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SS

【ss】「マノンにフラれたんだって?」

 ▼ 1 オガエン@ソクノのみ 25/12/24 15:44:59 ID:.cZYN/.2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「あぁ、まあ」

俺とのバトルで勝利を収めた後、彼はそう問いかけてきた。



◆◇◆
 ▼ 20 ヲハウハネ@ポケモンずかん 25/12/24 22:24:33 ID:jrcwkZcQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いいね
 ▼ 21 マゲロゲ@メガグローブ 25/12/24 22:40:01 ID:MdyE6Big NGネーム登録 NGID登録 報告
ウヒョ〜〜〜支援
 ▼ 22 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 17:11:33 ID:RC1olYP2 [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



「アラン、今頃上手くやってるかなぁ」

マノンと仲直り出来ていると良いけど。

「不器用なところもあるみたいだし……ちょっと心配だ……」

「ぴぃか」

――その時、俺のスマホロトムに着信が入った――



◆◇◆
 ▼ 23 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 17:12:55 ID:RC1olYP2 [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



「ここどこ? なんかキラキラしてる」

「特にどこも輝いてはいないが」

「見た目じゃなくて……雰囲気がね」

「りまっ」

私たちは、四番道路を越えて………えと……

「っていうかアラン、ここどこ? って質問に答えてくれてないじゃん」

「ああ、そうだな。ここはライモンシティだ」

「らいもん……?」

「遊園地がある」

「遊園地かあ。いいね」

「りま」

「……取り敢えずポケモンセンターに行くか」

「うん」



という訳でポケモンセンターに入り、私たちはジョーイさんにポケモンを預けた。

「ふう……疲れたね、アラン」

「…………」

私とアランは、疲れを癒すためソファに腰掛ける。

わぁ、ふかふか〜〜。

「……歩くペース、早かったか」

「…え?」

「早かったかと聞いているんだ」

「あぁ……ううん。大丈夫だよ」

「そうか……」

そう言ってアランはどこか別の方を向いた。

…ホント、最初に会った時と全然違うなぁ。

前は、ここまで私たちのことを気にしてくれなかったのに。いつの間にか、彼は隣を歩いてくれるようになった。
 ▼ 24 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 17:13:49 ID:RC1olYP2 [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


アランにとっての私の存在価値が変わったのだろう。

私にも同じことが言える。

最初は、今思えばアランに対しての憧れとか、メガシンカしてみたいという気持ちだけで旅をしていた。

でも今は違う。更にプラスされたものがあるの。

それは――アランのことをもっと知りたい、という気持ち。

なんでなのかは自分でも分からないけど、自然といつもそう思ってるんだ。それに、心なしか前よりアランを大切に思ってる気もする――。
 ▼ 25 リゴン2@まぼろしモモン 25/12/25 18:15:33 ID:cAhw6yAw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シエンネ
 ▼ 26 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:23:27 ID:RC1olYP2 [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


「ん、アンタのことどっかで見たことあるなぁ」

突然、アランに、私と同じ十五歳くらいの男の子が話しかけた。

なんか訛ってるなと私が思っていると、彼はパンと手を叩いた。

「せや、カロスリーグや!」

やっぱ訛ってると確信する私の横で、アランはクールにこう返す。

「それがどうした」

「アンタのメガリザードンX、凄かったよなぁ」

「……ありがとう」

リザードンを褒められて嬉しかったのか、彼は口元を綻ばせた。

「そういやマスターズエイトにも君臨してたよな」

「っ……」

「ん、黒歴史だったんか?」

ふっと表情を翳らせるアランを見て、関西弁の彼は申し訳なさそうに頬を掻いた。

そういえば確か、アランがダンデさんと戦ったあと私が泣いてたのを博士から聞いて、すぐにマスターズエイトの称号を捨てちゃったんだっけ。理由を聞いても教えてくれないから、謎のままで終わってたな。

なんか悪いことでもあったのかな?

「あぁそうや、名前言うの忘れとったな。俺はゴールドや」

「……知っていると思うが、俺はアランだ」

「お察しの通り知っとる。で、そっちの彼女はガールフレンドなんか? 名前は?」

「ガールフレンドではないっ」

「わっ、私はマノンです」

わーわーわー、まだ一週間とちょっとしか経ってないのにそんなこと言っちゃダメだってゴールドさん……。
 ▼ 27 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:24:55 ID:RC1olYP2 [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マノン……やな。タメ口でええよ、年近いやろうし」

「うん、分かった」

「マノンの相棒って誰なんや? あ、俺はチャオブーやで」

「チャオブー……?」

「あぁー、知らんか。今ジョーイさんに預けとるし見せられへんな」

「うーん、残念」

「それでパートナーは?」

「えっとね、ハリマロンのハリさん! カロスで一番しっかり者なの」

「おぉ、それは凄いな。ハリマロンなら俺も知っとるで」

「そうなんだ!」

「マノンなかなか良い服着とるやん」

「あっ、この服お気に入りなんだー。分かってくれる?」

「おう。なんとなく、ハリマロンと似とるよなぁ」

「うん。気に入ってる理由はそれもあるんだ」

「俺の服もええやろ? 赤と黄色――」

「それしか用がないのか」

「…え?」

不意に私たちの会話をアランが遮った。

「なんやなんや、ガールフレンドやないのにそんな気になるんか?」

「それしか用がないのかと聞いているんだ」

「まーまー、そんな怒らんといて。心配せんでも、俺はマノンを取るつもりあらへんよ」

「………………」

「……マノン。アランって、怒ると怖いやろ」

「うん」

「あのな」
 ▼ 28 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:25:56 ID:RC1olYP2 [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「分かった分かった、邪魔して悪かったな。また会うたらポケモンバトルしようぜ」

「考えておく」

「……あ、そうや」

不意にゴールドは何かを思い出した様子で、アランに近づいた。そして先ほどまでのヘラヘラした笑顔が一ミリも残っていない真剣な表情で、アランに何かを囁いた。

それから顔を離し、パッと笑顔になって手を振った。

「ほな!」

「ぁっ……またね!」

「…………」
 ▼ 29 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:26:38 ID:RC1olYP2 [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




それから私とアランは預けたポケモンを受け取り、外に出た。

私はふとアランに問いかけてみる。

「なんでゴールドに怒ってたの?」

ゴールドが最後にアランに言った言葉も気になるけれど、なんとなく干渉してはいけない気がしたので聞かないことにする。

「怒ってない」

「だとしても、会話遮ったよね。なんで?」

「お前には関係ない」

「……」

はぐらかされたけど、いくら鈍感な私でもこれは分かった。

嫉妬だよね……アラン。
 ▼ 30 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:27:53 ID:RC1olYP2 [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




「……こっちには何があるんだろ」

「りま?」

「待て、マノン。そっちにはポケモンバトル施設しかない。遊園地はこっちだ」

「えっ? アラン、行かなくて良いの」

「俺は良い」

「でもアラン、最強のメガシンカ使いになるって夢持ってなかったっけ……」

「今日は観光だ、こんな日までバトルをしていたらマノンに悪い」

「……うん」

そっか……なんとなくポケモンバトルしてるアランも見たかったけど、まぁいっか。明日にでも見れるだろうし。



「わー、すごーい!」

私は思わず笑顔になった。

私の目の前には、ポケモンのバルーン! 観覧車! ジェットコースターにコーヒーカップ、ちょっとホラーなお化け屋敷も見える。

アランの方を見てみると、彼も私を見て笑っていた。

「ふふ……まずはお化け屋敷、行ってみよー!」

「りぃまぁ!」

「ほら、アランも!」

「…えっ、うわっ」

私がアランの手を引っ張ると、アランは眉を上げて驚いたようだった。普段冷静なアランだから、彼のそんな表情を見れて少し嬉しい自分がいる。――してやったり!

「おい、大丈夫――」

「どんくらい怖いのかなー!」
 ▼ 31 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:29:00 ID:RC1olYP2 [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




「ぅわああ!!」

「ちょ……っ」

「りま…」

怖くてアランの腕に掴まる私を見て、ハリさんはため息をついた。呆れてるみたい。

……あ、確か前もこうだったっけ……。

威勢というか強がりだけは良いんだけど、私怖いものが苦手なんだよねー……。前にアランとハリさんと、とある怖〜い家に行った時も、ポルターガイストとかお爺さんの話とかにビビり倒してたような。

だけど、多分怖いもの見たさみたいな気持ちがあるから来ちゃったんだろうな。そんなことを再確認して、私もハァとため息をつく。それから前に視線を戻すと――

なんと私の目と鼻の先にオニゴーリの顔が、って「うわぁぁぁぁ!!?」

「おいマノン、くっつきすぎだ」

「うぅ……べっ別に怖くないもん」

「誰もそんなこと聞いていない。兎に角ここから早く出るんだ」

「りまぁ」

「そ、そうだね……。ごめんね、アラン」

「? なんで俺に…」

「だって、お金払ってもらったのに…………」

「だが、来たかったんだろう? 俺のことは気にするな。今日はマノンの行きたいところに行こう」

「……! うん、ありがとう」
 ▼ 32 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:30:03 ID:RC1olYP2 [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


なんだか久々にアランの優しさを見たかも。

前までも優しかったのかもしれないけど、ツンツンすぎて伝わってなかったよ、少なくとも私には。

……いつもポケモンバトルばっかしてるから、申し訳ないと思ったのかな。

でもね、アラン。

私、バトルしてるアランも好きだよ。


「ってうわぁぁぁ! ……ボスゴドラのお面だ」

「……早く行くぞ」

「ま、待ってぇぇ」



そんな訳で私は終始アランにしがみつきながらも、なんとかゴールに辿り着いた。やった!

「はぁ〜、ありがとう、アラン。助かったよ〜」

「俺は何もしていないが」

「りまろ」
 ▼ 33 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:30:44 ID:RC1olYP2 [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



「次はあっち行こうっ」

そう言ってはしゃぐ私だけど、あれっ体のバランスが――

「え”っ」

「マノン!」

「りま!」

ギュッと目を瞑る。だけど、想定していたような痛みは襲ってこない……不思議に思って目を開けると、右隣にアランがいた。

そこで私は気づく。彼の左手は私の右手を握り、彼の右手は私の前を抱くような格好で左の腰まで回されていた。そしてお腹の辺りが ツル で持ち上げられているような感覚もする。

「あっ……ありがとう、アラン、ハリさん」

「ふぅ……」

「りま!」

あー私、どうしてこんな転ぶんだろう。誰か教えてくれないかなぁ。

でも、そんな私を助けてくれる仲間がいる。

それって凄く嬉しいことだな。
 ▼ 34 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:31:34 ID:RC1olYP2 [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


「…コーヒーカップか」

「うん! 三半規管の強さには自信あるから」

私は胸を張った。それを見てアランは微笑んだ。

「よし、じゃあ行くか」

すると受付の人にストップをかけられる。

「すみません、ポケモンさんは危ないのでボールに戻して頂くようにお願いしているんです」

「あ、はーい。ハリさん、あとでまた出すね」

「りま!」

暫しの別れを告げて、私たちはついにそのカップに乗り込んだ。



◆◇◆
 ▼ 35 ◆mLJ5dMN69s 25/12/25 21:34:11 ID:RC1olYP2 [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……

支援thanks カメックス!
また明日マクノシタ

……
 ▼ 36 イネイヌ@ウタンのみ 25/12/26 17:22:14 ID:yWBkhHTI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 37 ◆mLJ5dMN69s 25/12/26 21:30:35 ID:eCSAlLTg [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



「この辺りか……?」

「ぴか」

俺は、お祭り真っ最中のヒヨクシティに来ていた。

お祭りといってもただのお祭りではない。それは、ヒヨクシティの大木兼誓いの樹に関係する、ポケモンと人の絆が深まる祭りだ。

俺たちは前にもその祭りに参加したことがある。シトロンとユリーカ、そしてセレナと一緒に。

それで今日俺はどうしてここに来たかというと、セレナに呼ばれたからである。確か、あれはアランと別れた少しあとだった。
 ▼ 38 ◆mLJ5dMN69s 25/12/26 21:31:50 ID:eCSAlLTg [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


……とその時、突然背後から声がした。

「サトシ、来てくれてありがとう」

言うまでもない、セレナの声だ。

「セレナ……」

「アランにはもう会った?」

「ああ、勿論」


――実は、アランに会ってほしいと言い出したのはセレナなんだ。

前にアランに言ったけど、マノンが告白を断った――つまりアランがフラれたというのはセレナから聞いた。

だけど、その話は単なる雑談の一端という訳で口にされたんじゃないんだ。

では何だったのかというと、単純に前説。実は本題は、「このまま放っておけないから、アランに会ってくれないかな」という内容だったのだ。
 ▼ 39 ◆mLJ5dMN69s 25/12/26 21:32:43 ID:eCSAlLTg [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


サトシ、貴方なら、アランに良い影響を与えられると思うから――そんな信頼に満ちた言葉が、俺の脳内で再生された。

「マノンに会いに行くって言ってたぜ。今頃はもう会ってるんじゃないかな」

「そうなんだ! サトシに頼んで良かったぁ」

そう言いながら、セレナは ふふっ と笑う。俺の顔も思わず綻んだ。

「………あのね、サトシ。今日は別に言いたいことがあってきたんだ」

「ん? なんだ?」

セレナの表情が一気に真剣味を帯びる。ピカチュウは何かを察したらしく、俺の右肩から飛び降りた。

「この前久しぶりに会って、やっぱり思ったの。私、貴方のことが――」

俺は続く言葉に目を見開いた。

必死に言葉を紡ぐセレナの後ろで、それはそれは大きな樹に、光が灯った――



◆◇◆
 ▼ 40 ◆mLJ5dMN69s 25/12/26 21:34:12 ID:eCSAlLTg [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



そして日が大きく傾いてきた頃。

「マノン、他に行きたいところは無いか」

「あと一つだけ……あるよ」

「ん? どこだ?」

「あれ!」

「りろ?」

俺とハリマロンがマノンの指差す方を見ると、そこには大きな観覧車がそびえていた。

「ああ、確かに行ってないな」

「うん、行こう! 早く早く」

「わっ」

俺はマノンに手を引かれる。


今日だけで、何度引かれただろう。

数が分からないほど手を握られた。

まあ前から兄妹のような関係だったし、今更恥ずかしくなったりする訳でもない。

ただ、普通に旅をしているとマノンに急かされることが少ない。俺が前に立つか、隣で歩くことが多いからだ。

だから今日は、マノンが歩いていて楽しいところに来れたということだろう。素直に良かったなと思う。
 ▼ 41 ◆mLJ5dMN69s 25/12/26 21:35:08 ID:eCSAlLTg [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


そんなことをぼんやりと考えていると、いつの間にか観覧車乗り場まで来ていた。

「わー、ちょっと並んでるね。でも待ってれば、すぐ順番は来そう」

「りま」


そうして順番待ちをしている間も、俺の思考は別のところへ飛んでいく。

『頑張れよ』

――サトシのあの言葉。

ずっとなにかが引っかかっていたけれど、俺の解釈違いが原因だったんだ。あれって、「仲直りすることを」頑張れよって。そういう意味だったんだと、ようやく気づいた。

それなのにあの時の俺はどうだ。

告白を無かったことにした。

それって、逃げなんじゃないのか。仲直りしたつもりでも、本当は出来ていないんじゃないのか。

マノンだって、ずっと気になっているだろう。こんな中途半端な終わらせ方をして、本当に仲直りしたと言えるのか?

『素直になれよ』

ふとプラターヌ博士のそんな言葉も思い出す。

――砕けるくらいなら本気で砕けた方が良いに決まっている――
 ▼ 42 ◆mLJ5dMN69s 25/12/26 21:37:58 ID:eCSAlLTg [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


「あっアラン、次だよ。ほらほらっ」

「ああ。行くか……ん? ハリマロンはどうした」

「あぁ、それはね、この観覧車にポケモンを直に乗せちゃいけないって決まりがあるからだよ。
なんでも、大きいポケモンはサイズ的にボールから出して乗せちゃいけないのに、小さいポケモンは出して乗せていいっていうのが、理不尽じゃないかって昔お客さんに言われたらしいの」

「……そうなのか」

「二人っきりだね」

「ああ」


俺たちの目の前に、ゴンドラがゆっくりと降りてくる。

「……はい、どうぞ」

従業員にそう言われ、マノンがゴンドラにヒョイと乗った。俺も続いてそれに乗る。

マノンが入り口から左手側に座っていたので、俺は右手側に腰掛けた。

「そういえばさー、ゴンドラって文字をちょっと弄るとドラゴンになるよね。なんか関係あるのかな?」

「そうだな……確かに」

「……てっぺんからどんな景色が見えるのかな」

「…………」

「楽しみだね!」

「…ああ」


去り際に、ゴールドに囁かれたあの言葉――『このままでええんか。いついなくなるか分からへんのやで』

今、言うしか、ないのか。
 ▼ 43 エルオー@くろいろたまいし 25/12/27 18:11:15 ID:2vKsSxDs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シエンネ
 ▼ 44 ニータ@ローラースケート 25/12/28 13:03:06 ID:K3/M86Zo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 45 ャモメ@オーキドのてがみ 25/12/29 16:29:11 ID:Yy5oIQCI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 46 ギアル@なぞのかけらS 25/12/29 17:47:27 ID:Hkw.kvdI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 47 ◆mLJ5dMN69s 25/12/29 21:37:48 ID:mf8Y7BEM [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


「こっちって、ホドモエシティじゃない? わぁ、すご〜い」

「………………マノン」

「ん、なに?」

自分の名前を呼ばれて、窓に向かっていた彼女は俺の方に振り向いた。キョトンとするマノンに、俺は、本音を伝えるべく すぅっ と息を吸い込む。

「今日一日を通して、改めて思った。俺はマノンの笑顔が好きだって」

「……え、」

「友達以上になれなくてもいい。俺は、マノンの……できる限り側に居たい。そしてその笑顔を守らせてほしい」

「…………うそ……」

「……なんだ」

「いや、こんなチャンスが、来るとは思わなくて」

「チャンス?」

マノンはどうしてか悲しそうにしながら続けた。

「告白を断った理由、ちゃんと伝えておかなきゃと思ってたの」

「ああ………」
 ▼ 48 ◆mLJ5dMN69s 25/12/29 21:40:11 ID:mf8Y7BEM [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
耳の痛い話になるかもしれないが、聞かなければ前に進めないだろう。そう思って、俺は握り拳に一層力を込めた。

「……あのね、前にさ、アランに言われたじゃん」

「…………?」

「結構昔だから覚えてないかもしれないんだけど……。『お前がいると強くなれないんだ』って」

「…………」

ああ、それか。自分自身もそれを言ったことをかなり後悔していたので、鮮明に覚えている。

「だからさ、私、アランのこと好きだし、ずっとその……一緒にいたいと思ってるけど、そんな私が側に居て良いのかなぁって思って………」

「………言い訳になるが」

「なに?」

「その言葉は、本心で言った訳ではないんだ。俺の近くにいると、お前を危険な目に遭わせてしまうから…………近くにいない方がいいと忠告したつもりで言ったんだ。だけど今は違う。俺はお前を守れるくらいには強くなったと自負している。だから……」

「……そうだったんだ。私、危険な目に遭ってもいいよ。それよりアランと一緒にいたい」

「本当か………」

「勿論。ウソで言うわけないでしょ!」


なんでか俺は泣きそうだった。

無意識のうちに、俺はそんなにマノンのことを想っていたのか。自分のことなのに、全く知らなかった。
 ▼ 49 ◆mLJ5dMN69s 25/12/29 21:42:02 ID:mf8Y7BEM [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


「ていうことは、私たち付き合ってるってことだよね。ねぇアラン、抱きしめていい?」

「ダメだ」

「えぇ……あっ分かった。泣きそうなんでしょ」

「違う」

「声が震えてるもん」

「……………」

「じゃーなんでダメなの? ……もういいよ、一生アランには抱きつかないから」

「ぅ……………それは」

「あはは、冗談ジョーダン」

「はぁ」

俺は安堵と呆れとでため息をついた。まったく、いっつも嘘なのか本気なのか分からないんだからな。
 ▼ 50 ◆mLJ5dMN69s 25/12/29 21:43:21 ID:mf8Y7BEM [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「あっ、見て見て。夕日だ」

「……綺麗だな」

「うん。丁度てっぺんの辺りだね、ラッキー♪」

「ああ……」

その夕日は、誰かを守れるほど強く、けれど今にも深い海に沈んでしまいそうな儚い光を放っていた。儚い、一瞬で握り潰されてしまうような強さは持ちたくないとふと思う。


「……そういえばさ、ホドモエシティってとあるヒーローがいるの、知ってる?」

「ん? 知らないが…」

「だよね……バカにしてるとかじゃなくてね。だってローカルヒーローだもん。
それで、その人は怪傑ア⭐︎ギルダーって言って――」


それからはマノンといろいろな世間話をした。

俺は相槌を打つことしか出来なかったが、マノンが活き活きと喋っていたのでこっちまで楽しくなった。ポケモンバトルとは違う感情だった。

別に甘々なカップルじゃなくたっていい。

俺たちには俺たちなりの付き合い方があるんだ。
 ▼ 51 ◆mLJ5dMN69s 25/12/29 21:44:04 ID:mf8Y7BEM [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



「あー、楽しかった!」

マノンは、観覧車を振り返りながらそう言った。それから、ふと何かに気づく。

「そうだ、ハリさん! 出てきて」

「りろ!」

「…………」

「…じゃあ、ポケモンセンター行こっか」

「ああ」



そして、部屋が足りないなどのトラブルもなく、俺たちは一夜を過ごした――
 ▼ 52 ◆mLJ5dMN69s 25/12/29 21:45:02 ID:mf8Y7BEM [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



「よーし、じゃあ行こっか」

「ああ。次はホドモエシティだな」

「……ふふっ」

「どうした」

「なんか、嬉しくて。……アランが私の彼氏だってことが!」

「っ………俺も……//」

「…………………………りろーーーー!!?」

え、ハリマロンに言ってなかったのか……?



◆◇◆
 ▼ 53 ルビアル@カットパイン 25/12/31 12:41:33 ID:YLTMTmJk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 54 ◆mLJ5dMN69s 25/12/31 21:39:23 ID:SoOIN2BI [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



「今日も疲れたー」

あぁ、ふかふかのソファ癒される〜。

「……あれ? カロスリーグのアランとその友達マノンやん。また会うたな」

「は?」

「あーっ、ゴールド!」

「よお、ゴールドやで〜」

……お分かりの通り、私たちは一日越しにゴールドと再会した。

そして私は、重大かつ細かい部分を訂正するべく立ち上がる。

「あのね、ゴールド。私、アランの《友達》じゃないよ」

「……えっ?」

「…………マノン」

アランに軽く制止されるけれど、私は怪訝そうな顔のゴールドに、堂々と言い放った。

「アランの《ガールフレンド》なの!」

「…………!」

「……//」

「あぁ、そうか……、やったやんアランっ」

「ま、まあ」
 ▼ 55 ◆mLJ5dMN69s 25/12/31 21:40:16 ID:SoOIN2BI [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「…………お幸せにな! ほな、また」

「えっ? もう行っちゃうの?」

「せや」

「……また会ったら、次はバトルだ。絶対な」

「…分かっとるって。じゃ」

「うん。またね」

「りまろー!」

疑問を抱きながらも、私はゴールドに別れを告げた。

彼の姿が見えなくなると、早速隣のアランに聞いてみる。

「どうしたんだろ? ゴールド」

「……アイツにもいろいろあるんだろう」

「………?」

結局、ますます疑問が深まるばかりだった。



◆◇◆
 ▼ 56 ◆mLJ5dMN69s 25/12/31 21:42:01 ID:SoOIN2BI [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



ー 『えっ、ていうことは結局上手くいったんだな!』

「ああ」

ー 『良かったなー、アラン。……だけど、そう言う俺も実はそうなんだよな』

「…………え、まさかセレナと」

ー 『……ああ。へへっ』

「そうか。お幸せに………って、違うか」

ー 『え、違う?』

「俺がいるここはイッシュ地方だ。なら――


――ベストウィッシュ」









To Be Continued …
 ▼ 57 ◆mLJ5dMN69s 25/12/31 21:44:49 ID:SoOIN2BI [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……

いいえ続きません

そんなことより、みなさん本当に支援ありがとうございました!感謝です
まだアラマノ好きな方いたんだなぁと思って嬉しかったです

ではまたどこかで
 ▼ 58 トカゲ@オドリドリのはね 25/12/31 22:11:16 ID:YLTMTmJk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
良かったよ

 ▼ 59 オタチ@ルカリオナイトZ 25/12/31 23:08:02 ID:WWTMW5IM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今になって素敵なアラマノSSが読めるとは思わなかった
乙です
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