▼  |  全表示824   | << 前100 | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」その2

 ▼ 1 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/11 19:26:06 ID:tUqwVjJ6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
・クレヨンしんちゃんとポケモンSMのクロスオーバーSS
・ストーリーの流れはムーン版準拠。カットしている場面(スクールやジガルデ等)や設定改変、シナリオ改変、キャラ崩壊、敵の手持ちの変更あり
・戦闘描写も適当に書いているので技構成など相当ガバガバです
・ネタバレが多いのでご注意ください
・取り扱っている作品が作品なので、下ネタ多し
・前スレ→http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=606988&l=1-

次レスから再開です
 ▼ 84 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:16:50 ID:9erI.xVs [1/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハプウ「あやつか……確かにアセロラは王家の血筋を引いておる。ひと握りしか知らんアローラの神話をまとめた本を出版したのもあやつの父じゃ。だからと言って、笛の作り方まで関わっているとは限らんぞ」

ひろし「だとしても、知ってる可能性はあるんだろ? だったら、そのアセロラって子から笛の作り方を教えてもらうべきだ」

グラジオ「幸い、エーテルパラダイスにはその手の設備も整っている。素材と製造方法さえ分かれば、修復は可能だろう。壊れた笛もここにあるしな」

ハプウ「……うむ! その通りじゃ! かすかな望みでも、捨ててはいかんな」

ククイ博士「よーし、ならアクアジェットのように急ごう!」

ハウ「よかったねー! おばさんー! リーリエー! しんのすけを助けられるよー!」

みさえ「ええ!」

リーリエ「……」
 ▼ 85 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:17:33 ID:9erI.xVs [2/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ククイ博士「ウラウラ島へはボクが行くよ。あそこはこの中じゃボクが一番詳しいからね! すぐにキャプテンを見つけ出して合流するよ!」

ククイ博士「ハウ、キミは野原さんたちとリーリエが、ビーストたちに襲われないようポケモンとてだすけして守りぬくんだ! 任せたよ」

ハウ「わかったー!」

ハプウ「わしはここに残る。ポニ島のしまクィーンとして、カプ・レヒレと供にここを守らねばならんからの」

ハプウ「リーリエ、前を向け。おぬしが諦めなければきっと全て取り戻せる! がんばリーリエ、じゃぞ!」

リーリエ「……はい」

ハウ&グラジオ「がんばリーリエ……?」

ハプウ「ひまわりも達者でな」ナデナデ

ひまわり「たい!」

ひろし「よし、それじゃあエーテルパラダイスに急ごうぜ!」

みさえ「……ねぇ、誰か忘れている気がするのよね。誰かしら?」

ハウ「誰かー? 誰だっけー?」

全員「???」
 ▼ 86 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:24:13 ID:9erI.xVs [3/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エーテルパラダイス

グラジオの小型船に乗ってポニ島からエーテルパラダイスに来たリーリエたちは、そこでウルトラビーストから逃げてきた人々やポケモンたちの光景を目の当たりにした。
財団の職員たちは避難してきた人達のために食事を作ったり、ポケモンの保護を行っている。

ビッケ「グラジオさま、リーリエさま、ご無事でなによりです」

グラジオ「ビッケ……出迎えて早々すまないが、これの解析を頼む」つ壊れた月の笛

ビッケ「これは……月の笛ですか?」

グラジオ「ああ、だが途中で壊されてしまってな……。可能なら修復を、それが不可ならせめて内部の構造や材質の解析を急ぎたい」

ビッケ「かしこまりました。至急技術部に回して解析、可能なら修復の依頼をします」

グラジオ「頼む。……それから、居住区に空いている部屋があれば、ひろしたちの部屋を用意して欲しい」

ビッケ「はい、とはいえ、避難している人たちのこともありますので……全員一人ひとりの部屋を用意することはできません。誰かと相部屋になりますが、よろしいですか?」

ひろし「俺はみさえたちと一緒で構わないです。なぁみさえ」

みさえ「ええ、私たち相部屋でいいです」

ビッケ「リーリエさまは、お屋敷の方でよろしいですか?」

リーリエ「……」コクン
 ▼ 87 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:25:19 ID:9erI.xVs [4/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ひろし「じゃあ俺は、職員たちの手伝いをしてくる」

ハウ「えー? ゆっくり休めばいいのにー」

ひろし「あんなことがあったとは言え、俺はまだエーテル財団職員の野原ひろしだからな。少しでも避難している人やポケモン手助けをしてやるのが仕事だ」

みさえ「あなた……!」

ハウ「おじさん、かっこいいー」

ビッケ「ひろしさん……ありがとうございます」

ひろし「いえいえ、ビッケさんのためならなんでも朝飯前です」キリッ

ビッケ「は、はぁ……」

みさえ「おい」

ひまわり「……けッ!」
 ▼ 88 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:25:56 ID:9erI.xVs [5/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ひろし「あ……で、では、まずなにをすれば……」

ビッケ「まずはザオボーさんから判断を仰いでください。今はあの方が一応、職員たちに指示を出していますから。2階にいます」

ひろし「じゃあみさえ、ひま、また後でな」

みさえ「永遠に帰ってこなくていいわよー」フリフリ

ひろし「み、みさえ……」トボトボ

ハウ「おじさん、かっこわるいー」ジトー

ビッケ「では、居住区にご案内いたしますね」

グラジオ「リーリエ……オレたちも行こう。今はお前もゆっくり休め」

リーリエ「……はい」

みさえ「……リーリエちゃん」
 ▼ 89 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:29:40 ID:9erI.xVs [6/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エーテルパラダイス1F ルザミーネの屋敷

〜BGM しんみリーリエ〜

リーリエ「……」

――おわぁぁっ! リーリエちゃんっ! リーリエちゃんっ!
――しんちゃーーーんっ!!

リーリエは屋敷の中のひと部屋に閉じこもり、ベッドの上に座り込みながら、しんのすけがさらわれた時を回想していた。
あの時、自分が母の攻撃に怯まないで、手を離さなければ、彼はここにいたかもしれないのに……。

今までしんのすけがいてくれたおかげで、ルザミーネに暴力を振るわれ、コスモッグが動かなくなっても何とか不安を抑えていられた。
しかし、心の支えが奪われ、堤防が決壊したように、あふれんばかりの悲しみと自責の念がリーリエに押し寄せ、押し潰そうとしている。

リーリエ(わたしが……わたしがわがままを言わなければ……! しんちゃんと一緒に、島巡りなんてしなければ……!)

リーリエ「うっ……ううっ……あああっ!」ポタポタッ

リーリエ「ほしぐもちゃん……わたし、どうすればいいのか……もうわからなくなっちゃった……」

ほしぐもちゃん「……」

リーリエ「わたしの……わたしのせいで……しんちゃんが……! 守るって決めたのに……!」

コンコンッ!

リーリエ「!」

グラジオ「リーリエ、お前に会いたいっていう人がいるが……いいか?」
 ▼ 90 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:31:25 ID:9erI.xVs [7/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガチャッ

リーリエ「――ッ!」

みさえ「リーリエちゃん……」

ひまわり「や!」

リーリエ「しんちゃんの……お母様」

みさえ「急に押しかけてごめんなさいね、ちょっとあなたの様子が気になっちゃったから……。迷惑だったかしら?」

リーリエ「いっ、いえっ! 大丈夫ですっ」

みさえ「そう? それにしたら、ずいぶん目の周りが真っ赤になってるけど」

リーリエ「え? あ、あの、これは……」アタフタ

みさえ「大丈夫、今はグラジオくんもいないから。……ねぇ、ちょっと2人でお話しない?」

ひまわり「たいっ!」

みさえ「ああ、ごめんね。ひまも入れて3人ね。どうかしら?」

リーリエ「は、はい……上がってください」

みさえ「お邪魔しまーす」

ひまわり「たいやーい!」
 ▼ 91 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:32:30 ID:9erI.xVs [8/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
みさえとひまわりが上がると、それぞれテーブルを挟んで向かい合うように座った。みさえは持っていた手提げバッグから魔法瓶と2つの紙コップを取り出すと、魔法瓶の中身であるロズレイティーを注いだ。部屋の中に甘い香りが漂う。

みさえ「さっき、避難所でもらってきたの。こんなこともあろうかと、魔法瓶を持ってきておいてよかったわ〜」

リーリエ「そ、そうですか……」

みさえ「……」ズズズッ

リーリエ「……」

リーリエ「あ……あのっ」

みさえ「どうしたの?」

リーリエ「ごめんなさい……! わたしのせいで……しんちゃんが……」ブルブル

みさえ「リーリエちゃん、まずは落ち着いて」

リーリエ「…………」

みさえ「あのね、リーリエちゃん」

リーリエ「……はい」
 ▼ 92 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:33:48 ID:9erI.xVs [9/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
みさえ「私はリーリエちゃんのこと、別に怒ったり責めたりするなんてこれっぽっちも思ってないわ。それどころか、あなたには感謝しているくらいだもの」

リーリエ「……え?」

みさえ「だって、しんのすけが島巡りしている間、ハウくんと一緒にあの子の面倒を見てくれたんでしょ?」

リーリエ「そんな……わたしは……一緒になんて。それに……わたしのワガママで、しんちゃんを振り回してました」

みさえ「本当? あの子を振り回せたとしたら、あなた大したものよ? 逆にしんのすけにさんざん振り回されたんじゃないかしら?」

リーリエ「それは……」

みさえ「でしょう? きっとケツだけ星人したり、インドぞうさん出したり、ナンパしたり……びっくりしなかった?」

リーリエ「え、ええ……。メレメレ島ではびっくりしました……ポケファインダーで水着の女性の方たちを撮ったり、花園ではケツだけ星人をしてほしぐもちゃんが喜んだり……わたしが怒っても、またやったり……」

みさえ「やっぱりね! あの子、帰ってきたらおしおきフルコース決定!」

リーリエ「……」

みさえ「……でもね、ああ見えてしんのすけはたくさん辛い思いをしてきたから、人の悲しみや痛みが分かる、優しい子なの」
 ▼ 93 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:35:58 ID:9erI.xVs [10/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーリエ「……っ!」

みさえ「しんちゃんが身体を張ってリーリエちゃんを守ってくれたってことは、あの子……リーリエちゃんのことが大好きなのよ。口では言わないだけで」

――リーリエちゃんには、指一本触れさせないゾ!
――ッ、リーリエちゃんっ!

リーリエ「しんちゃん……!」ウルッ

みさえ「リーリエちゃん、今は泣いちゃダメ! だって、あの子はウルトラホールの向こうに連れ去られただけでしょ? まだ死んだってわけじゃないでしょ?」

リーリエ「……」

みさえ「リーリエちゃん、しんのすけのことをただの5歳児って侮っちゃダメ。あの子……私も夫も、ひまもそうだけど、リーリエちゃんが想像もつかないような冒険をたくさんしてきたのよ?」

リーリエ「そう、なんですか?」

みさえ「ええ、きっと信じてもらえないでしょうけども……。でもこれだけは言えるわ、しんのすけは、ビーストの母だかなんだかわからないけど、そんなのに捕まったぐらいじゃ絶対に死なないってこと! しんのすけの母親の私が言うんだから、間違いないわ!」

ひまわり「たいっ!」
 ▼ 94 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:37:00 ID:9erI.xVs [11/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
みさえ「……だから、リーリエちゃんも諦めちゃダメ。あなたと私たちで、大切な人たちを取り戻しに行くんだから。あなたもグラジオくんも、しんのすけとお母さんをこの世界に連れ戻すんでしょ?」

リーリエ「……はい」

みさえ「下を向かないで。前を向いて、私の目を見て言いなさい」

リーリエ「……はいっ!」

みさえ「うん、その調子。最初に会った時よりも、ずっと良い顔になったじゃない」ニコッ

リーリエ「……あ、ありがとうございます」テレテレ

ひまわり「たやー」

リーリエ「……」

――ほっほーい! どしたのー?
――オラやアセロラちゃんに頼ってばかりですと、将来ロクなオトナになりませんぞ! 方向音痴くらい治しなさい!
――今日はオラが布団になったげるから。いっぱい泣いていいよ
――大切な人をお守りできるような強い男になりたいんだー

リーリエ「……しんちゃんのお母様」

みさえ「みさえでもおばさんでもいいわよ」

リーリエ「では……みさえさん。お話しして、気分が晴れてきました。ありがとうございます」

みさえ「どういたしまして」
 ▼ 95 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:38:53 ID:9erI.xVs [12/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーリエ「……わたし、改めて分かりました。わたしも、しんちゃんのことが大好きです!」

リーリエ「まるで自分に弟が出来たような気がして、一緒にいると落ち着かないけど、なんだか明るい気持ちになって、とっても楽しいんです」

リーリエ「ですからわたし、取り戻してみせます。かあさまも、しんちゃんも、みんな!」

みさえ「ふふっ、そうね。女の子は欲張りでなきゃ! それで、あなたはこれから何をするの?」

リーリエ「……かあさまや、ビーストさんと戦うための力を養います。もう、みなさんの戦いを見て憧れるだけのわたしとは、さよならです!」

リーリエ「……みさえさん、しんちゃんの手持ちのポケモンさん、お借りしてもよろしいですか?」

みさえ「私はいいけど、あの子達があなたの言うことを聞くかどうか……」

リーリエ「正直、わかりません。ですけど、カザマさんたちもわたしも、しんちゃんを助けたいという気持ちはきっと同じですから、この胸の内の想いを伝えれば、分かり合えると思います!」

みさえ「……そうね! わかったわ、じゃあついてきて。部屋に案内するから!」

リーリエ「はい!」
 ▼ 96 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:51:39 ID:9erI.xVs [13/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
1時間後 ルザミーネの屋敷前広場

〜BGM おこリーリエ〜

みさえの言伝で、広場にハウとグラジオが来ると屋敷前に真摯な面持ちのリーリエが2人を待っていた。

ハウ「リーリエ、どうしたのー?」

グラジオ「なにかあったのか?」

リーリエ「にいさま……ハウさん……」

スゥーッハァーッ

リーリエ「……わたし、今からポケモントレーナーになります!」

グラジオ「……!?」

ハウ「へぇー、そりゃすごいねー」

ハウ「……って、え゛え゛え゛え゛え゛え゛ーっ!?」

グラジオ「……本気で言っているのか」
 ▼ 97 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:58:00 ID:9erI.xVs [14/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラジオ「……本気で言っているのか」

リーリエ「はい、本気です! わたし、自分に甘すぎました」

リーリエ「ほしぐもちゃんを連れて飛び出しましたけれども、わたしは今日までずっと誰かにばかり頼ってきていました。ゼンリョクの姿になっても、結局口だけでしんちゃんに頼りっぱなしで……」

リーリエ「そのせいで、わたしは何も出来ないまま、ほしぐもちゃんは動かなくなって、しんちゃんはかあさまに拐われてしまいました……」

リーリエ「ですから! 誰かに甘えて見ているだけの自分とは別れを告げたのです。かあさまと、しんちゃんを取り戻すために!」スッ

グラジオ「それは……しんのすけの手持ちか?」

リーリエ「はい! ポケモンはしんちゃんの借り物ですが、今度はわたしも戦います! これが進化したわたしのゼンリョクの姿です!」キッ!

リーリエ「それに、わたしもアローラ防衛隊のひとりです。このアローラ地方を守る隊員なのに、何もしないなんて、隊員失格です」ニコッ

ハウ「……リーリエ」ポカン

グラジオ「……フッ、何を知りたいんだ?」

リーリエ「ポケモンさんとどうやって付き合っていけばいいのか、それに、ポケモン勝負について……学びたいことは、たくさんあります」

ハウ「だけどー、今のリーリエの持っているポケモンはしんのすけがおやでしょー?人から借りたポケモンはートレーナーが強くないと言うことを聞いてくれないんだよー!」
 ▼ 98 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 19:59:26 ID:9erI.xVs [15/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラジオ「とはいえ、イチから育てている猶予はない。いかにオマエがしんのすけのポケモンと心を通わせられるか……それがキモだな」

ハウ「それに、しんのすけってポケモンに命令しないからーどんな技使うのか分からないよー。本当に大丈夫ー?」

リーリエ「それが問題なんですよね……」

ハウ「うー……なんか不安」

ズズンッ!

3人「!」

グラジオ「この揺れは……!」

ハウ「グラジオー! 上っー!」

リーリエ「!」

リーリエたちのの頭上――上空に、空間がねじれてウルトラホールが開いた。
その中から現れたのは、筋肉で膨れ上がったウルトラビーストのマッシブーン、そして電気のウルトラビースト、デンジュモクだ。
2匹がリーリエたちの目の前に降り立つ。

マッシブーン「ブーーンッ!」サイドトライセップス!

デンジュモク「デンデンッ!」
 ▼ 99 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:00:11 ID:9erI.xVs [16/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラジオ「クッ……ビーストが2匹も! ハウ、準備はできてるか?」スッ

ハウ「うんー!」スッ

リーリエ「……!」

突然、リーリエが抱えていたしんのすけのポケモンが入ったボールが光りだすと、次々とボールから飛び出した!

ポンポンポンポンッ!

ジュナイパー「ホーッ!」バサッ!

ヨワシ(群)「ギョオオオオッ!」

キテルグマ「クーーッ!」ブンブンッ

ミミッキュ「ボッ!」

グラジオ「……しんのすけのポケモンが!」
 ▼ 100 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:03:10 ID:9erI.xVs [17/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーリエ「!」

ボーちゃんとネネが先陣を切ると、マッシブーンが拳を振り上げてネネに襲いかかり、デンジュモクが10まんボルトを、ボーちゃんに放つ。

マッシブーン「ブーンッ!」ブンッ

キテルグマ「クーーっ!」ガシッ!!

デンジュモク「デンンンッ!」バチチチチッ!

ミミッキュ「ボーッ!」ピカッ!

ネネがマッシブーンのメガトンパンチを両手で受け止め、10まんボルトを光の壁で防ぐと、その後ろで控えていたカザマが2本の矢羽根をかげぬいとしてデンジュモクに放ち、マサオがハイドロポンプをマッシブーンに放った!

ジュナイパー「ホッホーッ!」バシュシュッ!

ヨワシ「ギョオオオッ!」ブシャアアアッ

マッシブーン&デンジュモク「!?」

キテルグマ「クーッ」サッ

ネネが伏せたと同時にマッシブーンはハイドロポンプを真正面から食らってしまい、そのまま外へと押し出されて、オリバーポーズを決めながら海へ落下。
デンジュモクは次々とかげぬいで撃ち抜かれ、爆風で空中に浮かぶとボーちゃんが飛び出し、スパイクを決めるように鼻水状の影で殴ると、一直線に海へ落ちてしまった。

ドボンッ!
ザブンッ!

3人「……」
 ▼ 101 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:04:59 ID:9erI.xVs [18/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
3人が唖然としていると、カザマたちはリーリエのもとへと歩み寄り、彼女に何かを試すように視線を集中させた。

リーリエ「……」

リーリエ「……カザマさん、マサオさん、ネネちゃんさん、ボーちゃんさん」

ジュナイパー「……」

リーリエ「あなたたちの大事なお友だちが、かあさまにさらわれこと、もう既にご存知かもしれません」

ヨワシ「……」

リーリエ「今回の出来事は、わたしがしんちゃんを巻き込んだせいです。あなたがたからそのことで責められても仕方ありません……」

キテルグマ「……」

リーリエ「ですが、わたしは……しんちゃんとかあさまを助けたいです! 弱い自分と決別するために! 全て元通りにするために!」

ミミッキュ「……」

リーリエ「図々しいことはわかっています。お願いします……わたしに、大切な人を助けるための力を、大切な人を守る力を、どうぞ貸してください! わたしと一緒に、戦ってくださいっ!」
 ▼ 102 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:08:47 ID:9erI.xVs [19/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジュナイパー「……ホー」

リーリエの言葉を聞いたカザマたちは示し合わせたようにそれぞれの顔を見合わせ、互いに頷く。

ジュナイパー「……」スッ

最初にカザマが片翼を前に出した、続いて単独の姿に戻ったマサオがヒレを翼の上に重ね、その上にネネが黒まて大きな手を、ボーちゃんが影の手をそれぞれ重ねてリーリエを見据える。

リーリエ「……!」スッ

リーリエが最後に手を重ねると、カザマたちは自らボールに戻り、リーリエの胸へ飛び込んだ!

ハウ「これって……」

グラジオ「リーリエを認めたのか……」

リーリエ「……カザマさん……みなさん……ありがとうございます!」ギュッ

リーリエ「必ず、みんなでしんちゃんを助けましょう!」

ハウ「じゃーリーリエ! さっそくおれと戦ってみよーよ! でさ、カザマたちがどんな技使うのか分析してみよーね!」

リーリエ「はい!」
 ▼ 103 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:10:24 ID:9erI.xVs [20/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
数時間後
エーテルパラダイス 1F 会議室

ビッケから「ククイ博士が帰ってきた」という連絡を受けたグラジオたちは、1階の会議室に集まった。
会議室には、ククイ博士とアセロラの姿があった。

ククイ博士「みんな来たね!」

アセロラ「はーい、古代のプリンセス、アセロラちゃんです!」フリフリ

リーリエ「お久しぶりです! アセロラさん!」

アセロラ「おーリーリエちゃん? なんかスッキリしたね!」

リーリエ「はい! 進化したゼンリョクの姿です!」

ヤングース「ぎゃうぎゃう!」ガブッ

ハウ「やっぱりこうなるのかー」ダラー

みさえ「ハウくん、頭から血ぃ出てるわよ!」

ハウ「もう慣れちゃったー。むしろ癒されちゃうくらいー」
 ▼ 104 ーゴート@きちょうなホネ 17/06/12 20:12:38 ID:Vm3FxLDo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
手持ちいない中どうやってルザミーネに対抗してるのか
 ▼ 105 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:13:01 ID:9erI.xVs [21/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アセロラ「えーっと、あなたたちはしんちゃんのご両親?」

みさえ「え?」

ひろし「ああ、俺はしんのすけの父の野原ひろし、こっちは母の野原みさえだ」

アセロラ「やっぱりね! なんとなく雰囲気が似てたもん。ウラウラ島のキャプテンのアセロラです! しんちゃんには大変お世話になりました!」

ひろし「お世話になった?」

アセロラ「スカル団にさらわれたこのヤンちゃんを助けてもらったの」

ヤングース「きゅう!」

みさえ「す、スカル団? スカル団って確か、アローラの人たちに迷惑かけてるっていう、あの……?」

アセロラ「うん、実はある事情でこの子がさらわれちゃって、しんちゃんが一人で助けに行ってくれたんだ」

ひろし「そ、そうだったのか……(ずいぶん派手にやってるなぁしんのすけ……こっちの心配もよそにして)」

アセロラ「あの時はちょっと慌ただしかったから、キチンとお礼も言えなかったからね。せめてこういう形で恩返しできればいいなって、アセロラ思ってるの」

グラジオ「オマエがアローラ王家の末裔だったのか……」

アセロラ「意外だった? 話は博士から聞いてるから分かってるよ。しんちゃんとリーリエちゃんのお母さんがいる、ビーストの世界に行くために月の笛を修理するんでしょ?」

リーリエ「はい! ですので、なにか少しでもいいので、笛のことについて知っていれば……!」
 ▼ 106 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:14:49 ID:9erI.xVs [22/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アセロラ「うん、アセロラも博士の話を聞いてね、お父さんが持っていた古い本を片っ端から調べてきたよ。そうしたら、笛のことについて書かれた本を見つけたの!」

グラジオ「どんな内容なんだ? 出来れば手短に頼む」

アセロラ「ちょっと待っててね!」

アセロラは古ぼけた本を取り出すと、それを長机に置いて、丁寧にページをめくっていく。

みさえ「見たことのない文字……本当にこれに書いてあるの?」

アセロラ「アローラ王朝で昔使われていた古代文字なの。それも、王家とか、神官しか読めない特別なものだよ」

ハウ「アセロラは読めるのー?」

アセロラ「ちょっとだけ。お父さんも少ししか読めないの」

ひろし「まさに王家秘蔵の本ってところか……」

みんなが注目する中、アセロラがページを次々とめくっていくと、ある1ページで止めてリーリエたちに見せるように一歩引いた。

リーリエ「このページに、笛の作り方が書いてあるんですか?」

アセロラ「んー、以前、リーリエちゃんに伝説のポケモンの事について書いた本を読ませていたでしょ? それの、もっと細かいところが書かれた本って思えばいいよ!」

ククイ博士「これは……島の守り神たちかな?」

ククイ博士は、カプ・コケコたちとちがみポケモンの絵が描かれた箇所を指で示した。とちがみポケモンたちのそばには、パートナーと思わしき人間の姿もある。
 ▼ 107 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:17:59 ID:9erI.xVs [23/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハウ「この人たちって、しまキングとしまクイーン?」

アセロラ「……の、原型だね!守り神とアローラの王様に仕え、アローラの島を司ってる4人の神官たちなの。カプたちのメッセージを王様や人々に伝えたり、島の様子を王様や他の島の神官とやりとりしていたみたいだよ!」

ククイ博士「ますます今で言うしまキングとしまクイーンの立場にそっくりだね」

グラジオ「その神官が笛の制作に関わっているのか?」

アセロラ「うん、神官たち4人が力を合わせて、太陽と月、二つの笛を作ってアローラの王様に献上して、儀式で王様に選ばれた2人の人間が祭壇に立って笛を吹いてルナアーラに感謝を捧げてた……っていうのがこのページに書かれていることだよ」

ひろし「しまキングたちの原型である神官たちが力を合わせて太陽と月の笛を作っていた……」

ククイ博士「神官とカプが深いつながりにあるということは、カプも笛作りに関わっていることになるね」

グラジオ「神官とカプが関わって笛を作る……。この情報だけではなんとも、な」

アセロラ「きっと笛を作るための素材とか、道具とか何かを与えてたと思うんだ。カプが直接作るっていうより、きっかけを与えてたのかも」

リーリエ「きっかけ……ですか」

ハウ「あー! おれわかったかもー!」

グラジオ「なにがだ?」

ハウ「笛がなにで出来ているのかー!」

みさえ「なにで出来ているの?!」
 ▼ 108 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:19:23 ID:9erI.xVs [24/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハウ「かがやく石ー! たぶん、Zリングと同じかがやく石で出来てるんだよー!」

全員「!!」

ハウ「当たってるー?」

ククイ博士「そうか! Zリングを加工するようにカプから石をもらって神官たちが笛を作っていたのだろう! 神官とカプが協力して作ったっていう事も間違っていない!」

ビッケ「失礼ながら……よろしいでしょうか」

今までドアのそばで控えていたビッケが一歩前に出て口を開く。

ビッケ「ハウさんのおっしゃるとおり、壊れた月の素材は、財団のデータベースに記録されているZリングの素材とほぼ合致していることが判明しました。ですので、かがやく石を用いれば、修復が可能かと」

ククイ博士「スピードスターの命中率と同じくらい大当たりだよ! ハウ! よく思いついたね!」

アセロラ「うん、盲点だったかも!」

ハウ「じーちゃんがかがやく石をZリングに加工してるの、何度も見てたからねー」

リーリエ「……カプさんたちは、しまキングの資質がある人に必ずかがやく石を渡すのがほとんどでした。ハプウさんがしまクィーンになられた際も、カプ・レヒレさんから渡されたのを見ました!」

みさえ「それじゃあかがやく石を手に入れれば……」

ひろし「月の笛を修復できるってことだな!」
 ▼ 109 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:20:52 ID:9erI.xVs [25/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラジオ「……だが、カプはおろか、しまキングたちは島を離れることができない。住民を避難させたり、ビーストから島を守らなきゃいけないからな」

ククイ博士「そのうえ、今は連絡を取ることも困難だろうね」

みさえ「どうしてですか?」

グラジオ「一般回線は混雑して……ほとんど繋がらない状態だからだ」

ひろし「だとすると、誰かがしまキングたちに、直接このことを伝えに行かなきゃいけないってことか……」

ハウ「じゃあおれ、じーちゃんに月の笛のことを伝えに行くよー!」

ひろし「ハウくんは船、運転できないだろ? 俺も一緒にメレメレに行くぜ」

みさえ「あなた……平気なの?」

ひろし「大丈夫だ、俺がヘマする男に見えるか?」

みさえ「見える」

ひろし「」ガクッ

ククイ博士「そうだ、ならもうひとつ、僕の研究所のポケモンたちのことも頼む。みんなボールに入れてあるとは言え、研究所がビーストに襲われるかもしれないからね」

ハウ「わかったー!」
 ▼ 110 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:23:04 ID:9erI.xVs [26/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ククイ博士「それじゃあ僕はアーカラに行ってライチさんに会ってくるよ! 空間研究所のこともあるしね」

グラジオ「ならば……オレはウラウラのクチナシさんに会いにいくとしよう」

アセロラ「エー! アセロラがクチナシおじさんに話すよ! それに、ウラウラのキャプテンだもん」

グラジオ「アセロラ、お前はここに残って笛の修復を手伝ってもらいたい。ついでにもう一つ、リーリエのこともあるしな」

アセロラ「リーリエのこと?」

グラジオ「リーリエは、ポケモントレーナーになったんだ。……といっても、手持ちは全てしんのすけから預かったものだがな」

アセロラ「アセロラちゃん、またまたお口あんぐり! ほんとなの?」

リーリエ「はい! しんちゃんのポケモンさんたちと一緒に、ビーストさんの世界に行ってかあさまとしんちゃんを取り戻すのです!」

グラジオ「だからキャプテンのお前が、リーリエにトレーナーのことを色々教えてやってくれ。お前がウラウラを離れることについてはオレからクチナシさんたちに話しておく」

アセロラ「わかった! アセロラ、気合入れてリーリエちゃんを鍛えるからね! 覚悟してよ!」ビシッ

リーリエ「どんとこい、です!」

ククイ博士「後はポニ島のハプウだね。誰が行くんだい?」

ハウ「じゃあおれとおじさんで行くー! メレメレとポニは隣同士だしー。おじさん、いいよねー?」

ひろし「ああ、わかった。しんのすけを助けられるのなら、どこへでも連れてってやるさ」
 ▼ 111 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:26:11 ID:9erI.xVs [27/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラジオ「決まりだな。後でそれぞれに財団専用の回線を使っている通信端末を渡しておく。連絡手段はそれで取ってくれ」

ククイ博士「それともう一つ。これも渡しておこうと思う」

ひろし「それは?」

ククイ博士「ウルトラホールみっけマーク3(※命名マーマネ)。ウルトラホールの発するエネルギーを探知できる機械で、もしビーストに近づいたり、ホールが開きそうになったら音と振動で伝えてくれるそうだ」

グラジオ「よくそんなものを……まだ各島に穴が開いてそう日は経っていないはずだが」

ククイ博士「ホラクニ岳の天文台所長で発明好きの親友と、カンタイにある空間研究所の所長の妻がいるからね。僕がパイプになって、ウルトラホールの情報や天文台の技術を交換しあっているから出来たことなのさ!」

みさえ「博士って……思ったよりすごい人なんですね……」

ククイ博士「あはは、これを機に見直してくれると嬉しいですよ、奥さん」

ハウ「それじゃあ早くしまキングたちのところに行こうよー!」ピョンピョン!

グラジオ「ああ」
 ▼ 112 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:26:58 ID:9erI.xVs [28/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ひろしたちは会議室を出て行くと、非常階段を下って船着場へ出た。船着場には、財団のが使用する小型船、グラジオの小型船、ククイ博士のクラシックヨットが並んでいた。
各々がそれぞれの船に乗ると、エンジンを起動させた。

最初にひろしとハウの乗った小型船が、次にグラジオの船、最後にククイ博士のヨットが、ビーストたちの蔓延るアローラの島へ向けて大海原を走り出した。

みさえ「あなた……」

リーリエ「みなさん……気をつけて」

アセロラ「頑張ってねー!」

ひまわりを抱えたみさえとリーリエが4人の身を案じるように、アセロラと彼女の連れてきた子供たちは4人を応援するように手を振って見送った。
 ▼ 113 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:28:38 ID:9erI.xVs [29/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――時間は遡って、しんのすけがルザミーネに攫われる直後

しんのすけ「おわぁぁっ! リーリエちゃんっ! リーリエちゃんっ!」ズズズッ

リーリエ「しんちゃーーーんっ!!」

みさえ&ひろし「しんのすけーーーっ!」

しんのすけ「とーちゃん! 『やんちゃDEブリーダー』録画しといてぇぇぇぇ!!」

ルザミーネの触手に引っ張られて、ウルトラホールの中に引きずり込まれるしんのすけ。ひろしとみさえ、そしてリーリエの姿も一瞬のうちに見えなくなってしまった。
一瞬全身がひねるような感覚がしたかと思うと、今度はしんのすけのZリングが熱くなるのがわかった。

そして気が付くと、しんのすけたちはポニの大峡谷から奇妙な植物の生えた、洞窟の中へと場所が変化していた。

しんのすけ「なに? ここ……」

ルザミーネ「ようこそ、わたくしとビーストちゃんだけの甘くて美しい真実のパラダイス、『ウルトラスペース』へ……!」

しんのすけ「えぇ? ここのどこがパラダイス? 甘いならお菓子とか用意してよね」

ルザミーネ「そういう意味での甘い、じゃないのよ」

しんのすけ「てゆうか、そろそろ離してよ。苦しいってば」

ルザミーネ「離すものですか。あなたは、何をしでかすか分かったものじゃないですからね……フフ、アクジキングの餌にでもすれば、喜ぶかしらね」

しんのすけ「あ……オラ、おしっこしたくなっちゃった」ブルッ
 ▼ 114 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:31:35 ID:9erI.xVs [30/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルザミーネ「そんなつまらない脅しで、わたくしに揺さぶりをかけても――」

ジョボボボ

しんのすけ「おおう……おう」ブルブルッ

ルザミーネ「汚らわしいっ!!」ブンッ!

ルザミーネは用を足しているしんのすけを、勢いよく地面に投げつけた!

しんのすけ「いぢぢぢぢ! なにすんの! オラのきんのたま潰れるところだったじゃないか!」

ルザミーネ「よくも……よくもわたくしとビーストの世界にそのような汚物を!」ワナワナ

しんのすけ「汚物なんて……そんな放送禁止用語、使っちゃいけません」

ルザミーネ「下半身を丸出しにしているあなたに言われたくありません!」ブンッ!

しんのすけ「!」サッ

ルザミーネは怒りに身を任せるように触手をしんのすけの脳天めがけて振り下ろした。すかさずしんのすけが横に回避すると同時に、地面が揺れて砂煙があがる。

ドゴォッ!

ルザミーネ「あああうっ!!」ドンドンドンッ!!

ルザミーネがパワージェムをしんのすけに向けて放つ!

ドカンドカンドカンッ!
 ▼ 115 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:32:16 ID:9erI.xVs [31/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルザミーネ「ちょこまかと……おいでなさい! ビーストちゃん!」ヒョイッ

ウツロイド「じぇるるっぷ……」ポンッ!

デンジュモク「デンデンッ!」ポンッ!

テッカグヤ「フー……!」ポンッ!

しんのすけ「ぬー! こっちだって、カザマくん、レッツラ……」

ボールを出そうと腰に手を触れるが、肝心のボールそのものは、向こうのズボンのベルトにくっついていることを、しんのすけは忘れていた。

しんのすけ「やべ……みんな忘れてきちゃった」

ルザミーネ「しんのすけ君を始末なさい!」

ウツロイド「じぇるるっぷ……!」

ウツロイドとデンジュモクがしんのすけに接近し、テッカグヤが腕の先をしんのすけへと向ける!

しんのすけ「ど、どうしよ〜きゅうすがバンジーしてなんて言うんだっけ〜!」
 ▼ 116 ロストロトム@シルクのスカーフ 17/06/12 20:35:02 ID:ReZYCz9s NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しんのすけ自体の身体能力もかなり高いからなんとかなりそう
 ▼ 117 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:35:36 ID:9erI.xVs [32/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『……!』ダッ!

しんのすけ「うぉ、なんだ?」フッ

その時、しんのすけの身体が何者かに掴まれ、一瞬のうちに姿を消してしまった!

ウツロイド「じぇる……!」ドカッ!

デンジュモク「デンッ……!?」バキッ!

すると、次の瞬間ウツロイドたちに強烈な打撃が入り、その身体をふらつかせた。

ルザミーネ「!?」

ルザミーネ「今のは野生のビースト? でも、なぜしんのすけ君を助ける真似を……?」

ルザミーネ「……ともかく、しんのすけ君を早急に始末しなくてはいけませんね! ホールを開けつつ、消えたしんのすけ君を探さないと」

しかし、ルザミーネはふと足を止めて、考え込んだ。

ルザミーネ「……でも、しんのすけ君のあの身体能力……それに5歳ながら島巡りで大試練をこなしたものね。Zリングも持っている……」

すると、ルザミーネの頭の中に、悪魔のような発想が生まれた。このままあの幼くて強い子供を始末するのは非常に惜しい。だったら……。
そう考えると、かえってしんのすけの存在が愛おしく思えてきた。彼をどうにか掌中に収めることができれば、ビーストも……。

ルザミーネ「フフフッ……あはははっ!! しんのすけくん……あなたは殺さないであげる。たくさんたくさん、溢れるほどの深い愛をあなたに注いであげるわ」

ルザミーネ「愛に満たされて、わたくしのことしか考えられないくらいに、ね……」
 ▼ 118 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/12 20:36:48 ID:9erI.xVs [33/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまで。
次回の更新はいつものように明日の夜です。

じゃ、そゆことで〜
 ▼ 119 ドン@しめつけバンド 17/06/12 20:38:43 ID:e4nB5pSA NGネーム登録 NGID登録 報告
毎日ありがとう
とてもワクワクする
 ▼ 120 ャノビー@くろいビードロ 17/06/12 20:42:00 ID:fGhli1kY NGネーム登録 NGID登録 報告
先の展開が気になりすぎる、ここからどう転がってくんだろ?
ゼンリョク支援
 ▼ 121 テルグマ@あさせのしお 17/06/12 20:44:41 ID:nHt52UYw NGネーム登録 NGID登録 報告
あいちゃん枠フェローチェが一時的に仲間になるのか…
支援
 ▼ 122 ルバット@むげんのチケット 17/06/12 20:48:28 ID:8H6RvzhI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
何者かって・・・あの時の白いポケモンかな?

すごく面白い!
 ▼ 123 ーブル@クリティカット 17/06/12 20:53:47 ID:WdGvh.fw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マジで面白すぎて感動してきた
 ▼ 124 ドリドリ@あかいウロコ 17/06/12 21:26:31 ID:Fi9ZsMag NGネーム登録 NGID登録 報告
最近このssが生き甲斐
支援
 ▼ 126 ラーチ@ジーエスボール 17/06/12 22:12:37 ID:PzYub2Lk NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
そういえば今ウルトラボールって……
 ▼ 127 ャヒート@しずくプレート 17/06/13 01:18:10 ID:teg/a5Mo NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
Zリングの石とアローラの伝説の歴史や関連性が入ってるの好き
ところでボニ島ならマツリカいるからアクジキング潰せるんじゃね?4倍だし
 ▼ 128 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 06:57:47 ID:.HQYOsIM [1/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>102 修正

細かい箇所ですが、一応修正です

ジュナイパー「……ホー」

リーリエの言葉を聞いたカザマたちは示し合わせたようにそれぞれの顔を見合わせ、互いに頷く。

ジュナイパー「……」スッ

最初にカザマが片翼を前に出した、続いて単独の姿に戻ったマサオがヒレを翼の上に重ね、その上にネネが黒い大きな手を、ボーちゃんが影の手をそれぞれ重ねてリーリエを見据える。

リーリエ「……!」スッ

リーリエが最後に手を重ねると、カザマたちは自らボールに戻り、リーリエの胸へ飛び込んだ!

ハウ「これって……」

グラジオ「リーリエを認めたのか……」

リーリエ「……カザマさん……みなさん……ありがとうございます!」ギュッ

リーリエ「必ず、みんなでしんちゃんを助けましょう!」

ハウ「じゃーリーリエ! さっそくおれと戦ってみよーよ! でさ、カザマたちがどんな技使うのか分析してみよーね!」

リーリエ「はい!」
 ▼ 129 ーフィア@ポイントアップ 17/06/13 07:32:49 ID:zQ8va1R2 NGネーム登録 NGID登録 報告
前のスレでボーちゃん達が考察してたのは伏線ってことかな
支援
 ▼ 130 ッツー@ほのおのいし 17/06/13 08:52:05 ID:O5/Niy.A NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
ワクワクしてきた
 ▼ 131 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:13:41 ID:.HQYOsIM [2/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
更新……の前にちょっと修正

>>101
さらわれこと→さらわれたこと
>>108
月の素材は→月の笛の素材は

うーむ、ちゃんと推敲しなきゃダメですね
 ▼ 132 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:15:21 ID:.HQYOsIM [3/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
メレメレ島(ひろし&ハウ)

ひろしとハウがメレメレ島に近付いてまず気がついたのは、島のあちらこちらから黒煙が上がっていることだった。接近するにつれて、ハウオリシティの建物から火の手が出ている事実を2人に突きつけた。
船着場に着いたところで、2人は街の惨状と事態の重さを改めて実感した。

ハウ「これ……みんなビーストがやったのー……?」

ひろし「ひでぇ……最初に来た時とはえらい違いだ……」

ハウ「うんー……みんな、無事だといいけどー」

すると、遠くからハウの名前を呼ぶ声が聞こえてきた。

???「ハウくん!」

ひろし&ハウ「!」

ハウ「イリマさんー!」

現れたイリマは、相変わらずの爽やかな表情ではあるものの、鮮やかなピンク色の髪やトレーナーズスクールの制服が、ところどころ煤で汚れていたり、破れている。

イリマ「はい! キャプテンのイリマです! あなたがたが船でやってくるのが見えたので、駆けつけてきました! どうなさったんですか?」
 ▼ 133 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:27:44 ID:.HQYOsIM [4/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハウ「おれたちーじーちゃんを探しに来たんだー。今、じーちゃんはどこにいるのー?」

イリマ「ハラさんですか? ハラさんはリリィタウンで、巨大ポケモンから逃げてきた人たちの保護に当たっています。なにかあったのですか?」

ハウ「実は月の笛を直すのに、カプのかがやく石が必要でー……」

…… …… ……
ハウとひろしはイリマにこれまでのことを説明した。
…… …… ……

イリマ「なるほど……あれはビーストと言うのですね。では僕がハラさんのところまでご案内いたします!」

ひろし「その前に、俺たちは博士の研究所に行って、ポケモンを保護しに行かなくっちゃいけないんだ。一番道路のところで待ち合わせ……ということには出来ないかな?」

イリマ「そうですね……今はビーストの攻撃も収まっていますし。分かりました。では1番道路に向かうよう、ハラさんに伝えておきますね!」

ひろし「よし、なら俺たちも急いで研究所に向かおう。研究所のポケモンを、急いで保護しなくっちゃな!」

ハウ「うんー、イリマさん、お願いー!」

イリマ「任せてください!」
 ▼ 134 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:29:56 ID:.HQYOsIM [5/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
1番道路 博士の研究所前

ひろし「くそっ、ビーストの奴ら、俺たちの新しい家まで……!」

ひろしは、ハウオリシティはずれにある自宅の焼かれていた姿を思い出して、ビーストとルザミーネに対して怒りに震えていた。

ハウ「おじさん……」

ひろし「……ああ、ごめんなハウくん。今は怒ってる場合じゃないな。早いとこ博士のポケモンを見つけなきゃ」

ハウ「そうだねー……とりあえず、研究所は無事みたいだけどー」

ガチャ

ひろし「博士のポケモンはみんなボールの中に入ってるって言ってたよな」

ハウ「うんー博士が留守にするときは水槽の中のポケモン以外はボールに入れてあるんだー。じゃないと脱走しちゃったりするしー」

ひろしは水槽を覗くと、サニーゴやラブカスと目を合わせた。どちらとも、今何が起きているのか、本能で分かっているのか不安そうな視線を送っている。

ラブカス「ラブゥ……」

サニーゴ「サニーゴ……」
 ▼ 135 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:30:59 ID:.HQYOsIM [6/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハウ「よしよしーみんなボールに戻って博士のところにいこー!」

ひろし「俺は地下の方を探してみるよ」

ひろしは水槽のすぐそばにある階段を降りて、地下室へと降りていった。電気は止められているのか、あたりは真っ暗で、持っていたスマートフォンのライト機能を明かりにして探し回る。

ひろし「……あった!」

博士の机の上にいくつものモンスターボールが置かれているのをひろしは見つけた。それらを回収しようと手を伸ばした時だった。

ピーピーピー!
ヴ-ヴ-ヴ-!

ひろし「!」
 ▼ 136 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:45:22 ID:.HQYOsIM [7/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハウ「おじさんっ! ビーストが近くに来てるよー!」

ひろし「ああ、わかってる!」

ひろしは急いでモンスターボールを回収すると階段を駆け上って、ハウと研究所を飛び出した。

ドカァァァン!!

ひろし&ハウ「!」

ハウ「研究所がー!」

何者かの攻撃を受けて炎上する研究所。
炎の向こうに、巨大な影が現れたことにハウとひろしは気付いて身構える。

テッカグヤ「フゥー……」ゴゴゴ

ひろし「でけぇ……! ポニ島で見たやつより倍はあるぞ!」

ハウ「おじさん離れててー!」スッ!

ハウ「行くよー! ガオガエン!」ヒョイッ

ガオガエン「ガオォォォッ!」ポンッ

ハウ「ガオガエン、DDラリアットー!」

ガオガエン「オオオッ!」ギュルルンッ!
 ▼ 137 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:47:32 ID:.HQYOsIM [8/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガオガエンは両手に闇の力が宿った炎を纏うと、両腕を広げてテッカグヤに突進した! テッカグヤは2つの噴射口から銀色に輝く弾丸を発射するが、ひるまずテッカグヤにタックルを食らわせた。

ガオガエン「ガォオォォッ!」

ズズンッ!

テッカグヤ「フゥー……?!」グラリ

ひろし「効いたか?」

ハウ「……」

テッカグヤは傾いた身体を持ち直すと、なんと身体の下部と両腕の噴射口が点火して空へ飛び始めた。その衝撃と熱で、ガオガエンはおろか、ひろしとハウが吹っ飛ばされる。

ハウ「うわっ……!」

ひろし「ハウくん、大丈夫か?!」

ハウ「平気ー!」

ハウは吹っ飛ばされてもなお、テッカグヤへと視線を向けていた。テッカグヤは空高く上昇していた。そのままどこかへ飛び去っていくのかと思いきや、大きく旋回して身体の先端をこっちに向けて落下し始めた。
 ▼ 138 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:49:16 ID:.HQYOsIM [9/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キィィィィン!

ひろし「おいおいおい! こっちに落ちてくるぞ!」

ハウ「ガオガエン! 逃げてー!」

ガオガエン「ガォォォッ!」ダッ

2人と1匹が草むらの中を走り出してきた頃、上空からテッカグヤの落下音が轟いた。そして大音量の破壊音と衝撃が背中を襲い、再びひろしとハウ、そしてガオガエンは吹き飛ばされた。

ゴゴゴゴ……

ハウ「ガオガエン、おじさん、だいじょーぶ?」

ひろし「く、ううっ……今のはヘビーボンバーか……?! あんな巨体が落ちてくるなんて……」

ガオガエン「ガオオ……」

テッカグヤ「フー……」

落下地点とおぼしきクレーターから、テッカグヤが起き上がって、こちらへ顔を覗かせてていた。
 ▼ 139 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:50:25 ID:.HQYOsIM [10/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ひろし「ハウくん……悔しいが今は逃げよう! こいつとまともにやりあって勝つのは無理だ……!」

ハウ「ううー……。ガオガエン戻ってー」

ハウがガオガエンをボールに戻そうとした時だった。テッカグヤが噴射口をこちらへと向けてきた。

ひろし&ハウ「!」

テッカグヤ「フー……」キィィン

ひろし「やばっ……!」

ハウ「おじさん……!」

噴射口が熱を帯びて光りだす! それが何を意味するのか、2人はすぐに理解したと同時に死を覚悟した。その時だった。

「カ プ ゥ ー コ ッ コ ォ ー ッ ! !」
 ▼ 140 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:51:39 ID:.HQYOsIM [11/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バチチチッ!!

テッカグヤ「フー……!??」

ひろし&ハウ「!?」

テッカグヤに雷が落ちてきたかと思うと、電気を帯びながらそのままぐらりと再び傾き、今度こそ倒れてしまった。噴射口から、爆炎が出る気配もない。

ズシンッ

テッカグヤ「……」

ひろし「今のは……?」

ハウ「この声……!」

「カプゥー!」ギュンッ!

バチバチと電気を帯びながらふたりの前に現れたのはメレメレの守り神、カプ・コケコだった。外殻を外して、ひろしとハウを静かに見つめている。

ハウ「わー! カプ・コケコだー!」

ひろし「このポケモンが、カプ・コケコなのか!」

ドタドタドタッ

ケンタロス「モォォォッ!」

???「お二人方! ご無事ですかな?」
 ▼ 141 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:53:02 ID:.HQYOsIM [12/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハウ「じーちゃん!」

ひろし「ハラさん!」

ハラ「カプ・コケコを追って来てみれば、ハウとひろしさん……危ないところでしたな」

ひろし「ハラさん、ありがとうございます」

ハラ「礼なら私よりカプ・コケコに……」

ハウ「じーちゃん、実は……」

ハラ「うむ、話はイリマより聞いております。……ですが、かがやく石はそれぞれのカプがしまキングに渡す特別なもの。まずはカプ・コケコに判断を委ねましょうぞ」

ハウ「お願い、じーちゃんー……」

ハラ「ハウ、いつもの元気はどうしましたかな?」

ハウ「じーちゃん……。ごめん、おれ、ビーストに壊された街を見て、すごいショックを受けちゃってー……。こんなことになるなんて、思わなかったからー……」

ハラ「……しまキングの孫のハウよ。気を強く持ちなさい。お前は島巡りを経て心も身体も強くなったはずですぞ」

ハラ「街のことは心配めさるな。事態が収まったあとで、みなで復興すればいいのですから。ですが、ハウが折れてしまってはそれすら出来なくなってしまいますぞ!」

ハウ「うん、じーちゃん……」
 ▼ 142 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:53:53 ID:.HQYOsIM [13/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハラはハウの頭をなでると、カプ・コケコへと近づいた。

ハラ「今の話……お聞きになりましたかな?」

カプ・コケコ「……」

ハラ「カプ・コケコよ。お頼み申します。これは、アローラにとっても未曾有の危機なのです。どうぞ、孫たちに未来を与えてくだされ……!」

ハウ「お願いー! カプ・コケコー!」

ひろし「俺からも、頼む!」

カプ・コケコ「……」

カプ・コケコは燃える博士の研究所をバックに、ひろしとハウ、そしてハラを試すように見つめている……。
 ▼ 143 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:55:52 ID:.HQYOsIM [14/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「カプゥー! コッコォー!」バチチチッ!!

カプ・コケコは電気を再びまとい始めると、ハウオリシティの方角へと飛んでいってしまった。

ひろし「……ダメだったか」ガックリ

終わった。自分たちの願いは、カプに届かなかったのか。落胆するひろしだが、ハラは首を横に振った。

ハラ「いえ……カプ・コケコは、『後は任せたぞ』とおっしゃられてました。その証拠に――」

そう言って、ハラは草むらに落ちている、かがやく石をひろしたちに見せた。

ハウ「それってー……!」

ひろし「かがやく石だ!」

ハラ「……持って行きなされ。そして頼みましたぞ! アローラの存亡は、あなた方にかかっています!」つ かがやく石

ハウ「うんー! ありがとーじーちゃん! カプ・コケコー!」

ひろし「よし、それじゃあ次はハプウちゃんのところだ!」
 ▼ 144 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:57:36 ID:.HQYOsIM [15/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アーカラ島 カンタイシティ(ククイ博士)

カンタイシティに着いたククイ博士は、ビーストとの戦いで疲弊したマオとスイレンの代わりに、ウルトラビーストたちの相手をしていた。

ククイ博士の相手をしているのは、マッシブーンとは逆に華奢で細身の身体付きをし、髪のように伸びた羽を持つ白いウルトラビースト、フェローチェ。それが3匹、ククイ博士の前に立ちふさがっている。

対するククイ博士は、まひるのすがたのルガルガン1匹のみ。数の差で不利と思われたが……。

ククイ博士「よーしルガルガン! いわなだれだ!」

ルガルガン「ウォーーンッ!」

ルガルガンはジャンプし、フェローチェたちに向けて粉々にした岩を雨あられのごとく投げつけた!

フェローチェたち「フェロッ……!?」

ククイ博士「そして、ビーストたちにアクセルロックだ!」

ルガルガンは高速で飛び出すと、いわなだれで怯んだフェローチェたちに突っ込み、次々と跳ね飛ばしていく! そのままフェローチェたちはバタバタと道路に倒れ伏していった。

ククイ博士「ジャスト4ターン。予言通りだったろ?」
 ▼ 145 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 18:58:30 ID:.HQYOsIM [16/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スイレン「いわなだれで敵を怯ませつつ、アクセルロックで素早く仕留める……さすがです!」

カキ「さすがバトルロイヤルの伝道師、ロイヤルマスク! 不謹慎だが、燃える戦いだ!」

バーネット「えっ? ククイ君がロイヤルマスクなの?」

ククイ博士「日夜技の研究をしているからね。もちろん複数の相手を倒せる技も把握しているから、このくらいお手の物さ!」

ククイ博士「そしてカキ、僕はククイ博士であって、ロイヤルマスクではない!」

バーネット「あぁ、びっくりした。そうよね、体格も戦い方もロイヤルマスクに似ているけれども、ククイ君の方が魅力的だもの」

ククイ博士「う、うーん……なんか微妙な気分」

ククイ博士「ところでバーネット、ウルトラホールの状況はどうだい?」

バーネット「今のところ、カンタイ周辺にウルトラホールが開く気配はないみたい。空間も安定しているし、ここの住民を安全な場所へ避難させるなら、今が一番かもね」

ククイ博士「わかった! それじゃあカキ! スイレン! 君たちは引き続きアーカラ各地にいる、避難している人たちの保護を頼むよ!」

カキ「わかった、おれはロイヤルアベニュー周辺に向かう。スイレンはオハナタウンを頼む」

スイレン「はい!」
 ▼ 146 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:00:25 ID:.HQYOsIM [17/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カキはライドポケモンのリザードンに乗って空を飛んでロイヤルアベニューへ、スイレンはケンタロスにまたがってオハナタウンへと向かっていった。

バーネット「後はライチさんとマオがうまくやってくれるといいのだけれども……」

ククイ博士「うまく行くさ。さっきハウとしんのすけのお父さんから、メレメレでかがやく石を手に入れたっていう連絡が来たよ。今2人はポニ島に向かってるそうだ」

バーネット「カプ・コケコは協力的ってことね。残りのかがやく石はここを含めて3つ……。でも、きっと他のカプも手を貸してくれるわよね」

ククイ博士「ああ!」

ライチ&マオ「博士!」

ククイ博士「!」

ディグダトンネルから、ライチとマオが出てきてククイ博士たちに手を振った。ククイ博士が二人のもとへ走り寄る。

ククイ博士「どうだったかな? カプ・テテフは……」
 ▼ 147 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:02:57 ID:.HQYOsIM [18/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ライチとマオは顔を合わせると、示し合わせたように頷いた。

ライチ「カプ・テテフもできる限り協力すると言っていたよ。もともと、カプ・テテフもビーストが襲来してきたとき、怪我した人とポケモンたちを積極的に治していったからね。……やり過ぎないよう注意しているけどさ」

マオ「これがカプ・テテフからいただいたかがやく石でっす!」

マオの手には、かがやく石が握られていた。それをククイ博士へと手渡す。

ククイ博士「よし、これでかがやく石は残り2つだ!」

ライチ「ん、メレメレかウラウラのどちらかが石を貰えたのかい?」

ククイ博士「ああ、メレメレでカプ・コケコから石を貰えたって連絡が入ってきてね。今、ハウとしんのすけのお父さんがポニ島に向かっているよ」

ライチ「となると、ウラウラとポニか。クチナシとしまキングの孫のハプウ……だったね。2人がうまくカプに取り計らってくれるといいけれども」

ククイ博士「大丈夫。きっとうまくいくさ!」

ライチ「それにしても、財団の代表……ルザミーネだっけねぇ。このアローラにビーストを解き放つだけじゃなくて、大試練を終えて疲弊したしんのすけに手を出して、ビーストの世界にさらうなんて、許せないね」

マオ(初対面でしんのすけ君をお持ち帰りしようとしたのにそれ言うんですか……)

ライチ「リーリエは、しんのすけと母親を取り戻しにビーストの行く世界に行くつもりなんだろ? なにか母に対して深い事情でもあるんだろうね。できることなら、手伝ってやりたいけどさ」

ククイ博士「それはリーリエ自身が解決しなきゃいけない問題だよ。僕らが深入りしていいことじゃない。僕らがするのは、この世界を守ることだよ」

ライチ「そうだね……」
 ▼ 148 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:03:49 ID:.HQYOsIM [19/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ククイ博士「……ライチさん。いや、マオにも訊いてみようかな」

マオ「はい?」

ククイ博士「君たちはビーストと戦ってみて、他のポケモンと比べてなにか感じるものはあったかい?」

ライチ「ビーストと戦って感じるもの、ねぇ」

マオ「あたしは正直、早く街の人たちを避難させなきゃって思っていたので……そういうことを考えている余裕がありませんでした。強いて言うなら……なんとなくですけど、ぬしポケモンのラランテスと同じオーラをまとっていたのを見たくらいです」

ライチ「そうだね……あたしは特に何も感じなかった、かな」

マオ「えっ……?」

ライチ「確かにビーストたちと一戦交えてみると、そこらのポケモンとは比べ物にならない戦闘力を持っているよ。ひょっとしたら、1匹1匹が伝説のポケモンに肉薄するくらい強いかもね」

ライチ「だけど、それ以上だね。ビーストたちは強いポケモンだけど、後は草むらから飛び出してくる野生のポケモンとそう変わらない気がする」
 ▼ 149 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:04:41 ID:.HQYOsIM [20/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ククイ博士「僕も同じ感情を抱いたんだ。さっき、白いビースト3匹と戦ってみたけれどもね……繰り出してくる技は、僕が知っているかくとうやむしタイプの技ばかりだったんだ」

ククイ博士「戦闘力は桁違いだし、その凶暴性もさることながら……だけど、ビーストもまた、ポケモンということかもね」

ライチ「そうだね……ビースト自身もひょっとすれば、他のポケモンと同じように心が通じ合えるかもしれないね」

ピーピーピー!
ヴ-ヴ-ヴ-!

全員「……!!」

ククイ博士「ビーストの反応……!」

バーネット「周りの空間に歪みは見られないから、どこか近くにビーストがいるっていうことかしら?」

マオ「ライチさん! あそこです!」

マオが空を指すと、遠くにマッシブーンとフェローチェの群れがこちらに向かって飛んできたではないか!
数え切れないほどのマッシブーンとフェローチェが羽音を立ててククイ博士たちの上空を通り過ぎていくが、そのうちの数匹がククイ博士たちの存在に気付いて、降り立ってきた!

マッシブーンたち「ブゥーーンッ!」フロントダブルセップス!

フェローチェたち「ローッ……!」ビシッ
 ▼ 150 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:05:40 ID:.HQYOsIM [21/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ライチ「行くよ、マオ!」スッ

マオ「はい、ライチさん!」スッ

ククイ博士「僕も加勢する――」

ライチ「博士、あんたは船に乗ってエーテルパラダイスに戻るんだ! この島を守るより、やるべきことがあるんだろ!」

ククイ博士「!」

ライチ「さ、ここはあたしらに任せて、早く行きな。それで、絶対にしんのすけのこと、取り戻すんだよ。あの子はライチさんを初めてナンパしてくれたからねえ。その想いに応えてあげないと」ニヤッ

マオ「ライチさん……」ジローッ

ライチ「ふふふ……ジョークはともかくとして、アローラのこと、アンタたちに託したからね」

ククイ博士「ああ、任せてくれ! バーネット、行くよ!」

バーネット「ええ!」

2人が船着場へと走り出したところで、ライチとマオは一斉に各々のボールを投げつける。

ライチ「頼んだよ、ダイノーズ!」ヒョイッ

マオ「行くよ! アママイコ!」ヒョイッ

ダイノーズ「ダノノー!!」ポンッ

アママイコ「アッマーイ!!」ポンッ
 ▼ 151 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:06:30 ID:.HQYOsIM [22/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ライチ「ダイノーズ、いわなだれ!」

マオ「アママイコ、ふみつけ!」

ダイノーズ「ノズズッ!」ズズズッ

アママイコ「アマッ!」ダッ

ダイノーズが無数の岩をマッシブーンとフェローチェに向かって落としていき、アママイコは1匹のフェローチェに向けて頭上へジャンプし、踏み潰すように足を勢いよく振り下ろした!

マッシブーンA「ブーンッ!」グッ!

フェローチェA「フェロッ!」フッ!

しかしフェローチェは一瞬にして姿を消して回避し、マッシブーンはいわおとしを両手で受け止める。
更に、着地したアママイコを狙いすましたように、別のフェローチェがとびひざげりを放ち、ダイノーズにフェローチェと同様別個体のマッシブーンがアームハンマーを繰り出した!

ドゴッ!

ドガッ!

ダイノーズ「ダノッ!?」

アママイコ「アマィッ!」

マオ「アママイコ!」

ライチ「ダメだ、数が多いね!」
 ▼ 152 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:10:54 ID:.HQYOsIM [23/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
更にダメ押し、と次々とマッシブーンとフェローチェたちがダイノーズとアママイコ、更にはトレーナーのライチとマオに襲いかかってくる!

マッシブーンたち「ブゥゥゥンッ!」ドドドド!!

フェローチェたち「フェロォォッ!」ドドドド!!

ライチ「くっ……!」

マオ「ライチさん!」

???「ゴルバット! エアスラッシュ!」

???「ラランテス! ソーラーブレード!」

ゴルバット「ゴルルッ!」バサバサッ!

ラランテス「ラランッ!」ブンッ!

マッシブーンB&フェローチェB「!」
 ▼ 153 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:11:42 ID:.HQYOsIM [24/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴルバットの空気の刃がマッシブーンたちの筋肉の身体を次々と切り裂いてその身を怯ませ、太陽の力を得た光の刃が、フェローチェたちを吹き飛ばしていく!

マッシブーンB「ブ、ブンッ!」ザクザクッ

フェローチェB「フェローッ!?」ザンッ

マオ「い、今のは……?」

ザッ

???「ビーストにダメージを与えたよスッチー!」

???「やったねスカりん!」

スッチー&スカりん「ふたりの愛の力は、ビーストにだって負けない!」

ライチ「……あんたたちは!」

マオ「スカル団?!」

マッシブーンB「ブンブーンッ!」グワッ!

フェローチェB「フェロォォ!」フシューッ!

スッチーとスカりんに倒されたマッシブーンとフェローチェが起き上がり、4人に襲いかかる!

スッチー「ひええ! こっちに来たーっ!」

スカりん「やっぱ戦わなきゃよかった怖いよスッチー!」
 ▼ 154 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:15:23 ID:.HQYOsIM [25/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ライチ「くっ……!」

助けに行こうとも、ダイノーズは傷ついて動けない。このままじゃ大変なことになる――。その時だった。

「カ プ ゥ ー フ フ ! !」

カッ!!
ドンドンドンッ!!

マッシブーンたち「ブッ……!?」ドッ!

フェローチェたち「ロォッ?!」ドッ!

ライチ「……!」

咆哮と供に不思議な光弾がマッシブーンとフェローチェたちへ落下したかと思うと、次々とビーストたちが倒れていく!
その直後、今度はキラキラと光る鱗粉がライチたちの前に降り注ぎ、傷ついたダイノーズとアママイコの傷が塞がっていく。
 ▼ 155 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:16:01 ID:.HQYOsIM [26/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイノーズ「ノズズッ!」ギラッ

アママイコ「アッマーイ!」シャキーン!

マオ「ムーンフォースに鱗粉……ライチさん、これって!」

ライチ「ああ……」

空を見上げると、桃色の光がコニコシティの方角に向かって消えていくのが見えた。

ライチ(……ありがとう、カプ・テテフ)

スカりん「なんだか知らないけど助かったよスッチー!」ギュッ

スッチー「私たちの愛の力ね、スカりん!」ギュッ

ライチ「……」イラッ
 ▼ 156 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:30:22 ID:.HQYOsIM [27/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その頃、ウルトラスペースでは――。

気が付くと、ルザミーネや彼女の手持ちのウルトラビーストの姿が消えており、しんのすけは優しく地面に下ろされた。
しんのすけはきょとんとしていると、他の個体より小さなフェローチェが、しんのすけの顔を覗いていた。

フェローチェ『お怪我はありませんでしたか? しんのすけ様……いえ、しん様』

しんのすけ「あんた誰? なんでオラの名前知ってんの?」

フェローチェ『覚えていませんの……。でも、わたくしはあなたに助けられたこと、忘れていませんわん』

しんのすけ「そうだっけ? てゆうか、どっかで聞いたことあると思ったら、あいちゃんみたいな声してるね」

フェローチェ『あいちゃん……とは存じませんが、どなたでしょうか?』

しんのすけ「カスカベ地方にいる、オラのお知り合いの1人。とってもお金持ちで、いつもオラに付きまとってマサオくんをこき使ってるの」

フェローチェ『それに似ていると?』

しんのすけ「そーそー、声もカザマくんたちのように似てるし、しん様って呼ぶの、まんまあいちゃんだし」

フェローチェ『まぁ、しん様のお知り合いに似ているなんて、光栄ですわ。なんなら、そのままあいと呼んでくださいませ。なにせ、人間に呼ばれる名前が無いので』

しんのすけ「じゃああいちゃん、なんでオラのこと知ってるの?」

フェローチェ(酢乙女あい)『以前、あなた方に助けていただいたからです。あなた方がアローラ地方と呼ぶ世界のアーカラ島で……』

しんのすけ「あーっ!」
 ▼ 157 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:31:47 ID:.HQYOsIM [28/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フェローチェ『思い出していただけましたか?』

しんのすけ「……なんだっけ?」

フェローチェ「」ガクッ

しんのすけ「オラ、アーカラ島っていうと、ライチおねいさんとカキくんの乳首しか印象に残ってないからー」

フェローチェ『は、はぁ……』

フェローチェ(なんてマイペースで変わった子なのかしら……初めて見るタイプの人間ですわ)

突然、しんのすけのリュックがもぞもぞと揺れ始めた。

ゴソゴソ

しんのすけ「お?」

ロトム図鑑「ふぅーっ、やっと起動できた」

ロトム図鑑「まったく……変なエネルギーが身体中に流れ込んで強制的にシャットダウンしたかと思ったら、ここはどこだ?」

しんのすけ「あれ? ぶりぶりざえもん、いつのまに?」
 ▼ 158 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:35:24 ID:.HQYOsIM [29/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フェローチェ『あなたは確か……?』

ロトム図鑑『ふん、忘れたのか。ならもう一度名乗ってやる。その耳かっぽじってよく聞くがよい』

ロトム図鑑「私はアローラ地方のアイドルにしてもりのようかんのゆるキャラ! その名もレオナルド・ロトブリオ。もしくはアレッサンドロトム・フランチェスカ・デ・ニコラと呼ぶが良い」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんっていうの」

フェローチェ『まぁ、変わったお名前。ぶりぶりざえもんさん。わたくしはあいですわん』

ロトム図鑑「おいっ! 間違って覚えられたじゃねぇか! どーしてくれる!」

しんのすけ「だって事実だし」

しんのすけ「ねぇ、ひょっとしてあいちゃんってウルトラビーストなの?」

フェローチェ『ウルトラビースト……? そういえば、あの生き物と合体していた人間の女は、あい達をそんなふうに呼んでいましたわん』

ロトム図鑑「なに? お前がウルトラビーストなのか?」

フェローチェ『それより、しん様には確か、カザマくんとマサオくんという方が一緒にいたような気がしたのですが……』
 ▼ 159 ンテイ@アイテムコール 17/06/13 19:37:22 ID:mVuNDnLw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
やっぱあいちゃんだったか
 ▼ 160 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:38:23 ID:.HQYOsIM [30/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しんのすけ「あーカザマくんもマサオくんも、みんな向こうの世界にはぐれちゃったみたいで。いやぁ全く参りましたな、もう」

フェローチェ『むしろ、あなたがこっちに来てしまったと思うのですが……』

しんのすけ「そうともゆー」

しんのすけ「てゆうか、ここってどこなの?」

ロトム図鑑「GPS機能を使っても、表示されないどころかここは電波も通っていないとは。ここはどこか辺境の地かどこかなのか?」

フェローチェ『あいにも、はっきりとは分かりませんわ。ただ、ここはしんのすけくんにもあいにとっても異なる別の世界で、簡単に言うなら世界の狭間のようなものでは……』

しんのすけ「んー……オラにはさっぱりだけど、ここから元の世界に帰ることって出来る?」

フェローチェ「はい! 『穴』が開いていれば、ですけれども」

しんのすけ「穴?」
 ▼ 161 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:39:14 ID:.HQYOsIM [31/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フェローチェ『この世界には、いろんな世界へ通じる穴が、時折開かれることがありますわ。ですから、あなたがたがウルトラビーストと呼ぶ、様々な世界からやってきた生き物も、多くここに生息していますの』

フェローチェ『ですから、しん様とぶりぶりざえもんさんのいた世界への穴が開いて、それを見つけることができれば、帰れますわ』

ロトム図鑑「ホントか?」

しんのすけ「じゃあ穴探しに行きますか。ほっとくとかーちゃんとリーリエちゃんがうるさいし、お腹もすいたし」テクテク

フェローチェ『ああ、お待ちになって。あいもお伴いたしますわ! 助けてくれたお礼に、しん様達を元の世界へ送り届けますわ!』

しんのすけ「じゃ、ひとつよろしく頼むねー」

ロトム図鑑「ほんとに頼むぞ。こっちは命かかってるんだからな」
 ▼ 162 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:47:22 ID:.HQYOsIM [32/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ビーストの世界をさまよい歩くしんのすけたち。あたりには野生のウツロイドがたゆたっており、空には時折フェローチェやテッカグヤが飛んでいる。
かと言って地上は安全かと思ったらそうでもなく、マッシブーンたちがポーズを見せて肉体美を自慢していたり、デンジュモクが闊歩しており、中にはアクジキングが岩壁や植物を口の中に放り込んでいた。
ビーストたちの目をかいくぐりながら、しんのすけたちは元の世界へ通じるウルトラホールを探し歩いていた。

しんのすけ「なかなか穴が見つからないね」

フェローチェ『いつ、どこで向こうの世界に通じる穴が開かれるか分かりませんから……』

ロトム図鑑「くそっ、インターネットが接続できる場所なら救難信号なりGPSが使えたものを。まったくルザミーネめ、面倒なところに連れてきおって。今度会ったらたたでは済まないからな!」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんが役に立たないのはいつものことだけどね」

ロトム図鑑「やかましい! だいたいお前もポケモンを図鑑登録しないからだろボケ!」

しんのすけ「だってめんどくさいんだもーん」
 ▼ 163 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:48:01 ID:.HQYOsIM [33/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロトム図鑑「ケッ! しょせんちっさいインドぞうさん坊主にトレーナーなど務まらんのだ」

しんのすけ「なんだとー! ぶりぶりざえもんにちっさいインドぞうさんなんて言われたくないもん! インドぞうさんないクセに!」

ロトム図鑑「言ったな貴様! 図鑑に入ってるから見えないだけで、私のインドぞうさんこそ最強だ!」

しんのすけ「オラのインドぞうさんの方が最強だもん!」

ロトム図鑑「いいや私のインドぞうさんこそアローラ1だ!」

しんのすけ「なにおー! オラのインドぞうさんの方が宇宙一だもん!」

フェローチェ(インドぞうさんとはどういう意味なのか知りませんが、なんだかすごく恥ずかしくなってきましたわ……)

しんのすけ「フンだ!」プイッ

ロトム図鑑「フンッ!」プイッ
 ▼ 164 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:50:00 ID:.HQYOsIM [34/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

しんのすけとロトム図鑑は互いに目を合わせないように体ごと逸らしながら進んでいくと、前方に、紙人形のような形をした小さなウルトラビースト――カミツルギが舞い降りてきた。

カミツルギ「……」フワフワ

しんのすけ「なにこれ?」

フェローチェ『この方もきっと、しん様のおっしゃっていた、ウルトラビーストでしょう』

ロトム図鑑「こんな紙っペラがウルトラビースト? はっ、紙飛行機にして吹き飛ばしてやるぜ! 喰らえラスターパージ!!」

意気揚々とロトム図鑑が飛び出す!
するとロトム図鑑の敵意に反応したかのように、カミツルギが動き出した。両手であたかも手刀を打つように、ぶりぶりざえもんへと襲いかかった!

カミツルギ「カミッ!!」ブンッ!

ロトム図鑑「ブヒッ!?」サッ

ザンッ!!

ぶりぶりざえもんが文字通り紙一重で回避した瞬間、彼の背後にある岩と植物が唐竹に割れて、粉々に砕け散った!

しんのすけ「すげー」

カミツルギ「カミーッ!」
 ▼ 165 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:52:28 ID:.HQYOsIM [35/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カミツルギは敵とみなしたぶりぶりざえもんに対して、何度も斬りかかってくる! その度に周りの岩や植物が切断されていく。

ロトム図鑑「わ゛ーっ! 早くなんとかしろー!」

しんのすけ「やれやれ……あいちゃん、お願い」

フェローチェ『お任せ下さいませ!』バッ

しんのすけのそばに立っていたあいが、一瞬で200キロ近くの速度でカミツルギに突っ込むと、とびひざげりを放った!
あいの不意打ちを受けたカミツルギは回避することもできず、そのまま岩壁に叩きつけられる。

ドゴッ!!

カミツルギ「ヅルッ!」ズズンッ!

しんのすけ「おー早い早い!」パチパチ

あいは2歩分後退すると、カミツルギが斬りかかってくるが次の瞬間にはあいが背後に回り込み、トリプルキックを放った!

ドカドカドカッ!!

カミツルギ「か、カミッ!?」

背中から音速のスピードによる蹴りを3発も受け、カミツルギは一度地面に転がると、相手が悪いと察したのか、奥へと引っ込んでいった。

カミツルギ「カ……カミィ〜」フラフラ
 ▼ 166 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 19:53:12 ID:.HQYOsIM [36/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロトム図鑑「ふぅ、口ほどにもなかったぜ」

しんのすけ「あんた何もやってないでしょ」

フェローチェ『これがあいの実力ですわ。お手伝いする分には差し支えないと思いますが……お気に召したでしょうか』

しんのすけ「すごいスピードだったねえ。鼻にも止まらぬ速さですな」

ロトム図鑑「それを言うなら、目にも止まらぬ速さだ」

フェローチェ『まぁ、そう言ってくだされば、あいも戦った甲斐がありましたわ』

???「騒がしいと思って来てみりゃ、まさかお前がいるとはよ」

しんのすけ&フェローチェ&ロトム図鑑「!」
 ▼ 167 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:05:40 ID:.HQYOsIM [37/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウラウラ島 マリエシティ(グラジオ)

エーテルパラダイスから離れて、マリエシティに降り立ったグラジオは、クチナシを――それでなくても彼の居場所を知っているキャプテンたちの姿を探していた。
マリエシティもまた、他の島同様、ビーストが暴れて目を覆いたくなるような光景へ変わり果ててしまっていた。
ジョウト地方の趣が残っていた建物のほとんどが崩れ、ひどいものでは、潰れてガレキの山と化したものまで様々だ。
名所であるマリエ庭園に至っては整備された草が焼け焦げ、橋は残骸がギャラドス型の池に沈み、茶屋の建物も火事になって煙を上げていた。

グラジオ「…………」

遠くを見ると、金箔の貼られた五重塔が、あたかも巨大な刃物で袈裟斬りにされたように切断されていた。これもまた、ビーストの仕業なのか。

グラジオ(母上……こうすることが、あなたの本当の望みだったのですか)

グラジオはここが危険というを理解しながらも目を閉じた。まぶたの裏には、いなくなってしまった一人の『家族』のために奮闘するルザミーネの姿が、そして次に部屋の一室でウツロイドと対面するルザミーネの光景が蘇る。

グラジオ(あの時から……母上は母上で無くなってたのかもしれない。だが、オレもリーリエも、アンタを――)

ピーピーピー!
ヴ-ヴ-ヴ-!

グラジオ「……!」ピクッ
 ▼ 168 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:06:30 ID:.HQYOsIM [38/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラジオの持っているウルトラホールみっけマーク3がシグナルを鳴らし、震えだした。すぐにタイプ:ヌルを出して身構える。

ヌル「オオォォッ!」

グラジオ「どこから……来る!?」

すると、グラジオの眼前、マリエ庭園の中央部にウルトラホールが開き始めた。
ウルトラホールから現れたのは、テッカグヤに次いで巨大な体格と、身体の大半が大きな口を持つウルトラビースト、アクジキングだ。

アクジキング「グモォォォォッ!」

アクジキングが姿を現したとたん、すぐに2枚の舌を動かして、マリエ庭園の地面や建物の残骸、水を口の中に放り込んでいく。

グラジオ「……オレ達は眼中に入ってないと言いたげだな。行くぞ、ヌル! アイアンヘッドだ!」

ヌル「オオォォォッ!」ダッ!

ヌルは走り出すとジャンプし、アクジキングの頭部に向けて鋼鉄の兜を突き出して、頭突きを放つ!
 ▼ 169 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:07:05 ID:.HQYOsIM [39/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかしアクジキングは、初めからヌルの攻撃など気にしていないというふうに、ガレキを口に入れて咀嚼する。

グラジオ「こんなことでは動じない……か。ヌル、あのでかい口にトライアタックを撃ちこめ!」

ヌル「オオオォッ……!」ブゥゥゥンッ!

ヌルが念じると、頭上に火・雷・氷の力を秘めた三つのエネルギーの球体が真っ直ぐにアクジキングの規格外な大口の中に放り込まれていく。と、アクジキングの口内に炎が巻き起こり、凍りつき、電撃が走った!

アクジキング「グモォォッ!?」

グラジオ「フッ、さすがにこれには堪え……!?」

アクジキング「グモォォォッ!」ブンッ!
 ▼ 170 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:07:49 ID:.HQYOsIM [40/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いきなり、アクジキングがその巨体を回転させて、尻尾をグラジオとヌルに向けて振り回した。グラジオはすぐに屈んで伏せることができたが、ヌルがにドラゴンテールが直撃して庭園の木に激突してしまう!

ドゴッ!

グラジオ「ヌル!」

ヌル「オオ……オオオ!」グググッ

アクジキング「グモォォ!」バグバグッ!

アクジキングは知ってか知らずか、ヌルの周りの地面に手を伸ばし、口の中へ入れていく。更にヌルのそばの木を引っこ抜いて口に入れると、その舌をヌルに向けて伸ばし始めた。

ヌル「オォォッ……!」

グラジオ「ヌル! 逃げろ!」

アクジキング「グモォォォッ!」

???「ガバイト! ドラゴンクローだ!」

突然、青い影がヌルの前に飛び出してきた!

ガバイト「グァァァッ!」ブンッ

アクジキング「グモォォォォッ?!」ザクッ!
 ▼ 171 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:10:08 ID:.HQYOsIM [41/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
痛みでじたばた暴れるアクジキングから退避させるように、ビブラーバがやってくると、ヌルを持ち上げてグラジオの前に下ろした。そしてグラジオとヌルの前を、コモルーが守るように仁王立ちする。

ビブラーバ「ガガガッ!」

コモルー「オオオ……」

グラジオ「こいつらは……?」

???「いじっぱりのドラコ!」カーン!

???「れいせいのおキン!」カーン!

???「ひかえめのマミ!」カーン!

3人「三人合わせて、『スカル団黒ガバイト隊』!」バァーーーン!!!

グラジオ「」ポカン

アクジキング「」ムシャムシャ

おキン「……リーダー、あたいらもうスカル団じゃないんですよ。改名したほうがいいんじゃないスか?」

ドラコ「あ、あぁ、言われてみればそうだな……」

マミ「普通に『アローラ黒ガバイト隊』でいいんじゃないスか?」

ドラコ「それじゃベタすぎるだろ! もっとこう、ドカーンとインパクトのある名前をだな……」

プルメリ「……あんたら、今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ」ザッ
 ▼ 172 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:11:18 ID:.HQYOsIM [42/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドラコ「姉御!」

グラジオ「オマエら……なぜここにいる?」

プルメリ「そりゃこっちのセリフだよ。グラジオこそどうしてここにいるんだい?」

ドラコ「あたいらは姉御からの命令でウルトラビーストを追い払ってるんだよ」

おキン「そうだよ、それでたまたま危ない目に遭ってるアンタがいたってわけさ」

グラジオ「よせ……あれはお前たちが勝てる相手じゃない」

マミ「グラジオだって1人で挑んでヌルが食われそうになってたじゃねぇか」

ドラコ「そう、あたいら3人の力を合わせれば奴を倒せる! おキン、マミ、行くぞ!」

おキン&マミ「ウス!」

プルメリ「待ちな! グラジオの言うとおり、うかつに手を出しちゃ――!」

ドラコ「ガバイト! げきりん!」

おキン「ビブラーバ! むしのさざめき!」

マミ「コモルー! りゅうのいぶき!」
 ▼ 173 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:13:08 ID:.HQYOsIM [43/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガバイト「ガァァァッ!」ブンッ!

ビブラーバ「ガガガッ!」ザザザザッ!!

コモルー「オォォォッ」ゴウッ!

3体のドラゴンポケモンによる一斉砲火がアクジキングへ向かっていく! ビブラーバのむしのざざめきで動きを止めつつ、コモルーのりゅうのいぶきで援護射撃を受けながら。ガバイトの怒涛の攻撃でアクジキングに多大なダメージを与える。

アクジキング「グモ……グモオォォォ!」ブンッ!

アクジキングがダメージを受けて身を悶えさせながら暴れまわる。しかしガバイトたちはそれを回避しつつ、再び攻撃を繰り返す。
するとアクジキングはガバイトたちに向き直ると、その口を大きく開いて息を吸い込むと……。

アクジキング「ヴ ェ ェ ェ ェ ェ ェ ッ ! !」

ドドドドド!!!

ガバイト&ビブラーバ&コモルー「!?」

グラジオ「なっ!?」

プルメリ「!!」

アクジキングの放った逸脱したゲップが一種の衝撃波となって、ガバイトたちを吹き飛ばしていく!

ドゴォォォッ!!

おキン「な、なにぃ!?」

マミ「コモルー!」
 ▼ 174 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:14:06 ID:.HQYOsIM [44/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プルメリ「今のはゲップか……。あんな隠し玉、持ってたとはね」

ドラコ「くぅっ! こんなやられ方、屈辱的すぎじゃねぇか! おい!」

ザッ

???「今日は厄日だね……」

5人「!」

クチナシ「……こいつと、こんなところで鉢合わせしちまうとはよ」

グラジオ「クチナシさん!」

プルメリ「おっさん!」

クチナシ「グラジオのあんちゃん、元スカル団のねえちゃんたち、あいつはビーストの中でも相当タフな奴なんだわ。下手に数撃っても、食われちまうのがオチだよ」

グラジオ「クチナシさん……アイツを知っているのか?!」

クチナシ「……ま、昔ね」

クチナシ「誰か、フェアリータイプのポケモンを持ってる奴いるかい」

ドラコ「いや……あたいら全員、ドラゴンタイプのポケモン持つってのが黒ガバイト隊のルールだからよ」

プルメリ「あたいも、今のところどくタイプしかいないね」
 ▼ 175 ラミドロ@エレキシード 17/06/13 20:17:15 ID:w2Fb73U. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マツリカ来ないかな
 ▼ 176 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:17:45 ID:.HQYOsIM [45/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クチナシ「そうかい。なら、こうするしかねぇか」

クチナシ「アブソル、あいつにれいとうビームだ」

アブソル「ガウッ!」

そばで控えていたアブソルが飛び出すと、アクジキングの大口にひるまず近づくと、青白い光線を放った!

アブソル「オォォッ!」ズピーーッ!!

アクジキング「グモ……!?」ピキキキッ

アブソルのれいとうビームを受けたアクジキングは見る見るうちに氷に覆われていき、次第に動きが鈍くなっていく。

クチナシ「――プルメリの嬢ちゃん、奴を凍らせるよ」

プルメリ「わかったよおっさん、ドヒドイデ! れいとうビーム!」

ドヒドイデ「ドヒドヒッ!」キィーン!

アブソルに続いて、プルメリのそばで控えていたドヒドイデもれいとうビームを発射する!
すると、さらにアクジキングの動きが緩やかになってゆく。

アクジキング「グ……モ……ッ!」ビキビキッ!

ピキッ!

そして、アクジキングの全身が完全に凍結し、動かなくなった。
 ▼ 177 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:18:34 ID:.HQYOsIM [46/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おキン「おおっ! 凍らせた!」

マミ「こっから巻き返すんですね!」

クチナシ「いや、あのウルトラホールの中に押し戻すよ」

グラジオ「倒すんじゃないのか?」

クチナシ「さっきも言ったがよ、あいつはとんでもなくタフな奴なんだよ。ここにいる戦力だけだと、あいつを倒せても誰かが犠牲になるのは間違いないぜ」

ドラコ「そんなに恐ろしい相手……なのか?」

プルメリ「見てわかるだろ? もうちょっと慎重さっていうの覚えな」

クチナシ「……それより、早くやらないと目覚めちまうよ。ポケモンたちの力を借りて、あいつを元の場所に戻してやんなきゃな」

グラジオ「わかった。それに、アンタに話もあるしな……」
 ▼ 178 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:23:46 ID:.HQYOsIM [47/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプの村 モーテル

クチナシ「なるほど……月の笛、ね。それで、この事件の親玉をどうにかするってわけかい」

プルメリ「そんなことが……まさかあの子が代表に狙われるなんてね……」

グラジオ「ああ、そのためにカプ・ブルルからかがやく石を貰えないだろうか」

クチナシ「……正直なところ、あいつが素直に首を縦に振るとは思えねぇけどな」

グラジオ「なぜだ?」

クチナシ「昔一度、この村の奴らがカプ・ブルルの怒りを買う真似をしたからだよ。それ以降、人間不信とまではいかねぇがよ、人に対して警戒しているっていうのはあるね」

マミ「リーダー、こいつら何話してるんすかね?」ヒソヒソ

おキン「カプのことが話題に出てますけど……」ヒソヒソ

ドラコ「さぁな……」ヒソヒソ

クチナシ「俺もしまキングだけど、あいつの姿……しまキングになったときの一度しか見たことねぇんだわ。なにせ、今回の大量発生前、この島の上空にウルトラホールが開かれた時も、カプ・ブルルは静観してたからな」

グラジオ「今は非常事態だ……。月の笛を完成させなければ、このアローラがビーストによって壊滅してしまう」

クチナシ「それもまた、ひとつの定めって奴じゃないのかい? 永遠に続くもんなんてありゃしないんだよ。アローラもまた、こうやって滅ぶ運命なのかもしれないぜ」

グラジオ「そんなものを受け入れられるほど、オレ達は自分の運命を悟ってなんかない。オレ達は最後までビーストたちに抗って、戦い抜く! ヌルと供に!」
 ▼ 179 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:24:47 ID:.HQYOsIM [48/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラジオ「そういうクチナシさんこそ、もし諦めているなら、なぜオレたちを助ける? 本当はどこかで、アローラを救いたいという気持ちがあるんじゃないのか?」

クチナシ「……まいったねえ」フッ

コンコンッ
ガララッ

グラジオ「!」

マーレイン「すまないね、思ったより『LIGHTNING』の数が多くて、手間取ってしまったよ」

クチナシ「ま……ちょっとプルメリのねえちゃんとマーレインのあんちゃんと話してな。おれは外の様子、見てくるからよ」

マーレイン「お気をつけて、クチナシさん」

ガララッ ピシャッ!

グラジオ「……そういえば、なぜお前たちがここにいるんだ? さっき解散したといつていたが、スカル団はどうなったたんだ?」

プルメリ「……グラジオの言うとおり、スカル団は解散したのさ、一応ね」
 ▼ 180 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:25:40 ID:.HQYOsIM [49/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※修正

グラジオ「そういうクチナシさんこそ、もし諦めているなら、なぜオレたちを助ける? 本当はどこかで、アローラを救いたいという気持ちがあるんじゃないのか?」

クチナシ「……まいったねえ」フッ

コンコンッ
ガララッ

グラジオ「!」

マーレイン「すまないね、思ったより『LIGHTNING』の数が多くて、手間取ってしまったよ」

クチナシ「ま……ちょっとプルメリのねえちゃんとマーレインのあんちゃんと話してな。おれは外の様子、見てくるからよ」

マーレイン「お気をつけて、クチナシさん」

ガララッ ピシャッ!

グラジオ「……そういえば、なぜお前たちがここにいるんだ? さっき解散したと言ってたが、スカル団はどうなったたんだ?」

プルメリ「……グラジオの言うとおり、スカル団は解散したのさ、一応ね」
 ▼ 181 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:29:02 ID:.HQYOsIM [50/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラジオ「なに?」

プルメリ「この島とポニ島でね、まぁ色々あったのさ。グズマのことを、しんのすけとリーリエに頼んで、そのままあたいらはこの島に戻ったんだ」

プルメリ「だけど、その矢先にこれだよ。かわいい部下たちをビーストたちの手にかからせたくなかったし、グズマを探そうなんていうムチャもさせたくなかったからね。そのまま、解散したんだよ」

プルメリ「それでも、まだグズマに未練があるのか……それともこのアローラがやっぱり好きなのか、団員のほとんどが戻ってきてね、「自分たちにできることはないか」ってあたいに相談してきたんだよ」

プルメリ「だからあたいは、『グズマが帰ってきたら、みんなでアローラにしでかしたことを償わなきゃいけない。そのためにこのアローラを守りな』って言ってやったのさ」

プルメリ「それをどこで聞きつけたのか……クチナシとマーレインのおっさんコンビに言いくるめられて、こいつらと一緒にアローラの島を巡って、街の人たちの避難の活動と、ビーストの討伐をしていたのさ」

マーレイン「彼女らに償う意識があるなら、それをもっと多くの人に知ってもらうべきと思っただけだよ。それに、プルメリ自身戦力として申し分ないからね」

プルメリ「ありがとよ。それより……しんのすけが代表に連れ去られて、月の笛を直すために、ここへねぇ」

グラジオ「さっき連絡が入ったが……メレメレとアーカラのカプから、かがやく石は貰えたそうだ。残りはこことポニだけだ」

マーレイン「カプ・ブルルは温厚な分、ものぐさなところがあると聞くからね。Zリングを作る目的以外で、かがやく石を人間に渡すことに抵抗があるかもしれない」

グラジオ「どれかひとつでも石が欠けてしまえば、その時点で月の笛は直すことができない。……ビーストが現れたと同時にウルトラホールに飛び込むという案も考えたが、その先がどこに繋がっているかわからないからな……最悪、戻ってこれなくなるかもしれない」

マーレイン「そうだね……たぶん、月の笛を修復するうえでここが一番の山場だと思うよ」

グラジオ「ともかく今は……クチナシさんを説得して、なんとかカプ・ブルルに会わせてもらわなければ何も始まらないがな」
 ▼ 182 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:31:20 ID:.HQYOsIM [51/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プルメリ「グラジオ、ちょっといいかい?」

グラジオ「……なんだ?」

プルメリ「もしも、その月の笛とやらを直して、代表のもとへ向かうんなら、あたいも連れて行って欲しいんだ」

グラジオ「……本気か? そもそも、グズマを助けるのはしんのすけとリーリエに任せたんじゃなかったのか?」

プルメリ「最初はそうするつもりだった。弱いあたいらが出しゃばるより、2人に任せちまおうって考えてたよ」

プルメリ「でもね、しんのすけに「一緒に助けに行こう」「弱いなら強くなればいい。大事な人なんでしょ」って言われたよ」

プルメリ「悔しいけどね、あんな小さな子供の言葉でもズシンと来るものがあったよ。素直な気持ちに嘘をつき続ける自分がヤになっちゃうね」

プルメリ「グズマはホントバカ! だからね……あたいが引っ張ってでも、あいつは取り戻さなくちゃいけないんだ」

ドラコ「姉御! だったらあたいらも……」

プルメリ「アンタはここでマーレインとクチナシのおっさんの手伝いをしてな。心配すんな、アンタらの気持ちを背負ってグズマを迎えに行ってくるからさ!」

ドラコ「姉御……わかりました!」

グラジオ「もう一度言うが……本当にいいのか? ビーストの世界に行って、命の保証はないんだぜ。たとえあんたでもな」

プルメリ「くどいよ。女に二言はないってね。あいつはあたいが助けに行かなくちゃ」
 ▼ 183 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:32:26 ID:.HQYOsIM [52/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガラララッ

クチナシ「グラジオのあんちゃん、いるかい?」

グラジオ「クチナシさん……」

クチナシ「……来なよ、カプ・ブルルに会いたいんだろ? あいつは今、実りの遺跡にいるみたいだからよ」

グラジオ「会わせてくれるのか?」

クチナシ「ああ……だが、プルメリの嬢ちゃん。そっちもついてきな」

プルメリ「あたいもかい? どうして?」

クチナシ「……案外、説得するのに役に立つかもしれないからな」ニヤッ

グラジオ&プルメリ「????」
 ▼ 184 超ゴルーグロボ◆g/SXBgh1y6 17/06/13 20:35:32 ID:.HQYOsIM [53/53] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
実りの遺跡

グラジオ「ここが実りの遺跡……」

プルメリ「カプの遺跡の中に入ったのは生まれて初めてだよ……なんだか重苦しい雰囲気だね」

グラジオ「だが……肝心のカプ・ブルルはどこにいるんだ?」

クチナシ「……」テクテク

クチナシは祭壇に上がると、石像にそっと右手を伸ばして触れた。

クチナシ「……聞こえるかい」

グラジオ&プルメリ「!」

クチナシ「ずいぶん久しぶりだね。……こうして語りかけるのはしまキングになって以来だよな」

グラジオ(カプ・ブルルに語りかけているのか?)

クチナシ「わかってるだろ? 外が今、どうなっているのか」

クチナシ「ビーストがわんさかだよ。これまで見てきたもんとは比べ物になんねぇ程にな」

クチナシ「キャプテンも出ずっぱりさ。アセロラに至っては、月の笛を直しているからねぇ」

クチナシ「……そうさ、月の笛、壊されちまったのよ。ビーストを従えてる奴の仕業さ。おかげで向こうにいる親玉をどうにかしようとしても、肝心の伝説のポケモンが呼べないんだわ」
  ▲  |  全表示824   | << 前100 | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。
書込エラーが毎回起きる方はこちらからID発行申請をお願いします。(リンク先は初回訪問云々ありますがこの部分は無視して下さい)

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!
(消えた画像の復旧依頼は、問い合わせフォームからお願いします。)
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼