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【SS】歪曲剣士スピアー

 ▼ 1 ガバイト@しんかいのキバ 14/11/24 22:57:52 ID:btKf3i86 NGネーム登録 NGID登録 報告
真っ暗な夜の、狭い道。

「クソ、またか…。」

「この鮮やかな切り口、同一犯だな。」


スピアー「…………。」



【SS】歪曲剣士スピアー

※突然変異のようなものを持ったポケモンが出てくる為、そのポケモンのよさが消えていると思われるかもしれません。ご注意下さい。

episode1 歪められた者
 ▼ 113 ◆VODKA1kZ1k 14/12/03 03:03:36 ID:roRKBII. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
フローゼル「間違いないわね……。白い身体、これはノーマルタイプの状態ね。」

アルセウスを見たメタモンの姿が変化する。

有利なポケモンへの変身を始めたのだ。

スピアー「ノーマルに有利なのは、格闘タイプか?」

メタモンは、キリキザンに変身した
 ▼ 114 ◆VODKA1kZ1k 14/12/03 03:04:47 ID:roRKBII. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザード「……キリキザン?」

ドンカラス「離れなサイ!ラティアスの作る幻覚だ!」

リザード「!?」

ドオオオン!

大きな爆発が幻ごと彼らを吹き飛ばした。
 ▼ 115 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/03 21:53:38 ID:rKG7suF. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
フローゼル「イタタ…」

スピアー「ラティオスと……ラティアス、か。」

煙が晴れるに連れて、その姿がハッキリする。

光を屈折させ、幻覚を見せるポケモンラティオスとラティアス。

ラティオス「………問う」

ラティオス「何故、ここに入ることができた。ここは、誰も入ることができない場所だ。」
 ▼ 116 フライゴン@スピードパウダー 14/12/03 21:55:01 ID:G2MkmDEU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 117 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/03 21:56:11 ID:rKG7suF. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ラティアス「そんなことはどうでもいい!侵入者は倒さなくちゃ!」

ドンカラス「穏やかじゃないですねえ。皆さん、散解して、ここを調べましょう!」

全員、バラバラに走り出す。

ラティアス「あ、コラ!待ちなさい!」

ラティオス「おい、待てラティアス!…全く」
 ▼ 118 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/03 22:00:44 ID:boho8qho [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「はあ、はあ…広くてよく分からん。ドアも沢山あるし…。もう適当に入るか。」

スピアーはちょうど近くにあったドアを開け、中に入る。

スピアー「…………え……?」

扉の向こうは外だった。

空が赤く、ポケモン同士が激しく戦っている。
 ▼ 119 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/03 22:04:10 ID:boho8qho [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「なんだこれは……?お、おいお前!大丈夫か!?」

相手の攻撃を受けて倒れたポケモンがいる。

スピアーは近づき声をかけるが、反応は無い。
それどころか…

スピアー「な……触れない?」

彼の体は、そのポケモンに触れることはできなかった。
 ▼ 120 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/03 22:05:56 ID:boho8qho [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドオオオオオン

その時、空に巨大な光線が走る。

スピアー「何だ?花火…か?」

真っ直ぐ上へ向かったそれは地上に引き返し、とても大きな爆発を起こす。

スピアー「!」

ここまで届いてくる凄まじい爆風と熱風は、戦っているポケモン達の命を吹き飛ばす。

しかしそれも、彼には触れてこない。
 ▼ 121 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/03 22:06:52 ID:boho8qho [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「なんなんだよ、これは…。どうなってるんだ!」

ラティオス「これは、記憶」

スピアー「!!」

ラティオス「この星の全てを見てきたアルセウスが、思い出すことを拒んだ記憶。ここは、その記憶を保存する場所なのだ。」

スピアー「どういう、事だ?」
 ▼ 122 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/03 22:09:41 ID:boho8qho [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ラティオス「アルセウスの創った世界は、彼の想定とは裏腹に争いの起こる世界となってしまった。今のはその中でも最も醜い殺し合いの一つだ。」

ラティオス「アルセウスは争いの記憶を思い出したく無かった。だからそんな記憶を切り離し、2度と思い出すことの無いよう…誰も入ることのできないこの屋敷を創って封印し、私達に護らせているのだ。」

スピアー「戦争の…….記憶…。」
 ▼ 123 メガクチート@リニアパス 14/12/04 00:28:29 ID:18JCCo8M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
age
 ▼ 124 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 01:55:36 ID:Og/lteMI [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「……これを見た俺を殺すか?」

スピアーは剣を構える。

ラティオス「…いや。恐らく、お前達がここに入れたのは、アルセウスがそれを許したから。
これを見せるために、アルセウスはお前達をここに入れたのだ。」

スピアー「…?それなら、こんなものを見せてアルセウスは俺たちにどうして欲しいんだ?」
 ▼ 125 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 01:56:48 ID:Og/lteMI [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ラティオス「さあな。私はお前達イレギュラーの存在の意味も知らない。アルセウスに会って聞くんだな。」

スピアー「結局目的は変わらないな。…で、ラティアスは襲う気満々だったが俺の仲間は無事か?」

ラティオス「テレパシーで伝えて、おとなしくさせた。安心しろ。」

スピアー「じゃあ、合流するか。」
 ▼ 126 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 01:57:23 ID:Og/lteMI [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザード「スピアー。」

スピアー「無事だったか。」

フローゼル「ここが何か分かったのは大きな収穫ね。」

メタモン「うん」

ドンカラス「………。」

ガタガタガタ…
 ▼ 127 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 01:58:28 ID:Og/lteMI [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「なんだ…?地震?」

ラティオス「…始まったか。」

リザード「何が、だ?」

ラティオス「…アルセウスが、この争いの起こる世界に苦しんでいると知った伝説のポケモン達が、世界を創り直そうとしているのだ。」

スピアー「そうか!この前のパルキアも…!」
 ▼ 128 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 01:59:18 ID:Og/lteMI [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ラティオス「そうだ。今やっているのは、レジギガス。支配下に置いているレジロック・レジアイス・レジスチルに争いの元となるポケモン達を殺させ、このシンオウ地方だけでも理想の地にしようとしている。」

スピアー「めちゃくちゃじゃないか!」

ラティオス「そうだ…。だから、止めてやって欲しい。」

ドンカラス「早く行きましょう。このままではまずいです。」
 ▼ 129 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 02:00:35 ID:EpqBAWdE [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「ああ。……そうだ、ラティオス。最後に聞きたい事がある。」

ラティオス「何だ?」

スピアー「アルセウスは、どうしてここに記憶をとっておいたんだ?見たくないなら、消してしまえばいいんじゃないか?」

ラティオス「…恐らく、だが。争いが起こってしまったとはいえ、アルセウスはこの世界に愛着があるのだろう。」
 ▼ 130 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 02:01:22 ID:EpqBAWdE [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ラティオス「アルセウスが忘れれば、その記憶の中で生きてきたポケモン達は『無かったこと』になってしまう。見たくなかったが、消してしまいたくもなかったのだろう。」

ラティオス「それは、自分が創った世界と、誕生した生命を否定してしまうことに等しいから。」

スピアー「…そうか。ありがとな。」

ラティオス「…気を付けて行け。レジギガスは、凄まじいパワーを持つポケモンだ。」
 ▼ 131 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 02:02:04 ID:EpqBAWdE [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「ああ。それじゃあな!」

スピアー達は屋敷を後にする。

ラティアス「どうしてあんなに色々教えたの?」

ラティオス「…期待してしまったからだ。あいつらなら、アルセウスを真の意味で救えるのではないか、とね。」



episode 5 完
 ▼ 132 キノガッサ@デボンスコープ 14/12/04 02:34:16 ID:d1D/v5Rs NGネーム登録 NGID登録 報告
面白いね
続きが気になる
 ▼ 133 ヱアーマン◆vWHlvCIUnU 14/12/04 04:30:33 ID:M70lJlyc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あげ
 ▼ 134 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:38:06 ID:b4SDa5Wk [1/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
−誰かの過去の話−

『お前にもうひとつ、力を与える。どんなものでも消す力だ。』

…どうして、だ?

『頼む。この力で…』

…嫌だ。せっかく与える存在になれたのに。

壊す者には、なりたくない…


episode 6 楽園
 ▼ 135 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:39:54 ID:b4SDa5Wk [2/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー達は屋敷の外に出た。大きな揺れはまだ続いている。

リザード「レジギガスは、どこにいるんだ?早く見つけないと…」

『北東だ。海にいる。』

頭の中にラティオスの声が聞こえてくる。
テレパシーだろう。

リザード「海、か。飛ぶことも泳ぐこともできない俺は、役に立てなさそうだな。」
 ▼ 136 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:40:42 ID:b4SDa5Wk [3/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
メタモン「ぼくもあやしい」

ドンカラス「君たちは南のレジロック達の相手を頼みます。私が飛んで送るので。スピアー君とフローゼル君は、すぐレジギガスの元へ向かって下さい。」

リザード「……。」

メタモン「わかった」

フローゼル「早く行くわよ。」

スピアー「ああ。」
 ▼ 137 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:43:55 ID:b4SDa5Wk [4/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
フローゼルを掴んで北東へ飛ぶスピアー。

北東の海に着くと、海に半身を海にしずめたレジギガスの姿が見つかった。

陸に背を向けて歩いている。その手には縄が握られており、海の方へ引っ張っているように見える。

フローゼル「何をしているの?まさか…」

スピアー「資料で見せられた神話そのままだ…」
 ▼ 138 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:44:57 ID:b4SDa5Wk [5/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
なわで しばった たいりくを ひっぱって うごかしたという

ラティオスが言っていた、このシンオウ地方だけでも理想の地にしようとしている、と。

スピアー「シンオウ地方を引っ張って、切り離そうとしているのか!?」

とても可能とは思えないが、この光景はそうとしか思えない。

フローゼル「とにかく、止めないと。」
 ▼ 139 カゲボウズ@むしよけスプレー 14/12/04 16:47:07 ID:hGKJeE4k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援。

するとでも思ったか?wwwwww











大支援だよ。
 ▼ 140 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:49:50 ID:b4SDa5Wk [6/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「ああ。」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ドンカラス達は、南方に着いた。

レジロック達が暴れている。

ドンカラス「リザード君、メタモン君、頼みますよ。」

メタモン「うん」

リザード「………ああ。」
 ▼ 141 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:53:33 ID:b4SDa5Wk [7/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドンカラス「何をそんなにイラついているんですか?」

リザード「…………。」

分かっていた。メタモンと戦うのが気に食わないということは。

ドンカラス「怒りの感情に支配されてはいけませんよ。共に命を賭けて戦う君の仲間を信じなさい。」

リザード「わかってる…。」
 ▼ 142 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:54:49 ID:b4SDa5Wk [8/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドンカラス「本当ですかねえ…」

少し心配だったが、ドンカラスは北東へ向かった。

−−−−−−−−−−−−−−−−−

フローゼル「こら、レジギガス!」

スピアーに吊られているフローゼルがレジギガスに声をかける。
 ▼ 143 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:55:58 ID:b4SDa5Wk [9/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
レジギガス「…ナンダ?イマイソガシイ。」

フローゼル「やめなさい!どうしてこんなことをするの!?」

レジギガス「ドウシテ?…キマッテイル。アルセウスノタメダ。パルキアハ、シッパイシタ。
ツギハワタシノバンダ。シンオウチホウヲラクエンニスル。」

フローゼル「こんなのが、本当にアルセウスが望んでいると思ってるの!?」
 ▼ 144 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:56:52 ID:b4SDa5Wk [10/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
レジギガス「ナンダオマエハ?オマエニナニガワカル?」

フローゼル「分かるわよ!私も…アルセウスに産み出された生き物…アルセウスの、子供なんだから!」


フローゼルは海沿いに暮らす両親の元に産まれた。

彼女は親に愛されて育った。
 ▼ 145 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 16:58:51 ID:b4SDa5Wk [11/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
ある日、親はまだ小さな子供だった彼女を、ブイゼルが集まる遊び場に連れて行った。

子供のブイゼル達は水をかけあって遊んでいた。彼女も一緒に遊んだ。

彼女に水をかけられたブイゼルは存在することを許されず、溶けた。

両親は、彼女を捨てた。
 ▼ 146 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/04 17:00:35 ID:3WJJtT1g NGネーム登録 NGID登録 報告
フローゼル「私はこの力のせいで捨てられた。でも、親を恨んだりはしないわ。だって殺さなかったんだもの。」

フローゼル「こんな私でも、愛してくれた。影で生きていけるよう、殺さないでくれた。
アルセウスも、きっと同じよ。私の親が歪な私を愛してくれたように、こんな世界でもアルセウスは愛しているのよ。
そしてアルセウスが1番嫌うのは、子供達が互いに殺しあうこと。記憶を見た私には分かるわ。
今、あなたがレジロック達にやらせていることよ!」
 ▼ 147 オノンド@くろいヘドロ 14/12/04 21:10:23 ID:SYFfxMJE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
第四円
 ▼ 148 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/05 00:12:34 ID:hVPe0tZA [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
レジギガス「…………」

フローゼル「もうやめなさい。あなたのやっていることは、アルセウスを悲しませるだけよ。」

レジギガス「ワタシハ、ワタシハ………。マチガッテ、イタノカ…?」

レジギガスは、その場に項垂れた。
 ▼ 149 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/05 00:15:39 ID:hVPe0tZA [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザードとエンペルトに変身したメタモンは、レジロック達と戦っていた。

リザード「糞が。俺1人で十分だ。」

炎で足止めするリザード。

しかし、レジギガスのせいで起きた地震により、足場が崩れてしまう。

リザード「!?しまった!」

背後から近づいていたレジロックが岩の拳を振り下ろす。
 ▼ 150 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/05 00:16:08 ID:hVPe0tZA [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザード(ダメだ。かわせない。)

ドオオオオン

リザード「…………?」

しかしリザードは無傷だった。

リザード「な…メタモン!?」

エンペルトに変身しているメタモンが、レジロックの攻撃を受け止める。
 ▼ 151 ウォーグル@あかいくさり 14/12/06 00:13:54 ID:i/yEwywc [1/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
メタモン「う…」

鋼でできた翼は砕け、踏ん張っていた足も限界となり倒れる。

リザード「………………」

怒りが、湧いてきた。

メタモンを叩き潰した相手に。

メタモンを嫌ってきた自分に。
 ▼ 152 ヤブクロン@かたいいし 14/12/06 00:15:34 ID:i/yEwywc [2/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
揺れが弱まって行く。
レジギガスが、引っ張るのを止めたのだ。

揺れが止まる。

レジロック達も、攻撃を止める。

しかしリザードの怒りは止まらなかった。

リザード「…許さん。絶対にだ。」

尾の炎は激しく燃えていた。
 ▼ 153 バリヤード@せんせいのツメ 14/12/06 00:16:57 ID:i/yEwywc [3/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
レジロック「レジギガスサマハ、アキラメタノカ…」

レジアイス「ワタシタチノヤクメモココマデ」

リザード「逃がすと、思っているのか?」

レジロック「!?」

周囲が一瞬で火の海になる。
 ▼ 154 メガリザードンY@フシギバナイト 14/12/06 00:17:32 ID:i/yEwywc [4/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザード「これだけの数のポケモンを殺しておいて、生きて帰れると思うな」

その炎に触れたものが、瞬く間に灰になる。

レジロック「コ、コレハ…」

リザード「殺す」

狙いを定めて炎を放つ。

メタモン「だめだ!」
 ▼ 155 ミツハニー@ふしぎなタマゴ 14/12/06 00:18:21 ID:i/yEwywc [5/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
変身の解けたメタモンが、必死にリザードを抑える。

リザード「どうしてだ!許されることじゃないだろう!」

メタモン「ここで殺したらあいつらと同じだよ!早く炎を消して!」

ようやく冷静になったリザードは周囲を見回し、炎を消す。

しかしすでに遅く、一面焼け野原となっていた。
 ▼ 156 ゼニガメ@ながながこやし 14/12/06 00:19:53 ID:i/yEwywc [6/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザード「俺が…やったのか。」

メタモン「大丈夫。大丈夫だよ…」

レジロック「…。」

レジロック達は去って行く。

リザード「………………」

放心状態になったリザードは、もう追いかけようとしない。

メタモン「フローゼル達、上手くいったんだ。」
 ▼ 157 ネイティ@しんぴのしずく 14/12/06 00:20:49 ID:i/yEwywc [7/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
−−−−−−−−−−−−−−

ドンカラス「上手く、レジギガスを止められたようだね。」

制止したレジギガスを見て、飛んできたドンカラスが言う。

スピアー「ドンカラス。戦いにならずに済んだぞ。」

ドンカラス「となると、残る心配事はリザード君たちですが…」
 ▼ 158 ハクリュー@シルフスコープ 14/12/06 00:21:41 ID:i/yEwywc [8/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
フローゼル「そうね。あの子達仲悪いから。」

フローゼルを背に乗せたドンカラスと共に、スピアーが飛び立とうとした時。

レジギガス「…マテ。」

レジギガスが、消え入りそうな声を上げる。

スピアー「なんだ?」
 ▼ 159 ココドラ@リザードナイトX 14/12/06 00:22:20 ID:i/yEwywc [9/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
レジギガス「ワタシハ、チカラダケヲモタサレウマレタ。ダカラワカラナカッタノダ。アルセウスノキモチガ。」

レジギガス「…アイニイケ。ユクシー、アグノム、エムリット。ミズウミノカミニ。
ワタシノシラヌ、チシキ、イシ、カンジョウヲシルモノニ。ヤツラナラ、キットナニカシッテイルハズダ。」

スピアー「ユクシー、アグノム、エムリット…。分かった、ありがとう。」

彼らはリザード達の元へ急いだ。

episode 6 完
 ▼ 160 Σ(∵)◆VODKA1kZ1k 14/12/06 00:43:48 ID:i/yEwywc [10/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>151〜>>159

コテ忘れてましたが>>1です
 ▼ 161 クイタラン@きよめのおこう 14/12/08 17:46:11 ID:IUjG5y0Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援あげ
 ▼ 162 マクノシタ@バンギラスナイト 14/12/08 18:31:06 ID:HxneNwbM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 163 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 00:11:31 ID:6Qkf8ENU [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザード「ここは…どこだ?」

そこは緑生い茂る森。

リザード「ここは、俺が育った…」

森が突然、青い炎に包まれる。

リザード「!?…これは俺か?俺の、炎なのか?」

答えることができるもの…即ち生きている者はいなかった。

リザード「あああああああああああ」

episode 7
 ▼ 164 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 00:12:51 ID:6Qkf8ENU [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザード「っ!?」

真っ暗な部屋。

リザード「…夢、か。」

うなされた。

先程一面焼け野原にしたことが、過去の記憶を蘇らせたのだ。

リザード「どれくらい、眠っていたんだ?ドンカラスたちの所に行こう…」
 ▼ 165 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 00:14:32 ID:6Qkf8ENU [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドンカラス「湖の神、ユクシー・アグノム・エムリット…。何か知っているかもしれないなら、探さない手はないですね。」

スピアー「でも簡単に会えるのか?それぞれの湖で。」

ドンカラス「わかりません。…が、恐らく今の状況は彼らにとっても緊急事態と言えるでしょう。会ってもらえるかもしれません。」

フローゼル「まずは行ってみるしかなさそうね。」
 ▼ 166 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 00:16:07 ID:6Qkf8ENU [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ガチャッ

ドアを開け、リザードが入ってくる。

ドンカラス「リザード君、目が覚めましたか。」

リザード「ああ。……メタモンは、どこだ?」

ドンカラス「怪我をしているので、休んでいますよ。驚きましたよ、君達2人気を失っていたんですからね。」

リザード「…そうか。」
 ▼ 167 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 00:18:19 ID:6Qkf8ENU [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドンカラス「早速で悪いのですが、湖の伝説のポケモン達に会いに行かなくてはいけません。」

フローゼル「アタシは別件の任務が入ってしまったの。アンタ達3人に、湖3つ。ちょうどいいといえばちょうどいいわね。」

ドンカラス「スピアー君はリッシ湖、リザード君はシンジ湖、ワタシはエイチ湖へ、調査に行きます。また伝説のポケモンが行動を起こしてしまうかもしれないので、急がなくてはいけませんよ。」
 ▼ 168 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 22:09:19 ID:TeFudZis [1/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
自分で言うのも変だがアグノム達のところがいつにもまして厨二なので注意

読んでくれてる人ありがとう
 ▼ 169 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 22:09:48 ID:TeFudZis [2/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
翌日、彼らはそれぞれ担当する湖へ出発した。

スピアー「ここが、リッシ湖…。」

スピアーが湖の中心あたりに近づくと、光と共にポケモン……アグノムが現れる。

アグノム「待っていたよ、アルセウスに託された者。」

スピアー「アグノム、か。」
 ▼ 170 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 22:10:44 ID:TeFudZis [3/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
アグノム「そう。今、君の仲間もエムリットとユクシーに会っている。」

スピアー「…アルセウスに会いに行く方法を知りたい。何か知らないか?」

アグノム「…その前に、君達がアルセウスに会いに行くのに相応しいか、ためさせてもらうよ。」

スピアー「何?」
 ▼ 171 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 22:12:21 ID:TeFudZis [4/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
アグノム「アルセウスに会いに行くという君の目的。その目的を支える君の意思を、僕に示してくれ。」

スピアー「俺の、意思…?」

−−−−−−−−−−−−−−

エムリット「アルセウスに会いに行くお前は、何を感じている?お前の心は、今何を感じている?」

リザード「心…」

−−−−−−−−−−−−−−

ユクシー「アルセウスに会いに行くことを目的と定めた理由…その根拠となる知識を、私に示しなさい。」

ドンカラス「…………。」
 ▼ 172 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 22:13:03 ID:TeFudZis [5/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「…アルセウスは、可哀想だ。誰にも理解されていない。俺と同じだ。
俺も、アルセウスの気持ちはまだ分からない。でも、俺には仲間ができた。リザード達だ。
だから俺がアルセウスの仲間になってやる。
俺がアルセウスを、理解してやるんだ。」

アグノム「……」
 ▼ 173 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 22:13:31 ID:TeFudZis [6/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
リザード「俺はアルセウスを恨んでた。俺が差別される原因を創ったアルセウスを。
でも、今は違う。
アルセウスのおかげで、あいつらに会えたんだ。感謝も、している。
だからこの嬉しさをアルセウスに伝えたい。
アルセウスが嫌う世界でも、喜びは生まれるということを。」

エムリット「…………。」
 ▼ 174 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 22:14:17 ID:TeFudZis [7/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドンカラス「知識…。ワタシが知っていることを、話せば良いのでしょうか?」

−−−−−−−−−−−−−−−−

アグノム「……合格、だ。合格ラインなんてものはないけどね。」

スピアー「で、アルセウスはどこにいるんだ?」

アグノム「それはボク達も知らされていない。だから、それを知る者がいる場所を教えよう。」
 ▼ 175 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/09 22:16:59 ID:TeFudZis [8/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「誰だ?どこにいるんだ?」

アグノム「満月島。シンオウの北西にある島だよ。」

スピアー「満月島…。そこに誰がいるんだ?」

アグノム「それは自分で確かめて。」

スピアー「…分かった。ありがとう。」

スピアーは湖を離れ、本部へと向かった。

アグノム「俺がアルセウスの仲間になる…か。
スピアー……アルセウスの真の願いを知った時、君はどうするんだろうね…。」
 ▼ 176 マッギョ@どくバリ 14/12/10 00:10:32 ID:UtskfyK. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
毎度続きが気になる
 ▼ 177 ゴロンダ@やけどなおし 14/12/10 01:24:24 ID:AFsEyam6 NGネーム登録 NGID登録 報告
深夜の支援
 ▼ 178 エネコ@ピジョットナイト 14/12/10 03:07:03 ID:tWTT/2nQ NGネーム登録 NGID登録 報告
しえ
 ▼ 179 ブーバーン@ガブリアスナイト 14/12/12 20:53:43 ID:SnTYsdek NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 180 コロボーシ@プラスパワー 14/12/13 15:42:04 ID:mKTRSYaI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 181 サニーゴ@きいろいかけら 14/12/13 19:30:03 ID:zBB6hGqA NGネーム登録 NGID登録 報告
途絶えてしまって申し訳ない

夜に続きレスします
 ▼ 182 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/14 01:49:49 ID:08kvnycI [1/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
全員本部に戻った。

ドンカラス「とりあえず、アルセウスに会いに行く資格があるとされて良かったですネ。」

スピアー「満月島ってのは、どこにあるんだ?」

ドンカラス「シンオウの北西の孤島です。ミオシティから船が出ています。」

スピアー「船か。」

ドンカラス「ところで、これから報告に行かなくてはならないので、一緒に来てもらえませんか?」
 ▼ 183 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/14 01:50:49 ID:08kvnycI [2/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「どうして俺が…。リザードは?」

ドンカラス「リザード君はずっと寝ているメタモン君のそばにいますヨ。何かあったのでしょうね。」

スピアー「…そうか。じゃあ行ってやる。」

二人は部屋を出て、報告に向かう。

ドンカラス「そうそう、言い忘れました。」

スピアー「ん?」
 ▼ 184 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/14 01:51:44 ID:08kvnycI [3/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
報告をする部屋のドアの前まで来たところでドンカラスは立ち止まる。

ドンカラス「そうそう、言い忘れていたけど…ワタシが何を言っても、君は表情を変えずに相槌を打っていれば良い。」

スピアー「は?」

ドンカラスがドアを開ける。

中には誰もいない……が、カメラがある。
 ▼ 185 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/14 01:52:14 ID:08kvnycI [4/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
『ここ数日の報告をせよ』

スピーカーから声が聞こえてくる。

ドンカラス「霧の中の屋敷は入ることができず。レジギガスは戦闘により制圧、デス。」

スピアー「?」

『そうか。引き続き調査を続けろ」

ドンカラス「了解デス」
 ▼ 186 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/14 01:53:12 ID:08kvnycI [5/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「おいおい、なんで嘘ついたんだ?」

部屋から出た後、ドンカラスに尋ねる。

ドンカラス「神に会わせたくないのでね。ワタシにとって、邪魔でしかないんですよ。」

スピアー「…一つ、聞いてもいいか?」

ドンカラス「なんでしょう?」
 ▼ 187 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/14 01:55:08 ID:08kvnycI [6/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
前から、気になっていたこと。

スピアー「お前は…アルセウスについて、何か知ってるんじゃないか?」

ドンカラス「話したくありません☆」

スピアー「はぁ!?」

ドンカラス「秘密デス。いつか、話すかもしれないですけどね。」

スピアー「……。」
 ▼ 188 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/14 01:55:44 ID:08kvnycI [7/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドンカラス「それから、悪いけど満月島にはスピアー君1人で行ってくだサイ」

スピアー「え、どうしてだ?」

ドンカラス「メタモン君は怪我の療養中でリザード君はそれにつきっきり。フローゼル君はまだ任務から帰ってこない。そしてワタシは、最近外に出てばかりいたので書類の仕事がたまってしまっているんですヨ。」

スピアー「仕事……してたんだな」
 ▼ 189 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/14 01:56:05 ID:08kvnycI [8/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドンカラス「失礼ですね、やってますヨー。…満月島の件はそういうことなので、頼みますよ。」

スピアー「あ、ああ。…俺一人、か。」

その日休んだスピアーは、翌日ミオシティに行き、船で満月島に向かうのだった。

episode 7 完
 ▼ 190 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:21:30 ID:bQsxCZM6 [1/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
初めにあったのは
混沌のうねりだけだった
全てが混ざり合い
中心に卵が現れた
零れ落ちた卵より
最初のものが生まれ出た
最初のものは
二つの分身を創った
時間が回り始めた
空間が広がり始めた
さらに自分の体から
三つの命を生み出した
二つの分身が祈ると
「物」と言うものが生まれ
三つの命が祈ると
「心」と言うものが生まれた
世界が創り出されたので
最初のものは眠りについた
 ▼ 191 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:22:08 ID:bQsxCZM6 [2/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
娘「ねえお婆ちゃん」

婆「なんだい?」

娘「どうして『最初のもの』は、世界が創り出されたら眠りについたの?」

婆「さあ、どうしてだろうねえ。役目を終えたからなのか。それとも……」

episode 8 夢
 ▼ 192 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:22:48 ID:bQsxCZM6 [3/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアーは船に乗っていた。

船乗り「あんちゃん、もう少しで着くぞ。」

スピアー「ああ、ありがとう。」

ミオシティから、満月島に向かう船だ。

スピアー(それにしても、ミオシティの市民に聞いた話、アレは何だったんだろうか)
 ▼ 193 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:23:32 ID:bQsxCZM6 [4/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
ミオシティでは、夢に黒いポケモンが出てきてうなされるという事がよくあるらしい。

しかし最近はそんな事はなく……皆、良い夢を見るようなのだ。

スピアー(所詮夢……考えすぎか)

船乗り「着いたぜ。それにしても、あんたも物好きだね。こんな何もない島に来るなんて。」

スピアー「何も、無い…?」
 ▼ 194 メェークル@ひかりのねんど 14/12/16 02:23:53 ID:gYd5hxK2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
う
 ▼ 195 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:24:05 ID:bQsxCZM6 [5/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「えっと、あの屋敷は何だ?」

船乗り「屋敷?ハハハ。この島には人が住むような建物はないよ。」

スピアー「……。」

そう、彼には見えないのだ。満月島にそびえ立つ屋敷が。

似たようなことは前もあった。ラティオスとラティアスがいた屋敷だ。
 ▼ 196 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:25:16 ID:bQsxCZM6 [6/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
だがあの屋敷は、見ることはできても近づくことができない、というものだった。

だが今回は、見ることすら許されてはいない。

それだけ重要だということだろう、あの屋敷が。

スピアー「ありがとう、感謝する。」

スピアーは島に上がり、屋敷へと向かった。
 ▼ 197 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:26:25 ID:bQsxCZM6 [7/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「この屋敷に何かあるのは間違いないな。」

ラティオス達がいたものよりも神々しいそれのドアを……開けることはできる。

中はこの間とは違いそれほど広くはなく……壁には鏡が貼ってある。

そして中央には水晶玉。

スピアー「何だこれは…?」
 ▼ 198 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:27:01 ID:bQsxCZM6 [8/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
水晶玉に近づく。彼は占い師などではないが、その中に映る光景を見ることができた。

スピアー「アルセウス……?」

水晶玉に映るのはアルセウス。

この間のように偽物…というよりは、何処かにいる本物を、映し出しているような気がする。

スピアー「どうしてアルセウスが映って……。本物を移しているなら、アルセウスは何をやっているんだ?」
 ▼ 199 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:27:30 ID:bQsxCZM6 [9/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
微動だにしないアルセウス。

「夢を、見ているのよ。」

スピアー「!?誰だ!」

宙に現れる、ピンクと黄色の美しいポケモン。

「そう……現実から目を背ける為に、な…。」

続いて現れる黒いポケモン。
 ▼ 200 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:28:15 ID:bQsxCZM6 [10/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
クレセリア「私は、クレセリア。満月島の屋敷の番人。」

ダークライ「私はダークライ。ここの近くにある、新月島の番人だった者だ。」

スピアー「…お前達のことは分かった。だが、夢…というのは、どういうことだ?」

スピアーは、まだ言葉の意味が理解できていなかった。
 ▼ 201 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:28:59 ID:bQsxCZM6 [11/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
ダークライ「夢は、現実と対になるもう一つのもの。現実と同様、良い夢もあれば悪い夢もある。」

クレセリア「そして、アルセウスにとって現実は最も苦しい物……最も、見たくない物だった。」

ダークライ「だからアルセウスは現実という最大の悪夢から逃れる為に、我々に自分を眠らせるように頼んだのだ。」

クレセリア「ダークライは他者を眠らせて悪夢を見せる。私は良い夢を見せるけど、眠らせることはできない。2人で協力して、アルセウスに良い夢を見せているの。」
 ▼ 202 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:29:41 ID:bQsxCZM6 [12/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
アルセウスはもはや、見ることすら拒んだのだ。

スピアー「…分かった。分かったが、それは関係ない。俺はアルセウスに会いに行きたい。どこにいるのか、教えてくれ。」

クレセリア「ここに来たというのは、湖の妖精が認めたということ。アルセウスの居場所を教えましょう。」

ダークライ「待て。」
 ▼ 203 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:30:11 ID:bQsxCZM6 [13/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
クレセリア「何?」

ダークライ「他人の評価など…意味は無い。私は私でこいつを試させてもらう!」

スピアー「!?」

スピアーは黒い深淵に取り込まれた。


スピアー「…なんだ、ここは。……!」

ラティオスの所で見た戦争の様子が、今再び彼の前で再生されている。
 ▼ 204 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:30:55 ID:bQsxCZM6 [14/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
巨大な花が開く。

光線が放たれ、この星に暮らす生き物が次々と行き絶えていく。

世界が、何度目かの滅びを迎えた時の様子だ。

争いによって。

ダークライ「私が見せる、悪夢の味はどうかな」

ダークライの姿が、終わった世界に現れる。

今のはダークライの見せた夢だったようだ。
 ▼ 205 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:31:42 ID:bQsxCZM6 [15/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
ダークライ「だがこれは夢ではない。アルセウスがその目で見た現実…。アルセウスが目を瞑った、現実。」

ダークライ「アルセウスは、抱えきれないほどの悲しみを背負っている。貴様如きがそれを理解し、救うことが出来るとは思えんな。」

スピアー「…背負った悲しみ、か。確かにこれは大きいが……俺だって、背負ってるんだよ。悲しみを、な!」
 ▼ 206 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:32:13 ID:bQsxCZM6 [16/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
ダークライ「何だ?私の中に入ってくるこの映像は…。…そうか!これは貴様の記憶!貴様などが私の中に入ってくるなど……!」

思考は停止し、彼の脳はただ流れ込んできた映像を再生した。


「このコクーン、もうすぐスピアーになるわね。」

「うん。育てた子供がスピアーになる瞬間……これほど嬉しい時はないよ。」
 ▼ 207 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:33:11 ID:bQsxCZM6 [17/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
餌を与え、彼の世話をしていた2匹のスピアー。

「見て!いよいよ進化するわ!」

「ああ!待ちに待った時が来た!」

しかし、進化したスピアーは腕が曲がっていた。

「な、何これ…」

「奇形児、か?」
 ▼ 208 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:34:04 ID:bQsxCZM6 [18/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
彼の噂はすぐに巣全体に広まった。

彼は巣の全員に忌み嫌われた。

「聞いた?この前進化した奇形児の話。」

「聞いた聞いた。腕が醜く曲がってて…」

「せっかく餌をあげて育てたのに、たまったもんじゃないわね。」

「ああ。あんな子供…」


生 ま れ て こ な け れ ば 良 か っ た の に
 ▼ 209 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:34:51 ID:bQsxCZM6 [19/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
ダークライ「………ハッ」

ダークライは思考を取り戻す。

スピアー「俺は、否定されて巣を出た。こんなの、アルセウスが背負う悲しみと比べりゃあちっぽけなもんさ。だが、俺には分かる!この世界の醜さも、理解されない気持ちも!だが同時に、美しさがあることだって知ってるんだ。仲間がいれば、滅びた大地も花畑になるんだ。」

スピアー「俺はアルセウスを救いに行く。行かなくてはならないんだ。知っているから!」
 ▼ 210 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:35:26 ID:bQsxCZM6 [20/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「だから、教えてくれ。アルセウスがいる場所を。1人で悲しんでいる場所を。」

ダークライ「………」

背景が元の屋敷に戻る。

クレセリア「あら、終わったの?」

ダークライ「…ああ。教えてやる。アルセウスの居場所を。」
 ▼ 211 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/16 02:36:08 ID:bQsxCZM6 [21/21] NGネーム登録 NGID登録 報告
スピアー「!!」

ダークライ「アルセウスがいるのは、謎の場所。無限に闇が広がる、私とパルキアで創った空間だ。」

スピアー「謎の……場所。」

ダークライ「だが私はお前をそこに連れて行くことは出来ない。パルキアに頼んでくれ。奴は今もテンガン山の山頂にいる。」

スピアー「パルキアに…頼めばいいんだな。分かった。」

ついにアルセウスの居場所を突き止めた。

しかし、その心が何を求めているのかは今だ分からないのであった。

episode 8 完
 ▼ 212 ひややっこ◆VODKA1kZ1k 14/12/17 23:07:22 ID:MjT9PDr2 NGネーム登録 NGID登録 報告
ズシン…ズシン…

地響きがしているのはなぜか。

兵「お前、止まれ!何をする気だ!」

人々が焦っているのはなぜか。

ディアルガ「…………」

姿を、現したから。

episode 9 三神
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