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SS

【SS】新たな出発 〜Brand new STARTING〜

 ▼ 1 イムラー◆eBf168T742 18/02/28 22:43:32 ID:ZDImCFTA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=664333&p=2
の続編です。
当初は前回で完結させるつもりだったのですがその後の展開とか続きが書きたくなったので勝手ながらこのような形で続編を書かせて頂きます。
相変わらずSS上手くないですが頑張ります。
つまらなかったり読みづらかったりしたらごめんなさい。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

朝〜

「それじゃドンさん!ヤミカラス!行ってくるぜ!」

ドンカラス「おう、行ってこい」

ヤミカラス「おいサボったりすんなよ!」

ヤミカラスが俺のことをからかった。

思わず俺もそれに乗っかる。

「ちょっとヤミカラス!そもそも俺仕事サボったことあるか?」

ヤミカラス「俺らのいないとこでサボったりしてねぇか?」

「してないよ!サボってたらお金入って来ないでしょ!」

ヤミカラス「さぁて、それはどうかな?」
 ▼ 661 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/19 17:58:09 ID:/qx.7nU2 [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「・・・・それで、何だったんだ?」

「今どこですか?早く来てください!という趣旨の無線だ」

ドンカラス「フン、催促の無線か」

ヤミカラス「まったくお前が鈍くさいからだぜ」

「何だヤミカラス、さっきあれほどダウンしてたが大丈夫なのか?」

ヤミカラス「へっ、あんなのはもうへっちゃらだぜ!」

見る限りすっかり復活している様子だ。

「なら良かった。早いとこ行こう!」
 ▼ 662 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/19 18:05:06 ID:/qx.7nU2 [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス、ヤミカラス「ああ」

ギュルルンッ!ヴォオオオオオオ・・・・

こうして再び研究員たちの元に向かって車を走らせる。

より細心の注意を払いながら。

またスタックやパンクで動けなくなるのは御免だ。

だがその道中〜

「ガガガ、ガザガザザザ・・・」

再び無線機からあの特有の雑音−−−−−
 ▼ 663 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/19 18:11:05 ID:/qx.7nU2 [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だが今度は先ほどとは周波数が違う。

(・・・誰からだ?)

ドンカラス「何だ、またあいつらからか?」

「いや、違う」

間もなく雑音は晴れ

「ザザ・・・・こちら私、市長のロックとルイ博士です。ナルディさん聞こえますか?」

研究室にいる市長と博士からだった。

「はいこちらナルディです。聞こえています!どうぞ!」
 ▼ 664 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/19 18:24:41 ID:/qx.7nU2 [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
市長「ナルディさん。先ほど部下の研究員たちから・・・」

ドンカラス「フン!何だ、市長のクズどもか」

「シーッ!ドンさんちょっと!」

市長「ん?どうかしましたか?」

「いえ大丈夫です!」

市長「そうですか」

「市長、それで何かあったのですか?」

市長「いえ。先ほど部下の研究員たちからナルディさんがまだ現地に着いていないと無線がありましたので。何でもトラブルに遭われたと」
 ▼ 665 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/21 00:11:00 ID:acmQ86sY [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
博士「一体何があったんだい?」

「・・・大したことはないのですがタイヤがパンクしてしまいまして」

市長「それはそれは」

「その他にもいろいろありまして遅くなってしまったのです。すみません」

市長「いえいえ、ナルディさんが御無事でホッとしています」

博士「最初君がトラブルに遭ってまだ着いていないと聞いた時はどうなるかと思ったよ」

「恐れ入ります」

市長「それで今はどちらに?」
 ▼ 666 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/21 00:18:18 ID:acmQ86sY [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「コトブキシティの○号線を東北東に進んでいます。じき研究員の皆さんと合流できます」

博士「良かった。それを聞いて安心したよ」

市長「運命はナルディさん、あなたたちに賭かっています。どうか、お願いします」

「分かっています。皆さんと落ち合えた後また報告します」

市長「分かりました!」

ガガッ・・・

ドンカラス「・・・今度はどんな内容だ」

「さっきの研究員たちと同じだ」
 ▼ 667 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/21 00:23:05 ID:acmQ86sY [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「フン、また催促か。うるさい奴らだな」

「まぁ催促というほどのものじゃないが」

そして間もなく、前方に一台のバンが見えてきた。

紛れもなく研究員たちのものだ。

ヤミカラス「あの車は何だ?」

「あれが研究員たちの車だ」

ドンカラス「やっとか。無駄に長い道のりだったな」

「まったくですよ」
 ▼ 668 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/21 00:29:47 ID:acmQ86sY [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「乗せてきてもらうより普通に飛んで来た方が早かったな」

ヤミカラス「そうですね。何か逆に無駄足踏んじゃいましたよ」

また始まった・・・・

「何もそんな言い方ないだろ・・・ここまで乗せてきたのに」

ドンカラス「フン、恩着せがましい言い方するな」

「別にそう言うわけでは」

ヤミカラス「何も俺たちは頼んだわけじゃないぜ?お前が乗せていくっていうから」

「まぁそうだが・・・・」
 ▼ 669 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/21 00:36:44 ID:acmQ86sY [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「まぁもういいだろう、そんな過ぎたこと。今更どうこういっても何もならんぞ」

ヤミカラス「そうですね・・・」

「はぁ・・・・・」

(全くこっちの苦労も知らずに・・・相変わらずだぜ・・・)

まぁ確かにドンさんたちの言うことも一部当たってる。

そもそも車で向かったのは体力温存や時間短縮が目的だ。

だが実際は逆に無駄な時間と体力を消費してしまったのは確かだ。

パンクやスタックにさえ見舞われなければこうはならなかったのだが。
 ▼ 670 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 00:26:24 ID:u4gADryc [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして

キイッ!

何はともあれやっと着いた。

「よし、着いたぜ」

ヤミカラス「やっとか。いよいよだぜ」

ドンカラス「ん?あいつらはどこにいるんだ?」

「え?」

見ると一台のバンがあるだけで研究員たちの姿がない。
 ▼ 671 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 00:33:42 ID:u4gADryc [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「・・・食われたんじゃねぇのか?」

「ちょっとヤミカラス、縁起でもないこと言わないでくれ」

ドンカラス「まぁどこかに隠れているんだろう」

「・・・かもしれないな。ちょっと見てくるぜ」

ドンカラス「おいワシらも行くぞ」

「ドンさんたちは車で待っててくれ」

ドンカラス「何でだ!」

「外は危険だ。あまり複数で出歩かないほうがいい。まず俺が様子を見てくる」
 ▼ 672 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 00:40:52 ID:u4gADryc [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「ボス。ここはまずコイツに任せた方が」

ドンカラス「・・・フン、いいだろう。早く済ませて来いよ」

「ああ、分かってる」

バタン・・・

そう言って一旦車を後にした。

まず奴らに気を付けながらあたりをざっくり散策する。

だが研究員たちの気配はない。

(・・・ひとまず報告するか)
 ▼ 673 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 22:12:31 ID:u4gADryc [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
現状を市長と博士に報告すべく無線機を取り出す。

そして市長から渡された無線のチャンネルのメモ紙を見ながら市長たちの無線に周波数を合わせ発信した。

「こちらナルディです。ただ今研究員たちの元に着きました。応答願います」

ところが

「ザザザ、ガガガザ・・・・」

雑音がするだけで通じない。

(What the hell?おかしいな・・・)

チャンネルは確かに合っているのだが。
 ▼ 674 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 22:20:00 ID:u4gADryc [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
(もしや・・・)

そう思い今度はさっき市長たちからかかって来たあのチャンネルに合わせてみる。

メモ紙にも書いておらず、一瞬誰からの無線か分からなかったあの謎の周波数のチャンネルだ。

「こちらナルディです。ただ今研究員たちの元に到着しました」

すると

市長「ガガ・・・はいこちら市長のロックです。無事到着したんですねナルディさん!」

無事つながった。

明らかにメモ紙に書いてあるものとチャンネルが変わっている。
 ▼ 675 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 22:25:06 ID:u4gADryc [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
何故わざわざチャンネルを変えるようなことを?

いや市長たちが使っている型の無線機は個体ごとにチャンネルが決まっていてチャンネルを変更することはできないはず。

だとしたら別の個体のものに変えたのか。

でも何故そんなことを?

何かあったのだろうか?

何だか胸騒ぎがする。

ここは聞いてみるか。

「あのロック市長、ひとつお聞きしますが」
 ▼ 676 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 22:37:55 ID:u4gADryc [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
市長「はい、何でしょうか?」

「市長たちの無線のチャンネルがメモ紙に書かれているものと異なるんですがこれは一体何故でしょうか?最初はメモ紙通りだったのですが、途中からチャンネルが変わりましたので」

市長「ああ、それなんですが実は博士が・・・」

市長がそう言いかけた時

博士「市長、少し変わってもいいですか?」

無線の向こう側から博士の声が聞こえた。

市長「はい。どうぞ博士」

博士「やぁナルディ君。無事現地に着いたんだってね」

 ▼ 677 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 22:51:40 ID:u4gADryc [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「はい博士。何とか到着しました」

博士「いやぁそれで実は私は自分だけで無線機を使ってナルディ君たちと通信してみたかったのだよ」

「あれ?ということは博士、今までの無線の操作は全て市長がやっていたのですか?」

博士「その通りさ。どうも私はこの手の機械には弱くてね」

「では博士自身がこの無線を操作するのは初めてだったんですね?」

博士「ああ。だから使い方なんてちんぷんかんぷんさ」

「そうですか」

博士「ただ情けないことに自分で操作してみたいという好奇心に駆られてしまってね、使い方も分からないのに市長の無線機を勝手にいじって壊してしまったのだよ」
 ▼ 678 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 23:06:22 ID:u4gADryc [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「それはそれは・・・・ということは無線のチャンネルが変わったのは?」

博士「私が元の無線機を壊してしまい、別の無線機に変えたからだよ」

なるほどそういうことか。

何も深く考えることなかったな・・・・・

胸騒ぎまでして損した気だ。

市長「博士、分からないことがありましたら遠慮なさらないで私に聞いて下さい。今回のようなことは困ります」

博士「はい。本当にすいません市長」

市長「幸い今回は予備がありましたが、そうでなかったら彼らと連絡を取る手段がなくなって大変なことですよ」
 ▼ 679 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 23:17:41 ID:u4gADryc [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
博士「はい・・・」

無線の向こうで博士が市長からお叱りを受けていた。

無線のマイクはその様子を一言も逃さず克明に捉える。

市長「ただ、やってしまったことは仕方ありません。今後気を付けて頂ければ大丈夫ですよ。博士、あまり今回のことは気になさらないで下さい」

博士「分かりました。以後気を付けます」

(まさかあの博士が?)

俺には少し意外だった。

また改めて市長の心の広さ、寛大さには感心させられる。
 ▼ 680 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/22 23:31:50 ID:u4gADryc [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
自分の大切な無線機を壊されたにも関わらずこれだけの対応ができるのはさすがとしか言えない。

ましてやあれほどの本格的な無線機だ。

何十万、いや何百万するかも分からない。

俺だったらいくら博士とはいえこうはいかなかったかもしれない。

まぁ最も市長の場合経済的に余裕があるのも要因だろうが。

いやそんな水を差すようなことは言ってはダメだな。

それにしても博士のその好奇心、俺にも分かる気がした。

俺だって見たこともないコンピュータとかを目にするといじりたくなる時がある。

 ▼ 681 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/24 01:10:58 ID:MVZc9wPo [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
市長「ナルディさん、お見苦しい所を聞かせてしまってすみません」

博士「すまないねナルディ君、私がみっともないマネをしたばかりに」

「いえいえ、どうかお気になさらないで下さい」

市長「ありがとうございます。それで、今の状況はどうですか?」

「それが、あたりを見回しても研究員の皆さんの姿がないんです。車はあったのですが」

市長「それでしたら彼らから先ほど車の中で会議をしていると無線がありましたよ」

「そうですか」

(そうか!車の中があったか!)
 ▼ 682 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/24 01:22:03 ID:MVZc9wPo [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ちょっと考えればすぐわかるようなことだが、あの時は少し焦っていたのもありそこまで頭が回らなかった。

一瞬奴らに食われてしまったとまで考えてしまった。

もう少し冷静にならねば。

「分かりました。ありがとうございます」

市長「何かありましたらいつでも無線をください」

「はい!」

ガガッ・・・・

早速通信を終えた後、研究員たちのバンに近づいてみた。
 ▼ 683 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/24 01:31:20 ID:MVZc9wPo [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そしてよく耳を澄ますと

「・・・ここは押さえた方が・・・」

「いえ、私は・・・・」

「・・・た方がいいと思います・・・」

「では今後の展望はどのように・・・・」

断片的ですべては聞き取れないが、何かを話し合うよな声がかすかに車から聞こえてくる。

聞く限りでは研究員たちの声で間違いなさそうだ。

(いやでも待てよ。万が一研究員たちではなく何か怪しい奴らだったら)
 ▼ 684 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/27 00:42:09 ID:IpcYpG0s [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
彼らに限ってそんなことないだろうが可能性はゼロではない。

窓にはスモークが張ってあり、中の様子を伺うことはできない。

だが何もしなければ始まらない。

(何やってんだ俺!こんなことで!)

自分にそう言い聞かせ、意を決して

ゴン、ゴン

「ナルディ・ハンスです!今到着しました!」

ドアをノックしながらそう言った。
 ▼ 685 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/27 00:45:42 ID:IpcYpG0s [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
すると

「あっ!ナルディさん!?」

中からそんな声がはっきり聞こえた。

間違いない!研究員Aだ!

間もなく

ガラララッ

研究員A「ナルディさん!待ってましたよ!」

後部のスライドドアが開いて研究員Aが出てきた。
 ▼ 686 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/28 00:42:40 ID:US4AkSIM [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
中にはみんなもいる。

とりあえずホッとした。

研究員B「やっと来て頂けて良かったです」

研究員C「今か今かと待ってましたよ」

「お待たせしてすみません。最初は皆さんどこにいるのか分からなかったです。市長に無線で聞いたら車の中にいると。てっきり一瞬何かあったのかと思ってしまいました」

研究員A「そうでしたか。車の中にいると無線を送れば良かったですね。すみません」

「いえ」

研究員B「あの、他の二匹はどうなさったのですか?」

 ▼ 687 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/28 00:49:29 ID:US4AkSIM [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「二匹と言いますと?」

研究員B「ナルディさんのドンカラスとヤミカラスです」

「ああ、それでしたら車の中にいます」

研究員B「そうですか。全員無事で良かったです」

「いえ」

研究員C「市長たちからも無線で聞いたのですが、ここに来るまでの間にいろいろトラブルに巻き込まれたそうで」

「ええ。そうなんです」

研究員A「一体何があったのですか?」
 ▼ 688 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/28 01:00:22 ID:US4AkSIM [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「まず瓦礫を踏んでタイヤがパンクしてしまいました」

研究員A「それはそれは・・・」

研究員B「どうされたんですか?ここはレスキューもいないですが」

「幸いトランクにジャッキと予備のタイヤがありましたのでその場で交換して事なきを得ました」

研究員A「そうでしたか・・・」

「そしてようやく走り出してしばらくしたら今度は地面の大きなくぼみにタイヤが埋まって動けなくなったのです。パンクの次はスタックでした」

研究員A「それは災難でしたね・・・」

研究員C「ナルディさんの車は四駆ではないんですか?」
 ▼ 689 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/29 20:12:09 ID:6MhUKZkk [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「はい。普通の車なので」

研究員C「そうですか。それだとこの道はやはり厳しいかもしれませんね」

ここ一帯は見渡す限り瓦礫と凹凸だらけだ。

オフロードカーならともなくこの来るまでは無謀だったのか。

「皆さんは大丈夫だったのですか?」

研究員A「はい。このバンは四駆で険しい道も走れるようにオフロードタイヤを履いていますので何とか大丈夫でした」

よく見るとこのバンはゴツゴツした大きめのタイヤを履いている。

半分オフロード車だ。
 ▼ 690 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/29 22:38:22 ID:6MhUKZkk [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
街乗りの俺の車とは訳が違う。

走れない道はないだろう。

見ただけでそう直感する。

「そうでしたか・・・皆さんと一緒に行けば良かったでしょうか?」

研究員A「いえ、でも私は別々で向かうという考えは合っていると思いますよ」

研究員B「やはりあまりまとまって行動すると奴らに見つかった時それだけリスクはありますので」

「何かすみません。気を使わせてしまって」

研究員A「いえそんなことないですよ」
 ▼ 691 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/29 22:50:27 ID:6MhUKZkk [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員B「それで、どうやって脱出したのですか?」

「ドンカラスたちと一緒に車を押したり引いたりして何とか脱出することができました。彼らが手伝ってくれたおかげです」

研究員A「そのようなことが。頼もしいポケモンをお持ちで羨ましいです」

「いえ、それほどでもありません」

まぁ実際は頼もしいとか単純なものではないが。

「そのようなことが道中あって遅くなってしまったのです。すみません」

研究員C「いえいえ、まさかそのようなことがあるとは思いもしませんでしたので」

研究員D「ですがそのような時に何故私たちに一声かけて頂かなかったのですか?」

 ▼ 692 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/30 00:32:30 ID:0ntc5Hi6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員C「一声かけて頂ければ私たちもすぐ駆けつけたのですが」

「それは、皆さんに迷惑を掛けたくなかったからです」

研究員A「お気持ちは嬉しいですが、何かあった時は助け合うのも大切です」

研究員B「ですから何かあったら遠慮なく言って下さい」

「皆さん、ありがとうございます」

研究員E「何はともわれ、ナルディさんたちが来てくれて本当に良かったです」

研究員A「ナルディさん、それでは実戦に向けた作戦会議をしませんか?もちろんドンカラスとヤミカラスもご一緒に」

研究員C「彼らも仲間ですので」
 ▼ 693 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/31 16:17:18 ID:4uB2fFYo [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「そうですね!」

研究員C「ただここだと奴らに見つかる危険が高いですし、かと言って車の中だとこれ以上の人数は狭いです」

研究員A「確かにそうですね・・・どこか安全な場所に身を潜めながら会議をやったほうがいいですね」

研究員B「ですがどこか良さそうなところは・・・」

周りを見渡しても殆ど瓦礫と半壊した建物ばかりだ。

だがその中にヒビ割れだらけでガラスも割れていて多少のダメージは受けているものの、かろうじで崩壊を免れた大きな建物があった。

しかもよくみると「地下P→」の看板が。

地下駐車場まで完備してある。
 ▼ 694 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/31 16:28:38 ID:4uB2fFYo [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「あの建物はどうでしょうか?」

研究員B「コトブキ商業センターですね」

「何なんですかそれは?」

研究員B「カフェやレストラン、映画館、デパート、ポケモンジムなどいろいろな店が入っているコトブキシティ最大の副業施設です」

「そうだったんですか」

看板など外装は破壊されている為分からなかった。

研究員C「市長が皆の為に多額の税金をかけて作ったものです。コトブキシティ市民の憩いの場だったのですが今となってはこんな姿に・・・・」

「以前は皆さんの笑顔や笑い声で溢れかえっていたんですね」
 ▼ 695 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/31 16:34:15 ID:4uB2fFYo [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員C[はい・・・」

みているだけで悲しさや虚しさがこみ上げてくるようだ。

ただ今はそんな感情に浸っていられない。

「ただ、ここなら地下駐車場もあります。そこなら安全かと」

研究員A「確かにそうですね。広いし奴らに見つかる危険も低いです」

研究員B「ただ崩壊を免れたとはいえ全体的にダメージを受けています」

研究員C「外壁はヒビ割れだらけですね・・・」

研究員D「崩れたりしないでしょうか?そうなったら私たちはひとたまりもありませんよ」
 ▼ 696 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/31 17:11:26 ID:4uB2fFYo [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員A「大丈夫です。この建物は市長が市民の安全の為にと最新の免震技術を投じて建てたものです。震度7以上の地震にも耐えられます。」

研究員B「それなら大丈夫ですね!」

研究員A「はい。身を隠すのにうってつけです」

研究員D「ここが私たちの最後の砦というわけですね」

研究員A「まさしくその通りです」

研究員E「ここは奴らの襲撃にもこの通り耐えたんです。私たちのことも守ってくれるに違いありません」

「・・・では決まりですね?」

研究員A「はい!私たちは先に地下駐車場に行っています!ナルディさんもドンカラスたちと一緒に来てください!」
 ▼ 697 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/31 18:03:14 ID:4uB2fFYo [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「分かりました!すぐ行きます!」

そう言うと研究員たちはバンに乗り、商業センターの地下駐車場に消えていった。

俺もすぐに車に戻り

タッタッタッタッ!

「ドンさんたちすなまい!待たせたな!」

ドンカラス「遅いぞ!何してたんだ!」

「すまない」

ヤミカラス「それで、あいつらいたのかよ」

 ▼ 698 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/31 18:12:04 ID:4uB2fFYo [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ああ、奴らに見つからないよう車で中に息を潜めていたぜ」

ドンカラス「そうか。それで姿が見当たらなかったのか」

「俺も最初は車の中にいるとは思わなかったぜ。ただ車の中から話し声が聞こえたから分かったんだ」

ドンカラス「それで、これからどうするんだ」

「これからあのデパートの地下駐車場で実戦に向けた会議をするぜ」

俺は商業センターの建物を指さしながら言う。

ヤミカラス「何でそんなとこでやるんだ?」

「そこなら奴らに見つかりにくくて安全だからな」
 ▼ 699 イムラー◆zcCRlWbLiA 18/12/31 18:18:05 ID:4uB2fFYo [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「なるほどな」

ドンカラス「ワシらも一緒に話し合うのか?」

「もちろんだぜ」

ドンカラス「よし!いよいよだな」

ヤミカラス「そうですね」

ドンカラス「だがキサマはいいがあいつらはワシらの言葉分かるのか?」

「いや、俺以外の人間はドンさんたちの言葉は分かんないな」

ドンカラス「それじゃワシらが行っても何にもなんないだろ」
 ▼ 700 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/01 00:33:42 ID:DlQMUWbA [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※ちょっとSSとは関係ないですが2019年明けましておめでとうございます。
今年もSSの修行頑張りますのでよろしくお願いします。



「そこは大丈夫だ。必要に応じて俺が訳したりする。何よりドンさんたちがいないとな」

ドンカラス「確かにそうだな。いいだろう」

ヤミカラス「俺たちにも意見を言う権利はあるからな」

「よし決まったな」

ギュルルルルンッ、ヴォオオオオオ・・・・ガタガタガタ・・・

車を出し、俺たちも地下駐車場に向かった。

 ▼ 701 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/01 00:45:45 ID:DlQMUWbA [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コトブキ商業センター地下駐車場〜

ここは昼間でも薄暗かった。

天井にはいくつものの蛍光灯が連なっており、以前は灯りが灯っていたのが伺える。

灯りがついていればそれだけでも違うのだが。

でも電気などのライフラインはすでに寸断されている為、そうはいかない。

薄暗い地下駐車場内をゆっくり進む。

ヤミカラス「何だよここ、昼間なのに薄気味悪いな」

ドンカラス「もっとマシな場所なかったのか?」
 ▼ 702 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/01 00:56:32 ID:DlQMUWbA [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「仕方ないだろこの際。奴らに見つからない為には。それに非常用のライトとかもあるから」

ヴォオオオオオ・・・・・

車のエンジン音だけがこだまする。

不気味な静寂さがより薄気味悪さを倍増させる。

ヘッドライトをつけないと満足に進めないくらいだ。

「・・・・これだと何か出てきてもおかしくないな・・・」

ふとそんな一言をこぼしたところ

ドンカラス「おいキサマ!いきなりおかしなこと言うな!」
 ▼ 703 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/01 01:07:21 ID:DlQMUWbA [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「出るって何が出るんだよ!」

すかさず過剰に反応するドンさんたち。

「おいドンさん、ヤミカラス、冗談だぜ冗談!ちょっと言ってみただけだぜ!」

ドンカラス「キサマ冗談にもほどがあるだろ!」

ヤミカラス「お前俺たちを脅かすためにわざといったんだろ!」

「いや、何もそんなつもりじゃないぜ・・・」

ドンカラス「じゃあ何のつもりだ!こんな時にガラでもないこと言いおって!」

「ほんの出来心だぜ。俺が悪かったよ。何もそんな怒ることないだろ・・・」
 ▼ 704 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 01:11:06 ID:uyUw7YQU [1/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「フン!何が出来心だ!」

ヤミカラス「まったく・・・」

何故ほんの一言言っただけでこんなに言われなければならないのだろうか。

まぁ今に始まったことではないが。

ドンカラス「・・・・おいそれにしてもこの建物大丈夫だろうな!ヒビ割れだらけだが」

ヤミカラス「崩れないだろな!」

「この建物は大地震でも倒れないように作られてるから大丈夫だ」

ドンカラス「ならいいが」

 ▼ 705 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 01:19:34 ID:uyUw7YQU [2/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いくら地震に強いとはいえ過信は禁物かもしれない。

また天井にはスプリンクラーも点在していた。

地下駐車場での車両火災に備えて設置されたのだろう。

だが電気が来ていなければ水道も来ていない。

万が一火事が起きても当然作動するわけもない。

まぁ、とにかくその万が一のこととか、悪いことは考えないでおこう・・・・

(・・・それにしてもどこにいるんだ・・)

そのまま地下駐車場内を動き回っていると
 ▼ 706 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 01:25:09 ID:uyUw7YQU [3/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「おい!あの車がそうじゃないのか!」

「ああ、そうだな」

間もなく研究員たちのバンが目に入ってきた。

そのそばに彼らもいる。

キイイッ

彼らの隣に車を停め

「よし降りるぞ」

ドンカラス、ヤミカラス「ああ」
 ▼ 707 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 17:44:08 ID:uyUw7YQU [4/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
車を降り、ドンさんたちと共に彼らの元に行く

「皆さんお待たせしました」

研究員A「来ましたかナルディさん」

「この通り私のポケモンたちも一緒です」

ドンカラス「フン!何が私のポケモンだ!ワシはキサマの手下じゃないぞ!」

「ドンさんあまり今は細かいことは気にしないでくれ」

研究員B「君たちも、一緒に戦う同志としてお願いしますよ」

そう研究員Bがドンさんたちに挨拶すると
 ▼ 708 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 17:51:05 ID:uyUw7YQU [5/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「フン、キサマ気安く話しかけるな!」

ヤミカラス「あいつらの手下のくせに!これだから人間共はいやだぜ!」

そう強く反発した。

「ちょっとドンさん、ヤミカラス」

研究員B「・・・何かあったのですか?不機嫌そうですが」

ドンさんたちの言葉が通じないのが幸いといったとこか。

「いえいつもこんな感です。気にしないで下さい」

研究員B「はぁ・・・・」
 ▼ 709 ローン@ムーンボール 19/01/05 17:54:12 ID:rkVs0pLU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 710 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 18:04:02 ID:uyUw7YQU [6/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「・・・何もあんな言い方することないだろ。あいさつしているのに」

ドンカラス「あいつが馴れ馴れしいからだ!」

ヤミカラス「大体君たちとか言い方が上から目線だぜ!」

ドンカラス「何様のつもりだ全く!」

「・・・そんなこと気にしていたらキリがないぜ」

ドンカラス「フン・・・・」

相変わらず俺たち人間のことを見下しているドンさんたち。

まぁそれがドンさんたちだからって言われたらそれまでだが。

少し先が思いやられる。


 ▼ 711 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 18:24:31 ID:uyUw7YQU [7/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員B「あの、大丈夫ですか?」

「はい。それで今奴らの動向などは?」

研究員B「ちょっと待っててください」

だがここでひとつ問題が起きた。

研究員B「マズイです・・・」

「どうしたんですか?」

研究員B「ここは地下で電波が遮られてしまうので、奴らの発信機の信号も捉えることができません」

研究員A「じゃあ奴らが今どこにいるかもわからないんですか?」
 ▼ 712 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 18:35:31 ID:uyUw7YQU [8/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員B「はい・・・」

研究員C「それだけじゃありません。ここじゃ無線も使えないので市長たちなど外部との通信も無理です」

研究員D「電波を伴う機器が全く使えないのは基地として致命的ですよ・・・・」

「ここではマズかったでしょうか・・・・」

研究員A「いえ、かといって外は危険です。これ以上安全な場所はこの辺にはありません」

研究員E「電波の問題さえ解決できれば・・・」

ドンカラス「おい何があったんだ」

「ドンさん、実はな、ここは地下だから電波が使えないんだ」
 ▼ 713 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 18:46:29 ID:uyUw7YQU [9/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「何で地下だと電波が使えないんだよ」

「地面に遮られるからだ。電波は壁とか何か遮るものがあるとすり抜けられずに跳ね返ってきちゃうんだ。だから電波の送受信ができない」

ドンカラス「それができないと何かマズイのか?」

「かなりマズイぜ。特に今の状況ではな」

ドンカラス「何がどうマズイんだ」

「だから、もう・・・ドンさんたち鈍いな。ここまで話してるのに分かんないかな」

ドンカラス「知るか!そんな専門的なことキサマらしか分からんだろ!」

ヤミカラス「俺たちどう分かれっていうんだよ!」
 ▼ 714 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 22:34:05 ID:uyUw7YQU [10/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「だいたいキサマの説明がまどろっこしくてわかりづらいからだぞ!」

ヤミカラス「もっと分かりやすく言えよ!」

「分かった。悪かったぜ。そんなに怒鳴ることないだろ・・・・」

ドンカラス「キサマが的外れなことからだ!」

ドンさんたちと話すといつもこんな調子だ。

威張っていて何かあるとすぐ怒鳴りつける。

俺はもう慣れたからいいが普通だったらまいってしまうだろう。

「つまり、電波が使えないと無線を使った通信もできないし奴らの動きも知ることもできないんだ」
 ▼ 715 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 22:45:18 ID:uyUw7YQU [11/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「なんだ、それぐらい使えなくたってどうにかなるだろ」

「いやダメだ。奴らがどこにいるかもわからない今の状況では電波は生命線なんだ。ないと命に関わるぐらい大事なものだ」

ヤミカラス「へっ、いちいち大げさなんだよ」

「いや、決して大げさなんかじゃないぜ」

最も戦いで電波を駆使するのは俺たち人間ぐらいだからドンさんたちポケモンには分からないかもしれない。

ドンカラス「それだったら外でやればいいだろう。外だったらいくらでも電波は入るんだろ?」

「外で堂々とできたら苦労しないぜ。外には奴らがうろついているのにできるか」

ドンカラス「なんだ、キサマらは電波がないと満足に戦えんのか?情けん奴らめ!」
 ▼ 716 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 22:56:43 ID:uyUw7YQU [12/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「俺たちは先が読めない状況でも電波なんかなくたって戦えるぜ」

ドンカラス「何かに頼らなくては戦えないとは。所詮は愚かな人間共だな」

またドンさんたちは嘲罵の数々を並べてきた。

彼らが聞いたら何て言うだろうか。

俺はいつの感じで受け流し

「あいにく人間には人間のやり方があるんでね。悪いけど俺たちの”愚かな人間の戦い方”にも付き合ってくれるか?」

当然人間とポケモンでは戦い方も全く異なる。

俺たち人間は決して何かに頼らないと何もできないわけではない。
 ▼ 717 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 23:05:56 ID:uyUw7YQU [13/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
人間にしかできないハイテク技術なども駆使して有利に戦う。

これが俺たち人間の特権でもある。

間違ってもポケモンなど人間以外にはマネできないワザだ。

ドンカラス「まぁ今回はキサマらの協力なしに有利な戦いはできないからな。別にかまわんぞ」

ヤミカラス「俺も付き合ってやってもいいぜ」

ドンカラス「一応キサマらにはキサマらなりのやり方もあるだろうからな」

「・・・そう言ってくれると思ったぜ」

そうドンさんたちと話していると
 ▼ 718 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 23:16:00 ID:uyUw7YQU [14/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員A「ナルディさん何しているのですか?ゆっくりしている時間はありませんよ!」

「そうでしたね。すみません」

研究員B「電波も使えないのでは・・・・何かいい考えはありませんか?」

と、ここで俺は一ついいことを思いつく。

「そうだ!ちょっと待っててください!」

研究員A「はい」

そう言うと俺はおもむろに車に駆けていき、トランクの中を漁った。

(確かこの中に・・・あった!)
 ▼ 719 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 23:25:13 ID:uyUw7YQU [15/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そしてトランクから組み立て式の小型のパラボラアンテナを取り出した。

高さは1mほどだが畳めば片手カバンにも入るほどのコンパクトなものだ。

研究員B「ナルディさん、何かいい方法でも思いついたのですか?」

「はい。これですよ!」

そう言って皆にアンテナを見せる。

研究員A「アンテナじゃないですか!」

研究員C「どうしたんですかこれ?」

「いつどこでもインターネットができるように常に持ち歩いているんです」
 ▼ 720 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 23:35:45 ID:uyUw7YQU [16/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺は職業柄、ポケモンの観察の為に外出することも多い。

そんな外出先でも常にインターネットができるようにと車の中に忍ばせていたのだ。

たかがインターネットのために大げさだろうと思うだろう。

確かにこれよりも小型の無線アンテナなんていくらでもある。

だが大体それらは携帯性を重視してその分性能を削っているせいか、電波の入りが弱いものが殆どだ。

性能が良いに越したことはない。

研究員C「ですがここは地下で全く電波が使えませんよ。そのようなアンテナを使っても」

「その点は心配無用です。これはどんなに微弱な電波も捉え、どんなものもすり抜けられる特殊な周波数の電波を出すことができます。つまりどんなに深い地下でも電波を送受信することができるのです」
 ▼ 721 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/05 23:45:04 ID:uyUw7YQU [17/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員A「それはすごいですね!これで電波の問題は解決ですよ!」

「ただ、その分値段も値段でしたが・・・・」

研究員B「それは、そうでしょうね・・・」

ヤミカラス「なんだよお前、電波の為にそんなの持ってたのかよ」

ドンカラス「やはり人間共のやることは分からんな」

研究員C「ですが何故そこまでしてまでインターネットを?」

「私はポケモン観察の為に森や山奥などインターネットが通じづらい場所に出かけることもあります。そこでもインターネットが使える為にです」

研究員D「インターネットで何をするのですか?」
 ▼ 722 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/06 00:29:35 ID:C4Sw1two [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「その場でノートパソコンでポケモンに関するレポートを作成し、そのままインターネットを使ってあらゆる研究機関などに送るのです。帰ってからよりもその場での方がよりよいレポートを作ることができるのです。分からないこともインターネットがあればその場で調べることができます」

研究員C「なるほど。これまたハイテクですね」

「私が学生の頃はインターネットなどなかったので電話回線を用いた電子メールでレポートを作成して学校に送ったりしていました。ただ電子メールだと文字しか送れない上に、容量が大きいと送るのに数十秒はかかったり、最悪送れなかったりします。その点インターネットは写真や動画も添付でき、容量がどんなに大きくても1秒あれば送れます」

研究員D「そうでしたか。時代の流れですね」

研究員A「確かに私もインターネットがないころは電子メールはよく使っていました」

研究員B「あのころはプログラム言語全盛期ですべて通信は電話回線でまかなっていましたからね」

ドンカラス「プログラム?デンワカイセン?何だかワシにはさっぱりだな」

ヤミカラス「俺もですよ。人間のやることにはついてけませんよ全く」
 ▼ 723 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/06 23:57:58 ID:C4Sw1two [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最もこの手の話はドンさんたちには難しいか。

研究員C「それはそうと早いとこ設置してみませんか?」

「そうですね。パソコンや無線機をアンテナに接続しますのでお借りしてもいいですか?」

研究員D「はい。どうぞ」

まずレーダーやパソコンなどの電波機器を借りて無線でこのアンテナに接続することにした。

ケーブルを使って有線で接続することもできるが無線の方が持ち運びもできたりして都合が良い。

研究員B「無線で接続するのですか?」

「はい。このほうがケーブルがいらないので機器を持ち運ぶこともできます」

 ▼ 724 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/07 00:11:10 ID:IwF6U6u6 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員C「そうですが、有線の方がより安定して電波を送受信できるかと思うのですが?」

「確かに無線より有線の方が電波障害を受けにくく、電波の遅延も僅かに少ないのはあります。ただ無線の方がはるかに利便性が上です」

研究員C「言われてれば確かにそうですよね。いざという時にこのアンテナまで持ち運ばなければならないのは少し不便ですね」

「分かって頂けて良かったです」

研究員C「いえ」

「それでこのレーダー機器の電波情報は分かりますか?パソコンの方はWi-Fiなので簡単に接続できたのですが」

研究員C「このレーダーはちょっと難しいかもしれないですね。これは電波型式がFB、周波数34.57NHZ、チャンネルDです」

「分かりました。念の為にこのアンテナに接続する電波はすべて暗号化しておきますね」
 ▼ 725 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/07 00:19:30 ID:IwF6U6u6 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員C「そうすると何か意味があるのですか?」

「暗号化することで盗聴や電波ジャックされにくくなります。電波が読まれなくなりますので」

研究員C「それはいいですね!」

研究員B「万が一ということもありますので是非お願いします!」

「分かりました」

その後俺は市長から渡されたあの無線機のチャンネルのメモ紙を見ながら皆の無線機も接続した。

もちろん家から持ってきたあのドローンもアンテナに接続した。

「これで機器も皆さんの無線も全てアンテナに接続しました」
 ▼ 726 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/07 00:48:50 ID:IwF6U6u6 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員A「ありがとうございます」

研究員B「ただ私たちの無線まで繋ぐ必要はあったでしょうか?」

研究員C「それまでも普通に使えてましたが」

「これに繋いだ方がより安定した無線通信もできます。これに越したことはありません」

研究員A「確かにそうですね!」

研究員B「早速試してみますね!」

ドンカラス「おいさっきから聞いていたが、プログラムとか何とかナノヘルツとかチャンネルとか何なんだこれらは?」

ヤミカラス「お前ら一体何の話してたんだよ」
 ▼ 727 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/08 02:05:56 ID:rAVsPFNU [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ああ、ドンさんたちは気にしなくていいぜ」

ドンカラス「何だ、隠すことないだろう」

ヤミカラス「聞かれたらマズイ話か?」

「いやそういうわけじゃないが、専門的な話で難しくてドンさんたちには分からないぜ」

ドンカラス「フン!バカにするな!ワシだって少しぐらいは分かるぞ」

「そう言われてもな・・・・」

どう考えてもドンさんたちには分からないだろう。

そもそも専門的な話は分からないって言ったのはドンさんたちじゃないか。
 ▼ 728 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/08 02:16:55 ID:rAVsPFNU [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「分からないとか勝手に決めつけるなよ!」

ドンカラス「もったいぶらんで少し話してみろ」

ドンさんたちは一度言いだすときかない。

「わかったぜ。まず電波には型式、チャンネル、周波数の三要素があるんだ。単側波帯や全搬送波は型式がHで副搬送波を使用するデジタル信号の単一チャネルを持っているんだ。あと周波数が長ければ長いほど
 ▼ 729 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/08 02:22:48 ID:rAVsPFNU [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>728
途中送信してしまいました。
すみません。


ヤミカラス「分からないとか勝手に決めつけるなよ!」

ドンカラス「もったいぶらんで少し話してみろ」

ドンさんたちは一度言いだすときかない。

「わかったぜ。まず電波には型式、チャンネル、周波数の三要素があるんだ。単側波帯や全搬送波は型式がHで副搬送波を使用するデジタル信号の単一チャネルを持っているんだ。あと周波数が大きければ大きいほど情報伝達量が増えるが・・・・・」

俺は電波など工学に関する知識をさらっと話してみた。

「・・・という感じだな。分かったか?」

ドンカラス「キサマの説明が分かりづらいからさっぱりだ!」

ヤミカラス「お前本当に話すの下手くそだな」
 ▼ 730 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/08 02:32:43 ID:rAVsPFNU [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺の中ではこれ以上ないくらい丁寧に話したつもりなのだが。

本当は難しすぎてさっぱりわからなかったんだろう。

ドンカラス「まぁ最もワシはこの手の専門分野には詳しくないのもあるがな」

ヤミカラス「でも俺たちにはこんな専門知識は必要ないですよ」

ドンカラス「そうだな。こんなの知ったところで生きていくのに何の役にも立たんからな」

ヤミカラス「こんなの知っているのは人間共だけですよ」

人間でも全員が全員知っているわけではない。

ドンカラス「まったく人間共はよくこんな無駄な知識を持ったもんだな」
 ▼ 731 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/08 02:44:25 ID:rAVsPFNU [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「人間共にとってこんなのが生きていく上で役に立つんですかね?」

役に立つから大変な思いをして習得するのだ。

現に俺だってそうだった。

まぁドンさんたちにとっては縁のないものなのは確かだが。

逆にポケモンたちがこんな高度な知識を持っていたら恐ろしい。

世界はポケモンたちに支配されてしまうだろう。

「俺たち人間は学ぶのが好きだからな。学ぶことに生きがいを感じるぜ」

ドンカラス「学ぶことに生きがいか、ワシには今一理解できんな」
 ▼ 732 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/08 02:57:01 ID:rAVsPFNU [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「俺もですよボス。俺はやっぱり他のポケモンとバトルをすることに生きがいを感じますよ」

ドンカラス「ワシもだ。今までそうやって生きてきたからな」

確かにポケモンにとってはバトルが生きがいだ。

ポケモンに人間の生き方を理解しろというのも無理な話かもしれない。

人間には人間の、ポケモンにはポケモンの生き方がある。

そうして互いに絶妙な均等を保ちながら共存している。

俺はそう考える。

それと同時に、

だから互いに互いを否定し合ってはいけない。

・・・そう悟った。

 ▼ 733 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 01:23:13 ID:yQsg0GTQ [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そんなことを思いふけていると

タッタッタッタッ・・・

研究員B「ナルディさん!うまく電波が繋がりましたよ!」

研究員Bがそう言いながら嬉しそうに駆けてきた。

「本当ですか!」

研究員B「バッチリですよ!これを見て下さい!」

彼はレーダー機器に接続されたノートパソコンの画面を指さしながらそう言った。

画面にはコトブキシティのマップが表示されており、その上を赤い点がいくつもうごめいている。
 ▼ 734 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 17:50:48 ID:yQsg0GTQ [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「これは奴らの」

研究員B「はい。赤い点は全てキラーリザードンです。奴らから出る発信機の電波を全て捉えました」

見ると全てコトブキシティ内に集中している。

「一体残らず全てコトブキシティ内に集中していますね」

研究員B「はい。奴らは全員ここにいます」

研究員C「私たちは完全に奴らに包囲されているようなものです」

「何故奴らは全員ここに集まっているのですか?」

研究員A「奴らは集団で行動するからです」
 ▼ 735 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 18:00:37 ID:yQsg0GTQ [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員B「これがまた奴らの恐ろしいとこなのです」

「具体的にはどんな感じにですか?」

集団の恐ろしさは何となくわかる。

どんなポケモンだって束になってかかって来ればひとたまりもない。

だが奴らがどのように恐ろしいか細かいことまでは分からない。

研究員A「仮に奴らの中の一体が獲物を見つけたとします。すると奴は特殊な周波数の鳴き声で仲間に知らせ、集団で一気に仕留めるのです。どんな相手にもお構いなしにです」

「弱い強い関係なしですね」

研究員B「はい。血も涙もありません」
 ▼ 736 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 18:11:43 ID:yQsg0GTQ [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「集団でとにかく攻める。思ったよりもシンプルな戦法ですね。これなら対策はできそうですね」

研究員A「ですがそのシンプルさがまた厄介なのです」

研究員B「単独行動なら何とか一体ずつ地道に倒していくことができます」

研究員C「強い相手でもそれならこちらは数で対抗できます。1体10以上で」

研究員D「効率は悪いですが一番確実です」

研究員A「ただ奴らの場合それが通用しません。最悪21体まとめて攻めてきますよ

「そうなったら私たちはとても対抗できそうにありませんね・・・」

研究員F「集団でかかってきても1体1体がそれほど強くなければまだ対抗はできます。ただ、奴らの場合強さも桁外れです」

 ▼ 737 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 18:49:34 ID:yQsg0GTQ [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「どのくらい強いのですか?種族値などは」

研究員A「はっきりとした数値は分かりません。そもそも奴らには種族値などはあてはまりませんので」

「当てはまらないというのは?」

研究員B「奴らは私たちが人工的に作り上げたポケモンです。サイボーグとミュータントのハイブリッドでポケモンの理論は通用しません。ポケモンというより化け物に近いですが」

研究員A「種族値を割り出すにも曖昧で難しい部分が多すぎて割り出せないのです」

「ですが人工的に作られたポケモンでもミュウツーやゲノセクトは種族値がはっきりしていますが」

研究員B「ミュウツーは遺伝子工学、ゲノセクトは機械工学を駆使して創られました」

研究員C「この二匹の場合どのように誕生したか明白ですので種族値なども簡単に割り出せます」
 ▼ 738 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 19:00:12 ID:yQsg0GTQ [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員D「その点キラーリザードンはコンピューター工学、遺伝子工学、その他複数のハイテク技術を駆使して創ったのです」

研究員E「その為いろいろ複雑なのです。口で説明するのは難しいですが」

研究員F「創った私たちですら奴らが誕生した詳しいメカニズムも分かっていません」

「いろいろ難しいのですね」

研究員A「はい。本当に奴らは複数の要素が複雑に絡み合って誕生しましたので」

「私にとってもちょっと難しいですが、とにかく明確な数値を出すことは難しいのですね」

研究員B「はい」

「あとは機械と生物では数値の基準も異なるものあるんですね」
 ▼ 739 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 19:12:43 ID:yQsg0GTQ [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員B「全くその通りです。奴らは両方の要素を兼ね合わせていますのでなおさら難しいです」

俺にとってもこの話は複雑で少し難しい。

だがとにかく生態などの関係で数値は割り出せないことは分かった。

研究員A「ただ私たちの推測ですが、奴らの性能を種族値にあてはめますと攻撃、防御、特攻、特防は共に数千は軽くいっているかと思います」

「そ、そんなにですか?」

俺は呆然としてしまった。

少なくともポケモンに詳しい人なら数千がどれほど桁外れか分かるだろう。

研究員B「先ほども聞いた通りあくまで私たちの推測なのではっきりとした数字は分かりません」
 ▼ 740 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 19:25:12 ID:yQsg0GTQ [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員C「ただ種族値に換算してそのくらいはいっているのは確実だと思います」

「数千なんて・・・そんな数値ありえませんよ。何かの間違いでは・・・」

研究員A「この数値を導きだしたときは信じられませんでした。我が身を疑いましたよ」

研究員B「私もです。ただその後もスーパーコンピューターも駆使して何度も演算し直しましたがやはりこの数値でした」

研究員C「間違いではないでしょう・・・信じたくありませんが・・・」

研究員D「これがうちのスーパーコンピューターが導き出した奴らの種族値などの強さの結果です」

そう言うとDは俺に一枚の書類を手渡した。

そこには細かい字でびっしりと奴らの強さに関する演算結果が記されていた。
 ▼ 741 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 19:36:26 ID:yQsg0GTQ [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
傍から見ればずらっとひたすらアルファベットや数字や記号が複雑に並んでいるようにしか見えないが、俺にはすぐに分かった。

ようやくすると確かに奴らの攻撃、防御、特攻、特防の4つの項目は数千に及ぶという結果だった。

世界最高峰のCPUを備え、圧倒的な演算処理能力を誇るスーパーコンピューターが出した結果なのだから信憑性は高いと言わざるをえない。

「そんな・・・」

もはや言葉を失った。

研究員一同「・・・・・」

彼らもまた言葉が見つからない様子だ。

お互いを静寂が包み込み、重く絶望的な空気が流れる。
 ▼ 742 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 23:47:03 ID:yQsg0GTQ [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「何だ?どうしたんだキサマら、何黙ってるんだ」

ヤミカラス「何か言ったらどうなんだよ!」

「今彼らから聞いたんだが、奴らは思っていた以上にとんでもない強さなんだ」

ドンカラス「何だ?そんなに強いのか?」

「ああ。ドンさんが今まで戦ってきたポケモンとは比べものにならないくらいにな!全てか桁外れだ」

ドンカラス「ほう、面白い。今まで以上に骨のある奴ということか。これは久しぶりに腕が鳴るな」

ヤミカラス「そいつらにボスの力を見せてやってくださいよ!」

ドンカラス「もちろんだ。今まで口ほどにもない奴らばかり相手にしてきて退屈してたとこだ。楽しめそうだな」
 ▼ 743 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/09 23:56:49 ID:yQsg0GTQ [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンさんたちは余裕そうだった。

だがドンさんたちは奴らの恐ろしさを知らないだろう。

種族値という数字で伝えた所でドンさんたちにはピンとこないかもしれないが・・・

「悪いが、ドンさんたちでも歯が立たないかもしれないぜ」

ドンカラス「何だと?キサマ今のは聞き捨てならんぞ!」

ヤミカラス「ボスがかなわないわけないだろ!デタラメ言うな!」

「いやデタラメなんかじゃない。奴らの種族値は1万以上はあるらしいんだ」

ドンカラス「シュゾクチ?何だそれは」
 ▼ 744 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/10 00:10:23 ID:313gUFOw [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「まぁポケモンの強さみたいなものだ」

ドンカラス「つまりその数字が高ければ高いほど強いのか?」

「そんなところだな」

ドンカラス「だが1万と数だけ言われてもワシにはピンと来んぞ」

やっぱりか。

ヤミカラス「どのくらい強いんだよ」

「ざっくり言うと一番強いポケモンはメガレックウザとメガミュウツーだがそれでも800いかないくらいだ。だからそのポケモンの10倍以上強いんだ」

ドンカラス「まさかそれほどとは。思った以上に手ごわそうだな」
 ▼ 745 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/10 00:25:57 ID:313gUFOw [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「でもそう言えばボス、メガミュウツーを倒したこともあったじゃないですか」

ドンカラス「そういえばそんなこともあったな」

「何!?本当かそれは」

ドンカラス「ああ。ずっと前キサマに6Vのミュウツーを倒したことがあると話しただろ?※」

「ああ、そう言えばな」

ドンカラス「そいつを倒した数日後だ、今度はそいつはメガ進化してワシのところに戦いを挑んで来たんだ。まぁ軽くゴットバードや悪の波導で返り討ちにしてやったがな」

ヤミカラス「ボスにはどんなポケモンも敵いませんからね」

「メガミュウツーも倒したのか。さすがだぜ。ドンさんの種族値は500ぐらいだがドンさんは800種類以上いるポケモンの中で一番強いのは間違いないな」



※前作「自然に我が身を寄せて」序盤100レス付近参照。

注:一番強いのはメガミュウツー、800種類以上いるポケモン、というのはいずれも2019年1月10日現時点でのデータです。今後新しいポケモンが発見されれば更新される可能性は十分あります。
 ▼ 746 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/10 00:38:59 ID:313gUFOw [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「フン、当たり前だ。ワシ相手には種族値なども通用しないしな」

「だがそうは言っても奴らは桁外れに強いことに変わりはない。何しろ生物兵器だからな。さすがのドンさんでも太刀打ちできるか」

ドンカラス「フン、バカにするな!あのメガミュウツーも簡単にひねりつぶしたんだ。百戦錬磨のワシにかなう相手などいないぞ!いくらでもかかって来いってとこだ!」

ヤミカラス「それでこそボスですよ!」

相変わらず余裕のドンさん。

だが俺には少し強がっているようにも見えた。

やがて研究員Aが重い口を開いた

研究員A「・・・ナルディさん本当にすみません。今さらになってこんなことを切り出してしまって・・・」

それに続くように
 ▼ 747 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/10 00:49:53 ID:313gUFOw [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員B「もっと早く言うべきでしたよね」

研究員C「ですが私たちもこんなことなかなか言いづらくて」

研究員D「せっかくナルディさんもやる気になって下さってるのに、こんなやる気をそがれるようなこと、私たちも言えなくて・・・」

研究員E「本当は怖くてしょうがなかったんですがナルディさんには感づかれたくない思いで余裕のあるふりをしていたのです」

研究員F「決して隠したり騙したりするつもりなどはなかったのですが・・・」

研究員A「切り出そう切り出そうと思っていたのですがズルズル引きずってなかなか切りだせなくて結局こんな土壇場で・・・すみませんでした」

研究員一同「すみませんでした」

そう言って研究員たちは俺に頭を下げた。
 ▼ 748 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/10 01:08:06 ID:313gUFOw [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス「おい今度は一体何だ?」

ヤミカラス「こいつら何かやったのか?」

「ドンさんたちは気にしなくていいぜ。すまない後にしてくれ」

ドンカラス「フン、都合悪いとすぐのけ者にしおって!」

ヤミカラス「お前はいつだってそうだよな」

「そういうつもりじゃないぜ。頼むから気を悪くしないでくれ・・・」

何かとへそを曲げるのもドンさんたちの特徴だ。

その度に俺は気を使わなければならない。
 ▼ 749 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/11 00:18:36 ID:Y25QjptI [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
(何でいちいちご機嫌取らなきゃいけないんだ)

そう理不尽に思うこともあったがもう今となっては慣れてしまった。

「・・・そんな、皆さん頭を上げて下さい。何もそこまですることないですよ」

研究員A「ですが・・・」

「たしかに最初この話を聞いた時は驚きましたよ。まさかこれほどまでの強さだとは思いませんでしたので。ただ、なかなか言いだせなかった気持ちは私にも痛いほど分かります。事実言いにくいですよね、こんな事実」

研究員B「ナルディさん・・・」

「それに私たちが立ち上がらなくて誰が立ち上がるんですか!なにより私たちの平和の為に!今はこんなこと気にしてる場合ではないですよ!」

研究員A「確かにそうですよね!」
 ▼ 750 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/11 00:27:44 ID:Y25QjptI [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員B「ナルディさんの言う通りですよ」

「では皆さん続けましょう!」

研究員一同「はい!」

研究員C「それから奴らは素早さは大体数百から千くらいかと思います」

「先に述べた4項目と比べると低めですね」

研究員C「それでも一番素早さの値が高いポケモンでも200ありませんからね。驚異的な数字ですよ」

「確かに。スピードも相当ですね」

研究員D「はい。最高速度は超音速ステルス戦闘機を上回るかもしれません」

 ▼ 751 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/11 00:42:46 ID:Y25QjptI [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「そんなにですか。ちなみに私の故郷アメリカの空軍が使っているF-15イーグルというステルス戦闘機は最高時速3000kmでマッハ3近くのスピードが出せます※」

研究員B「アメリカにはそんなすごい戦闘機があるんですか!」

「はい。アメリカの軍事力は世界最大と言われていますので。※もしや奴らはそれより速いですか?」

研究員A「最大瞬間スピードは下手したらそれを上回るかもしれませんね」

「マッハ3を上回るとは。恐ろしい奴らですね」

研究員B「ただあくまでそのスピードを出せるのはほんの一瞬です。普段はそんなに速くは飛べません」

「それを聞いて少し安心しました。常にマッハ3で飛んでいたらどれだけ恐ろしいか」



※F-15ステルス戦闘機に関する情報です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/F-15_(%E6%88%A6%E9%97%98%E6%A9%9F)
英語版→https://en.wikipedia.org/wiki/McDonnell_Douglas_F-15_Eagle

※2019年1月現在のデータです。
 ▼ 752 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/11 00:49:43 ID:Y25QjptI [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員C「ただ普段も奴らは驚異的なスピードで飛べることに変わりありません。決して油断はできませんよ」

「そうですね。それから奴らのHPはどうですか?」

研究員D「奴らのHPは・・・測定不能です」

「え?試算でおおよその数値も出せないのですか?」

研究員D「はい。奴らのHPはもはや底なしです」

研究員E「上限が存在しません」

「ということは、不死身ですか?」

研究員F「ほぼそれに近いと言えます」
 ▼ 753 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/11 01:17:06 ID:Y25QjptI [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員A「奴らは戦闘意欲にあふれ生命力も高いです。皮膚は鋼よりも頑丈でミサイル1発くらいではビクともしません」

研究員B「己の身が朽ちるまで決して殺戮をやめないのです」

「私は今回の為に銃火器をたくさん用意しましたが、それだけでは無理でしょうか?」

研究員C「少なくとも自動小銃くらいでは厳しいかもしれません」

研究員D「それに奴らにはタイプの相性などももちろん通用しません。どんなタイプのポケモンの技も効かないのです」

「銃火器ですら効かないのですからポケモンの技ではなおさらでしょう・・・」

研究員C「あと言い忘れてしまいましたが実は奴らの体内には特殊合金の金属骨格を埋め込んであるのです」

「金属骨格!?そんなものまで・・・・」
 ▼ 754 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/11 16:45:13 ID:Y25QjptI [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員C「はい。兵器にする為肉体もより強化しようと」

ドンカラス「・・・さっきから聞いていたがしかしとんでもない奴らだな。桁外れの強さと素早さの上に鋼のような肉体と骨格で不死身とはな」

ヤミカラス「俺、こんな奴らの相手できる自信ないですよ、逆に俺たちが殺されますよ・・・」

珍しくヤミカラスが弱音を吐く。

ドンカラス「今更何言っとるんだキサマは!この腰抜けめ!」

ヤミカラス「すいません!」

ドンカラス「危険を顧みず立ち向かうのがワシらだろう!こんな時に弱気になっててどうする!」

ヤミカラス「はいボス!」
 ▼ 755 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/11 17:03:29 ID:Y25QjptI [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そう言って活をいれるドンさん。

研究員A「・・・元は私たちがいけないのです。兵器にしようと奴らを極限まで強化してしまった為にこんなことになってしまって」

研究員B「私たちは遺伝子工学やハイテク技術を悪用してポケモンを兵器化するという研究者はもとい人間としてとんでもないことをしてしまったのです」

「悪用なんて、そんなことないですよ。元はコトブキシティの平和を目的に防衛力を高める為にやったことじゃないですか」

研究員C「ですがいくら防衛力を高めるためとは言え、私たちはポケモンを兵器に仕立て上げ、戦争にまで利用しようと考えていたのです。ポケモンたちだって、鉄砲玉のような扱いを受けたくて生まれてきたわけではありません!」

研究員D「私たちの心の底に巣くう汚れた心が原因で、こんな行動に駆り出てしまいました。決して許されることではありません」

研究員E「これだったら普通にポケモンを殺した方がマシです。私たちのやったことはそのくらい残酷なことです」
 ▼ 756 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/11 18:56:21 ID:Y25QjptI [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員F「挙句の果てにこのように人々を危険にさらして街までめちゃくちゃになってしまって」

研究員G「私たちも市長も、後悔してもしきれません」

「そう言えば市長も死んで詫びようと考えたと言っていました」

研究員B「そのことは私たちも市長から聞いています。私たちだけが奴らの餌食になれば良かったですね」

研究員C「まったくです。周りを巻きこまず私たちだけが奴らに殺されれば良かったです」

研究員D「ですから今回の戦いで奴らと相討ちになれば、と思っています。それで皆さんが幸せになれれば・・・」

研究員E「こんな罪を犯した私たちに生きている価値はありません。ナルディさんだけでもどうか、生き延びてください」

「何言ってるんですか!殺されれば良かったとか!生きている価値はないとか!そんなこと言わないで下さい!人が死んで喜ぶ人なんてどこにいるんですか!」
 ▼ 757 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/12 00:15:33 ID:ZSEo4nxM [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
研究員A「ですが私たちが奴らに殺されても皆バチが当たったととしか思ってくれないですよ」

研究員B「住民の皆さんは反対していたにも関わらず私たちはこんなとんでもないことを強行してしまったのですから」

「そんなことないですよ!お願いですからそんな卑屈にならないで下さい!」

ヤミカラス「そもそもお前らがこんな化け物を作らなければこうはならなかったんだぜ!」

ドンカラス「まったくだ。本来だったらキサマらは死んで詫びるべきだな!」

ヤミカラス「それか、いっそのこと奴らと道ずれに」

「ドンさんたちもそんなに責めないでくれ!言っていい事と悪いことがあるぜ!彼らだって彼らなりに反省して」

ドンカラス「何だキサマ、こんなやつらの肩を持つのか?」
 ▼ 758 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/12 00:23:38 ID:ZSEo4nxM [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「そういうのじゃないぜ!共に戦う仲間だろ!今更そんないがみ合ったって何もならないぜ!」

ドンカラス「フン!・・・」

研究員A「あのナルディさん。そんなにドンカラスたちを責めることないじゃないですか」

研究員B「そうですよ。私たちの為に喧嘩なんかしないで下さい」

「すみません。ただ彼らが皆さんのことをすごい責めてたので」

やっぱりドンさんたちの言葉が彼らに通じないのは幸いだった。

通じていたらと思うと

研究員C「いいのです。気にしないで下さい」
 ▼ 759 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/12 00:32:36 ID:ZSEo4nxM [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ですが・・・・」

研究員B「彼らが何て言っているのか私たちには分かりません。ただ、私たちのことを目の仇にしてどのように責めているかくらい見当がつきます」

研究員C「私たちもポケモンと触れ合ってきましたので」

研究員A「ただ責められて当然でしょう。私たちはそれだけのことをしたのですから・・・」

研究員B「ドンカラス、ヤミカラス、君たちにとっても申し訳ないことをしてしまったね。本当にすまない」

そう言ってドンさんたちに頭を下げる研究員B。

だがドンさんたちは。

ドンカラス「キサマ謝ったくらいで済むことか!」
 ▼ 760 イムラー◆zcCRlWbLiA 19/01/12 00:40:19 ID:ZSEo4nxM [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤミカラス「そうだ!死んで詫びろ!」

「ドンさん!ヤミカラス!やめてくれ!せっかく謝ってるのにそれはないだろ!」

ドンカラス「フン!・・・・」

ヤミカラス「けっ!何だよ!・・・」

ドンさんたちは不機嫌そうにそっぽを向いた。

「・・・すみません。せっかく謝って下さっているのにドンカラスたちが」

研究員B「いえ、ですからいいですよナルディさん。気になさらないで下さい」

「すみません・・・ただ皆さん聞いて下さい」
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