夫、明日からは もう少し気を付けて調査するから」

 マサル 「いや、ダメだ」

 ユウリ 「どうしてよ?」

 マサル 「いくら気を付けるって言っても、ユウリは ちょっと抜けてるとこ あるだろ?」

 ユウリ 「酷いなぁ。私こう見えてもチャンピオンなんだよ?」


チャンピオン――。

ユウリは最近、オレの忠告に対し、ことごとくチャンピオンであることを持ち出してくる。


オレが届かなかった、いや、掴みかけることすら出来なかった地位、ガラルチャンピオン。



 マサル 「チャンピオンになったら、完璧な人間になれるって言うのかよ!?」


 ▼ 16 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:28:20 ID:gRBAl3og [14/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ユウリ 「えっ……、どうしたのマサル?」

 マサル 「実際ユウリは怪我してるだろ!? チャンピオンを自慢したい気持ちは分かるけど、ちょっとは現実見ろよ!」

 ユウリ 「自慢って……、そんな言い方ないじゃん! 私だって いつまでも子供じゃないんだよ!?」

 マサル 「確かに子供じゃないよ。けどユウリは心配なんだよ! 無邪気だし無防備だし! 危ないことを危ないと気付かない! もっと女の子であること自覚しろよ!」

 ユウリ 「またっ……! なんでマサル、いつも私を女の子扱いするのよ!? そんなに私のこと見下したいの!?」

 マサル 「見下すとかじゃない! ポケモンバトルの実力はあっても、力は女の子の方が弱いだろ!? 危ないこと止めるのは当然だろ!」

 ユウリ 「そういうのが子ども扱いじゃん! 私だってチャンピオン以前に、1人のトレーナーなんだよ!?」

 マサル 「そうかもしれないけど実際っ――」





  ― 突風ビュオオオオオオォォォォォォォ!!!





言い争いの最中、オレたちの間を吹き抜けた突風。



  ― フワッ



それは、ユウリのワンピースの裾を、いとも簡単に持ち上げた。

普段なら ある程度ガードしてくれるパーカーを着ていない分、それはそれは、豪快に、むしろ芸術的に。
 


 ユウリ 「ぁっ……、ひゃぁぁぁっ!?」



一瞬遅れて、ユウリは慌ててワンピースを抑える。

その一瞬の遅れは、スパッツを穿いているから大丈夫と言う油断からか。しかし今、ユウリは――。



 マサル 「ぅぁ……」 ドキッ



スパッツを、穿いていなかった。

初めて見たユウリのパンツは、無邪気な彼女らしく白で、黒か紺の刺繍があった……ように見えた。
 ▼ 17 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:29:25 ID:gRBAl3og [15/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

そうか。シャワー浴びた後に、肌に密着するスパッツは普通は穿きたくないもんな。

そんなことが頭に過ったかと思うと――。



 ユウリ 「っ……!」



  ― パシン!



 マサル 「ぃっ……」 ズキズキ



次の瞬間、頬に衝撃。



 ユウリ 「バカ! スケベ! グスッ、大っ嫌い!」



これまで聞いたことの無いような、ユウリの声。

大きな声、だけど、はち切れそうな、必死で出しているような、震えた声。



ユウリはオレに背を向けると、自分のテントに走り、中に閉じこもってしまった。



 ▼ 18 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:30:44 ID:gRBAl3og [16/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告





 マサル 「……痛ぇ」



痛覚によって、オレは現実に引き戻される。


なんで自分は……、あんなことを、ユウリに言ってしまったんだろう。

チャンピオンになれなかったこと、自分以外はトレーナーとしての成果を上げていることに、焦りを感じていたのは確かだけど。


 エースバン 「えっば」

 マサル 「……エースバーン。また勝手にボールから出て来て。聞いてた……よな?」

 エースバン 「」 コクッ

 マサル 「最低だったよな、オレ」

 エースバン 「」コクッ

 マサル 「ユウリのことは本当に心配してるのに……、なにやってんだよオレはっ……!」


あんなに温厚なユウリが、オレを叩き、大嫌いと言い放つ――。

普通じゃない。普段のユウリからは想像できない言動。



それほどまで、オレはユウリに酷いことをしたってことだ。



 マサル 「ホント……、なに考えてんだよオレっ……、くそっ! バカ野郎っ……」





   *



 ▼ 19 オタチ@よつばアメざいく 20/12/02 14:59:02 ID:NvOgb64c NGネーム登録 NGID登録 報告
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今までと違ってマサユウはシリアス路線でいくのかな
 ▼ 20 レイハナ@まるいおまもり 20/12/02 21:52:45 ID:dEYELJbU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 21 コガラ@エレキブースター 20/12/02 22:34:40 ID:gRBAl3og [17/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



   *





 ユウリ 「ただいまー」



私が預かり屋さんから戻ると、マサルはレポートを仕上げている最中だった。

この調査は【チャンピオンとして仕事】だから、定期的にレポートを送る必要がある。

ちょっと面倒だけど、マサルは きっちり仕上げてくれて、私は大助かりだ。



 ユウリ 「ふ〜。汗も流せたし、パーカーは洗濯して貰えたし、近くに預かり屋さんがあって良かったよ」

 マサル 「なぁユウリ」


そんなマサルが手を止めて、私と向き合う。何か気になることでもあったのかな?


 ユウリ 「なぁに?」

 マサル 「明日からは、2人で一緒に調査しよう」


それは、予想しなかった発言だった。

この広いワイルドエリア、ただでさえ時間がかかるのに、わざわざ2人で……?


 ユウリ 「えっ……どうして? 手分けした方が早いよ?」

 マサル 「いや。何か起きた時のことを考えると、別行動は危ないと思うんだ」

 ユウリ 「大袈裟だなマサルは。大丈夫、明日からは もう少し気を付けて調査するから」

 マサル 「いや、ダメだ」

 ユウリ 「どうしてよ?」

 マサル 「いくら気を付けるって言っても、ユウリは ちょっと抜けてるとこあるだろ?」

 ユウリ 「酷いなぁ。私こう見えてもチャンピオンなんだよ?」


マサルは最近、ちょっと過保護? って言うのかな。

私のことを危なっかしいと見ているようで、たびたび私の行動に対して忠告してくる。

チャンピオンになってみせたって言うのに、私のこと、いつも子どもみたいに扱って……。
 ▼ 22 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 22:36:24 ID:gRBAl3og [18/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 マサル 「チャンピオンになったら、完璧な人間になれるって言うのかよ!?」


 ユウリ 「えっ……、どうしたのマサル?」


突然、マサルは怒鳴った。

全く想像していなかった展開に、私は動揺する。

そして、怒りが湧き始める。怒鳴られたことにも、子ども扱いされることにも。


 マサル 「実際ユウリは怪我してるだろ!? チャンピオンを自慢したい気持ちは分かるけど、ちょっとは現実見ろよ!」

 ユウリ 「自慢って……、そんな言い方ないじゃん! 私だって いつまでも子供じゃないんだよ!?」

 マサル 「確かに子供じゃないよ。けどユウリは心配なんだよ! 無邪気だし無防備だし! 危ないことを危ないと気付かない! もっと女の子であること自覚しろよ!」

 ユウリ 「またっ……! なんでマサル、いつも私を女の子扱いするのよ!? そんなに私のこと見下したいの!?」

 マサル 「見下すとかじゃない! ポケモンバトルの実力はあっても、力は女の子の方が弱いだろ!? 危ないこと止めるのは当然だろ!」

 ユウリ 「そういうのが子ども扱いじゃん! 私だってチャンピオン以前に、1人のトレーナーなんだよ!?」

 マサル 「そうかもしれないけど実際っ――」





  ― 突風ビュオオオオオオォォォォォォォ!!!





言い争いの最中、私たちの間を吹き抜けた突風。



  ― フワッ



私は屋外での突風の危険性を、全然意識していなかった。

スパッツ穿いてるし、パーカーが裾をガードしてくれてるし。

それに……、マサルになら、別に見られても気にしないし。勿論スパッツ穿いてるから。



 ユウリ 「ぁっ……、ひゃぁぁぁっ!?」



 ▼ 23 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 22:37:28 ID:gRBAl3og [19/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

けど、今は違う。

シャワーを浴びた後だから、スパッツは穿いていない。

一瞬遅れて そのことを思いだしても、もう遅い。私のワンピースの中は――。



 マサル 「ぅぁ……」 ドキッ



しっかりと、マサルに見られてしまった。

普段はスパッツで隠している、下着と太ももを。


私のことを見下して子ども扱いする、マサルなんかに……。



 ユウリ 「っ……!」


  ― パシン!


 マサル 「ぃっ……」



気付けば私は、マサルのことを、平手打ちしていた。

乾いた音が、広い原野の静寂に溶け込んで、消えていく。



 ユウリ 「バカ! スケベ! グスッ、大っ嫌い!」



それだけ吐き捨てて、私は逃げるように、自分のテントに駆け込んだ。





 ▼ 24 クデ@ひかるおまもり 20/12/02 22:38:12 ID:NC1kGJEw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
これはユウリが悪い
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