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【SS】男「ポ、ポケモン移植手術……?」【リメイク】

 ▼ 1 1◆zBLfAqPIVA 17/08/24 18:53:57 ID:OchAa.LY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピピピピピピピピピピピピピピピ……!!

五月蝿い。

耳障りにしかならない高音が部屋中に響き渡った。

どうやら……この音は、俺の命の危機を知らせる音らしい……。


白衣の男「やはり……×××の移植は無理があったんですよ……!! このままではこの子……し、死んでしまいます!」


男(死ぬ……だと?)


オーキド「落ち着け!! 絶対に、絶対にこの実験を成功させる……。この子こそが、必ずワシらの希望の灯となるのだ!!」


男(何なんだ? 何が起きているんだ? 一体……)


男(あ、やべぇ……段々、意識が……遠退いて……い、く……




─────────プツン。
 ▼ 576 1◆zBLfAqPIVA 17/11/20 23:31:56 ID:NTJ3JEmc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シュン「みんな、お疲れ様。それじゃあ帰って来て早速で申し訳ないんだけど、ルーズとカオルが貰ってきた食料を使って、夕食を作ろうかと思うんだけど」


カオル「やったー! お腹すいてたのよぉ」

ルーズ「まるで子供みたいな反応しちゃってまぁ」

カオル「……一番ガキのアナタに言われたかないわよ」

ルーズ「なっ!?」


各々のやり取りを傍観しつつ、フラーは穏やかな微笑を浮かべる。


フラー「フ……フフフッ」ニコッ
 ▼ 577 1◆zBLfAqPIVA 17/11/21 00:11:07 ID:5IP/8Rrk [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レイ「……」ジーッ…

その様子をレイが凝視する。

フラーは肩をビクリと揺らし、困惑しながら恐る恐る口を開いた。


フラー「……! な、何でしょうかっ……?」


レイ「フラー?」


フラー「えっ!? は、はい」


レイ「いや、君の笑顔初めて見たからさ。その────とっても、良い笑顔だと思って、エヘヘ」ニコッ


フラー「え……あ、ど、どうも、です……///」


レイ「ハハ、男同士なんだからもっと砕けて話そうよ」

フラー「……! そ、それは……」
 ▼ 578 1◆zBLfAqPIVA 17/11/21 00:20:51 ID:5IP/8Rrk [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
真正面から笑顔を褒められ、フラーは更に動揺していた。


──こういう時は、なんて言葉を返せばいいんだろう。


自身には決して縁がないと思っていた展開。

心がどうしようもなくドキドキしている。


最善足る返答を考えているうちに、レイはいつの間にかシュンたちの方を向いて、話を聞いていた。
 ▼ 579 1◆zBLfAqPIVA 17/11/21 00:42:40 ID:5IP/8Rrk [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シュン「さぁ、ちゃちゃっと準備を開始しようか。今日は……フラー君がいるから、6人分の食器がいるね」


カオル「はい、じゃあリーダー料理お願いね。私たちはお皿とか運ぶから」

シュン「えっ、調理ボクだけでやるの」

カオル「もちろんよ? この中で器用なの、アナタしかいないでしょ。私たちは椅子とか机とかも準備しないといけないし」

シュン(な……なんか釈然としない)



レイ「それじゃあ……フラー、俺たちも何か手伝おうか」

フラー「は、はいっ……!」


────とにかく、フラーは久々の幸せを感じざるを得なかった。

ガブリアス派閥に居たときにはこんなに穏やかで牧歌的な光景は見たことがなかったのだ。

常に何者かの暴力と謀略が交差する環境とは、あまりにも対照的。

フラーは再び慣れない笑みを浮かべ、団欒の下へ向かった。
 ▼ 580 1◆zBLfAqPIVA 17/11/21 00:58:27 ID:5IP/8Rrk [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一方、エルレイド派閥アジトから遠く離れた場所で、彼らの動向を見張る者がいた。


ダイル「随分と幸せそうだなァ、奴等。……ヘドが出る!」クチャクチャ

ダイル「部屋に仕込まれた隠しカメラにも気づかねぇくらいだ。平和ボケだぜこりゃあ」クチャクチャ


オーダイル細胞の持ち主ダイルが率いる少数精鋭の戦闘集団────[通称:暗殺部隊]と呼ばれる彼等は、フジ博士の命により、レイの命を虎視眈々と狙っていた。


フリード「ダイル氏、先程からガムの咀嚼音が不快の極みです。控えめに言って死んでください」


ダイル「控えめな割にすげぇ過激なのな?」クチャクチャ


ルフー「!!カーバのルイダ」

フリード「今、ルフー氏は『ダイルのバーカ!!』と申しました。至極同感でございます」


ダイル「イチイチ翻訳すんなボケ」クチャクチャ


ロブ「……眠い」



メンバーは、ダイルを含め4人で構成される。

毒殺専門:バタフリーのフリード。
隠殺専門:エルフーンのルフー。
射殺専門:ブロスターのロブ。

何れも厄介極まりない濃いメンツだが────それ故に、彼らを束ねるダイルの高い実力もまた、伺い知れるであろう。
 ▼ 581 1◆zBLfAqPIVA 17/11/21 01:00:06 ID:5IP/8Rrk [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
短めですがひとまずここまで。
また少しお待ちを。
 ▼ 582 ンヤンマ@きちょうなホネ 17/11/21 19:57:53 ID:iP7T0CUY NGネーム登録 NGID登録 報告
しえーん
 ▼ 583 シデ@タイマーボール 17/11/22 18:55:12 ID:mv.snOW6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウンウーンのキャラも出す?
 ▼ 584 1◆zBLfAqPIVA 17/11/22 23:48:02 ID:i3OGK.y6 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイル「さてと、あのエルレイド派閥の奴らだが……どうやって始末しようかねぇ」クチャクチャ


フリード「それもありますがダイル氏、いつ頃計画を遂行するのですか? 聞いた話では、チャンピオン達がこの島に来ているとのことですが────」


ダイル「んあ、そっちのゴタゴタが片付き次第、俺らが動くことになってる。フジの爺とはそういう話だったが……っと、噂をすれば連絡が来やがった」


ダイル「こちらダイルゥ、チャンピオンどもはどうなった?」


フジ『……無事、殲滅完了だ。まだ増援が来る可能性はあるが、現段階では脅威は概ね解決したと言ってよいじゃろう』


ダイル「随分と仕事が早ぇじゃねぇの」


フジ『当たり前だ。第一防衛ラインを務めるUB隊は最近新設された集団だが、その戦闘力は施設内でも抜きんでておる。チャンピオンなぞ障壁にもならん……!』


ダイル「じゃあそろそろ俺らも……暴れていいんだな?」


フジ『ああ。思う存分に……殺れ』
 ▼ 585 1◆zBLfAqPIVA 17/11/22 23:49:11 ID:i3OGK.y6 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
時は遡り15分前。

第一防衛ライン・海上にて。


カグヤ「全員これで死んだのでしょうか……」


ツルギ「船は全部真っ二つにしてやった。少なくともこれで奴等の移動は制限されるはずだが……」


青く澄み渡る海を見下ろし、空中で浮遊する二人の移植被験者は、冷静に、冷徹に、冷酷に語る。

水面に漂い揺れるは船の残骸。

鉄塊がまるでステーキのように斬り下ろされていた。

しかしツルギという男はこの程度で勝利を確信しない。



明らかに妙なのだ。

何故、遺体の一つも水上に浮かび上がってこない?
 ▼ 586 1◆zBLfAqPIVA 17/11/22 23:51:44 ID:i3OGK.y6 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ツルギ「カグヤ……海中に何か技撃ちこめ」


カグヤ「え?」


ツルギ「出来る限り強力なやつな」


カグヤ「……わ、分かりました。ではいきますよ、ラスターカノンッッ!!!!」


白光が溢れんばかりの輝きを放ち、カグヤの腕から勢いよく発射される。

それはたった一瞬ではあったが、確かに海を裂くほどのえげつない威力を誇るものであった。

そしてその攻撃は、海中に潜伏していたダイゴ達に直撃してしまったのである……。
 ▼ 587 ルロック@パワーウエイト 17/11/25 13:16:50 ID:UD.E2X4w NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 588 1◆zBLfAqPIVA 17/11/29 23:53:32 ID:pVIyWx8A [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バリヤード「バ,バリバリッ……!」プルプル

ナツメ(まずいっ……。バリヤードのエスパー技で海中に息の出来るスペースを確保したのはいいもののっ……このままじゃそれも壊れてしまう……!)

────バリヤードというポケモンは、空気を固めることで透明な壁をその場に作り出せる能力がある。


その空気の壁にリフレクターやひかりのかべを重ねることで作り出したナツメの特殊空間は、大勢の人間やポケモンを包み込んでいたのだが、カグヤの強力なラスターカノンを喰らったことで、それは脆くも崩壊の一途をたどってしまう。


それから間もなくして、空間に風穴が開いたその瞬間、膨大な海水がそこから流入してしまったのだ。
 ▼ 589 1◆zBLfAqPIVA 17/11/29 23:54:48 ID:pVIyWx8A [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイゴ「まずいっ、誰か泳げる水ポケモンを出しっ───────」


────ドドドドドドド、ゴボッ。


圧倒的な物量の海水に阻まれ、ダイゴの叫びは誰にも届かない。

このままでは全員無惨にも溺れ、呆気なく死んでしまう。

何とかしないと。何とかしないと。

どうしようもなく焦ってみたところで、もうどうにも出来ないのが現実だ。



やがてダイゴの意識は、劣化しきった糸が如く、ぷつりと途切れてしまった。
 ▼ 590 1◆zBLfAqPIVA 17/11/29 23:56:26 ID:pVIyWx8A [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カグヤ「こ……今度こそ殺せましたでしょうか」


ツルギ「……ああ、生き物の気配が海中から無くなった。間違いない、これで任務は終了だぁ」


カグヤ「安心しましたわ。ツルギ様の足を引っ張ってはいないかとドキドキで……///」


ツルギ「何ブツブツ言ってんだ、キメェぞ。さっさとフジ博士に任務完了の報告しとけよな」


カグヤ(あぁツルギ様ったら辛辣っ……でもそこがたまらなく良ひ……!!)ゾクゾクッ


ツルギ「?」
 ▼ 591 1◆zBLfAqPIVA 17/11/29 23:58:15 ID:pVIyWx8A [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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file16

UB隊特殊レポートより
カミツルギのツルギ

ジョウト地方出身15歳の生意気盛りの少年。
昔から自分の身長が低いのが気に入らなくて、モーモーミルクは毎日欠かさず飲んでいる。
一部界隈にて、【流浪の剣心】とも呼ばれたこともある天才剣士であった。
全国を渡り歩きながら剣の道を究めようとしていたところをフジ博士にスカウトされ、その後UB隊の一員に。
カグヤとよくつるむことが多いが、彼女に明確な恋愛感情は抱いてない。
巨乳好き。

ウルトラホールから あらわれた UB。 みずから てきを おそわないようだが するどい ぜんしんは きょうきだ。きょだいな てっとうを いっとうの もとに きりすてる すがたも もくげきされた。

ポケットモンスターサンムーン図鑑説明文より抜粋

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 ▼ 592 1◆zBLfAqPIVA 17/11/29 23:59:39 ID:pVIyWx8A [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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file17

UB隊特殊レポートより
テッカグヤのカグヤ

シンオウ地方出身、身長180pの大柄な女性。年齢不詳。
地元では【雪山の女王】と呼ばれるほど、高い実力を持つトレーナーだった。
女性でありながら自身のずば抜けた巨体と怪力には、コンプレックスを抱いていたが、小柄でも必死に頑張るツルギに惚れたのをきっかけに、現在では解消済み。
M気質で、ツルギにイジメられるたびに興奮する性格。


ウルトラホールから あらわれた。 こうそくで そらを とぶ すがたが もくげき された ウルトラビースト。2ほんの うでから ガスを ふきだし もりを やきはらう すがたが かくにん されている。

ポケットモンスターサンムーン図鑑説明文より抜粋
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 ▼ 593 1◆zBLfAqPIVA 17/11/30 00:09:07 ID:ugCOg.cg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ひとまず短めですがここまで
かなり更新がスローペースなのはお許しください
 ▼ 594 ルーラ@ハガネZ 17/11/30 07:45:15 ID:EUt0qai2 NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
テッカグヤMなのかよ


受けポケだから仕方ないけど
 ▼ 595 リジオン@ホノオZ 17/12/08 19:09:16 ID:sUXovZL. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 596 ンプジン@バグメモリ 17/12/14 00:23:17 ID:8Qbw3bfY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 597 メパト@ガオガエンZ 17/12/14 04:25:09 ID:cU8sab2g NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 598 イドン@にじいろのはね 17/12/21 19:42:47 ID:xZjlx1EQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 599 ンバット@ちかのカギ 17/12/21 23:13:46 ID:ZCsFDPq6 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 600 ニータ@ジーエスボール 17/12/25 21:26:11 ID:DO6zvgJg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
あげ
 ▼ 601 ブリアス@フレンドボール 17/12/25 21:26:49 ID:DO6zvgJg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
そろそろ1ヶ月か…
 ▼ 602 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:05:04 ID:GwGVl.AA [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一方、第二防衛ライン。

ワタル「はぁ、はぁ……」


サカキ「どうした? チャンピオンとあろうものが随分と苦労してるように見えるな」


煽り口調でサカキが軽口を叩く。

明らかなその挑発に乗せられたわけではないが、ワタルは思わず眉をひそめた。


ワタル「そりゃ相手も元チャンピオンだからな。……アデクさん、何でそいつらの仲間になっちまったんですか!」


アデク「い、致し方がないのだ。ワシは……」
 ▼ 603 烏丸◆gsG0/yn9Pw 17/12/28 00:05:52 ID:xDSETSYk NGネーム登録 NGID登録 報告
お、復活か

私怨
 ▼ 604 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:06:17 ID:GwGVl.AA [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
三十郎「ククッ、この爺は今、孫を人質に取られている。つまり、我々に逆らうことは孫の死を意味するのさぁ!!」


キング「お喋りが過ぎるぞ〜……三十郎ゥ〜」


ワタル「孫を人質に? そんな事情が……」


アデク「……」


────それは今から凡そ半年も前のことだった。

イッシュ地方で穏やかに老後を過ごしていたアデクの前に、施設の職員が現れ言ったのだ。

「孫のバンジロウは預かった。余計な抵抗をすれば孫は死ぬ。……大人しく我々の命令に従え」と。

その証拠の動画も見せられた。牢獄に繋がれた愛おしい孫の姿がある。

最早アデクに残された選択肢は……一つしかない。
 ▼ 605 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:07:05 ID:GwGVl.AA [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
メイド「そろそろ決着をつけたいところね。長引く戦いは嫌いだし!」


シャワーズのメイドが突然甲高い声で叫んだ。
刹那の回想からアデクはふと我に返る。


三十郎「同感だァ!! おいキングゥ、例の切り札を使わねぇかぁ!?」


キング「う〜む……まぁ良いだろう、許可してやる」


三十郎「よっしゃぁ!!」


サカキ(……切り札だと?)



メイド・三十郎・キング。
三人揃えば百人力とさえ言わしめる彼らの名前はブイズトリニティ。
施設内でも屈指のチームワークを誇る。

今、彼らはサカキの目の前で凛と仁王立ちをし、各々セリフを唱え始めた。
 ▼ 606 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:07:42 ID:GwGVl.AA [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
メイド「魅せよ美貌、ハイドロポンプ!」


三十郎「轟け剛力、カミナリィ!」


キング「灼き払え劫火ァ〜、オーバーヒート!!」


キング「我らブイズトリニティが切り札【三位一体】!!」



瞬間、三つの技が一つに重なり白く眩い光線を作り出した。

その威力は無論、半端なものではない。羽虫一匹の存在すら許容しないまさに一撃必殺。

それがサカキ目掛け直進してきたのである────!!
 ▼ 607 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:08:54 ID:GwGVl.AA [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サカキ「……!!」


ワタル「サカキッ!?」


砂煙が舞いしばらくして後、そこにあったのは白目を剥いて倒れるニドキングの姿だ。

サカキは苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべ、モンスターボールを腰ポケットから取り出した。


サカキ「……チッ、ニドキング戻れ!!」


ワタル(ポケモンはやられたがサカキは無事だったか……しかしこの威力は驚き────)


アデク「余所見はイカンぞ、ワタル君。ウルガモス、ねっぷう!!」
 ▼ 608 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:09:57 ID:GwGVl.AA [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ワタル「……っぐぅ!! カイリュー大丈夫か!?」


カイリュー「グルル……」フラッ


ワタル「な、何故ですか……アデクさん。お孫さんが人質に取られているのであれば、どうして一度も我々に内密のご相談をしてくださらなかったのか────!!」


アデク「……それは到底不可能というものじゃ。ワシはずっと、【影】に監視されておったのだから」


ワタル「影?」


アデクの言葉の意味をワタルは理解できない。
しかしその直後、彼は全てを悟るに至る。


??「そう、影だ」ヌルリ


一同「!!?」
 ▼ 609 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:11:04 ID:GwGVl.AA [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アデクの影から黒いフードを被った男がゆらりと姿を現す。

まるで陽炎か蜃気楼か。

それは、どうにも掴みどころのない印象を受ける人物であった。


ワタル「き、貴様は何者だ!」


??「答える義務はないね。……やれやれ、私まで影から出る気はなかったのだが。だがこれ以上敵の討伐に時間をかけるのは合理的ではないから仕方あるまい」スッ


ワタル(何か来る────)


??「さ い み ん じ ゅ つ」


謎の男の両手から何かが放たれた。
その何かの正体は分からずとも、喰らってはマズいものであることは判断できる。

だが、回避する余裕がない────
 ▼ 610 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:12:20 ID:GwGVl.AA [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サカキ「……っ?!」バタッ


ワタル「お、おい、サカ、キッ……」ドサッ


三十郎「Zzz……」


メイド「スー、スー」


謎の男の背後にいたアデクと、事前に未来を察知したキングを除き、全員が寝息を立てながら地に伏せる。


キング「ぐ、うぐ……ゲン殿〜!! さいみんじゅつを使うのであれば事前に言って下さらないと。三十郎とメイドまで眠ってしまわれたではないですか!」


ゲン「ケッ、それじゃあ奇襲にならんだろう。とにかくこいつらを縛って連れ帰るぞ。チャンピオンと元ロケット団ボス……良い実験体になりそうじゃないか」
 ▼ 611 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 00:12:40 ID:GwGVl.AA [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
本日はここまで
更新遅くてすみません。
 ▼ 612 ォーグル@やわらかいすな 17/12/28 21:40:01 ID:OP2bsPVk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 613 ルシェン@アクZ 17/12/28 22:06:43 ID:LlJW4gVc NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 614 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 23:10:24 ID:GwGVl.AA [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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file15

ゲンガーのゲン

元ランク2位
(数年前のランクで二位。現在は移植研究所の下で働いており、ランキング対象外)


人の影、物の影に入り込む力を持つ。
影に入り込んでいる間は無敵だが、行動は大幅に制限される。
現在、アデク監視役を務める。

やまで そうなんしたとき いのちをうばいに 
くらやみから あらわれることが あるという。
まんげつのよる かげが かってに うごきだして 
わらうのは ゲンガーの しわざに ちがいない

ポケットモンスター赤・緑・青
図鑑説明文より抜粋。
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 ▼ 615 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 23:13:20 ID:GwGVl.AA [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アデク「常にワシの影に隠れてネチネチ監視しおって……気色悪い!」


ゲン「ケッ、仕方ないだろう。キサマが何時裏切るか分かったもんじゃないからな」


アデク「裏切りはせんよ……。どれだけ人から耄碌爺と罵られようが、孫だけは助ける……」


ゲン「私だって四六時中キサマの監視役だなんて楽じゃないのだよ。さて……ひとまず博士に報告だ。第二防衛ラインは制圧した、とな」


──
────
──────
────────
 ▼ 616 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 23:17:02 ID:GwGVl.AA [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フジ「────そうか、ああ、分かった。ご苦労様だったな、すぐ帰ってこい」


研究員「おや、連絡ですか?」


フジ「ゲンの奴からだ。第二防衛ラインでの仕事が終わったようだ。第一防衛ラインでも生命反応は感知できないし、チャンピオンと国際警察どもはこれで全滅か……後は増援が来ないように根回ししておかねば」ブツブツ


研究員「────ということは、とうとう例の計画を始動する……ということですね?」


フジ「ああ、そうだったな。『洗脳兵器』の調整は?」


研究員「既に完了しております」


フジ「では日の出と同時に、移植被験者狩りを開始するようブイズ部隊に伝えろ」


フジ「それに、レイという男の暗殺の件もある。ダイル率いる暗殺部隊が失敗することなどまぁ考えられんが、警戒は怠らぬようにせんとな……」
 ▼ 617 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 23:19:42 ID:GwGVl.AA [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




第8話 「暗殺」



 ▼ 618 1◆zBLfAqPIVA 17/12/28 23:20:26 ID:GwGVl.AA [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ひとまずここまで
 ▼ 619 リル@フェアリーメモリ 17/12/30 18:45:11 ID:QwK708FY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あげ
 ▼ 620 クラビス@タンガのみ 17/12/30 19:39:17 ID:bmfYLvzc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 621 エトル@サファイア 17/12/31 13:24:43 ID:ZqpgS9dM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 622 ジョフー@レンズケース 18/01/02 11:48:34 ID:kUVaETJc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 623 ョンチー@エスパージュエル 18/01/06 15:33:59 ID:u5/ZyaJ2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 624 ッコラー@ふたのカセキ 18/01/14 23:35:46 ID:74mOSfiI NGネーム登録 NGID登録 報告
失踪はさせんぞ
 ▼ 625 マタマ@ひきかえけん 18/01/21 11:16:29 ID:dc6mGnEQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 626 マタマ@コダックじょうろ 18/01/26 01:26:50 ID:EaWNRwHg NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
マダー?(´・ω・`)
 ▼ 627 ーテリー@おうじゃのしるし 18/02/08 20:19:43 ID:tG/CAmH6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 628 ドラン♀@ミュウツナイトY 18/02/09 22:55:22 ID:pVznsK1A NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 629 ュウコン@きりのはこ 18/02/09 23:25:29 ID:9awfKqN6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援ぬ
 ▼ 630 ノムッチ@はっかのみ 18/02/09 23:56:35 ID:rkl43omQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こい
 ▼ 631 イナン@もののけプレート 18/02/10 07:03:07 ID:oSqBS5a2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まだか...よぉ
 ▼ 632 ドクイン@おまもりこばん 18/02/10 07:07:18 ID:PCHtQ7ew NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 633 ュペッタ@ちからのねっこ 18/02/10 21:39:42 ID:PwjMNoJ6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 634 ズクモ@サンのみ 18/02/11 10:29:48 ID:w7BccsgE NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 635 ロリンガ@もくたん 18/02/12 10:37:28 ID:jTskxQwE NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 636 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:10:47 ID:gx9SWJPo [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>617の訂正です

「暗殺」は本作の第9話目となります、失礼しました



 ▼ 637 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:11:30 ID:gx9SWJPo [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



第9話 「暗殺」


 ▼ 638 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:12:25 ID:gx9SWJPo [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
場所はうって変わり、エルレイド派閥アジト。
施設外では苛烈な戦闘が行われていることなど露知らず、レイ一同は穏やかな時間を過ごしていた。


シュン「ルーズが無事、食料を運んできてくれて助かったよぉ」


ルーズ「いやいやぁ、リーダーの旨い飯を喰えるんだったら、雨のなか槍のなかでも行けるっしょ! てかこのスープ旨っ」


シュン「オレンの実を隠し味にしたんだ。コクが深くなったと思うんだけど」


スイゾー(女子力が無駄に高いんだよな……シュンのやつ。裁縫も得意だし)


フラー(ホントだ。酸味がアクセントになっててすごく美味しい……)
 ▼ 639 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:13:29 ID:gx9SWJPo [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レイ「どうお?うまい?」

フラー「……!」ニコッ

レイ「あ、笑った」

フラー「え、あ……///」


思わず顔が紅潮してしまうのをひしと感じる。
フラーは自らの動揺を気取られないよう努めた。


────こうして、団欒とした夕食と幸せな時間は刻一刻と過ぎ去り行く。
気がつけば時刻は、夜の11時に差しかかろうとしていた。
 ▼ 640 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:17:47 ID:gx9SWJPo [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シュン「さてと……折角だしフラー君、今日はここで泊まるかい?」

フラー「え!?」


シュンの突然の発言に、フラーは開いた口が塞がらない。
一方のシュンは、フラーの驚嘆など知らぬ存ぜぬと言った顔で更に喋り続けた。


シュン「今日はもう遅いしさ、深夜の施設内をうろつくのは危険だ。幸いうちのアジトには空いてるスペースはあるから、そこに泊まってった方が良いと思うんだ」

フラー「あ、いやその……でも」モジモジ…


シュン「いいんだよ遠慮しなくて!」


フラー「じゃ、じゃあ……よ、よろしくおねがいします」


結局、その提案を断りきれなかったフラーは、エルレイド派閥アジトに一日だけだが、泊まることが決定したのである。
この決断が、フラー自身の運命を大きく変えるとも知らずに……。

 ▼ 641 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:21:38 ID:gx9SWJPo [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シュン「よし、レイ君のすぐ隣のスペースが空いてたと思うから、フラー君はそこで寝てもらうことにするか!!」


レイ「えっ、俺の隣!?」


シュン「レイ君の寝室の周辺はまだ人の入る余地があったはずだし、それにフラー君も気のおけるレイ君が隣にいてくれた方が安心できるだろ? 僕たちはまだフラー君と気心知れたって関係でもないしさ」


レイ「(俺だってそんな気心がどうとかって関係じゃないんだけどなぁ……)えと、フラー君はそれでいいかい?」


フラー「ど、どこでも……いいです」モジモジ


レイ「?」



おかしい。

さっきからフラーはモジモジしてばかりだ。
何か隠し事でもあるのだろうか?
エルレイド派閥に泊まると決まった瞬間から挙動が急におかしくなったのだ。



そして、この疑問が解かれるのは、
フラーの怪しい挙動の理由がハッキリするのは────
もう間もなくのことだったのである。
 ▼ 642 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:22:57 ID:gx9SWJPo [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

===エルレイド派閥、レイの寝床===


レイ「じゃあ寝るよ、フラー君」


フラー「あ、はい」ソワソワ



パチンッ

レイは照明のスイッチをOFFにした。
暗闇が全身を包みだし、周囲は先ほどの団欒とはまるで対照的な無音の世界へと変貌を遂げる。

レイは未だにフラーの態度に対して多少の違和感を感じていた。

だが、彼とて移植被験体であるという一点を除き普通の人間に過ぎない。

間違いなく疲れがたまっていたのだろう。

ベッドに横たわるやいなや、何かを考える暇もなく、彼らはすぐに健やかな眠りについたのであった。
 ▼ 643 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:24:30 ID:gx9SWJPo [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
──
────
──────
────────

レイとフラーが眠りについてから数時間後のこと。


レイ「ん……」ブルブルッ

レイ(うぅ、トイレに行きたくなってきちゃった)


突然の尿意がレイを熟睡から目覚めさせたのだ。

ゆっくりと上体を起こし、彼はトイレに行くことにした。
しかし。ここで思わぬ事件が起きる。
 ▼ 644 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:26:16 ID:gx9SWJPo [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レイ「え、あわわっ!」フラッ…!!!

レイ「うわぁっ!?!」ドシャァ!!!!


起き上がり、歩きだそうとした瞬間のことである。

レイは思わずして、床に引かれたコンセントコードに足を引っかけてしまい、身体のバランスを大きく崩してしまったのだ。

当然ながら、彼はそのまま倒れこんでしまう。


ここまでは何てことはない。
ただレイがずっこけただけのことだ。


だが、ここから先が問題なのである。

倒れたその先にはフラーが寝ている布団が敷いてある。

レイはあろうことか、受身を取ろうとしてフラーの胸元につい右手を置いてしまったのだ。

彼の右手には……特殊とも言うべきある感触が伝わってきた。
 ▼ 645 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:27:50 ID:gx9SWJPo [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────ムニュンッ


レイ(ムニュッ……?)



微かに響くフラーの心臓の鼓動音。
じんわりと伝わる仄かな体温。
そして、妙に柔らかい触感。


レイ(……っっ!!?!)ビクッ!!!


そこでレイはいよいよ悟ってしまった。


レイ(フラーって、フラーって……ぇ!?もしかして、もしかしなくてもぉ……っ!!?お、お、おおおおおっ……!!)







レイ「女ぁぁぁぁっ!!?」






 ▼ 646 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:29:11 ID:gx9SWJPo [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フラー「むにゃ……?」

レイの叫び声に反応したのか、彼……いや、彼女もついに目を覚ました。


レイ「え、あ……」

ムニュッ……フニュフニュ…

フラー「っ!! ……///」カァァァァ……!


フラーは目覚めてすぐに自分の胸を揉んでいるレイの存在に気づく。
動揺、羞恥、恐怖、焦燥。
あらゆる感情がごった返した彼女は慌てて立ち上がり、混乱の中、レイと対面する。
 ▼ 647 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:30:20 ID:gx9SWJPo [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レイ「あ、いや、その!故意に胸をもんだわけじゃなくてっ!」


フラー「っ……!!っ……!!?〜〜〜〜!!!」

フラー「うわぁぁぁぁぁん!!!!」


バチンッ!!!!

レイの頬に炸裂するは乙女のビンタ。
強烈な痛みが伝わるのと同時に、レイは自らの不運を心の底から後悔した。

──
────
──────
────────
 ▼ 648 1◆zBLfAqPIVA 18/02/13 20:30:59 ID:gx9SWJPo [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ひとまずここまで
度々遅延する更新、反省しております
 ▼ 649 ィオネ@がくしゅうそうち 18/02/13 21:09:49 ID:AurpVR7U NGネーム登録 NGID登録 報告
>>648
大丈夫です!
支援してます!
 ▼ 650 チャブル@ダイゴへのてがみ 18/02/13 22:19:55 ID:jh6Q.kCY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 651 ルビアル@2ごうしつのカギ 18/02/13 22:24:32 ID:g3lRu/XU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 652 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:47:09 ID:g/QVoF8o [1/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして、数分後。
未だに心臓をバクバク響かせながら、両者はただひたすら緊迫した面持ちで相対していた。

フラー「…………///」カァァァァ…///

レイ「…………」タラタラタラ…






レイ(き、気まずい)





フラー「レイさん気づきましたよね……。ボクが、実は女だって……」

レイ「……う……うん」
 ▼ 653 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:48:02 ID:g/QVoF8o [2/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フラー「胸、触りましたもんね」

レイ「う、うぅ……うん」


フラー「バレてしまったのなら、もう仕方ないですけど……」

レイ「……あ、あのぉ」


フラー「何ですか?」

レイ「フラー君じゃなくて、フラーさん? あの、君はなんで女だってことを隠してそんな……」
 ▼ 654 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:48:48 ID:g/QVoF8o [3/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フラー「今まで通りの呼び方でいいですよ。フラーさんなんて仰々しいですし。……ええっと、どうして性別を誤魔化してたか、ですか?」


レイ「うん」


フラー「……僕も最初、性別を隠すつもりはありませんでした。でもガブリアス派閥に入った以上、僕が女だとバレるとどんな目に遭うか分かったものじゃありませんでしたから。あそこはそれだけ血気盛んな人が多いんです」


よく聞けば女性のものと分かるそのか細い声は、微かに震えている。

オブラートに包んではいたが、要するに野蛮な者に襲われないようにする彼女なりの自衛策なのだろうと受け取った。

ただでさえ弱い者は淘汰されるこの環境だ。仕方がないことだとも思う。


だが……。
 ▼ 655 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:50:25 ID:g/QVoF8o [4/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レイ「そ、その……ガブリアス派閥から逃げようとか考えなかったのかい? 例えばミミロップ派閥なんかは女性だけで構成される派閥だ。そこに行ったほうが良かったんじゃ……」


フラー「……時にはそんなことも画策しましたが、追手と報復が怖くて出来ませんでした。ガブリアス派閥では、逃げることは立派な裏切り行為と見なされて粛清を受けるんです」


フラー「……そもそも、施設に入った直後は右も左も分からなくて、厳しい派閥とは知らずにガブリエルさんの手下になっちゃったのが僕の運の尽きなんですけどね」

レイ「なんか、その……そんな事情があるとは知らずに、す、すみません」

フラー「い、いえ……」

レイ(あぁ……やっちまった)


フラー「……レイさん」

レイ「ひゃ、ひゃいっ!」
 ▼ 656 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:51:10 ID:g/QVoF8o [5/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フラー「出来れば、このことは内緒でお願いします」クスッ

────あ、笑った。
このような状況で不謹慎ながらも、良い笑顔だな、と思ってしまう。

少し赤くなった自分の顔を下に向けつつ、レイはボソリと呟いた。



レイ「も、もちろんです」


──
────
──────
────────
 ▼ 657 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:52:02 ID:g/QVoF8o [6/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一方その頃、エルレイド派閥アジトをすぐ眼前にした場所に、四人の猛者が集結していた。


ダイル「……ちょうど、丑三つ時を過ぎた頃か」


フリード「そろそろ暗殺を実行に移しましょう、標的はレイという少年でよろしいですね?」

ルフー「!みし楽いごっす殺暗」


ダイル「そうだな……そろそろ頃合、か。ロブ、いつもの強襲でいくぞ。……思い切りぶちかませ」


ロブ「合点承知」
 ▼ 658 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:53:08 ID:g/QVoF8o [7/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイル「……戦争開始の、合図だ」






ズドドドドドドドドォォォォォォォォォォォン……!!!






フラー「っ────!?!」ビクッ!!


レイ「なっ!?」
 ▼ 659 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:54:08 ID:g/QVoF8o [8/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《それ》は、突然にして起きた。

気づいたときには、エルレイド派閥アジト内部に白煙が充満していたのである。

白い靄が視界を奪う中、レイは何とかして周囲の状況を確認しようと試みた。


フラー「ケホッ、ケホケホッ……。な、何が起きて……」


レイ「もしかして……亀五郎の仕業なんじゃ」

それは十分に考えられる。

執拗に粘着質に獲物を狙うカメックスの亀五郎のことだ。今になって報復に来たということもあり得るだろう。

だが今回に限って、その予想は大外れであった。
 ▼ 660 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:55:15 ID:g/QVoF8o [9/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルフー「……」

フリード「……」

フラーとレイの背後に、二つの影が忍び寄る。

一方は鋭利な刃物をその手に持ち、一方は強力無比な毒薬を所持していた。


暗殺部隊・射撃専門のロブが撃ち込んだのは、市販の「けむりだま」数個が搭載された特殊弾。


それはあくまでスケープゴートである。


レイ達が突然の煙に気を取られ混乱している間に、すかさず得意の暗殺へと持ち込む。

それこそが、彼ら暗殺部隊の常套手段なのである。
 ▼ 661 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:57:34 ID:g/QVoF8o [10/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかし煙の中、標的に正確に近づくことなど可能なのだろうか。

しかしそのような疑問はこの暗殺部隊にとって、愚問にならざるを得ない。

殊に、このルフーという小柄な女性にとっては、至極容易なことなのである。


=======
file19
エルフーンのルフー

暗殺部隊 近接暗殺専門

狭い隙間にもぐりこんでからの暗殺。
風にのってフワフワと移動しながらの暗殺など手口は多種多様。
中でも本人が一番得意なのは、トリックルームを使うことで緩急つけた動きを生み出し、相手を翻弄してからの暗殺である。
しゃべり方が特殊なのはトリックルームを使う頻度が多くなった副作用らしい。
トリックルーム発動時は普通の口調になる。

どんなに ほそい すきまでも かぜのように 
もぐりぬけてしまう。 
しろい けだまを のこしていく。
つむじかぜに のって あらわれる。

ポケットモンスターブラックホワイト
図鑑説明文より抜粋。
=======
 ▼ 662 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:59:38 ID:g/QVoF8o [11/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルフーに含まれるポケモン細胞はエルフーンである。エルフーンとは、つむじ風を利用することで移動するポケモン。

ゆえに、気流の動きに関しては誰よりも敏感な肌を持っているのだ。

ルフーもまたエルフーンのその能力を行使することで気流の流れを感じ取り、レイのいる場所を確実に感知していたのである。


あと数メートル、あと数十センチ、……死の気配がすぐそこまで接近してきたその時───




スイゾー「おいおい、ちとやり過ぎなんじゃねぇの? どこの誰だか知らねぇけどよぉ!!」

ルフー「!?」

フリード「!!」


スイゾーの低い声が、頼もしいその声が、轟々と響いたのである。
 ▼ 663 1◆zBLfAqPIVA 18/02/14 22:59:55 ID:g/QVoF8o [12/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
本日はここまで。
 ▼ 664 ロスター@おまもりこばん 18/02/15 00:25:13 ID:y6zFUMdQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 665 1◆zBLfAqPIVA 18/02/15 20:49:41 ID:VuEu.gp. [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レイ「えっ……うわっ! いつの間にか後ろに!? 誰!?」


スイゾーの声に反応し、レイは背後にいるルフーとフリードの存在に気付いた。
まさに間一髪。殺されるか否かの瀬戸際で、彼は窮地から逃れたのだ。



ルフー「?ーのたレバで何」


フリード「……おかしいですね。これだけの煙の中、ルフーだけが周囲の状況を把握出来ているものかと思いましたが」
 ▼ 666 1◆zBLfAqPIVA 18/02/15 20:51:17 ID:VuEu.gp. [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スイゾー「俺の耳はちと敏感すぎてなァ。ウサギの耳ってのは可愛いだけじゃなくて、意外と機能性にも溢れてんだぜ?」


ホルードなどを含めたウサギポケモンの耳は、周りの音をしっかりキャッチする「集音」の機能を持っている。

敵の存在をできるだけ早く感知するために、耳は左右別々に動かすことが可能で、耳を立てれば遠くの音まで聞くことができるので、警戒アンテナとしての機能も果たすのだ。



フリード「……噂には聞いてましたが、流石はエルレイド派閥ですか。一筋縄ではいかない」


ルフー「??−いいてれ暴 ?ぇねぇね」


フリード「最早こうなると暗殺と呼んでいいのか分かりませんが……仕方がありません。この場にいる全員を皆殺した方が早そうですね」
 ▼ 667 1◆zBLfAqPIVA 18/02/15 20:53:18 ID:VuEu.gp. [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルフー「!!動発ムールクッリト」ブワッ!



ルフー「さぁ、行くよー! ウフフッ!」ニコッ


スイゾー(あの女、急に普通に喋るようになりやがった?)



フリード「ルフー!あまり暴走してはいけませんよ!」


ルフー「えへへー、それはお互い様でしょ! フリード!」タタタッ


フリード「あっ、待ちなさい! 勝手に行かないの!」
 ▼ 668 1◆zBLfAqPIVA 18/02/15 20:54:35 ID:VuEu.gp. [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルフー「キャハハハハハハッ!!」ノロノロ…


スイゾー(何だアイツ……。急に飛び出してきたくせに動きはメチャクチャ遅ぇじゃねぇか)


ルフー「……トリックルーム解除」ボソッ


ルフー「!!ゥゥゥゥ速加超」ビュンッ!!




スイゾー(……こいつっ、急に速くなっ────!?)
 ▼ 669 1◆zBLfAqPIVA 18/02/15 20:55:35 ID:VuEu.gp. [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────単純な種族値を比較しても分かるように、通常、エルフーンはホルードより素早い。

その法則性は移植被験者の間でも通用し、普通はスイゾーよりもルフーの方が何倍も速いのだ。



だが、補助技『トリックルーム』を発動することで、その素早さ順はまるで逆転する。
トリックルームの影響下において、スイゾーの目にはルフーの動きが途轍もなく遅いものに見えてしまうのだ。


しかし一度この補助技を解除すれば、彼女は劇的な【加速度】をそこに生み出すことになる。


トリックルームを利用し、緩急を付けた動きを見せることで敵を翻弄する。

これはルフーのみが扱える高等技術と呼びうる代物だ。
 ▼ 670 1◆zBLfAqPIVA 18/02/15 20:55:56 ID:VuEu.gp. [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ザクッ!!



スイゾー「ぐああああっ!!」

ルフーが持っていたナイフがスイゾーの足に突き刺さる。
スイゾーは思わず喉が詰まったような悲鳴を上げ、その場に跪いてしまった。



レイ「スイゾーさんっっ?!」
 ▼ 671 1◆zBLfAqPIVA 18/02/15 21:00:36 ID:VuEu.gp. [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レイ「……っぐ!?」


突如、レイの全身がビリビリと痺れだした。
まるで正座を何時間もしていた時のように、彼の動きは急激に鈍くなってしまったのである。


フリード「しびれごなでアナタの動きを抑えました。逃げられては厄介ですからね。一応の保険です」

レイ(し、しびれごなだと……!?)



=======

file20
バタフリーのフリード

暗殺部隊 毒殺専門

毒殺を専門とする、丁寧な口調の和風美人さん。
やんちゃ娘ルフーのお目付け役でもある。
羽を生やし、低空だが飛ぶことも可能で、毒のりんぷんを撒くことを得意とする。

ハネは みずを はじく りんぷんに 
まもられている。あめの ひでも 
そらを とぶことが できる。
こまかく はやく はばたいたら もうどくの 
りんぷんが かぜに のって とんでくるぞ。

ポケットモンスター赤緑青 図鑑説明文より抜粋。


=======
 ▼ 672 1◆zBLfAqPIVA 18/02/15 21:01:06 ID:VuEu.gp. [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
本日はここまで
 ▼ 673 ルビート@べにいろのたま 18/02/15 22:04:07 ID:q38LCbLE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
C
超頭脳と水氷を使うラプラス人間とか思いついた
 ▼ 674 ルッグ@かわらずのいし 18/02/15 22:17:02 ID:7rz0jVQQ NGネーム登録 NGID登録 報告
面白い、支援
 ▼ 675 リゴン@さらさらいわ 18/02/16 19:02:26 ID:ey1Xl4g. NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
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