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【ポケダンSS】ロコンとニョロトノの冒険譚

 ▼ 1 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/01/14 22:52:07 ID:4mvIKeWs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



──もし、自分がいなかったら。

この世界は、きっと、変わっていた──



 ▼ 94 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/02 17:17:35 ID:pdSKc//Y [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
「「ワタシのナは、『カプ・コケコ』。
かつて、このメレメレとうノマモリガミだったモノだ」」

ロコン(…守り神? この青の島の?
意味がわからない…じゃあ、まず私を守ってよ…)

カプ・コケコ「カンプなきまでにヤラれたようダナ。ダガ、それはオタガイサマだ。
ワタシとてあの“ロクビ”にやられ、“イシ”をウバワレタ」

ロコン(…アンタも、やられたんだね。アンタ威厳ありげで強そうだけど…やられたんだね…。
あと、その喋り方、分かりづらいからやめてくんない)

…。

カプ・コケコ「わかった」

ロコン(あ、いいのね…)

カプ・コケコ「…“テンジク”だ」

ロコン(え…?)

カプ・コケコ「……我ら守り神の持つ石、かつてZストーンと呼ばれていたモノだが。
それはこの世界を、正に終わり(Z)へと導く力をも有しているのだ」

ロコン(だったらそんな大事なモノ、あんな奴に奪われちゃダメでしょ!?)

カプ・コケコ「……ごめんなさい」

ロコン(…なんかアンタが可愛く思えてきたよ…)
 ▼ 95 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/02 17:28:23 ID:pdSKc//Y [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
カプ・コケコ「…お前の意識化に現れた理由はただ一つ。
ロコン…お前に、かつての『島巡り』をしてもらいたい!」

ロコン(…へ?)

カプ・コケコ「昔とはやや趣向が異なるのだが…。
私を含む、四匹の“守り神”を打ち倒し、4個のZストーンを全て集めるのだ!!
それが、試練。それがあの“ロクビ”を倒す道っ!!」

ロコン(待って、唐突過ぎて…)

カプ・コケコ「後からわかったことだが…“ロクビ”は『あのお方』の分裂体。私などでは倒せようもなかったのだ…。
だがロコン、もしやお前も『あのお方』の……」

ロコン(えっ、なに?)

カプ・コケコ「…お前しかいない。何となく理解した。
強くなれ。強くなりて、“テンジク”の高みに立て!!
まずは“赤の島”に行け。そのための“鍵”も渡す」

ロコン(…だからさぁ)

カプ・コケコ「!
どうやら…お前は目覚める時か。私の念波もここまでだ。
再び相まみえる日を楽しみにしているぞ…ロコンよ!!」

ロコン(一匹だけで…話、進めないでよおぉぉ!!)

………
……
…
 ▼ 96 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/03 00:36:11 ID:vWqOdpWI NGネーム登録 NGID登録 報告
………
……
…

ニョロトノ「…で、そんな夢を見たのか」

ロコン「テンジクがどうだの、マモリガミがどうだの、どうにも要領を得ない夢だったよ……」

フーディン「いや、それは案外…夢ともわからんぞ」

ロコン「え…」

トロピウス「それは、どういうことだ?」

フーディン「…見ろ。チビ助の尻尾に何がが挟まっている。なにやら、“石”のようだぞ?」

ロコン「っ!?」

…それは、青色に光り輝く、奇怪な石であったのだ。

フーディン「…伝承もおぼろけな話だが、これがもしや、いやその夢が本当だとしたら、カプ・コケコのZクリスタル。ロコン、お主…コケコに希望を託されたのだぞ?」

トロピウス「テンジクの意味は、さっぱりだけどな」

ニョロトノ「しかし坊や、お前が決めろ。
黄の島に行き村に帰るか、それとも赤の島で、その守り神討伐の旅に俺たちと赴くか…。
俺は前者の方が良いと思うけどな…」

ロコン(……)

ロコン「…もう、決めてるよ」
 ▼ 97 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/04 17:12:20 ID:ipkzn.tQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「…赤の島に、行くよ」

ニョロトノ「!」

ロコン「あの白い奴にバカにされてる現状…すごく悔しいし、あのコケコッコやらなんちゃらのいうことはさっぱりだけど…それでも、こんな自分に道を示してくれた」

フーディン「…赤の島の守り神、『カプ・テテフ』。
儂は名前こそは知っている。しかし、その強さや風貌はわからない…未知数なのだ」

トロピウス「それでも行くってのかよ、ロコン!?
やめとけって、やめとけよ」

ロコン「……いや、行くよ。
それに、もう、誰にも…」


──負けたくないんだ。


ニョロトノ「…しょうがないなー、坊やー。
ささっ、準備して行こう! 全く、ホントに…」

フーディン「その割にはお主、どこか嬉しそうだぞ?」

ニョロトノ「い、いやっ、そんなことないわ!
俺はただ、ホントにホントに坊やを心配してなぁ」

フーディン(素直じゃ、ないか…相変わらず)

そして一同はドッコラーに造船を依頼し、次の目的地、赤の島への旅支度を整えた。
 ▼ 98 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/04 22:36:36 ID:ipkzn.tQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜太陽の民の村〜

住民1「…娘ちゃんのおっかさん…大丈夫か?
『ロコンはどこ?』『ロコンはどこ?』とばっかり繰り返している」

住民2「そういやぁ、よぉ…その娘ちゃん…どーやらからかわれていたみたいなんだ。
ほら、あのオスのガキンチョのせいさ」

住民1「…けっ、男ってのは、かわいい女の子にはちょっかい出したがるもんなのよ。
あのガキンチョも、そういやなんだか反省しているようだなぁ、いつもの威勢がねぇな」

住民2「…なぁ」

住民1「おう、なんでぇ」

住民2「あの娘ちゃんよぉ、ほら、前に凄い熱出したことあったろう?
その時俺、忙しかったそのおっかさんに頼まれて、おしめやら病人食やらの看病してたんだけどよぉ」

住民1「あぁ、あったそういや!
あの時も、そのお母さんパニックになってたやぁ」

住民2「…その時、いや、気のせいかもしれないんだけどよ」

住民1「?」

住民2「ふと、娘ちゃんの体毛が…『金色』に見えたような気がするんだよ。普通俺らの体毛は『赤』なのによ…」

住民1「へぇ、そんなことがねぇ」

住民2「多分俺が疲れてたんだと思うがよ。
そういや娘ちゃん、なんかうなされてたなぁ……」
 ▼ 99 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/05 11:50:48 ID:9sACjlPk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜???〜

白いロコン(…邪魔しやがって。
僕の標的はただ一匹、あのロコンだというのに…。
あの時お前らには、遊びで付き合ってやったというのに…)

???「ねー、なんか考え事してるのー?
アタシとさー、遊ぼーよー!!」

白いロコン「…覚悟しろよ、おばさん」

???「お、おばさんっ!!?」

白いロコン「それとも、その遊びとやらに付き合ってやれば、“Zクリスタル”をくれるのか?」

………
……
…
 ▼ 100 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/05 14:39:13 ID:9sACjlPk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン(ここは…)


どこだ…?


ロコン(…なんだかモヤモヤしてる。
ここは、何なんだ…?)


─ヒュウ。


ロコン(ん?)


──


ロコン(その声は!)


懐かしい…あの子、なの…?



『『おい、坊や…起きろっ!!』』



ロコン「…うわぁっ!?」
 ▼ 101 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 09:30:31 ID:FenKhJsk [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜船内〜

ニョロトノ「坊や、いい夢は見れたか?」

ロコン(……私、寝てたのか)

ロコン「…うん、昔の、友だちの夢を見たよ」

ニョロトノ「友だちの夢?」

ロコン「ほら、前に姉弟みたいなポケモンはいたって言ったじゃん。そのポケモンのこと」

ニョロトノ「ほー、どんなポケモンだ?」

ロコン「それが、名前はわからなかったんだ。自分はその子を、“シロボシちゃん”って呼んでたんだけど」

ニョロトノ「なんか縁起良さそうな名前だな。
それにしても、正体不明のポケモンかぁ…」

ロコン「いつの間にか、自分の側にいたらしいんだ。だからいつもいつも、その子と遊んでた。
正直その子は謎だらけ」

ニョロトノ「坊やと一緒だな!」

ロコン「……怒るからね」

ロコン(あの子に黙って出て行っちゃったなー…。
そういえば)


…そんだこんだで一同の船は、赤の島へと到着した。
 ▼ 102 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 09:31:11 ID:FenKhJsk [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜カークルタウン(旧アーカラ カンタイシティ)〜


現在は夕刻だと言うのに、観光に訪れたポケモンだかりで大いに賑わっている。
青のハウオリ団地のような陰気臭さもない。

港の海はオレンジ色に染まり、一日の終わりを十分に感じさせてくれた。


…薄暗い、そして見知らぬ街の光景に、心が何となく踊ってしまうのは私ぐらいだろうか。


フーディン「ここは赤の島の玄関口だそうだ。ほら、左手側にホテルが見えるだろう?
今夜はあそこに泊まり、船旅の疲れを癒やそう」

ロコン「わー!
フーディン、太っ腹だね!!」

フーディン「…それ程までに4-senの財力は凄かったのだ。恐らくは儂が死んでも使えきれない程にまだ残っている。
…しかし二匹は、ほとんど金がないように見えるが?」

ニョロトノ「…スロットに」

トロピウス「…バンバドロレースに」

ロコン(こんな大人にはなりたくない)


そして一同はホテルに向かい、その夜、床につく。

…だが。
 ▼ 103 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 09:34:44 ID:FenKhJsk [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
──深夜

メラメラ…。

「おーい、大変だー!
一室、燃えてる…火事だぞーーっ!!!」

------------------------

ロコン「で、どうしてよりによってその一室が、自分たちの部屋なのっ!!?」

燃えていたのは、ロコンたちの部屋だったのだ。

ニョロトノ「……。
よりによって、じゃないよな。俺たちだからこそ、だよな。
……なぁ、敵さん。隠れてないで、出ておいでや」

???「…」

ロコン「て、敵っ!?」

そして潜んでいた敵が、一同の前に姿を現した。

ブーバーン「ブバババ、我が名はブーバーン!
“コーガイ”の異名をもつxi-uが大幹部様よ!!」

ロコン(自分で様とか大とかつけるのってどうかと思う)

フーディン(…儂たちを焼死させるとは、正に笑止!
と、格好良く言いたいところだが…シンプルにマズイ)
 ▼ 104 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 12:48:07 ID:ZnRdX2nc NGネーム登録 NGID登録 報告
ブーバーン「…フンッ!!」ボオォッ

ロコン「うわっ!?」

しかしブーバーンは自ら戦うのではなく、周囲に炎を撒き散らし、火の勢いを更に強める戦術に出たのだ。

ロコン「ひ、卑怯だぞッ!
ちゃんと戦えよっ!!」

ブーバーン「…あーん?」ギロッ

ロコン「うっ……」

フーディン(闘いにも持ち込んでくれないか…!
しかもあやつは炎タイプ。スプーンはちと不利…かもな)

ニョロトノ「ここは室内。俺の“あめふらし”も使えない。
…考えてやがるぜ、xi-uさんはよぉ!
“ねっとう”っ!!」ビシュッ

ニョロトノはブーバーンに対し、熱湯を発射する。

ブーバーン「……マグマ・ガーディアンッ!!」ブオォッ

…シュボッ!

ニョロトノ「っ!?」

なんとブーバーンは自身の身体にマグマのプロテクターをまとい、熱湯を蒸発させたのだ。

ブーバーン「お前程度の熱…ラーメンも作れんぜぇ」
 ▼ 105 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 16:01:53 ID:rrm20aBs [1/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーディン「…どうやら、大見得張っていたのは我々の方なのだろう…こやつ、強い。
このまま、儂らは終わり、か……?」

ロコン「そ、そんな……やだ……」

ボオォォ…

ニョロトノ(……あの状況と、同じだ)

ニョロトノは図らずも、燃え盛る炎により、遺跡での出来事を思い出していた。

フーディン(ニョロトノ……)

ニョロトノ(…何が違うって言うんだ!
あの時の俺と、今の自分は…!!)



……また、繰り返してる。
……また、失うのか……?



──皆が諦めかけていた、その時であった。


???「「ヨォォ、コーガイさんヨォォ!
これってちっとよぉっ、卑怯じゃあナイカイッ!!?」」


一同「!!?」
 ▼ 106 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 16:16:56 ID:rrm20aBs [2/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
……その声の主は、意外なポケモンであったのだ。

バッフロン「オレはxi-u、“ギューマ”だヨォ!
今からオマエラ、ここから逃がすヨォ!!」

フーディン「き、貴様が、あのポチエナの…」

ロコン「僕らを、逃がす…!?」

ブーバーン「なにを言っておるのだ、ギューマ!?
今こそこやつらを倒す、絶好のチャンスなのだぞっ!?」

バッフロン「それちとヒキョー、話はカキョー!
このまま終わるとつまらないヨォ!!
……“アフロブレイク”ッ!!!」ドガァンッ

ロコン「うわっ!?」

ニョロトノ「うげぼるっ!!」

フーディン「ぬうぅ……」

ギューマは一同を壁にぶち当て、壁をぶち壊させながら、三匹ともバラバラの方向にぶち飛ばしたのだ。

バッフロン「オマエラこのアカのトーでヨォ!
“コウガイ”、“レーカン”、“ラセツ”、と“ギューマ”!!
それぞれ挑めッ、力つけろヨォッッ!!」

………
……
…
 ▼ 107 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 21:09:46 ID:rrm20aBs [3/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜翌朝 旧ジェードジャングル〜

トロピウス「う、うぅ…」

トロピウス(……ここは、俺の故郷じゃねぇか!!)

目覚めたトロピウスは辺りを見回し、しばらく考え込む。

フーディン(…四匹共、バラバラになったらしいな。ロコンのガキが一番心配だ。果たして敵に打ち勝てるのか?
いや、それより再びどう合流するべきか。そしてギューマなるものは自身含め、4匹敵がいると言っていたな…)

結構トロピウスは、頭の回転が早いのである。


…ガササッ。


トロピウス(…クソ、早速敵の襲来か。
連戦のせいか身体は痛むし、敵にはこう襲われるし、良いことねぇよなぁ…)

………

トロピウス「!
お、お前が…まさかxi-uの一味だったとは!?」

???「おいおいトロピウス、早とちりするでない。相変わらずお前はそそっかしい。
拙僧は確かにxi-uの一匹だったが、今はそうではないのだ」

………
……
…
 ▼ 108 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 21:11:38 ID:rrm20aBs [4/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜同時刻 旧せせらぎの丘〜

フーディン「…儂とお主、二匹が飛ばされたか…。
チビ助の奴、せめてトロピウスと一緒に居れば良いのだが」

ニョロトノ「フーディン、泳ぎは得意か?」

フーディン「…あぁ。お主も同じことを考えておるのか」

ニョロトノ「坊やのこともそうだが、今最優先に考えることは…あのギューマは楽しむことを褒めのかしていた。
そして意味もない所へ俺らを飛ばす訳がないということだ」

フーディン(つまり敵は…このどこかに潜んでいる。
考えられる線は…このだだっ広い、水中ぐらいだ)


???「「ほぉ、察しがいいこと」」


フーディン(…やはり、か)


そして水面下より、ポケモンの声が響いたのだ。


???「「まさに、スイメンカに潜んでたってやつ。
最期になるかもしれないから、ゆっくりしていってね!」」


ニョロトノ「俺らはホントに、ゆっくりしたいんだが。
…お前らxi-uは、そんな普通のこともさせてくれない!」
 ▼ 109 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 21:15:05 ID:rrm20aBs [5/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニョロトノとフーディンは、声のした方向へと潜り込む。

フーディン(…息は続く。スプーンを…。
いや、錆びついてしまう…か?)

ニョロトノ(“あめふらし”、スプーンを癒せ!)

…ザアァァー…。

ニョロトノの特性により、雨が降り出した。

???(アタシの“うずしお”に感づいたか?
水かさが増して相方のフーディンが溺れるかもしれないってのに、よほど信頼してるんだねぇ)

ニョロトノ(…“ダイビング”)ザボンッ

ニョロトノは、更に湯へと潜り込む。

???「…?
自ら“うずしお”にハマりに来るってのかい?」

???(バカだねぇ…アタシは深部の亀裂に潜み、この“うずしお”を発動させている…。
そして、お前のような水ポケモンの対策もバッチリだ!!)


フーディン「…つっ!!」ザブッ


ニョロトノ「っ…フーディンッ!?」

しかしフーディンが、うずしおに引きずり込まれた。
 ▼ 110 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 21:19:34 ID:rrm20aBs [6/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーディン(確か、この丘の水深は160cm。ブレイクアローラ一深いとの謳い文句で有名だったな。
……ゴフッ、xi-u……逃れなくては)

???(…さて)ゴボッ

フーディン(動いた!
…は、や……)


…ガシィッ!!


???「…つーかまえた」

フーディン(…糞ッ、この動き…早いっ!
まさか…何らかの特性かっ!?)

ゴルダック「交渉と…いこうかね」

フーディン(…水棲のポケモンだ、こやつは…!!)

ニョロトノ「フーディンッ!!」

アズマオウ「…アタシはxi-uの“レーカン”!
コイツは人質だ。見返りを求めなくちゃあねぇ…!!」


アズマオウが口にしているのは、アウトドアナイフ。
水中でも錆びることがない刃物である。
 ▼ 111 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 21:24:32 ID:rrm20aBs [7/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーディンが、アズマオウへと捕らえられてしまった。

フーディン(構うな、ニョロトノ……)


ニョロトノ(…“れいとうビー厶”)ビィッ


怯ませ、フーディンを取り戻すための攻撃だが。


アズマオウ「…おっとぉ…?」ヒョイッ



ニョロトノ(…!)


しかしアズマオウは、水中下においても正に疾風の如き速度にて、ニョロトノの攻撃を交わしたのである。


ニョロトノ(そうか、“すいすい”の速度だったのか!
“あめふらし”は悪手だった…)

アズマオウ(…アタシの勝利がこれで決まった!)

ニョロトノ(“うずしお”の中心は奴。
つまり、俺は奴の元に否応なしに向かってしまっている)

アズマオウ(そう、フーディンを救うためにこのまま呑まれ続けるか? それとも脱出を図るか?
…どっちにしろ、お前に勝ち目はないのさ……)
 ▼ 112 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/06 23:36:40 ID:rrm20aBs [8/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニョロトノ(…打つ手が、ない…)

このままでは、フーディンが溺れ死ぬ。
俺が“うずしお”から逃れたとしても、その瞬間に奴はフーディンの首をへし折ることだろう。

そうさせないためにも俺は奴にタイマンを仕掛ける。
…あわよくばフーディンの救助のためにも。

ニョロトノ(…万が一だが…俺は、殺られるかもな)

…が、スキを生み出し、フーディンを逃れさせることならできるかも。

ニョロトノ「…なら、それで充分。
…俺が死のうと…仲間さえ…なら」

アズマオウ(…とりあえず、どっちにしろ、まずは…一匹)

徐々に近づきつつあるニョロトノに対し。
アズマオウは、手に持つ凶器を振りかざした。



──グサッ。
 ▼ 113 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/07 19:17:12 ID:WfKLWAtQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニョロトノ「…え?」

アズマオウ「んっ…。
…あっ、…はっ……?」ガハッ


しかしゴルダックの首元には、一本のフォークが突き刺さっていたのだ。


《ニョロトノ、テレパシーにてお前に話しかける。
なにせ会話どころか息ももたない寸前なのでな》

ニョロトノ「あ、うん…」

《儂はスプーン以外にも、使い慣れた食器類なら何でも操作することができるのだ。
今は此奴がお前に気を取られているスキに、“テレポート”にてナイフと儂のフォークを入れ替えた》

ニョロトノ「…。
フォーク柄が曲がっている……」

つまりは、アズマオウの持つフォーク柄を彼女の首元に刺さるように曲げ、“テレキネシス”にて深々と差し込んだのだ。

アズマオウ「…そ、ぞんな…。
あっけなく…アタシのでば……ん……」ゴブフッ

ニョロトノ「…助かったよ、フーディン…ありがとう」

フーディン「…フフッ。
お主、今は素直だな!!」
 ▼ 114 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/07 19:19:07 ID:WfKLWAtQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
↑ゴルダックはアズマオウの間違いです

フーディン「お主、本当に強いのにな。
もったいない…」

ニョロトノ「…?」

フーディン「儂なんぞを救おうとするから、お主は本当の実力を出しきれないのだ。
…エンブオーのこと、儂が言えたことでもないが、いつまでも引きずるな」

ニョロトノ「…。
まだ、無理だよ……俺には」

フーディン「……そうか。すまない、余計なことを。
実際にお前は儂を、救ってくれたのにな」

ニョロトノ「フーディン…」


── ボ ォ ォ ン ッ ! !


一同「!!?」


…その時である。

東の方角に見える火山のダンジョンが、突如轟音と共に、火の海に包まれたのだ。
 ▼ 115 ムシャーナ@ねらいのまと 17/02/07 19:53:16 ID:Wxm3W6ZE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 116 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/07 22:33:14 ID:QLFXqhM. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜数十分前 (旧ヴィラ火山)火山のダンジョン〜

ロコン「ぐほっ…」

ブーバーン「どうした!?
この“コウガイ”様の攻撃に…ただ逃げてるだけかぁっ!?」

運悪く、ロコンの敵はあのコウガイであったのだ。

ブーバーン「ったく、ギューマも余計なことを。
『力をつけさせたい』とか何とか言ってたが、こんな小娘が強くなろうもあるまいて…」

ロコン「っ!
私を、バカにしたな……」

ブーバーン「あぁ、バカにするとも!
お前が口先だけの奴だから、あの忌々しいロクビに負ける理由もわかるんだぜっ!!」ドカッ、ボゴッ

ロコン「うぶ、ぼぁっ!!」

ブーバーンの炎を纏ったパンチの連打により、ロコンの顔は少々腫れ上がっていた。

ロコン「……ぐうぅぅ〜〜っ……」

ブーバーン「さて、そろそろトドメといこうか。
いつまでも闘って、ゲームでいうところの余計なパワーアップイベントでもされたら溜まったものじゃないからな。
……サンマイシンカ、“だいもんじ”っ!!!」キュイィン

ロコン「…!!」

ブーバーンは、自身の必殺技の発射準備に入った。
 ▼ 117 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/07 22:34:38 ID:QLFXqhM. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「…“でんこうせっか”っ!!」ビュゥッ

そしてロコンは、先制攻撃を仕掛けるのだが。

ブーバーン「…マグマ・ガーディアンッ!!」シュボォッ

ロコン「……っ!」


…ジュウゥ。


ブーバーンの身体に触れてしまうロコン。そのマグマの防御は、触れれば大ダメージの攻撃にも転向する。

同じ炎タイプでありながら、技を仕掛けた側のロコンが逆にダメージを喰ってしまう始末だ。


ロコン「アツい…くそっ、“あやしいひか」

ブーバーン「……“10まんボルト”ッ!!」

ロコン「ぐわぁっ!!?」ビリビリィッ

技に怯み、ロコンは攻撃を繰り出せない。

ロコン「…しびれ…びれ……」ガクガク

ロコン(やっぱ…強いよ…)

ブーバーン「ハァーア…発射準備はもう少しで整うぜぇ?
神か仏か、それとか俺か…いずれかにでも、祈るんだな」
 ▼ 118 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/08 16:42:50 ID:WM5viZwE [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン(嫌だ、負けたくない死にたくない。
……嗚呼、こんな時でも、心の中でも口ばっかりだ)


──なにも、変われない。変わらない。


ロクビに負けた、あの時から?
村を出た、あの時から?
からかわれていた、あの時から?


…いや。

産まれた時から、なんだろう。きっと。


ロコン(……)


そしてロコンは、考えるのを止めた。


ブーバーン「ほう、遂に観念したかっ!!」


ロコン(だったら最期ぐらい、黙って死のう。
……ホント静かだなー、死ぬ間際ってのは……)


──その時、だ。
 ▼ 119 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/08 16:44:38 ID:WM5viZwE [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
《…チカラを、使え》


ロコン(…えっ?)


ロコンの心に、語りかける声が一つ。


《我が片割れよ。今こそ我の力を使うのだ。
炎に地面は弱点だ…丁度良いだろう》


ロコン(誰なの…?
一体、どこに……?)


《我はお前そのものであり…そしてまた、遠く遠く、“テンジク”に居る。…我を救って欲しい…。
そのためにはまず、我の技で、そやつを倒せっ!!》


ロコン「なっ…。
なんなん…だ……!?」


…そしてロコンの尾に、強大なる力が漲ってきたのだ。


ブーバーン「うおぉぉぉっ!!
サンマイシンカ…“だいもんじ”っ!!」ドシュッ
 ▼ 120 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/08 16:45:40 ID:WM5viZwE [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「「……サウザンッ、アロォーーッ!!!」」ビシュッ



ブーバーン「!!?」



ロコンの尾の一部が弓状の地面攻撃へと変化し、ブーバーンに向け…放たれた。


ブーバーン「……ぐおおぉぉぉががががぁぁぁっ!!?」


……バッコォォンッ!!


弓はブーバーンの身体に命中してもなお飛来し続け、彼を岩壁へと突撃させたのだ。


ブーバーン「ぐっ…この強さ…?
お前、どこでそんな……ヮ……」ドサッ

ロコン「ハァ、ハァ…」

ロコン(なんだ…今の技!?
技の名前だって、よくわからないまま喋ってしまったし!!)

…でも。

でもだ。これは間違いない。
 ▼ 121 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/08 21:42:58 ID:bcxvMei. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「私は…勝ったんだぁぁぁあっ!!!」


…ボォォンッ!!


ロコン「…え?」


ブーバーンが激突した衝撃により、火山が活性化し、噴火をしてしまったのだ。


…ボオォォ…。


不思議のダンジョンでは何が起きるかわからない。
たちまちの内に火山一体は、炎の海に包み込まれたのだ。


ロコン「わっわっ、どうしよどうしよ!?
逃げなきゃ逃げなきゃ…でもどうやって!!?」


???「…吹き飛ばせ、ラセツの扇っ!!」ビュウッ


ロコン「!?」


すると、謎の声と共にどこからともなく突風が吹き込み、たちまちの内に炎は鎮火したのであった。
 ▼ 122 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/08 21:46:31 ID:bcxvMei. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニョロトノ「…坊やだったかっ、無事でよかった!
まさか…コーガイを倒すとはなっ!!」

ロコン「ニョロトノッ!!」

トロピウス「トロトロ、コイツに感謝しろよ」

ヤレユータン「…うむ、我は元xi-uの“ラセツ”。
トロピウスとは旧来の友人でな。なんでも吹き飛ばす拙僧の扇が役に立って嬉しいぞ」

ロコン「…でも、なんでxi-uを裏切ったの?」

フーディン「あぁ、コイツもまた4-senに協力してくれている同胞の一匹。すなわち二重スパイだったというわけだ。
…そしてチビ助、非常に言いにくいのだが……」

ロコン「……え?」

フーディン「そやつの調査により、この事実が判明した。
今現在、xi-uのボスの所在地は…チビ助ッ!」


フーディン「「…お主の村、“太陽の民の村”なのだっ!!」」


ロコン「!!?」
 ▼ 123 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/09 22:20:34 ID:9Zsh2suk NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「どういう…こと……」

ヤレユータン「すまぬ。詳しいことは一幹部の拙僧には知らされなかったのだが…確かだ。ボスは貴殿の村にいる。
なにせ今現在、ギューマを除くxi-uの構成員は黄の島に集結させられているのだから…」

「ヨォーッ、つまり俺ってばよ!
なんか哀しいことになってるってことカイッ!!?」

ニョロトノ「っ!
その、声は」

バッフロン「そーだヨォ、ギューマだヨォ!
オマエラ気づいた己の強さ、そしてオレはハブられた!!
後、ロクビは“命の遺跡”に向かったよーだヨォ!!!」

一同「!!!」

バッフロン「面白いヨォ、三つ巴のZクリスタルの争奪戦!
ロクビも参加、オレも参加!!
トーゼンオマエラ遺跡に来い! 参戦しろよナア!!!」

…タッタッタッ!

ロコン「あっ、こら、待て!」

フーディン「(ギューマはその予告通り、守り神カプ・テテフの命の遺跡へと向かっているのだろう…)
…儂らも追うぞっ!!」

ロコン「…うん!!」

一同はギューマの後を追い、そして、遺跡へと辿り着いた。
 ▼ 124 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/11 01:07:04 ID:.nqsZU22 NGネーム登録 NGID登録 報告
〜命の遺跡〜

カプ・テテフ「あれー?
今日はずいぶん、お客さん多いんだねー」

フーディン(あの黒ピンクがカプ・テテフ…か。
想像していたよりは小柄な…まるで少女のようだ)

白ロコン「…お前らだけだと思っていたのに、なんだよアフロなんか連れて来て」

バッフロン「オレはギューマだ!
アフロをナメるなヨォ、ヘナチンボーイ!!」

ロコン「……」

白ロコン「あれ…前よりかは強っちくなったようだね。何かの力にでも目覚めた?
そんなことより、アンタら、喜びな」

ニョロトノ「…なに?」

白ロコン「このテテフおばさんの遊びに付き合ってやれば、Zクリスタルを精製してくれるんだ」

カプ・テテフ「だ・か・ら・おばさんって言うな!
アンタらより長く生きてるってだけなのっ!!」

白ロコン「……長く、ねぇ……」

ギューマ「ヨォ、痴話喧嘩はヤメロヨォッ!!」

ロコン(なにこの茶番)
 ▼ 125 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/12 10:19:01 ID:iVSnCByA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
白ロコン「というわけでおばさんに弄ばれて傷心気味だから、今日はとっととここを去るよ。
なんやかんやでクリスタルももらったからね」

ロコン(そのなんやかんやを知りたい)

ヤミカラス「…カラカラーッ!!」バササッ

白ロコン「次合う時は、また痛みつけてやる!!
せいぜい強っちくなりなーーーっ!!!」

そう言いながら、ロクビたちは飛び立って行った。

ロコン(あぁ、強っちくなってやるさ!
ゼッタイにもう、お前なんかに負けるもんかっ!!)

------------------------

カプ・テテフ「はい、拍子抜けたところで試練です!
狐さんたちと牛さん、戦って勝った方にZクリスタルをあげちゃいまーす!!」

トロピウス「…そんな緩くていいのか?
あと、守り神のアンタは戦わないのか?」

カプ・テテフ「だってアタシ、弱いもーん!
アタシはただ楽しみたいだけ。だからより楽しませてくれた方に、クリスタルあげるって言ってるの!!」

バッフロン「わかったヨー、かわいこちゃん!!
さぁ来るんだヨォ、4-senッ!!!」

フーディン「さぁ行くぞ、者共。
我らは勝って、黄の島に行かねばならぬのだっ!!」
 ▼ 126 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/12 20:36:03 ID:mZsPyGM2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニョロトノ「…バブルこうせんっ!」ポポポポッ

バッフロン「おぉ、ひんやりするヨォー!
……“つのでつく”!!」ガッガッ

攻撃をモノともせず、ギューマは片足で地面を蹴り上げ、“つのでつく”のムーブに入る。

フーディン「“スプーン”みだれ打ちっ!!」ガガガガ

ギューマ「ふんっ、そおぃ、ヨォッ!!!」フンフンフン

そして、スプーンの波状攻撃を角で突き、弾き返していく。

ロコン「…“サウザンアロー”っ!!!」ボオォォ

だがそのスキに、ロコンは炎の矢をギューマに放った。

ロコン(……火の矢に…火力が上がってるっ!?)

ニョロトノ(ん。
坊や、高等な技を使うようになったか?)

バッフロン「あっ、あっちぃ、焼けるよぉ!!
クソッ、オレッチをステーキにする気かぁっ!?
…もう怒ったぞぉ、オレッチをレイジング・ブルにさせやがったなぁっ!!?」

フーディン「む、ヤツの挙動がおかしいぞ」

ギューマは攻撃を受けることにより、“いかり”のボルテージを上げていたのだ。

トロピウス「…なんだってんだ?」
 ▼ 127 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/13 09:22:17 ID:fXM2G.F2 NGネーム登録 NGID登録 報告
バッフロン「「……“いかり”っ!!!」」


トロピウス「!!?」ドゴォンッ


フーディン「……トロピウスッ!?」


油断をしていたトロピウスは、ギューマの憤怒攻撃をモロに喰らってしまい、そのまま吹き飛んでしまったのだ。


バッフロン「まだまだ行くぜっ!
…どりゃああぁぁぁあっ!!!」ドシュシュッ

フーディン「スプーンガードッ!!」


…パリィンッ。


フーディン「!」


フーディン(スプーンの壁をも、一部貫通するとは…!?)


この時ギューマのボルテージは、既に最大まで引き上がっていたのだ。


ニョロトノ(……)
 ▼ 128 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/13 17:30:27 ID:pzSWdn4g [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「ニョロトノ、なにしてるの!?
このままじゃ二匹がやられちゃうよっ!!」

ニョロトノ(…二匹を助けるには。
今までの俺ならその時の感情に任せ、多分、二匹を救いに行っているか……)

ロコン「ニョロトノッ!?」


ニョロトノ(…ようやくわかったぜ、俺がやるべきこと。
それは…目の前の敵を、ただ倒すことだったんだ!!)


ニョロトノ「“あめふらし”」


ポツッ…。


バッフロン「…?
雨の、降る音……!?」


バッフロン(いや、雨なんか降っちゃいねぇョ。
なんだぁ…コイツッ!!?)


ニョロトノは、体内に雨降らしの力を結集させ、自身の力と変じたのだ。


バッフロン「よくわからんが…倒れヨォォォォッ!!!!」
 ▼ 129 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/13 17:34:46 ID:pzSWdn4g [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニョロトノ「雨降究極奥義…。
……“ハイドロカノン”ッ!!!」ビジュッ


バッフロン「…ぐげええぇっ!!?」


──ドバァァァァァァッ!!!


ニョロトノは、巨大なる雨水の大砲を作り出し、バッフロンに撃ち出したのだ。


バッフロン「あっぱばぱはまひやひやひっ!!!
…ぐおおぉぉぉぉがぁるぁぁぁぁあまぁぁっ!!!?」


…ドサァッ。


カプ・テテフ「わー、かっこいー♪」


ロコン(…す。
……すご、い……ニョロトノの、本気の力………)


ギューマは倒れ込み、ニョロトノの勝利が決まる。

…ロコンはその力に、畏怖と尊敬の念を抱かずにはいられなかったのだ。
 ▼ 130 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/13 17:41:21 ID:pzSWdn4g [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ギューマ「強いヨォ、4-sen!
…ホレ……タ……ゼ……」ガクッ

------------------------

カプ・テテフ「はい、Zクリスタル!
大事にしてよね!!」

ロコンたちはカプ・テテフから、赤く輝くZクリスタルを受け取った。

ロコン「…ところでさ。お姉さん。
この石集めると、具体的にどうなるの?」

カプ・テテフ「えっと。どうなるんだっけー…」

ロコン(頼りない)

…その時。

「「かつて“エーテル・パラダイス”と呼ばれた人工島。
通称“テンジク”に行くことができるのだ」」

ロコン「あ、その声…コケコッ!!」

カプ・テテフ「あー、コケちゃんだー。
久しぶりー、元気してたー!?」

カプ・コケコ「カプ・テテフよ。久しいな。
…ロコン、そなたは希望なのだ」

ニョロトノ「…坊やが、希望?」
 ▼ 131 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/13 23:23:27 ID:r7G2ENCM [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
カプ・コケコ「…そなたは“あのお方”の片割れ。それが一つの希望。そして、あのお方を救えるのは、ロコン、お前だ。
もう一つの希望は、それだ」

ロコン(あの時の、声も……)

《我を…救ってほしい……》

ロコン(……)

ニョロトノ「…そういうことが、あったのか」

カプ・テテフ「へぇ、ガルデちゃ…あ、“あのお方”の一部がこの子…はぁ、そうだったんだ!
あ、そうね、見たところ、力目覚めちゃってるみたい……」

ロコン「…正直アンタらの話はよくわからないけど、そのテンジクに、“あのお方”はいるとか言ってたよ。
……そのポケモンを助ければいいの?」

カプ・テテフ「うん、そうね!
お願い…“あのお方”のこと、あたしたち、本当に大好きだったから……」

ニョロトノ「…“あのお方”って奴が、xi-uに捕らえられているという認識でいいのか?」

カプ・コケコ「今はそういう認識でいい。いずれ、お前たちはよく知ることになるだろうしな。
……頼んだぞ。若く、頼もしき勇者たちよ」

ニョロトノ「あぁ。俺たちは探検隊4-sen。
困っているポケモンを助けるのは、責務だからな!!」

カプ・コケコ「ふふ、本当に頼もしい……」

こうして倒れた仲間を庇い、ロコンたちはカプたちと別れ、黄の島へと出航したのだ。
 ▼ 132 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/13 23:27:42 ID:r7G2ENCM [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
──また、夢を見る。


ロコン(今度は懐かしいあの声じゃなくて。
…いや、この声もどこか懐かしいんだけど…なにか)


偉大で、強大で、私なんかが手に届かないような存在。

多分、“あのお方”の夢だ。


《我の力、次第にお前は目覚めてくるだろう。
願う…この世界が……奴らの手に渡らないことを……》


ロコン(…いつ、知ることになるんだろうか。
アンタと私との関係は……)


《もう少しだ。
お前の村に着いたその時、お前は“全て”を知る……》


ロコン(……楽しみにしてるからね)


………
……
…
 ▼ 133 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/13 23:36:42 ID:r7G2ENCM [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜黄の島 旧マリエシティ〜

先の闘いにおいて、特に手負いであったトロピウス。
ニョロトノは彼を療養のため、とこずれ荘へ別船で送り届けているのだ。

別行動のフーディンとロコンは先に島へと上陸し、ニョロトノの帰りを待つ。

フーディン「トロピウスは…これで戦線離脱かな」

ロコン「え…トロピウス、そんな酷いの!?」

フーディン「あぁ、バナナが一本もぎ取られてしまっている…完治するまでは、大分かかることだろう」

ロコン(…それって重大なのか?)

フーディン「さて、焦る気持ちもわかるが、儂らも今迄の闘いにおいて幾分か身体を酷使してしまっている。
…チビ助よ、ニョロトノを待つ間、温泉に行かぬか?」

ロコン「…温泉?」

フーディン「あぁ、この地にも儂らの知り合いが居てな。今は番頭をやってると聞いたが。
…安く入れさせてもらおうと言う訳だ」

ロコン「なんかセコいけど、確かに、いいかもね」

フーディン「…あ、もしやチビ助、風呂嫌いか?」

ロコン「……うん、炎タイプだし」

フーディン「まぁ、そう固いことを言うでない。
身体もその頭も、湯に浸かれば解れることだろう…」
 ▼ 134 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/15 12:32:55 ID:Brnfcj2E [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜マリエ温泉 館内〜

カイリキー「いらっしゃい!
おや、フーディンさん…その娘は?」

番頭のカイリキーが、フーディンの顔なじみのようだ。

フーディン「あぁ、儂の孫“娘”ではないよ。
今の4-senメンバーの、れっきとした一匹だ」

ロコン(…フーディン、わかってたの?)

フーディン(最初からだ。声や顔つきといった具合でな。
むしろ気づかないニョロトノが鈍感で可笑しいのだ)

…すると。

ゾロア「…」

ロコン「ん、この子は?」

フーディン「こやつはゾロア。かつてカイリキーと共に、今回の件と似たような旅を共にしたことがあってな…。
まぁそんなことはいい。…久しいな、ゾロア」

ゾロア「ねーちゃん、かわいいな」

ロコン「…え」

ゾロア「…声が」

ロコン(……顔はっ!?)
 ▼ 135 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/15 12:40:34 ID:Brnfcj2E [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーディン「これまた久しぶりだ、黒助。
ほれ、儂のこと、覚えてるか?」

ゾロア「…うん」

フーディン「おぉ、嬉しいな」

ゾロア「ヒゲと、スプーンを」

フーディン(顔はっ!?)

ロコン「へぇ…ゲームコーナーなんてあるんだ…」チラッ

フーディン「おや、チビ助…」

カイリキー「そうだな、俺のおごりで皆入ってくれや!
旧友との再開って程、めでたいものはないからな!!」

フーディン「…ゲームコーナーも奢りか?」

カイリキー「いや、それは別料金だ…すまんな」

フーディン「……そうか」

ロコン「?」

------------------------

やがてロコンとゾロアは、互いに意気投合を果たした。
やはり、キツネポケモンの子ども同士といったことが大きかったのだろう。
 ▼ 136 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/15 17:17:41 ID:9WJ/84HY NGネーム登録 NGID登録 報告
──温泉内にて

ゾロア「フーディンのおっさん、金使いまくったな」

ロコン「…アタシのせいだ。
対して考えもしないで、クレーンゲームのぬいぐるみを『かわいい!』なんて言ってしまったから……」


『『よし、これがほしいのかチビ助!
ほれ、儂が獲ってやるからちょっと待っておれっ!!』』


ロコン「…2時間ってちょっとじゃないよね」

ゾロア「ロコンの日だから奮発してやるとか言ってたぞ。
結局獲れなかった上に、それ昨日だったし」

ロコン(ロコモコ丼どれだけ食べられたんだろうか)


露天風呂へと浸かり込むロコンとゾロア。

空はすっかり夕方模様。
他の客はあまり見受けられず、マリエ温泉の謳い文句である『開放感』を。


ロコン「でも、案外こういうのもいいかもね……」

ゾロア「だろっ、姉ちゃん?」

2匹は身体全体で感じ取り、理解していたのだ。
 ▼ 137 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/16 15:06:40 ID:r4W7oVF6 NGネーム登録 NGID登録 報告
──その時、だ。


…ピュピュイ!!


ロコン「…え?」


???『ピュピュピューーイッ!!!』ザバーンッ


ゾロア「…うわっ!?」


空を飛来していた謎のポケモンが、突如、ロコンの前へと飛び込んで来たのだ。


ロコン「アップアップ…。
……え、“シロボシ”!!?」

ゾロア「ん、ねーちゃんのペット?」

シロボシ『ピュピュイ♪』

そのふわふわとした星雲のような姿をしたポケモンが、以前の話の“シロボシ”だったのだ。

ロコン「…シロボシ!?
お前、村にいたはずじゃ……アタシのこと、探しに?」

シロボシ『〜♪』
 ▼ 138 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/16 21:27:00 ID:JNr3eAqI NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン(なにが起こってるんだろう…私の、村で)

シロボシ『ピュ〜……』

シロボシは、心配そうにロコンを見つめている。

ロコン「あ、いや、シロボシ…なんでもないからね。
そうだね、私がそんな不安げだと、ダメだよね…」

ゾロア「…そういえば、姉ちゃんも4-senなんだって?」

ロコン「う、うん。
でも、最近入ったんだけどね」

ゾロア「…姉ちゃんも、ポケモンを救うの?」

ロコン「そうだね。…まだ助けられてばっかだけど。
いつか……たくさんのポケモンを、救えたらいいな」

ゾロア「へへっ、ねえちゃんならきっとできるよ」

ロコン「…そうかな?」

ゾロア「オイラの勘は大体当たるんだ!」

ロコン「……あぁ、勘なんだ」

………
……
…
 ▼ 139 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/17 08:33:40 ID:8vdLGBEo NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ゲームコーナー〜

フーディン「お主は見ていなかっただろうが、もう少しだったのだ。あの玩具を、もう少しで…」

ニョロトノ「…お前は結構熱しやすいタイプなんだな」

数分前に、ニョロトノが到着したのだ。

カイリキー「…久しぶりだな、ニョロトノさん。
ゾロアのガキは、今ロコンちゃんと風呂でさぁ」

ニョロトノ「…。
あれから、ゾロアの奴は元気か?」

------------------------

ニョロトノがゾロアと最初に出会ったのは旧ポータウン。まだ、エンブオーが長を務めていた頃だ。

これは、数年前の物語。


『みんな、逃げろーーーっ!!
あの悪食野郎…武器もなにも効かねぇっ!!!』


ゾロア「お母さん、早く…早く逃げようよっ!!」

ゾロアーク「…」


ゾロアの母親、ゾロアークは、その“悪食野郎”に加えられた一撃により、既に事切れていたのだ。
 ▼ 140 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/17 16:04:00 ID:ElhpC18o NGネーム登録 NGID登録 報告
エンブオー「…ポータウンは、もう壊滅状態か。
アイツ…一体何者じゃあ?」

フーディン「正体不明のポケモン。いや、ポケモンかどうかも定かではないが、通称“グラトニー”。
人間の時代にも一度二度現れたとされているな」

この頃は、まだ誰もその存在がUBの一種であるとは、いやUBの概念事態、分からなかったのだ。

“グラトニー”『…グルル…ガあぁああァァーーッ!!!』

ゾロア「ひっ…」


エンブオー「…“ほのおのパンチ”ッ!!!」ドガッ


ゾロア「!?」

“グラトニー”『…グロラァ…』グラッ

エンブオーの炎攻撃により、“グラトニー”は悶絶する。

“グラトニー”『グラワスワァァァァッ!!!』ドドドッ

エンブオー「むんうぅ…ドワーーッ!!!」

…バゴッ、ゾゴォッ!!

そしてエンブオーは“グラトニー”に対し、かわす暇も与えず、怒涛の攻撃を喰らわせた。

ニョロトノ「さすがだぜ、エンブオーッ!!!」
 ▼ 141 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/17 16:45:34 ID:NGb46MUQ [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
“グラトニー”『…グラララ…』ブゥーン…

エンブオー「!」

エンブオー(黒い…穴…?)

“グラトニー”は自身の周囲に黒いワープホールを創り出し、脱出を図ったのだ。

………

ゾロア「…ありがとう、おじさん…」

エンブオー「……なぁ、黒い坊やや」

ゾロア「…なに?」

エンブオー「もう、行くところもないんだろ?
だったら坊や……俺たちの仲間にならないか?」

------------------------

カイリキー「俺はもっと後に加入したからそのことはよく知らないんだけどよ…ニョロトノ、アンタ頑張りなよ」

ニョロトノ「え?」

カイリキー「アンタらが活動を再開したのも、何者かと戦ってることも噂で知っている。俺とゾロアはこの道を選んだが、探検隊としての誇りは失っていない。
…ゾロアはアンタらを、未だに応援しているんだぜ」

ニョロトノ「…ゾロアが。
ハハ、あのへんちくりんが、応援してくれてるのか…」
 ▼ 142 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/17 17:01:49 ID:NGb46MUQ [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
カイリキー「エンブオーのことは本当に気の毒だった。だがしかし、活動をこう再開した以上は、迷いを持つなよ。
…ゾロアのためにも、エンブオーのためにも、後継に道を示していく……それがアンタらの役割だ」

フーディン「…その後継とは、例えばチビ助のことか」

カイリキー「いい娘じゃあねぇか。今のところニョロトノ、なんかアンタ、イマイチ吹っ切れてねぇように見える。
そんなんじゃあ、あの娘にも影響してくるぜ」

ニョロトノ(坊やにも……)

カイリキー「まぁ、頑張りなよ。
俺だって、応援してるからさ!!」

ニョロトノ「…。
あぁ、やってみせるぞっ、頑張るぞ、俺っ!!」

カイリキー「おおっ、その心意気だぜ!!
心配は無用だったか!?」

フーディン(…ホント、相変わらず単純な二匹だ)

------------------------

こうして身体を癒やしたロコンたちは、カイリキーたちに別れを告げた。

新たな仲間シロボシを引き連れ、いよいよロコンの故郷、『太陽の民の村』へと向かうのだ。
 ▼ 143 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/17 17:08:02 ID:NGb46MUQ [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜フェアオアシス(旧13番道路のダンジョン)〜

フーディン「ここも不思議のダンジョン化が進んでいる。
ロコン…この先が」

ロコン「うん、旧カプの村、現太陽の民の村…自分の村だ」

ニョロトノ「そのカプさん…『ブルル』も、北の砂漠遺跡にいるらしい。またどんな性格なんだろうな」

ロコン(…村を出る前、出た後。
私はなにが変わったか? これからなにをすべきなのか?)

シロボシ『ピュピュウ♪』

フーディン「全く、そやつのことはなにもわからないな。
どんな種族かということも……」

ロコン(…この子のためにも、村でなにを?)

…すると。

「おおっとぉ〜〜。
…この先には、行かせませんわぁぁぁぁぁぁあんぅぅぅぅ」

ニョロトノ「…“ジョロウ”アリアドスか。久し振りだ。
しかしお前が現れたということは、坊やの村がxi-uにとって重要な地であるということを、正に示しているんだぜ!」

アリアドス「いや、もっと重要な意味があるわ。それはアンタたちの旅が、ここでおしまいということよぉん〜〜。
そしてぇん、ワタシは一匹じゃないわぁぁぁぁぁぁあんう」

フーディン「ほう、他にどんなポケモンが?」
 ▼ 144 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/17 17:19:53 ID:NGb46MUQ [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
アリアドス「それは…このポケモンよぉぉぉん〜〜。
来てェン、“タイセン”ぅんんんんんんんんんんんんん!!」

…アリアドスが二つ名を叫ぶと、物陰より、一匹のポケモンが姿を現した。

フーディン「…?
お、お主、は……!?」


チャーレム「…フーディンゥ……」


そのポケモンの名はチャーレム。
あろうことか…フーディンの旧友であったのだ。


ニョロトノ「ジョロウは俺が引き受ける!
フーディン、お前はソイツを。坊や、お前は俺たちに構わず村に行けっ!!」

ロコン「う、うん!」

フーディン「っ…わかった!!」

ロコン「行くよ、シロボシ!」ダダッ

シロボシ『〜♪』

------------------------

フーディン(チャーレム、お主。
目が、虚ろだぞ……一体なにがあったのだ……)
 ▼ 145 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/18 16:20:57 ID:q9UYaOk. [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
──数十年前 フーディンの故郷 旧ホテリ山ダンジョン


あの時の儂は、まだ若造のユンゲラーだった。

当時目標もなく盟友たちとつるんでいた儂に、その日転機が訪れたのだ。


ユンゲラー「そう。エンブオーという男に、探検隊の加入を持ち掛けられた。
オレのやるべきことが、やっと見つかったんだ!!」

ヤレユータン「おめでとう、ユンゲラー!
オレも早いとこ、放浪癖をなんとかせねばな……」

チャーレム「…抜けがけかー、ユンゲラー。
で、チーム名はどうするつもりなんだ?」

ユンゲラー「それがよ…」

『『え、チーム名? …ガハハ、考えてなかったわい!
お前決めてくれよ、かっこいい名前をな!!』』

ユンゲラー「なーんていいやがるんだ、ソイツ。
何でも俺が最初の仲間らしいんだが」

チャーレム「そうだな。…『2-sen』なんてのは?
そのエンブオーというポケモンも、山のポケモンなんだろ?
二匹の仙が集ったから…て、ことで!!」

ユンゲラー「ほう、『2-sen』か…。
中々良い名前だ、気に入った!!」
 ▼ 146 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/18 16:29:31 ID:q9UYaOk. [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
………

ユンゲラー「…じゃあ、オレ、行くよ」

ヤレユータン「達者でな。良い土産話、期待している。
フフ、流石はこの地一番の天才よ」

チャーレム「……ユンゲラー」

ユンゲラー「なんだ…?」

チャーレム「…俺は、お前らの様に力も知恵もねぇ。そんな俺が、今のお前のように立派になれるかなぁ?
自分の道を…切り拓いて行けるか心配なんだ」

ユンゲラー「…。
なに言ってんだチャーレム、お前はお前じゃないか!!」

チャーレム「……ごめんな。俺、嫉妬しているわけじゃ決してないんだぜ。純粋に、お前と肩を張り合えるようなポケモンになりたいだけなんだ…」

…あの時はきっと、嘘だった。
チャーレムは儂に嫉妬しているのだと、後に気づく。

ユンゲラー「お前なら、きっとなれるよ。
また会おう、その時にな!」

チャーレム「…うん!」

………
……
…
 ▼ 147 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/18 18:11:40 ID:q9UYaOk. [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜現在〜

チャーレム「…“ヨガパワー”」ブュイィン

フーディン(これは…通常の特性発動動作じゃあない!
明らかに…チャーレム……)

彼は、禍々しく、赤いオーラをまとっていたのだ。

チャーレム「…ぐろあぁぁぁぁぁ!
…フーディン…ぶうぅうゔんぁぁぁぁっ!!!」ドゴォッ

フーディン「くっ…。
…! …そうか、チャーレム…お前……」

ニョロトノ「っ…コイツはっ!?」


『『じぇるるるぅ……』』


…チャーレムの身体は、あの“PARASITE”により、寄生を行われていたのだ。

アリアドス「ダイセンさんは、“ファリス”(寄生)の被験者第一号になったあぁぁぁぁあんんぅぅぅ!!
“誰かさん”に憧れていたのがきっかけらしいけどぉん……」

ニョロトノ「コイツッ、一体……何体いるんだ!?」

アリアドス「ちなみにxi-u内には、“ファリス”の構成員がまだ何匹もいるわぁあぁあんうううんんんううぅぅ。
かのボスも然り…赤狐ちゃんが向かったようだけど、この先のボスに無残にやられるだけよぉぉん……?」
 ▼ 148 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/18 19:19:51 ID:dy/rC8a6 NGネーム登録 NGID登録 報告
ニョロトノ(惑わされるな…坊やの心配より、今は敵に集中するんだ!)

ニョロトノ「…“ハイドロポンプ”ッ!!」ピジュウッ

アリアドス「ミサイルばりぃぃぃんうぅっ!!」バシュッ

------------------------

チャーレム「…“ほのおのパンチ”ッ!!」

…ボォォ、パリィィンッ!!

フーディン「……」

フーディンを守っていたスプーン壁が、壊れてしまった。

チャーレム「…オレは、オレはフーディン…オレは!
……見ろ、お前を超えるんだっ!!」

フーディン(こんな再会、望んじゃいない)

フーディン「…喋るんじゃない、チャーレム!
お主、寄生されてまで…儂らに一体なにをしようと!?」

チャーレム「…。
フーディン……超えたいんだ…オレは……!!」

フーディン(噂には聞いていたが…もしや、チャーレム)
 ▼ 149 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/18 19:58:23 ID:q9UYaOk. [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
………

ニョロトノ「とある探検隊が壊滅だと?」

エンブオー「無名の探検隊だったそうだが、なんでもあの“悪食野郎”に、仲間を全員喰われたらしい」

ニョロトノ「…チッ、その黒デク坊にとっちゃ、ポケモンは食糧に過ぎないってのか……」

トロピウス「…リーダーは、格闘タイプだったらしい。なんでもヨガの使い手だったらしいぜ…。
今は消息不明だとさ。大方喰われたか、自殺かな」

フーディン(……)

エンブオー「どうした、フーディン?」

フーディン「…いや、何でもない……」

フーディン(まさか、チャーレム…?
いや、そんな、違うのだろう…?)

------------------------

チャーレム「お前のように強かったのなら!
俺は、仲間を失わずに済んだ…だから!!」


『『カラカラ…力が欲しいのですか?
……取っておきの秘術がありますよぉ……?』』


チャーレム「…あの馬鹿げた誘いにも乗ったんだ!!」
 ▼ 150 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 10:48:09 ID:ia3i5yOA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
チャーレム「…ふんっ、“かみなりパンチ”ッ!!」

フーディン「…スプーン“クロー”ッ!!」

戦況としては、ややチャーレムの方が優勢であった。

フーディン(かつての儂の技を…。
ニョロトノ、やはり儂に……?)

そのはずである。
フーディンには、迷いが見られたのだから。

ニョロトノ「…お前もその“ファリス”なのか?」

アリアドス「ワタシは違うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!
だって、死にたくないものぉぉぉんっ!!」

ニョロトノ(…死にたくない…?)

チャーレム「お前に勝って、俺は信じたい!
この力を得たことが、間違いではなかったとっ!!」

フーディン(…間違いだ、なぜ気づかん!
いや本当は、気づいているはずだ!!)

ニョロトノ(仲間を殺せるものか、フーディンが!
畜生、xi-uの奴めっ!!)

チャーレム「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおっ!!!」
 ▼ 151 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 10:49:03 ID:ia3i5yOA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーディン(チャーレム……)


…ガシィッ!!


チャーレム「!」

フーディンは、チャーレムの両手を握りしめた。

フーディン「…これでお主の拳を封じた。
…伝われ、“サイコキネシス”……」ビビビビ

チャーレム(この、握力…まさか!?)

チャーレム「……ぐあァァァァァァァァァァァっ!!?」

フーディン「…お主の真似ごとをしてみたのだよ。
かつての儂の、戦闘スタイルでもあるのだが……」

フーディンは、自身の身体にサイコパワーを注入し、攻撃力を上昇させたのだ。

チャーレム「…ぐぅ…れいとう……パンチ…」フラッ

チャーレムは、ままならない動きでなお、攻撃を放とうとするのだが。

フーディン「…ほのおの……パンチッ!!」


… ド ガ ア ァ ッ ! !
 ▼ 152 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 12:48:42 ID:8ii0LhvE [1/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
………
……
…

アリアドス「…ぐけほっ!」

ニョロトノ「決着、着いたぜ…そっちは?」

フーディン「……あぁ。
だが、チャーレムの様子が……」

チャーレム「…ごぼっ、がふっ……」

アリアドス(…ムダ、ですわぁ…。
PARASITE…『ウツロイド』の神経毒は、寄生主が倒れることにより、更に強まる……つま……り)ドサッ

フーディン「…打つ手なし…か……」

ニョロトノ「フーディン…」

…その時。

チャーレム「ゲフッ、フーディン、フーディン…。
ホントに、ゴメンな……」

フーディン「……チャーレム、謝ることは何もない」

チャーレム「オレ、お前に憧れて探検隊作ったのに、ハハ、ふがいなく…壊滅しちまった…。
お前のように、なれなかった……」

フーディン「やはり、お主だったのか……」
 ▼ 153 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 14:52:05 ID:8ii0LhvE [2/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チャーレム「…やっぱり、お前強いよ…全然勝てなかった。
俺が名付けた探検隊…今は4匹に増えたらしいが……」

フーディン「あぁ。立派に今も、活動しておるよ…」

チャーレム「…俺のようなポケモンを、どんどん救ってやってくれ……」

フーディン「チャーレム…?」

チャーレム「オレ、ホントはお前に嫉妬してたんだ。それがきっかけかはわからないが、オレは歪んで行った。
でも、最後に謝ることができた、救われた気がする……」

フーディン「おい、チャーレム……」

チャーレム「ありが……と………。
…う……」


フーディン「……チャーレムッ!!!」


------------------------

フーディン「…。
行こう。チビ助の村に。状況を早いこと、知りたいのだ」

ニョロトノ「……そうだな」

フーディン「……あぁ、ニョロトノよ」

ニョロトノ「…?」
 ▼ 154 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 14:55:11 ID:8ii0LhvE [3/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーディン「お主は…仲間を殺せるか?」

ニョロトノ(…!)

フーディン「どうしようもない理由でも、仲間を殺せるか?
仲間を失い、力を求め、その結果自暴自棄と成り果てた、こやつのような仲間を……」

ニョロトノ「…。
仲間を救うことならできる…と思う。
が、殺すことなんて、俺にはまだ…とてもじゃないが……」

フーディン(……)

ならば、その両方が必要となった場合、どうするか?

…しかしフーディンは、思いこそはしたが、聞くことはしなかった。

フーディン「…さあ、行こうか」

ニョロトノ「……あぁ」

フーディン(チャーレム…せめて安らかに眠ってくれ。
お前の名付けた探検隊は、立派に成長しているぞ……)

------------------------

──同時刻 太陽の民の村

ロコン(ようやく全てを…思い出した。
だって…だって……コイツが、コイツがっ…!!)
 ▼ 155 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 14:56:33 ID:8ii0LhvE [4/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いじめっ子「…ロコン、早く逃げろ!!」

母親「あぁ、ロコン…ようやく帰って来てくれたのに…。
……なんで、長老……」

ロコン「お母さん、だからソイツは長老じゃあない!
本物の長老を殺し成り済ましていた、偽物だ!!」

ロコンの前には、二匹のポケモンが対峙していた。


カラマネロ「ですって…コクダイオウさん……カラカラ」

アクジキング「…グラララ……本当に…久しぶりだなぁ。
ロコン…いや、『カプ・ガルデ』の片割れよ……」


……なんとあの“悪食野郎”『アクジキング』が、村の長老に成り済ましていたのであった。


アクジキング「村を出たものは…即座に死刑!
例外なく尊守してもらおうぞ……ロコンゥ……」


------------------------

………
……
…
 ▼ 156 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 14:57:26 ID:8ii0LhvE [5/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜数百年前 人間の時代〜

カプ・ブルル(守り神)「…UBがまた襲来して来ると?」

カプ・ガルデ「あぁ、間違いない。
我の分裂体が、オーラを察知した……」

カプ・ガルデは、守り神たちを統率するポケモンだ。

カプ・レヒレ(守り神)「……ふぅん。
アイツら、弱い癖に……性懲りがないわねぇ……」

カプ・テテフ「でも、本当ガルちゃん大変ねー。
三千年前のカロス戦争、UBの襲来、数えたらきりがないぐらい活動してるんだものー」

カプ・コケコ「…ちゃん付けをするでない。
しかし長よ、なぜわざわざ我らを呼びつけた?」

カプ・ガルデ「…。
……その我の分裂体が、人間に図られたのだ……」

一同「!!?」

………

カプ・ブルル「…だから何度も言っておっただろう!
人間は信じるに値しない、下等生物だとなっ!!」

カプ・コケコ「待てブルル、それは極論だ。
しかしもしや……エーテル財団の人間に?」
 ▼ 157 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 14:58:15 ID:8ii0LhvE [6/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エーテルとは、傷付いたポケモンの保護を目的とした人間の財団だ。

…しかしその保護の仕方により派閥が生まれ、純粋にポケモンの保護を目指す一派、保護したポケモンを何らかの悪事に使おうと目論む一派に分裂したのだ。

カプ・ガルデの分裂体を捕えたのは、後者の一味だ。

………

カプ・コケコ「…長、我らを呼び出したのは…その一味に罰を与えろとおっしゃるためでございますか?
長の命令なら、喜んで……」

カプ・ガルデ「…少し違う。
その一味は我の分裂体に、UBの発するワープエネルギーを組み合わせ、生物兵器を産み出そうとしているのだ。
…そうならぬためにも、分裂体ごと…抹消してもらいたい」

カプ・ブルル「!」

カプ・テテフ「でもそうしちゃったら…ガルちゃん、死んじゃうかもしれないんだよ!?」

カプ・ガルデ「…我のことを奴らは『ジガルデ』と呼ぶ。Zクリスタルのエネルギーを創り出した我を『“Z”ygarde』と。
…その我が、世界を滅ぼすやもしれないエネルギー源になろうとしているのだ。我の落ち度。我にこそ罪がある…」

……正に、その時だった。

カプ・レヒレ「……ん?
待って…これって…UBの…気配?」

カプ・ガルデ「…!?」

カプ・テテフ「えっ、早くない!?
わぁっ、これじゃ、ガルデちゃんの分裂体が……!!」
 ▼ 158 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 15:00:16 ID:8ii0LhvE [7/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜財団内部〜

「“PARASITE”と“GLUTTONY”の生体反応を確認しました!
しかし…“PARASITE”の個体数が多過ぎます!!」

「なに…人口UBホール作成の過程に問題点があっただと?
なぜ今まで報告しなかった!!」

「責任をなすりつけるな!
くそっ…使えない者どもめっ!!」

「“GLUTTONY”のオーラがUBホールを暴走させています!
50%ジガルデの“オーラブレイク”に反応…えっ…?」

「なんだと…カントー、ジョウトが消滅!?
そんなバカな…この未曾有のエネルギーによってかっ!?」

「地震発生…発生源は16番道路のジガルデ隔離所!
やはり…このプロジェクトは失敗だったとしか……」

「早く逃げなくて…は…。
う……うわぁァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」


──ドゴォォォォン──


………
……
…
 ▼ 159 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 15:01:34 ID:8ii0LhvE [8/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【数百年前の経過報告】

・アローラ以外の地方は消滅を期す。

・人口ホールから出現したUB“GLUTTONY”により、生き残ったレジスタンスの大多数が殺害された。

・もう一方のUB“PARASITE”の神経毒に侵されることにより、レジスタンス内で抗争も勃発。

・プロジェクトの要であったはずのジガルデは暴走。だがエーテルパラダイスの地下ラボに封印することには成功。

・人口ホールを封鎖せぬ限り、UB“PARASITE”は増繁殖をし続けると推測される。

・我々はこの地を今より“ブレイクアローラ”と名付ける。


・要約すれば、人類最大の危機だろう。
 このままでは、人類は──
 ▼ 160 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 15:04:24 ID:8ii0LhvE [9/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
片割れのジガルデの暴走により、カプ・ガルデ本体の意識も暴走しつつあった。

やがてカプ・ガルデの身体は崩壊を始めた。それを予期し、カプ・ガルデは心を分離し、遥か未来へと転送させた。

…未来において人類は滅び、ブレイクアローラはポケモンたちの楽園となっていた。

その地において、一匹のロコン(ロコンの母)が子どもを身籠っていた。カプ・ガルデの心は、その胎児と融合する。

…それが、ロコンだ。
その時のロコンの体毛は、カプ・ガルデの力により、金色となっていた。

しかし、ロコンの身体が強大な力に耐えきれなくなり、やがては発熱を伴う。

…その際、ロコンの心と身体ははまたもや二つに分裂する。
一匹はロコン。もう一匹が、あのロクビ、白いロコン。

白いロコンの方へカプ・ガルデの大半の力は持って行かれたが、ロコンの方も、暴走しない程度にカプ・ガルデの力は目覚めつつあった。…サウザン・アローがその例だ。

『なぜ自分が負の遺産を背負い込むのか?』…と苦しむ。
白いロコンが“弱っちい”ロコンを嫌うのは、そのためだ。

今もなお、暴走ジガルデの身体と心は、エーテルパラダイス(テンジク)へと封印されている。

白いロコンは、そんなジガルデの身体を壊し、自身も消えようとテンジクへ繋がるZクリスタルを集めていたのだ。

…ロコンは弱い故苦しんだ。いじめられたから。
…ロクビは強い故苦しんだ。居場所がなかったから。

ロコンの中のカプ・ガルデの記憶が、直接の原因となったアクジキングを観ることにより、今…呼び戻された。

そして、ロコンとUBの宿命の闘いが、今、幕を上げるのだ。
 ▼ 161 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 15:27:02 ID:8ii0LhvE [10/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アクジキング「…なぜ、オレらがこのへんぴな村に固執しているか、わかるか?」

ロコン「わかりたくもないね。
さっさと私の村から出ていきな、アクジキング!!」

カラマネロ「カラカラ、そんなことは言わずに。
…“ソルガレオ”というポケモンを知っていますよね…なにせ、この村が代々奉っていた伝説のポケモンですから」

ロコン「あぁ、知ってるさ。…ウルトラホールを開く力を有しているポケモンの一匹。まさか、そのために?」

アクジキング「村の伝承には、こう有る…」

『数百年先、太陽の民の村から英雄が現れる。
その英雄、ポケモン ソルガレオを呼び出し、世界を救う』

カラマネロ「カラカラ、これはある意味チャンスなんです。
我らxi-uの最終目的は、封鎖された人口ホールを再び拡げること!! …UBの世界を創ること!!
…ちなみに私も“ファリス”です。身も、心も染まってね……」

ロコン「そのために鎖村制度を作り出した。村から出て行く奴は死刑。ソルガレオを呼び出せないから…。腐ってる。
そんな理由で、長老を殺したのかっ!!」

…その時、ニョロトノとフーディンが到着する。

ニョロトノ「…事情はわかったようでわからないが、坊や!
オネェイカの相手は俺たちに任せな!!」

ロコン「あぁ…行くよっ、アクジキング!!」

アクジキング「来いっ、カプ・ガルデの片割れよっ!!」
 ▼ 162 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 17:34:03 ID:8ii0LhvE [11/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「サウザン…アローッ!!!」ビシュシュッ

アクジキング(炎の矢!
なるほど、融合元のロコンのタイプと融合したのか…)

アクジキング「だが、それも喰らえば容易いとて。
…アクアクーーッ!!!」パクッ

なんとアクジキングはロコンの放ったサウザンアローを、文字通りの意味で喰らったのだ。

アクジキング「…ムシャムシャ、ゲップゥ…。
熱いっ!…ちと、火傷したかなぁ……」

ロコン(バカな、コイツは…わかったぞ!
どんなモノでも食うことができるのが、コイツの特性!!)

ロコン母「ロコン、無理…しないで……」

いじめっ子「ロコンッ、だから早く…逃げ」

ロコン「二匹共ありがとう。だけど私は逃げない。
カプ・ガルデとしても、この村の住民としても…コイツを倒すからっ!!」

アクジキング「…舐めたことを。舐めるのは食どころか、戦闘のマナーにも反するぞ。
エーテルが遺したファリスの技術。それを応用し、我は悪食を極めることができたのだ…喰らってやるっ!!」シュターッ

ロコン(…移動した!
は、早い……!!)

── バ ク ゥ ッ ! !
 ▼ 163 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/19 17:40:54 ID:8ii0LhvE [12/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「ぐぅっ…!!」


…ロコンの尻尾が、食い千切られた。


アクジキング「これでもう、サウザンアローは放てない」

ロコン「かえんほ…」バクッ

ロコン「…ぐわぁぁぁぁぁあっ!!?」


今度は喉元を喰われ、ロコンは悶絶する。


アクジキング「その攻撃も無駄だ。アクアクアク。
次は左手をもらう。ダルマにしてやるからな……」

ロコン「えふっ、けふっ…」ゼェ、ゼェ

ロコン(……)チラッ

ニョロトノ「“バブルこうせん”っ!!」ポポポポ

カラマネロ「カラカラ、冷たい冷たい。
私を倒すのであれば、スルメにでも調理することですね…」

ロコン(…まだ…でも、そろそろ良い頃合い…)

しかしロコンには、まだ秘策があるようだ。
 ▼ 164 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/20 20:14:23 ID:cpa0O6Os [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「…“でんこうせっか”!!」シュタッ

アクジキング「…アクアクッ!!!」

バクッ!!

ロコン「…!」

ロコンの左手が、喰われてしまった。

ロコン「クヵァアーッ……」ドサァッ

…それに伴い姿勢を保つことができなくなり、ロコンは倒れ込んでしまう。

アクジキング「地獄の四肢封じ…次はどこを貰おうか?」

ロコン「…。
ほのおの……うずっ!!」ボシュッ

アクジキング「フン。意地の一撃か。
だが弱っちいぞっ、容易に避けられるっ!!」

…ヒョイッ。

ロコン「あ、あぁ……」

アクジキング「では、右腕を喰ってやる。
我の血肉となるのだ…光栄に思えっ!!」バク−ッ

ロコン(……)
 ▼ 165 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/20 22:13:25 ID:cpa0O6Os [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニョロトノ「坊や…まさかっ!?」

カラマネロ「ちょ…ちょっと待って、コクダイオウさん!
私を食べるおつもりですかっ!!」

…ボオォォ。

しかしロコンはカラマネロを、不発と思われていた“ほのおのうず”を絡めることにより、動きを封じていたのだ。

アクジキング「!!?」

カラマネロ「あ、熱い…スルメになるうぅぅっ…」ガクッ

“ファリス”の対象者が倒れることにより、ウツロイドの神経毒は防衛反応により強まる。
つまりは、消化できない程に…だ。

…バクッ。

ロコン「ゲフッ、最後の晩餐だ……。
…ユダは、お前自身だったけどね…」

アクジキング「「アクゲローーーーーッ!!!?」」


… ボ オ ォ ン ッ … ! !


──ビチャ、ビチャ。


アクジキングの身体が吹き飛び、死肉が舞い散った。
 ▼ 166 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/21 07:25:41 ID:J8QdoirA [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
キラキラッ…。

ニョロトノ「お、おぉ…」

アクジキングの肉片が光り輝く欠片となりて、一同の傷付いた身体を癒やし、元通りにする。

…しかし。


…メラメラッ!!


一同「!!?」

カラマネロが最後のあがきにと、僅かに残っていた生体エネルギーを熱に転換させ、炎を村に放ったのだ。

カラマネロ「カラ…カラ…ククッ……」ガクッ

お母さん「あぁ、村が…村が…!!」

ニョロトノ「クソッ、xi-uとの闘いが終わったと思った矢先に…これじゃあ!!」

…その時。


「「ヨォー、絶体絶命のピンチだナァーッ!!!
それじゃちょいと…オレが助けてやるカイッ!!?」」


ロコン「…その声はっ!?」
 ▼ 167 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/21 07:28:31 ID:J8QdoirA [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
バッフロン「そうだよぉーっ、ギューマダヨォーッ!!
xi-u壊滅、最早啀み合う理由ない、だからお前らここから逃がすよぉっ!!」

ニョロトノ「待てっ、俺たちは…お前の敵だったんだぞ!?
なぜっ、俺たちを二回も助けるのだっ!?」

バッフロン「一回目はただ楽しみたかったから。
でも二回目は…戦友だからダッ!!」

ニョロトノ「バ、バッフロン……。
しかし、お前自身はどうなる……」

バッフロン「…これ以上の理由がいるカイッ!?
それじゃイクヨォー…“アフロブレイク”ッ!!!」ドゴォッ

ロコン「わぁっ!?」ピューン

ニョロトノ「…バッフロンゥーッ!!!」ピューン

その他大勢「うわぁあぁぁぁあっ!!!」ピューン

バッフロン(いつか、また会おうぜ!
4-senんっ!!!)




………
……
…
 ▼ 168 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/21 07:29:26 ID:J8QdoirA [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜旧マリエシティ〜

ドスンッ!!

ロコン「アイタタ…」

どうやら一同は、出発点へ戻って来たようである。

いじめっ子「…こんな時だが、ロコン…お前すごいよ。
あの偽長老を、やっつけちまうなんて…」

ロコン「これからは馬鹿にするなよな、バカ!
でも…私たちの村……燃えちゃった……」

ニョロトノ「…。
そのことなんだが、よかったら太陽の民の皆。
俺の故郷…雨月の民の村に来ないか…?」

お母さん「え…」

雨月の民は、伝説のポケモン“ルナアーラ”を信仰する村であり、昔は太陽の民の村とは啀み合っていた。

…だが、そんなかつてのわだかまりも捨て。

ロコン「…うん、それが良いと思う。
ニョロトノ、ありがとう!!」

ニョロトノ「……ああ!!」


──新しい時代が、築かれようとしていた。
 ▼ 169 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/21 07:30:07 ID:J8QdoirA [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
カプ・ブルル「…ちょいと待たんかぁっ!
オレを置いといて、勝手に話進めやがって!!」

ロコン「あ、ブルル!?」

カプ・ブルルが、皆の前に現れたのだ。

カプ・ブルル「長の片割れよっ、オレは悔しいぞーっ!!
あんな白小僧に、同じく長の片割れとは言え…負けちまったぁぁぁーーっ!!」

ロコン「…お前の仕業ではないよ、ブルル。
それにロクビの気持ちも、記憶を取り戻した今ならわかる」

カプ・ブルル「…長にオレのZクリスタルを渡す。
レヒレが心配だ…長よ、次は黄の島に向かってくれ!!」

ロコン「旧ポニの島だね…わかったよ」

カプ・ブルル「それとどうやら、まだxi-uの残党が二匹ポニの方に残っているらしいんだ、長。
最終決戦にも駆けつけなかったとみると、どうやらよっぽど抜けた連中らしいが」

ロコン「その件もわかった。それに、この闘いでまた私の力の可能性に気づくことができたよ。
次の闘いで生かしたい…ありがとう、ブルル!!」

カプ・ブルル「光栄だっ、長の片割れよっ!!」

ニョロトノ「…さぁ、行こうか坊や…坊やで良いよな?」

ロコン「うん、身体と心のベースは私…ロコンだから」

雨月の件、ロクビの件、ジガルデの件、片付けることはまだまだ残っているのだ。
 ▼ 170 ダグトリオ@ふっかつそう 17/02/21 12:51:51 ID:6kFAkK1I NGネーム登録 NGID登録 報告
〜緑の島 雨月の民の村(旧海の民の村)〜

海に浮かぶ無数の船々。一つひとつがポケモンの住処だ。
それらを橋が結び、自由に往来ができるようになっている。

今は夜。閑散とした外の雰囲気の中で、船内食堂は大いなる盛り上がりを見せていた。

------------------------

ニョロトノの友人「いやー、めでたい!
ニョロトノがまさか、帰って来るとはなぁ」

ロコン「…ニョロトノ、本当にいいの?
というか、ニョロトノがいっぱい……」

友人「いいってことよ! いいってことよ!
村がますます賑やかにならぁっ!!」

…かつての風習であった雨降らしの特訓も、太陽の村とのいがみ合いも、この数年の間で消え失せていたようだ。

お母さん「ホントに、良いところでございます。
嗚呼、ロコンは確か水嫌いだったわよね…?」

ロコン「…もう、大丈夫だよ。ね、シロボシ♪」

シロボシ『〜♪』

ニョロトノ「…思い出したんだ。ソイツのこと。
俺らが祀っていたルナアーラと何かしら関係があるとされる…“コスモウム”に似ているんだ」

ロコン「…コスモウム?」
 ▼ 171 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/21 20:36:08 ID:tNOZuqrc [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニョロトノ「…」

------------------------

数百年前の時代、今はもう資料でしかその姿を確認することはできないが、“コスモウム”というポケモンを、雨月の民は崇拝していた。

しかし、何者かにそのコスモウムを奪われてしまう。
当時太陽の民に疑いがかかり、後に冤罪と判明したが、それがいがみ合いの一因と推測されている。

………

ロコン「へぇー…」

ニョロトノ「この村には長老がいない。俺が反発して出ていった数年後に、持病で死んじまった。
まだ跡継ぎは決まらないままだが……もう一つ課題がある」

フーディン「…村の名前か?」

ニョロトノ「そうだ。太陽の民とこう合併したからには、村の名前も考え直さなきゃなぁ?
まぁ、坊や辺りが良い名前、決めてくれよ」

ロコン「良い名前ねぇ…」

いじめっ子「おーい、ロコン!
この水飴フォンデュ上手いぞ、食べろよっ!!」

ロコン「全くもう、コイツは…ハハ」


こうして、楽しい夜は更けて行くのであった。
 ▼ 172 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/21 22:40:35 ID:tNOZuqrc [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜翌日 ポニの魚館〜

ロコン「村から結構歩いたけど…ここは?」

フーディン「魚ポケモンの肉でかまぼこを作っている所だ。ここに、儂の知り合いがいてな」

ニョロトノ「xi-uの残党を先に片付けてしまいたくて、情報収集ってわけさ。
坊や、ヤキモチするがちょいとの辛抱だ」

ロコン「うん、ジガルデはそのぐらい待っていてくれるよ。私自身だからなんとなくそう思うだけだけど…」

…すると。

フーディン「お、出てきた様だ」

バスラオ「あ、フーディンさん!
これはまた、かなーり久しぶりですねっ!!」

フーディン「あぁ、お主に聞きたいことがあってな」

名はバスラオ。この魚館の館長を務めているポケモンだ。

バスラオ「わかりました。フーディンさんには色々とご恩を受けましたしね。大歓迎ですよ!」

フーディン「…恩に着るぞ」

------------------------

バスラオ「すみません、そんなポケモンさんは知らないですね……」

フーディン「…そうか、悪かった。次を当たる」
 ▼ 173 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/21 22:41:47 ID:tNOZuqrc [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
バスラオ「あ、待って下さいフーディンさん!
もう暗いことですし…せっかくだから今日は私の家に泊まって行ってくださいよ!!」

フーディン「…一人暮らしで寂しいのもあるからだろ?
一番辛いのは洗濯干しだったな。手伝ってやるさ」

バスラオ「あ、読まれてましたか…」

………

バスラオ「うーん。他に私にできることがあるとすれば…。
…そうだ皆さん。折角ですから、かまぼこのできる過程の見学をしませんか?」

ロコン「えっ、いいの?」

バスラオ「はい、私にできることなどそれぐらいで…ホントすみません」

ロコン「いいよいいよ、私だってかまぼこがどんな風にできるのか興味あるし!」

ニョロトノ「…坊や、工場見学か?」

ロコン「後さ今言うけど、私は坊やじゃないからね!
カプ・ガルデなんだよ?
最強のお嬢ちゃんなんだから!!」

ニョロトノ「…いつか、変えるさ」

ロコン(変える気あるのかな)

バスラオ「はい、では皆さんこちらへ付いて来てください。
工場の機械の説明をしますよー!!」
 ▼ 174 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/21 22:42:47 ID:tNOZuqrc [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ウィ〜ン、ウィ〜ン。

ロコン「あの機械では何をしてるの?」

バスラオ「あの機械では頭、内臓などを取って水洗いし、魚ポケモンの肉だけを採り出しているんです」

ロコン「へぇ、ポケモンはコイキングを使ってるんだ」

バスラオ「あちらの方では、取り出した肉をよく水にさらして不用なものを取り除いた後、脱水しています」

フーディン「…自分の身になって考えると、おぞましいな」

バスラオ「でもって、脱水した肉をミンチ肉にします。
これを砂糖などを加えてよくまぜあわせ、冷凍したものを冷凍すり身といいます」

ロコン「うわぁ、グチャグチャだぁ…」

バスラオ「そして、ミンチ肉に食塩や調味料などを加えてよく練り上げます。
練った魚を整形し加熱しますが、その方法によっていろいろなかまぼこが出来上がるという訳です!!」

ロコン「わぁ、なにこの形、凄い!
ぐるぐる渦を巻いてる!!」

バスラオ「ほぉ、やはり気になられましたか!
かまぼこといえば、板が付いたモノを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょうが。
ポニの地では、このようなぐるぐる巻が有名なんです!!」

ロコン「凄い、こんな形のかまぼこ初めて見たよ…」

バスラオ「中でも魚ポケモンの形を象ったかまぼこは、縁起が良いとされていて、結婚式会場でも振る舞われるものなんですよ〜!!」
 ▼ 175 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/22 09:23:23 ID:8DugBHhU NGネーム登録 NGID登録 報告
………
……
…

ロコン「ありがとう、バスラオさん!
本当に凄い勉強になったよ!!」

バスラオ「いえいえ、どういたしまして!!」

ニョロトノ「俺、こういうの苦手だ…。
思わずあくびが出てしまったよ…」

バスラオ「ハハ、そこの方は正直ですね。
それでは、私の家に向かいましょうか。特にこれといったもてなしはできませんがね…」

フーディン「いい加減、カップ麺生活はやめた方がいいぞ」

バスラオ「わかってるんですけどね…。
あれ、ホント楽なんです」

かくして、ロコンたちはバスラオの家で一夜を明かすことになる。
 ▼ 176 ドガース@とつげきチョッキ 17/02/22 12:25:21 ID:BFJT9Xhc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 177 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/22 13:24:03 ID:cCtI7ajU [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜翌朝〜

ロコン「んうぅ…」スヤスヤ

ロコンはまだ、眠り足りないようだ。

ニョロトノ「ふぅ〜、坊や、ぐっすり寝ているな。
俺なんか、枕が変われば眠れなくなるってのに。おかげですっかり寝不足だ」

フーディン「どうする、もう少し寝かせてやるか?」

トロピウス「おいおい、もし今xi-uの残党が来たら……」

…すると。


── ド ゴ ォ ン ッ ! !


ニョロトノ「な、なんだぁっ?」

トロピウス「っ…!
どうやら、塀が壊れた音のようだが…なぜ壊れた?」

ロコン「な、なんなの!?」ガバッ

ニョロトノ「お、起きたか坊や。そうだ、バスラオは…」

バスラオ「「ひ、ひいぃ〜っ!!」」

一同「!!?」
 ▼ 178 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/22 13:30:47 ID:cCtI7ajU [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>177はトロピウス→ニョロトノでした

メタグロス「おいキンカクー、xi-uが壊滅しただのバカなことを言ってる魚がいるぞー」

ギガイアス「おおギンカク、コイツはふざけた奴だー。
アクジキングのボスがそう簡単にやられる訳がないー」

バスラオ「た、助けてくださーい!!」

バスラオが、xi-uの残党に襲われていたのだ。

フーディン「…スプーンブーメランッ!
スプーンよ、バスラオを取り返せっ!!」

メタグロス「痛いー」ドガッ

咄嗟のフーディンの不意打ちにより、バスラオを救出することに成功した。

バスラオ「あいてて…あ、ありがとうございますー」

フーディン「お主まで口調が移っているぞ…。
ロコン、フーディン…その二匹を頼んだっ!!」

ロコン「言われなくてもっ!」

ニョロトノ「相手になるぜ、xi-uっ!!」

ギガイアス「下等なポケモンがー、xi-uに逆らうなー」

メタグロス「我らのコンビネーションー。
1+1が100にも1000にもなる実力、見せてやるー」
 ▼ 179 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/22 14:35:54 ID:uLkwsyj6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニョロトノ「…“ハイドロポンプ”ッ!!」ババババッ

ロコン「新技…“サウザンウェーブ”ッ!!」ビジュッ

メタグロス「おお、キンカクー」

ギガイアス「あぁ、ギンカクー」

シュタッ!

ロコン&ニョロトノ(かわした…!?)

…次の瞬間。

ニョロトノ「うげあっ!?」バゴォッ

ロコン「…ニョロトノッ!?」

ニョロトノが、死角に移動していたメタグロスのパンチを喰らってしまった。

ギガイアス「おっとぉー…嬢ちゃん危ないよー」

ロコン「!?」

なんとメタグロスの上に、ギガイアスが連結していたのだ。

ロコン(1+1って、そういうことっ!?)

ギガイアス「…喰らえ“いわなだれ”ぇー」ドゴゴゴ

ロコン「はぐぇっ!?」
 ▼ 180 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/22 15:35:22 ID:uLkwsyj6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
「「これぞ我らの真骨頂ー。金閣銀閣を超える…。
硬度10ッ、ダイヤモンド・クラウドだーっ!!!!」」

ニョロトノ「旧文化を馬鹿にしている…許せんと思わないか?」

ロコン「おうともさ、ニョロトノ!
こんなふざけた奴ら…ゼッタイに倒そうねっ!!」

D・クラウド「死ねぇーっ!
ダイヤモンド・メリーゴーラゥンドーッ!!」ビュンビュン

ダイヤモンド・クラウドは、身体を猛回転させ、ロコンたちに突撃にかかった。

ロコン「…ほのおのうずっ!
ニョロトノ、任せたよっ!!」ボオォォッ

ニョロトノ「あぁっ、“れいとうビーム”ッ!!」ピピピピ

ニョロトノは“ほのおのうず”を凍らせることにより、足場を作ったのだ。

ニョロトノ「弱点は連結している箇所だ!
坊や、行くぞっ!!」

ロコン「うんっ!!」

D・クラウド「…とつげきーっ!!」ドゴォッ

ロコン&ニョロトノ「あぐぁっ!!?」

しかしロコンとニョロトノは、ダイヤモンドの硬度を誇る突撃を、まともに受けてしまった。
 ▼ 181 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/22 20:45:25 ID:3ua.6CR6 NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「ニョロトノ、大丈夫っ!?」

ニョロトノ「っ…。
…あぁ、左脚をヒネっただけだ…かすり傷にもならねぇ!」

D・クラウド「強がるなー。
もう一度…ダイヤモンド・メリーゴーラゥンドーッ!!」

ロコン「そっちは1+1かもしれないけど!」

ニョロトノ「こちとら一匹一匹が1000なんだ!
つまり馬力はこっちの方が上だぜーっ!!」

フーディン(…なんだこの戦い)

ニョロトノ「…フンッ、そりゃっ、ほいっ!!」

ニョロトノはロコンを抱きかかえ、カエルの瞬発力で足場を登っていく。

D・クラウド「喰らえぇーっ!!!」


ロコン&ニョロトノ「…サウザン・カノンッ!!!」ボゴォンッ


D・クラウド「!!?」


ロコンとニョロトノは、自信らの必殺技を複合させ、敵に放ったのである。
 ▼ 182 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 09:18:20 ID:Uvt.YCP6 NGネーム登録 NGID登録 報告
D・クラウド「ダイヤ、暴落…。
そして…城も、xi-uも、陥落……」ドサァッ

------------------------

バスラオ「…ホントに驚きましたよ…。
ロコンちゃんも、なんともお強くて」

ロコン「ま、私たちの手にかかれば、こんなものだよ!
ね、ニョロトノッ!!」

ニョロトノ「あぁっ、あぃ…」


《《ガハハ、やったな相棒!
さて、お宝を開けようかっ!!》》


ニョロトノ(……)

ニョロトノは、言いかけた言葉を途中で飲み込む。

ニョロトノ(しかし、もう、坊やじゃあ。
ないのかも…しれないな……)

ロコン「…?」

バスラオ「ありがとうございました!
いつかまた、このお礼はさせてもらいますねっ!!」

xi-uとの決着を迎え、ロコンたちは村へと帰路へ着いた。
 ▼ 183 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 10:56:04 ID:sY0aNPjE NGネーム登録 NGID登録 報告
〜翌日〜

ロコン「じゃあお母さん、『彼岸の遺跡』に行ってくる。
カプ・レヒレに…そしてあのロコンに会ってくるんだ」

お母さん「…無理はしないでね。ロコン…。
そのジガルデさんを助けたら、またお祝いしましょう!」

いじめっ子「ロコン、お前なんか、強くなったなぁ。
タハハ、もうお前のことを、からかえない…よな」

ロコン「次からかったら、パンチ喰らわせるからねっ!」

いじめっ子(…致命傷になりそう)

フーディン「よし、行くぞチビ助っ!!」

ロコン「うんっ!」

お母さん「ニョロトノさんも、お気をつけて」

ニョロトノ「ありがとう、おばさん!
皆、じゃあなーっ!!」

友人たち「おぉ、気をつけるんだぞーっ!!」

………
……
…
 ▼ 184 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 16:38:03 ID:/bYiBgLM NGネーム登録 NGID登録 報告
〜彼岸の遺跡〜

ロコン「えぇっ、なんで!?」

カプ・レヒレは、自らZクリスタルをロクビに渡したと言うのだ。

カプ・レヒレ「…だって、彼も、あのお方…だもの。一応言うこと…聞かなきゃね。
あなたもそうだけど、私はあらゆる可能性を、試す……」

フーディン「低血圧のご婦人よ。
カプ・ガルデが自らの分裂体に殺害されることも、彼の意思の元だと言うのか?」

カプ・レヒレ「カプ・ガルデは自らの過ちを悔やんでいた。案外…そうなのかもしれないわね」

ロコン「そんなっ!?」

カプ・レヒレ「……でも」チラッ

ニョロトノ「?」

カプ・レヒレ「ロコン、あなたを見て私は気が変わった。
これより…試練を与えます。私はあなたに賭けてみたい」

ロコン「え…」


カプ・レヒレ「師であるそこのポケモン…。
ニョロトノを超えなさい」


ロコン&ニョロトノ「「!!」」
 ▼ 185 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 18:34:47 ID:x8aFz5wc [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「やだよ、そんなの!
仲間と戦うだなんてっ!!」

フーディン「そうだ、カプ・レヒレ!
こんなやり方、正しい訳がっ!!」

ニョロトノ「いや……坊や」

ロコン「ニョロトノも、なんとか言ってよっ!!」

《仲間を助けるには、目の前の敵をただ倒すのみ》

ニョロトノ「…あの時の考えは、正しかった」

ロコン「えっ…!?」

ニョロトノ「この前の闘いで痛感した。坊やはもう、“坊や”と呼ぶような“弱っちい”存在ではないと。
しかし、俺の過去が頑なに、お前を坊や呼ばわりさせる」

ロコン「一体、なにを…」

ニョロトノ「俺を助けると思って、敵である俺に挑め。
俺も俺自身を助けるため、お前を全精力を込めて倒そう」

ロコン「ニ、ニョロトノ……?」

フーディン「お主…」

ニョロトノ「…それにもう、坊や呼ばわりは嫌だろ?」

──そう言ってニョロトノは、ニヤリと笑ったのだ。
 ▼ 186 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 18:42:09 ID:x8aFz5wc [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「…」


そう言えば今まで何回、“坊や”と呼ばれてきたのだろう。

xi-uとの闘いの時も、クリスタルを集める時も。
ニョロトノたちとの、何気ない楽しみの時も。

…一度も、ロコンと呼ばれたことはなかった気がする。


…もしかしたらニョロトノは。
今、この瞬間のために──?


ロコン「…あぁ、もううんざりだね」

ニョロトノ「…ほぉ、そうかい」

ロコン「わかったよ。
…アンタに勝って、私はアンタに認められるっ!!」

ニョロトノ「おうっ!
かかってこいっ、坊やっ!!」

フーディン「…こ奴らは……」

カプ・レヒレ「いいわねぇ…青春って感じで……」


こうしてロコンとニョロトノの闘いが、幕を開けたのだ。
 ▼ 187 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 19:11:55 ID:x8aFz5wc [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーディン「…どちらが勝つのか…儂には検討もつかぬ…。
いや、経験の差から言えばニョロトノなのだろうが…」

カプ・レヒレ(ロクビにはなかった、このロコンの純然とした心の輝き。一途な思い!
師超えを果たすことにより、果たしてどう変化するか)

------------------------

ニョロトノ「“あめふらし”っ!!」

…ザザァーーッ。

ニョロトノの特性により、雨が降り出した。

ロコン「うっ…」

ニョロトノ「“ほのおのうず”での防御はさせないぞ。
強まった“あわ”を…喰らえっ!!」ポポポポ

ロコン「“ひのこ”っ!!」ボウッ

まずは、互いの小手調べから始まる。

…ポポンッ!

ロコン「つっ!」

ロコン(……)

ロコンが、泡の攻撃を喰らってしまった。
 ▼ 188 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 22:36:24 ID:x8aFz5wc [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「なぁ…ニョロトノ」

ニョロトノ「…なんだぁ、坊や?」

ロコン「手加減、やめてよね」

ニョロトノ「…!」

ロコン「アンタ、目の前の敵を倒すだのカッコつけてるけど、実際のところ、私のことを気遣ってくれている。
そういうの、バレバレだよ?」

ニョロトノ「…坊や」

ロコン「本当に私のことを思ってくれてるのなら、ホンキで来てっ! ゼンリョクをぶつけてっ!
そうしないと私、アンタを超えられないっ!!」

ニョロトノ「…。
…あぁ、わかった」

ロコン「…ニョロトノッ!」

ニョロトノの言葉に、ロコンが嬉しげに微笑んだ。

ニョロトノ「しかし今ので覚悟しろよ…。
俺のゼンリョクは…こんなもんじゃないからなっ!!
……“ハイドロポンプ”ッ!!」ドドッ

そしてニョロトノは、ロコンの思いに応えるかのように、怒涛の勢いで大量の水を放出する。

ロコン(早い、これが…。
ニョロトノの……実力っ!!)
 ▼ 189 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 22:38:33 ID:x8aFz5wc [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「…太陽の民名物…“だいもんじ”っ!!」ボオォッ

大の字に拡がる炎で、ロコン、応戦する。

ニョロトノ(技の掛かりが遅いっ!
カプ・ガルデの片割れという偉大な存在であれど…所詮は実践不足の坊や!!)

ニョロトノ「…“ねっとう”ーっ!!」ビシャシャシャ

…シュボ。

炎が、消える。

ロコン「あがっ…」

そしてロコンは、無防備の体で熱湯を受けてしまった。

ニョロトノ「超えてみろ、坊や…。
超えれるもの、ならなぁ……」

ロコン「うぅっ…」

フーディン(ロコンは臆し始めているのか?
ニョロトノの強大さに…身体ではなく、心が…)

カプ・レヒレ「…」

ロコン「…誰が臆すか。
もう出し惜しみはしないさ…“グランドフォース”ッ!!」

ニョロトノ「!」
 ▼ 190 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 22:43:39 ID:x8aFz5wc [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大地の力をまとった炎で、ロコンは攻撃をしかけた。

ニョロトノ(“サウザンアロー”や“サウザンウェーブ”じゃなく!
ハハ、坊やの奴…まだ新技を隠し持っていたっ!!)

ニョロトノ「…呑気なこと言えねぇ、“あわ”」ポポポポ

咄嗟にあわのシールドを、ニョロトノは貼るのだが。

ロコン「言ってやるよ!
防御のムーブが遅いんだっ、ニョロトノッ!!」

ニョロトノ「ッ!?」


そして──


… ボ ォ ォ ン ッ ! !


ニョロトノ「あ、あぐぁ……」

だがシールドを破壊され、ニョロトノは、ロコンの攻撃を受けてしまったのだ。

ニョロトノ(これが…カプ・ガルデの…。
いや、ロコンの実力っ!!)

カプ・レヒレ(恐らく、次ね…。
次の一手で、勝負が決まる)
 ▼ 191 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 22:44:19 ID:x8aFz5wc [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニョロトノ「“あめふらし”──
…“ハイドロカノン”ッ!!」ビシャアッ

飛び跳ね、ニョロトノは真上からロコンに向け、自身の最大奥義を遂に放った。

ロコン(…今こそだ。
旅で培った集大成……今こそっ!!)

ロコン「…“ひでり”」


…パワワワッ。


ニョロトノ「…!!?」

ロコンが発動させた強い日差しにより、ハイドロカノンが掻き消された。
…そして、上空で無防備なニョロトノに向かい。

ロコン「炎の究極技!
…ブラスト…バァァンーーーッ!!!!」


… ボ ジ ュ ウ ゥ ゥ ッ ! ! !

ニョロトノ「う、うぉ…。
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!?」

………
……
…
 ▼ 192 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 22:44:53 ID:x8aFz5wc [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーーー

ニョロトノ「いい加減、坊やって呼ぶのやめてくれよ、エンブオー」

エンブオー「ガハハ、お前はまだまだひよっこじゃて。
そうさな…いつか勝負してやる。その勝負にお前が勝てば考えてやろう」

ニョロトノ「本当か!?
約束だぞ!?」

フーディン「フフ、何を細かいことを言っているのか…」

トロピウス「あぁ、全くだ」

エンブオー「まぁ、その時は。
…相棒とでも、呼んでやるさ…ガハハッ!!!」

------------------------

ニョロトノ(……)

………
……
…
 ▼ 193 要石の森◆Y0TXrTESFs 17/02/23 22:46:28 ID:x8aFz5wc [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
………
……
…

ニョロトノ「う、うぅ……」

ロコン「あ、起きたニョロトノ!
だ、大丈夫…やり過ぎちゃったかな…」

ニョロトノ「…。
…大丈夫さ、……ぼう…」

ロコン「え?」

ニョロトノ「もう、坊やじゃないもんな。
なぁ、“相棒”…」

フーディン「!
ニョロトノ、その呼び方は」

ロコン「…え?」

ニョロトノ「いや、やっぱ恥ずかしい…ロコンでいいか?」

------------------------

俺はな、ロコン。
エンブオーのリーダーに、坊や扱いされてた時期があったんだよ。

で、今の闘いのように、エンブオーに挑んだんだ。
…勝てなかったけどな。
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