▼  |  全表示375   | << 前100 | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

【SS】 夢に向かうサトシへ

 ▼ 1 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/16 23:45:23 ID:lxSuDMO6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アニポケXY&Z編の最終回、感動しました。
これまで描かれてきたストーリーを考えると、サトシとセレナにとっての、最高の別れ描写だったのではないでしょうか。

このSSは、そんなアニポケ最終回で描かれていなかった部分にスポットを当てた、“半”オリジナルのストーリーです。
最終回のサイドストーリー的なものとして見て頂ければと思います。



毎日更新は出来ませんが、よろしければお付き合いください。




 ▼ 36 タチマル@げんきのかたまり 17/01/18 13:39:04 ID:SJK1XTps NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
はあああああんんんん
支援
 ▼ 37 リージオ@ブレイズカセット 17/01/19 01:24:19 ID:yPcPc1ag NGネーム登録 NGID登録 報告
こっちも支援
 ▼ 38 オスバメ@たわわこやし 17/01/19 07:45:10 ID:6qLWFC1U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 39 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:28:00 ID:vK2Fr5QE [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 1-3 】


ビオラさんとザクロさんに挨拶して、私たちはハクダンジムを後にした。

うぅ……、2人にも私がサトシのこと好きってバレちゃったし……、そんなに私って分かりやすいのかなぁ。

それでもサトシは全然気付いてないみたいだし、どうなんだろう。


 サトシ 「さて。それじゃあまずはメイスイタウンだな」

 セレナ 「うん」


そんな私の気も知らないで、サトシはメイスイへと足を進める。ハクダンの街を出ると、木々が生い茂る街道が始まる。3番道路だ。

人工のものは何もない、自然豊かな森の道。こんな道は今までも通って来たけど、やっぱりサトシと2人っきりだと、見えてくる景色も違って見える。



   *** 「あれ? もしかしてサトシさん?」


 サトシ 「ん?」


そんなことを考えてると、突然、後ろから声をかけられた。

振り返ってみると、そこには私たちと同い年くらいの男女の姿が。声を上げたのは男の子の方だけど、2人が居た場所は、何故か道から外れた茂みの中だった。
 ▼ 40 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:29:00 ID:vK2Fr5QE [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ※※※(女) 「サトシって……カロスリーグ準優勝の?」

 ***(男) 「そうそう。いやー、まさかこんなところで会えるなんて! あ、僕はハルキ」

 ※※※(女) 「私はルイナよ。よろしく」


茂みから出てきた2人は、さっそく自己紹介を始める。

その辺の礼儀正しさを見るに、変な人たちじゃなさそうだ。


 サトシ 「オレはサトシ……って、知ってるんだよな」

 セレナ 「ふふっ。凄いバトルだったもんね。私はセレナです」

 ハルキ 「こちらこそよろしく。サトシさんは……」

 サトシ 「“サトシ”でいいよ」

 ハルキ 「そうかい? サトシの決勝戦、あれは凄かった! カロスリーグ史上でも一、二を争うレベルのバトルだったよ!」

 サトシ 「サンキュー。まぁ、結局アランに負けちまったけどな」

 ハルキ 「なに言ってるんだい。勝ち負けなんか関係ない。あのバトル、熱いワザのぶつかり合い、その迫力が良かったんじゃないか!」

 ルイナ 「それに、不思議な姿のゲッコウガ! あれ格好良かったなぁ」
 ▼ 41 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:30:00 ID:vK2Fr5QE [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ハルキ 「そうそう! そのゲッコウガのこと詳しく聞きたいんだ! サトシとセレナは、これから何処へ行くんだい?」

 サトシ 「えっと、メイスイを通って、アサメまで行くんだ」

 ハルキ 「なるほど。じゃあ僕たちも、メイスイまで同行してもいいかい?」

 サトシ 「あぁ、構わないぜ」

 ハルキ 「おぉありがとう! 色々聞きたいことがあるから助かるよ!」


あぁ……。

なんだか流れで、メイスイタウンまで、この2人も同行することになっちゃった。

ハルキとルイナ――、別に悪い人じゃないんだろうけど、こう、せっかくサトシと2人きりのチャンスだったってことを考えると、とっても複雑な気持ち。


 ルイナ 「ハルキは珍しいポケモンのことになると止まらないから。しばらくサトシに べったりよ」

 セレナ 「そうなんだ」

 ルイナ 「その辺は たまにキズだけど、けっこうワイルドなのよ、ハルキって。私の自慢の彼氏」

 セレナ 「彼氏……」
 ▼ 42 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:31:00 ID:vK2Fr5QE [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ルイナ 「セレナは……、サトシと付き合ってる感じ?」

 セレナ 「ふぇっ!? ちちち違うよ! 私たちはそのっ、一緒に旅した仲間ってだけで……!」

 ルイナ 「2人っきりなのに?」

 セレナ 「それは たまたま! いつもは4人で旅してたんだから!」

 ルイナ 「……なにテンパってるの?」

 セレナ 「あっ、そんな訳じゃ……」

 ルイナ 「はは〜ん。セレナ、サトシに片思いってこと?」

 セレナ 「うぐっ……」

 ルイナ 「図星みたいね」

 セレナ 「大きな声で言わないで」

 ルイナ 「大丈夫よ。あなたのサトシ、ハルキとの会話に夢中じゃない。相当ポケモンが好きなのね」

 セレナ 「うん。サトシ、ポケモンのことになると いつもそう」

 ルイナ 「ふ〜ん」


サトシとハルキは、会って間もないって言うのに、意気投合したのか、バトルの話で盛り上がっていた。

ゲッコウガ、凄かったもんね。カロスリーグはテレビ中継されてたし、こうやって興味を持つトレーナーが居てもおかしくないか。
 ▼ 43 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:32:00 ID:vK2Fr5QE [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ルイナ 「ところでセレナって、珍しいポケモンとか持ってるの?」

 セレナ 「珍しい?」

 ルイナ 「えぇ。旅してるってことは、色んな出会いがあるでしょ? そうすると、なかなか見れないレアなポケモンを持ってるんじゃないかな〜って」

 セレナ 「う〜ん……、旅の途中で珍しいポケモンに会ったりはしたけど、ゲットは してないなぁ」

 ルイナ 「えー勿体ない」

 セレナ 「だって私には、もう最高のパートナーが居るんだもん」

 ルイナ 「セレナのポケモンたち?」

 セレナ 「うん。テールナーと、ヤンチャムと、ニンフィア。一緒に夢を目指そうって約束した、私の大切なポケモンたちなの」

 ルイナ 「その夢って?」

 セレナ 「パフォーマンスを極めて、カロスクイーンになること。エルさんに負けないくらいの、みんなを笑顔にできるパフォーマーになることなんだ」

 ルイナ 「あぁ、ポケモンパフォーマーね。ゴメン、私、そこまで興味ないかも」

 セレナ 「あっ、そうなんだ」

 ルイナ 「まぁ、興味は人それぞれよ。私みたいにバトル派の女だと、パフォーマンスに魅力は感じないのよね」

 セレナ 「う〜ん、確かにパフォーマンスはバトル要素ないもんね」
 ▼ 44 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:33:00 ID:vK2Fr5QE [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ルイナ 「けど、ポケモンと夢を目指すってのは嫌いじゃないわ。頑張りなさいよ」

 セレナ 「うん。ありがとうルイナ」


そうだよね。全ての人が、パフォーマンスに興味がある訳じゃない。

トライポカロンの会場は、いつも沢山の観客が入るけど、それだって、開催都市に住んでる人 全員じゃない。

ポカロンは女の子の祭典だけど、それに興味を持ってくれる大人や男性がいる一方、反対に、興味の無い子供や女性も居る。

これから夢を目指すにあたって、そういうことも、少しは考えないといけないのかな。


 セレナ 「ルイナはバトル派って言ったけど、ジム巡りとかしてたの?」

 ルイナ 「えっ? ううん、そう言う訳じゃないわよ」

 セレナ 「じゃあ、大会とかに?」

 ルイナ 「バトル派って言ったけど、どちらかって言えば、バトルを見る方ね。あとは、ポケモンを捕まえること」

 セレナ 「捕まえること?」

 ルイナ 「そっ。珍しいポケモンって、やっぱりゲットしたくなるものじゃない。その辺はハルキと意気投合したのよ」

 セレナ 「じゃあ、ルイナとハルキは……」

 ルイナ 「珍しいポケモンを捕まえる旅……とでも言うべきかしらね。捕まえるまでの戦略とか考えるのも好きだし、その戦略が上手く行ったら嬉しいし、捕まえたら達成感も味わえるし。なかなか奥が深いわよ」
 ▼ 45 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:34:00 ID:vK2Fr5QE [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「ふ〜ん。じゃあルイナ、ルイナのパートナーも、珍しいポケモンなの?」

 ルイナ 「あっ、いや……、そうでもないの」

 セレナ 「そうなの?」

 ルイナ 「何て言うか……、捕まえるのはハルキで、私は、それのサポートが多いのよ。戦略を考えたり、ボールを調達したり」

 セレナ 「ボールにも こだわりがあるんだ」

 ルイナ 「まぁね。それによっても価値は変わってくるし」

 セレナ 「価値?」

 ルイナ 「……あっ、言い方が悪かったかしら。珍しいポケモンは、やっぱり良いボールで捕まえたいってことよ。一種の こだわりね」

 セレナ 「極めてるんだね」

 ルイナ 「まぁね」


そっか。ジム戦やポカロンだけが旅っ訳じゃないんだよね。

ルイナみたいに、珍しいポケモンをゲットするために旅してるトレーナーも居る。トレーナーとポケモンの付き合い方って色々あるんだな。


私たちは しばらく、サトシとハルキ、私とルイナのペアで、旅の話で盛り上がった。

そうこうしているうちに、ハクダンの森を抜けて、あっという間にメイスイタウンに到着した。
 ▼ 46 ーミラー@ハーバーメール 17/01/20 01:34:08 ID:PECMewWk NGネーム登録 NGID登録 報告
こんなところで小説書いてないでさ、原稿に書いて出版社に売り込めば?ここじゃ金にならん。金になるかもしれない出版社に持ってった方がいい
 ▼ 47 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:35:00 ID:vK2Fr5QE [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ハルキ 「それじゃあ、僕たちは この辺で。色々聞けて楽しかったよ」

 サトシ 「あぁ!」

 ルイナ 「じゃあねセレナ。パフォーマンス頑張ってね」

 セレナ 「うん、ありがとう。ルイナもゲットの旅、頑張ってね」

 ルイナ 「えぇ」


簡単な挨拶を交わして、2人は去って行った。

もう夕方だって言うのに、2人は町の外、アサメへと続く1番道路の方へ歩いて行く。

この時間からアサメに向かうとなると、真っ暗になって危ないと思うけど、何処へ行くんだろう。それとも、アサメの途中に家があるのかな?


 サトシ 「なんか ずっとハルキと話してて、ルイナと話せなかったな。セレナ、なに話してたんだ?」

 セレナ 「旅のこと。私はポカロンの話題で、ルイナはポケモンをゲットする話。私の知らないこと、いろいろ聞けたんだ」

 サトシ 「そうだったのか」
 ▼ 48 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:36:00 ID:vK2Fr5QE [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「ハルキもポケモンをゲットすることが好きだって聞いたけど、サトシは どんな話してたの?」

 サトシ 「オレは……、考えてみると、ずっとオレが話してたな」

 セレナ 「そうなの?」

 サトシ 「あぁ。ゲッコウガのことを詳しく聞かれたけど、ピカチュウたちの育て方とか、どんなワザを覚えてるか〜とか。な?」

 ピカチュウ 「ぴか」

 セレナ 「ふ〜ん。やっぱりサトシ、注目されてるんだね」

 サトシ 「そんな大したこと してないのになぁ」

 セレナ 「ううん。カロスリーグ準優勝って、とっても凄いことだと思うよ」

 サトシ 「へへっ、サンキュー、セレナ。……じゃあ、ポケモンセンター行くか?」

 セレナ 「うん」


私たちは、ポケモンセンターへと向かった。

今日はここで1泊して、明日の朝に出発すれば、お昼過ぎにはアサメに着けるはずだ。


 サトシ 「2人だけでポケモンセンターに泊まるの、初めてだよな」

 セレナ 「あっ……うん」 ドキッ
 ▼ 49 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/20 01:37:00 ID:vK2Fr5QE [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そうだ。なんで今まで考えなかったんだろう。

サトシと2人きりってことは、当然、ポケモンセンターの部屋も2人きり。

シトロンが先にジムに戻って、私とサトシ、ユリーカの3人ってことは あったけど、2人きりは、これが初めて。


  セレナ (サトシと2人きりで……、同じ部屋で……///) ドキドキ


サトシのことだから、別々の部屋にしようってことは無いはず。

うぅ……、一緒に旅してた仲なんだから、同じ部屋に泊まるくらい、考えるようなことじゃないはずなのに、すっごく緊張しちゃう。

サトシは……どうなんだろう。

女の子と2人きりで泊まること、恥ずかしくないのかな。緊張しないのかな。ドキドキしないのかな。


  セレナ (あぁもぉ……、変に意識しちゃう……///)


いつも通りで居るのが一番なのに。

もうすぐサトシと お別れなんだから、今この時間を楽しまなくちゃいけないのに。


  セレナ (けど、私の気持ちをサトシに伝えるのって、今がチャンスかも……)


 ▼ 50 マシュ@ながながこやし 17/01/20 07:06:02 ID:XzaxcHlc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 51 ラージェス@たいりょくのハネ 17/01/20 08:12:06 ID:aLIKr0Gw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 52 ース@すごいつりざお 17/01/20 09:21:52 ID:hl5ODU2k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
待ってました!
支援
 ▼ 53 アームド@ふしぎなタマゴ 17/01/21 10:49:38 ID:S9msOBCY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
全力で支援!!!!
 ▼ 54 ルタンク@スピードボール 17/01/22 17:42:05 ID:gK3Q8BZc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>2.>>3.>>4が惨めすぎるな
支援
 ▼ 55 ンナ@フシギバナイト 17/01/23 12:18:11 ID:6vvJCf1I NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
あんたを待ってたぜ
 ▼ 56 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:18:22 ID:Hc2ARRJ6 [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


【 1-4 】


 サナ 「あれ? セレナ!?」

 セレナ 「えっ……サナ!?」


ポケモンセンターに入ると、サナの姿が目に飛び込んできた。

当のサナも すぐに私に気付いたみたいで、駆け寄って来てくれた。


 サナ 「こんなところで偶然! また会っちゃったね。サトシも」

 サトシ 「あぁ」

 サナ 「おーい! ティエルノー! トロバー!」

 ティエルノ 「ん? サトシじゃないか。それに……セレナぁ!!!」

 トロバ 「わぁ。ホント偶然ですね」

 サトシ 「ティエルノにトロバも。どうしたんだ?」
 ▼ 57 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:19:00 ID:Hc2ARRJ6 [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サナ 「私たち、プラターヌ博士から調査を頼まれたって話したよね?」

 サトシ 「あぁ」

 トロバ 「早速明日から始めるんです。まずは2番道路からと言うことで、今日はメイスイに泊まることにしたんです」

 サトシ 「そうだったのか」

 セレナ 「皆も動き出すのよね。頑張って!」
 
 ティエルノ 「もっちろん頑張るよ! セレナの応援があれば常に全力さ!」

 セレナ 「あはは……」

 トロバ 「ところで、シトロンとユリーカの姿がありませんが……」

 サトシ 「あぁ、2人ならジムの調整があるから、ミアレに残ってるんだ」

 ティエルノ 「えっ!? ってことは、サトシとセレナ、2人で旅してるって言うのかい!?」

 サトシ 「そうさ。でも、旅って訳じゃないぜ。オレもうすぐカントーに帰るから、セレナのママに挨拶して行こうと思って」

 トロバ 「そうですか……。リーグも終わりましたし、フレア団の事件も一段落しましたし、サトシの旅も終わったんですね」

 ティエルノ 「そうか……寂しくなるね。でもセレナと2人旅ってことに変わりは無いよね?」

 サトシ 「ん? まぁな」

 サナ 「ふ〜ん」 ニヤッ
 ▼ 58 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:19:40 ID:Hc2ARRJ6 [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ティエルノが何故か必死そうな顔で声を上げる。

それに対して、サトシは さも当然と言った感じで答える。

それを聞いて、サナがニヤニヤしながら私の耳元に近付いてくる。


  サナ 「(セレナ……これチャンスだよ!)」

  セレナ 「(チャンスって……)」

  サナ 「(だって! 今なら2人っきりじゃない! 当然、2人でここに泊まるつもりだったんでしょ?)」

  セレナ 「(そうだけど……やめて恥ずかしいよ)」

  サナ 「(恥ずかしがってる場合じゃないよ! セレナ、今を逃したら、サトシに告白するチャンスは もう無いよ!)」

  セレナ 「(こここ告白って……///)」

  サナ 「(任せてセレナ。私たち、2人のチャンスを邪魔しないようにするからね!)」

  セレナ 「(えっ……それどういう……)」


そう言うと、サナは私の耳元から離れて、ティエルノたちの方を向く。
 ▼ 59 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:20:20 ID:Hc2ARRJ6 [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サナ 「ねぇティエルノ、トロバ! 明日からの調査の確認もあるし、そろそろ私たちは部屋に戻ろうよー」

 セレナ 「さっ、サナ……」


あぁ、サナ、私とサトシの邪魔しないように、ティエルノとトロバを部屋から出さない気だ。

有難いけど恥ずかしいって言うか、そんな……、サトシと2人っきりになることをサナに勧められるのも複雑って言うか……。


 サナ 「ほら2人とも! 調査場所の再確認とか……」


待ってサナそんなに必死にならないで。

だって、友達が近くに居るのにサトシと2人きりになるって、考えてみると すっごく恥ずかしいことだもん。


 ティエルノ 「そうだサトシぃ! これからバトルと行こうじゃないか!」

 サトシ 「バトルか!」

 サナ 「ちょっ……ティエルノ聞いてるの!?」

 ティエルノ 「最後にサトシとバトルしておきたいしね! それにサトシの旅の話とかも聞きたいし、そうだ! 今夜は一緒に寝ようYO!」

 サナ 「え゙っ……」
 ▼ 60 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:21:00 ID:Hc2ARRJ6 [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「そうだな。オレもティエルノのジム戦の話とか聞きたい! 勿論トロバもな!」

 トロバ 「はい! それでは男3人、最後の交流と行きましょう」

 サナ 「ちょっとみんな……」

 ティエルノ 「オーライ! トロバのメガストーンの話は感動的だよ〜!」

 サトシ 「そうなのか!」

 ティエルノ 「って訳でサナ! 僕たちが3人部屋を使うから、サナとセレナは2人部屋を取るといいよ。女の子同士パフォーマー同士、積もる話とかあるよね?」

 サナ 「うっ……(そう言われると否定しづらい)」

 セレナ 「あはは……。いいよサナ。サトシたちはサトシたちで、バトルの話で盛り上がりたいんだよ」

 ティエルノ 「オーケーありがとうセレナ! それじゃあ僕たちは陽が沈む前にバトルしてくるよ! 行くよサトシ、トロバ!」

 サトシ 「あぁ!」

 トロバ 「あ、待ってくださいカメラカメラ!」


そうしてサトシたちは、ポケモンセンターの外へ走って行った。
 ▼ 61 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:21:40 ID:Hc2ARRJ6 [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 サナ 「……もぉ! ティエルノったらホント空気読めないんだから!」

 セレナ 「まぁまぁサナ」


結局 私とサナが、2人部屋で一緒に寝ることになった。

部屋に入るなり、サナは声を上げる。サナとしては、私とサトシを一緒の部屋に したかったみたいだけど……。


 サナ 「セレナも怒った方が良いよ! ティエルノあれ明らかにサトシとセレナを一緒にさせたくない感じだったじゃない!」

 セレナ 「えっ……そうかなぁ?」

 サナ 「そうだよ! ティエルノってばセレナは可愛い可愛いって、会うたびに言ってるんだから!」

 セレナ 「あはは……。悪い気はしないけど……ね」

 サナ 「騙されちゃダメよセレナ! ティエルノ、可愛い女の子みつけたら すぐそうなんだから!」

 セレナ 「確かティエルノって、惚れやすい性格だったっけ?」

 サナ 「うん。セレナは知らないかもしれないけど、私のポカロンを見に来た時だって、他の女の子に見惚れてるんだもん」

 セレナ 「う〜ん……。でもほら、ポカロン参加者は可愛い子が多いし」

 サナ 「それは分かるけど……でも許せないよ!」
 ▼ 62 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:22:23 ID:Hc2ARRJ6 [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「そんなに?」

 サナ 「だってティエルノ、私には可愛いって言ったこと無いのよ!」

 セレナ 「それは酷い!」

 サナ 「確かに友達かもしれないけど失礼よ! 女の子ってそういうことホント気にするんだから!」

 セレナ 「サナだって すっごく可愛いのに」

 サナ 「……まぁそれは今はいいとして、トロバとサトシも、なんでティエルノの策略に嵌っちゃうのかしらね!」

 セレナ 「サトシは純粋だから、ティエルノとバトルしたかっただけだと思うけど」

 サナ 「うん、サトシはね。見た感じ、トロバも自然だったし……はぁ。なんで男の子ってみんな鈍いんだろう」

 セレナ 「うん……」

 サナ 「うぅ……セレナが可哀想だよ。せっかくサトシと2人きりで お泊りのチャンスだったのに」

 セレナ 「お泊りって……///」

 サナ 「だってセレナ、普段はシトロンとユリーカも一緒だから、サトシと2人っきりって無かったでしょ?」

 セレナ 「えっと……うん」

 サナ 「こんな機会でしか2人きりになれないのに。しかも……、サトシもうすぐ帰っちゃうし」

 セレナ 「うん……」

 サナ 「ねぇ良いの? この機会を……」
 ▼ 63 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:23:00 ID:Hc2ARRJ6 [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「大丈夫よサナ」

 サナ 「えっ?」


サナは優しいな。

私がサトシのこと好きって知ってるのに、それを揶揄ったりしないで、むしろ応援してくれる。本当に、最高の友達、最高のライバルだよ、サナは。

……あ、ヒャッコクシティで1回だけ揶揄われたっけ。


 セレナ 「実はね、これからサトシ、私の家に……泊まるんだ」

 サナ 「……え?」

 セレナ 「そのっ、ママと挨拶だけで帰るってのは悪いし、時間的にもやっぱり……」

 サナ 「ええええぇぇぇぇぇっ!?」

 セレナ 「さっ……サナ?」

 サナ 「凄いよそれ! セレナそれ一大チャンスだよ!」

 セレナ 「チャンスって……。でもほら、ママも居るし……」

 サナ 「それ逆だよ! 普通、女の子が男の子を家に招待しないって! それをセレナのママも認めてるってことは、セレナ、それ凄いチャンスなんだよ!」

 セレナ 「違うの違うの! サトシを招待したのはママの方で、旅で お世話になったから、ママも お礼したいってことで……」

 サナ 「だから〜、セレナのママが招待したってことは、サトシを認めてるってことだよ。言っちゃえば、ママ公認だよ!」
 ▼ 64 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/24 00:23:30 ID:Hc2ARRJ6 [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「公認って……///」

 サナ 「サトシ、帰っちゃうんでしょ。もうセレナの家が最後のチャンスだよ。あとはセレナ次第なんだから」

 セレナ 「私次第、か……」

 サナ 「……ふふっ。覚悟決めないとねセレナ。 じゃあ、サトシたちのバトル見に行こうよ。後は そのまま夕ご飯かな」

 セレナ 「うん……そうねっ」


サナの言う通り、このポケモンセンターでサトシと2人きりになれなかった以上、私とサトシだけの時間って言うのは、もう残り僅か。

サナはママがサトシを認めてくれたって言うけど、そんなの分からないよ。

“一緒に旅してお世話になった お礼”って、普通のことだと思うし、そもそもママには、私がサトシのこと好きだって話してないし。

本当に……どうしよう。


 サナ 「ほら行くよセレナ〜」

 セレナ 「あっ……うん!」


ゆっくり考える時間は無いけど、今は今の時間を楽しまないと。サトシとティエルノのバトルを見れるのも、これが最後なんだから。

そうして私たちは、外のフィールドへと向かった。


 ▼ 65 クティニ@つららのプレート 17/01/24 07:02:01 ID:3FCzMeAY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 66 タチ@ふねのチケット 17/01/24 13:15:39 ID:XDJa.lwc NGネーム登録 NGID登録 報告
しえん
 ▼ 67 タマロ@あいいろのたま 17/01/26 10:39:04 ID:Y2.b2LXc NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 68 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:07:40 ID:3aFf2qxw [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


【 1-5 】


 サナ 「ふ〜さっぱりした〜」


サナがシャワーから出てきた。

夕食を終えた私たちは、早めに解散となって、サトシたちと別れて部屋に戻った。

サナたちの調査が、明日の朝早くから行われるからだ。


 セレナ 「じゃあサナ、早めに寝た方が良いよね」

 サナ 「うん……」


髪を下ろして雰囲気の違うサナは、ドライヤーで髪を乾かし始めた。

私は着替えを取り出して、荷物を整理する。明日は早いから、今のうちに準備しておかないとね。


それから20分くらいして、私たちはベッドに潜り込んだ。
 ▼ 69 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:08:20 ID:3aFf2qxw [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「おやすみ、サナ」

 サナ 「おやすみ。……ねぇセレナ」

 セレナ 「なぁに?」

 サナ 「もうちょっとだけ……話さない?」

 セレナ 「うん。でも、明日早いのに大丈夫?」

 サナ 「大丈夫だよ少しくらい」

 セレナ 「良かった。私も もう少し、サナと お話ししたかったんだ」

 サナ 「ふふっ」


私たちはベッドに寝ころんだまま、お互いの方を向き合う。


 サナ 「驚いちゃったな。セレナがホウエンに旅立つなんて。どうして旅に出ようって思ったの?」

 セレナ 「うん……、私ね、フレア団の事件の後、サナと一緒にパフォーマンスしたでしょ?」

 サナ 「復興のステージね」

 セレナ 「うん。その時、やっぱり私はパフォーマンスが好きだって思って。それで、もっとパフォーマンスの勉強をしようって思ったんだ」

 サナ 「うん」
 ▼ 70 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:09:00 ID:3aFf2qxw [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「勉強するためには、やっぱり旅に出るのが一番いいって思ったの。でも、最後まで私、迷ってたんだ。ママにも相談したりして」

 サナ 「そうだったんだ」

 セレナ 「でもね、サトシが私に勇気をくれたの」

 サナ 「サトシが?」

 セレナ 「うん」



あの日、私はサトシに誘われて、一緒に空港に行った。

その帰り、街の復興を見ながら、一緒にミアレの街を歩いた。思えばそれは、サトシとのデートだったのかもしれない。

ウインドウショッピングして、ミアレガレットを食べて、そして私は、サトシに手を取られて――。


 サナ 「わぁ……。どうしちゃったのサトシ? サトシって、そんな……女の子をリードするような性格だったっけ?」

 セレナ 「あの時は私も驚いたもん。……サトシはね、私の気持ち、見抜いてくれたんだ」

 サナ 「えっ……それって、セレナがサトシを好きだってこと!?」

 セレナ 「ううん、そうじゃないの。あのとき私ね、悩んでたんだ。これからどうするかって」
 ▼ 71 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:09:40 ID:3aFf2qxw [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシに手を取られて向かった先は、バトルフィールド。サトシは私に、バトルを提案してきたのだ。

ちょっと予想外のことに私も戸惑っていると、サトシは言ってくれた。


  サトシ 『オレさ、なんかモヤモヤしてても、ポケモンとバトルするとスッキリするからさ。元気出せよ』


そのとき改めて、私はサトシのことを、素敵だなって思った。

だってその時、私は悩んでたんだもん。

これからどうするか、どうすべきなのか。

そんなモヤモヤした気持ちを、サトシは察してくれたんだと思う。

だからサトシ、私と一緒に空港に行って、その流れで、バトルに誘ってくれて。


 サナ 「んも〜なによサトシ? あんなに鈍感なのに、しっかりセレナのこと見てたんじゃない!」

 セレナ 「うん……///」

 サナ 「それでそれで! その後……どうしたの?」
 ▼ 72 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:10:20 ID:3aFf2qxw [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシとのバトルは、結果的に、途中で中断する形となった。

でもそれは、サトシが、私のためにバトルを誘ってくれた証拠でもあった。


  サトシ 『やっぱりテールナーとの息はピッタリだ! そんなすっげぇ心強いポケモン……、テールナー、ヤンチャム、ニンフィアが一緒なんだ』


私はハッとした。


  サトシ 『オレだってゲッコウガのことで迷ったり悩んだりしたけど、あのとき思ったんだ。1人で何でも出来る訳じゃない。支えてくれるポケモンが居るから頑張れるんだって』


それはサトシが言ったからこそ、説得力と安心感を私に与えてくれた。

1人で思い悩んでいた私の心が、スーッと晴れ渡って行くのを感じて、そして――。


  サトシ 『オレは いつだって、セレナのこと応援してるからさ!』


凛々しい笑顔でそう言ったサトシに、私の胸は ときめいた。

だってサトシは、私のモヤモヤを察して、悩みを見抜いて、そこまで考えてサトシは、私をバトルに誘ってくれたんだもん。

そんなサトシの気遣いは本当に嬉しかったし、サトシのこと、素敵だなって、サトシと一緒に旅できて本当に良かったなって、そんな喜びが、私の心を満たした。
 ▼ 73 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:11:00 ID:3aFf2qxw [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サナ 「んんんんんもぉぉぉぉぉ! すっごい良い話だよセレナっ! サトシってば やる時は やるのねっ!」

 セレナ 「ふふっ」

 サナ 「そっかぁ。サトシの言葉で、セレナは旅立つ決心が付いたのね」

 セレナ 「うん。あと、ホウエンに決めた理由はね、ポケモンコンテストがあるから勉強になるだろうって言われて……」

 サナ 「えっ……誰に?」

 セレナ 「ヤシオさん」

 サナ 「ヤシオさんって……あのプロデューサーの!?」

 セレナ 「うん」

 サナ 「えっ……なんでセレナ? ヤシオさんと知り合いなの!?」

 セレナ 「知り合いって言うか……、色々気にかけて貰ってたの。フレイ大会の後で初めて会って、その時は厳しいこと言われちゃったんだけど……」


私には、クイーンとして絶対的に足りないものがある――、ヤシオさんに言われた言葉。

結局 私はそれを見つけられないまま、マスタークラスに挑戦して、エルさんと戦って、そして負けた。

でもその時のヤシオさんは、腕を怪我した私を助けてくれたし、何より、“私に足りないもの”を見つけた後、私をスカウトしてくれた。

結局そのスカウトは断っちゃったけど、ヤシオさんは、私のファンになってくれていて――。
 ▼ 74 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:11:40 ID:3aFf2qxw [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「それでね、ヤシオさんから、ホウエンに行ってみたらどうかって、言って貰ったんだ」

 サナ 「あのヤシオさんに認められたなんて、セレナ、それって本当に凄いことだよ! やっぱりセレナのパフォーマンスは本物ってことだねっ!」

 セレナ 「ありがとう。でも、今の私があるのは、サナのお陰だよ」

 サナ 「私の?」

 セレナ 「うん。あのサマーキャンプでサナと会わなかったら、ポケモンパフォーマーって道があることも知らなかったし、サナにカロスクイーンを目指そうって誘って貰えなかったら、私、今頃なにしてたんだろうなぁって」

 サナ 「……ふふっ」


今の私――、夢を追いかける私があるのは、サナのお陰だ。

ポケモンパフォーマーのことを知らなかったら、私は きっと、サトシたちに頼ってばかりで、何も成長しない旅になってたと思う。

もしそうならきっと、サトシは私のこと、ここまで気にかけてくれなかっただろうな。


 セレナ 「サナ。私をパフォーマーの道に誘ってくれて、本当にありがとう」

 サナ 「うん。……なんだか くすぐったいな。そんなに改まってお礼を言われると」

 セレナ 「そう?」

 サナ 「嬉しいけどねっ」
 ▼ 75 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:12:20 ID:3aFf2qxw [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私たちは お互い、笑い合った。

あぁ、やっとサナに、ちゃんと お礼が出来た。

マスタークラスのステージでも ありがとうって伝えたけど、その時は簡単に終わっちゃったし、もう一度、きちんと お礼しようって思ってたの。

旅立つ前に言えて、本当に良かったな。


 サナ 「やっぱりセレナには、それだけの実力があるってことだよ。セレナなら、ホウエンに行っても大丈夫。きっとホウエンでも有名になれると思うよ」

 セレナ 「そうかなぁ」

 サナ 「自信持ちなよ! ヤシオさんに認められるなんて、ホント凄いことなんだから!」

 セレナ 「……うん。ありがとうサナ」

 サナ 「えへへっ。……ねぇセレナ」

 セレナ 「なぁに?」

 サナ 「私たち……、ずっと友達だからね?」


改まって、サナは言った。

そんなの当たり前じゃない。私にとって、サナは初めてのライバルなんだから。
 ▼ 76 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/01/28 00:13:00 ID:3aFf2qxw [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「うん。しばらく会えないけど、サナは私の最高の友達で、最高のライバルで……、離れ離れになっちゃうけど……、それは絶対に変わらないから!」

 サナ 「グスッ……うん! 私も、プラターヌ博士の調査が終わったら、パフォーマーとして、もっともっと修行するから! セレナに負けないくらい、凄いパフォーマーに!」

 セレナ 「えぇ! お互い頑張ろうね、サナっ」

 サナ 「ふふっ。次に会うのはポカロンのステージだねっ」

 セレナ 「うん!」


なんだか私は、サナに勇気を貰った気がした。

私には、最高の友達がいる。離れ離れになっても、お互いを想い合って、切磋琢磨する、最高のライバルがいる。

ホウエンに行っても、サナのことは絶対に忘れない。サナと競い合うって気持ち、絶対に忘れないからね。


 サナ 「じゃあ……おやすみなさい、セレナ」

 セレナ 「うん。おやすみサナ」


私たちは、眠りについた。

お互い本気で お話しできて、励まし合えて、とってもスッキリして――。


 ▼ 77 ルセウス@モンスターボール 17/01/28 00:37:04 ID:KhJQA76s NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 78 トデマン@ガルーラナイト 17/02/01 01:09:43 ID:WYduF62E NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 79 ドクイン@エレベータのカギ 17/02/04 06:59:47 ID:gJ7YCB3s NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シェん
 ▼ 80 イキング@キズぐすり 17/02/04 11:23:43 ID:VPsX67QI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 81 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 22:57:00 ID:vfM4SM4s [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


【 1-6 】


翌朝、7時。

私たちは朝食を済ませ、ポケモンセンターのエントランスに集まった。

サナたちとは、ここで お別れだ。


 サナ 「それじゃあセレナ、ホウエンの旅、頑張ってね!」

 トロバ 「応援してますよ」

 セレナ 「うん。ありがとう!」

 ティエルノ 「セレナぁぁぁ寂しくなるけど……、僕のハートに火を点けた君のこと、一生忘れないよ!」

 セレナ 「あはは……、私もティエルノのこと、忘れないわね(色んな意味で)」

 ティエルノ 「セレナみたいなキュートな女の子に出会えて、友達になれて、僕は本当に幸せさ!」

 サナ 「またティエルノったら!」

 ティエルノ 「……だからサトシ! セレナのこと、よろしく頼むよ」

 サナ 「えっ?」

 セレナ 「ティエルノ……?」
 ▼ 82 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 22:57:30 ID:vfM4SM4s [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ティエルノの言葉は、ちょっと意外だった。

てっきり もっと私に接近してくるかと思ったけど、それは違った。ティエルノ、サトシと何か話したのかな?


 サトシ 「あぁ! ティエルノたちも、調査の仕事、頑張れよ!」

 ティエルノ 「オーライ! またバトルしようぜサトシ!」

 トロバ 「その時は、是非リザードン同士で!」

 サトシ 「臨むところだぜ!」

 サナ 「ふふっ。サトシとは、これでお別れね。気を付けてカントーに帰ってね」

 サトシ 「サンキュー、サナ」

 サナ 「それと……、私からも、セレナのこと、よろしくねっ」

 セレナ 「ちょっとサナ……」

 サトシ 「任せとけって!」

 サナ 「ふふっ」

 セレナ 「もぉ〜」
 ▼ 83 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 22:58:00 ID:vfM4SM4s [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サナ 「それじゃあね。セレナ。サトシ」

 ティエルノ 「また会う日まで!」

 トロバ 「お元気で」

 セレナ 「みんなも元気でね」

 サトシ 「カントーにも遊びに来てくれよな!」


サナたちは、2番道路方面へ進んで行った。

これから3人は、プラターヌ博士の調査の手伝いをする。自分の出来ることを買って出たサナたち。みんなこうやって、成長していくんだね。

お別れは呆気なかったけど、そんなサナたちの決意に、私は勇気を貰った。私もホウエンの旅、頑張らないとねっ。



 サトシ 「それじゃあオレたちも行くか」

 セレナ 「うん」


私たちも、そろそろ出発しないと。

アサメタウンまで、あともう少し。天気は良いし、道も なだらか。上手く行けば、午前中には着けそうかな。
 ▼ 84 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 22:58:30 ID:vfM4SM4s [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 サトシ 「……あれ何だ?」

 セレナ 「えっ?」


メイスイタウンを出ようとしたところで、サトシが声を上げた。

見ると、アサメタウンへと続く道に、パトカーが停まっている。


 サトシ 「何かあったのか?」

 セレナ 「事件、なのかな。あんまり騒がしくは無いけど……」


パトカーこそ停まっているものの、その現場は至って静か。

人だかりも無いし、別に道を通行止めにしている感じでもない。

どのみち そこを通らないとアサメタウンには行けないし、ひとまず近付いて、様子を見ることにした。


 ジュンサー 「……あ、君たち、ちょっと待って」


すると、パトカーからジュンサーさんが下りて来て、私たちを呼び止めた。
 ▼ 85 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 22:59:00 ID:vfM4SM4s [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「あっ、はい」

 サトシ 「ジュンサーさん、何かあったんですか?」

 ジュンサー 「実はね、この辺で、ポケモンハンターが活動してるって情報を受けたのよ」

 サトシ 「ポケモンハンターが!?」


ポケモンハンター。ポケモンを不法に捕まえる悪い人。

捕まえたポケモンは高値で売り捌かれたり、違法な研究の材料にされるって聞いたこともある。

私たちも旅先で何度か遭遇してるけど、絶対に許せない人たちだ。


 ジュンサー 「それで、ここを通る人たちに注意喚起してたのよ」

 セレナ 「そうだったんですか」

 ジュンサー 「……けど、あなた達なら心配いらないかしら? カロスリーグ準優勝のサトシ君?」

 サトシ 「えっ……オレのこと知ってるんですか?」

 ジュンサー 「勿論よ。カロスリーグは一大イベントだもん。ほとんどの人が中継を見てたでしょうし、あのゲッコウガは注目の的だったからね」
 ▼ 86 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 22:59:31 ID:vfM4SM4s [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「へへっ。なんか照れるよな、ピカチュウ」

 ピカチュウ 「ぴぃっかぁ」

 セレナ 「ふふっ。流石サトシね」


ジュンサーさんにまで名前が知れてるのは、なかなか凄いことだと思う。

昨日のハルキとルイナもそうだけど、サトシ、カロスで一気に有名人になっちゃったみたいだね。


 ジュンサー 「でも、もし何かあったら、迷わず連絡してね」

 サトシ 「はい。 ちなみに、そのポケモンハンターって……」

 ジュンサー 「30代くらいの男1人って情報よ。年齢からすると、恐らくベテランのハンターね」

 サトシ 「30代くらいの男……、分かりました」

 セレナ 「気を付けます」

 ジュンサー 「えぇ。 それじゃあ、良い旅を!」

 ▼ 87 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 23:01:00 ID:vfM4SM4s [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジュンサーさんに別れを告げて、私たちはアサメに続く道へと進んだ。

こう言うのもアレだけど、アサメやメイスイはカロスでも田舎のほう。そんな所にまでポケモンハンターが出るなんて、なんだか複雑だ。


 サトシ 「まったく。ポケモンハンターって 何処にでも居るんだな」

 ピカチュウ 「ぴぃか!」

 セレナ 「うん。ポケモンを無理矢理 捕まえるなんて最低よ」

 サトシ 「出来ればオレたちで捕まえたいけど……」

 セレナ 「ジュンサーさんがチェックしてるから大丈夫じゃないかな?」

 サトシ 「そうなんだよな。……オレ、ポケモンはさ、絶対に無理矢理ゲットしちゃダメだと思うんだ」

 セレナ 「うん」

 サトシ 「心が通じ合って……って言うか、同じ目標に向かって一緒に頑張れてこそ、ポケモンと信頼し合えると思うんだ」


サトシは力強く言った。良い言葉だな。

それはサトシが言うからこそ説得力があるし、サトシだからこそ自信を持って言える言葉だと思う。
 ▼ 88 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 23:01:30 ID:vfM4SM4s [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「ふふっ。サトシのポケモンたちを見れば、よ〜く分かるよ。みんなサトシのために一生懸命だもんねっ」

 サトシ 「あぁ! けどセレナだってそうだろ。テールナーも、ヤンチャムも、ニンフィアも。セレナの夢に共感して、セレナのために頑張ってくれてるじゃん」

 セレナ 「うん。みんな心強いパートナーだもん」

 サトシ 「へへっ。その意気だぜセレナ。……って言ってみたけどさ、実はピカチュウ、最初はオレに懐いてくれなかったんだ」

 ピカチュウ 「ぴ〜か〜」

 セレナ 「えっ……そうなの!?」

 サトシ 「あぁ。旅だった日なんて、何回も電撃浴びたもんな〜」

 ピカチュウ 「ちゃぁ」


信じられないな。サトシとピカチュウ、こんなに仲が良いのに。

今だってそう。ピカチュウのことを話すサトシは活き活きしてるし、ピカチュウも とっても良い笑顔。


そんなサトシの姿に、私はキュンとしてしまう。

サトシと話しをしていると、私は いつも、どこか心躍ってしまうのだ。
 ▼ 89 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 23:02:00 ID:vfM4SM4s [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「ねぇサトシ、私、サトシとピカチュウが初めて会った時のこと、もっと知りたいな」


単純に私は、サトシとピカチュウの関係に興味がある。

でも本当は、もっともっと、サトシと お話ししたい。

爽やかな笑顔で話すサトシの姿を、もっと見ていたい。サトシの声を、もっと聞いていたい。

だから私は、サトシに ねだってみた。


 サトシ 「良いぜ。あの時はオレ、旅立ちの日に寝坊しちゃってさ〜」

 セレナ 「えっ……寝坊しちゃったの?」

 サトシ 「あぁ。そのせいで初心者用ポケモンが全部 貰われちゃっててさ。それで特別に、オーキド博士がコイツを紹介してくれたんだよ」

 ピカチュウ 「ぴかっちゅ」

 セレナ 「そうだったんだ」

 サトシ 「でさ、コイツいきなりオレに電撃だぜ。旅立ってからも電撃電撃で、仕方なくビニール手袋はめてたんだよ」

 セレナ 「ふ〜ん。信じられないなぁ。今のピカチュウ、こんなに大人っぽいのに」

 ピカチュウ 「ぴか」
 ▼ 90 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/04 23:02:30 ID:vfM4SM4s [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「それでさ、転機があったのは、オニスズメに襲われた時なんだ」

 セレナ 「オニスズメに……?」


その後しばらく、サトシは自分とピカチュウの話を、私に聞かせてくれた。

2人がどうやってピンチを乗り越えて、どうやって仲良くなっていったのか。

他にも、ピカチュウが進化したくない理由や、ケチャップのこと、カメラのこと。

それに……ちょっと信じられないけど、サトシがピカチュウと別れようとした時のことなんかも。サトシは全部、包み隠さず、私に話してくれた。


私はサトシの旅路に、どんどん惹き込まれていく。

私の知らないサトシの姿が、少しずつ、明らかになっていく。


一つ言えるのは、やっぱりサトシはサトシだって言うこと。

旅だって間もない頃のサトシも、ピカチュウを守るために体を張って、ポケモンのことに一生懸命で。

昔から変わらないんだな、サトシって。



とっても楽しい話を聞いているうちに、私たちは、私の故郷、アサメタウンに到着した。


 ▼ 91 レベース@ムシZ 17/02/04 23:08:43 ID:f07xv2oo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 92 ッキー@ドクZ 17/02/04 23:17:44 ID:lNE4/FS2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 93 ジャンボ@TMVパス 17/02/04 23:48:12 ID:TQxCYVtA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシの旅立ちって作中ではいったいどれ程前の話なんだろう
セレナと初めて会ったのはXY設定では旅立ちの前
XYではピカチュウとは長い付き合いだともいってたけど
やっぱり年数経ったとしても身体的に成長しない世界なのか?アニポケは
 ▼ 94 ンドロス@あかいビードロ 17/02/05 06:18:47 ID:UvQ72W6U [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>93
ロケット団も映画で長い付き合いとか言ってたな。
やっぱり時間そんなに経ってないんじゃないか?
 ▼ 95 クタス@サイキックメモリ 17/02/05 06:20:39 ID:UvQ72W6U [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>94
言ってること矛盾してたわ

ロケット団も映画で長い付き合いって言ってたからな
まぁそういうことなんちゃう
 ▼ 96 オップ@ファイヤーメモリ 17/02/08 23:19:02 ID:db2fmJdo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
3日も待ってる……
待ってるから続きを……
 ▼ 97 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:16:21 ID:wgcGefrM [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 1-7 】


 セレナ 「到着〜。ここが私の家よ」


12時少し前、ようやく私の家に到着した。

久しぶりのアサメタウン、久しぶりの実家。なんだか懐かしいな。


 サトシ 「おぉ〜。デカい家じゃん!」

 セレナ 「そんなこと無いよ」

 サトシ 「いや、オレん家より全然デカいよ。……お、サイホーンだ!」

 セレナ 「ママのサイホーンよ。ただいまサイホーン」

 サイホーン 「さぁい!」

 サトシ 「そっか。サイホーンレーサーだから」

 セレナ 「えぇ。こう見えて この子、すっごく早いんだから」

 サトシ 「へぇ〜。よろしくなサイホーン」

 サイホーン 「さい!」

 セレナ 「ふふっ」
 ▼ 98 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:17:00 ID:wgcGefrM [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシは興味深そうに、私のサイホーンを撫でている。やっぱりサトシ、ポケモンが大好きなんだな。

……そんなことを考えていると、家のドアが開いた。


 サキ 「あらセレナ、帰って来たのね」

 セレナ 「ママ!」

 サキ 「いらっしゃいサトシ君」

 サトシ 「こんにちは! 招待して貰っちゃって、ありがとうございます」

 サキ 「えぇ、そのことなんだけど……」


ママが口ごもる。

そう言えばママの格好、サイホーンレーサーの教室に行くスタイルだ。それに、大きなバッグも持っている。

ママはサイホーンレーサー教室の講師をやっていて、週に何回か、子供たち向けの授業に出かけるんだけど、今日ってその日だったっけ?

 
 セレナ 「ママ、教室に行くの?」

 サキ 「実はね……、セレナ覚えてる? サイホーンレーサー教室の、合宿授業」

 セレナ 「あっ、うん。泊りがけでサイホーンの乗り方とかをマスターする授業だよね?」

 サキ 「えぇ。それでね、その合宿を担当する先生が風邪でダウンしちゃって……、私が代わりに行くことになっちゃったのよ」
 ▼ 99 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:17:30 ID:wgcGefrM [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「えっ……そうなの!?」

 サキ 「ごめんなさいねサトシ君。おもてなしの準備は してたんだけど、ほんの1時間くらい前に その連絡が来ちゃって……」

 サトシ 「いえ。その先生が風邪なら仕方ないですよ」

 サキ 「明日の午前中には帰って来るから、遠慮しないで寛いでてね。帰ってきたら、おいしいご馳走、振る舞っちゃうから」

 サトシ 「はい。ありがとうございます!」

 サキ 「それじゃあセレナ、悪いんだけど、サトシ君を おもてなししてね。冷蔵庫の中の食材、自由に使っていいから」

 セレナ 「うん、分かったわ。ママ、気を付けてね」

 サキ 「えぇ。それじゃあ行くわよサイホーン」

 サイホーン 「ささぁい!」


ママは颯爽とサイホーンに跨って、現役さながらのスピードで、家から出て行った。

急なことで、私もサトシも唖然としてる……けど、私は すぐに現実に引き戻されることになる。


 サトシ 「サキさん忙しそうだな。じゃあ今夜は、オレとセレナだけか」

 セレナ 「ぁっ……」 ドキッ
 ▼ 100 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:18:01 ID:wgcGefrM [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そう、今日これからは、私とサトシの、2人だけ。

しかも、私の家で。


 サトシ 「なんか悪いなぁ。サキさんが留守なのに、セレナの家に泊まっちゃって」

 セレナ 「あっ……そっ、ううん大丈夫! ママも良いって言ってたし!」

 サトシ 「そうか?」

 セレナ 「大丈夫大丈夫! とっ、とにかく上がってよサトシ」


うぅ……落ち着いて私。

こんな形でサトシと2人きりになるなんて予想外だけど、とにかく落ち着いて。


 サトシ 「それじゃあ、お邪魔しまーす」

 セレナ 「はい、どうぞ……」




ひとまず私は、サトシをリビングに通した。

通した……のは良いけど、何を話せばいいんだろう。

ううん、話したいことは沢山あるけど、私の家でサトシと2人っきりって状況が私を混乱させるって言うか落ち着かないって言うかうぅぅ……。
 ▼ 101 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:18:40 ID:wgcGefrM [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「そう言えば……」


そんな沈黙を破ったのは、サトシの方だった。

サトシも気まずいよね、私が黙ったままじゃ。この状況、サトシはお客さんなんだから、本当なら私から話題を出さなきゃいけないのに。


 サトシ 「そろそろ腹減ったな」

 セレナ 「……ふふっ。そうね。もう お昼だもんね」


けど、サトシは やっぱりサトシだった。勿論それは良い意味で。

気まずさなんて考えてた私がバカみたい。

そうよ、サトシは真っ直ぐで明るい性格だもん。変に考えることなんて無いじゃない。


 セレナ 「待ってて。何か作るから」


冷蔵庫の中のモノ、使って良いってママ言ってたわよね。でも夜ご飯のこともあるし、あんまり いっぺんには使えないか。

そうだ。いつも下の棚にホットケーキミックスが入ってたっけ。あとは卵と牛乳と……。
 ▼ 102 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:19:21 ID:wgcGefrM [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「なぁセレナ。オレも手伝うぜ?」

 セレナ 「えっ? 大丈夫だよ。サトシは お客さんなんだから」

 サトシ 「いや、それじゃ悪いって。泊めて貰うんだし、これくらい手伝わせてくれよ。な?」


うぅっ、そんな笑顔で言われたら断れないよ。


 セレナ 「じゃあ……、お願い。そこの棚からボウルを出して、牛乳を入れて貰える?」

 サトシ 「分かった」


私は他の食器を用意して、他の材料を取り出す。

サトシの準備が終わったところに、ホットケーキミックスと卵を入れて かき混ぜる。


 セレナ 「サトシ、バターの封を切って」

 サトシ 「分かった。 それにしてもセレナ、料理上手いな」

 セレナ 「そうかな?」

 サトシ 「あぁ。その泡立てるやつ、見てて、すげぇ手際いいもん」

 セレナ 「あっ……/// ふふっ。ありがとサトシ」
 ▼ 103 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:20:02 ID:wgcGefrM [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


サトシが私の手元を覗き込んで、一気に距離が縮まった。

なんだか夢みたいだな。サトシと2人きりで、一緒に料理して、こんな、肌が触れ合うくらい近くに居れて。


これってなんだか……、新婚さん、みたい。

もしサトシと一緒に暮らすことになったら、毎日こんな、素敵な日々を送れるんだろうな。


サトシは無意識だと思うけど、私、サトシのそういう行動、すごいドキドキしちゃうんだよ?

こんな幸せな時間が、ずっと続けば良いのにな……。

 ▼ 104 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:20:40 ID:wgcGefrM [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 サトシ 「ごちそうさまでした」

 セレナ 「お粗末さま」

 サトシ 「美味いホットケーキだったよ。さすがセレナだなっ」

 セレナ 「ふふっ、ありがとう。シトロンのを見てたおかげかな」


私の料理が ここまで上達した理由は、シトロンの料理を間近で見てたから。

この旅で私、料理のスキルも上げたんだから。


 サトシ 「13時か……。これからどうする?」

 セレナ 「うん……」


少なくとも明日の午前中まで、私はサトシと2人きり。

だったら私は、サトシと行ってみたい所がある。
 ▼ 105 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:21:20 ID:wgcGefrM [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「じゃあ、出かけようよ。すっごく景色の良い場所があるの」

 サトシ 「昨日言ってた所か?」

 セレナ 「うん。ちょっと歩くけど、ポケモンもいっぱい居るし、サトシも気に入ると思うな」

 サトシ 「へぇ〜。じゃあ行こうぜ!」

 セレナ 「うん。けど……ちょっと着替えて来ても良い?」

 サトシ 「着替える?」

 セレナ 「うん。あの……えっと、ホットケーキ作る時に、ちょっと粉が飛んじゃって……」

 サトシ 「そっか。じゃあオレここで待ってるから着替えて来いよ」

 セレナ 「うん。じゃあ、すぐ来るね」



私は2階にある自分の部屋に向かった。

着替える必要があるかって聞かれれば、そんなこと無い。粉が飛んじゃったって言うのも嘘だし。

でも、サトシと2人で お出かけ……、サトシと最後のデート。最後くらい、ちゃんと お洒落したいもん。


 セレナ (これ……、あんまり着てなかったな)
 ▼ 106 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/09 00:22:00 ID:wgcGefrM [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私がクローゼットから取り出したのは、まだ数回しか着ていない、お出かけ用の服。

それは、ピンク色のワンピース。裾に舞うサクラの花びらがアクセント。

可愛いデザインが気に入ってるんだけど、気に入ってるあまり、勿体なくて あんまり着てこなかった服だ。


 セレナ (サトシとのデート……、着るならこれしかないよね)


いつもの服を脱いで、私はそのワンピースに身を包む。

髪を切ってから着るのは初めてだから、なんだか新鮮な感じだ。


 セレナ (リボンは いつも通り……と)


サトシから貰った大切なリボンは、普段着と同じように、襟に通して胸の上で結んだ。

ピンクのワンピースを、青いリボンが鮮やかに染める。アクセントにピッタリだ。


 セレナ (これで良し……と)


私は部屋を片付けて、サトシの待つリビングへと向かった。

サトシ、私を見てなんて言うかな。可愛いって……、言ってくれないかな……。

 ▼ 107 ルー@かおるキノコ 17/02/09 05:37:15 ID:jn1hcgXQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 108 レシー@メタルパウダー 17/02/10 10:42:10 ID:H3G18qLk NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 109 ラカラ@メタグロスナイト 17/02/10 11:20:07 ID:UE/nCvlE NGネーム登録 NGID登録 報告
もうブログ書かないんですか……?
 ▼ 110 ガヘラクロス@レンブのみ 17/02/13 07:30:38 ID:dEsapA.k NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 111 キジカ@どくのジュエル 17/02/14 01:19:11 ID:nLh6bFIQ NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
まだー?
 ▼ 112 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/14 23:55:00 ID:lez4aSXU [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「お待たせ、サトシ」


私は静かに、サトシの前に立った。

普段と違う私服をサトシに見せるのは、これが初めて。フワッと揺れるワンピースの感触が、私を緊張させる。


 サトシ 「おぉ」

 セレナ 「どうかな、サトシ?」

 サトシ 「似合ってるよ。それに……リボン、付けてくれてるんだな」

 セレナ 「あっ、うん。サトシからの大切なプレゼントだもん」

 サトシ 「そっか。サンキューな」

 ピカチュウ 「ぴかちゅ」

 セレナ 「ふふっ」


似合ってる……、そう言って貰えて嬉しいけど、やっぱり“可愛い”って言って貰いたいな。

でもそれは私のワガママ。鈍感なサトシが“似合ってる”って言ってくれただけで十分、かな。


 セレナ 「じゃあ行こうよサトシっ」
 ▼ 113 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/14 23:55:30 ID:lez4aSXU [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私たちは外に出た。

遠くに雲は見えるけど、太陽が降り注ぐ、良い天気だ。


 セレナ 「これから行くところね、すっごく景色の良い所なの。私のお気に入りの場所」

 サトシ 「ポケモンも いっぱいいるんだろ? 楽しみだな」

 ピカチュウ 「ぴっか」

 セレナ 「ふふっ。ちょっと歩くけど、サトシ、絶対 気に入ると思うな」


そこは、アサメタウンの外れにある、小高い丘の上。

ポケモンが沢山いる林道を進んで行った場所。少し距離があるけど、是非サトシにも、その景色を見せてあげたい。


 サトシ 「……お、自転車あるじゃん」

 セレナ 「えっ?」


庭の隅っこを見て、サトシが言った。

確かにそこには、古いママチャリがある。もう ずっと乗ってないけど……。
 ▼ 114 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/14 23:56:00 ID:lez4aSXU [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「距離あるんなら、自転車で行こうぜ!」

 セレナ 「でも、もう ずっと乗ってないし、空気も抜けちゃってるし……」

 サトシ 「空気入れあるか?」

 セレナ 「うん」

 サトシ 「チェーンもそこまで錆びてないし、まだ乗れるって。貸してくれよ」

 セレナ 「ちょっと待ってて」


私は収納庫から、空気入れを取り出した。

それを受け取ったサトシは、手際よく自転車に空気を入れていく。

こういう所を見ると、サトシは やっぱり男の子なんだなって思う。自分がやらないことを こなしていくサトシの姿に、ちょっとだけキュンとしてしまった。


 サトシ 「……よし。パンクしてないし、これで乗れるぜ」


そう言ってサトシは、スタンドを畳んで自転車に跨った。
 ▼ 115 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/14 23:56:30 ID:lez4aSXU [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「ほらセレナ。乗れよ」

 セレナ 「えっ?」

 サトシ 「後ろ」

 セレナ 「あっ……うん!」


私はサトシの後ろ、荷台(?)の部分に、横向きに腰掛けた。


 サトシ 「よし。じゃあセレナ、道案内頼む。しっかり掴まってろよ」

 セレナ 「うん。じゃあ、右に出て、しばらく真っ直ぐね」

 サトシ 「よっしゃ行くぜ!」

 セレナ 「きゃっ」


勢いよく自転車を漕ぎだしたサトシ。

私は思わず、サトシの体に しがみついてしまった。


 セレナ (あっ……///)
 ▼ 116 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/14 23:57:00 ID:lez4aSXU [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私はいま、憧れの人の漕ぐ自転車に乗って、憧れの人と密着して……。

この状況……、映画で見たことがある。

読書が好きな女の子が、ヴァイオリンの修行に行っちゃう男の子の自転車に乗って、朝日を見に行くシーン。外国の、故郷に帰りたい歌で有名な、耳を澄ます映画。


 セレナ 「あ、サトシそこ左よ」

 サトシ 「左だな。曲がるから掴まってろよ〜」 グイッ

 セレナ 「うん」 ギュッ


私は自然と、サトシに強くしがみつく。

こんなにサトシと距離が縮まったのって、もしかしたら初めてかもしれない。

青春映画みたいな体験を、私はいま、大好きな人と――。


 セレナ 「ここからちょっと登るけど……、そろそろ下りよっか?」

 サトシ 「平気平気。セレナ軽いし、一気に登るぜー!」

 セレナ 「軽い……かな。ふふっ、うん!」
 ▼ 117 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/14 23:57:30 ID:lez4aSXU [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシは勢いを付けて、林道の丘を登っていく。

グイグイと力強く。

自転車が揺れるたびに、私はサトシの肩を強く握る。密着する。


 サトシ 「おっ……チェリムだ!」

 セレナ 「ホントだ。……あ、あっちにムックルがいるよ!」

 サトシ 「向こうにはトランセルだ!」

 セレナ 「ってことはバタフリーもいるのかな?」

 サトシ 「そうだなっ。ホント、ポケモンいっぱい いるな!」

 セレナ 「ふふっ」


楽しいな。それに、すっごいドキドキする。

サトシと肌が触れ合うくらい近くで、気持ちの良い林道で、一緒にポケモンを眺める――。

こんなに幸せを味わったのって、生まれて初めてかも。サトシも楽しめてるみたいだし、私にとって、最高のデートだ。




そして あっという間に、私たちは目的地に到着した。
 ▼ 118 ノガッサ@エレキブースター 17/02/15 22:10:08 ID:D3LaqMfE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 119 ァイヤー@キーストーン 17/02/15 23:29:10 ID:zDx/tU36 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
自転車二人乗り…って思ったけどエスカレーター逆走するくらいだからな
それにしてもセレナが幸せそうでなにより

支援
 ▼ 120 ママイコ@せいなるはい 17/02/16 21:50:27 ID:qqHRZJ4. NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 121 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/18 01:01:11 ID:dFwy8UhU [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 1-8 】


林道を抜けて視界が晴れれば、そこは私の お気に入りの場所。

誰にも教えたことのない、私の秘密の場所。


 サトシ 「ここが……」

 セレナ 「うん」


丘の上に広がる、小さな草原。

その先は崖になっていて、遮るものなく、山や川、大空と雲、それに飛び交うポケモンたちを眺めることが出来る。


 サトシ 「気持ち良い所だな。それに、すげぇ景色じゃん!」

 セレナ 「ふふっ。私の秘密の場所」

 サトシ 「秘密の?」


そう、秘密の場所。

私に とってこの場所は、誰にも教えたくない、私だけの場所だった。
 ▼ 122 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/18 01:01:50 ID:dFwy8UhU [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「そうだ。みんな出て来て!」

 テールナー 「てな」

 ヤンチャム 「ちゃむ」

 ニンフィア 「ふぃぃあ」

 サトシ 「お。じゃあオレも。出てこいみんな!」

 ファイアロー 「ふぁぁい」

 ルチャブル 「ちゃぶ!」

 オンバーン 「おぁぁい」

 ピカチュウ 「ぴっか」

 サトシ 「みんな自由に遊んで良いぞ。あ、くれぐれも崖から落ちんなよ」

 セレナ 「ふふっ。みんな、今日は のんびり楽しもうね」


テールナーたちは、いくつかのグループに分かれて、思い思いに遊び始めた。

自然いっぱいの場所で、駆けまわったり、寝っ転がったり、ワザを出し合ったり。みんな楽しそうだ。
 ▼ 123 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/18 01:02:30 ID:dFwy8UhU [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「ふー。あー気持ち良いー」 ドサッ


ポケモンたちを見守りながら、サトシは草の上に寝転がった。

私は寝転がるのは ちょっと抵抗があるから、そんなサトシの横に腰掛けた。


 セレナ 「平和ね」

 サトシ 「あぁ。風の音と、ピカチュウたちの声と、あとなんだろう……野生ポケモンの声か?」

 セレナ 「うん。草木が揺れる音に……あとほら、川の流れる音も。聞こえる?」

 サトシ 「……あぁ、聞こえる聞こえる。崖の下に川あるんだな」

 セレナ 「そうなの。こうやって耳を澄ますだけで、なんとなく落ち着けるんだ、ここって」


私たちは しばらく、自然の織り成す音を味わった。

それ自体が楽しいって訳じゃないけど、こうやって穏やかな自然に身を置いて、何もしないで のんびりするのも悪くないと思う。

チラリとサトシに目をやると、彼は目を瞑って、自然の音を堪能しているようだった。
 ▼ 124 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/18 01:03:00 ID:dFwy8UhU [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「……実はね、ここ、私が“家出”したときの居場所なんだ」

 サトシ 「家出……?」

 セレナ 「うん」

 サトシ 「そっか。セレナも家出なんてするんだな〜」

 セレナ 「驚かない?」

 サトシ 「驚くもなにも、小さい頃って家出するもんだろ? ……まぁ、すぐママに連れ戻されちゃうけどさ。反抗する意思表示って言うのかな?」

 セレナ 「そうそう、私も そんな感じ」

 サトシ 「オレなんかは、遅くまでポケモン探しに行ってて、ママによく怒られてさ。だったらポケモンとずっと一緒に居る〜って、よく家を飛び出してたんだ」

 セレナ 「ふふっ。サトシらしいね」

 サトシ 「セレナは、なんで家出なんてしたんだ?」

 セレナ 「私ね……、逃げ出したかったの」

 サトシ 「逃げる?」

 セレナ 「うん。私、小さい頃からサイホーンレーサーの練習しててね……、嫌だったんだ。怖いし、痛いし、汚れちゃうし」

 サトシ 「そっか」
 ▼ 125 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/18 01:03:30 ID:dFwy8UhU [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「勿論、ママを恨んでなんて いないよ? でも、ママが決めた道を強制されるのが嫌で……、だってサイホーンレーサーって、飾り気とか無いし、女の子として ちょっと、って思っちゃんたんだ」

 サトシ 「そっか。セレナお洒落だもんな」

 セレナ 「あっ、そうかなっ……」

 サトシ 「だからセレナ、ツナギにハートマーク入れてたんだな」

 セレナ 「えっ……見ててくれてたの?」

 サトシ 「あぁ」


そっか。サトシあの時、私のツナギ姿、ちゃんと見ててくれてたんだ。

あの時はサトシと再会したばっかりでテンション上がっちゃって、そんなに可愛げもないツナギ姿もアピールしちゃったっけ。

うぅ……、いま考えると ちょっと恥ずかしい。


 サトシ 「でもセレナさ。逃げ出したって言っても、オレにサイホーンの乗り方、教えてくれたじゃん。それってセレナが、サイホーンレーサーと ちゃんと向き合ってるってことだろ
?」

 セレナ 「えっ?」

 サトシ 「だって、そうじゃなかったら、1日でオレにサイホーンの乗り方をマスターさせるなんて無理だろ?」

 セレナ 「それは……、そうなのかなぁ?」

 サトシ 「オレはそう思うぜ」
 ▼ 126 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/18 01:04:00 ID:dFwy8UhU [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「ありがとうサトシ。でもね、サイホーンレーサーの特訓から逃げちゃったことには変わりないの。今回の旅だって、半分くらい、“逃げ”だったんだ」

 サトシ 「そうなのか?」

 セレナ 「テレビでサトシのこと思いだして、そのっ、サトシに会いたいって気持ちが大きかったけど……、家に居なければ、特訓する必要も無いかなって」

 サトシ 「そっか」

 セレナ 「だからね、私、嬉しかった。サトシに旅に誘って貰えて。本当に、嬉しかったの」

 サトシ 「まぁ確かに、サイホーンが居ない環境になれば、特訓できないもんな」

 セレナ 「あっ……、そのっ……」


違う、違うのサトシ。

“嬉しかった”って、そう言う意味じゃないの。

憧れのサトシに誘って貰えて、大好きなサトシと一緒に旅を出来た……、嬉しかったのは、そっちなの。



 セレナ 「……私ね、サトシと旅 出来て、本当に良かった」
 ▼ 127 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/18 01:04:30 ID:dFwy8UhU [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
言わないと。

私の正直な気持ちを、伝えないと。


 セレナ 「色んな出会いがあって、色んな経験が出来て、それに、私の夢を見つけられて。サトシには、諦めない大切さも教わったしね」

 サトシ 「あぁ」

 セレナ 「私、サトシと一緒に旅して、もう逃げないって決めたんだ。カロスクイーンになるって言う夢に向かって、絶対に諦めないって。ずっとずっと、それを心の中で誓ってたの」

 サトシ 「良い心がけじゃん。そうさ、諦めなければ、いつか努力は実を結ぶ。マスタークラスでエルさんと戦うまで勝ち進めたのも、セレナの努力の結晶だぜ?」 ニカッ

 セレナ 「サトシ……」


サトシの言葉と表情は、いつも私を ときめかせてくれる。

私はサトシに勇気を貰った。今の私があるのは、サトシのお陰。

色んな人に支えられて、応援されて、励まされて……、勿論そういう要素もある。

でも、その根底には、サトシの姿がある。いつも私を見守って、応援してくれた、サトシの姿が。


 セレナ 「サトシ……、今まで本当に、ありがとう」

 サトシ 「ん? あぁ。どうしたんだよ急に?」


 セレナ 「サトシ、あのね……、私、貴方のこと……」
 ▼ 128 ノンド@スチールメモリ 17/02/18 07:15:25 ID:sNkF1c6s NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 129 マンタ@おまもりこばん 17/02/19 02:33:46 ID:LkNFH52Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 130 イコウオ@ドリのみ 17/02/20 00:54:09 ID:cfeiuL4. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あなたのこと……?

支援
 ▼ 131 ガサメハダー@スペシャルアップ 17/02/20 00:54:59 ID:1qL6RPKI NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
続きが気になる...まだかな
 ▼ 132 ェリンボ@にがいきのみ 17/02/22 13:17:05 ID:L1azx0gw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
師園
 ▼ 133 チャブル@ミュウZ 17/02/24 07:52:24 ID:mc.hmPtU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 134 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/25 02:15:00 ID:COHYTr06 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 「「「 こふぃいいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!! 」」」





 セレナ 「えっ!?」

 サトシ 「なんだ今の鳴き声!?」


突然響き渡る、野生ポケモンの声。

声って言っても、どちらかと言うと悲鳴に近い。


 セレナ 「林道の方から……」

 サトシ 「行ってみよう。みんな いったん戻れ!」

 セレナ 「あ、待ってサトシ! テールナーたちも戻って!」


サトシはルチャブルたちをボールに戻すと、悲鳴が聞こえた方へと駆けだした。

テールナーたちを戻した私も、少し遅れてサトシに続く。
 ▼ 135 州街道◆IVIG1YNTZ6 17/02/25 02:17:00 ID:COHYTr06 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「ねぇサトシ……今のって」

 サトシ 「あんな鳴き声、何かあったとしか思えない」

 セレナ 「何かって もしかして……」

 サトシ 「……ポケモンハンターが出たかもしれない」

 セレナ 「やっぱり……」


嫌な予感は、私もサトシも同じだった。

あの時ジュンサーさんが言ってた、ポケモンハンターの目撃情報。そこに悲鳴となれば、野生ポケモンがハンターに捕まったって考えるのが自然。

それがまさか、アサメタウンで……。しかも、私の秘密の場所の近くだなんて……。


 セレナ 「あっ……でもサトシ! 本当にポケモンハンターだったら、勝手なことしちゃダメだって」


ジュンサーさんは、もしポケモンハンターを見つけたら、すぐ連絡するようにと言っていた。

勿論サトシは強いけど、勝手にバトルするようなことは止めないと。サトシ、ポケモンのことになると熱くなるから、自分がハンターを捕まえようって考えかねないもん。


 サトシ 「分かってる。今は様子を見るだけだ」

 セレナ 「うん」
このページは検索エンジン向けの機能制限版の旧ページです。
下URLから閲覧下さい。
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=504859
  ▲  |  全表示375   | << 前100 | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。
書込エラーが毎回起きる方はこちらからID発行申請をお願いします。(リンク先は初回訪問云々ありますがこの部分は無視して下さい)

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!

(消えた画像の復旧依頼は、お問い合わせからお願いします。)
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼