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【SS】リシテアがアニポケの世界に迷い込んだ(再建て)【FE×ポケモン】

 ▼ 1 タチ@かわらのかけら 20/11/07 06:16:19 ID:.iSs08nM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今まで安価ssだったけど他人にも言われたし自分でも思っていたことで安価だと過疎りやすいし捌ききれないので普通のSSに変えました。今後は気まぐれで安価するくらいになります。

これから見る人でも面白くできるように頑張ってみます。応援してくれるとモチベにも繋がるので

安価】リシテアがアニポケの世界に迷い混んだ https://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=1287625
【安価SS】リシテアがアニポケの世界に迷い込んだ! https://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=1314567
の続きです

ファイアーエムブレム風花雪月の金鹿の学級の生徒、リシテア=フォン=コーデリアがアニポケの世界に迷い込むクロスオーバー作品です。その他、ルキナや?ギムレーが?エーデルガルトが?出てくるストーリーです。

見にくかったりしたら遠慮なく文句言ってください。

下に少し長めのキャラ紹介が続きます
 ▼ 776 シテア推しのイーキド博士 21/04/13 10:27:32 ID:xVJERFNA [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
コーキー「早いね。わずか2日でリベンジだなんて。強くはなれたかい?」

リシテア「当然です。」

スマホロトム『今回の対戦カードはリシテア選手VSコーキー選手、使用ポケモンは2対2。』

リシテア(!!)

コーキー(へぇ)

ドローンロトム『それでは両者ポケモンを!』

リシテアはボールを構える。

リシテア(ウォーグル以外はわかっていない…………ならば私も分からないものを仕掛ければ…………ムックルにも繋げることが出来る。)


ポォォォォォォォン


ウルガモス「ウルガァァァァァァ!」

ルチャブル「ルチャアアアアアアア!」


2匹がボールから飛び出す。


リシテア(かくとうタイプ………………これなら)

コーキー(ウルガモス…………迂闊な近接戦闘は避けたいけどね。)


ドローンロトム『バトル!スタート!』

https://www.youtube.com/watch?v=IWS7Y3jKAGo


ドローンロトムの掛け声が響く。


コーキー「さて、どこから仕掛けるか」

リシテア(いきなりこちらの手札を見せる必要は無い。相手の出方がわかってからのほうが確実…………)

ルチャブル「ルチャ…………」

ウルガモス「クルルルル」


互いに睨み合いが続く。


コーキー「少し手札を見せても平気か…………相手が何を仕掛けるか知りたいしね。"シザークロス"」

ルチャブル「ルッチャア!」


腕を構えてルチャブルはウルガモスへと向かう。
 ▼ 777 シテア推しのイーキド博士 21/04/13 10:39:39 ID:xVJERFNA [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
リシテア「"いとをはく"」

ウルガモス「ガルモォォ!」


するとウルガモスから四方八方へと糸が吐かれる。


コーキー「壁と壁の間に吐いてワイヤーにしたか…………けどそれはこっちの足場になってないかい?」

ルチャブル「ルチャ!」


ルチャブルは糸を伝いウルガモスに近づいてゆく。


ビンッ!


ルチャブル「?!」

コーキー「?!なんだ。」


突如ルチャブルは空中でバランスを崩す。


リシテア「"かえんほうしゃ"」

ウルガモス「ウルガアアアアア!」

ルチャブル「チャブアアアアアアアアアアアア!?」


ルチャブルが燃え盛る火炎に吹き飛ばされる。


コーキー「ルチャブル!?」

リシテア「"いとをはく"」


ブシュウウウウ


ルチャブル「ルチャ!?」

コーキー「しまった!」


ルチャブルはあっという間に手足を封じられる。


ウルガモス「ガァァモオオオ」
ルチャブル「!?」


零距離にまで接近するウルガモスにルチャブルは息を呑む。
 ▼ 778 シテア推しのイーキド博士 21/04/13 10:51:50 ID:xVJERFNA [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
リシテア「"ほのおのまい"」

ウルガモス「ガアアアアアアア………………」

ルチャブル「ルチャ!?ルチャ!」

コーキー「振り切るんだ!ルチャブル!」


その声も虚しくウルガモスの周りに焔が渦巻いてゆく。


ウルガモス「ウルガアアアアアアア!」

ルチャブル「ッア!?」


渦巻く炎がルチャブルめかげて放たれた。

辺りを黒煙が包む。


リシテア「げっほげほ!」

コーキー(これはしてやられたね…………)


煙が晴れると地面に大穴が空いていた。その中には…………


ルチャブル「………………………………………………」๑ ๑


黒焦げのルチャブルが倒れていた。


ドローンロトム『ルチャブル戦闘不能。ウルガモスの勝ち!』


リシテア「勝てたのはいいですけど…………煙たい………………ウルガモス今度同じことをやる時は別の技にしましょう。」

ウルガモス「ガモ?」

コーキー「お疲れ様、ルチャブル。」

コーキー(太い糸に混じって極細の糸を紛れ込ませてたか………………目の前の情報に囚われすぎたのが敗因か)

ドローンロトム『次のポケモンを』

コーキー「けど僕のウォーグルには見切れない訳でもない!」


ポォォォォォォォン


ウォーグル「ウオオオオォォォォ!」

リシテア「来た。ウォーグル………………」
 ▼ 779 シテア推しのイーキド博士 21/04/15 21:45:38 ID:FJLESIWs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コーキー「"いわなだれ"!」

ウォーグル「ッ!ウオォ!」


細かく散らされた岩が広範囲に放たれる。


ビンッ!ビンッ!バィン!


糸から岩が幾つか弾け飛ぶ。


コーキー「そこか…………排除しとこう。ウォーグル!」

ウォーグル「ウオォ!」


ウォーグルは指示を受け次々と爪で切り裂いてゆく。


リシテア「"ほのおのまい"」

ウルガモス「ウルガアアアアア!」

ウォーグル「ウォ!ッ!」


ウォーグルは咄嗟に身を逸らして回避を行う。


ウォーグル「ウォグ?!」


糸に引っかかりながらもウォーグルは体勢を立て直す。


コーキー(ほっとくわけないか…………オマケに糸は耐火性と来た。)「早く倒さないとダメそうだね。」


リシテア「………………………………」

コーキー「…………………………………………よし。ウォーグル、突撃!」

ウォーグル「ウオオォ!」

リシテア「"ギガドレイン"!」

ウルガモス「ガモモモモモ!」

コーキー「今だ!糸に向かってバックステップ!」

リシテア「!?」


ウォーグルはすかさず糸へ飛び退く。


コーキー「この勢いならかわせまい!"はがねのつばさ"!」
 ▼ 780 シテア推しのイーキド博士 21/04/17 12:43:03 ID:unhQoaAc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウォーグル「ウオオオオォォォォ!」


糸で勢いの増したウォーグルが射出される。


リシテア「"ギガドレイン"」
ウルガモス「ウ!ッガアアアアアアアア!?」

ウォーグル「ウォ!?ッオオオオオオ!」


攻撃を受けながらもウォーグルは翼を押し進めて攻撃をする。


ウルガモス「ウルガァ!?」


必死の抵抗虚しくウルガモスは吹き飛ばされる。
しかし、


リシテア「"いとをはく"」
ウルガモス「ルガッ!」ブシュウウウウ


リシテアの咄嗟の指示でウルガモスは糸を張り巡らせて倒れた。


ウルガモス「…………………………………………………」๑ ๑

ドローンロトム『………………ウルガモス、戦闘不能。』


ドローンロトムは地面に倒れたウルガモスを確認し告げた。


コーキー「次の一手に繋げたか………………」

リシテア「ウルガモス、戻ってください」


リシテアはボールにウルガモスを戻した。次のボールを構える。


リシテア(相手のポケモン一体とウォーグルに僅かなダメージそして最後の糸…………結果としては充分)


ポォォォォォォォン


ムックル「ムックルルルルルル!」

コーキー「やっぱり残しておいたか…………この糸もムックルのためって訳か………………」

リシテア「ムックル、勝ちますよ。」

ムックル「クル!」
 ▼ 781 シテア推しのイーキド博士 21/04/19 16:15:53 ID:oQsUTg7k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
https://www.youtube.com/watch?v=kUuJFyBFOho


コーキー「"いわなだれ"!」

ウォーグル「ウォ!ウォオオオオオオ!」ビュンッ!


ムックルに向けて岩の礫が放たれる。


ムックル「ムック!ムルルッ!クルルル!」


指示無くともムックルはかわしながらウォーグルに向かう。


コーキー「"はがねのつばさ"!」

ウォーグル「グルオオオ!」


"はがねのつばさ"が"いわなだれ"ごとムックルを切り裂いた………………ように見えたが


コーキー「!! 上!」
ウォーグル「ウォ!?」

リシテア「"つばさでうつ"!」

ムックル「クルルルルルルルルルル!」

ウォーグル「ウォグル!?」


上空からの強烈な一撃にウォーグルの防御は弾かれ吹き飛ばされてしまう。


リシテア「いいですよムックル…………先制を取れた。」

ムックル「ムック!」

コーキー「前より速い………………油断なんか出来ないね…………」
 ▼ 782 シテア推しのイーキド博士 21/04/21 14:50:38 ID:rEQAdcmA NGネーム登録 NGID登録 報告
コーキー「これをかわせるか…………"ぼうふう"からの"いわなだれ"!」

ウォーグル「ウォオオオ!」ゴオッ!


辺りの風がウォーグルを包み込む。砕け散る音と共にウォーグルの防御膜が完成する。


リシテア「前のと同じ………………けど2度同じ技は通じません。ムックル!」

ムックル「クルッ!」


ムックルは岩の嵐に向かい飛び立つ。


コーキー(いい動きだ………………けどその岩の中には)

リシテア(小さな岩が紛れ込んでる……だから…………)「"みきり"!」

ムックル「ックルル!」

コーキー「!?」


ムックルは大きい岩をかわした後に"みきり"発動させウォーグルの懐へ潜り込む。


リシテア「"つばめがえし"」

ムックル「クルッ!」

ウォーグル「ウォグッ!?ッグオオオオオオオル!?」


至近距離の2連撃がウォーグルに炸裂する。


コーキー「看破されていたか…………ウォーグル、"ぼうふう"」

ウォーグル「ウウォオオオオオ!」

リシテア(何を……)


ドゥン!


次の瞬間ウォーグルの防御膜が破裂する。


ムックル「クルッ?」コチン


ムックルの額に小石がぶつかる。


リシテア「風向きが…………ムックル!避けてください!」
 ▼ 783 ーボック@ほのおのいし 21/04/24 23:19:56 ID:Pegwz8RY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ムックル「クルルッー!?」


突如ムックルの体が小さな"いわなだれ"に包まれる。


コーキー「防御がダメなら攻撃に転じればいい話さ。ウォーグル、"ばがぢから"!」

ウォーグル「ウォ!」ガシッ!

ムックル「ムッ!?………………クゥゥ…………」


ウォーグルはムックルを鷲掴みにして締め上げる。


リシテア「ムックル!脱出を…………!!」

ムックル「クルル…………クゥ………………」

リシテア(締めあげられて力が!?)

コーキー「トドメ!」

ウォーグル「ウオオオオォォォォォォ!」

ムックル「クルルルルルッー!?」


ドゴォォォォォォォオ


ムックルが地面に投げつけられ砂煙が辺りを舞う。


ムックル「クッ…………ルル…………」

リシテア「ムックル…………?」

コーキー「倒れきれないなら再び攻撃するまで!もうその体では抵抗できまい!ウォーグル、"ばかぢから"」

ウォーグル「ウォグ!」


ギュウウウウウ


ムックル「ムックウウウウウウゥゥゥー!?」


鷲掴みにされムックルは苦痛の声をあげる。


リシテア「ムックル!」(どうする……?もう掴まれてる……回避は………………)

リシテア「回避………………出来るかどうかは分からないけれど…………ムックル、力を抜いてください!」

ムックル「ク!…………………………」

 ▼ 784 ルノズク@ポケトレ 21/04/29 21:35:55 ID:4wEouKA. [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コーキー「ウォーグルトドメだ!」

ウォーグル「ウォ!オオオオッ!」


ムックルは再び地面へと投げられる。


リシテア(ここ……!)「"みきり"!」

ムックル「クッ!ルルァッ!」

コーキー「なに!?」


ムックルは地面に接する寸前に体を逸らして飛び上がる。


リシテア「そのまま"つばめがえし"で上昇!」

ムックル「クルルルムック!」

ウォーグル「グォォォォ!?」


驚き戸惑うウォーグルは上昇するムックルの攻撃に直撃する。
ムックルは勢い止まらずさらにその先へと飛び立つ。


ムックル「ムックウウウウウウウウウ!」


ついにムックルは雲をつきぬける高さまで飛び上がる。


リシテア「ムックル!あんたが気に入っているその技ヲタ叩きつけてやりなさい!」


「" ブ レ イ ブ バ ー ド " !」


ムックル「クルッ!ゥゥウゥゥウウウウウウ!」


飛行の闘気を纏いムックルは太陽が如く光り輝く。


コーキー「相打ち覚悟か…………じゃあウォーグルも最終奥義を使おう!」


「"いわなだれ"!そして"ぼうふう"!」


ウォーグル「グルッオオオオオオオオオオオオ!」


風に岩が巻き上げられウォーグルを包んでゆく。


リシテア「これは…………まるで…………」
 ▼ 785 シテア推しのイーキド博士 21/04/29 21:49:51 ID:4wEouKA. [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コーキー「巨大な岩の鎧に見えるかい?その通りこれがウォーグル最大にして最強の奥義!」


「"ロック鳥"だ!」


ウォーグル「オオオオオオオオオオオッ!」


巨岩の鳥は唸りをあげる。


コーキー「さあ来るがいい!この技の威力を突破しない限りムックルに勝ち目はなぁい!」

リシテア「…………ムックル!"ブレイブバード"!」

ムックル「クルルルルルルルルルッ!ムックウウウウウウ!」


闘気が青白く輝き神速の勢いで"ロック鳥"を纏ったウォーグルに向かう。


コーキー「迎えうてぇ!」


ウォーグル「 ウ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ ! 」


ガッ!


音も感じぬほどの衝撃と共に技同士が激突する。


コーキー「ぐううう!まさかこれほどの威力とは…………」


ゴゴッ!


鈍い音と一緒に"ブレイブバード"が押され始める。


コーキー「押し切れ!」

リシテア「ムッ……クルゥゥ!」


「クルルルルルルルルルッ!」


コーキー「なんだ!?」
リシテア「?!」


2人の目に"ブレイブバード"の闘気が強まりより青白く輝く様子が写った。


ウォーグル「ヴォ!?グオオオ!」
 ▼ 786 シテア推しのイーキド博士 21/04/29 22:03:54 ID:4wEouKA. [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウォーグルの"ロック鳥"が弾かれバランスを崩す。

"ブレイブバード"は再び空にとびあがる。


「 ム ウ ウ ウ ウ ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ !」

コーキー「何だこのパワーは!?」

ウォーグル「ウォ!?ウオオオオオオオオオオオオ!?」


ゴッ!


ドゴオオォォォォォォ


コーキー「ウォーグル!?」

リシテア「……………………」


畏怖するウォーグルの叫びと共に"ロック鳥"は粉々に散り"ブレイブバード"が直撃する。


地面にたたきつけられた衝撃で闘気が爆発を起こし地面を砕き砂煙が舞い上がる。


リシテア「うっ!?」
コーキー「のあっ」


2人がたっていられないほどの衝撃が響き渡る。


リシテア「…………ッ!」(どうなった!?)


高く舞い上がった砂煙が段々と晴れてゆく。


リシテア「…………!!」


「………………ムクバアアアアァァァァァァァァ!」


"ムクバード"が倒れるウォーグルを前に勝利の雄叫びをあげる。


ドローンロトム『ウォーグル戦闘不能。ムクバードの勝利。よってこのバトルはリシテア選手の勝利となります。』


リシテア「進化…………?いつ…………?」

コーキー「おつかれさん、ウォーグル。」(おそらくあの"ブレイブバード"が青白く光った時か…………リシテアくんの声に応えたかレベルに到達したか…………)
 ▼ 787 シテア推しのイーキド博士 21/04/29 22:18:16 ID:4wEouKA. [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リシテア「ムクバード…………?」

ムクバード「ムクバァッ!」


ムクバードは「どうだ!」と言わんばかりに胸を張る。


リシテア「………………頑張りましたね、きゃっ!?」


リシテアの声を聞くとムクバードは抱きつくようにリシテアの胸に飛び込む。


コーキー「ちょっといいかい?リシテアくん。」

リシテア「ちょっ!痛っ!え?!なんですか!?」

コーキー「君のムクバードの"ブレイブバード"やけに威力が高いと思ったんだ。"ロック鳥"が威力で負けることは今までなかったんだ。」

リシテア「……………………」

コーキー「多分君のムクバードの特性は"すてみ"なんだ。それならあの威力も納得がいく。」

リシテア「"すてみ"………………確かにあんたそんな戦法好きですよね…………。ウルガモスが残してくれた糸を全く使いませんでしたし…………」

コーキー「"ブレイブバード"覚えている以上それを活かした戦いが必ず要求されるはずだ。君が出来るように祈っておくよ。」

リシテア「はい、…………いやに親切ですね。」

コーキー「僕はひこうタイプを広めたいからね。一体でも使う人には考えを広めて行きたいんだ。っと僕はこれで失礼するよ。」


コーキーは風と共に消えてしまった。


リシテア「ムクバード。」

ムクバード「クバッ?」

リシテア「楽しかったですね。」

ムクバード「ムクバァッ!」


ウォーグルへリベンジを果たしたムクバードとリシテア、翌日クロードとイングリットの元に勝利報告と一緒にムクバードの写真が遅れれてきたのだった。
 ▼ 788 シテア推しのイーキド博士 21/04/29 22:26:48 ID:4wEouKA. [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ある夜のギムレー


ギムレー「すー…………すー………………」

キバゴ「キバッ………………」

ニャビー「……………………………………」


この日ギムレーは自室でニャビー、キバゴと一緒に寝息をたてて熟睡していた。特にニャビーはギムレーに(無意識に)抱きつかれるように寝ていた。

この二匹は常にギムレーについており寝る時は必ず一緒にいるのが日常だ。


そしてある日の深夜…………


ギムレー「………………………………」


ギムレーはふと目を覚まし辺りを見回す。すると胸にいつもの感覚がなかった。


ギムレー「ニャ…………ビー?」


ヒュルル………………


何故か開いている窓から吹き込む風がギムレーの意識をハッキリさせる。


『ニャビーの家出?』
 ▼ 789 シテア推しのイーキド博士 21/04/29 22:48:04 ID:4wEouKA. [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ギムレー「……………………」


日の出ともに再びギムレーは目を覚ます。

あの後夢と思い込むことで再び眠ったのだ。だが再び目を開けても目覚めた時と変わらず窓は開いていた。


ギムレーは晴れない気持ちのままキッチンへと向かう。


ニャビー「ニャァブ…!」


そこにはニャビーがいた。嬉しそうな声でギムレーの脚に頬擦りを始める。


ギムレー「……………………………………」


ギムレーは何も言わずにニャビーをわしゃわしゃと撫で回す。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


サトシ「おはよー!あっギムレー!もう起きてたんだ。」

ギムレー「私は寝ぼすけでは無いんですよ。」

サトシ「………………なにかあったのか?」

ギムレー「何が?」

サトシ「顔が…………その…………オニゴーリ。」

ギムレー「は?」


その日のギムレーはいつになく険しい表情をしていた。それは誰が見ても明らかであった。


コハル「ギムレーさん…………?」

ギムレー「なんです?」

コハル「なにか悩み事…………あるのかなって…………あるんだったら力になれたら」

ギムレー「学校。遅刻しますよ。」

コハル「え?!あっ………………」


コハルは背中を押されて否応なしに登校させられた。


ルキナ「…………………………………………」
 ▼ 790 シテア推しのイーキド博士 21/05/11 15:40:23 ID:Pqu230DE NGネーム登録 NGID登録 報告
その日のお昼

ギムレー「………………………………」


ギムレーは昼寝をしているニャビーを睨むような勢いで見つめながら昼ごはんを食べていた。


「手前、座りますよ。」


ルキナがちょうどルキナの目の前の椅子に腰かける。


ルキナ「ニャビーの何を気にしているのですか?」

ギムレー「そんなこと」

ルキナ「目線ズレてませんよ…………」

ギムレー「ぐっ…………この…………」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


ルキナ「家出してるかもしれないんですか?ニャビーが?」

ギムレー「わざわざ声に出さなくて結構ですよ。見間違いでなければ自分から窓を開けて抜け出してるかもしれないんです。」

ルキナ「家出…………」

ギムレー「?…………家出?」

ルキナ「…………もしかしたらギムレーさんに不満があって家出してるとか…………」

ギムレー「じゃあなんで今ここで寝てるんですか?」

ルキナ「むぅ…………そう言われれば…………」

ギムレー「もう一日見てみます。ギルガルドを影に忍ばせておきます。ギルガルドに固定カメラでもつけさせればスマホロトムで様子も見れるでしょうし。」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


その日の夜


ギムレー(そもそもニャビーが本当に出ているかどうかもよく分かりませんね…………)


ギムレーは布団の中で寝てる振りをしつつニャビーを見るとまだ寝たままだった。


ギムレー(!!動いた!?)


ニャビーはのそのそと動き出すと小さな窓へ向かって歩き出す。
窓辺へ着くとニャビーは器用に鍵を開けていく。
 ▼ 791 シテア推しのイーキド博士 21/05/18 06:17:43 ID:TVLQWVzQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
するりとニャビーは窓の外へと抜けていき姿を消す。


ギムレー「やはり外に出ていましたか…………さて、ギルガルド。」


ギルガルドが影から覗かせるカメラからスマホロトムにニャビーの様子を映し出す。


ギムレー「意外と見にくいですね…………どこを歩いているんですかこれ…………?」


ニャビーは暗闇の道を段差を越えて、屋根を渡り歩き、細い脇道を渡り歩く。


すると段々騒がしい声が聞こえてきた。


ギムレー「ポケモンの鳴き声…………?」


「フシャアアアアアア!」


ニャビーの声だろうか?凄まじい唸り声と共にカメラが突如暗転する。


ガタタッ!


ギムレー「!!」


カメラに何かが当たったらしく破壊される。ギムレーのスマホロトムにサッーーと鳴る砂嵐だけの画面に切り替わった。


ギムレー「…………………………」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


しばらく経つとギルガルドが戻ってきた。


ギムレー「随分とカメラがズタズタにされていますね。まるで引き裂いたかのような…………」


ギルガルドが持ち帰ったカメラはすっかりとバラバラにされていた。


ギムレー「明日は直接着いて行きますか………………」
 ▼ 792 シテア推しのイーキド博士 21/05/25 07:06:40 ID:3nVYjyMM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして夜…………

やはりニャビーはギムレーのベッドから抜け出して窓から外へとすり抜けてゆく。

そしてギムレーもそれを追うように別の窓からニャビーを追いかける。


ギムレー「私の目は暗闇でも良く見えますね…………なぜ今まで気づかなかったんでしょう。」


ギムレーは深夜で暗い夜道でも遠くにいるニャビーの姿をはっきり捉えて追えていた。


ギムレー「この向き…………昨日と同じで下っている…………クチバシティの街中に向かっている…………?」


ニャビーは坂を下りいわゆる都会と言われるであろう街中に向かって駆け抜ける。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ギムレー「ッ………………」


人気も少ない夜のクチバシティ、入り乱れる細い道を辿るうちにニャビーをギムレーは見失ってしまった。


ギムレー「しらみつぶしに当たるしかありませんね。」


細い路地裏から大きな道路までひたすらギムレーはニャビーを探し回る。


ギムレー「!!」


「ニャー!」


ギムレーは気配を感じたが飛び出してきたのはただのニャースだった。


ギムレー(私はなぜ警戒を…………)


「ニャオー!」


間もなくニャルマーが先程のニャースと同じ方向へ走って消えてゆく。


ギムレー「…………………………?」


この時ギムレーはなんの疑問も抱かずにニャビーの捜索を再開させた。
 ▼ 793 シテア推しのイーキド博士 21/05/29 15:58:28 ID:DZyckXb. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その後も…………

ギムレーの前をレパルダスが横切る姿、電線を伝うニャルマーの姿を見かけた。


ギムレー「全て南………………ここから南…………港…………?」


ギムレーはひとつの考えを元にクチバシティの港に向かって歩いた。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

クチバシティの港


人気の居なくなった港、気配は特に感じなかった。


ギムレー「あてが外れましたかね…………!!」


フシャアアアアア


遠くから威嚇する声がギムレーの耳に届く。


いくつか建物を超えると一際明るい建物があった。声はそこから聞こえるらしく小さな窓からこっそりと覗く。
 ▼ 794 シテア推しのイーキド博士 21/06/05 12:46:01 ID:8t72Gh.o [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
中には地下に続くような階段が見えた。声はそこから断続的に聞こえ続けてくる。

ギムレーは建物の中に降り立ちそっと階段を下る。

下るにつれ音楽や人のガヤまで聞こえ始めてきた。


階段をおりきるとそこはなにかの会場のようだった。


ウワァヒャヒャー!!!

やっちまえー!


金網で仕切られた場所ではポケモン同士が戦っており柄の悪そうな観客たちは声をあげていた。


ギムレー「まるで闘技場ですね…………」

「なんだ、ねーちゃん?ここは初めてか?」

ギムレー「………………誰?」

「げへへ、俺様はここの案内人だ。ここの地下闘技場は金をかけたポケモンバトルを行うのだ。」

ギムレー「金?違法では?」

「おいおいそれも知らないでここに来たのかよ!ここじゃ法律なんざ存在しない!半ば黙認されている合法的な闘技場なのだ!」

ギムレー「そうですか。っとニャビーを探さなければ…………」

「ニャビー?あれか?」

ギムレー「?」


男が指を指した方向は観客席の上段。そこには見覚えのあるニャビーが戦いを見ていた。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


ニャビー「ンニャブ…………」


ット


ギムレー「こんなところに来てたんですね。ニャビー。」

ニャビー「ニャ?!ンニャブ!ニャー!」


ニャビーは突然現れた自身のトレーナーに驚き戸惑いジタバタしてしまった。


ギムレー「怒ってませんよ…………今のところは。それで私に黙ってなぜこんなところに?」

ニャビー「ニャ…………」
 ▼ 795 シテア推しのイーキド博士 21/06/05 13:08:20 ID:8t72Gh.o [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニャビーは金網で囲まれたバトルフィールドを指さす。

『さぁ!ここからはエキシビションマッチだ!本日のチャレンジャーはオーダイルを連れたルーキ!そして対するは!地下闘技場の絶対王者!パンテーラだぁぁぁ!』


ウオオオオオオオオオオオオ!


炎が吹き出す演出と共にガスマスクをつけた男が現れる。マスクをつけていてもわかるくらいに鬣のような髪の毛が目立つ。


『それではバトル開始だー!』

ルーキ「行け!オーダイル!」

オーダイル「オゥアアア!」


ボールが投げられるとルーキのボールからはオーダイルが現れる。


パンテーラ「…………!」

「ガオオオオオ!」

ギムレー「獅子?」


『出たあ!パンテーラのエース!カエンジシだああああ!』


ニャビー「ニャビィィィィィ!」


会場が歓声に湧くとギムレーの隣に座るニャビーは突然興奮し始める。辺りにいつの間にかいたネコポケモン達も騒ぎ出す。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ルーキ「"ハイドロポンプ"!」

オーダイル「オォォォ!ダアアアア!」


圧縮された水のブレスがオーダイルの口から発射される。


パンテーラ「!!」


ザバアアアアアア!


カエンジシにぶつかると白い煙が辺りに広がる。それと同時に会場がざわめく。


ギムレー「なるほど…………」
 ▼ 796 シテア推しのイーキド博士 21/06/05 13:21:05 ID:8t72Gh.o [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カエンジシ「フンッ!」

『さすがは王者のポケモン!無傷だあああ!』

ギムレー「飛んでくる前に熱の膜でも張って水を蒸発させたのでしょう。ほのおタイプならどのポケモンもできるはず。」

ニャビー「ニャ?」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ルーキ「クソ!"アクアジェット"!」

オーダイル「ダアアア!」


オーダイルは勢いよく水を纏い、ジェット噴射の勢いでカエンジシ目掛けて攻撃を仕掛ける。


パンテーラ「"ハイパーボイス"!」

カエンジシ「ウオオオオオオオオオオオオオ!」

オーダイル「ダッ!?オダア!?」


強烈な音波が水で勢いを増してオーダイルを止めた。


ルーキ「立て!オーダイル!」

オーダイル「!?…………!?」

『あっと!オーダイル動けない!』

パンテーラ「終わりにしよう…………」


カエンジシの周りに火球がいくつも現れ始める。


パンテーラ「ヌゥウウウウ!」


" 獅 子 炎 弾 " !


オーダイル「オダッ!?オダアアアアアアアアアア!」


多数の火球は炎の獅子となりオーダイルに襲いかかった。


『"獅子炎弾"!爆裂ー!パンテーラのカエンジシだけが使える。超!"やきつくす"だァァァァ!』

ギムレー「そんな物が…………」


オーダイル「ダアアア…………」๑ ๑
 ▼ 797 シテア推しのイーキド博士 21/06/06 23:08:43 ID:pEfocfDw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『やはり強い!チャレンジャーの攻撃をものともせず今回も圧勝だァァァァ!』


ワアアアアアアアアアアアアッ!


地下にビリビリと響く勢いの歓声が湧いた。


ニャビー「ニャンビィィィィ!」

ギムレー「なるほど…………ニャビー、あなたアレと戦いたいんですね。」


飛び跳ねて興奮するニャビーを見ながらギムレーはつぶやく。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

翌日の朝

パーク内


ギムレー「まぁ、はっきり言いますとニャビー、あなたではあのカエンジシには勝てないでしょう。」

ニャビー「ニャ?!」


ニャビーは目を点にして驚く。


ギムレー「そりゃあそうでしょう。あなたは強力な技は使えても実力はまだキバゴと同程度。」

ニャビー「ニャ…………」


ニャビーは尻尾を垂れ下げて落ち込んでしまう。


ギムレー「だから、あと3日でどうにかします。」

ニャビー「ニャ?」

ギムレー「3日後です。あの闘技場でパンテーラと戦います。もうエントリーしましたし。」

ニャビー「………………………………」ポカーン

ギムレー「さっ早く始めましょう。なにぶん時間が少ないですからね。」


ここからニャビーの超ハードな特訓が幕を上げた。
 ▼ 798 シテア推しのイーキド博士 21/06/08 13:46:44 ID:DfBMJpi. NGネーム登録 NGID登録 報告
ギムレー「バンギラス、岩を。」

バンギラス「バンッ!」


ギムレーのバンギラスはどこからともなく巨大な岩をいくつも取り出して辺りに置く。


ギムレー「これを砕いてください。"フレアドライブ"で。」

ニャビー「ニャ!?」

ギムレー「あなたの"フレアドライブ"はまだ炎をまとった"たいあたり"程度、これを砕けないようじゃあのカエンジシと対等には戦える訳ありません。」

ニャビー「………………………………」

ギムレー「それじゃあ、私は用事を済ませてくるのであとは…………」


ギムレーは瞬時に移動を行い去っていった。


ニャビー「…………………………ニャビ!」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


ニャビー「ニャアアアアアアア!」


ドゴッ!


ニャビー「ニャビィィ!?」


ニャビーは数回目の未完成の"フレアドライブ"を放つも岩には傷一つつかない。


ニャビー「ッ!ニャアアアアアアアアア!」


再び炎をまき散らし岩に"フレアドライブ"を放つ。


その様子をギムレーは遠くの木から見ていた。


ギムレー「やっぱり……ただの炎をまとった"たいあたり"ですね。」


十数分後


ニャビーはへとへとになり地面に倒れ込んでいた。


ギムレー「さすがに戦闘中でアレは発動しませんね。」
 ▼ 799 ピナス@アッキのみ 21/06/08 15:24:47 ID:qx.kzRas NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウソでしょこんなに続けてるのかよ
見上げたタフさだな
 ▼ 800 シテア推しのイーキド博士 21/06/11 12:00:51 ID:hge2vA3E NGネーム登録 NGID登録 報告
ギムレーが思い浮かべたのは特性、"もうか"。

戦闘中自身の体力が減りピンチに陥ると体が猛火に包まれてパワーアップする特性だ。かつてニャビーは戦闘中にこの特性を発動させて完璧な"フレアドライブ"を使って見せた。


ギムレー「ニャビー。」

ニャビー「ニャ?」


ギムレーはニャビーの近くに近寄り話しかけた。


ギムレー「少し変えてみましょう。ギルガルド。」

ギルガルド「ギル!」


ギムレーの影に潜んでいたギルガルドが影から浮かび上がる。


ギムレー「ニャビーの"フレアドライブ"の特訓に付き合ってあげてください。軽い戦闘のように。」

ギムレー「そしてニャビー、あなたはギルガルドの硬い守りを突破して見せなさい。」

ニャビー「ニャッ!」


ニャビーは早速炎を撒き散らして特訓を再開させる。


ニャビー「ニャンブゥゥゥ!」


ガキィ!


やはりニャビーの攻撃はギルガルドの盾に簡単に止められてしまう。


ギムレー(さて、どこまでやれるか………………)
 ▼ 801 フレシア@リバティチケット 21/06/13 08:14:42 ID:Aw6gwL5I NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
誰も読んでない
 ▼ 802 シテア推しのイーキド博士 21/06/16 00:26:12 ID:/jxok7Co NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴチン


ニャビー「………………………………」


ギルガルドの盾に止められニャビーはズリズリと地面に落ちる。


ギムレー「……………………………………とりあえず続けてみてください。」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ギムレーはニャビー達に特訓を続けさせて研究室の資料を何かヒントはないかと漁っていた。

主に"もうか"とニャビーの資料だ。


ギムレー「"もうか"とはそれを持つポケモンによっても性質が変化する………………」


ギムレーは資料のページをめくり読み進める。


ギムレー「最近では相手の火炎を吸収して体内の炎を強くし"もうか"になる個体もいた…………これなら…………!」


ギムレーは資料を片付けて様子を見るついでにニャビーの元へ戻ることにした。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ギムレー「!!」

ニャビー「ニャッニャッニャッニャッッブゥ!」


相変わらずギルガルドの盾に受け止められてはいたもののニャビーは炎の"たいあたり"を加速させていた。


ギムレー「"ニトロチャージ"の兆候…………このくらい出てきてもらわないと…………それにこれなら……」


ギムレーから僅かに笑みが漏れだした。


ギムレー「さて、…………ニャビー。一つだけあなたの"もうか"を引き出せそうな方法を見つけましたよ。試しますか?」

ニャビー「ニャッー!」

ギムレー「ならば…………ギルガルドは下がってください。」

ギルガルド「ギル!」


ギルガルドは再びギムレーの影へと消えてゆく。


ギムレー「サザンドラ、来てください。」

辺りを飛んでいた自身のサザンドラを呼び寄せる。
 ▼ 803 シテア推しのイーキド博士 21/06/22 14:57:39 ID:byjI2Mok NGネーム登録 NGID登録 報告
サザンドラ「サザ?」

ギムレー「ニャビーの特訓、付き合ってください。」

ニャビー「ニャ?」

ギムレー「今からサザンドラの吐く"かえんほうしゃ"を出来るだけ取り込んでみてください。」

ニャビー「ニャンブ!」


ニャビーはギムレーの考えを直観的に感じ取ったのか構え始めた。


ギムレー「では、"かえんほうしゃ"!」

サザンドラ「ザァ!」


サザンドラの口と両腕から一斉に火炎が放射されニャビーに襲いかかる。


ニャビー「ニャッビッ!」


ニャビーは全身で火炎を受け止めるもののジリジリと押されていった。


ニャビー「フギャッ!」


結局押し切られてしまった。


ギムレー「最初はこんなもの……………………!」


ギムレーはニャビーの異変に気がついた。

ニャビーの毛がメラメラと燃えるように逆だっていた。


ギムレー「炎を喰らった…………?量は多くなさそうですけど…………」


ギムレーはある仮説へとたどり着く。


ギムレー「ニャビー、"ニトロチャージ"!」

ニャビー「ニャッビィ!」


ニャビーの体から炎が勢いよく吹きでる。


ギムレー(やはりそうだ…………僅かな炎でもこの子は"もうか"を発動させている。本当ならどこまで炎を喰らえるのか見てみたい所ですがこの力のコントロールを優先しておくべきですね。)

ギムレー「"フレアドライブ"。」
 ▼ 804 シテア推しのイーキド博士 21/06/25 08:57:53 ID:F51AZQnA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニャビー「ニャアアアアアア!」


ニャビーの炎の温度が高まり青い炎へと変貌してゆく。


バシュゥウゥ


ギムレー「あっ!」


ニャビーの炎は激しい煙を立てて消え失せた。


ニャビー「ニャッ!?」

ギムレー「1回につき1回ですか…………燃費は最悪といったところですね…………」


ヨタヨタなニャビーを抱きかかえギムレーは部屋に戻っていく。


ギムレー「あと2日…………何ができるか…………」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

翌日…………そして次の日もまた同じような特訓をニャビーは繰り返した。


ギムレー「翌日の夜ですか…………ニャビー、行けますか?」

ニャビー「ニャンブ!」


ニャビーは威勢よく応える。
 ▼ 805 シテア推しのイーキド博士 21/06/25 10:58:23 ID:F51AZQnA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
翌日の夜
クチバの港 とある場所


ギムレーは誰もいない建物に入る。地下に続く階段からは賑わう声が聞こえてきた。


ギムレー「やれやれ、このような騒がしいのは苦手です…………」


ため息を着きながらギムレーとニャビーは階段を下ってゆく。


地下に着くと先日と同じように始まってすらいないのに大いに賑わっていた。


「お待ちしておりました。」


ギムレーは案内人のような大柄の男に案内されて控え室に入った。


ギムレー「意外に綺麗ですね。…………」


ズンッズンッ!


どこから重い足音が聞こえてくる。


ギムレー「これはこれは…………はじめまして。パンテーラさん?」

パンテーラ「……………………」


ガスマスクから飛び出している鬣のような髪を荒ぶらせながら大きいソファに座る。


ギムレー「…………………………」

ニャビー「ニャ………………」

パンテーラ「……………………………………」


パンテーラはジッとニャビーを見つめる。


パンテーラ「そろそろだ……………………」

ギムレー「……………………!!」


ノックされ扉が開けられ案内人が現れた。
 ▼ 806 ジョンド@ジャポのみ 21/06/28 18:26:35 ID:lLUgfziE NGネーム登録 NGID登録 報告
>>799
>>801
これ同じ奴かコメントしてるのか?
 ▼ 807 シテア推しのイーキド博士 21/07/03 22:39:02 ID:5NOoC/I2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「そろそろ試合でございます。お二人共ご準備を」


パンテーラは重々しい音を鳴らしながら立ち上がるり会場へ向かってゆく。


ギムレー(何一つ情報得られませんでしたか…………)
「ニャビー、目にものを見せてやりましょう。」

ニャビー「ニャッ!」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

会場


「ヒュウウウウウウウ!」「ウオオオオオオオオオオオ!」


ギムレー「ッ!やかましい………………」


会場は騒がしい音楽と声が籠り熱気に溢れていた。


『さぁ今夜もこの地下闘技場のチャンピオンへの無謀なチャレンジャーが現れたァ!』


ギムレー「はぁ…………」


『チャレンジャーギムレーだあぁああああ!』


ギムレーが会場に入ると派手にミストが噴射される。


「うぉぉおおおおお!」「女だ!珍しいぞ!」「イケてるじゃないか!」


ギムレー「💢」


『そして!我らが無敗の絶対王者!パンテーラの入場です!』


「「「「オオオオオオオオオオオオ!」」」」


会場は更なる熱気に包まれる。


パンテーラはどっしりとした態度で入場する。辺りは火炎が吹き出すような演出が加わっている。
 ▼ 808 シテア推しのイーキド博士 21/07/03 23:49:31 ID:5NOoC/I2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「それでは両者!ポケモンを!」

パンテーラ「!!!」


ポオォォォン!


「カ エ エ エ ェ ェェン!」


立派な鬣をなびかせながらモンスターボールからカエンジシが飛び出す。


ギムレー「ニャビー」

ニャビー「ニャッ!ニャンブゥ!」


ギムレーの指示でニャビーは勢いよく飛び出す。


「なんだそいつは!?」「戦いを舐めてるんじゃねーぞ!」「ぶははははは!」


ギムレー(少し黙らせますか…………)


思わずギムレーが手に魔力を込めかけたその時


「それでは!バトル開始!」


審判の合図でバトルの火蓋が切って落とされた。


ギムレー「ッ……………………ニャビー、"ニトロチャージ"。」

ニャビー「ニャッ!ニャニャニャンブッ!」


ニャビーは炎をたぎらせながら加速してゆく。


カエンジシ「グルルルル…………カエ!」

ニャビー「!?フニャゴォ?!」


『おっとまるで効いていない、パンチで軽く返されてしまったー!』


ギムレー「ニャビー、退きなさい。」

ニャビー「ニャッ!」

ギムレー(さぁ、撃って来なさい…………)
 ▼ 809 ッチルドン@クラボのみ 21/07/04 07:19:48 ID:I7Tw9KcE NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
bbsにfeアンチを増やした作品とか紹介されてて草
 ▼ 810 シテア推しのイーキド博士 21/07/07 14:51:06 ID:pDJcQMzs [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
パンテーラ「………………………………………………」

カエンジシ「ゴロロロロロロ………………」

ギムレー「………………………………」

ニャビー「ッ……………………………………」


『両者!睨み合いが続いている!』


パンテーラ「…………………………"獅子炎弾"」

カエンジシ「ガルオオオオオオオ!」


痺れを切らしたのかパンテーラの方から指示が飛んだ。


ギムレー「来た………………ニャビー、構えなさい。」


放たれた火球が炎でできたカエンジシへと姿を変える。


『出たっー!パンテーラのカエンジシの超必殺技!"やきつくす"を応用した技!』


カエンジシ「ガァッ!」


カエンジシの声に呼応し炎のカエンジシ達はいっせいにニャビーに飛び掛る。


ギムレー「ニャビー!」

ニャビー「ニャアアォゥ!」

パンテーラ「!!!」

カエンジシ「!?」


ニャビーは炎のカエンジシの懐に飛び込み喉元を炎ごと食いちぎった。
ダメージの影響か炎のカエンジシは消え失せた。


ニャビー「ニャァブゥゥゥゥ!」


ニャビーの体から炎が吹き出す。


『こっこれは!ニャビーから炎が溢れ出した!?』


ギムレー「"ニトロチャージ"」

ニャビー「ッニャォゥ!」
 ▼ 811 シテア推しのイーキド博士 21/07/07 22:25:21 ID:pDJcQMzs [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ギュンッ!


カエンジシ「カッ!?」


強烈な加速と共にカエンジシの額にニャビーがぶつかる。
加速した攻撃影響でカエンジシは僅かにのけぞった。


『なんと!ニャビーがパンテーラのカエンジシに一撃を与えた!』


ギムレー「"ニトロチャージ"」

ニャビー「ニャァウ!」


さらに加速してカエンジシに向かってニャビーは突っ込む。


パンテーラ「…………………………」バッ!

カエンジシ「カエェン!」


"獅子炎弾"で出された炎のカエンジシの内の一体がニャビーに向かい走り出す。


ドンッ!


炎のカエンジシ画ニャビーに激突すると爆音と炎が辺りに広がる。


ニャビー「ニャアアアアアアア!」

ギムレー(吸収した………………がまずいですね…………)

パンテーラ「なるほど、見せてもらった。」


グッ!


ニャビー「ッニャッ………………ゴッ!」


ギムレーの不穏な予感は見事的中、カエンジシは僅かに逸らししっぽでニャビーを受け止めて締め上げた。


ギムレー「チッ…………気づかれた………………わざわざひとつだけ出したのは確かめるためですか……………………」

パンテーラ「その通りだ、お前のそのニャビーの能力は恐らく炎の吸収、そして自分の炎へと変えること更なる強化をするため"獅子炎弾"の一つを吸収した、見事に引っかかったお前のニャビーはこのザマだ。」

ギムレー「………………………………………………」


ギムレーはチラとニャビーに視線を向ける。
 ▼ 812 ノズ@はつでんしょキー 21/07/21 21:28:53 ID:PpWceHho NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ギムレー「"フレアドライブ"」

パンテーラ「!!」

ニャビー「ニャアアアアアアア!」


ニャビーの体が熱くなり炎が燃え上がる。


パンテーラ「投げろ!」

カエンジシ「ッエェン!」


カエンジシは勢いよくしっぽで掴んだニャビーを投げ飛ばす。


ニャビー「ニャッ!」


ニャビーは着地し危機を脱した。


ギムレー(今ので炎は切れた………………どこから炎を得る…………)

パンテーラ「"ギガインパクト"」

カエンジシ「カエエェェン!」


隙もなくカエンジシはエネルギーを纏いニャビーへと襲い掛かる。


ニャビー「ニャビッ!」


ニャビーは"ニトロチャージ"で加速した身体でそれをくぐりぬける。


カエンジシ「ガルルルエエ!」


カエンジシはエネルギーを纏いつつ地面を削りながらニャビーを追う。


ガリリリリリ


ギムレー(火花………?)


カエンジシの大きなエネルギーによって削れる地面からは火花が跳びはじける。


ギムレー「ニャビー、カエンジシに向かって走りなさい。」

ニャビー「!?」
 ▼ 813 ャラランガ@カセキのクビナガ 21/07/22 08:56:06 ID:ZSH69bPk NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
うんち
 ▼ 814 ャノビー@ボーマンダナイト 21/07/22 10:22:14 ID:NrUobIhM NGネーム登録 NGID登録 報告
面白い
支援
 ▼ 815 メンカ@バシャーモナイト 21/07/29 10:54:35 ID:AcV6afZ6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニャビーは困惑したが迷いを振り切りカエンジシに向かって炎を纏い走り出した。

ニャビーとカエンジシ、お互いがぶつかろうとした瞬間、


ドゴゴッ!


突如カエンジシが爆発する。
カエンジシは身を引き爆発をかわしたがあまりには爆発の炎が残っていた。


パンテーラ「チッ」


ニャビーすかさずその炎を喰らった。


ニャビー「ニャア゛アオオオゥ!」

ギムレー「ニャビー、焼き払いましょう。"ほのおのちかい"」


ニャビーが両手を地面に叩きつけると地面から大量の火柱がつき上がる。


パンテーラ「ふむ……」

カエンジシ「カエン!」

パンテーラ「来るか!"まもる"!」

ニャビー「ッニャ!?」


"ニトロチャージ"で加速した体を活かし急接近したニャビーは再び防がれ飛ばされてしまう。


パンテーラ「"ギガインパクト"!」
ギムレー「"ニトロチャージ"」

カエンジシ「カエ?!」


ニャビーは"キガインパクト"が放たれるより早くカエンジシの顔面を殴り飛ばした。

加速し威力の増した一撃にカエンジシは転倒してしまった。


ギムレー「"ニトロチャージ"!」


再加速したニャビーが再びカエンジシに飛び掛る。


カエンジシ「グル!」


カエンジシは身を逸らしてそれをかわした。
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