▼  |  全表示1000   | << 前100 | 次  |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

【ポケダンSS】炎と氷の探検隊

 ▼ 1 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 09:26:20 ID:z9pZoJEI [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter1 晴れの日に

?「ううっ…」

寒いなぁ…あれ、ここどこだ…。

見上げると雲ひとつない青い空、強い日差しが照りつけている。そこへ可愛らしい顔の1匹のポケモンが僕の視界を遮ーー

?「あなたはだぁれ?」

フフッなるほど夢か。ポケモンが喋るなんてありえない。ならもう少し寝ていよう。

?「大丈夫?けがしてるの?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 2 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 09:35:20 ID:z9pZoJEI [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
?「んぁ…」

よく寝たぁ。ちょっと寒いけどあったかい布団だ。僕は伸びをして欠伸を…

…伸び?うん?おまけに立てないぞ。なんだこの手は…赤いし、犬みたいな毛が……

?「うわぁぁぁぁあぁぁ!?!?」

?「きゃあ!…びっくりしたー。大丈夫?」

?「へっ、あっ、いや、え?」

Rロコン「私はロコン、みんなはリンって呼んでる。ここは私の家!あなた、この氷の島の海岸に倒れてたんだよ?」

Rロコン「おかーさーん!この人起きたー!」

Rキュウコン「どれどれ。どうしたの?そんなキョトンとした顔して?」
 ▼ 3 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 09:43:49 ID:z9pZoJEI [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
?「は、はぁ…」

Rキュウコン「僕、名前は?ここいらの子じゃないね。種族は『ロコン』、炎タイプの子はここらじゃ見ないからね。」

名前…あれ?なんだっけ?というかきれいなヒt…じゃない、ポケモンか。

ロコン「…え、えぇーと…」

Rキュウコン「喋りたくないのかい?まぁいいわ、リン、後でその子連れて下に来なさい。温かいスープがあるからね。」

Rロコン「はぁーい。」
 ▼ 4 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 09:50:12 ID:z9pZoJEI [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「え、えっと…ありがとう…」

Rロコン「いいよ〜それより…

ロコン「?」

Rロコン「あったか〜い!」モフッ

ロコン「!?!!!??!?」//////

…そりゃ僕だって男の子ですからね。急に可愛い子が飛びついて来たら照れますよ。

Rロコン「ねっ!下行こっ!」

ロコン「う、うん。」

なんだか押されてるなぁ。まぁ今は従うのが一番か…
 ▼ 5 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 10:01:45 ID:z9pZoJEI [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
…どうやらこの家は二階建らしい。天井裏もあるようだがそれほど大きいとは思えない。

Rキュウコン「おっ!歩けるのね。あんまり喋んないけど元気はあるようだね。ウチの子ガサツじゃなかった?いい青春の年頃の女の子なんだけどね。」

Rロコン「うるさいよっ!えっと…ロコン君?おかーさんのスープおいしいよ。食べよ!」

ロコン「あ、ありがとう。いただきます。」

四足歩行になれないなぁ。手も合わせられない。

スープを一口舐める。うん、おいしい。隣を見ると、リン、とそう呼ばれた子は息をかけて少しスープを冷ましているようだ。やはり氷タイプだろうか?

Rキュウコン「やっと笑ったね。残すのはダメだからね!」

どうやら知らないうちに笑っていたらしい。
 ▼ 6 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 10:18:17 ID:z9pZoJEI [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン・Rロコン「「ごちそうさまでした。」」

Rキュウコン「よほど腹が減ってたんだね?ほんとに残さず食べたね。えらい子だ。」

ロコン「ありがとうございました。おいしかったです。」

Rキュウコン「…さて、いくつか聞かせてもらうけどいいかい?…リン、あっち行ってなさい。」

Rロコン「…?はぁーい。」

ロコン「…なんでしょうか?」

Rキュウコン「ウェアーアーユーフロム?」

ロコン「……?!(英語?!なんか発音変だしすごく初歩的だけども!)ソ、sorry,it I forget」

Rキュウコン「…まさかあなた人間?」

ロコン「!」



 ▼ 7 ングース@こだわりハチマキ 16/12/24 10:30:17 ID:OKrUriMI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 8 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 11:02:13 ID:z9pZoJEI [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「…なぜ?」

Rキュウコン「…私が今喋ったのは30億年以上前に滅んだ『ヒト』という種族が使っていた言葉、私は昔やんちゃしてたの。そして偶然この文字が書かれた石版を発見した。そして『アンノーンの法則』に従い、解読に成功した。この文字、ましてや喋りかたを知っているなんて探検隊でも一握りよ。…そんなことはどうでもいいの。それでどうなの?」

ロコン「…多分…」

Rキュウコン「そんな気はしてたんだけど…やっぱりか…どうしましょう。あの探検隊を呼ぶには時間がかかるし…

ロコン「あのう…僕は一体なんなんでしょうか?」

Rキュウコン「わからないわ。だけど前例はある!だから明日ロコンと一緒に『雪のギルド』に行ってそこのマスターに事情を話しなさい。あの人は人脈が広いからきっとわかってくれる。リンはそこで探検隊見習いをしてるのよ。」

探検隊…?なんだろうか?しかし自分を知るためには行かねばならない。
 ▼ 9 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 11:18:37 ID:z9pZoJEI [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「じゃあ呼び名を決めようかね。ロコン、じゃあウチの子と見分けがつかないし。」

Rロコン「『エン』がいい!」

Rキュウコン「き、来てたの。話聞いてた?」

Rロコン「?」

Rキュウコン「よかった。なんでもないよ。なんで、エン、なの?」

Rロコン「あったかい!それに、エンがいるとき珍しく晴れてた。いつも吹雪いてるのに。だから太陽の燃えてる感じ!」

…名前ってそんな簡単に決まるもんだっけ?だけど変に凝ってないしいいかもしれない。

ロコン「ありがとう。じゃあ僕は『エン』って呼んでね!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…この時の僕はこれが大きな冒険の始まりとは微塵も思っていない−−−
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 10 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 20:32:59 ID:z9pZoJEI [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

?「ハァ、ハァ…」

誰だ?ここはどこだろう?なぜ僕は浮いている?僕は何を見ている?なぜあのポケモンは走っている?僕はリンの部屋で寝ていたはずじゃ…

?「ハァ…どこだ、リン…ハァ…」

!…今なんて言った?!何が起きてるんだ?周りは吹雪いている!何が…

?「映像じゃあここらのはずなのに…」

映像?なんのことだ一体何がおきて−−−

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ▼ 11 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 20:39:35 ID:z9pZoJEI [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「ハックシュン!」

ロコン「ううん…」

Rロコン「あ、おはよう、エン」

ロコン「?おはよ…う?」

あれ?リンがいる…?あれは夢?やけにリアルだったな。

Rロコン「今日はギルドに行くよ。付いて来て!」

そういうとリンは下へさっさと行ってしまった。急がなくては。
 ▼ 12 1◆MR00PBvMIc 16/12/24 20:54:49 ID:z9pZoJEI [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「おはよう、お二人さん。よく寝れた?」

ロコン「ありがとうございます。よく寝れました。」

確かによく寝れたことに偽りはない。しかしどうもあの夢が気になる。まぁそれを言うなんてことはしない。なぜなら僕が見た夢はこの隣にいるリンのことなのだから。いたずらに驚かすことはない。

Rキュウコン「じゃあリン、しっかり案内するのよ。今日の依頼は大丈夫?」

Rロコン「うん。今日はCランクが3つだから大したことはないよ。」

Cランクとはなんだ?と言いたいが今はツッコンでるタイミングではない。

Rキュウコン「これが今日の弁当ね。はい、エンの分も。」

ロコン「ありがとうございます。」

Rロコン「ありがと!じゃ、エン、行くよ!」

速い。もう玄関が開いた。冷気が顔をくすぐるが気にしている場合ではない。しっかり付いて行かなくては。そして、自分が何者か知らねばならない。

 ▼ 13 1◆MR00PBvMIc 16/12/25 11:06:56 ID:gsZXiPv2 [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter2 探検隊見習い

寒い。予想はしてたが寒い。雪が積もっていて地面は見えない。おまけに降り続く雪はやむ気配がない。このあたりは住宅街のようで、昨日は気づかなかったが、リンの家も含めて、かまくらのような家があちこちに建っている。

Rロコン「エン!こっちこっちー!」

リンについて行くと大きな町に出た。先ほどの住宅街よりも歩いているヒt…ポケモンが多い。

Rロコン「大きな町でしょ。ここはこの氷の島で一番大きなトレジャータウンだよ。」

マンムー「やあリンちゃん。おはよう。そちらは昨日の子かい?」

Rロコン「おはようございます!うん、エンっていうんだ。エン、こちらはこの町の保安官さんのマンムーさんだよ。」

ロコン「おはようございます。えっと…エンです。よろしくお願いします。」

マンムー「うむ!よろしくね。」

このマンムーさん以外にもたくさんのポケモンがリンに挨拶をしていった。かなり可愛がられているらしい。
 ▼ 14 1◆MR00PBvMIc 16/12/25 11:50:13 ID:gsZXiPv2 [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「ついたよ。ここが『雪のギルド』!」

…なるほど。雪のギルドとはよくいったものだ。先ほど見て来たかまくらとは比べ物にならないサイズの城のような建物がある。だが真っ白で、ここだけ霰が降っている。奇妙なのは入り口が見えないとこくらいか。

ロコン「えーっと…入り口はどこ?」

?「足型を雪につけてください。」

ロコン「!?どこから声が!?」

Rロコン「こっちに来て。心配ないよ。」

おそるおそるリンへ近づく。すると彼女が跳ねて着地した…

ズボオッ

ん?

 ▼ 15 1◆MR00PBvMIc 16/12/25 13:54:20 ID:gsZXiPv2 [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「へ?うわぁ!」

リンが踏んだ雪が沈んだかと思ったら、ほぼ同時に雪ごと1M×1Mくらいの地面がまるでエレベーターのように沈んでいく。

Rロコン「ふふっ。驚いた?あのお城は見かけだおし。ギルドは地下にあるの。」

ロコン「お、驚いた。」

そうこうしている間にも地面は沈んでいく。まだかかるのか。
 ▼ 16 1◆MR00PBvMIc 16/12/25 14:29:51 ID:gsZXiPv2 [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズズウゥン。

重い音と雪煙を上げて地面が動かなくなる。そしてこれもまたほぼ同時に暖かい空気が全身を包む。

Rロコン「おはよーございまーす!」

いろいろ「おはよう」「おはよう」「朝ごはん食べたい」「おはよう」

その中から3匹のポケモンが近づいてくる。

Rサンド「お、おはよう、リンちゃん。今日もかわqうぇ(殴

ニューラ「おはよう、レディ。今日も君のために麗しいバラを一本摘んdふであk(殴

ユキカブリ「や〜あリンちゃん。今日こそは俺とパートナーを組んで…ん?」

何が起きたかというと、まず最初に声をかけて来た氷を纏ったネズミが黒い体のキザに吹き飛ばされて、そのキザが雪を被った木にぶっとばされた。なんだこれは?ああ、コントか?

ユキカブリ「誰だ?そいつ。」

げっ、バレた。
 ▼ 17 1◆MR00PBvMIc 16/12/25 14:46:09 ID:gsZXiPv2 [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「紹介するね!この子はエン。昨日海岸に倒れてたの。で、エン。これはユキカブリ君、そこで寝てる方の下がサンド君、上がニューラ君だよ。」

ユキカブリ「ふーん…で、なんでそいつがここに?」

Rロコン「ギルドマスターのユキノオーさんに用があるんだって。」

ユキカブリ「親父に!?……へぇーこいつが?いいだろ、ついてこい。」

Rロコン「ありがと!じゃ、私依頼があるから。」

ユキカブリ「いいってことよ!…で、エンだっけ?親父に用があるんだってな。…おい、テメェらさっさと起きろ!」

ロコン「ありがとうございます。」

ニューラ「いてて…誰のせいだよ…。それとお前、タメでいいよ…いってぇ…」

Rサンド「ニューラもね…加減してよ…」

コントじゃなかったのか…だけど悪い奴らじゃなさそうだ。

 ▼ 18 ーバー@ドラゴンメモリ 16/12/25 14:47:57 ID:BtrUonVY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とても キケンな ワタシは まろうこん。よろしくね!
 ▼ 19 1◆MR00PBvMIc 16/12/25 22:56:41 ID:gsZXiPv2 [6/6] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
>>18
確かにやろうとしてるのはそういうことだけど、このRロコンそんな酷そうに書いてないだろ!
 ▼ 20 1◆MR00PBvMIc 16/12/26 14:05:57 ID:Z5nsdMwQ [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ー移動中ー

ユキカブリ「で、まず聞くけど、エンだっけ?お前ここがどんなことをするとこか分かってんのか?」

ロコン「いいや、全然知らない。」

ニューラ「それなのに来たのかよ…」

ユキカブリ「この世界では毎日たくさん事件が起こってる。…最近は特にな。それを解決するために作られたのが『ポケモン探検隊連盟』だ。不思議のダンジョンからお年寄りの手伝いまで幅広く依頼がある。連盟に送られて来たそれらの依頼を全国に10個しかないギルドへ分けて、送られて来た依頼を俺たちがこなしてる。」

ロコン「ふーん。」

Rサンド「1つのギルドが抱える探検隊は1000以上あってね。その一番上にギルドマスター、ユキノオーさんがいるんだ。」

この世界では探検隊と呼ばれる者たちが活躍しているらしい。そして話を聞くに僕が今から会おうとしているユキノオーさんという人はかなり偉いようだ。なんか緊張してきた。
 ▼ 21 1◆MR00PBvMIc 16/12/26 14:12:17 ID:Z5nsdMwQ [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキカブリ「…」

ユキカブリが一つの部屋の前で動きを止めた。

ユキカブリ「……ここだ。」

見るとユキカブリだけでなく横の2匹も固まっている。嫌な思い出があるわけでもないだろうに。

ロコン「ここ?送ってくれてありがとう。」

ユキカブリ「気をつけてな……」

不安を煽ってくる。なんなんだいったい。
 ▼ 22 1◆MR00PBvMIc 16/12/26 14:22:50 ID:Z5nsdMwQ [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「失礼しま…す。」

ギルドマスター?「……」

まるで雪男のような巨漢が目の前にいる。だが石のようにピクリとも動かない。

ロコン「あ、あのー…こんにちは…」

ギルドマスター?「……ううん……」

ロコン「(寝てる!?)」

ユキノオー「……はっ!いや、失礼寝ておった。わしはギルドマスターのユキノオー。ええっと?リンか?どうした?」

…ええぇ。目ぇ大丈夫かよ。どう見ても色違うし…

ロコン「えーっと。リンじゃないです。僕はエンと言います。ちょっと聞きたいことが…」

ユキノオー「何かね?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 23 1◆MR00PBvMIc 16/12/26 14:35:39 ID:Z5nsdMwQ [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜

ユキノオー「ふむ、人間とな。」

ロコン「はい、いったいどうすればいいのか……」

ユキノオー「ほぉー。リンは人間だったのか。」

…ダメだ、このオッさん。

ロコン「で・す・か・ら、人間だったのは僕で、リンは人間じゃないです!」

ユキノオー「あー分かっとる分かっとる。ちょっとボケただけじゃよ。…全くキュウコンの小娘、なぜワシにこんな面倒な問題を預けるのか…つまり、『ポケダンズ』を呼べってことだの。」

ロコン「ポケダンズ?」

ユキノオー「知らんのか?ちょっと前、世界を二度も救った伝説の探検隊じゃぞ。…まあそれはいい。なぜ呼ぶのかというと、その伝説の探検隊のリーダーの方がお主と同じで『かつて人間だった』と言っておるからじゃ。」

ロコン「!」
 ▼ 24 1◆MR00PBvMIc 16/12/26 14:42:08 ID:Z5nsdMwQ [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ここらで少し時間軸を説明させてください。気づいた人はいるかもですが、ポケダン闇時空のその後の世界を書いているつもりです。
若干違和感を感じる人がいるかもですが、SS上の設定としてキャラのイメージについては理解していただけるようにお願いします。

まず見てる人いるんですかね。最後まで書ききる気ではあるのでよろしくお願いします。
 ▼ 25 タング@ドラゴンメモリ 16/12/26 15:54:36 ID:RCPPx.2s NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援

ちょうど今描いていたもの(途中)
 ▼ 26 ルリル@ひこうのジュエル 16/12/26 20:40:07 ID:fwyWCJwo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こーいうのホント好きやで
 ▼ 27 タチマル@イトケのみ 16/12/26 21:48:50 ID:At5jpUSw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ええやん頑張れ
 ▼ 28 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 09:17:04 ID:KKIMbcl6 [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
かつて人間だったポケモンが他にもいる。そのことを知れたことは大きな進展だと言えると思う、がー

ロコン「…なるほど。でも、そのポケモンも結局人間には戻れていないのでは?たとえ会えたところで何かあるんでしょうか?」

ユキノオー「結果的にはの。ただ他に当てがあるわけでもあるまい。それよりも問題なのはまず会えるかどうかすら怪しいことじゃ。さっき、面倒だと言ったじゃろ。」

ロコン「…?」

ユキノオー「彼らは人気者だ。暇さえあればどこかで講演会でもやっておる。そして、何より彼らは強い。紛れもなく今では世界最強の探検隊じゃ。だからこそたくさんの高額な依頼が集まる。アポはとってみるが会えるかどうかはわからん。それでもいいか?」

会えるかどうかすら怪しい上に会えたところで何があるかもわからない。けれど…

ロコン「…わかりました。どうかよろしくお願いします。」

ユキノオー「うむ。だが時間がかかる。しばらくはこの町で過ごすとよい。」

ロコン「ありがとうございます。失礼しました。」

…いい人で良かった。
 ▼ 29 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 09:25:05 ID:KKIMbcl6 [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マスターの部屋から出てきた僕を三人の視線が迎える。どこかニヤついているようだ。

ユキカブリ「おう!これでお前も俺らの仲間だな!」

…はい?

ニューラ「へっへっへ、うし、早速バトルだ!今日はフィールドも空いてるしなぁ!」

まて。なんのことだ。

ロコン「えっ、ちょっt

Rサンド「よろしくねー。」

人(ポケモン)の話聞けやテメェら。
 ▼ 30 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 09:35:33 ID:KKIMbcl6 [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキカブリ「オニさーん!審判お願いしまーぁぁっす!」

オニゴーリ「うん?このガキども、また修行か?あ?…ん?そこの赤い狐は新入りか?」

ユキカブリと話している、オニさんと呼ばれた顔面びっくり箱は僕の方を指差しt…指ねぇじゃん……顎をこちらに向けている。

ロコン「いや、自分は

ユキカブリ「形式は1vs3のシングル。エンの歓迎試合だ!」

揃いも揃って話聞けないんですかぁ!?

ユキノオー「はっはっは。やめろ、ユキカブリ。」

ユキカブリ「親父!?いつの間に?」

ユキノオー「エンはまだ探検隊じゃないぞ。」

ユキカブリ・ニューラ・Rサンド「「「ええぇ?」」」
 ▼ 31 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 09:42:59 ID:KKIMbcl6 [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキカブリ「ええ〜。新人が親父の部屋入ったらギルド弟子入りの時だろ〜。期待したのになぁ〜。」

ユキノオー「うむ。それとは別件じゃった。残念だったな。」

ニューラ「やっと後輩ができたと思ったのになぁ。」

Rサンド「やっと僕らが一番下じゃなくなると思って震えたのになぁ。」

あの時固まったのはそういうことか。しかし、やっと助け船が出た……

ロコン「うん。そういうわけだからごめん。」

ユキノオー「まて、エン。お主も一度バトルして見たらどうじゃ?」

…助け船は出ていなかった!

 ▼ 32 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 09:52:19 ID:KKIMbcl6 [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「う〜ん。すみませんけどここはお断りしたいと思い

ユキノオー「お主、バトルしたことないじゃろ?どうせしばらくここで過ごすのだ。バトルに慣れておくのも必要じゃろ。」

……言われてみればそうだ。正直、バトルはあまりやりたくない。しかし、ポケダンズというのを待つ間は少なくともこのままなのだ。ポケモンの体に慣れておくことが必要かも知れない。

ロコン「…はい。わかりました。バトル、してみます。」

ユキカブリ「うっし!じゃあ順番な。サンド、ニューラ、俺の順でエンのデビュー戦だ。」

Rサンド「ええ!最初!?」

ニューラ「おっし!」

Rサンド「……あ。」

ユキカブリ「どした?」

Rサンド「来客…。いや、リンだ。」
 ▼ 33 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 11:38:25 ID:KKIMbcl6 [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズウウウゥゥン

重い音を響かせてあのエレベーターが降りてきた。

Rロコン「ただいま戻りましたー。」

ユキノオー「おかえり。ちょうどよかったな。今からエンvs悪ガキトリオだ。」

Rロコン「ふーん…………え?冗談?冗談だよね?」

ユキカブリ「いいやぁ〜。マジだぜリンちゃん。俺のカッコいいとこ観ててくれよっ!」

Rロコン「え、いやだってエンはまだ技を出したことすらないんだよ!?勝負にならないよ!」

ユキノオー「じゃあリン、いまコツでも教えてやったらどうじゃ。」

Rロコン「ええ?……うーん、コツねぇ……。!ゲ◯を吐く感じ?」

なるほど、僕としてはいい年の女の子の口からためらいもなくゲ◯って単語が出たことの方が不思議ですがねぇ。
まぁなんとかなるかな?ゲ◯を吐く感じだな。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 34 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 11:46:21 ID:KKIMbcl6 [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

エンvsRサンド、ニューラ、ユキカブリin雪のバトルフィールド

地下にこんな広いフィールドがあったとは。雪が積もっているせいで僕は足がとられるがあいつらは大丈夫そうだ。手加減する気は無いのか?

オニゴーリ「第1回戦、Rサンドvsエン、尋常にい……………」

溜めが長い!緊張してんだよこっちは!この顔面びっくり箱!


ユキノオー「……さて、どうなるか。」

Rロコン「エン大丈夫かなぁ……」


オニゴーリ「始めぇ!」

デビュー戦スタートだ!

 ▼ 35 ガカイロス@バシャーモナイト 16/12/27 13:07:32 ID:KKIMbcl6 [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rサンド「行くぞっ!ひっかく!」

Rサンドが自身の爪を硬化させて突っ込んで来る。スピードはそれほどあるわけでは無いが雪で足がとられているせいで反応が遅れる。

Rサンド「やぁっ!」

ロコン「うわっ!」

とっさに避けたが、紙一重で前髪が何本か刈り取られ、サンドが勢いのまま雪へ突っ込む。途端に軽い雪が舞い上がる。

ロコン「うっ……あれ?どこいった?」


ユキカブリ「特性『ゆきがくれ』か」

ニューラ「容赦ねぇなぁ〜」


ロコン「ええっと……ゲ◯を吐く感じ!」

前足を口の中に突っ込む!うっ……

Rサンド「もらった!」

サンドが後ろの雪から飛び出してくる。反射的に急に後ろを向……しまった!足が変なとこに!……オェ−−−()

Rサンド (!?)ビシャァ
 ▼ 36 ンバーン@レンブのみ 16/12/27 14:08:14 ID:KKIMbcl6 [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


ユキカブリ「!?エンの奴、『胃液』なんて使えたのか?!」

ニューラ「上手い!うまくゆきがくれを打ち消したぞ!」




ユキノオー「…………」

ユキノオー「…………リン、あれって……」

Rロコン「はい……多分、本当のやつだと……ごめん、エン。変なアドバイスして……」
 ▼ 37 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 14:41:27 ID:KKIMbcl6 [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>35
>>36酉付けてなかった

Rサンド「うぎゃぁぁぁぁあぁぁ」

ロコン「ハァ、ハァ……」

これが技なのか?!めっちゃ効いてる!

Rロコン「エンーー!それはただのゲ◯ーーー!技じゃなぁーーーい!」

ですよね。知ってた。うん。

Rサンド「ハァ、ハァ、もう怒ったぞ!まるくなる!からの……

なんだ!?何がくる?

Rサンド「アイスボールッ!」

速い!


 ▼ 38 1◆MR00PBvMIc 16/12/27 14:53:20 ID:KKIMbcl6 [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
丸くなることでより球体に近い形になってからの全身を氷で包んでの回転体当たり! 見た目はボールのようだが氷の角が見えないことからかなりの速度で回転していることは確か!どうする?!

ロコン「(迎撃……いや、やり方がわからない以上間に合わない!なら……)とうっ!」


ユキカブリ「ジャンプしてかわした!」


これだけ速度が出ているんだ。きっとサンドは目が見えていない!僕の後ろに何があるか分かったところで止まれないはず!

ニューラ「サンド、とまれぇぇぇーーーーー!」

ドゴオオオオオオンン!!!!

壁「やぁ」

Rサンド「」目グルグル

オニゴーリ「サンド戦闘不能!エンの勝ち!」
 ▼ 39 シェード@エレキブースター 16/12/27 22:03:43 ID:EtOnN7nI NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
面白いよ支援
 ▼ 40 1◆MR00PBvMIc 16/12/28 16:40:27 ID:qnr6M6GM NGネーム登録 NGID登録 報告
ニューラ「……次俺だな。」

ユキカブリ「頑張れよー」


……うーん。結果的に勝てたけども技も出せなかったし、勝ったといっても相手の自滅だし…次はちゃんとしないと…

ニューラ「よっ。よろしく。」

ニューラが跳んできた。こいつに自滅は期待できないな…

オニゴーリ「それでは第二回戦、ニューラvsエン、尋常にい…………」

だから長い!自覚しろ!

オニゴーリ「始めぇ!」
 ▼ 41 1◆MR00PBvMIc 16/12/28 22:21:32 ID:QGllb8pQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラ「行くぜぇ!」

左右に体を揺らしながらニューラが高速で近づいてくる。先ほどのアイスボールを放っていた時のRサンドも速いと思ったがニューラとはスピードの次元が違う。それにRサンドは直線的な動きだけだったが、ニューラは左右に動くことでまるで残像が見えるかのようだ。

ロコン「ゲ◯を吐く感じ……っ」

口に足を突っ込む。


Rロコン「ストーーーーップ!」


ニューラ「ん!?うわっ!」

ロコン「ふが!?」

口に足を突っ込みかけていたので思わず変な声が出た。ニューラはというと勢いを殺しきれず、雪の上に転がってしまっている。

ニューラ「なんだよ!リンちゃん!」

Rロコン「審判!タイム!」

オニゴーリ「ええ?タイムなんかルールにないぞ!リン!」

Rロコン「いいからー!エン、ちょっとコッチ来なさぁぁい!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 42 1◆MR00PBvMIc 16/12/28 22:29:46 ID:QGllb8pQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ロコン「わっ……本当に出た!」

Rロコン「いい?じゃ、行って!もう吐かないでね!」

Rロコン「しんぱーーん!タイム終わりーーー!」

オニゴーリ「まったく……何をしたのかは知らんが小細工はバトルじゃ意味ないぞ。」

ニューラ「……終わった?」

ロコン「うん。待たせてごめん。」

ニューラ「いいよ別に。どうせ俺が勝つし。」

むう。なんかムッとする言い方だな。

オニゴーリ「じゃ、改めて第二回戦、ニューラvsエン、尋常にい…………」

長……いや、もう突っ込まん!

オニゴーリ「始めぇ!」
 ▼ 43 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 09:25:19 ID:OWUvRHZ2 [1/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラ「電光石火ァ!」

刹那、ニューラが目の前に現れる。

ロコン「うわぁ!」

とっさにジャンプするものの、背中に鋭い痛みが走る。気づいた時には僕は雪の上に転がり、ニューラが見下げている。

ロコン「このっ……!」


Rロコン「エンーーーー!しっかりーーー!」


……リン!そうだ、さっきのやつ……!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Rロコン『いい?吐く感じって言ったけど、ほんとに吐いちゃだめ!まずは深く息を吸って!』

Rロコン『そして全身の力を喉に溜めて……』

Rロコン『一気に口から出す!』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

よし。深呼吸だ。
 ▼ 44 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 09:33:24 ID:OWUvRHZ2 [2/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「スウゥゥゥゥゥ……」

ニューラ「あっけなかったな!くらえ!ひっかく!」

ニューラが光り輝く爪を僕の頭に振り下ろしてくる。まだ……溜めて、引き付けろ……!…………いまだっ!

ロコン「ひのこっ!」

ニューラ「なっ!」

僕が口から吐い……出した火の玉がニューラに炸裂し、ニューラが後ろへ吹き飛ぶ。やった!

ニューラ「あっちぃ……」

まだ倒れないか……だけどダメージはあるはず。畳み掛ける!

ロコン「ひのこっ!」
 ▼ 45 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 09:47:07 ID:OWUvRHZ2 [3/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラ「ちぃっ!バカにすんな!そんな遠距離から当たるわけねぇだろ!」

僕が放ったひのこは軽々とかわされる。

ニューラ「こっちの番だ!」

再びニューラが高速で突っ込んでくる。だが、かなり頭にきているようで、直線的にまっすぐ突っ込んでくる。

ロコン「はっ!」

上に向かってひのこを打ち出す。当然ひのこは天井にぶつかり、雪で消火される。

ニューラ「……!?なんだ?」

それを見ようとしたニューラが足を止める。だが当然何も起こらない。ニューラに、何かあるのでは?と思わせて動きを止めるための囮だ。

ロコン「いまだっ!ひのこっ!」

ニューラ「……?しまった!うわぁっ!」

ひのこが今度こそクリーンヒットする。

ニューラ「く……そっ……」バタッ

オニゴーリ「ニューラ戦闘不能!エンの勝ち!」
 ▼ 46 ァンヒータ◆8w1iOBkmD. 16/12/29 09:54:49 ID:Ha7MiRHU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 47 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 10:20:41 ID:OWUvRHZ2 [4/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラ「うっ……」

ニューラが目覚める。

ユキカブリ「おw w wまw w w初心者に負けるのかよw w w」

ニューラ「うるせぇよ……脳筋野郎……ちょっと手ェ貸せ……」

ユキカブリ「敗者は黙ってろ♫」

とか言いつつユキカブリはニューラを担いで医務室の方へ運ぶ。なんだかんだあいつらは仲良しなんだろう。

Rロコン「エン!やったね!」

リンがいつの間にか横にいた。

ロコン「リン!ありがとう!勝てたよ!」

Rロコン「……次のユキカブリ君は気をつけてね。あいつの馬鹿力は半端じゃない。」

ロコン「……?」

ユキカブリ「待たせてすまん。じゃ、始めるぞ。『絆の一族』の末裔の力、見せてやる。」

……?絆の一族?なんだろうか?

オニゴーリ「それでは第三試合、最終戦、ユキカブリvsエン、尋常にい…………」

オニゴーリ「始めぇ!!」
 ▼ 48 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 10:22:02 ID:OWUvRHZ2 [5/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>47
なんか文字化けした。文字化けのとこはユキカブリがニューラを笑ってるような感じだと捉えて下さい。
 ▼ 49 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 11:03:43 ID:OWUvRHZ2 [6/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
先手必勝!くらえ!

ロコン「ひのこ!」

ユキカブリ「……ふんっ!」

ユキカブリが地面の雪を叩き、雪が舞い上がる。舞い上がった細かい雪にひのこが阻まれる。

ユキカブリ「……ハアァァァァァあああっ!!!!」

ユキカブリが雄叫びをあげる。すると天井すれすれに黒雲が発生し、薄く広がる。

ザァァァァ

雨の降るような音を響かせて細かい氷の粒が降ってくる。霰だ!


Rロコン「『雪降らし』っ!」


くっ……霰のせいでまともに目も開けない上、身体中が痛い。ユキカブリはどこだ?
 ▼ 50 ムパルド@ボイスチェッカー 16/12/29 11:13:29 ID:j/weDbnY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
さっき霰パにやられた俺にはタイムリーなSS

支援
 ▼ 51 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 11:26:17 ID:OWUvRHZ2 [7/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いた。ユキカブリは両手をこちらに向けている。何をするつもりだろうか?

ユキカブリ「こなゆき!」

ユキカブリが、こなゆき、と叫んだ瞬間、ユキカブリの周りの雪が小さな、しかし大量に球体を生成しだした。

ユキカブリ「行けっ!」

ユキカブリが両手を上に振り上げる。途端にユキカブリの周りで球体を作っていた雪が弾丸のようなスピードでとんでくる。

ロコン「ひのこ!ひのこ!…………ダメだ、数が多い!うわっ!」

一発被弾した。それを待っていたように雪の弾丸が何発もとんでくる。目が開かない。

ロコン「うっ……えぇ!」

ユキカブリ「オラァッ!ウッドハンマー!!」

目を開けるとユキカブリが目の前にいる。そして腹に鈍い痛みが走り、口から何か出たことがわかる。その後1秒もしないうちに壁まで自分が吹っ飛んだこともわかる。

ズル……ズル……

自分が壁から落ちる音を聞くとはなんとも不思議な気分だ。そして雪の上に横たわる。
 ▼ 52 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 11:35:14 ID:OWUvRHZ2 [8/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキカブリ「うっし!終わり!……リンちゃ〜ん!見てた?」

オニゴーリ……エン戦闘不能!ユキカブリn…

ユキノオー「待てっっっ!ユキカブリ、油断するなぁ!」

オニゴーリ、ユキカブリ「「え?」」

Rロコン「エンが……立ち上がって……!」

なぜ自分でも立ち上がれるかわからない。しかし、負けたくない。もともと僕がそういう性分だったのか、それとも別の理由があるのか。けど、一つ言えることはリンが見ている。無様な姿は見せたくない!

ロコン「うおおおぉぉぉおおっ!」

体が熱い。僕の体から出た光が小さな火の玉になり、天井に登っていく。そしてその光が黒雲を消し飛ばし、小さな太陽になる。

ユキカブリ「バカな……!隠れ特性、日照り!?」
 ▼ 53 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 11:46:52 ID:OWUvRHZ2 [9/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕が作り出した、あの小さな太陽が僕に力を与える。全身が燃えるように熱い。身体中の筋肉から炎が燃え上がる。僕の全身が炎に包まれる。

ロコン「『フレアドライブ』!!」

ユキカブリ「返り討ちだ!ウッドハンマァァァ!!」

2匹のポケモンが同時に駆け出す。真紅の光と緑の光が衝突する。

ドオオオオオオン!!!

……だが、競り合いは起こらなかった。圧倒的な力で炎が雪を消しとばす。

ロコン「ハァ、ハァ……」

ユキカブリ「」まっくろこげー

オニゴーリ「……ユキカブリ戦闘不能!エンの勝ち!よってエン、三人抜き成功!」
 ▼ 54 ベルタル@においぶくろ 16/12/29 12:09:52 ID:K6OVY85c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 55 オスバメ@カイスのみ 16/12/29 15:32:56 ID:OWUvRHZ2 [10/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「……すごい、すごーーい!すごいよ、エン!」

興奮してリンが駆け寄ってくる。

ロコン「リ、リン……ありが…と…」

ダメだ……意識が……体に力が……うっ……

Rロコン「ええ!エンくん?エンくん?エ……ん!……エ……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 56 ドリーノ@マスターボール 16/12/29 15:45:20 ID:OWUvRHZ2 [11/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

?「ははっは!これが探検隊かぁ!口ほどにもねぇ!」

Rロコン「ううっ……大丈夫?エン?」

またこの空間だ。しかし何が起きているかはわからない。僕とリンが赤い奴らに囲まれている。

……あれ?結構やばくね?この状況。

ドオオオオオオン!

次は爆発音かよ!?後ろからか?一体何がーーー

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 57 1◆MR00PBvMIc 16/12/29 16:02:59 ID:OWUvRHZ2 [12/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>55
>>56また付け忘れてた。

ロコン「ううん……」

Rロコン「あっ!よかった……起きた……エンー!」ダキッ

ロコン「……?」

ユキノオー「無事か?痛いとこはないか?」

どうやら医務室のようだ。ベッドで寝ていたのか……リンが抱きついて……抱きついて?

ロコン「ひゃぁぁぁぁあ…………痛いっ!」

思わず下がろうとしたら全身に激痛が走る。

Rロコン「あっ、ごめん!」

ロコン「い、いや、いい、いい全然大丈夫。」

むしろウェルカムです。

ユキノオー「……リン、ユキカブリの様子を見てきてやってくれ。エン、ちょっといいか?」

Rロコン「うん、わかった!エン、安静にね!」

ロコン「……なんですか?」

ユキノオー「お主、探検隊をやる気はないか?」
 ▼ 58 1◆MR00PBvMIc 16/12/30 12:50:18 ID:Q2FPexeY [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……探検隊。考えてもいなかった。しかしなぜだ?

ロコン「……なぜ僕を?」

ユキノオー「当然だ。お主はワシのガキを倒した。言いたかないが奴の才能は同世代じゃ飛び抜けとる。だのにだ、ろくに戦闘の経験もないお主は奴に勝った。相性がいいとはいえ、正直驚いた。奴はまだ気絶中だ。」

ロコン「は、はぁ。」

ユキノオー「どうじゃ?考えてくれんか?」

ユキノオー「それに、お前は自身の力をコントロールせねばならん。」

力?一体何のことだ?

ユキノオー「……お前は、かつて滅びた『隠れ特性』を持っておる。」





 ▼ 59 1◆MR00PBvMIc 16/12/30 13:19:14 ID:Q2FPexeY [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「隠れ特性?」

ユキノオー「ああ、そうだ。ロコンの一族は通常、『もらいび』の特性を持っておる。しかしお主はそれに加え、『日照り』の力を持っておる。」

……そういえば戦闘中、最後に黒雲を吹き飛ばした気がする。あれは特性だったのか……

ユキノオー「隠れ特性を持つものは遥か昔、ヒトとほぼ同時期に滅んだと聞いておる。生き残った者もいたようだが、その血も薄れ、もうほとんど残っていないと思っていたがな。おそらく、隠れ特性とはその当時地上に君臨していたヒトと共存、もしくは対抗するために得た力とワシは考えておる。」

ユキノオー「……そして、隠れ特性を持つものは盗賊団に狙われることが多い。今ではそれだけ希少なのじゃ。お主が探検隊になることを拒否したとしても、常に護衛がお前につくことになる。

……なるほど。言いたいことがわかった。

ロコン「つまり、僕を束縛したいわけですね。」

ユキノオー「……だが、それを回避することができる。それがお主が探検隊になることじゃ。そうすれば、誰かがお主につく必要がなくなる。何を隠そう、リンも隠れ特性を持つ一族の末裔だ。……もし、お主が探検隊をやってくれるなら、リンとチームを組ませるが……どうじゃ?」

どうやら、探検隊をしないときのデメリットが大きすぎるようだ。

ロコン「……分かりました。探検隊を、させてください。」

ユキノオー「うむ!明日は歓迎会じゃな!」

ユキノオーさんが、かすかに笑った気がした。
 ▼ 60 1◆MR00PBvMIc 16/12/30 15:34:56 ID:Q2FPexeY [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキノオー「……さて、ワシはユキカブリの様子を見に行くが、どうじゃ?くるか?」

はっ。そうだ、そういえば最後、僕がぶっ飛ばしたんだった。

ロコン「い、いきます。」

ニューラ「来なくても結構だと思うぜ。」

ロコン「あっ、ニューラ。」

いつの間にかベッドの横にニューラが立っていた。

ニューラ「さっきあいつも起きた。よほど悔しかったんだろうな。起きた途端に泣き出しちまった。」

ユキノオー「泣いているのか。絆の一族たるものが情けない。」

ロコン「絆の一族?」

そういえばバトルの前になんか言ってたっけ。

ユキノオー「そうだ。これもまた、特別な力じゃ。」
 ▼ 61 1◆MR00PBvMIc 16/12/30 15:51:50 ID:Q2FPexeY [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキノオー「何回も言うが、かつて地上に君臨した、ヒトという種族がいた。その種族は、ポケモンを従え、やがてポケモンに莫大なエネルギーを注ぎ込み、進化を超えた進化、『メガシンカ』というポケモンを爆発的にパワーアップさせる方法を発見したのじゃ。そして、そのメガシンカの莫大なエネルギーを未だに体に宿す者たちがおる。それが、絆の一族。ワシもメガシンカを扱える。」

ふーん。まぁどうやら僕にはあまり関係ないようだ。

ユキノオー「まぁ、きにするな。ロコン系統がメガシンカするなんてのは聞いたことがない。」

Rロコン「ただいまー。ニューラ君報告ご苦労様。……ユキノオーさん、どうだった?」

ユキノオー「喜べ。探検隊をやってくれるそうだ。」

リンの真っ白な顔に少しずつ赤みがさしていくのがここからでもわかる。次の瞬間、リンは飛び跳ねていた。

Rロコン「やったぁーーーーーー!!!よろしくね!エン!おかーさんに言ってくるーーー!!!」

リンが勢いよく医務室を飛び出す。迷ったが、探検隊をやることにしてよかったかもしれない。


 ▼ 62 ャノビー@ファイヤーメモリ 16/12/31 01:51:46 ID:e6G9Ko3A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 63 ナッキー@ピーピーエイド 16/12/31 03:54:09 ID:JIC/kPxU NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
デビチルかと思った
 ▼ 64 1◆MR00PBvMIc 16/12/31 09:27:27 ID:Lg2tqHyQ [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーー余談ーー歓迎会

バトルのあったその日、僕はギルドに泊まらせてもらった。最初はリンが「一緒に帰ろう」と言ってくれたのだが、ユキノオーさんが、「怪我をしているから」という理由でギルドに泊まらせてくれたのだ。そして次の日の朝ーー

ロコン「ふぁぁ。……えっ!もうこんな時間?!」

医務室に置いてある時計を見ると、17:00を示している。(ポリゴン型置き時計)まずい、ほぼ半日寝ていたわけか。もう朝じゃないじゃん!急いで医務室から出……

パァーーン!パーーン!

ロコン「!?」

医務室のドアから出ると、破裂音とともに、左右から紙吹雪が僕の頭にかかる。クラッカーだ。

ニューラ&Rサンド「イェェーーイ!ギルド入門おめでとう!」

ロコン「へ?へぇ?」

ユキカブリ「おめでとう!よくもやってくれたなこのやろー!」

未だにキョトンとしている僕にユキカブリが殴りかかるふりをする。

ユキノオー「エン。昨日言ったじゃろ。歓迎会するぞって。」

うん?確かに言ったような気もする。じゃあこれは歓迎会か。
 ▼ 65 1◆MR00PBvMIc 16/12/31 10:19:24 ID:Lg2tqHyQ [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキノオー「さて、あっちにご馳走を用意しておるぞ。……ユキカブリ、食堂まで案内しろ。」

ユキカブリについて行くと、大きなテーブルを囲んで何人かがご馳走を待っている。

Rロコン「あっ、エンー!おはよう。」

ロコン「リン!おはよ……おはよう?」

おはように違和感があるのは時間のせいだろう。

?「あらぁ……この子が新人さん?カワイイ子……」

雪女のようなポケモンが僕に近づいてくる。怖い。

エンペルト「ユキメノコさん、茶化さないで……私の名はエンペルト。私と言っているのは紳士だからだ。決して女ではない。そこにいるジュゴンと組んで探検隊をしている。宜しく。」

ジュゴン「よろしく〜早く食べよ〜」

ユキメノコ「フフッ。……私はユキメノコよ。よろしくねぇ……オニゴーリと組んでるわ……」

オニゴーリ「よう小僧。昨日会ったな。よろしく。」

ロコン「初めまして。ロコンのエンと言います。これからよろしくお願いします。」
 ▼ 66 チエナ@ちかのカギ 16/12/31 23:00:36 ID:aWA5p0gU NGネーム登録 NGID登録 報告
しうん
 ▼ 67 ガカメックス@バクーダナイト 16/12/31 23:10:06 ID:Lg2tqHyQ [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキノオー「……一応この二組がうちの看板探検隊だ。変なやつらだが以来達成率は90%以上を誇る凄腕だぞ。……前はもっとすごい奴がいたんだがなぁ。」

へぇ。まぁすごいポケモンということはわかった。……ところで何かがこすれあう音がするが気のせいかな。

ガチャジャラジャラガチャン

……なんかするなぁ。

?「……ユキノオーさん。その子が例の新人ですか?」

!?いつの間にか後ろに何かでかいポケモンが立ってる。

ユキノオー「おおジャラランガ。急に呼び出してすまんの。そうじゃ。こいつがロコンのエンじゃ。」

ジャラランガ「ふーん。僕はジャラランガ。このギルドの副長やってるよ。よろしく。……さて、ギルドに住み込んでる弟子は全員呼んできましたよ、ユキノオーさん。」

ユキノオー「すまんな。ありがとう。」

……全員?
 ▼ 68 1◆MR00PBvMIc 17/01/01 11:22:54 ID:bOLCfqao [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「え?ギルド所属の探検隊って1000以上いるんじゃ……?」

ユキノオー「確かに所属はな。ただそのほとんどはフリーの探検隊で、うちは依頼を掲示板に出しとくだけだ。うちに住み込みで働いてるのはそこの2組に加え、ユキカブリたちのチーム、お主らのチーム、そしてあと3チームおる。」

……あと3チームから自己紹介されたし、自己紹介したが、めんどくさいから省略していく。

ルクシオ「ふふふふふふ……君が新人さんか……我の名はルクシオ……別名を電撃(厨二臭いので以下省略)

フタチマル「すみませぬ。此奴はこんな性分でしてな。儂はフタチマル。ルクシオと二人でチームをしておる。」

リオル「やぁ!僕はリオル!この中では多分一番まともだから頼ってね!そこのタマザラシとチームやってるよ。」

タマザラシ「zzz」すぴー

ブラッキー「こんにちは。僕はブラッキー。」エーフィ「そして私がエーフィ!」

エフィブラ「「夫婦で探検してまーす♡」」

……後ろからエンペルトさんの舌打ちが聞こえたのは気のせいだろう。


 ▼ 69 ンドール@ヒコウZ 17/01/01 11:55:02 ID:psFJPnDY NGネーム登録 NGID登録 報告
更新遅いぃ
がんばしえん
 ▼ 70 1◆MR00PBvMIc 17/01/01 13:06:36 ID:bOLCfqao [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
正月で親孝行してるから更新遅いのは許して



エンペルト「……このバカップルが……滅んでしまえ……」

うん。絶対気のせいじゃないな。絶妙にあの二人に聞こえないように負のオーラを放ってる。

ユキノオー「まぁ、これがうちのギルドの仲間だ。仲良くしてやってくれ。」

Rロコン「そしてこれからは私と探検隊だよ。いろんなこと教えてあげる!」

ロコン「ありがとう、リン。……皆さん!これからよろしくお願いしまぁぁっす!!」

皆「おおーー!」

ユキノオー「うむ!それでは手を合わせて……」

皆「いただきまぁーす!」

「あっ、ニューラテメェ俺の肉とってんじゃねぇ!」「早いもん勝ちだよこのマヌケリオルがァ!」
「ジャラジャラガチャン」「この野菜おいし〜」「……(無言の食事)」
「はい、あーーん」「おいしいよマイハニー!」「……(無言で肉にフォークを刺す)」
「あら、このきのみ美味しい……」「おいこのガキども座れ!」
「フフフフ……この肉に封じられし魔獣の力を我が力に……」「美味!」
「zzz」「エン、早く食べないと無くなるよ!」「あっ、うん!」

……僕は今日の日のご馳走ほど美味しいものを食べることはこれからもないだろうと思った。
 ▼ 71 バルオン@ブレイズカセット 17/01/01 13:28:48 ID:pTZ00yhE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
親孝行なんて偉いなぁ
 ▼ 72 1◆MR00PBvMIc 17/01/01 17:01:25 ID:NjBVMVpU [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter3 依頼

あの日から僕はギルドに住ませてもらっている。3個ある男部屋のうち僕はユキカブリ、ニューラ、Rサンドと一緒に寝ている。一番驚いたのはジャラランガさんはドラゴンなのにいつも雪の降る外で夜を過ごすことだ。本ポケ曰く、「修行」ということらしい。
そして今日はユキノオーさんに呼び出された。エンペルトさんもいる。何事だろうか。

ユキノオー「さて、今日エンとリンを呼びだしたのは他でもない。エンに対する探検許可状が本部から正式に出た。……つまり、どういうことかわかるか?」

?僕はサッパリ分からない……が、隣のリンは顔を輝かせている。

Rロコン「じゃあ…………やっと!エンと探検ができるんですね!」

ロコン「!」

ユキノオー「うむ。そこでな……わかるな?エンペルト。」

エンペルト「……ハァ……僕に新人の面倒を見ろというんですか?」

ユキノオー「そうじゃ。……リンは経験者じゃがな。プロの仕事を見ておくのも良かろう。」

エンペルト「……断ることはできないようですね。ハァ……わかりました。星6ランクくらいのお尋ね者を探して来ます。」

Rロコン「ほ、星6のお尋ね者ぉ!?」

 ▼ 73 1◆MR00PBvMIc 17/01/01 17:57:02 ID:NjBVMVpU [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「ねぇ、リン。星6ってなに?」

Rロコン「ええっ?まぁ、そりゃ知らないか。えっとねぇー……

Rロコン「五分でわかるリンの探検隊講座ー。」

まず、探検隊にはランクが下から
ノーマル
ブロンズ
シルバー
ゴールド
ダイヤモンド
ウルトラ
スーパー
ハイパー
マスター
があるの。マスターの中にもランクがいくつかあって、その一番上がギルドマスターランク。ギルドマスターランクの探検隊はギルドを開くことが許されるんだよ。そしてランクを上げるには、数多くの依頼をこなす必要があるんだ。そしてその依頼の難しさにもランクがあるの。
下から
E、D、C、B、A、S、星1〜星9ね。
私はいつもE〜A辺りの依頼をやってるの。依頼の難しさによってポイントがあって、一番簡単なEランクと、さっきエンペルトさんが言った星6ランクはポイント差が100倍あるんだよ。

Rロコン「凄さがわかった?つまり、単純に考えて私がいつもやってる依頼より100倍難しいってこと。わかった?」

ロコン「……!大変すごそうな印象を受けた。」

ユキノオー「まぁ、最初はそんなもんでええじゃろ。」
 ▼ 74 1◆MR00PBvMIc 17/01/01 18:06:12 ID:NjBVMVpU [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>73別にここ読まなくても、なんかエンペルトすごいなーって印象を持ってれば大丈夫です。


エンペルト「ありました。『大氷山』ダンジョンF13のゲンガー討伐依頼ですね。」

ユキノオー「うむ。それじゃ準備をして行ってこい。」

エンペルト「ハァ……わかりました。その代わり、報酬2倍はどうです?」

ユキノオー「当然、却下じゃ。」

エンペルト「……チッ」

僕的にはエンペルトさん(自称紳士)が一番外道に見えるんだけどなあ。
 ▼ 75 ールル@プロテクター 17/01/01 21:28:37 ID:3bc9GOWw NGネーム登録 NGID登録 報告
SS自体あんまおもろくないけどポケダンやりたくなってくるな
 ▼ 76 ッタ@ヒレのカセキ 17/01/01 21:31:47 ID:P1YmJfxo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺は面白いと思うけどね

支援
 ▼ 77 1◆MR00PBvMIc 17/01/02 11:27:06 ID:xE4fsHHg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルト「チッ……まぁ依頼を受けた以上仕方ない。リン、エン、ついてこい。……ジュゴン!仕事だ!」

ジュゴン「はいはーい。今日はなに?」

エンペルト「簡単だ。すぐ終わる、場所は大氷山。町で新人と準備してから来てくれ。私はダンジョンの前にいる。」

ジュゴン「りょーかい。……さっ、いこっ!エンくんにリンちゃん。」

Rロコン「うん!」

ロコン「あっ、はい。」

ジュゴンさんは優しい。なんでエンペルトさんと探検隊やってんだろう。

 ▼ 78 1◆MR00PBvMIc 17/01/02 12:25:47 ID:xE4fsHHg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜inトレジャータウン

ジュゴン「ここがトレジャータウン。リンちゃんの話だと一回は来たけど施設は知らないんだよね。……だいじょぶ?」

ロコン「ううっぷ……」

だめだあの入り口のエレベーター……降りるときも驚いたけれど上がる時はもっと気持ち悪りぃ……

ジュゴン「ははは……まぁそのうち慣れるさ。それより案内したいけどいい?」

ロコン「お……お願いします……」

ジュゴン「まずそこにあるのが、ヤミラミが経営してる銀行ね。お金を預けたり、宝石を渡したらお金をくれたりするんだよ。ちなみに渡した宝石は食べてるんだって。彼曰く、ダイヤが一番美味しいらしいよ。お金は食べないから安心してね〜。」

ジュゴン「そしてあれがカクレオンのお店。ダンジョン内にもたまにお店を出してるね。ダンジョン内でのみ、めっちゃ強くなってる。Lv1ダンジョンでも彼らがめっちゃ強いのは永遠の謎だよ。彼女募集中だって。」

ジュゴン「あれがガルーラさんの倉庫。もうそのまんま。倉庫だよ。最近はお子さんの反抗期が悩みなんだって。」

……その後もジュゴンさんはたくさんお店を紹介してくれた。そしてその度にどうでもいいようなことを言ってくる(例えば、食堂のデカグースさんは34歳とか、アクセサリー屋のミミロップさんは今まで26人男を振ったとか)。いい人なんだろうが、すごく時間がかかる。多分2時間ぐらいかかったかな。

ーーーーー
大氷山 入り口

エンペルト「……………………遅い!」

ーーーーー
 ▼ 79 ガミミロップ@ハスボーじょうろ 17/01/02 12:28:40 ID:bFymZv5I NGネーム登録 NGID登録 報告
スレタイでマーティンオマージュかと思ったのけどロコンか
 ▼ 80 1◆MR00PBvMIc 17/01/02 18:29:04 ID:R3o5TkAw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジュゴン「ごめ〜ん。待ったでしょう。」

エンペルト「……喧嘩を売っているなら買わせていただくが。」

ジュゴン「なにも売ってないよ?」

エンペルト「じゃあなぜですか!?どうやればただ準備するのに1時間と56分と21秒かかるんですか!?ギルドを出て町で準備するのに10分、ここまでくるのに5分、15分もあれば十分でしょう!?それに……」


ロコン「(エンペルトさんいつもこんな細かい?)」

Rロコン「(いつもはちょっと遅いと0.1秒まで指摘するよ。)」


エンペルト「あああ……っっっ!もういい!早く行きましょう!」

ジュゴン「うん。おいでー、エンくん、リンちゃん。」

どうやらジュゴンさんがなだめきったようだ。

 ▼ 81 1◆MR00PBvMIc 17/01/02 18:50:01 ID:R3o5TkAw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>74訂正 F13→F9

大氷山F1

エンペルト「……さて、なんだかんだ言いましたけども、ここはもう不思議のダンジョンの中です。気をつけて。」

ロコン「ねぇ、不思議のダンジョンって何?」

エンペルト「……帰るか?」

ロコン「え」

唐突。ちょっと疑問に思ったから聞いただけなんですが。

ジュゴン「まぁまぁ、初めての探検だし多目に見てあげてよ。」

Rロコン「あっ、私がそこは説明しときます。」

エンペルト「……フン。まぁ、ジュゴンに免じて多目に見ましょう。リン、しっかり説明しときなさい。」

?「グルァァ!」

エンペルト「!!」
 ▼ 82 ドキング@アシレーヌZ 17/01/03 18:35:37 ID:XsW7c7xk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルト「……アブソルですか。まぁ雑魚でしょうが、エン、戦って見たらどうです?」

エンペルトさんが指した先には全身もふもふの体毛で白い覆われた、湾曲した角が生えているポケモンがこちらを睨みつけている。

ロコン「ええ!?いや、待ってください。何で戦わなきゃいけないんですk

エンペルト「ワープの種。」

何か食べたかと思ったらエンペルトさんが急に消えてしまった。同時にアブソルが『電光石火』で突っ込んでくる。

ロコン「お、落ち着いて!話せばわかる!」

こっちの言葉なんて気にする様子はない。やべ……

ジュゴン「オーロラビーム!」

アブソル「?!グウゥゥ!」

ジュゴンさんが出した虹色の光が僕の横をすり抜けてアブソルに命中する。途端にアブソルがその場へ静かに倒れる。





 ▼ 83 1◆MR00PBvMIc 17/01/03 19:34:54 ID:XsW7c7xk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「あ、ありがとうございます……」

ジュゴン「いいよ。それよりエンペルトくん!急に消えることないでしょ!」

ボフン

え?

周りを煙が覆う。そして煙が晴れると……

エンペルト「ん?どうでした?あつまれ玉早かった?」

エンペルトさんがグミを食べている。のんきにしてるな。

ジュゴン「あのねぇ、何で急に消えるの!?」

エンペルト「いや、経験積ませようと思って……」

ジュゴン「初心者だって知ってたでしょーが!」


Rロコン「はは……ごめんね、エン。エンペルトさんいつもこんなでねぇ……いつもはジュゴンさんがリードしてくれるんだけど……あまりに唐突すぎちゃったみたいで……」

ロコン「う、うん。」

もう絶対エンペルトさん信用しねぇ……
 ▼ 84 ライガー@バグメモリ 17/01/03 19:36:11 ID:3QSuN2Ak NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
これ ダークライのしわざです
 ▼ 85 1◆MR00PBvMIc 17/01/04 09:53:03 ID:6T2Ctl22 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルト「……すみませんでした。」

ジュゴン「わかればよし。エンくーん、リンちゃーんおいでー。」

Rロコン「うん。」

ロコン「はい。」

……終わったようだ。またエンペルトさん言い負けてるし……

エンペルト「……お前らは遅れてもお咎めなしなのにな……」

ジュゴン「なんか言った?」

エンペルト「滅相もございません。」

……ひどい上下関係を見た気がする。





 ▼ 86 1◆MR00PBvMIc 17/01/04 14:09:34 ID:6T2Ctl22 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルト「わかりましたよ。見てればいいんでしょう。」

ジュゴン「うん。ちゃーんと助けなさいよ。」

エンペルト「ふいふい。」

エンペルトさんは渋々了承してくれたようだ。

エンペルト「ほら、あそこに手頃なジバコイルがいる。」石のつぶてポイー

ジバコイル「?!」

うわぁ……不意打ちェ……そりゃ怒るとは思いますけどね……

ジバコイル「ジンバァァァアアア!!」

ジバコイルが電気を部屋全体に放つ。おそらく『放電』だろう。……考えてる場合じゃないか。エンペルトさんとジュゴンさんは落ち着いている様子だが。僕とリンは電気を避ける。

Rロコン「冷凍ビーム!!」

リンが攻撃を仕掛ける。うし、僕も行こう。








 ▼ 87 1◆MR00PBvMIc 17/01/04 15:00:41 ID:6T2Ctl22 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジバコイル「」

ジバコイルが一瞬で凍りつく。が、すぐに鉄の塊がジバコイルの周りに集まり、爆発する。ジバコイルを覆っていた氷が砕け散る。『マグネットボム』か。そして、爆発しなかった鉄の塊がこちらへも飛んでくる。

Rロコン「こなゆき!……エン!」

ロコン「うん!ひのこ!」

マグネットボムをこなゆきで相殺したリンが僕に合図する。合図に合わせて打ち込んだひのこがジバコイルに命中し、ジバコイルが炎に包まれる。効果バツグンだし、どうだ?

ジバコイル「……ジバァァ!」

Rロコン「まだ……きゃっ!」

ロコン「!?え?」

追撃に移ろうとしたリンが突然吹き飛ぶ。何が起こったか一瞬分からなかったが、すぐにわかった。自分も吹き飛んだのだ。地面が唐突に爆発を起こした。地面にマグネットボムを仕掛けたのだろう。と、視界の端に捉えたジバコイルが電気を放つ準備をしているのが見えた。まずい。

ロコン「……うらぁぁぁぁ!」

眩しい。『日照り』が発動した。
 ▼ 88 1◆MR00PBvMIc 17/01/05 10:05:43 ID:48PmtIRw [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジバコイル「うわっまぶし」

電撃が逸れる。太陽が目くらましになったようだ。

ロコン「フレアドライブ!」

ジバコイルが目を伏せている間に着地して、『日照り』により文字通り火力が上昇したフレアドライブを叩き込むために炎を纏う。

ジバコイル「ジバァァァ!!」

ジバコイルも電気を纏う。『スパーク』だろう。多少はダメージを覚悟するしかない。

Rロコン「エン!止まってぇ!」

リンが何か言っているが聞こえない。このフレアドライブをぶち込めば倒せるだろう。

ドォォン!

!前の床が爆発した。爆発の粉塵で前が見えない。構うものか。粉塵の中に突っ込む。
 ▼ 89 1◆MR00PBvMIc 17/01/05 10:20:30 ID:48PmtIRw [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
煙から出る。だがジバコイルはいない。どういうことだ?だがここで一抹の不安がよぎる。

ーーーもしあの電気が『スパーク』じゃなかったら?電気を溜めているだけだとしたら?

溜めた電気は放出しないといけない。僕は今煙を突っ切った。つまり向こうからの電気はこちらへは向かない。じゃあ溜まった電気をどこへだす?ジバコイルの前には……

リンがいる!まずい!

ロコン「うわぁぁぁぁぁあぁぁ!!!」

ひのこを乱射する。が、手応えはない。ゆっくりと煙が晴れる……

エンペルト「……悪い癖ですね。」

煙が晴れた先ではエンペルトさんの前にジバコイルが落ちている。どうやらエンペルトさんが倒したようだ。

ロコン「あ、ありがとうございます……」

エンペルト「……エン、こっちへ来なさい。」

エンペルトさんは険しい顔をしている。
 ▼ 90 1◆MR00PBvMIc 17/01/05 23:43:33 ID:48PmtIRw [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルト「……なぜ探検隊をしようと思った?」

……なぜ?理由など考えたことはない。強いていえばユキノオーさんが誘ってくれたことか。

ロコン「…………」

エンペルト「……私は最初、憧れた。かっこいい探検隊の姿にな。いつか自分もああなりたいと思った。あんな風にかっこよくなりたかった。」

エンペルト「そう思って私はまだポッチャマの頃に探検隊になった。けど、現実はそう甘くない。……矢先、ある事件が起きた。」

エンペルト「……私が憧れていた探検隊が、死んだ。」

ロコン「!?」

エンペルト「依頼でお尋ね者を捕まえようとして、思わぬ反撃を受けたらしい。」

エンペルト「彼らはいつも優しかった。今思えば、彼らは探検隊には向いてない。優しさは迷いにつながる。」

エンペルト「今のお前にも迷いがある。お前はなぜ探検隊をやっている?いや、そもそもお前は誰だ?何が目的でここへ来た?」

エンペルト「迷いがあるならうちはらえ。それか探検隊をするんじゃあない。……悲しいだけだ。」

……確かに迷いと言うならばある。僕は何者なのか?欲しいのはその答えだ。けれどポケモンである生活にも『楽しい』と感じれるようになってきた。

………………僕は誰だ?人間なのか?ポケモンなのか?

ロコン「……」

エンペルト「悩め。いくらでも悩んで答えを出せ。自分がしたいことをな。迷いがあるよりマシだろう。……もう行くぞ。」
 ▼ 91 1◆MR00PBvMIc 17/01/06 13:12:43 ID:SQPlMzF. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルト「すまん。もう行きましょう。」

ジュゴン「変なこと言ったんじゃないの?」

エンペルト「……うん。」

Rロコン「エンくーん!わたしは大丈夫だよー。早く来てよー!」

ロコン「う、うん。」

なかなか難しい問題だ。僕はなんでこんなことしているのだろう。……いや、余計なことは考えるな。今は依頼と、このダンジョンの突破を考えよう。
 ▼ 92 1◆MR00PBvMIc 17/01/06 13:28:47 ID:SQPlMzF. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
__2F

エンペルト「バブル光線」

吹き飛んで壁にめり込んだサマヨール「」

__5F

ムチュール「qうぇrちゅいおぱ、hすsj」(ほろびのうた)

ジュゴン「神秘の守り……エン!」

ロコン「フレアドライブ!」

__8F

ロコン「ひのこ!」

グライオン「キカネェナァ」

Rロコン「冷凍ビーム!」

グライオン「エ、チョットマッt」


エンペルト「……さて、次のフロアだな。お尋ね者。」
 ▼ 93 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 09:49:20 ID:39Z.flAE [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゲンガー「はぁ……」

ジュゴン「あ、いた。」

ゲンガー「……どちら様?」

エンペルト「えーこちら雪のギルドから来ました、探検隊でーす。」

ジュゴン「ざいじょーはっぴょー」

エンペルト「あなたは、ムウマージさんとロトムさんに対しての暴行を働いたという風に聞いてます。」

ゲンガー「……そうか……探検隊か……」

ゲンガー「あいつらと俺は仲良しだった……けど俺は、ある日変わってしまった……ある日、俺は……」

ゲンガー「地面に足が着いたんだ……」

ゲンガー「そしたらあいつらは急によそよそしくなった……俺を気味悪がりやがった……」

ゲンガー「だから!やったんだよォ!俺は悪くねぇ!後悔もしねぇ!こい、お前らぁ!」

ゴーストs「「「「「「「ウィーっすwww 」」」」」」」

エンペルト「……1、3、……7?雑魚7匹+ゲンガーかな。よし、雑魚は任せた。私はゲンガーをぶっ飛ばす。」

ゲンガー「舐めてんじゃねぇぞ!」
 ▼ 94 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 10:04:35 ID:39Z.flAE [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゲンガー「シャドーボール!」

エンペルト「バブル光線!」

ゲンガーの放った影の塊とエンペルトさんの放った泡が激突し、爆発する。そして二人は煙に紛れて見えなくなる。

ジュゴン「……さて、こっちもやりますか。私が5匹やるからそっちは1匹ずつお願いね。」

ゴースト1「5匹www舐めてますねwww」

ゴースト2「望みどおりやってさしあげましょう。」

ロコン「……いいんですか?一人で5匹も。」

ジュゴン「へーきへーき。そっちも気をつけてね。」

ゴースト3「シャドーボール!」

Rロコン「冷凍ビーム!」

向こうではリンがもう戦っている。行くか。
 ▼ 95 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 10:14:43 ID:39Z.flAE [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴースト4「そこの坊やはワイが相手をするで。」

ロコン「あ、よろしくお願いします。」

ゴースト4「不意打ち!」

ゴーストの拳が急に飛んで来た。躱せたけど、こっちが挨拶してる途中だったじゃねぇか!

ゴースト4「なんや。不意打ちがずるいと思うてる顔やな。何もずるいことはあらへんやろ。坊やが相手にしてるのはお尋ね者やで。」

……それもそうだ。今のは僕が悪かった。

ロコン「ひのこ!」

ゴースト4「シャドーボール!」

ひのこが相殺される。これは予想していた。1Fでは煙に突っ込んで失敗し
 ▼ 96 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 10:28:49 ID:39Z.flAE [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>95誤送信 続けて読んでください。

ひのこが相殺される。これは予想していた。1Fでは煙に突っ込んで失敗したんだ。じゃあどうするか……

ロコン「吠える!」

煙を吹き飛ばす。ゴーストが吹き飛ばされないようこらえているのが見えた。

ロコン「フレアドライブ!」

すかさずフレアドライブをゴーストへぶつける。ゴーストが吹き飛ぶ。

ゴースト4「坊……ちゃん……なか……なか…………やる……な……」

ロコン「フゥ……」

ゴーストが動かなくなる。目をやると、リンもゴーストを倒したようだ。そして……

ジュゴン「オーロラビーム」

ゴースト5「」

ジュゴン「あっ、そっちも終わった?」

ゴースト12567「「「「「」」」」」

うわぁ……えげつねぇ……
 ▼ 97 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 10:44:26 ID:39Z.flAE [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゲンガー「シャドーボール!……はぁ、はぁ、くそ、なぜあたらねぇ……」

エンペルト「お前の攻撃なんざスローすぎるんだよ。……お仲間はみんな負けたようですね。」

ゲンガー「なぁ!?くそ、あいつら……!」

エンペルト「そしてお前も終わり。ラスターカノン。」

ゲンガー「シャドーボール!シャドーボール!シャドー……くそ!うわああぁあ!!…………」

エンペルトさんの放った銀色の光がシャドーボールごとゲンガーを飲み込む。ゲンガーは光に包まれ、見えなくなった。そして、次に見える時には地面に倒れ伏せていた。

エンペルト「……依頼達成。」

エンペルトさんが探検隊バッジをゲンガーにかざす。するとゲンガーは消えてしまった。

ロコン「え?消えた?」

エンペルト「ギルドへ送られたんだ。これで依頼達成。私たちも帰りましょう。」

ロコン「へぇ〜」

?『コチラヘコイ』
 ▼ 98 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 10:55:16 ID:39Z.flAE [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……!?なんか聞こえた?

エンペルト「ほら」

ジュゴンさんとリンが探検隊バッジの力で消える。

?『コチラヘコイ』

!やっぱり何か聞こえる。上から?

エンペルト「おい、エン!聞こえてるのか?おい!……エン?どうした?おい、どこへ行く?!」

自分はどこへ向かっているんだ?なぜ足を動かしている?なんだ、あの声は?

エンペルト「おい!」

エンペルトさんに捕まえられる。ここでようやく正気に戻る。

エンペルト「早く戻るぞ!どうした!ここの中腹より上は立ち入り禁止だ!」

ロコン「……呼んでる。」

エンペルト「ああ?一体何が呼んでるっていうんだ!ここより上はほとんど生物すらいない!何が呼んでるんだ!」

それでも僕の足が進むことを自分では止められない。僕は行かなければならない。

 ▼ 99 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 11:05:24 ID:39Z.flAE [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルト「……チッ。早くしろよ!」

文句を言いながらエンペルトさんは僕についてきてくれる。

ロコン「……これは?」

エンペルト「これはガルーラ像だ。本来はダンジョンの中間地点であることを示すが、この『大氷山』では別の意味を持ってる。こっから上は本来は立ち入り禁止だ。」

ロコン「……なぜ?」

エンペルト「……『時の回廊』がある。」

エンペルト「そいつは一説には世界を滅ぼせる力を持っている、一説には時と空間を超えるための物だとか言われてる。……わかっているのはそれがやばい物だということだ。だから誰も近づかせてはいけない。」

……それが僕を呼んだ?

エンペルト「ここから上はどんな理由があろうが本来は立ち入り禁止だ。……この上に行こうってのか?」

ロコン「……」

僕は行かなければならない。そんな気がした。
 ▼ 100 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 11:23:05 ID:39Z.flAE [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……本当に何もいない。立ち入り禁止というのは本当のようだ。

光が見えた。あれが山頂だろうか。

ロコン「あれが、『時の回廊』?」

山頂に出た。そして目の前には扉のような輪郭の青い渦がある。なんとも美しい。

エンペルト「満足か?もう帰るぞ。…………なんだ?ありゃあ。」

ロコン「……エンペルトさん、構えて。」

青い渦が乱れ始めた。燃えるような音を立てて渦が光を放ち始める。隣では危険を察知したエンペルトさんが身構えている。

ゴオオオ!!!

ものすごい音とともに爆風のようなとんでもない強風が渦から巻き起こる。しかし僕もエンペルトさんも目を逸らすことはできない。なぜなら、得体の知れない触手が回廊から出てきたからだ。

?「じぇるるっぷ……」

エンペルト「なんだ……こいつは?見たこともねぇ……」

出て来たのはクラゲのような見たこともない奇妙なポケモンだった。
 ▼ 101 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 20:10:25 ID:39Z.flAE [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
?「じぇるるっぷ……」

クラゲのような何かは紫色の液体を生成し、放つ。

エンペルト「バブル光線!」

エンペルトさんがバブル光線で紫色の液体を相殺する。液体が地面に飛び散り、接着した地面が溶けて煙をあげる。

ロコン「毒液!」

エンペルト「……敵意を確認した。エン!援護しろ!『アクアジェット』!」

激流に包まれたエンペルトさんが得体の知れないクラゲに突っ込む。クラゲは高速で上へ逃げて行き、それをエンペルトさんが追いかける。

エンペルト「逃すか!」

?「…………」

エンペルト「むっ!?」

クラゲが不意に動きを止める。そして触手を開き、エンペルトさんを頭部が飲み込む。

ロコン「えええっと、、ひ、ひのこ!」


 ▼ 102 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 20:23:47 ID:39Z.flAE [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ひのこは確かに命中したはずだ。しかしクラゲは全く動じない。

ロコン「!!……エンペルトさぁーーん!!」

?「……!!?」

クラゲが震えだす。そして体内から爆発し、エンペルトさんと一緒に落ちてくる。

エンペルト「ううっ!」

?「……!!」

2匹が地面に打ち付けられる。エンペルトさんは何かに濡れているようだ。

エンペルト「痛う……!」

ロコン「エンペルトさん!」

エンペルト「触るな!くそ!毒だ……私が鋼じゃなければ死んでるぞ……!まぁ体ん中からラスターカノンぶっ放してやったが……奴はどうなった?」

クラゲの方を見る。ラスターカノンがかなり効いたようで痙攣しているが、また浮き上がろうとしている。

?「……イ…」

?「…………ジメ……ル…ナ」
 ▼ 103 1◆MR00PBvMIc 17/01/07 20:48:44 ID:39Z.flAE [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「え……!?」

エンペルト「喋った……?」

?「……イジメルナ。」

エンペルト「……ふん。先に攻撃を仕掛けたのはそっちだろう。私達はそれに対抗しただけだ。」

?「…………」

クラゲはスッと体制を整える。そして光る鉱石を創り出した。

エンペルト「……下がれ!」

ロコン「…はい!」

エンペルトさんの合図で二人とも後ろへ跳ぶ。すると光る鉱石からエネルギーが放射される。さっきまで僕らがいた地面がえぐられる。

エンペルト「……あれは『パワージェム』。………エン、これ以上は危険だ。奴は気になるが……もう引くぞ。」

そういうとエンペルトさんはどこからか取り出した青い玉を地面に投げつける。その青い玉が煙を上げ、その煙が晴れると、『大氷山』の入り口ヘ戻っていた。

エンペルト「なぜお前が何かを山頂から感じたのか……奴が何者なのか……気になることはいくらでもあるが、今日は帰るぞ。」

……あのクラゲはなんだったのか?あの僕を呼んだ声は?

様々な疑問が交錯するが、今日は諦めよう。何より今日は自分のしたいことを考える必要を思い知った。迷いがあっては仲間が危険になる。

__エンペルトさんと僕はギルドへの帰り道についた。
 ▼ 104 パー@ミミロップナイト 17/01/08 23:36:33 ID:3BJg.C.I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 105 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 09:40:40 ID:WfdKG66I [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーーーーーー
ギルド前

__もうすっかり暗くなってしまった。ジャラランガさんが雪の中に立っている。

エンペルト「…ジャラさん。」

ジャラランガ「…………ユキノオー、怒ってるぞ。」

エンペルト「ですよねー」

ロコン「すいません……」

立ち入り禁止のとこに入ったんだから当たり前か。おまけに僕は一回目の探検でさっそくやらかしたことになるんだよなぁ。

ジャラランガ「……早く入れ。もうみんな寝てるから静かにな。」
 ▼ 106 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 09:49:15 ID:WfdKG66I [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エレベーターが止まると、前にはユキノオーさんが仁王立ちで待っていた。

ユキノオー「……お帰り。」

エンペルト「……ただいま戻りました。」

ロコン「…すいません……」

ユキノオー「……こっちへこい。ワシの部屋じゃ。理由はそこで聞こう。」
 ▼ 107 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 10:04:17 ID:WfdKG66I [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーーーーー

ユキノオー「さて、質問するぞ。」

ユキノオー「お主ら、何を見た?」

?何を見た?

ロコン「……時の回廊」

ユキノオー「それだけか?」

エンペルト「……おっしゃりたいことがよくわかりませんね。あなたも知っているでしょう。山の中腹より上には本来何もいないと。」

……あの後、帰り道であのクラゲの事は隠そうという事をエンペルトさんに言われた。あそこには本来何者たりともいてはいけない。奴に敵意はあっただろうが、なるべく話を聞きたい、攻撃されたからといってむやみに敵と決め付けたくはないとのことだった。が__

ユキノオー「……エンペルト、お前に隠し事は無理なようだな。なら単刀直入に言おう。探検隊本部から、マスターランク以上の探検隊だけに、つまり全国に数えるほどしかいない強者達に向けて、『極秘司令』が出た。」

エンペルト「……極秘司令?」

ユキノオー「異世界の生物の調査、及び保護、もしくは___

ユキノオー「抹殺だ。」
 ▼ 108 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 10:20:29 ID:WfdKG66I [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
抹殺。この言葉が重くのしかかる。心臓が高鳴る。しかしまず、異世界の生物とはなんなのか。

ロコン「……どういうことですか?」

ユキノオー「異世界の生物……本部はこれらを『UB』と呼んだ。」

エンペルト「ウルトラビースト……?」

ユキノオー「最近、世界各地の時間、空間が若干歪む事件が起きておる。本部がそれをずっと調査していたというのじゃ。そして、その原因に、異世界からの訪問者の存在を突き当てた。」

ユキノオー「今確認されたUBは一種類。巨大な口を持つ、異形の形をしたなんでも飲み込んでしまう化け物ということじゃ。すでに被害を受けた森があるのじゃ。かなりの大きな森だったが、半分以上がもう荒地になってしもうた。」

ユキノオー「そして、その荒地に残る特殊なエネルギー波を観測したところ、『時の回廊』と同じエネルギーを発していた。そして今日、『大氷山』の時の回廊から膨大なエネルギーが放出されたのを観測できた。お主らがちょうどそこに行っている時じゃ。」

ユキノオー「……もう一度聞くぞ。お主らは何を見た?」
 ▼ 109 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 11:41:53 ID:WfdKG66I [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ちらっとエンペルトさんの方を見る。エンペルトさんもこちらを見て、頷く。

エンペルト「……私達は、クラゲのような形をした見たこともない生物と遭遇、さらに一戦交えました。」

ユキノオー「やはりか。特徴を聞かせてもらえるか?」

エンペルト「体長は1.2mほど、タイプは毒に加え、鋼が弱点のタイプであると予想します。放つ毒は非常に強力であり、その毒自体にどのような効果があるかは不明。私は毒を受けましたが、鋼により無効化できたことから、タイプの概念は通用するように思います。」

エンペルト「……非常に危険です。」

ロコン「炎を特に苦にしてなかったので、多分毒、岩だと……見た目はクラゲなんですがね。」

エンペルト「一度私は飲み込まれました。ですが、殺そうとしたわけでもなかったようです。」

ユキノオー「……ふむ。わかった。この事は他言無用じゃ。ワシが預かる。お主らは、明日からいつも通り探検に励め。……と、言いたいが、違反は違反じゃ。エンは初めての探検という事で多目に見るが、エンペルトは3日間謹慎じゃ。」

エンペルト「……はい。」

ロコン「すみません……」


こうして、僕の初の探検は終わった。
 ▼ 110 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 11:52:46 ID:WfdKG66I [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
部屋に戻ると、ユキカブリ、ニューラ、Rサンドがまだ起きていた。

ユキカブリ「お、アホが来たぞー!」

Rサンド「初日から違反とは、なかなかのチャレンジャーだね〜。」

ニューラ「で、どうだったよ?女の子との初めての探検は?」

ロコン「茶化すなよ、みんな。こっちは大変だったんだぞ。」

ユキカブリ「ま、それが探検隊ってもんよ。処分は?」

ロコン「特にお咎めなし。エンペルトさんは3日間謹慎。早く寝ようよ。」

ニューラ「ちぇ、つれねぇなぁ。サンド、もう窓に藁かけて。雪が明るい。」

Rサンド「はいはい。………………じゃ、おやすみ。」

ユキカブリ「おやすみ」

_________
______
___
_
 ▼ 111 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 17:12:49 ID:WfdKG66I [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
………………ここは……またか……この夢を見るのは3回目かな?妙にリアルな夢……ここはどこだろう?黒い世界……

向こうにはあのクラゲと、赤く光る筋肉マン、それと巨大な口を腹に持つ黒い化け物……

?「……ゴメンネ、ミンナ……」

?「ウツロイド、キニスルコトハナイ。モンダイハ『アクジキング』、オマエダ。バリバリショウコヲノコシテキタノカ?ワレラノケイカクヲワスレタワケデハアルマイナ?」

アクジキング「スマナイ……『マッシブーン』、ハラガヘッタンダ……」

マッシブーン「ダカラプロテインヲジサンシロトイッタノダ。マァイイ。ツギハワタシガイク。『ウツロイド』!ツギニゲートガアクノハイツダ?」

ウツロイド「シバラクアカナイトオモウナァ……ソレヨリ、ムコウニモツヨイカラダヲモッタセイブツガイタヨ。」

マッシブーン「ソレハタノシミダナ。アクジキング!オマエモイチオウジュンビダ!」

アクジキング「ワカッタ。」

_________
______
___
_
 ▼ 112 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 20:18:38 ID:WfdKG66I [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
___

ロコン「……ふあぁあ。」

窓にかけられた藁の間から光が射し込んでいる。3バカ(ユキカブリ、ニューラ、Rサンド)はまだ寝ているようだ。広間へ行くか……

……思えば昨日は色んなことがあった。初めての体験だらけだったなぁ。

そしてまた見た。不思議な夢。妙にリアルな夢。何かの暗示なのだろうか?僕はあのクラゲは見たことがある。というか戦ったし……

だけども筋肉マンや口の化け物を見たことなどない。『ウツロイド』『マッシブーン』『アクジキング』なんて名前も聞いたことがない。僕の想像力だろうか?だとしたら想像力が足りすぎてるなぁ。
 ▼ 113 1◆MR00PBvMIc 17/01/09 20:37:11 ID:WfdKG66I [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エーフィ「あら、朝が早いのね。おはよう。」

広間ではエーフィさんがコーヒーを啜っていた。

ロコン「おはようございます。……ブラッキーさんは?」

エーフィ「彼は夜型なの。私は朝型。私達が探検隊活動をするのは14時から18時までの4時間だけ。夫婦なんだけどね。」

エーフィ「……彼は本当は奥手でねぇ。私にプロポーズする時なんか、黒い体真っ赤にしてたのよ。だけど、一生懸命強がって、ラブラブを演じようとしてるの。自分を大きく見せようとしてね。」

エーフィ「……かわいいでしょう。私はそんな頑張ってる彼が好き。寝顔もかわいいんだけどねー」

ロコン「人に歴史ありってやつですか?」

エーフィ「フフ。そうね。ごめんなさい、変なこと言って。……あなたが気づくのはいつかしらね?朝のココアでもどう?」

ロコン「……気づく?……あ、ありがとうございます。」

エーフィさんはココアを僕にくれた。ブラッキーさんとエーフィさんはバカップルのように見えたが本当は二人ともクールなのかもしれない。ポケモンは見かけによらないようだ。
 ▼ 114 ロアーク@かわらずのいし 17/01/10 22:03:28 ID:4EXyKtsY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 115 1◆MR00PBvMIc 17/01/10 22:13:38 ID:tyoJPJ8s [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「おはよ〜」「おはようございます」「ねみい」

みんなもまばらに広間へやってきた。……エンペルトさんはいなかったが。ジュゴンさんは少し心配そうな顔をしていたが、僕には何も聞かなかった。恐らく口止めがかかっている、それかエンペルトさんに直接聞いたのかもしれない。

こちらから声をかけると、「今日は探検お休みだぁぁ」と退屈そうに言っていた。

その後、朝礼を済ませ、みんなもそれぞれの仕事へ向かう。もちろんそれは僕とリンも例外ではない。

Rロコン「……昨日は大変だったね。」

事情を知っているのだろか。どうも元気がない。

ロコン「……うん。……ねぇ、元気出していこっ!今日は二人で探検するのは初めてなんだから!」

Rロコン「……うん!ありがと!…じゃあ、依頼選びにいこ!」

ロコン「うん!」
 ▼ 116 1◆MR00PBvMIc 17/01/10 22:47:59 ID:tyoJPJ8s [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……これが、依頼掲示板?」

Rロコン「うん、そうだよ。」

リンに案内された掲示板にはたくさんの張り紙があり、そしてその一つずつに顔が載っている。

Rロコン「いちおう初めてな訳だし……これなんかは?」

リンがさした張り紙は探し物の依頼らしい。内容は『銀の平原』での……『ドラゴンオーブ』を探す。依頼主は……フカマル?ランクは……

C

Cランク……なんか低く感じるのは僕だけかな。

ロコン「……ねぇ?なんか低くない?この前星6だったよね?」

Rロコン「逆。前が高すぎるの。あれはエンペルトさん達がついてきてくれてたから。」

そういうもんだろうか。まぁそういうもんなんだろう。
 ▼ 117 ングース@ウタンのみ 17/01/11 20:48:16 ID:UiZD93Dg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 118 1◆MR00PBvMIc 17/01/12 19:25:26 ID:zxAjr1KI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……じゃ、行こう!」

Rロコン「うん。」

入り口へ向かう。しかし、そこには……

エンペルト「……エン、ちょっとこい。」

エンペルトさんが立っていた。

エンペルト「(……実は、あのクラゲをこちらから呼び出せるかもしれん。)」

ロコン「(え!?)」

エンペルトさんが持っている探検隊バッグから小さなカプセルを取り出す。

エンペルト「(こいつは、エネルギーを吸収する特殊な素材を使ったカプセルだ。ここにあの、『時の回廊』のエネルギーを溜め込んだ。こいつを使えば、こっちからあいつをおびき寄せられるかもしれない。)」

ロコン「(いつの間に……?)」

エンペルト「(私を舐めるな。実は前から時の回廊に興味があってな。機会があればエネルギーをコレに取ろうかと思っていたのだ。……まぁそこでな。私は今外に出れない。お前が、時の回廊の情報を集めて欲しい。)」

ロコン「(そんなことしたら、こんどこそ……)」

エンペルト「(バレない程度に、よろしく頼む。お前以外には頼めないんだ。)」

エンペルト「じゃあエン、リン、探検頑張れよ!」

ロコン「あっ、ちょっt」
 ▼ 119 ガルガン@はつでんしょパス 17/01/13 21:15:57 ID:kjBYc646 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 120 1◆MR00PBvMIc 17/01/13 23:09:26 ID:6Vpy/I/o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「……?なんだったんだろ?エン、何喋ったの?あのカタブツなエンペルトさんが激励なんて、珍しい。」

ロコン「……え!?あっ?いや、なんでもない……」

一応UBのことは秘密になっているし……別にいう必要はないだろう。

ロコン「じゃ、行こうか!」

Rロコン「……?うん!」

___目指すは銀の平原、探すのはドラゴンオーブ、僕とリンの二人での、初めての探検が始まる。
 ▼ 121 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 10:04:34 ID:bDV1zmS. [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
依頼主とちょっと会った後、意気揚々と銀の平原にやってきた___

寒い。

銀の平原というだけあって、ただひたすらに雪が積もり、視界はホワイトアウトしているほどの吹雪。これがダンジョンになっているのか。

?「ビビッ!」

ロコン「ん?」

Rロコン「冷凍ビーム!」

コイル「」

後ろから声がしたと思ったらリンが冷凍ビームを放つ。僕が後ろを見るときにはコイルが氷漬けになっていた。

Rロコン「油断はしちゃダメだよ。……でもこのコイル変だね?」

何が変だというのか?変哲のないただのコイルだが。
 ▼ 122 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 10:15:24 ID:bDV1zmS. [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「ここって雪の関係上、氷タイプのポケモンが多いの。だから、鋼タイプであるコイルはこの辺では強いポケモンになるから、上層にいることが多いんだ。なのにこのコイルは1F、それも入り口に……?」

よく見れば、頭のネジには小さなヒビが入っている。

ロコン「誰かに追い出された……?」

Rロコン「かもしれない。」

ロコン「上に、何かいる?」

上にを見る。雪で何も見えないが、この上に何かいる。なんとなくそんな感じがしてきた。

 ▼ 123 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 10:30:35 ID:bDV1zmS. [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
__2F

ロコン「かえんほうしゃ!」

ユキワラシ「かげぶんしんwww」

Rロコン「『ゆきふらし』っ!」

ユキワラシ「アイスボディで回復www」

Rロコン「吹雪!」

ユキワラシ「必中は勘弁www」ピキーン
 ▼ 124 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 11:02:07 ID:bDV1zmS. [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
__3F

コイル「」

ムチュール「」

ポッチャマ「」

ロコン「なんだこれ……」

Rロコン「ひどい……」

たくさんのポケモン達が傷つき、倒れている。どうやら何かがいることは間違いないようだ。依頼は4F、このダンジョンはかなり短い方だと聞いているが……なぜここまで……

ふつふつと疑問が巻き起こる。やがてそれが熱いものに変わっているのがわかる。

ウリムー「ううっ……」

ロコン「あっ!」

倒れていたポケモンの一体がうめき声をあげる。
 ▼ 125 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 12:06:07 ID:bDV1zmS. [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「大丈夫ですか?!」

ウリムー「……赤い……ポケモン……」

Rロコン「赤い?この辺に赤いポケモンと言えばデリバードくらい……」

ウリムー「ブー…………バー……ン」

再び気を失ったようだ。ブーバーン?そういったのだろうか?

Rロコン「ブーバーン……?」

ロコン「知ってるの?」

Rロコン「最近話題に上がることが多い盗賊団のメンバーよ。かなり人数がいてね……何人か捕まえて自白させたら、その盗賊団のリーダーがかつて最強とも言われた探検隊と言われていたポケモンだったんだ。」

ロコン「へぇ」

Rロコン「だからその盗賊団には様々な憶測があってね。知ってはいけないことを知った、とか世界に何か起こることを予知しているとか、ね。だけど、悪さをしていることに変わりはないから。」

Rロコン「何より、なんでこんな非道いこと……」

ロコン「……行こう、リン。」

Rロコン「うん!許すもんか!」
 ▼ 126 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 13:19:36 ID:bDV1zmS. [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
__4F

ブーバーン「どこだ?おい、そっちはどうだ!」

ブーバー1「ダメっすねぇ。ないです。」

ブーバー2「こっちもないです。」

ブーバーン「ううむ、どうしたことか……」

〜〜〜〜
岩陰

ロコン「(どうする?あいつらなんか探してるけど。)」

Rロコン「(奇襲をするの!だから隠れたの!)」

Rロコン「(こっちの技は大体全部効果が小さいから、奇襲して倒す!)」

ロコン「(作戦は?)」

Rロコン「(いい?今から……

〜〜〜〜
 ▼ 127 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 13:28:37 ID:bDV1zmS. [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「おい!」

ブーバーン「あ?なんだおめえは?……お前ら、早くこいつを放り出せ!」

ロコン「僕は探検隊だ!お尋ね者、ブーバーン!お前を捕まえる!」

〜〜〜

Rロコン『いい?まずエンがあいつらの正面に出るの!』

ロコン『え』

Rロコン『奴の炎はエンには効かない!特性『もらいび』でね。』

ロコン『なるほど。』

Rロコン『炎が効かないことに戸惑ったあいつらに、私が後ろからふぶきを叩き込んでやる!』

ロコン『……もしあいつらが炎技を使わなかったら?』

Rロコン『そのときは………………そのときよ!』

ロコン『ええぇ……』

〜〜〜

神様お願いします。炎技を打ってください。お願いしますお願いしますお願いします。

ブーバー1、2「はじける炎!」
 ▼ 128 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 13:33:48 ID:bDV1zmS. [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>1です。一応冬の学校長期休業期間が終わっているので、更新ペースが遅くなりました。土、日にはなるべく進めて行こうと思うので、お願いします。セリフが思いつかないときは絵でも投下してるかもしれません。
 ▼ 129 ーバー@くろいビードロ 17/01/14 14:28:54 ID:W7pmCiHA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 130 ロカロス@ダイブボール 17/01/14 15:45:22 ID:ampUTbxU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
特性もらいび?
 ▼ 131 1◆MR00PBvMIc 17/01/14 16:29:56 ID:bDV1zmS. [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>130
時闇空では特性が2つあるときは2つとも持ってた。例えばドーミラーが浮遊と耐熱両方持ってるとか。
当時は夢とかなかったから今続編出したらどうなるかわからないですけどね。

この中では通常特性だけのポケモンと、通常+夢の特性を持つポケモンがいると思ってくだされ。
ロコンの通常特性はもらいびだけど、夢は日照りだから、このロコンはもらいびと日照り両方を持ってる。



 ▼ 132 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 00:05:09 ID:lPjjVA9g [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
神は残酷ではなかった!

ロコン「グワア」

なるほど、確かに暑いが、ダメージを受けるほどの熱さではない。

ブーバー1「おらおらおらぁ!」

ロコン「なんつって」

ブーバー2「?……なぜだ!」

ロコン「(いまだつ!)ひかりのたま!」ボッ

ブーバーン「ぐっ!」

ひかりのたまから放たれる強烈な光はブーバーンたちを怯ませる。これが合図だ!

Rロコン「ふぶき!」
 ▼ 133 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 00:30:01 ID:lPjjVA9g [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
___勝った。そう思った。

後ろからとびだしたリンに全く反応できなかったやつらはあっという間に氷に包まれた。

Rロコン「きゃあっ!」

___はずだった。

ブーバーン「お嬢ちゃん、お坊っちゃん、俺を舐めすぎじゃないかい?」

バカな。当たった。ふぶきは間違いなく、やつを仕留めた。

ブーバーン「光の玉を使われた瞬間、全身から熱を出した。防御のために。ただのうのうと犯罪者やってるわけじゃあないんだぜ?危機回避の能力はバカじゃない。……そうだろ!お前ら!」

ブーバーs「もちろん!」パキーン

まずい。非常にまずい。
 ▼ 134 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 00:57:32 ID:lPjjVA9g [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だが、こうなってしまった以上仕方がない。真正面からぶつかるだけだ!

ロコン「フレアドライブ!」

ブーバーン「お前ら!手ぇ出すな。俺一人でやる。……雷パンチ!」

フレアドライブ。この技には自信があった。大抵の相手はこれで充分だった。雷パンチに負けやしない、そう思った。

___景色がひっくり返った。それが自分が浮いている、真正面から押し負けた、と気づくのに時間はいらなかつた。

ロコン「ぐぅ!」

壁に叩きつけられる。霞んだ視界で冷凍ビームをかえんほうしゃで押し返さ
れこちらに飛んでくるリンが見えた。

Rロコン「きゃあ!」

___勝てない。たった一回ぶつかって、そう思ったとき、怖くなった。さっきまでの燃えるような怒りは冷たい恐怖に変わってしまった。
 ▼ 135 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 09:56:14 ID:d1QR4Rk. [1/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ブーバーン「終わりかぁ?手応えなんてあったもんじゃねぇな。……なぁ、坊ちゃん。」

辛うじて立ち上がる。足がすくむ。体が小刻みに震える。怖い。

ブーバーン「てめぇらみてえな弱っちょろい奴らが探検隊?笑わせんじゃねぇ!とっとと消えろ!何を迷う!」

……迷う。

いつか言われた。最近だ。

そうか、僕は迷っているのか。このブーバーンと戦うか迷っているのか。迷っていたら弱くなる。じゃあとるべき道は一つ。

そんなことを考えていると冷静になってきた。足の震えは消えた。エネルギーが戻ってきた。

駆け出す。迷うことはない。自分の持っている全てを目の前のあいつにぶつけるだけ。シンプルに。そのためだけに動け。『日照り』を発動させる。

ロコン「フレアドライブ!」

ブーバーン「……へぇ、男じゃあねぇか!雷パンチ!」

 ▼ 136 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 10:06:23 ID:d1QR4Rk. [2/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ガッ

雷と炎が音を立てて激突する。さっきはすぐ吹き飛ばされた。けど今は拮抗している。

ブーバーン「ふん!……生意気にぃ!」

雷が大きくなる。また僕は吹き飛ばされた。

ロコン「うわぁ!」



ブーバーン「ははっは!これが探検隊かぁ!口ほどにもねぇ!」

Rロコン「ううっ……大丈夫?エン?」


あれ?この状況は……見たことがある……



ブーバーン「だが、ガッツはあるな!そのガッツに免じて、全力で叩き潰してやろう!これを見ろ!」
 ▼ 137 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 17:06:59 ID:d1QR4Rk. [3/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
そう言い放ったブーバーンが懐から何か取り出そうとした……

?「やめろ。ブーバーン。」

背後から声がした。背後には……

アブソル「やめろ。もういい。」

何か言いようのない威圧感を放つポケモンが近づいてくるが、動くこともできない。それほど凄まじい威圧感だった。

Rロコン「あ…ああ……『天災』アブソル……」

ロコン「天災?」

Rロコン「あの人の通り名……あの人はもともと最強の探検隊の一角だった……あの人の通った後にはお尋ね者が1匹も残らない……それがまるで嵐のようで、お尋ね者からは『天災』って呼ばれてた……それが今は……」

アブソル「ほう。詳しいな。ならば俺が今盗賊団のリーダーをしていることも知っているな。」

!このポケモンが、ブーバーン達のリーダー!?

アブソル「ブーバーン、今日は引くぞ。厄介なことになってきた。」
 ▼ 138 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 17:45:02 ID:d1QR4Rk. [4/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ブーバーン「……アニキ、そりゃないですよ。今からが楽しいのに。」

アブソル「じゃあ間違いなく何人か犠牲になるが?『時の守護隊』に嗅ぎつけられた。」


ドオオオオオオン!


壁が爆発で吹き飛んだ。

アブソル「……そら来た。」

?「この若造供がぁ……よくもうちのカワイイ娘に手ェ出してくれちょんなぁ?」

誰だ?逆光で見えない。

アブソル「ブーバーン!ブーバー!」

ブーバーン「火炎放射!」

ブーバー「はじける炎!」



 ▼ 139 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 17:55:21 ID:d1QR4Rk. [5/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
3つの炎が光の柱となって発射される。しかし__

?「冷凍ビーム」

相性は有利な筈の炎が氷に弾かれている。炎に照らされて浮かび上がった冷凍ビームの発射台は……

Rロコン「おかあさん!?」

Rキュウコン「この畜生風情が…うちの娘に何さらしてくれとんじゃボケェェェェ!!!」

ブーバーン「う…………うわっ!」

ついには冷凍ビームが火炎を押し潰してしまった。ブーバーン達は辛うじて避けたものの完全にパワー負けした。

Rキュウコン「リン、エン大丈夫?」

Rロコン「う、うん……」

ロコン「はい……」

Rキュウコン「ああよかった。遅れてごめんね。……久しいね!アブソル!」

アブソル「それはこっちのセリフだ。」
 ▼ 140 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 18:15:11 ID:d1QR4Rk. [6/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
アブソル「お前の旦那の葬式以来か?遺体はまだ見つかってないらしいな!」

Rキュウコン「ふん。あんたも変わったね!昔は丁寧ないい子ちゃんだったのにね!通り名なんか貰っていい気になって!確か……ヒユ科アカザ亜科フダンソウ属の砂糖野郎!」

アブソル「それは『甜菜』じゃねぇか!」

……ものすごく程度の低い口喧嘩だな。

アブソル「チッ、テメェが出てくる幕かよ……!」

Rキュウコン「私だけじゃあないよ!」

ブーバーン「……ブーバー?ブーバー?!どこへいる!」

?「ここだ。」

ブーバーs「」

ブーバーン「ブーバー!」

アブソル「ヨノワール……!」

ヨノワール「久しぶりだな。アブソル。」
 ▼ 141 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 21:31:34 ID:d1QR4Rk. [7/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
アブソル「ほら見ろ。犠牲が出た。」

ブーバーン「確かに……それにヨノワールにキュウコンが相手は分が悪い。」

ヨノワール「ごちゃごちゃ喋るんじゃあない。お前達は私が捕まえる。」

アブソル「……逃げるか。だが、その前に少し喋らせてもらおう。」

「お前達は今自分の世界に何が起きているか知っているか?」

「お前達は知らないだろうが、今、世界には巨大な災難が降りかかろうとしている。」

「それに気づきもしない間抜けな探検隊供より先に私は気づいた。」

「例えどんな手段を使おうと私はそれを止める。」

「私はそのためになら如何なる犠牲も払う。」

「まずは間抜けなお前らに余興を見せてやろう。」

「……この黒い玉は『闇のオーブ』。私達がここへ来た理由は『ドラゴンオーブ』があると聞いたからだ。オーブは世界に17個!この全てを集めた時、私の目的は達成される!」

「お前達が世界の危機に気づく時!私はこの世の全てを知り!神となるのだ!」

「これが私の力!見せてやろう!」

「メガシンカ!」
 ▼ 142 1◆MR00PBvMIc 17/01/15 21:48:14 ID:d1QR4Rk. [8/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
アブソルが光に包まれていく。アブソルが光り輝く石の幕から解き放たれた時、全てを圧倒するようなエネルギーを纏ったアブソルだったものが光から現れた。

白い体毛は逆立ち、翼のようだ。角はさらに大きく鋭く威圧感を放つ。

これが……『メガシンカ』

Mアブソル「それではご静聴ありがとう。さ・よ・う・な・らっ!」

発達した角でMアブソルは雪に『辻斬り』を打ち込む。そのエネルギーは深く積もった雪ごと地面をえぐり、巨大な衝撃波を生み出した。

Rキュウコン「リン、エン、ヨノワールさん、後ろに!オーロラベール!」

ドゴオオオオオオオ!!!!

_______
____
__
_



 ▼ 143 1◆MR00PBvMIc 17/01/16 10:01:40 ID:OJ7F87Pk [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
Chapter3 氷の島の探検

ロコン「あくのはどう!」

Rロコン「マジカルシャイン!」

メガヤンマ「ちっ……ちっくしょおおおお!!」

ロコン「よし!」

Rロコン「やった!」

今、僕とリンは探検隊活動に勤しんでいる。あれから色々な依頼をこなしてきた。

__そういえば、あれ以来、不思議な夢も見ていない。大きな事件もない。『あれ』というのはアブソルやブーバーン達と一戦を交えたことだ。
 ▼ 144 1◆MR00PBvMIc 17/01/16 10:14:04 ID:OJ7F87Pk [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
______

煙が晴れた。キュウコンさんの後ろの足場は無傷。だが、アブソルがいた場所を中心に巨大なクレーターが出来上がった。もちろんアブソルとブーバーンの姿はない。

Rキュウコン『逃げたか……』

ヨノワール『私が追いかける。キュウコンはジュプトル達と合流して、報告してくれ。』

そういうと、ヨノワールと呼ばれたポケモンは煙のように消えてしまった。

Rキュウコン『オーブ……確か特定のタイプに働く道具……一体なんだというの……?』

ロコン『キュウコンさん……』

Rキュウコン『……一回家に戻りましょうか。』
 ▼ 145 1◆MR00PBvMIc 17/01/16 10:33:44 ID:OJ7F87Pk [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
Rキュウコン宅

Rキュウコン『ジュプトルー!セレビィちゃーん!いるー!?』

?『遅かったな。こっちはカラ回りだ。』

Rキュウコン『こっちは収穫ありよ。』

?『本当!?』

キュウコンさんと喋っている緑色、紫のポケモン2匹。

ロコン『あのー…』

?『キュウコン、そこの2匹は誰だ?』

Rキュウコン『ジュプトル、紹介するわね。白いのは私の子。赤いのは元人間の娘のパートナー。』

ジュプトル『!人間!』

セレビィ『!ピカチュウ以外にも元人間のポケモンが!?』
 ▼ 146 1◆MR00PBvMIc 17/01/16 10:47:51 ID:OJ7F87Pk [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
ジュプトル『人間……気になることはあるが、まずはその収穫とやらを聞かせて貰おうか。』

そしてキュウコンさんは先ほど起こったことを話していく。

セレビィ『ふーん。オーブねぇ……』

ジュプトル『つまり、奴らの目的は、そのオーブを集めて、何かをしようとしているわけか。』

Rキュウコン『そう。そして気になるのが……』

ジュプトル『世界に降りかかろうとしている巨大な災難……』

Rキュウコン『ええ、これが何を意味しているのか……?皆目、見当もつかないわ。』

ジュプトル『時の停止はポケダンズが食い止めた。未来も草木が溢れた。一体何が問題なんだ……?』

セレビィ『ジュプトルさん。』

ジュプトル『ああ、俺たちはこれから世界に17個あるというオーブを探す。キュウコンはヨノワールと引き続き奴らを追ってくれ。』

Rキュウコン『ええ、武運を。』

ジュプトル『そっちもな。』

セレビィ『おじゃましました。』

2匹のポケモンは静かに出て行った。
 ▼ 147 1◆MR00PBvMIc 17/01/16 10:57:35 ID:OJ7F87Pk [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
Rロコン『あの人達は?』

Rキュウコン『……時の守護隊よ。時の神様が、時代に悪影響を与えると判断した者を密かに裁くの。私もその一員。』

Rキュウコン『いい?ここで見たことや聞いたことは他の人には言わないこと。』

Rロコン『わかった。』

ロコン『わかりました。』

Rキュウコン『じゃあギルドに戻りなさい。依頼失敗はユキノオーさんに私がうまくいうから……』

Rロコン『依頼は成功してるよ』っドラゴンオーブ

Rキュウコン『……え?いつとったの?』

Rロコン『最初に奇襲する時、あいつらの後ろに落ちてた。』

Rキュウコン『うーん。一応依頼だし……危険だけど、まぁ返しときなさい。』

____

こうして、アブソル達との事件は幕を下ろした。
 ▼ 148 1◆MR00PBvMIc 17/01/16 12:16:29 ID:OJ7F87Pk [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
_____
ギルド

ジャラランガ「うん。依頼達成。メガヤンマは引き渡し終わったよ。お疲れ様。」

ロコン「ありがとうございます。」

Rロコン「やったあ!」

ジャラランガ「うん。チーム結成からこんな短期間で30位依頼をこなしたのかな?すごいね。」

Rロコン「すごいでしょ〜」


ユキカブリ「ちぇ。おいお前ら!俺たちも依頼いくぞ!」

Rサンド「はいはい。」

ニューラ「もう疲れた。」

ユキカブリ「新人にノルマ潰されて悔しくないのかぁぁぁぁ!!」

ニューラ「ノルマ潰されたじゃん。」

ユキカブリ「あ」

Rサンド「馬鹿かよ。」
 ▼ 149 1◆MR00PBvMIc 17/01/16 13:12:32 ID:OJ7F87Pk [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>146
誤字
時の停止→星の停止
 ▼ 150 バゴ@まるいおまもり 17/01/17 21:34:35 ID:PpFpJk2c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 151 チミル@ピンクのバンダナ 17/01/18 22:06:25 ID:kTmlMpVU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あげ
 ▼ 152 1◆MR00PBvMIc 17/01/19 00:35:04 ID:tPEEVZ6Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
__部屋

エンペルト「……誰もいないな?情報はどうだ?」

ロコン「結構聞きこみしましたけど、大きな進展は……」

エンペルト「そうか……」

……実は嘘である。『時の回廊』がこの『氷の島』の奥地、『未開拓地域』にあるという噂を捕まえたお尋ね者達から何回か聞いた。しかし、言わないのには理由がある。僕は今、あることを疑っている。

__このギルドの中に、スパイがいるのではないかという疑いだ。
 ▼ 153 1◆MR00PBvMIc 17/01/20 23:00:55 ID:0JLjtM9Q NGネーム登録 NGID登録 報告
考え過ぎだと思う。だが理由はある。

アブソルは、『ドラゴンオーブ』があるから銀の雪原に来た、と言っていた。

もう探検隊でないはずのアブソルがなぜそれを知っているのか?

僕が銀の雪原に行ったのは、紛れもなく依頼を受けたからだ。つまり、ドラゴンオーブは本来あんな場所にある物ではない。依頼の情報がどこからか漏れた、もしくは漏れている、と考えずにはいられなかった。

じゃあ、どこから漏れた?探検隊以外には渡らないはずの情報が……

見方を変えよう。

これを知ることができたのは探検隊だけである。

つまり、このギルドの中の誰かが情報をリークした。僕はそう考えた。
 ▼ 154 グロコ@ノワキのみ 17/01/21 08:11:35 ID:BcqTgHBY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 155 1◆MR00PBvMIc 17/01/21 08:26:53 ID:oMRIfgQ. [1/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
この疑いはリンには喋ったが、最初、半信半疑、といった感じだった。

まぁリンは僕よりこのギルドにいる時間も、このギルドのみんなと過ごして来た期間が長い。疑いにくいかもしれない。

だけど__

Rロコン『……エンはそう思ってるんだね?』

Rロコン『……分かった。私も少し考えとく。』

Rロコン『いいのかって?当たり前でしょ!パートナーなんだから!』

__リンも少しは念頭に置いて、迂闊な情報を流さないことを約束してくれた。

…本当に、感謝せねば。


ユキノオー「リン、エン、ユキカブリ、ニューラ、サンド、いるかーーーー!!!?」

エンペルト「……広間か?呼ばれてるぞ。」

ロコン「はい、じゃあまた。」

エンペルト「おう」

______
__
_
 ▼ 156 1◆MR00PBvMIc 17/01/21 13:33:24 ID:oMRIfgQ. [2/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキノオー「うむ、全員来たか。」

ユキカブリ「急になんだってんだ……」

ユキノオー「まぁ、ここじゃ話せんからワシの部屋に入れ。」

__ユキノオーの部屋

ユキノオー「うむ。じゃあ言うぞ。お前達に、『探検隊らしい』仕事を頼みたい。」

ニューラ「はい?」

ユキノオー「この度、めでたく『未開拓地域』への探検許可が本部から降りた。そこでな……」

Rサンド「僕たちが、先陣を切れるってことですか?!」

ユキノオー「その通りじゃ。」

ユキノオー「未開の地の探検!見たこともない場所!見たこともないお宝!そこには夢とロマンが詰まっておる!……どうじゃ?行ってはくれぬか?」
 ▼ 157 1◆MR00PBvMIc 17/01/21 13:40:58 ID:oMRIfgQ. [3/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキカブリ「うう〜し!燃えて来たぜ!行くぞ、お前ら!」

Rサンド「僕ら燃えたら死ぬけどね。」

ニューラ「真顔で水差すな!……確かに死ぬけどね!特にお前ら二人!」

3バカが部屋を出る。

Rロコン「うん!よおし、がんばろ!エン!」

ロコン「うん!」

ユキノオー「…ああ、そうじゃ。エンは残れ。」

ロコン「え?」
 ▼ 158 1◆MR00PBvMIc 17/01/21 14:05:23 ID:oMRIfgQ. [4/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
リンも部屋から出て、部屋は僕とユキノオーさんの二人になった。

ロコン「……なんですか?」

ユキノオー「……ここからが本題じゃ。」

ロコン「?」

どういうことだ?未開拓地域への探検が本題じゃないのか?

ユキノオー「UB情報だ。」

ロコン「!」

ユキノオー「それもこの島での情報だ。しかも大氷山の時の回廊からエネルギー波は観測されておらん。つまり……わかるな?」

ロコン「別の…………時の回廊。」

ユキノオー「ああ。その調査だ。今回探検の許可が降りた場所は5ヶ所。そのうち、お前とリンには『太古の森』を調査してもらう。」

ユキノオー「他、ワシとジャラランガで2ヶ所、エンペルトとジュゴンに1ヶ所、ユキカブリ、ニューラ、サンドにもう一ヶ所。」

ユキノオー「ワシとジャラランガで発見できればいいとは思っているが、万に一つお主らが見つけた場合、リンにも説明し、報告しろ。そしてそこを立ち入り禁止にする。これが、今回の目的だ。」
 ▼ 159 1◆MR00PBvMIc 17/01/21 14:16:31 ID:oMRIfgQ. [5/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「…今回見つかったUBは?」

ユキノオー「……紅く光る肉体美を持ち、ポージングを決めてから襲いかかる謎の行動が特徴じゃ。物理攻撃はほとんど通用しなかったという。そして口には……えーーと、なんだったけのぉ?」

紅く光る肉体美……えーとどこかで見たことが……?

ロコン「蚊のような口?」

ユキノオー「おお!そうじゃった!……って、お主なんで知っておる?」

ロコン「え、夢で見ました。」

ユキノオー「夢?うーむ。夢?なんの偶然じゃろうな?」

なんの偶然かはこちらが聞きたい。確かあの紅いの……『マッシブーン』だった気が……この夢と、ブーバーンと遭遇することを予知していた夢……2つも偶然が重なっている。

ユキノオー「まぁよい。『太古の森』はこの島でも最も寒い場所だ。気をつけろ。それでは明日の明朝!9人で出発じゃ。」

ロコン「わかりました。」

 ▼ 160 1◆MR00PBvMIc 17/01/21 17:20:08 ID:oMRIfgQ. [6/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
______

?「久しぶりのお客さん。御用は?」

ロコン「……時の回廊を探してる。」

キュレム「ボクはキュレム。『虚無』の神。真実と、理想。その狭間に生まれた空っぽの器。」

Rロコン「なんでここに伝説が……」

キュレム「敵意はないよ。」

キュレム「『相反する二つのちからは作用し、新たな世界を創り出す』」

ロコン・Rロコン「「?」」

キュレム「少し、昔話を聞いていかないかい?……あとそこにいるもう一匹も。」

______
 ▼ 161 1◆MR00PBvMIc 17/01/21 17:42:07 ID:oMRIfgQ. [7/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキカブリ「シューティングスノー!」

ロコン「ぐはぁ!」

目が覚めた……寝ているポケモンにいきなり雪玉を投げつけてくるのは道徳的にどうなんでしょうか?

ユキカブリ「エン!起きたか!?」

ロコン「起きた。テメェ覚えてろよ。」

ユキカブリ「お前が起きないからだろ。」

まぁそうだけど……その言葉を抑え、ボサボサになった毛並みを整えて頭を整理する。また見た。変な夢。今まで見た4つのうち、2つはどこかで現実にリンクした。だとすると今見た夢もどこかで現実になるのか?

『キュレム』『時の回廊』

これが今回のキーワードか。骨が折れそうだ。特に片方は夢を信じるなら『神』になる。

ユキカブリ「早く準備しろ。皆もう準備を始めてる。」

ロコン「はいはい。」

今日は未開拓地域、太古の森への探検。

どんな景色が待っているのだろうか。

そっと準備を始めた。
 ▼ 162 1◆MR00PBvMIc 17/01/21 18:57:45 ID:oMRIfgQ. [8/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキカブリ「それではげんきよおーーく、しゅっぱあーつ!」

Rサンド「遠足前のガキかよ。」

ユキカブリ「うるせぇ!」

いや、ガキだと思うぞ。なんて言ったらめんどくさくなる。まぁ気持ちは分からないでもないが。

ユキノオー「じゃあ行くぞよ。場所はここから北へ約60q。本来は峠を2つ程越えねばならん。が、ジャラランガに先行して行ってもらっている。ジャラランガに集まれ玉を使ってもらい、道はショートカットじゃ。」

ニューラ「なるほどー」

Rサンド「省エネー」

ボフン

そんなことを話していると煙に包まれた。そして煙が晴れた時……

ジャラランガ「やぁみんな。」

もう着いた。早。
 ▼ 163 ュナイパー@でんきのジュエル 17/01/22 04:46:39 ID:LDxvnKt. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 164 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 09:27:06 ID:zJY5N4z. [1/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキノオー「うむ。じゃあジャラランガ、趣旨を説明してくれ。」

ジャラランガ「うん。……じゃあ言うよ。もうエンペルトとエンには説明したけど、今回の目的は新たな『時の回廊』の発見。」

ユキカブリ「!?」

ニューラ「?」

Rサンド「!」

Rロコン「?!」

ジュゴン「ちょ……どう言うこと!?もう一つ時の回廊が?」

ジャラランガ「なぜ見つかったか理由は言えないけどね。まぁ時の回廊を探検隊本部としても無視はできない。そこで今回許可が出た、『暗黒の谷』をユキカブリたち、『太古の森』をエンたち、『沈んだ土地』をエンペルトたち、『雪の古代遺跡』を僕、『万年凍土』をユキノオーが行く。」

ユキノオー「各々気をつけろ。ここはもう未開拓地域じゃ。常識は通用せん。それに……もしかしたら未知のお宝もあるかもしれん。」

ユキカブリ「おお!」

エンペルト「ふむ」

ロコン「……」

さて、鬼が出るか蛇が出るか、新たな探検だ。

ユキノオー「では!解散!」
 ▼ 165 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 09:50:38 ID:zJY5N4z. [2/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「……リン、ここから行くよ!」

Rロコン「……待って、エン。」

ロコン「何?」

Rロコン「『UB』って……なに?」

ロコン「……え?」

Rロコン「UBってなんなの?」

ロコン「……なにそれ?」

Rロコン「ユキノオーさんとエンが喋ってるの、聞いたの。なんでエンペルトさんとエンだけがもともと説明を受けてたの?」

ロコン「……」

Rロコン「答えてよっ!」

ロコン「……う」

Rロコン「う?」

ロコン「うがいバリアっっっ………!」
 ▼ 166 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 10:01:10 ID:zJY5N4z. [3/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
Rロコン「う、うがいバリア……!?」

ロコン「最近、風邪気味なんですっっ…………!」

む、無理があったかっっ……なんだようがいバリアって……

Rロコン「ぷっ」

Rロコン「ふふふっ、あっはははは!なにそれ!くだらなぁい。」

ロコン「あはは、あっははは!」

Rロコン「ごめんね。変なこと聞いて。」

ロコン「いや、なんでもないんだ、本当に!」

Rロコン「じゃあ、行こっ!」

ロコン「うん!」

バレなかったのだろうか?奇跡かもしれない。まぁいいか。走るリンの後を追いかける。表情は見えない。

Rロコン「…………」

___
__
_
 ▼ 167 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 10:24:44 ID:zJY5N4z. [4/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
__太古の森

この木は樹齢9000〜10000年はあるだろうか。そんなことを思わせる大樹が連なっている。だが、人間は何十億年も前に滅んだと聞いた。もし僕が人間ならば僕の方が先輩になるのだろうか。そんな変なことを考えて大樹を眺めていた。

Rロコン「エンーー!」

ロコン「?今行く!」

遠くでリンが呼んでいる。

Rロコン「これ」

ロコン「うわぁ……」

リンが指差し(足差し?)た先には巨大な氷塊。その中には影が見える。その影の正体は……

ロコン「ストライク?」

Rロコン「これがこの森が未開拓だった理由よ。このストライクの氷像は約300年前の探検家。この巨大な木々と雪の、どこを見ても同じ景色の不思議のダンジョンに囲まれて、行方不明になったポケモンが後を絶たないの。そして行方不明になった末路が……」

ロコン「この姿……」

Rロコン「うん。気をつけましょう。」
 ▼ 168 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 16:08:25 ID:zJY5N4z. [5/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
__1F

イノムー「」ドドドドドドドドドドドド


ロコン「突っ込んできますね。」

Rロコン「うん。とっしんだね。」

ロコン「僕がやっていい?」

Rロコン「うん。」

ロコン「フレアドライブ!」

__5F

デリバード「これどうぞ」っプレゼント

ロコン「あっどうも」

体力が回復した!◀

デリバード「あ」

Rロコン「ふぶき!」

 ▼ 169 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 16:16:10 ID:zJY5N4z. [6/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
その頃……

__暗黒の谷

グラエナ「」

ユキカブリ「ふーう。手こずった。」

Rサンド「疲れた。……あれ?ニューラは?」

グラエナ「ぐっ……リ、リーダーぁ……」

黒いポケモン「……グラエナ…少し…………待ってろ……」

ユキカブリ「なんだお前!ニューラはどこだ!」

黒いポケモン「私が……連れ去った……そして、お前らも……」

Rサンド「だったら取り返す!」

黒いポケモン「無駄…だ…」

ユキカブリ「そいつは試してみねぇと……なんだこれ?」

Rサンド「下が、黒く…?」

黒くポケモン「静かに……していろ……」

ヴォン
 ▼ 170 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 16:27:19 ID:zJY5N4z. [7/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
__沈んだ土地

エンペルト「水の中のダンジョン……だが、何かがおかしい。ポケモンがいた形跡がない……それどころか何かが動いた跡すらない……」

ジュゴン「……!エンペルト君!あれ!」

エンペルト「……!あの光は!」

エンペルト・ジュゴン「『時の歯車』!」


エンペルト「すごい。こんな間近で見たのは初めてだ……」

ジュゴン「でも、ただ浮いてるだけ。動いてない。」

エンペルト「ああ。時が止まっている。なぜだ?『星の停止』はくいとめられたはず……」

?「ソレヲ、ワタシテモラオウ。」

エンペルト「!?誰だ!」

?「『バカヂカラ』」

ドォオオオオオオン
 ▼ 171 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 16:35:35 ID:zJY5N4z. [8/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
__雪の古代遺跡

ジャラランガ「この石版は……人間の文字だ。なんで……!…」

ザザザッ

ジャラランガ「スケルスノイズ」

ガシャアン

ジャラランガ「……(音の反響音が乱れた。何か来る。)」

ギルガルド×4「ドドドッ!」

ジャラランガ「囲まれたか。遺跡の守護者ってとこかな。まぁこんくらいなら……」

+ギルガルド×23「ドドドドドドドッ!」

ジャラランガ「……逃げようかな。隙を作ろう。

すぅぅぅ……

スケルスノイズッ!!
 ▼ 172 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 16:45:06 ID:zJY5N4z. [9/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
__万年凍土

ユキノオー「さて、これを使うのは久しぶりじゃのう。お前さん、えーっと……アクジキング。しっかり覚えとき。」

アクジキング「ムダダ。オマエハカテン。」

ユキノオー「ウッハハハハハ!舐めてもらっては困るのぉ!こう見えても『雹王』と呼ばれてた!」

ユキノオー「行くぞよ!『メガシンカ』!」

アクジキング「ムウッ!」

Mユキノオー「みなぎってきたぁぁ!冷凍パンチィ!」

アクジキング「『アームハンマー』」
 ▼ 173 1◆MR00PBvMIc 17/01/22 17:34:08 ID:zJY5N4z. [10/10] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして場所は戻って太古の森__

ロコン「ぷはぁ〜〜っ、ダンジョン抜けたぁ〜」

Rロコン「23Fってなによぉ〜」

長かった……どんな依頼より長い道のりだった……おまけに敵も強いし……

ロコン「そこに洞穴がある……ねぇリン、ちょっと雪と風を避けよう…」

Rロコン「さんせーぇ」
 ▼ 174 1◆MR00PBvMIc 17/01/24 19:19:12 ID:jPuMbl8s NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「ふうぅ〜」

Rロコン「はぁぁ〜」

暖かい。風と外気に触れていないだけでこんなに暖かい。しばらく寝たいような気分だ。

あ、そうだ。火おこそう。

ロコン「ひのこ!」

暗い洞窟に光が灯る。安心感が断然違う。

Rロコン「あたたかい……」

ロコン「うん……」

?「眩しい……」

ロコン「うん……うん?え?」

後ろから声が聞こえた。隣ではリンが前を見て凍りついている。僕もだった。後ろを振り向けない。鈍器で殴られた感覚とはこういうものだろうか。迂闊だった。僕もリンも洞窟の入り口ばかり警戒していた。まさか先客が……

暖かくなったはずなのに、冷たい汗が流れた。
 ▼ 175 ォーグル@おとしもの 17/01/25 03:20:31 ID:frQNj8GE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 176 ガイアス@はつでんしょパス 17/01/26 22:08:46 ID:BPHfvc7M NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 177 1◆MR00PBvMIc 17/01/26 23:33:02 ID:G7WlGaKw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そっと後ろをふりかえる。そこには、夢で見たあの『神』、化け物がいた。

?「久しぶりのお客さん。御用は?」

夢のとおりか……

ロコン「……時の回廊を探してる。」

キュレム「ボクはキュレム。『虚無』の神。真実と、理想、その狭間に生まれた空っぽの器。」

Rロコン「なんでここに伝説が……」

キュレム「敵意はないよ。」

キュレム「『相反する二つのちからは作用しあい、新たな世界を創り出す。』」

ロコン・Rロコン「「?」」

キュレム「少し、昔話を聞いていかないかい?……あとそこにいるもう一匹も。」

……ペタッ

洞窟に足音が響く。夢はここから先は見えなかった。

誰だ?
 ▼ 178 1◆MR00PBvMIc 17/01/27 17:30:52 ID:qbnwpLbI [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ボッ

炎が灯る音。そして姿を現したのは、最近見た奴だった。

ブーバーン「……へぇ、気づいてたのか。」

ロコン「ブーバーン……!」

Rロコン「あなた、なにしにきたのよ!」

キュレム「君たち、構えをといて……あのポケモンからは敵意は感じないよ。」

ブーバーン「ふん、本当はこっちがキレてもいいくらいだ。俺の部下二人!死んでねぇだろうなぁ!」

ロコン「あいつらのその後なんて知るか!きっと牢屋で大人しくしてるさ!」

ブーバーン「ああっ!?」

キュレム「うるさーーーーい!!黙れ!氷漬けにするぞ!」

ロコン「……くそ」

ブーバーン「……チッ」

伝説に氷漬けにされては流石にまずいか。だけどブーバーンには聞きたいことがある。

ロコン「……ブーバーン、何が目的だ?」
 ▼ 179 1◆MR00PBvMIc 17/01/27 17:45:06 ID:qbnwpLbI [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ブーバーン「……『オーブ』だ。『氷のオーブ』を探しにきた。」

オーブ。確か世界に17個あるとか言ってたな。それが奴らの…アブソルの目的だったか。

Rロコン「……それがここにあると?」

ブーバーン「そこまで知るか。今俺を含めた『アブソル盗賊団』の幹部4人でこの島をしらみ潰しにしてんだよ。」

ブーバーン「……そこの神様はしらねぇか?」

キュレム「知ってるよ。」

ブーバーン「だよなぁ………………え?知ってんの?」

キュレム「うん。知ってる。」

ロコン「……それはどんな力があるの?」

キュレム「うーん。言おうかなぁ?……ボクの話を聞いてくれたらいいよ。」

ブーバーン「おう、じゃ、聞かせろ。」

キュレム「うん。これは、むかしむかしの、そのまたむかしの話……

_______
___
__
_
 ▼ 180 1◆MR00PBvMIc 17/01/27 17:52:05 ID:qbnwpLbI [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告


そこには、何もなかった。

そこには、無があった。

何もなかったが、無があった。

そこに、たまごができた。

たまごから、最初のものが生まれた。

最初のものは、強力な力を持っていた。

最初のものは、宇宙を創った。

宇宙が生まれた。

最初のものは、時間と、空間を象徴するものを創った。

宇宙には、時が流れ、風が吹き始めた。

最初のものは、感情を創った。

時間と、空間を象徴するものに、自我ができた。

最初のものは、眠りにつくことにした。

 ▼ 181 1◆MR00PBvMIc 17/01/27 18:00:29 ID:qbnwpLbI [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
最初のものが眠りについた。

すると、宇宙は崩れだした。

最初のもののエネルギーがなくなり、保てなくなったのだ。

時間と、空間を象徴するものは、困った。

時間と空間を象徴するものは、互いのエネルギーを混ぜあい、もう一つ世界を創った。

創ったばかりの世界にいたのは、見知らぬ影だった。

時間と空間。

反対のちから。

相反するちから。

時間と空間。

作用した二つは、新たな命を生み出したのだ。

影は、その力をもう一つの世界で発揮し、世界は保たれた。
 ▼ 182 1◆MR00PBvMIc 17/01/27 18:51:15 ID:qbnwpLbI [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
やがて、眠っていたものは、目覚めた。

そして、新たな世界と自分の創っていないものがいたことに、大変驚き、喜んだ。

最初のものは、住みやすい環境と、全ての遺伝子を持つ生物の象徴を創った。

環境を創るため、大地と海の象徴が創られた。

すると、大気の象徴が生まれた。

生物のバランスを取るため、生と死の象徴を創った。

すると、その働きを正す監視者が生まれた。

生物が迷わないよう、真実と理想の象徴を創った。

すると、心の隙間の象徴が生まれた。

最初のものは、知った。

自分の予測を超えるものがあると。

二つのちからは、新たなものを生み出すと。

やがて世界は大きくなり、彼らは神と崇められるようになった。

____
__
_
 ▼ 183 ララッパ@やまぶきのミツ 17/01/28 01:10:32 ID:Xod5608g [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 184 1◆MR00PBvMIc 17/01/28 11:51:14 ID:8cidDLqI [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
やがて他にも特別な力を持ついきものを数匹創った最初のものは、眠った。

そして環境は、『地球』と、そう呼ばれた。

地球には、様々ないきものが生まれた。

そして、環境を制したのは、『人間』という生物だった。

人間の力は、弱いものだった。

しかし、人間は『知恵』ゆえに他の生物に勝った。

そして、不思議な力を持つ自分たちとは違う生物を、『魔獣』と呼んだ。

そして、魔獣の力をコントロールしようとした。

やがて魔獣は、『ポケモン』と呼ばれた。

人とポケモン。

二つのちからは協力し、世界を豊かに形作った。

__しかし、バランスが崩れだした。
 ▼ 185 1◆MR00PBvMIc 17/01/28 11:59:18 ID:8cidDLqI [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
人間は、己らの力を過信しだした。おごり、高ぶった。

そして、こう考えた。

『至高の生物は、我らである。』

そして、一人の男が立ち上がった。

彼は、神すら配下に置こうとした。

休眠していた『破壊神』から力を奪い、地球を焼き尽くそうとした。

だが、それを許さないものがいたことに、彼は気づかなかった。

__怒り狂った最初のものが目覚めたのだ。

 ▼ 186 1◆MR00PBvMIc 17/01/28 12:04:52 ID:8cidDLqI [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
最初のものは、怒った。

焼き尽くした。

殺し尽くした。

生ける人間という生物に対し、『裁き』を下した。

人間は、滅んだ。

怒り狂った最初のものは、エネルギーを使い、影に命じた。

『世の行く末を見届けよ。』

最初のものは、眠りについた。

地球には、ポケモンだけが残った。

ちからは、一つだけになった。

もう何も生まれない。

世界は、変化をなくした。

世界は、平和を得た。
 ▼ 187 1◆MR00PBvMIc 17/01/28 12:44:48 ID:8cidDLqI [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
____

キュレム「おしまい。」

ロコン「……最初のもの?」

キュレム「うん。これは、『はじまりのはなし』。この地球で起こったことを僕が纏めたんだ。」

ブーバーン「へぇ。……で、それがオーブと何の関係が?」

キュレム「うん。ちょっと続きがあるんだ。」

Rロコン「どんな?」

キュレム「うん。それはね……

____
 ▼ 188 1◆MR00PBvMIc 17/01/28 12:58:15 ID:8cidDLqI [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
最初のものは、恐れた。

また再び、人間のような生物が現れることを。

そして、ポケモンに力を与えた。

自分の力を、18個のタイプに分け、18個の『オーブ』を創り、世界に分散した。

そのオーブは、強力なエネルギーを放つ。

そのオーブは、対応したタイプへ力を与える。
 ▼ 189 1◆MR00PBvMIc 17/01/28 13:13:47 ID:8cidDLqI [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
キュレム「こういうこと。」

ロコン「ふうん。」

キュレム「『氷のオーブ』には、炎を寄せ付けない力がある。」

キュレム「氷タイプがこれを持つと、炎タイプの攻撃を全く受け付けなくなるんだよ。例えばそこのお嬢さん。」

キュレムがリンを指差す。

Rロコン「……え?私?」

キュレム「そう、君。ほい。」

キュレムが透明な水晶のようなものをリンに投げる。それをリンがキャッチする。何だか光ったようだ。

Rロコン「わっ」

キュレム「ナイスキャッチ。……それが氷のオーブ。」
 ▼ 190 1◆MR00PBvMIc 17/01/28 13:31:15 ID:8cidDLqI [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
場が凍りつく。一番最初に反応したのはブーバーンだった。

ブーバーン「それを……よこせぇ!」

火炎放射。

あっけにとられていた僕を尻目に火炎放射が放たれる。

ロコン「リン!……くそっ、やめろ!『悪の波動』!」

黒い闇をまとった波動がブーバーンへ突き刺さる。

ブーバーン「ぐおっ!……ふん。お尋ね者にやめろと言ってやめる奴がいるかよ!……どれ、回収……」

炎が収まる。そこには、怒りを露わにしたリンが立っていた。

Rロコン「冷凍ビーム!」

ブーバーン「えっ?な?火炎放射!」

炎と冷気がぶつかる。だが、冷気は解けない。

Rロコン「すごい……!力が湧いてくる……!」

爆発。炎と氷が対等になった。
 ▼ 191 ナフィ@リリバのみ 17/01/28 23:06:43 ID:Xod5608g [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 192 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 11:01:04 ID:PDrpM0/k [1/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
ブーバーン「炎で氷が溶けない……?どういうこっちゃあ……」

キュレム「さっきいったじゃーん」

ロコン「いや、言ってたけど……」

まさか本当に氷が炎を寄せ付けないとは……

ロコン「どういう仕組み?」

キュレム「知らないよ。」

ブーバーン「……この氷のオーブ、世界に何個あるんだ?」

キュレム「その一個だけ。」

ブーバーン「……つまり俺がそれを欲しかったら強引に奪うしかないってことか?」

キュレム「うん。……だけどボクは戦いが嫌いでね。ここでやるのはご遠慮願いたいな。ちょうど用心棒も帰ってきた。」

ロコン「用心棒?」

?「キュレさーん。ただいま戻りましたー」
 ▼ 193 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 11:12:02 ID:PDrpM0/k [2/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
そう言って洞窟に入ってきたのは細長くスラッとした足の黒いポケモンだった。

キュレム「ダークライ、どうだった?」

ダークライ「やっぱり侵入者でし……ひいぃ!」

何か言いかけたところでそのダークライと呼ばれたポケモンはキュレムの後ろに隠れてしまった。キュレムの体から黒い腕だけがこっちを指差している。

ダークライ「なな、なんですかぁ!そこのポケモン達は!侵入者!?排除しますか!?キュレさん!」

キュレム「悪いポケモンじゃないよ。」

小さい子をたしなめるようにダークライを静かにさせたキュレムがこちらを向く。

キュレム「この子はダークライ。極度の人見知りでね。記憶喪失なんだ。でも強いから気をつけてね。」

ブーバーン「ダークライ?どっかで聞いたことが……?なんだっけ?」

キュレム「この子は『暗黒の谷』の『時の回廊』を護っているんだよ。」

ロコン・Rロコン「暗黒の谷に、時の回廊!?」

確か暗黒の谷にはユキカブリ達が……!ん、待てよ……さっき……

ダークライ『やっぱり侵入者でし……』

まさか侵入者というのは……!
 ▼ 194 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 11:26:04 ID:PDrpM0/k [3/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「ダ、ダークライさん!」

ダークライ「な、なに?」

Rロコン「侵入者って……」

ダークライ「侵入者……?……あっ!そうでした!キュレさん。さっきキュレさんが感じた気配はユキカブリ、サンド、ニューラでした!もう捕まえて山の麓に棄てときましたよ。」

ロコン「あああああーーーー!!!!」

ダークライ「へっ!?私なんか変なこと言いました?」

Rロコン「そいつら、私達の仲間!」

ダークライ「えええええーーーーー!!!!まじでぇーーーー!?……まずい!こうしちゃいられない!身ぐるみ全部剥いで来ちゃったし……」

キュレム「えーー?どこに棄てたの?」

ダークライ「『龍山岳』の麓……」

キュレム「……そりゃまずいな。……お二人!僕に乗って!」

ロコン「龍山岳?」

キュレム「氷の島の南の端ここから南に150q……唯一この島で1年中雪の降らない山……あそこは確か……」

ダークライ「はい!600族の縄張り……!」

キュレム「いいから二人とも乗って!」
 ▼ 195 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 11:50:01 ID:PDrpM0/k [4/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
半ば強引にキュレムの背中に乗せられた僕とリンはとんでもないスピードで雲の上を飛んでいる。

キュレム「とばすよーー」

さらにスピードを上げるキュレム。雲の上なのでわからないが今キュレムの下は猛吹雪だという。

ロコン「キュレムさん。600族ってなんですか?」

キュレム「…龍山岳に住み着く『カイリュー一族』『バンギラス一族』『ボーマンダ一族』『メタグロス一族』『ガブリアス一族』『サザンドラ一族』『ヌメルゴン一族』『ジャラランガ一族』、こいつらをまとめて『600族』。」

キュレム「奴らは強い。おまけに一族の長達は特別な特性や技、さらにはメガシンカまで使える奴もいるっていう壊れっぷりだ。」

キュレム「……生半可なポケモンなら入った瞬間殺されるさ。」

Rロコン「それ、急がないとやばいやつじゃ……」

キュレム「ブーバーン君は置いて来たけど。なぜならあいつらは『ドラゴンオーブ』を持っている。ブーバーン君の気性の荒さじゃ戦いを挑む筈。悪いけど彼じゃ1分持たないさ。」

Rロコン「……ねぇエン、ドラゴンオーブって……」

ロコン「うん。あの依頼主。フカマルだった。」

Rロコン「ガブリアス一族に協力をもらえないかなぁ?」

ロコン「まぁ着いてからだね。」

キュレムは飛行スピードを落とさない。それどころか上げている気もする。
 ▼ 196 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 12:06:50 ID:PDrpM0/k [5/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
キュレム「しっかり捕まってな!」

キュレムが降下する。雲の下の吹雪を抜けると氷の島の全容が見えた。確かに一箇所だけ雪が降っていない、岩肌がむき出しになった山がある。

ロコン「あれが!?」

キュレム「そうだよ。」

キュレムが山から2〜3q離れた場所に着地する。

ロコン「あそこに……」

キュレム「……おかしいな。」

Rロコン「なにがですか?」

キュレム「ほら、あれ。雲が見える。霰が降ってるのかな。」

ロコン「霰……ユキカブリだ!リン!」

Rロコン「うん!」

キュレム「よし!」
 ▼ 197 ァンス!◆f3Uv8Ug51Q 17/01/30 12:07:55 ID:NHAh3/pc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大支援
 ▼ 198 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 12:44:37 ID:PDrpM0/k [6/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
____

ユキカブリ「はぁ、はぁ…くそ…こなゆき!」

メタングs「メタルクロー!」

ニューラ「防がれた……チイ……数が多い上に一体一体つえぇ……」

Rサンド「ジリ貧だ……囲まれたし……」

メタング「シンニュウシャ……ハイジョ。」

メタング「ハイジョ」

ダンバル「ハイジョ」

メタグロス「長様ガキタゾー!」

色メタグロス「……お前ら、何しに来たんダ。」

ユキカブリ「おい、そりゃないだろ。それはこっちが聞きたいんだよ。」

ニューラ「俺らは暗黒の谷にいたのに、急に眠らされて、気づいたらここだよ!」

色メタグロス「……信用できんナ。お前ら、殺ってしまエ。」

Rサンド「ああっ?まじかよ……」
 ▼ 199 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 13:00:34 ID:PDrpM0/k [7/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
メタグロス「ダンバル、囲メェ!」

ダンバルs「リョウカイ」

メタグロス「全方位カラ突進シテ押シ潰セ!」


ユキカブリ「万事休す、か……」

ニューラ「……サンド、今何考えてる。」

Rサンド「……これまでの思い出」

ユキカブリ「へっ、演技でもないな。」


メタグロス「殺レ!」

ダンバルs「ハッ」

?「……火炎放射!」

火炎でユキカブリ達の周りを囲む。ダンバル達の行く手を阻むためだ。

ロコン「大丈夫かぁ!」

 ▼ 200 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 14:21:19 ID:PDrpM0/k [8/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>199誤字 演技→縁起

メタグロス「誰ダ!」

ロコン「僕はロコン!探検隊だ!」

キュレム「神様もいるよー」

メタグロス「ダンバル!」

ダンバルs「リョウカイ」

ダンバルが7匹突っ込んでくる。迎撃……

キュレム「任せなさい。」

キュレムが僕の前に出る。そして息をはく……

キュレム「凍える世界!」

空気が凍りつく。超低音の風がキュレムを中心に吹き荒れる。ダンバルが空中で動きを止めた。動いている生物が一瞬にして凍りついたのだ。正に『絶対零度』といったところか。

メタグロス「オ前タチ!」

キュレム「争う気はない!長を呼べ!さもなくばここにいる全員凍りつくことになるぞ!」

メタグロス「……ッッ!」
 ▼ 201 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 14:35:26 ID:PDrpM0/k [9/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
__
色メタグロス「呼んだカ。……これはこれは、キュレム様ではないですカ。」

キュレム「急に失礼した。メタグロス殿。彼らは決して怪しい者ではない。」

色メタグロス「……だガ、この山の掟上、侵入者を黙って帰すわけにハ行かヌ。」

キュレム「……どうすればいい?」

色メタグロス「この山の長、8匹のウチ、3匹以上に了承を得ねばならン。……それか我らを皆殺しにするか?」

?「メタグロス!それは心配ない!」

色メタグロス「……ガブリアス。」

色ガブリアス「ジャラランガとヌメルゴンにはワシが了承を得た。前にワシのガキをこのロコンに助けて貰ったのだ。」

Rロコン「間に合った……のかな?」

ロコン「リン!」

リンがガブリアスの背中からフカマルと一緒に降りてくる。

フカマル「あの……前は……お世話になりました……」
 ▼ 202 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 15:42:15 ID:PDrpM0/k [10/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
キュレム「よし。一件落着かな?」

ユキカブリ「まじで助かった……サンキューな、エン。」

ロコン「いや、焦ったよ。」

キュレム「じゃあどうする?みんな町に帰そうか?」

ニューラ「いや、ギルド長とかまだ向こうだし……一旦未開拓地域に戻らないと……」

キュレム「そうか。じゃあみんなボクに乗ればいいね。……その前に挨拶してくるから。」

色ガブリアス「……もう二度と来たらあかんぞ。」

色メタグロス「次来たラ戦闘だナ。」

ロコン「お騒がせしました。」

Rロコン「ガブリアスさん、ありがとうございました。」

色ガブリアス「……こちらこそありがとう。じゃあ、元気でな。」

キュレム「ありがとうございましたー」

キュレムが飛ぶ。ほんの数分間だったがとてつもなく長く感じた。
 ▼ 203 1◆MR00PBvMIc 17/01/30 15:49:09 ID:PDrpM0/k [11/11] NGネーム登録 NGID登録 報告
ー空中ー

行きとは違い、穏やかなスピードでキュレムは飛ぶ。その上で、談笑に花を咲かせていた。

ユキカブリ「いやぁ……今回ばかりは死ぬかと思った。」

ニューラ「探検隊バッチも撮られたから離脱もできないし……」

ロコン「そうだ!そういえば、時の回廊も場所がわかったんだよ。」

Rサンド「何処?」

Rロコン「あなたたちの行った、暗黒の谷の奥地だって。」

ユキカブリ「まじかよ。」

キュレム「ダークライがごめんね。」

Rサンド「いえ、急に入って来た僕たちも悪かったです。」

キュレム「まだ暫くかかるから寝てていいよ。」

ニューラ「そういや疲れたし……俺はお言葉に甘えるわ。」

ユキカブリ「じゃあ俺も……」

Rロコン「私も……」

みんなが寝息をたて始める。僕も寝るとしよう……
 ▼ 204 1◆MR00PBvMIc 17/01/31 19:18:40 ID:fqB5PqMw NGネーム登録 NGID登録 報告
___

この夢……またか。向こうに…キュレムと……人間?緑の髪の青年……

キュレム「なぜお前が……犠牲になる必要があるのだ…N。」

N「犠牲になると決まったわけじゃない……ボクのトモダチが怖がっている……!レシラムがそう言っている……」

キュレム「……だから我にホワイトストーンを?」

N「キミなら安心できる。」

キュレム「……状況を教えよう。今動ける伝説のポケモンは我とジガルデだけだ。他の伝説のポケモンはみんな力を奪われ、休眠状態。既にシンオウとジョウト、カントーの人間が完全に滅んだ。」

キュレム「……だが…」

N「?」

キュレム「……行かないでくれ。アルセウス様はもう止められん。お前は……死なないでくれ。」

N「……ボクは教えて貰った。」

N「ポケモンと人間が織りなすステキなハーモニーがあると。あのポケモンだってわかってくれる。」

キュレム「……お前は……いや、お前ともう一人……お前たちだけだった……我と喋ってくれたのは。」

N「また会おう……トモダチ。……サヨナラ。」

____
 ▼ 205 ビット@カゴのみ 17/01/31 22:02:56 ID:GjjmZ9jk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 206 1◆MR00PBvMIc 17/02/02 19:24:03 ID:gkQtMK1k [1/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
パチッ…パキッ…

……はっ

戻っていた。あの洞窟に。たき火が音を立てている。寝てしまった。

ユキカブリ「イエエエエエェェェイ」

……変な寝言。周りはみんな寝ているようだ。

__いや、キュレムは何処だ?

自身の炎を頼りに、洞窟の奥へ進む。
 ▼ 207 1◆MR00PBvMIc 17/02/02 20:11:12 ID:gkQtMK1k [2/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
キュレム「…元気かい?今日はいろんなことがあったんだ。久しぶりに賑やかな……

ロコン「キュレムさん。」

キュレムが何かに語りかけていた。こちらを振り向いたキュレムの向こう側にあったのは、地面に刺さった2本の木の杭だった。

キュレム「……起こしたかい?」

ロコン「それは……」

キュレム「お墓だよ。ボクの人間の友達の…ね。」

ロコン「…………N。」

キュレム「?!……知っているの!?」

ロコン「え…いや…そういうわけじゃ……ただ、そんな気が……」

夢です。なんて言えるわけもない。だが…

キュレム「……ちょっと話を聞いてくれる?ボクの、友……いや『トモダチ』の話を……」
 ▼ 208 1◆MR00PBvMIc 17/02/02 20:59:28 ID:gkQtMK1k [3/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
人間は滅んだ……いや、滅ぼされた。

それは前に言ったね。

理由は愚かな人間が自分の力を過信して神の怒りを買った……

だけど人間という生物には『心』がある。

ボクたちポケモンと同じ、悲しみ、喜び、感動……そういう様々なものを感じ取れる生物だった。

だからこそ、思い上がる者もいたんだけど。

だけど、反対に、ポケモンを対等に、『トモダチ』として見る人もいた。

彼の名は、N。ポケモンと話すことができる唯一の人間。

そして、伝説のポケモンとも心を通わせた数少ない人間。

ボクの、大切な、『トモダチ』。
 ▼ 209 1◆MR00PBvMIc 17/02/02 21:12:23 ID:gkQtMK1k [4/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
彼はもともと、昔のこの地方を支配しようとしていた組織のリーダーだった。

だけど彼は一人の青年に敗れた。伝説のポケモン同士の闘いで。

そして、彼は知ったんだ。

ポケモンと人が協力して生まれる力があると。

それから数年後、復活したその組織にボクは利用され、この地方を氷漬けにしそうだった。

だけど彼はあのときの青年と二人で、敵を止めてくれた。

彼らは時折ボクに会いに来るようになった。ボクと会話をするようになった。

楽しかった。

生まれてからいくつ日を数えたのか分からない。そんな退屈な時の流れの中で一番、一番楽しかった。

だけど、そんな時、神は降りてきた。
 ▼ 210 1◆MR00PBvMIc 17/02/02 21:20:33 ID:gkQtMK1k [5/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
神−アルセウスと呼ばれたその神は、シンオウ地方という場所に降り立った。

そして、粛清の咆哮を上げた。

それに気づいた時の神と空間の神が止めに掛かった。

だけど、止まらない。

シンオウ地方は瞬く間に焦土と化した。

それからジョウト、カントーという地方が潰された。

次はこの地方の番だと、そう思った。

ボクのトモダチは、それに反抗したんだ。

彼らの死に様は見ていない。だけど死体はここに埋まってるよ。

本当に悲しかった。

死んでほしくなかった。

だけどもういない。
 ▼ 211 1◆MR00PBvMIc 17/02/02 21:31:35 ID:gkQtMK1k [6/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
キュレム「……」

一度にそこまで話したキュレムは、黙りこくってしまった。大きな首を、上に向けて。

溢れるものを、堪えるように。

やがて下を向きなおしたキュレムの目に、雫はなかった。

キュレム「……変なことを喋ったね。なぜだろうか。君には彼らのような雰囲気を感じる。」

キュレム「暖かい、優しい雰囲気だ。」

ロコン「……僕は、人間です。」

キュレム「……フフフ。冗談でもありがたい。道理でかなぁ。『はじまりのはなし』で言ったね。二つの力は新たな力を生むって。」

ロコン「?」

キュレム「君とあの子……炎と氷……人間とポケモン…この世界に新たな風が吹くかもしれないね。」

キュレム「氷のオーブは君たちに託そう。」

キュレム「明日、出るんだろう?幸運を、願っているよ。」

その時のキュレムの目は、洞窟の中でも、微かに、だけど確かに輝いていた。
 ▼ 212 ータクン@ペアチケット 17/02/03 11:53:35 ID:VX03q1qI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 213 1◆MR00PBvMIc 17/02/03 23:11:02 ID:yMvKp0oI [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
__次の日

キュレム「じゃーねー」

ユキカブリ「ありがとーござましたー!」

それから一晩明け、僕らの未開拓地域の探検は終わった。なんだかんだあったが楽しかったと思う。

あの後ブーバーンはいつの間にか消えていた。

だが、リンが氷のオーブを持っている限り、また会うことになるだろう。

Rロコン「……そういえばなんで『これ』くれたんだろう?」

ロコン「……さあ?神様の気まぐれじゃない?」

これとはもちろん氷のオーブのことである。キュレムは僕だけにあの話をしてくれたのだ。僕は、そう解釈することにした。
 ▼ 214 1◆MR00PBvMIc 17/02/03 23:18:23 ID:yMvKp0oI [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
それから暫く歩き、最初にジャラランガさんが僕たちを呼び出した場所を目指す。

ニューラ「…………見えた!」

Rサンド「何が?」

ニューラ「テントだ!」

ユキカブリ「よし、急げ!」

微かに見える赤い色のテント。ユキノオーさんたちもいるのだろうか?

Rロコン「……油断はしちゃダメだよ。」

ロコン「わかってるさ。」
 ▼ 215 1◆MR00PBvMIc 17/02/04 10:42:19 ID:L6ieRdRk NGネーム登録 NGID登録 報告
テントの前に着いた。ニューラがテントの入り口を開けると、中にはエンペルトさん、ジュゴンさん、ユキノオーさん、ジャラランガさんが揃っていた。

ユキノオー「おお!無事じゃったか!こっちに来い!」

ユキカブリ「親父!」

ユキカブリがまず最初に駆ける。それを見たユキノオーさんは表情が少し緩んだようだ。

だが、後ろの3匹の表情は曇ったままだ。

ジャラランガ「……全員来たね。」

エンペルト「……まずは成果報告会といこうか。」

____
 ▼ 216 ルミル@ねばねばこやし 17/02/05 09:46:46 ID:xY8YdJtU [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキカブリ「俺たちチームは暗黒の谷を調査しました。そこでグラエナをリーダーとするポチエナの群れに遭遇。撃退に成功。ただその後現れたダークライに眠らされました。」

ニューラ「その後は、なんやかんやあって……というかそこはエンたちのチームが説明します。」

Rサンド「なお、『時の回廊』は暗黒の谷の奥地にあるようです。ですがさっきも言った通りグラエナやダークライがいるので接近は厳しいと思います。」

ジャラランガ「……時の回廊はそこだったか。他に変わったことは?」

ユキカブリ「ありません。」

ジャラランガ「じゃあ次は僕だ。僕は雪の古代遺跡を調査。そこでこんなものを見つけた。」

ゴトン

ジャラランガさんは重い音を立てて錆びた箱を置いた。箱の表面には何か彫ってあるようだが、ジャラランガさんはまず箱を開けた。そこには、様々な色の八面体の結晶があった。

ロコン「それは?」

ジャラランガ「Zクリスタルだ。」

ジュゴン「え!本当!?」
 ▼ 217 1◆MR00PBvMIc 17/02/05 10:08:41 ID:xY8YdJtU [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
エンペルト「……ほう。面白いものが出て来たな。私はZクリスタルなんて伝説上の道具だと思ってたが。」

ユキノオー「しかし、それがあったということは、雪の古代遺跡は人間の遺跡だったということか?」

ジャラランガ「おそらく。しかしまあ、今となってはZリングとそれを扱う人間がいないんだけど。そしてこの箱に彫ってある文字……『アンノーン文字』だ。」

『アンノーン文字』?どっかで聞いたような……

ジャラランガ「まぁギルドに戻ってから業者に解読を依頼……」

ロコン「ちょっと見せて下さい。」

ジャラランガ「?いいよ?」

これは……間違いない。アルファベットだ。だとしたら読めるはず……

ロコン「『18の宝……神に捧げよ……捧げし者……選ばれし者……世界を救う……』」

ロコン「『しかし……間に合わず……神の怒り……世界滅ぼさん…』。」

ジャラランガ「読めんの!?」
 ▼ 218 1◆MR00PBvMIc 17/02/05 10:22:02 ID:xY8YdJtU [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「へっ?いや、読めるというか……」

ユキノオー「勘?勘なら話にならんぞ。読めるのか?読めんのか?」

ロコン「……多分、読めます。」

ユキノオー「……まぁ理由は聞かん。ジャラランガ、一応業者へは解読を依託しておけ。次はワシだ。」

ユキノオー「ワシは万年凍土で『UB(ウルトラビースト)』と遭遇した。」

エンペルト、ロコン「!!!」

Rロコン「……うがいバリア?」

ジュゴン「リンちゃん、なにそれ?」

ユキノオー「……ここにいる全員には簡単に説明しよう。UBは、危険生物だ。本部は既に、『異世界からの侵略者』として発見次第始末して良い許可を出しておる。」

…いきなり進展してやがるな。もう始末許可が出たのか。

ニューラ「異世界ぃ?」

ユキノオー「そうだ。奴らは時の回廊から出現した。」
 ▼ 219 ガタブンネ@アクアカセット 17/02/06 05:05:49 ID:C6TELt0I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 220 1◆MR00PBvMIc 17/02/07 23:00:17 ID:SUogbnXY NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキノオー「ワシが遭遇したのは身長がワシの2.5倍程の巨大な口を持つUBじゃった。本部との情報を照合した結果、本部が『アクジキング』と呼んでいるビーストじゃった。」(ユキノオー2.2M、アクジキング5.5M)

ユキノオー「まぁ、ぶっとばしてやったがな。」

ロコン「……『始末』ではないんですか?」

ユキノオー「…………次、エンペルト。」

……このポケモンも自分なりに疑問を持っているのかもしれない。始末していいものか。

エンペルト「……私達は『沈んだ土地』を調査しましたが、収穫はほぼゼロです。というかマイナスです。」

ジュゴン「……時が、止まっていました。」
 ▼ 221 1◆MR00PBvMIc 17/02/09 19:11:45 ID:7B9MvVwg NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキノオー「むうぅ……」

ジャラランガ「やっぱりそうなんだねぇ……」

ロコン「いや待って下さい。何ですか?時が止まったって?」

エンペルト「時の止まった場所は、全ての物質が動きを止める。……例えば、だ。私達が行った『沈んだ土地』で例えると、水は流れず……水面に落ちた葉っぱは波紋ごと止まり……とにかく、何も動かない。」

ジュゴン「こんな状態は数年前の『星の停止』事件以来……その後、奥地で『時の歯車』を発見しました。…ですが……」

ジャラランガ「ですが、か……」

エンペルト「そうです。さっきもユキノオーさん達にも言いましたけど、時の歯車は奪われました。」

ロコン「時の歯車?」

Rロコン「……時間を司る道具でね。それがある場所一帯の時間を管理していると言われているんだ。でも……変だね?」

ロコン「何が?」

Rロコン「時の歯車を取っちゃったら時間が止まるのは常識……だけど話の流れ的には、奪われる前に時が止まっているように言っているんじゃないかなぁ。」
 ▼ 222 ェイミ@マグマスーツ 17/02/10 00:04:29 ID:OQ58TI1o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 223 1◆YJyzuyoaYo 17/02/10 23:02:55 ID:SO7VGzVE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
エンペルト「……察しがいいな。リン。こんな現象が起こったのはさっきも言った通り、星の停止以来だ。……言いたいことがわかるか?」

Rロコン「つまり、星の停止事件に相当する事件が起ころうとしている……?」

エンペルト「その通りだ。話を戻そう。時の歯車は奪われた。問題は奪ったのは誰か…私達の前に現れたのは、紅い見たこともない生物……つまり、UBの一種だと考えられる。」

ユキノオー「エンペルト達が遭遇したのは、『マッシブーン』と言われるUBだ。」

ジャラランガ「彼らは時の回廊から現れる……そして今回奪われた時の歯車……どちらも、キーワードは『時』だ。」

ユキノオー「あの時と同じ現象だ。また世界のバランスが崩れかけている。」

ロコン「…………」

どういうことだろう……この前まで平和だったのに……

ユキノオー「ワシらは今後、UBへも常に目を向けて行動する。……それでは、次、エン達、報告を。」

ロコン「はい。僕たちは…………

______
____
__
_
 ▼ 224 1◆MR00PBvMIc 17/02/10 23:05:31 ID:SO7VGzVE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>223
コテ間違えました。
後、更新頻度が遅れていますが、まだ暫くこのような状態が続くと思われますので、落ちそうになっていたら上げていただけると幸いです。
 ▼ 225 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 10:01:25 ID:Delv5mpo [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
____

ロコン「まぁ、こんなもんです。」

ユキノオー「なるほど。キュレムか……だが、あまり気にすることではないなぁ…」

ジャラランガ「……じゃあもう帰る?」

ユキノオー「うむ。そうするか。」

ニューラ「ふはぁ〜〜っ。やっとかぁ!」

ユキカブリ「今回は大変だった……」

ユキノオー「うむ。ではテントを片付けるぞ。」

みんながテントの外へ出て行く。不安は拭いきれないが、このギルドにいる限り、情報は見えてくるだろう。

……そろそろ『ポケダンズ』とやらと会えないものか。

僕もテントを出る。
その時は、すごく難しい顔をしていたと、後にリンから聞いた
 ▼ 226 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 10:22:15 ID:Delv5mpo [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ーおまけー600族、その後〜

__龍山岳 頂上

色メタグロス「全員来たナ。それでハコレより第57264927483648273927……

色ヌメルゴン「(長い。)」

色バンギラス「(長い。)」

色ボーマンダ「(俺たちが先祖代々何年この山に住んでると思ってんだ。)」

色メタグロス「…………342回目会議ヲ始めル。」

色ガブリアス「あのさぁ、グロス、それなんとかなんねぇの?毎回回数を数えるやつ。」

色メタグロス「我ノ趣味だ。辞めるつもりハない。」

色サザンドラ「……もういいよ。今回はなんで集まったんだよ。」

色メタグロス「北方ノ『キュレム』より、手紙ト『プレゼント』ガ届いタ。」

色ジャラランガ「『プレゼント』ぉ?」
 ▼ 227 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 11:45:24 ID:Delv5mpo [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
色メタグロス「問題ノ品ハ、これダ。」

色ジャラランガ「なるほど。確かに、プレゼント箱だな。」

色ヌメルゴン「わっ、このリボン可愛い。後で貰っていい?」

色サザンドラ「で、中はなんだ?」

色メタグロス「分からン。手紙を読むゾ。」


あーもしもし?先日は本当にごめんね〜!勝手に侵入して〜いやマジごめん(^◇^)
でさ、お詫びの品送ったから。
開けて見てね(´∀`)
さよならバイバイ


色ボーマンダ「……なんでこいつこんなにフレンドリーなの?馬鹿なの?」

色バンギラス「だけど問題はこの箱に何が入っているかってことじゃないかい?そして……」

色ガブリアス「中のものを誰の物にするか……」
 ▼ 228 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 11:53:39 ID:Delv5mpo [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
色ガブリアス「……おい、姉御。」

色バンギラス「お、やるかい?小僧。」

色ガブリアス「頼んだ。」

色バンギラス「『砂起こし』!」

色ガブリアス「プレゼントはもらったァ!」

色サザンドラ「チッ!『龍の波動』!」

色ガブリアス「当たるかよ!ずらかるぜ!バンギ!」

色ボーマンダ「抜け駆けは許さんぞ!グロス!」

色メタグロス「了解しタ。」

マンダグロス「『メガシンカ』!」

色ジャラランガ「『殻を破る』!」

 ▼ 229 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 12:00:26 ID:Delv5mpo [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
色ジャラランガ「スカイアッパー!」

色Mメタグロス「サイコキネシス!」

色Mボーマンダ「ハイパーボイス!」

ドゴオオオオオオン!!!

色ガブリアス「ちぇ、砂嵐も吹き飛ばされた上に囲まれたか。面白くなって来たぜ!姉御!!」

色バンギラス「フン!ああ、行くよ!」

バンギガブ「『メガシンカ』!」

色Mボーマンダ「プレゼントを置いて行け!『破壊光線』!」
 ▼ 230 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 16:19:46 ID:.j2D7UnA [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
色Mガブリアス「ぬあぁぁ!効くかよぉ!」

色Mボーマンダ「フン!いつまで持つかなぁ!」

色Mバンギラス「小僧!しゃがんでな!全員纏めて吹き飛ばしちゃる!『岩雪崩』!」

色Mメタグロス「メタルクロー!」

色ジャラランガ「龍の息吹!……くそ、数が多いな。ちょっと溜めるか……」

色Mボーマンダ「チイ……一旦飛ぶか……」

色Mガブリアス「サンキュー姉御。乗れ!『地震』!!」

色Mメタグロス「命中精度、98.57%威力、最大。……消え失せロ!ラスターカノン!」

色Mバンギラス「悪の波導!」

色ジャラランガ「スゥゥウゥゥ……」

色Mボーマンダ「……!?不味い!グロス!耳を塞げ!…グゥあ!」

色Mガブリアス「何処見てんだ?『岩石封じ』ごときに引っかかるなんて……え!?あ!姉御!伏せろ!」

色ジャラランガ「スケイルノイズ!」
 ▼ 231 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 16:32:46 ID:.j2D7UnA [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
色ジャラランガ「……さて、今の内に……?アレ?無い!無いぞ!」

色Mメタグロス「コメットパンt…」

色ジャラランガ「タンマタンマ!待って、まず、プレゼント箱が無い!」

色Mバンギラス「あ?何言ってんだい?さっきまであっただろ?」

色Mガブリアス「俺は持ってねぇぞ。」

色Mボーマンダ「最後に持ってたのお前じゃん。」

どこ?

─────
_どっかの岩陰
色サザンドラ「……うまくいったね。ヌメちゃん。」

色ヌメルゴン「しししし。あいつら脳筋だからね。プレゼントがいつのまに消えたのにも気づかないんだから。」

色サザンドラ「じゃあ、開ける?」

色ヌメルゴン「もちろん!」

─────
 ▼ 232 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 22:48:25 ID:.j2D7UnA [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
パシュウウゥン

色ガブリアス「うーむ?どこやったっけな?」

色バンギラス「そういやあの2匹はどこ行ったんだい?ヌメちゃんとサザン君。」

色ボーマンダ「まさかあいつらが持っていって……?」

色メタグロス「……ム。あの二人、帰って来たゾ。」

色ジャラランガ「ヌメルゴンの手にはプレゼント箱だな……」

色サザンドラ「おーい!みんなぁ!もうプレゼントは開けて見たぜー!」

色ヌメルゴン「かわいかったよー。」

色ガブリアス「は?かわいい?」

色ヌメルゴン「見て見てー」

色ボーマンダ「ん?……っふ。確かにかわいいな。」

色ジャラランガ「見せろ見せろ。」
 ▼ 233 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 22:59:32 ID:.j2D7UnA [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告

ミニサイズ雪ダルマ「……」


ジャラランガ「……ぷっ。」

色メタグロス「うむ。ドウシタものかな。」

色ガブリアス「俺たちはこんな物のために……」

色サザンドラ「一緒に氷までご丁寧に入ってたよ……」

色ヌメルゴン「これボクが貰うね。冷蔵庫に入れとく。」

色ボーマンダ「……意義なしだな。……ところで、なんか忘れてる気が……」

色メタグロス「……お前もか、マンダ。実はこちらモそんな気がしてタ。そして正体ガ分かっタ。」

色ガブリアス「……何?」

色メタグロス「いや、全員ニ知らせといタから、てっきリ全員来てるモノだと思ってタ。」

色サザンドラ「全員……あ。」

色メタグロス「……そういえバ、知らセる段階で、奴ニだけ趣旨ヲ教えテいたナ。」

─────
 ▼ 234 1◆MR00PBvMIc 17/02/11 23:05:52 ID:.j2D7UnA [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
─遠い所の洞窟

キュレム「ほい」っかき氷

色カイリュー「……殺す気か。」足で蹴り飛ばし

キュレム「…いやー。なんで来たの?」

色カイリュー「……グロスが、会議やるって……なんでって聞いたら、『キュレムノせい』って……」

キュレム「……場所間違えてるでしょ。」

色カイリュー「だよなぁ……」

おわり
 ▼ 235 ングマ@フレンドボール 17/02/11 23:07:10 ID:Wc82ZoI6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
え?
 ▼ 236 1◆MR00PBvMIc 17/02/12 18:12:57 ID:5isew20w [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
Chapter4 伝説の探検隊

Rサンド「ユキノオーさーん!お客ーー!」

……未開拓地域の探検から暫く過ぎ、いつも通りの依頼量に対応していたある日、客人ならぬ奇妙な客ポケがやってきた。

奇妙というのは、まぁ見た目のことだ。二ポケ組の、片方は人型、身長は1.5Mくらい、もう片方は0.5弱くらいといったところか。だが奇妙なのはそこでは無い。

全身を、頭からすっぽりと、黒いマントとフードで覆っている、いかにも『不審者です』というような風貌なのだ。唯一開いているのは前を見るためか、フードに穴が二つ……

ユキノオー「おお。やってこられましたか。」

?1「……お久しぶりです。元気なようで、安心しました。」

ユキノオーさんと喋っているのは小さい方だ。どうやら、面識ありらしい。

?2「……とりあえず、部屋に入れてくれや。」

ユキノオー「うむ。ついて来て下され。」
 ▼ 237 1◆MR00PBvMIc 17/02/12 18:25:08 ID:5isew20w [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「……あれ、誰だろうね?リン。」

Rロコン「さぁ?誰でもいいでしょ。」

ぶっきらぼうに返された返事。まるで興味がないかのようだ。

ロコン「……怒ってる?」

Rロコン「別に」

怒ってるでしょ。そう言いたいが、言ったところで状況が悪化するだけだ。この前の探検で、UBをうがいバリアといってしまったことが原因だろうが、ずっとリンは怒っている。

……嘘をついたのは悪かったけど、そんな怒ることないでしょ。

乙女心というのだろうか。僕にはさっぱりわからない。

Rロコン「……」

いつのまに、女子部屋に帰ってしまった。やっぱりわからない。

ジャラランガ「……年頃の女の子は、難しいからね。」

ジャラランガさんが後ろにいた。

ロコン「ジャラランガさん。あれ、なんなんでしょうか?」

少し首を捻って、ジャラランガさんはこう言った。

ジャラランガ「……少なくとも、僕らには一生わからないさ。」
 ▼ 238 1◆MR00PBvMIc 17/02/12 18:39:05 ID:5isew20w [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキノオー「エン!いるか!?こっちへこい!」

ユキノオーさんが自分の部屋から大声で僕を呼んでいる。どうしよ。

ジャラランガ「リンが来ても上手く言っとくから、行ってきな。」

ロコン「……ありがとうございます。」

ユキノオーさんの部屋へ向かう。さっきのフード二ポケ組もいるはずだが、なんだろうか?
 ▼ 239 ランテス@タブンネナイト 17/02/12 18:40:24 ID:MKJAKiYs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
終わってなくてよかった
 ▼ 240 1◆MR00PBvMIc 17/02/12 18:45:31 ID:5isew20w [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「お呼びに?」

ユキノオー「おお、来たか。」

?2「……この子が?ちっちゃいね。」

?1「……僕を皮肉ってる?」

?2「そうは行ってないじゃ〜ん」

なんなんだ。呼ばれたと思ったら急にちっちゃいと言われ、その後に勝手に言い合っている。

ロコン「……ユキノオーさん。なんですか?これは?」

ユキノオー「……はっはっは!お主、誰に口をきいているのか分かっとらんようじゃな!」

ロコン「え?」

ユキノオー「フードをとって下され。」
 ▼ 241 1◆MR00PBvMIc 17/02/13 17:21:27 ID:kIJwzTjU [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
?1改めピカチュウ「ぷはー。やっぱ全身隠して歩くのは辛いな。」

?2改めゴウカザル「よっと。しゃあないだろ。顔出してたらすぐ動けなくなる。」

フードを取った2匹。ニコニコしていて優しそうだが──

ロコン「すみません。どちらでしょうか?」

空気が絶対零度を喰らう。

ピカチュウ「その返し……ぶっちゃけ予想外だった。」

ゴウカザル「……どうする?ピカチュウ。」

知らないものは知らないからしょうがない。というか、怪しい、くらいしか感想がない。

ユキノオー「……まぁ、わからんか。こちらは、お主が会いたがってた『ポケダンズ』のお二人だ。」
 ▼ 242 1◆MR00PBvMIc 17/02/13 17:33:52 ID:kIJwzTjU [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
『ポケダンズ』。かつて世界を救ったという伝説の探検隊。そして、かつて『人間だった』という僕と同じ境遇。

ロコン「……あなたたちが?」

だが、どうも、貫禄?というようなものは感じられない。今までアブソルやUBと戦った時は、例外無く何か『強者のオーラ』のようなものを感じた。

だが、目の前にいるのは僕と同じくらいの大きさの何の変哲も無い、ピカチュウなのだ。もう一度言う。ピカチュウなのだ。

ピカチュウ「……疑ってるね。」

ロコン「すみません。でもなんか……信じられなくて。」

ゴウカザル「うーん。結構有名だと思うんだけどなぁ。」

ピカチュウ「まぁいいや。こっからは『人間』同士の会話だ。ユキノオーさん、ゴウカザル、外に出てて。」

ゴウカザル「おう。」

ユキノオー「うむ。」

ロコン「え、ちょっt」

待って。いうが早いがもう2匹だけの気まずい部屋が出来上がった。
 ▼ 243 1◆MR00PBvMIc 17/02/14 19:00:00 ID:lS0x3k76 [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ピカチュウ「……」

ロコン「……」

なんか喋ってぇぇぇ。気まずい!ひたすらに気まずい!

ピカチュウ「……うん。」

ロコン「はいっ!!??」

ピカチュウ「えっ……そんな驚くタイミングあった?」

ロコン「えっ、あ、いや、その、何というか……」

ピカチュウ「ちょっと手貸してくれる?」

ロコン「あっ、は、はい。」

差し出した僕の赤い手と黄色い手が重なる。そして、ピカチュウは目を閉じる。何が起きて……?

ピカチュウ「……視えた。」
 ▼ 244 1◆MR00PBvMIc 17/02/14 19:15:07 ID:lS0x3k76 [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「へっ……?見えた?何がですか?どういうことですか?」

ピカチュウ「視えたのは……真っ黒なホール…その中心にある巨大な繭に繋がった機械…金髪のロングヘアの少女と対峙する紅い髪の人間の男が手を振り上げて、数秒後、光に包まれる……そこで『時空の叫び』は途切れた。」

駄目だ。何を言っているのかさっぱりわからない。

……だが、不思議と信じられるような気がしないでもない。自分の気持ちもわからない。

ピカチュウ「『時空の叫び』っていうのは、簡単に言えば、触れたものの過去や未来が視える力。……君にもないかい?」

過去や未来が視える……!そういえば!!…

ロコン「あ、あります!不思議な夢を見ることがあるんです!未来が見えたりする…!」

ピカチュウ「……ふぅん。だけどこれについてはよく分かってないんだよね。だけど、君がもともと人間だってことはわかったよ。時空の叫びのビジョンにはっきりと人間が映ったのは久しぶりだ。」

おお。このポケモンは本当にもともと人間だったのかもしれない。やっと実感が湧いてきた。なら、聞きたかったことを聞いてみよう。

ロコン「質問してもいいですか?」

ピカチュウ「ん?何?」

ロコン「……僕は……なぜポケモンになったんでしょうか?」
 ▼ 245 1◆MR00PBvMIc 17/02/14 19:23:56 ID:lS0x3k76 [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ピカチュウ「なるほどねぇ……」

ピカチュウさんは指をあごに当てて考え出した。そして、おもむろに答えた。

ピカチュウ「きっと……世界に危機が起きる前兆なんじゃないかなぁ?」

「僕は最初、荒廃していた未来へ、人間の姿のままで現れたらしいんだ。」

「だけど、時を超える途中で『事件』にあって、ポケモンになってしまった。」

「だから、人間だった時の記憶ももうないんだ。」

「だけど、人間だった時も、ポケモンになってからも、世界を救おうと知らぬ間に動いてた。」

「この世界にやってきた人間は、やって来るべくしてやってきたんだと思う。」

「だから、君もそのうち、何かに巻き込まれるだろうね!」


ピカチュウさんは笑った。なんつーことを笑って言ってんだ。
 ▼ 246 1◆MR00PBvMIc 17/02/14 21:39:53 ID:lS0x3k76 [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「……ありがとうございます。…あれ?」

ピカチュウさんが人間ということは信じるにしても、僕とは違う点がある。

ピカチュウ「どうしたの?」

ロコン「もともと人間でこの世界にいた?」

ピカチュウ「ああ……僕はもともと今よりもっと後の時代に、人間として生きてたようなんだ。」

ピカチュウ「……僕は世界を救ってから様々な現象に立ち会ってきた。だけど、どうしても解せないことがあるんだ。この世界のどこの遺跡を見ても、人間が生き残っていたような場所も、そんな記述も見つからなかった。」

ロコン「って、ことは……」

ピカチュウ「うん。つまりはもともと人間だった時の僕は、それ以前にどこから来たのか?それがわからない。もしかしたら僕と君は友達だったのかもしれない。それすらわかんない。……本名は覚えてたけど。」

ピカチュウ「つまり、君がポケモンの状態でこの世界へ来たのか、それとも僕と同じように人間だったのか……それはさっっぱりわからない。ごめんね。」

ロコン「……いえ、ありがとうございます。」

これは進展なのだろうか?だが、何か気が許せるものがあるのは事実だ。

ピカチュウ「それより、もっと君の話を聞かせてよ!」

ロコン「え?」

ピカチュウ「自分以外の『人』と喋るのは久しぶりなんだ!」

─────
 ▼ 247 1◆MR00PBvMIc 17/02/14 21:57:56 ID:lS0x3k76 [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
それからは色んな話をした。ピカチュウさんは特にキュレムの話に興味を持ったようだが、その後に話した、時の歯車が奪われた事件に、ピクリと反応し、顔色を変えた。

ピカチュウ「そうか……ついにその段階まで来てたか……」

ロコン「その段階?」

ピカチュウ「いや、こっちのはなs……


バゴォォォオオオン!!!!


爆発音が鳴り響く。大地が震え、声をあげる。地下にあるギルドが、悲鳴を出している。

ゴウカザル「おい!ピカチュウ!仕事だ!」

ゴウカザルさんが部屋に入って来るなりすぐに叫ぶ。

ピカチュウ「何が起きてんの!?」

ゴウカザル「知らん!とりあえず、そこのガキも連れて外にこい!」

急に慌ただしくなってきた。今度は……なんだ?
 ▼ 248 ルリア@いんせき 17/02/16 22:47:10 ID:dq6VzYg. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 249 1◆MR00PBvMIc 17/02/17 17:15:17 ID:sWOH6i22 [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ゴウカザルさんとピカチュウさんはマントをひっ掴み、全身を隠して部屋から飛び出していく。

ピカチュウ「お……なんじゃこりゃ……」

続いて僕も部屋から出る。そこは、壁や天井中に巨大な植物の根が張り巡っていた。

ユキノオー「無事か?心配するな。これはワシの『ねをはる』の根っこじゃ。なんせ地下じゃからな。支えんなならん。」

ゴウカザル「外の状況は?」

ユキノオー「今いるギルドの連中に見に行かせておる。ワシらも出ましょう。」

ピカチュウ「わかりました。エン君!君も来るんだ!」

ロコン「はい!」

ギルドの雪壁に亀裂が入っている。かなり大きな衝撃だったのかもしれない。
 ▼ 250 1◆MR00PBvMIc 17/02/17 17:26:56 ID:sWOH6i22 [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
外へ勢い良く飛び出した。そこからはいつもの、賑わう街が見えた。

……はずだった。

街のあちこちから火が燃え上がり、煙が見える。何が……

ズドドド!!!

呆然とする僕らへ、正面からイノムーの群れが突っ込んで来る。

フタチマル「ルクシオ!拙者らでやるぞ!」

ルクシオ「んんwww了解ですなwww」

時代劇風口調、フタチマル先輩とキャラが不安定なルクシオ先輩が飛び出す。

ルクシオ「んんwww貴殿らなぞ、指で十分ですなwww」

ルクシオは爪に高電圧を流し、その電撃を操る。ルクシオ先輩が繰り出した電撃はイノムー達を囲うように円を描き、地面を黒く染める。怯んだイノムーの動きが止まる。

フタチマル「シェルブレード!」

 ▼ 251 1◆MR00PBvMIc 17/02/17 17:40:55 ID:sWOH6i22 [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
フタチマル先輩は電撃で染まった線をシェルブレードでなぞっていく。

フタチマル「斬!」

フタチマル先輩が決めたところで、イノムー達のいた地面が沈んでいき、見えなくなった。

ルクシオ「いまのはwww街の保安官直属の攻撃部隊ですなwww」

ロコン「保安官直属の部隊?」

フタチマル「うむ。いつも夜に見回りなど行っておる、いわば『正義の味方』でござるな。なぜ彼らが……」

ユキノオー「どうなっておるのだ?マンムー保安官はどうした?……考えてもわからんな。よし、フタチマル、ルクシオ。お主らは街のポケモン達をこのギルドへ避難させろ。マントのお二方とエンは原因の究明へ。」

ルクシオ「了承しましたなwww今既にリンと、ユキメノコさん達が、探索に向かいましたぞwww」

ピカチュウ「わかりました。いくぞ!」

ゴウカザル「応。」

リン、無茶してなきゃいいけど……心配だ…
 ▼ 252 ァンス!◆f3Uv8Ug51Q 17/02/17 17:45:07 ID:TjbF.J22 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 253 1◆MR00PBvMIc 17/02/17 17:46:31 ID:sWOH6i22 [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
─────

街の中心部

オニゴーリ「メノ、こいつらって、本部から情報が出てた……」

ユキメノコ「ええ。UBね。……それにしても、綺麗なカラダをしてるわねぇ……私のコレクションに加えたい……」

フェローチェ「……」

カミツルギ「……」

ユキメノコ「それよりも、はぐれちゃったわね……ゴーリ。さっさと片すわよ。」

フェローチェ「……サザメキ」

ユキメノコ「フフッ。『怪しい風』」

─────
 ▼ 254 1◆MR00PBvMIc 17/02/18 19:51:11 ID:rWYl/Dus [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
街並みを駆ける。いつも見る光景。いつもの光が溢れる店。

いつもと違うのは、誰もいないこと。溢れ出す光は、炎に照らされた紅い光であること。

ピカチュウ「こりゃひどいな……」

ゴウカザル「ピカチュウ、どうやら原因のお出ましのようだぜ。止まれ!」

ドスウゥン!

合図で止まった瞬間、前に黒い束が落ちてきて、地面へ広がった。やがてそれは白い星を頭にして人型を形成する。

ロコン「これが……!」

ピカチュウ「UB!……名前はデンジュモクだな!」



デンジュモク「……ミツケタ。モクテキヲカクニン。ホカクにハイル。」



 ▼ 255 1◆MR00PBvMIc 17/02/18 20:02:14 ID:rWYl/Dus [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ホカク?今こいつ、『捕獲』といったのか?

ピカチュウ「ゴウカザル、エン、今は三vs一だ。三人で一気にやるよ。」

ゴウカザル「……どうやら、違うみたいだぜ。」

ボタタッ

!!

後ろにも……!また落ちてきた……

デンジュモク2「……ハッケン」

ボゴオン!ボゴオン!

左右の壁が粉々に砕けちる。そして、2匹新手が現れた。

マッシブーン1「ハッケン」

マッシブーン2「ハッケン」

ピカチュウ「不味いな。四対三か……このままだと時間を喰われるな。よし。エン君。今から僕と猿で隙を作る。君は探索に回ってくれ。」

ロコン「え?!ちょっと待って……」

ピカチュウ「いくぞ!!」
 ▼ 256 1◆MR00PBvMIc 17/02/19 15:01:59 ID:ZUPdM4Mk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ゴウカザル「ブラストバーン!」

ピカチュウ「かみなり!」

放たれた二つの閃光は正面のデンジュモクへ突き刺さる。まるで人身事故のように強烈に吹き飛んだデンジュモクを尻目に、ピカチュウさんは僕へ合図を送ってきた。

ロコン「ええい、ありがとうございます!」

再び戦場と化した街を走る。振り返りたかったが、振り返ってはいけないような気がした。



ピカチュウ「……無事行けたかな。」

ゴウカザル「余所見してる暇もねぇぞ。吹っ飛ばした奴もじきに立ち上がるだろう。」

マッシブーン1「バクレツパンチ!」

ゴウカザル「かわらわり!………なんて力だよ。俺と拮抗するか。……UB!お前らの目的はなんだ!!」

マッシブーン1「…………」

─────
 ▼ 257 1◆MR00PBvMIc 17/02/19 15:07:06 ID:ZUPdM4Mk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
─────

街の外れ

Rキュウコン「街の方もヤバイわね……火が強くなってる。」

テッカグヤ「ヘビーボンバー」

ジュプトル「うわっ…危ないな……それにしてもデカイ奴だ……」

ヨノワール「だが、こいつを倒さないことには先に進めんぞ。」

Rキュウコン「そうね。さっさと凍らせてしまいましょう!吹雪!」

テッカグヤ「ダイモンジ」


テッカグヤ「スベテハ、ワレラノタメニ。」


─────
 ▼ 258 ーボ@ひかりのこな 17/02/19 21:27:20 ID:XRaH1MIk NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 259 キカブリ@ふしぎなきのみ 17/02/21 22:27:53 ID:yxSkNJOs NGネーム登録 NGID登録 報告
あげ
 ▼ 260 1◆MR00PBvMIc 17/02/23 18:40:20 ID:NW7jRuvs NGネーム登録 NGID登録 報告
生存報告
今テスト期間でネットを自重しておりますので、結果次第で次の更新が遅れます。申し訳ありません。
 ▼ 261 1◆MR00PBvMIc 17/02/25 07:56:57 ID:ge/dQC3U NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「はぁ、はぁ……」

うーん。原因を探るっていっても何すりゃいいんだろ…?

ふと立ち止まって考える。風が強い。すると、後ろから掴まれた。

Rロコン「エン!隠れて!こっち。」

ロコン「え、リン!?」

リンに連れられて近くの建物に入る。リンの毛並みはボロボロだ。

ロコン「ちょ……どしたの?」

Rロコン「はぁ、はぁ…あれ。」

リンが指した先には、街のマンムー保安官がゆっくりと進んでいた。

ロコン「あ!保安か…うわっ」

声をかけようとした僕をリンが制す。

ロコン「何?」

Rロコン「保安官……操られてる。」

ロコン「!!?」

どういうことだ?道を通る保安官へ必死に目を凝らす。だが、何もわからない。
 ▼ 262 1◆MR00PBvMIc 17/02/25 18:19:52 ID:E0FwD3wk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バッ

ロコン「あ!ちょ…」

リンが合図もなしに急にマンムーの前へ飛び出していってしまった。

Rロコン「れいとうビーム!」

リンが得意とする『れいとうビーム』。だが、マンムーはその巨体には似つかわしくない速度でそれをかわす。そして『地震』のモーションに入る。

ロコン「危ない!」

叫んだ瞬間、体が勝手に動いた。気づくと、僕はリンを抱きつくように覆い被さった体勢で空中にいた。

ロコン「うぐぁ!」

不安定な体勢で飛んだから受け身がうまくとれなかった。リンを傷つけないように下敷きになるしか僕には選択肢がなかった。

目を開けると、顔を真っ赤にしたリンが僕を見下げていた。
 ▼ 263 1◆MR00PBvMIc 17/02/26 13:58:28 ID:j3mhtzy6 [1/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
Rロコン「……もう!何で助けるの!?」

リンが身を翻す。なぜ助けるかと言われても……答えは一つしかないじゃないか!

ロコン「…リンは……僕にとって、大切な『仲間』だから……」

Rロコン「……!」

ロコン「っつ!」

くそっ……そうは言っても痛い……どうする?逃げることを考えるべきだろうか?2匹とも逃げ切れるだろうか?

ロコン「…………リン。逃げて。」

Rロコン「え?」

ロコン「二人ではきっと逃げ切れない……だったら氷に有利な僕が残る方が、リンが……君が逃げ切れる可能性が高い……」

Rロコン「……」

マンムー「……」

冷気を牙に纏わせたマンムーが突進してきた。

ロコン「かえん Rロコン「れいとうビーム!」
 ▼ 264 1◆MR00PBvMIc 17/02/26 14:04:29 ID:j3mhtzy6 [2/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
れいとうビームvs氷の牙。そこへ遅れて届くかえんほうしゃ。マンムーを押し返すことに成功した。

ロコン「リン……逃げろって……」

Rロコン「……もう冗談は聞きたくない。私はあなたの……エンの『仲間』!絶対に見捨てたりしない!」

ロコン「リン……」

Rロコン「……仲間に隠し事はなしだよ。」

そっと目を閉じ、思い出す。今までの日々、たまにはピンチもあった。でもその度に乗り越えてきた。

……2匹で!!!

ロコン「うん。行くよ!」

Rロコン「うん!」


?「待ちな!!」
 ▼ 265 1◆MR00PBvMIc 17/02/26 14:28:41 ID:j3mhtzy6 [3/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
どこからか声が聞こえた。後ろをきっと見据えると、いつか見た、四足の影が見えた。

アブソル「フン。UBと聞いてきてみれば、また貴様らか。」

ロコン・Rロコン「アブソル!」

アブソルが近づいてくる。こんな時に……身が竦んで動けない。

アブソルがリンに聞こえないように、僕に耳打ちをしてくる。

アブソル「(お前、人間だな?)」

!!??

ククク。そんな笑い声を漏らし、また言う。

アブソル「(何とか『人』って数え方は人間の数え方だ。よほど慌ててたな。)」

アブソル「おい貴様ら。今マンムーは私の『黒い眼差し』で動けん。奴の正体を見せてやろう。」

鎌を振りかぶり、黒い衝撃波を飛ばす。それはマンムーさんの上を通ったかと思ったら、空中で四散した。

Rロコン「?」

衝撃波が散った場所から白い何かの透明化が解除され、少しずつ見えてくる。

……奴だ。

最初に遭遇した、クラゲが姿を見せた。
 ▼ 266 ァンス!◆f3Uv8Ug51Q 17/02/26 14:31:18 ID:6EH1TYxU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大支援
 ▼ 267 1◆MR00PBvMIc 17/02/26 16:22:18 ID:j3mhtzy6 [4/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
アブソル「ウツロイド。それがあいつの名前だ。生物に寄生し、寄生した生物の脳に働きかける神経毒を注入……そいつの本来持っているエネルギーを100%引き出す。宿主の体がどうなろうとな。」

ロコン「あいつを切り離す方法はないのか?」

アブソル「そこまで私が知るか。と、まぁこんな話は置いといてな。私も協力してやろう。」

Rロコン「は?あなたはお尋ね者なのよ!信じられない!」

アブソル「なら貴様らだけであいつとやるのか?……死ぬぞ。」

ロコン「……っ」

確かにそうだ。このまま100%力を解放しているマンムーさんとまともに戦っても、十中八九死ぬだろう。だが、もしこのアブソルが味方であるならば、これほど心強い味方もいない。

ロコン「……いいだろう。だけど、何でお前が僕らに味方する?」

アブソル「私の目的にあいつらが、UBが邪魔なだけだ。それ以上もクソもない。……そろそろ黒い眼差しも時間だ。構えろ。」

ロコン「足でまといになるなよ!」

アブソル「こっちのセリフだ。」
 ▼ 268 1◆MR00PBvMIc 17/02/26 19:12:26 ID:j3mhtzy6 [5/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
ウツロイドが触手でマンムーさんを包み込んでいく。そして全身を覆ったところで、透明化した。透明になったウツロイドの下のマンムーさんは燃えるような赤いオーラを宿している。

アブソル「メガシンカ」

アブソルが光に包まれ、爆発するようなエネルギーを放つ。堕天使のような体を再び現した。

マンムー「……」

物一つ言わず突っ込んでくる。その瞳には光がない。

Rロコン「マジカルシャイン!」

ロコン「神通力!」

この二つの技は光と超能力で相手を怯ませるのや様子見に使うことが多い技である。だが、そんなのが通用しないことは分かっているので、『攻撃』として今回は使うことにした。

マンムー「『ゲンシノチカラ』」

相殺された。煙が巻き起こる。

Mアブソル「サイコカッター!」

煙を切り裂き、洗練されたエスパーのエネルギーがマンムーさんを切り裂く。だが、当然まだ倒れない。
 ▼ 269 1◆MR00PBvMIc 17/02/26 19:17:50 ID:j3mhtzy6 [6/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
Mアブソル「黒い眼差し!」

切れた煙の隙間からアブソルはマンムーを睨みつける。厄介な突進を抑えようというのだろうか。

Mアブソル「サイコカッター!」

ロコン「大文字!」

Rロコン「吹雪!」

マンムー「……!!」


ドオオオオオオン


間違いなく、完璧に入った。が、

Mアブソル「ほう。あれを耐えるか。」

マンムー「……」

Rロコン「……いや、多分倒れてる。」

Mアブソル「?どういうことだ?」
 ▼ 270 1◆MR00PBvMIc 17/02/26 19:51:43 ID:j3mhtzy6 [7/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
Rロコン「マンムーさんは……正直打たれ強いわけじゃない。だけど今は無理矢理力を引き出している状態なんでしょ?」

Mアブソル「……つまり、もう本当は肉体の限界は迎えている。だけど倒れることが許されない。」

ロコン「じゃあ、マンムーさんに攻撃する意味がないってこと?」

Rロコン「うん。あいつを……ウツロイドを切り離さないと意味がないと思う。」

Mアブソル「しかし現状方法がわからん。」

ロコン「……毒だし。とりあえずマンムーさんにモモンでも食わせてみよう。」

Rロコン「モモンを食べさせて、それのほぼ同時にモモンスカーフ(着けると毒状態にならない装備品)をつければいいんじゃないかな。」

Mアブソル「決まりだな。まだ奴はしばらく動けん。」

ロコン「今のうちに、試してみよう。」
 ▼ 271 1◆MR00PBvMIc 17/02/26 20:46:01 ID:j3mhtzy6 [8/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
Mアブソル「そりゃ」

モモンをマンムーに投げつける。それと同時にモモンスカーフを僕が投げて、リンがマンムーさんの体に冷気で固定する。

マンムー「……!?」

呻き声をあげるマンムー。表面を覆っていた真紅のオーラがピンクになり、消えた。そしてウツロイドが姿をあらわす。同時に崩れ落ちるマンムーさん。

ウツロイド「……チッ」

Mアブソル「姿を見せたな。このクラゲ野郎。」

Rロコン「あんたが!何でこの街をこんなことに……!」

ウツロイド「ワレラハコノヨヲスベル。カナラズ。……ソコノアカイヤツトシロイヤツ。」

?赤いヤツとは僕のことか。シロイヤツは……どっちだろうな?

ロコン「一体何なんだ!お前らUBは?何が……何が目的だ!」

ウツロイド「オマエノラノセイダ。ジゲンニアナガアイタノダ。ワレラノセカイハクズレダシタノダ。」

ウツロイド「……オボエテオケ。」

そう言ったウツロイドは、透明になり、消えた。
 ▼ 272 1◆MR00PBvMIc 17/02/28 19:07:43 ID:YF9AQWM. [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
Mアブソル「……以外に呆気なかったな。」

リンが駆け出す。マンムーさんの様子を確認するつもりだろうか。

ロコン「……アブソル、何でここに来たんだ?」

Mアブソル「まぁ、敢えて理由をつけるとしたら私とお前の境遇のせいかもな。あと、UBの戦闘力を測ろうなんて狙いもあるな。」

ロコン「境遇?何のことだ。」

Mアブソル「今は知らずともいいだろう。今のお前が知ってもどうしようもない。……そうだ。自分の相棒くらいには自分の秘密も明かしておくことを勧めるよ。あと、ウツロイドが言った『シロイヤツ』は恐らく私だ。じゃあな。」

パシュウウン

メガシンカの解除音とともに、アブソルは消えた。謎を残して。

Rロコン「エンー!マンムーさんまだ息があるー!」

ものすごく遠くに声が聞こえたような気がした。

ロコン「うん!今行く!」

……僕が人間であることもリンに明かそう。

 ▼ 273 マンボウ@じめじめこやし 17/02/28 19:17:00 ID:SZV6b6sU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オマエノラノセイダ
 ▼ 274 1◆MR00PBvMIc 17/02/28 20:10:02 ID:YF9AQWM. [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>273
あっ、すみません。ありがとうございます
>>271訂正
オマエノラノセイダ→オマエラノセイダ
 ▼ 275 1◆MR00PBvMIc 17/02/28 22:57:54 ID:YF9AQWM. [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
─────

街の中心部

ユキメノコ「……ウッ」

オニゴーリ「大丈夫か?」

ユキメノコ「ええ。ちょっと痛むけど……急に消えたわね。」

オニゴーリ「……あのままやりあって、勝てたと思うか?」

ユキメノコ「どうでしょうね?とりあえず、倒されてはいないけど今回は私たちの負けでしょう。おまけに逃げられた。」

オニゴーリ「……すまん」

ユキメノコ「何で貴方が謝るのよ。貴方は精一杯やったわ。」

オニゴーリ「……向こうは無事だろうか。」

─────
 ▼ 276 1◆MR00PBvMIc 17/02/28 23:07:30 ID:YF9AQWM. [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
─────

通り

デンジュモク1「…………ク………………ソ…」

ピカチュウ「ゴウカザル!こっちは片付いた!」

ゴウカザル「ああ。こっちも終わった。マッシブーン2体。」

デンジュモク2「…………ジカ…ン………ダ」

ゴウカザル「ああ?何つった?」

ピカチュウ「いや、離れろ。ゴウカザル。」

ゴウカザル「おい、こいつら透けて行くぜ?どうなってんだ?」

ピカチュウ「恐らく時限式で呼び戻されるようにあらかじめ仕掛けておいたんだろう。……だけど仕込みは済んだ。あとは『ジカルデ』がうまくやるさ。」

ゴウカザル「……だといいがな。」

─────
 ▼ 277 1◆MR00PBvMIc 17/02/28 23:08:45 ID:YF9AQWM. [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>276
またやりました。すみません。
訂正ジカルデ→ジガルデ
 ▼ 278 1◆MR00PBvMIc 17/03/02 22:34:04 ID:En9xMGH. NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「……」

ギルドへの帰り道。ふと思う。

──なぜここへヤツラは出現したのだろうか?いや、そもそもなぜ出現できたのだ?

今までの傾向として『時の回廊』があるところにUBは出現していた。それに時の回廊から出現しているところを実際に確認している。このことから時の回廊が繋がる何処かがヤツラの本拠地だと僕は思っていた。

だが、この近辺にそれらしきものはない。一番近くでも『大氷山』だ。けど、大氷山の時の回廊はエネルギー波も常に観測されている。それに本部が気づかないとは考えにくい。

……本部が隠蔽した?

ありえない。それはない。だとしたらいろいろ辻褄が合わない。

気がかりなのはこの前『時の歯車』が奪われた事件。

時の回廊、時の歯車、この二つが密接な関係性にあるとしたら、もしヤツラが自由に時の回廊を開けるのなら。

これほど危険なことはない。最悪のシナリオとして、ギルド内部に直接出てくることも考えられる。

警戒は、常に必要だろう。
 ▼ 279 チャブル@ポケじゃらし 17/03/04 22:14:24 ID:qyCVLWS2 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 280 1◆MR00PBvMIc 17/03/05 11:37:48 ID:4sCLFPgI [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
─────

ギルド内部。戻ってきた僕とピカチュウさん、ゴウカザルさんはすぐ呼び出された。

ユキノオー「……うむ。報告だけでも7体、更に5種類か。」

ピカチュウ「そうですね。ただ、今回はわからないことが多い。例えば………出現経緯とか、どれくらいいるのかとか、まだいるのかとか……けど、目的はあるようだった。」

ユキノオー「目的?」

ピカチュウ「はい。それが僕がエン君を呼んだ理由です。」

……え?ピカチュウさんが呼んだ?

ロコン「え……目的が、僕に関係ある?」

ゴウカザル「とぼけんなよ。俺は、しっかり聞こえてたぜ。お前も聞こえてたろ?」

ゴウカザル「『モクテキヲカクニン』ってな。あの場にいたのは俺、ピカチュウ、お前の3匹だけだからな。」

確かに聞こえていたが、なぜ僕?

ロコン「……まさか、奴らの目的が、僕?」

ピカチュウ「そうそう。僕はそう睨んでる。」
 ▼ 281 1◆MR00PBvMIc 17/03/05 14:21:22 ID:4sCLFPgI [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
UBに狙われる?いや、狙われてる?まさか。まさか。第一僕は狙われることをしたような覚えはない。

ロコン「……いや……何で…」

ピカチュウ「……これはあんまり言いたくないんだけど。僕とゴウカザルは今、ある歴史を探ってる。」

ユキノオー「ある歴史?」

ピカチュウ「そうです。最初は、『僕のルーツ』を探していました。」

ロコン「ルー………ツ」

ピカチュウ「僕は、人間だ。そして今より先の未来で世界を救おうとしていた。……これは前に言ったね。そしてこれまでの探検隊の努力によって、過去数十億年前には『ニンゲン』という種族が確かに存在したことが証明されている。だけど、人間は絶滅した。」

ピカチュウ「……おかしくないかい?人間の科学力は確かに発展していた。だけどたった一人、たった一人、僕だけが未来にいた。人間一人がポケモン達に対抗できるとはとても思えない。」

ロコン「……じゃあ、ピカチュウさん……いや、僕は一体どこから……」

ピカチュウ「ここからはあくまで僕の仮説だ。」
 ▼ 282 1◆MR00PBvMIc 17/03/05 14:37:25 ID:4sCLFPgI [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
僕の仮説は、UBの存在を確認したことで始まったんだ。

君は、『パラレルワールド』という存在を考えたことがあるかい?

簡単にいうと、『この世界とは違うもう一つの世界の存在』だ。パラレルワールドがあること自体は僕は確信している。……理由は長くなるから言わないけど。

そう!簡単にいうとそういうこと!

仮にこの世界を『A』として、ポケモンだけが存在する世界としたら、人間が存在する世界、『B』があっても何も不思議じゃない!

問題は、そこからどうやって、あー…つまり『A』の世界から『B』の世界へはどうやっていけるのか?逆も然り。


そこへ君が、この世界へロコンの姿でやってきたとユキノオーさんから聞いた。

実は、ちょうどそれと同時期に一体目のUB、『アクジキング』をこちらとしても確認した。

そして後に、UBは『時の回廊』が出現した入り口とわかった。


これで『駒』は揃った。
 ▼ 283 1◆MR00PBvMIc 17/03/05 14:55:31 ID:4sCLFPgI [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
君は、そして僕は時の回廊から、時の回廊の向こうの世界からやってきたんだ。

そしてそれは、UBが存在する世界、言うなれば『C』の世界にも何かしらのダメージを与えているのかもしれない。

だからその原因、君を狙っているんじゃないかな。

─────

ピカチュウ「__と、ここまでが僕の仮説。どうかな。」
 ▼ 284 ダツボミ@れいかいのぬの 17/03/05 21:24:45 ID:1tQlb1YE NGネーム登録 NGID登録 報告
シュタゲっぽくなってきたな
支援
 ▼ 285 キワラシ@くろいヘドロ 17/03/07 09:55:26 ID:fxTfeI8o NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 286 1◆MR00PBvMIc 17/03/07 23:20:17 ID:BWyXlqk. NGネーム登録 NGID登録 報告
──なるほど。まぁわからなくもない仮説だ。だけど

ロコン「……あまりにも現実味がないと思います。だいたい時の回廊は時間を超えるためのものでは…?だとするとUBは遠い遠い未来からやって来た未知の生命体と考えることもできるんじゃないですか?」

ピカチュウ「……それを言われちゃぐうの音も出ないけど。あくまで仮説だって。」

ゴウカザル「まぁ、俺たちはこれからUBの本拠地を探すつもりだし、可能性の一つとして考えてもいいだろう。」

ロコン「UBの本拠地を探す?探せるんですか?」

ゴウカザル「まぁな。あてはある。」

ピカチュウ「僕らはこれから『幻の大地』奥地の更に奥、『古代の遺跡』に行くつもり。そこには伝説の物語の壁画がたくさんあって、考古学的にも凄く貴重な場所なんだ。」

ユキノオー「ただ、そこへいけるのはこのお二方だけなんじゃな。……それで、一体そこに何が?」

ピカチュウ「うん。『ソルガレオ』『ルナアーラ』っていうポケモンの調査。」

ロコン「ソルガレオと、ルナアーラ?」

初めて聞く名前だ。

ピカチュウ「この2匹についての文献は割と最近見つかったんだ。それも凄く限られた期間だけ、記録が残ってる。」
 ▼ 287 1◆MR00PBvMIc 17/03/09 20:38:35 ID:6YZiWzzc NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「それで、その2匹がどういうことなんですか?」

ピカチュウ「うん。最近見つかったその文献にはね、この2匹が『ウルトラホール』という次元に穴を開ける力があるとあったんだ。」

ユキノオー「ウルトラホール、とは?」

ピカチュウ「この2匹はそこから出て来たと言われてるんだ。そして、その時に様々な異形の生物の姿が記録に残されている。それが、UBじゃないかなーって。」

ピカチュウ「……!そうだ!エン君!君にちょっっとした依頼をしたいんだ!」

ロコン「い、依頼?」

ピカチュウ「そう!これ!」

そういうとピカチュウさんは緑色をしたキューブを投げてよこした。

ピカチュウ「それは、『ジガルデキューブ』。君にはこれから『精霊の砂漠』というダンジョンへ向かってほしい。」
 ▼ 288 1◆MR00PBvMIc 17/03/11 11:41:19 ID:MXLePr5A [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「精霊の砂漠?」

ユキノオー「……この島ではない場所ですか。」

ピカチュウ「ダメかな?」

ユキノオー「ワシは別に構いませんが……エン、お主、いいのか?」

ロコン「まず、どこですか?」

ピカチュウ「地図を見てくれ。」

ピカチュウさんは地図を広げ、今いる現在地、氷の島の中心部を指差した。そして、そこから指を離し、海の上を指を滑らせていく。その動きは、こことは別の島の上で止まった。

ゴウカザル「『白の島』」

ロコン「しろの……しま」

ユキノオー「一年中雨の降らない島中砂漠の場所じゃな。今では居住区はなく、野生ポケモンがうろつく島。」
 ▼ 289 1◆MR00PBvMIc 17/03/11 12:58:10 ID:MXLePr5A [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ユキノオー「しかし、そんな砂漠に何が?あそこには何もない。」

ピカチュウ「いや、あるんだな。それが。確かに最近までは何もない、ただの砂漠しかない平坦な島だった。だけど、最近、ある伝説のポケモンがその地下に空洞を創り、住み始めたんだ。」

ロコン「伝説のポケモン?」

ピカチュウ「そう。ジガルデっていうポケモンがね。そのキューブには、そのポケモンのセルが入ってる。」

ジガルデ……どっかで聞いたことがあるような……あっ!そうだ!

─────

キュレム『……状況を教えよう。今動ける伝説のポケモンは我とジガルデだけだ。他の伝説のポケモンはみんな力を奪われ、休眠状態。既にシンオウとジョウト、カントーの人間が完全に滅んだ。』

─────

あの夢だ。キュレムと会った時、見た夢だ。その中で、確かに聞いた。

ロコン「セルっていうと……細胞?」

ピカチュウ「そうだよ。そのポケモンは世界中に自分の細胞を置いて、監視をしてる。そして、生態系に危険だと判断したものを、排除するんだ。僕は、そのジガルデに協力をもらって、UBが出現した場所の情報を集めてる。」

ピカチュウ「お願いしたいのはね、そのジガルデってポケモンに会って来てほしいんだ。『ピカチュウに頼まれた』って言ってくれたら分かると思う。」

……そのジガルデというポケモンに会って何か分かることはあるだろうか。世界中の情報を持っているなら、もしかしたら僕が出現した経緯の、手がかりがあるかもしれない。

それに、この世界の歴史にも少し興味が湧いて来た。


ロコン「……分かりました。依頼、お受けします。」
 ▼ 290 1◆MR00PBvMIc 17/03/11 20:45:22 ID:MXLePr5A [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
─────

チリッ…チチッ……

電気が弾けるような音…ここは?暗闇の中に僕の意識だけが浮いている。……そうか。夢の中だ。

バチィッ!

暗闇を照らす雷。雷に照らされたのは、ただ一つだけ巨大なテーブルのある、また巨大な部屋。そのテーブルを、7体の大小様々なポケモン、……いや、UBが囲んでいる。もうすでに全員名前は割れている。

アクジキング「ミナ、アツマッタカ。」

フェローチェ「コンカイノ、エンセイノケッカヲキキマショウカ。」

カミツルギ「フン。カエッテキタセンシノカオヲミレバケッカナドシレテイル。」

ウツロイド「ふふーん。やっぱり?私はねぇ〜言葉を学べたんだぁ。」

マッシブーン「……ワガイチゾクノセンシハ、二メイ、サイキフノウノジョウタイデカエッテキタ。ジュモクモドウヨウダ。」

デンジュモク「ソノトオリ。オカゲデ、ウチノワカイレンチュウハスッカリオビエチマッタヨ。」

テッカグヤ「ダカラ……モウスコシ、シンチョウニイクベキトワタシハイッタンデスヨ!」

アクジキング「……シカシ、イヤ…スマナイ。」
 ▼ 291 1◆MR00PBvMIc 17/03/11 21:15:31 ID:MXLePr5A [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
アクジキング「シカシ……シカシ!コノ、ウエノ『Mystery zone』ガヒロガッテイルノヲシラヌワケデハアルマイ!!!イッタイドウシロトイウノダ!!!」

思い切りテーブルを叩きつけるアクジキング。他のUBたちも上を見上げる。つられて僕も上を見上げるとそこには何かがある。

……いや、正確には何も無いのかもしれない。ただ、『真っ黒』としか表現しようがない。白色のキャンバスに、黒の絵の具を塗りたくったような、『闇』。よく見ると、周りの空気が、空間が、パラパラと崩れ、少しずつ闇を広げている。

テッカグヤ「……」

カミツルギ「……ダガ、ソンガイガスクナクトモアッタコトハ、カワリバエシナイジジツダ。」

マッシブーン「コンカイハ、タメタエネルギーリョウガスクナカッタ。ダカラショウニンズウデシカナラナカッタ。コンドハ、イチシュゾクニツキスクナクトモ『50ピキ』イジョウノセイエイヲオクリコムベキダ。」

50!?ということは少なくとも50×7=350匹以上のUBがやってくる!?

フェローチェ「アクジキング。ツギニジゲンヲアケレルノハイツ?」

アクジキング「……ソウダナ。アトヤク60ニチ。」

デンジュモク「ソウスレバ、『セイフクケイカク』モツイニジツゲンダナ。」

ウツロイド「……そう簡単に行くかなぁ?なかなか強敵もいたんでしょ?……」

テッカグヤ「……ショウガナイワ。コノプロジェクトノセイコウガワタシタチノメイウンヲワケルノヨ。」

アクジキング「スベテハ!ワレラノタメニ!!」
 ▼ 292 1◆MR00PBvMIc 17/03/12 14:33:29 ID:66xOaBqE [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
─────

……起きて。おーきーて!エン!起きろーー!!

バッサァア

ロコン「……うぇぇ……」

Rロコン「起きた?起きてない?」

ユキカブリ「じゃあ起きてない。」

Rロコン「ふぶk…「すみません起きました。」

何か依頼のある日の僕の起こされ方毎回酷くないですか?そりゃ起きなかったのが悪いけど、いきなり布団ぶっ飛ばされてちょっと吐きかけたら吹雪ぶっ放されるって……

Rロコン「今日は別の島に行ける日でしょうがーー!」

……はっ!そうだった!!

ロコン「ああ!!ちょっと待って、今準備する!!」

Rロコン「急げーー!!!」
 ▼ 293 1◆MR00PBvMIc 17/03/12 14:46:01 ID:66xOaBqE [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
また夢を見たなぁ。じゃああれが本当にあることなのだろうか?

本当に、UBが350体やってくるのだろうか。いや、まずあれは未来なのだろうか。それとも、あの会議の上でこの前の事件がおこったのだろうかか?

『セイフクケイカク』の詳細はなんだろうか。


ロコン「リン、準備大丈夫?」

Rロコン「とっくに準備できてるよ!!」

ロコン「ユキノオーさーん!!!行ってきまーーぁす!!!」

ユキノオー「気をつけろよーー!!!」

ギルドの奥から答えが返ってくる。もう聞き慣れた『気をつけろ』になった声を振り切り、最初は乗るたびに吐きそうになったエレベーターに乗りこみ、地上を目指す。

Rロコン「楽しみ!」

リンはピカチュウさんからの依頼を快諾した。この島から出ること自体初めてらしく、遠足気分。

ロコン「……そんな楽しい場所じゃあないよ。」

これから向かうのはこの『氷の島』の北へ約30km、『白の島』と呼ばれる砂漠が広がる島。その内部、『精霊の砂漠』。

まずは船に乗り、白の島へ進む。
 ▼ 294 1◆MR00PBvMIc 17/03/12 14:53:13 ID:66xOaBqE [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロコン「よっこらせ。」

街は少しずつ再興していく。昨日は大変な襲撃を受けたせいで、まだギルドに泊まっている街人も少なくない。

僕は今、焼け焦げた誰かの家を踏み越えている。

Rロコン「……未だに信じられないね。」

ロコン「うん。昨日はまた、夢を見たんだ。」

昨日、リンへは全て打ち明けた。人間だったこと、ギルドのどこかにスパイの疑い、そして、予知夢。

それら全てを、信じてくれた。

Rロコン「どんな?」

ロコン「見たこともない場所で、UBが会議っぽいことをしてた。」

Rロコン「ふうん。ジガルデについては?」

ロコン「何も。」

そうこうしているうちに、港が近づく。そして、いつもの、冒険に行く前の独特な高揚感が僕を包み込んでいく。
 ▼ 295 1◆MR00PBvMIc 17/03/12 22:17:37 ID:66xOaBqE [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
─────

?「グオオオオ!!!」

Rロコン「ちょっと待ってぇえぇ聞いてなぁぁい!!!」

ロコン「僕も聞いてなあああぁぁい!!」

?「グオオオオ!!!」

ドズゥウウン!

ロコン「ちょっと待って待て!!」

?「キサマハ、何ヲ守ルノダァ!」

?「我ハヤツノ思想ニ共感シタ!!!ソレノ邪魔ヲスルノナラ!怒リノ淵へ!沈メ!!!!」

?「『グランドフォース』!!」

─────
 ▼ 296 1◆MR00PBvMIc 17/03/14 13:37:02 ID:qM4HAdHU [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ヤドキング「お客さん、はよ起きんか。」

ロコン「……ううん」

ヤドキング「連れの方はもう行きもしたぞ。」

ロコン「うん……ありがとう、ございます。船長さん。」

また寝てしまっていた。船の外を覗くと一面の砂漠が広がる、砂なのに真っ白だ。

ヤドキング「この島の白い砂はここで迷ってのたれけ死んだ者どもの成れの果てじゃぁ……よう見たら骨がその辺に転がっとんじゃ、気をつけんなこうなってもう。今は13:00。明日の18:00に迎えに来るけんな。」

ロコン「はい、ありがとうございます。」

Rロコン「やっと起きたの?」

砂漠にリンが佇んでいる。ちょっと待たせてしまった。だがまぁ、当の本ポケはあまり気にしていないようだが。

ロコン「えーっと……ごめんね。」

Rロコン「今からまっすぐ進んで、『蜃気楼の砂川』を越えたあと、『精霊の砂漠』に入る。」

ロコン「そのあと、『陽炎の地下砂漠』だね。」

Rロコン「……地下なのに、カゲロウなんだね。」

ロコン「何かあるんだよ。きっと。」
 ▼ 297 ポエラー@TMVパス 17/03/14 18:26:43 ID:qM4HAdHU [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
唐突ですけど、UBの喋り方カタカナか普通かどっちがいいですかね。
カタカナの方がなんか異世界感あると思っているんですが、読みにくいと思いまして。
 ▼ 298 レブー@しんかいのキバ 17/03/14 18:36:53 ID:w6ULArVE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>297
別にいいんじゃない?

作品の完成度も大事でしょ?
 ▼ 299 1◆MR00PBvMIc 17/03/16 17:46:50 ID:WjgR2vP2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『蜃気楼の砂川』

蜃気楼。正直見たこともないし、見る機会というのもないと思っていた。簡単にいうと、一種の幻のようなものらしい。

だが、こんなところで蜃気楼が見えるのだろうか?

ここで少し状況を説明しよう。

ここは『不思議のダンジョン』ではない。ただの川だ。

ただ違うことは、流れているものは水ではなく、大量の砂である。

幅は約30Mほど。川の両岸は砂の崖になっており、先ほど登ろうとしては見たが、サラサラと崩れてしまい、掴めない。よって、この川を泳ぐ必要がある。

だがまぁ、…………ウスバカゲロウの幼虫に食べられかけたものは、いるわけないが、分かるかもしれないが、流れている砂の中に突っ込もうなど単なる自殺行為に過ぎない。呑み込まれるだけだ。おまけにこの川はダグトリオの蟻地獄なんてレベルの大きさではない。入った瞬間、二度と這い上がることは許されないだろう。

しかし、そんな心配は要らなかった。

川に、奥へ続く踏み石のような点々とした足場があるのだ。


__まるで奥へ誘うような。


だが、そんな心配をする時間もないので、僕らは先へ進むことにした。


 ▼ 300 1◆MR00PBvMIc 17/03/18 21:33:13 ID:E50wPqR2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ザザザザザザザ……

流れる砂が足場にぶつかって音をあげる。この足場は崩れてしまわないのか心配しながら跳ぶのはなかなか神経を使ってしまう。おまけに炎タイプの僕でも暑いと感じる灼熱の太陽、乾燥する空気でカラカラの喉……

ロコン「ハァ…ハァ…リン!ちょっと休憩にしない?」

Rロコン「ハァ…ハァ……うん。私もちょうどそう思ってた……ところ…」

小休止。少し大きな岩の上で休憩をとる。

ロコン「ハァ…ハァ…水筒水筒…」

Rロコン「んっ………んっ…」

渇いた喉に水が染み込む。体が少し冷えて、エネルギーが戻ってくる。

Rロコン「んっ…………ん?何あれ?エン?ちょっとエン。あれ何?」

ロコン「……」

Rロコン「エーーーン!!」

ロコン「……え?何?」

Rロコン「あれ何?」

ロコン「あれ?あれってなに?どこ?…………スコップ?」

リンと同じ方向を見る。すると回転しながら赤いスコップがこちらへ近づいてきていた。
 ▼ 301 1◆MR00PBvMIc 17/03/18 23:32:49 ID:E50wPqR2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……おかしい。なんでこんなところに…?いや、それよりなんで砂に沈まない?

ロコン「……危ない気がする。リン、逃げ……あれ?どっちが前だ?」

Rロコン「なんか変……砂の流れが分からない……どっちから流れているの?上流はどっち?私たち、どっちからきたの?」

ロコン「……分からない。だけどスコップが流れてくるってことは、そっちが……!?」

後ろを振り返ったとき、もう遅かった。僕らが立っている足場を中心として、赤い血の色をしたスコップが流れてきているのだ。

……蜃気楼?幻?

暑さで既に前後不覚に陥った。平衡感覚も若干怪しい。だが、意識が混濁はしていない。

この場所は砂なんてない!!この砂の正体はッ!!

これは大量の……!!

Rロコン・ロコン「シロデスナ!!!」

ザザザザザッッッ!!

大量のスコップが高速で足場の周りを取り囲み、渦を巻いていく。『砂地獄』がどんどん勢いを増し、足場を削っていく。

蜃気楼の正体は、シロデスナによって砂の流れが分からなくなり、迷った者が勘違いしたのだろう。前後不覚になった者は、暑さも相まって動けなくなる。そして砂にゆっくりと、還帰るのだ。
 ▼ 302 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 09:56:49 ID:MCBo4TIE [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「粉雪!」

リンが選択した技は、『こなゆき』。全体範囲技。ベストな判断と言える。

特性『雪降らし』によって生まれた雪雲から降り注ぐ、雪の弾丸はシロデスナやスナバァのスコップを確実に撃ち抜いて、凍らせていく。さながら滝のようだ。

パキキキキ……

ついに砂の渦の勢いが凍った。

ロコン「……終わった?」

Rロコン「……いや、後1匹!」

ビシッ、ビキッ、パキバキバキ

厚く凍りついた砂が悲鳴をあげている。割れた氷の隙間から、砂が噴き出す。

ドウッ!ドンドンドン!

そして、一瞬を皮切りに巨大な砂の柱が巻き上がる。

Rロコン「嘘……おっきい……」

ロコン「バカなんじゃねーか……」

紅いオーラを纏った10M以上はあるであろう巨大な砂の塔が質量的にこちらを押し潰しにかかる。

……だが、こちらとしてもそんな簡単に死ぬ訳にはいかない。
 ▼ 303 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 10:17:21 ID:MCBo4TIE [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン 「ソーラービーム!」

砂漠の太陽からエネルギーを受け取り、自然の力を集めたエメラルド色の光線を放つ。

ズバァン!

砂の塔を真っ二つに断つ。

シロデスナ「グオオオオ!!」

氷の壁を吹き飛ばし、シロデスナ本体が姿を現した。

ロコン「いやいや……デカイ……」

Rロコン「……嘘ぉ…」

3Mはあるかなぁ…だけど、こちらは相手に対して有利な技を持っている。

気がかりは、奴が放つ紅いオーラ。

ロコン「ソーラービーム!!」

 ▼ 304 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 12:57:31 ID:MCBo4TIE [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シロデスナ「オオオオ……ロオオ…」

シロデスナは体をの砂を流動的に動かして、『ソーラービーム』が当たるはずだった場所に穴を開けて避ける。

ロコン「チィ…悪の波動!」

シロデスナ「〜♪」

ロコン「くそ……当たんないな。」

シロデスナ「侵入者……なにしに来たァ……?俺の縄張りを荒らしにかァ……?ロオオ……ウンン……すまんな……カラダの形を保つ……のが辛くてなァ……オオオオオ……」

ロコン「いや、この先の『精霊の砂漠』に用が…」

シロデスナ「精霊の砂漠……ァァ…思い出したァ……たしか……雌の…フライゴンがァ……この島ァ……唯一のォ……オ…オアシスを占拠してる場所ォだなァ……」

シロデスナ「あの……アノオオオあの甘ちゃん思い出しただけでも腹がァ!!煮え滾るんだよォ!!!!」
 ▼ 305 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 13:26:29 ID:MCBo4TIE [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「分かったならどいてくれ!僕らはお前と争う気なんてないんだ!」

シロデスナ「貴様らは俺のメシだァ!もうそれは決まった、俺が決めた決定事項なんだァ!!」

シロデスナ「『原始の力』!!」

エネルギーを帯びた岩石がこちらを狙う。しかし、狙いは雑なようで簡単に躱せる。

……おかしい。強すぎる。

シロデスナ「オオオオオオ……ローオオオドオオ…」

いくら縄張りを作れるシロデスナとはいえ、なぜこれだけのエネルギーを操れる?この辺のポケモンは最大でもレベル30に届かないはず……体感ではレベル40を超えるエネルギー量の『原始の力』だ。

シロデスナ「オオオ……驚いたかァ……?俺もびっくりだァ……何日か前ェ……空にィィ…穴がァ……空いたァァ……そこからァ………紅い色のォォ………エネルギーィィィがァァ……地上にィィィ……降りィィそそォォいだァァ……」

Rロコン「空に……穴!?エン!」

ロコン「まさか……ここにも……」

…UBがいたっていうのか!?

その言葉を口に出すのが恐ろしく、声は出なかった。
 ▼ 306 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 13:47:25 ID:MCBo4TIE [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……くそ!」

今は戦いの最中だ。エンペルトさんになにを教わった!

迷ってはいけない。今はUBの可能性は捨てておけ!今は奴を……倒す!

ロコン「リン!」

Rロコン「……!」

リンと多いを見合わせて、互いに頷く。言葉はいらない。

ロコン「かえんほうしゃ!」

Rロコン「冷凍ビーム!」

火炎と冷気が重なるように標的をめざす。どちらの威力を損なうことがないように練習して来た。

シロデスナ「ロオオオ……」

…しかし、また流動的に躱された。やはり普通ではない。速すぎる。

シロデスナ「アアア……貴様らの攻撃などォォォ…当たりィィィはしなィィィ……」
 ▼ 307 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 13:56:29 ID:MCBo4TIE [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「エン、どうする?」

ロコン「……この世に無敵なんてありはしないさ。どこかに弱点が……」

もう一度全体像を観察する。どこか砂じゃない場所がないか?

……だめだ。分からん。

ロコン「……全体技なんかどうかな?動きを止めてみれば……ワンチャンあるかなぁ。」

Rロコン「吹雪!」

シロデスナ「オオオ……無駄だァァ……」

ザザザザザ!

吹雪が当たる直前。シロデスナは砂の壁を作り出し、吹雪を防いでしまった。やはりだめか……

……ええと…シロデスナの特性は…!!

ロコン「……リン、耳貸して。」

Rロコン「……うん。」

突破口。だが失敗すれば、僕らが生き残る可能性は低くなる。

賭けだな。
 ▼ 308 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 14:22:35 ID:MCBo4TIE [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「よし、リン!いくよ!」

今僕らとあいつの間には凍った砂の壁が隔てられている。あいつから僕らは見えていない。

Rロコン「うん。お願い!」

リンが細工を仕掛ける。その間あいつの相手をするのは……僕だ!

ロコン「おい!シロデスナ!俺が相手だ!」

シロデスナ「分かった!死ねェェェェェ!!!」

凍った砂の壁に飛び乗った。シロデスナを僕の挑発に乗せるのは容易かった。

ここで僕がシロデスナの相手をするにあたって、必要な条件は3つ。

1.この氷の壁を壊されないようにすること。つまりこちらからリンの姿が見えないように戦うこと。またこれは、シロデスナが常に氷の壁を挟んでリンと直線上にいなければならないことを意味する。

2.常にこのシロデスナを一撃で吹き飛ばせるエネルギーを貯めておくこと。

3.倒されないこと。

これさえ整えれば、勝てる可能性がうまれる。

これだけやっても『可能性』というのは酷な気もするが、戦うためには希望が必要なのだ。
 ▼ 309 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 14:52:26 ID:MCBo4TIE [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シロデスナ「オオオオオオオオ!!!『シャドーォォォォボォォォルゥゥゥ』!!!」

ロコン「大文字!!!」

影が炎とぶつかり合う。爆発四散したそれらによって、煙が生じた。いい目くらましになってくれるだろう。

__今か。

煙を飛び越え、シロデスナの上にでる。

シロデスナ「ロオオオ……なにをォォ……!?」

ロコン「『光の玉』!」

シロデスナ「!?グゥオオ!!」

シロデスナが怯んだ。これが照明弾。つまり、合図だ。

トプン……。

バシャァ

シロデスナ「!?」
 ▼ 310 1◆MR00PBvMIc 17/03/19 23:13:17 ID:MCBo4TIE [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シロデスナは驚いたはずだ。

なんせ、『壁』から物が出てきた。普通はありえない。だが、『貫通玉』を使った場合は別だ。

貫通玉……これを使った者は、限られた期間ではあるが、投げた物質が全てを通り抜ける。たとえ物理的な壁だろうが、エネルギー波だろうが、対象が生物であろうが。しかし、不思議なことに、通り抜けるとき、それが自分の体に当たった感覚だけは残るのだ。

投げた物は、『水筒』。

シロデスナの特性は『水固め』。水タイプの攻撃を受けたとき、体を硬質化し、防御力を高める。

だが、それこそが狙い目だと僕は考えた。もし、奴の体が防御力を高める為に硬くなるとしたら。もし、体の流動的な動きがなくなるとしたら。

それこそが、攻撃のチャンスだ!!

作戦は、8割終了した。シロデスナは水筒の水を浴びて、おまけに怯んでいる。

あとは、ぶち込むだけ!



ロコン「ソーラーァァビームゥゥ!!!」


 ▼ 311 1◆MR00PBvMIc 17/03/20 10:23:47 ID:yPnvD3Tw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
放たれた光の束は、巨大な砂の城を包み込む。

シロデスナ「……ッッ」

パァァァ



砂が弾ける音。そして僕がその場から消えて、『集まれ玉』によりリンの場所へワープする。

ザクッ

本体を失った赤いスコップが岸辺の砂の崖に突き刺さった。勝ったのだろうか。

ロコン「……ふぅ。」

Rロコン「……はぁぁ。」

水筒を失ってしまった。さっきのシロデスナが、『精霊の砂漠』にオアシスがあるということを漏らしていなかったらこんな作戦はとらなかっただろう。ここからは時間との勝負だ。

ロコン「……先を急ごう。戦闘で思ったより体力を消費した。」

Rロコン「……うん。」

ジャンプして、次の飛び石を踏……

サララララ…ガシィ

!?な?
 ▼ 312 1◆MR00PBvMIc 17/03/20 11:47:34 ID:yPnvD3Tw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
足を掴まれた。まずい。

そう思った瞬間には、僕の体は下へ向かっていた。

まずい。

シロデスナ「甘ィィィィィィ………さァァァァ……めしィィィのォォォォ時ィィィ間だァァァァァァ……」

ロコン「ソーラー……」

シロデスナ「くだらないマネするんじゃねェェェェェ!!!『砂嵐』ィィィ!!」

しまった。太陽が隠された。太陽が隠された今、『ソーラービーム』を選択したことは悪手以外の何でもない。エネルギーを溜めるのに時間がかかる上に、威力が落ちる。自らの隙を自らで作ってしまった。

ロコン「くそっ……」

シロデスナ「ロオオオ……さァァ……来ォォォォいィィィ…………」

──万事休すか。

目を閉じた。諦めた訳じゃない。だけど、頭をフル回転させても打開策は見つからなかった。
 ▼ 313 クタン@ながながこやし 17/03/21 11:38:36 ID:4I1XkATo NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 314 1◆MR00PBvMIc 17/03/21 20:28:26 ID:icz/nj06 [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

……何の音だ?

ギュオオ

シロデスナ「なァァにィィィィィ!??きさまァァァァァァァァ!!!」

下からシロデスナが困惑する声が聞こえる。……下から?

目を静かに開ける。リンが遥か下にいる。驚いた顔で見上げている。シロデスナが小さく見える。悔しさとも怒りともとれる憤怒の表情を浮かべている。

……僕は空を飛んでいる。

?「君、大丈夫かい?」

唖然とした僕の頭上に澄んだ声が降ってくる。気づかなかった。僕は空を飛べない。

上を見ると、薄緑色の個体が僕を掴んでいた。

シロデスナ「フライゴォォォォン!!なァぜェェェェェ邪魔をォォォォするゥゥゥ!!??」
 ▼ 315 エルコ@オレンジメール 17/03/21 22:39:14 ID:ijGqtfE. NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 316 1◆MR00PBvMIc 17/03/21 22:43:04 ID:icz/nj06 [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フライゴン「……」

『フライゴン』と呼ばれたその薄緑色のドラゴンは円を描き旋回する。シロデスナが叫んでいることなどまるで眼中にないかのようだ。

シロデスナ「おのれェェ……貴様もォォォォ!!飯にィィィ……してェェやァァるゥゥゥ……」

そう宣言したシロデスナ。自分の両サイドの砂の塔を伸ばし、フライゴンを追いかける。

ロコン「…!悪の……」

フライゴン「心配いらない。君は捕まっていて……暴れないで。」

『悪の波動』を放つ前に制止された。優しく、しかし力強い言葉だった。

ギュン

刹那、間髪入れず急下降を始めたフライゴン。そして再びの急上昇。縦横無尽に、襲いかかる大量の砂の柱をスイスイと超スーピドでスルスルと避けていく。そして体をひねり、僕を背中に乗せる。

フライゴン「いいかい?君のガールフレンドのところへ突進するから、タイミングよく彼女をキャッチしてねっ!!」

ロコン「え!?ちょっとm」

言い終わる前に、更に加速する。2匹の体が空気を裂く刃のようなスピードへと昇華する。そうするうちに、フライゴンはリンのいる岩の射程距離へ近づく。

……ええい!覚悟を決めろ!!!


ロコン「リィィィーーーーン!!!掴まってぇ!!」
 ▼ 317 1◆MR00PBvMIc 17/03/21 23:08:12 ID:icz/nj06 [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グオン

ロコン「……っ」

目をつぶってしまっていた。『覚悟を決めろ』なんて自分に言い聞かせておいてこのザマか。差し出した手に感覚は無い。

Rロコン「ちょっとエン!痛い!」

……え?

ゆっくりと瞼を開ける。確かに僕の手にはいなかった。

思いっきり抱きつく形でリンをキャッチしていた。

Rロコン「ちょっと……聞いてる?エン?おーい。大丈夫?」

ロコン「…よかった……」

Rロコン「え?ちょ…ちょっと!エン!?」

……力が入らない……

よく考えたらずっと力んでいた。体をフライゴンの背中に沈める。

フライゴン「〜♪いいねぇ。若者。青春してるねぇ。……だけど、まだ倒れちゃだめだよっ!」

Rロコン「え……?キャッ!」

再加速。襲い来る砂を躱し、シロデスナへ迫る。
 ▼ 318 1◆MR00PBvMIc 17/03/21 23:25:15 ID:icz/nj06 [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ぐぅう……!

体を起こす。まだ危機を乗り切った訳では無い。

ロコン「ハァ、ハァ……一体どうするんですか?」

フライゴン「……『シロデスナ』。ゴースト、地面タイプ。いいかい?体を分裂させることができるポケモン……霧状の『ゴース』とか、液状の『マグマッグ』とか……また、『シロデスナ』は体を砂で構成する。これらのポケモンは体の一部が壊れようが、周りに材料さえあれば、再び体を再構成することが可能な訳だ。特にゴーストタイプはこの傾向が強い。」

フライゴン「こういったポケモンを倒す手段は主に3つ。」

「➀相手のエネルギー……つまり再生力がなくなるまで相手を倒し続ける。」

「➁再生する暇がないほどの破壊力で吹き飛ばす。」

「➂相手の『核』となる部分を打ち抜く。」

「君たちは➁の手段を取ろうとして、体を消しきれなかった。なぜなら、『核』を残してしまったから。今度は➂の手段。核をピンポで吹き飛ばす!」

フライゴン「砂はわたしがなんとかして隙を作るから、その隙に君たちのコンビ技をあいつの核にぶち込んで!」

ロコン「わ…わかりました。それで、あいつの『核』は!?」

フライゴン「あいつの核は……」



『スコップ』!!


 ▼ 319 1◆MR00PBvMIc 17/03/21 23:28:19 ID:icz/nj06 [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>318
文字化け半端ない。
訂正

「1,相手のエネルギー……つまり再生力がなくなるまで相手を倒し続ける。」

「2,再生する暇がないほどの破壊力で吹き飛ばす。」

「3,相手の『核』となる部分を打ち抜く。」

「君たちは2の手段を取ろうとして、体を消しきれなかった。なぜなら、『核』を残してしまったから。今度は3の手段。核をピンポで吹き飛ばす!」



 ▼ 320 マシュン@マグマブースター 17/03/22 00:48:39 ID:nGHlWq2U NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 321 1◆MR00PBvMIc 17/03/22 23:38:43 ID:OYBGF9uE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「……スコップ?あの頭に刺さってる?」

フライゴン「そうそう。それ。」

……スコップ。以外といえば以外だが、確かに思い当たる節がある。『ソーラービーム』をあいつにぶつけたとき、あのスコップは吹き飛んで壁に刺さっていた。

それが今は、壁から消えており、あいつの頭に戻っている。

ロコン「……でも、どうやって隙を?」

フライゴン「あいつらの体は分解、再構成しやすいように、体の粒子同士の結びつきが非常に弱いという特性がある。覚えておくといいよ。それを利用して、強力な衝撃波をぶつけ、あいつの体をバラバラに砕く。」

フライゴン「いくら再構成が可能といっても時間はかかるからね。」

ロコン「なるほど。」

シロデスナ「このォォォォ……ちょこまかとォォォォォォ……」

フライゴン「来るよ!しっかり掴まって!」

Rロコン「はい!」
 ▼ 322 ノマダム@ヘビーボール 17/03/23 12:31:10 ID:PnXlmNpg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 323 1◆MR00PBvMIc 17/03/23 20:39:25 ID:/p.xYYgo [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シロデスナ「『シャドォォォォボォォゥゥゥウウルゥゥゥ』!!!」

次々飛んで来る影の球。しかし、飛行するフライゴンにはかすりさえしない。

フライゴン「準備はいい?」

ロコン「はい!」

Rロコン「いつでもだいじょぶです!」

ピタッ

高速飛行を停止して、空中に制止する。相手の攻撃を引きつけて、カウンターを狙うつもりらしい。

シロデスナ「……!?なァァァぜェェ……??……フフ……いいだろおォォォォ………望みどおりィィィ…………」

「死ねェェェェェェ!!」

シャドーボールが迫る。
 ▼ 324 1◆MR00PBvMIc 17/03/23 20:50:26 ID:/p.xYYgo [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フライゴン「……今だ!『ドラゴンクロー』!!」

ズパッ

真っ二つに斬り裂かれた影の塊が両サイドの後方へ消えていく。ここは問題ない。

シロデスナ「!?!??なァにィィィィィィ!??!?」

フライゴン「からの『むしのさざめき』!!」

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

……!この音は!最初に僕が助けて貰った時の…!

羽が微細に振動を起こし、空気が唸り、地面が震える。シロデスナの方を見ると、パラパラと崩れ出していた。

シロデスナ「おおおおォォォォおおおおォォォォ!!!」

ドパァン!

波しぶきが当たるような音。砂が弾け飛び、シロデスナの姿は消え失せ、スコップが宙を舞っている。

フライゴン「頼んだよ!!」
 ▼ 325 リープ@かくとうジュエル 17/03/24 20:56:13 ID:JC/hF/uk [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……なんだ?あれは?

『頼んだよ』の声が全く耳に届かない。それよりも大事なものがある気がした。砕けたシロデスナの体の中に、何か光る管があるように見えたのだ。

けど、それは一瞬で崩れた砂と一緒に流れる流砂の中に沈んでいった。

フライゴン「君たち!!」

ロコン「…………あっはい!いくぞ……かえんほうしゃ!!」

スコップがあっという間に炎に包まれる。それは爆炎と化し、スコップを更に空中に巻き上げた。

フライゴン「くそっ……壊れないか……!?」

シロデスナ「…無駄だァァァァ……そのォォォ……程度ではァァ………俺をォォォ…殺ることはできィィィないィィィ……」

シロデスナの姿は見えないが、大地から唸り声が聞こえる。

Rロコン「どうかな!れいとうビーム!」

シロデスナ「だからァァ……無駄なんだァァァァァよォォォ」

ロコン「急激に加熱した物質を急激に冷却すると、どうなるか知ってるか!?」

シロデスナ「……?…なんのことをォォォォ??」

ロコン「その物質は、脆くなるんだよ!!『ソーラービーム』!!!」
 ▼ 326 1◆MR00PBvMIc 17/03/24 22:32:06 ID:JC/hF/uk [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピシィ……ピキピキ…バキィ!!

完全に捉えた。

シロデスナ「オオオオオオオオオオオオオオオォォォォッッォォォ!!!!」

断末魔が響き渡る。スコップが完全に砕け散った。

ロコン「やった!」

フライゴン「うん!……さて、」

フライゴンは砕けたスコップの下へ潜り込み、破片を回収して袋へ入れていく。

Rロコン「……なんで集めるんですか?」

フライゴン「くっつけたら復活するからねぇ。あとで事情を聞かなきゃいけない。」

ロコン「事情?」

フライゴン「……こんなことする子じゃなかったんだけどねぇ。一体どうしちゃったのか?」
 ▼ 327 1◆MR00PBvMIc 17/03/24 23:53:35 ID:JC/hF/uk [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
─────

『精霊の砂漠』奥地─オアシス─

Rロコン「…スー…スー…」

もう日は沈んだ。リンの寝息が砂漠の真ん中で響いている。砂漠の気温は昼と夜でだいぶ違うものだと初めて知った。

フライゴン「……」

フライゴンも丸くなって動かない。多分寝ているのだろう。

けど、僕はなぜか眠れない。何か嫌な予感が頭から離れない。まるで飲み込むことも出すこともできないガムが口に残っているような嫌な感じだ。

…思い出せ。あの時見たものを。

あの時の光る管。

間違いないだろうとは思うのだが、どうにも信じたくない。

……あれは、『ウツロイド』の触手じゃなかったか?

寝よう。

寝れば全て忘れる。

明日は『ジガルデ』を探さねばならない。体力を回復させなければ。

─────
 ▼ 328 1◆MR00PBvMIc 17/03/25 10:04:55 ID:9oxldYUM [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
─────

チリッ…チチッ……

意識が宙に浮いている。あの夢だ。

向こうで、アブソルとこの前の夢に出てきた『グランドフォース』を使っていた怪物が会話している。

そして、更にその後ろでは、UBの夢でも見た……えーと『Mysteryzone』だったっけ。のような黒い空間がある。


?「どうにもできぬな。此処に飛び込もうなどただの自殺行為に過ぎぬぞ。」

アブソル「ああ。わかっている。」

?「ほう。……ならばそろそろ聞かせろ。貴様の目的を。」

アブソル「フフフ……そんなに知りたいか?てっきりもう察しがついているものかと思っていたが。」

?「……いいだろう。この私にカマをかけた気になっているとはな。」

アブソル「ヒントをやろうか。一つ目は、『数億年前の大災害』二つ目は『今私達が探しているもの』だ。」

─────
 ▼ 329 1◆MR00PBvMIc 17/03/25 21:53:23 ID:9oxldYUM [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
─────

ロコン「……はっ」

Rロコン「スー…スー……」

隣では布団を被ったリンがまだ寝息を立てている。洞窟の奥に光が見える。まだ寝ていたい……

…………いや待て。布団?洞窟?

フライゴン「起きたかい?」

後ろから声をかけられた。

ロコン「え……?フライゴンさん?一体ここは…?」

?「申し訳ないな。ちょっとお前達の身柄を確保させて貰った。」

ロコン「……!?!ビースト!『カミツルギ』!」

カミツルギ「ここは精霊の砂漠より少し南の『鉄板岩』の岩の中をくりぬいて造ったおれ達の住処。『はぐれ者の寝床』。」
 ▼ 330 1◆MR00PBvMIc 17/03/25 22:02:04 ID:9oxldYUM [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
思わず飛び退いて身構えてしまった。

カミツルギ「案ずるな。おれたちは襲ってきたりしない。」

ロコン「……!?嘘だ!だって……」

一昨日のことが思い出される。平和な街にいきなり現れ、破壊の限りを尽くした。決して信じられない。

カミツルギ「まだ朝が早い。もう少し寝ていろ。もう少しで仲間も帰ってくる。」

……仲間?まさか他にも…?

ロコン「くそっ……!?かえんほうsy

ドガッ

─────
────
──
 ▼ 331 1◆MR00PBvMIc 17/03/25 23:44:54 ID:9oxldYUM [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


マッシブーン「小僧ー。そろそろ起きないか。」

デンジュモク「いやwwあんたが強くしすぎたんでしょwww」

ロコン「……う〜ん」

カミツルギ「あ。起きた。」

ロコン「……!?ビースト?」

カミツルギ「その反応はさっきもらったからいいよ。」

周り三方を、囲まれた。

マッシブーン「……あー…小僧。さっきは急に気絶させたりして悪かった。ただ話は聞いてくれ。まず最初に、今姿が見えないお前の相棒のお嬢ちゃんはフェロと一緒だ。安心しろ。男は男同士、女は女同士がいいだろう。」

ロコン「……!?」

デンジュモク「さっきもカミちゃんから聞いてると思うけど僕らは君の敵じゃあない。むしろ味方だよ〜。」

ロコン「……!?」

カミツルギ「おれたちは言うなれば『レジスタンス』だ。UBの世界からはじき出された『反UB政府』。」
 ▼ 332 1◆MR00PBvMIc 17/03/26 10:44:38 ID:GaK/vdG6 [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……は?」

物腰柔らかに聞いてくるが油断はしてはいけない。逃げ出す隙を見つけないと……

隣にマッシブーンがどっかりと腰掛けてきた

マッシブーン「まっ!ちょっとなーお前達、『ジガルデ』に会いにきたんだろ?ピカチュウに頼まれて。」

……お見通しってわけかよ。隠しても得はなさそうだ。

ロコン「……ああ、そうだよ。それがどうした。」

マッシブーン「それをな、やめてほしいんだ。」

ロコン「?」

デンジュモク「え〜っとねぇ〜。『ジガルデ』は僕らに…UBにとって何かまずい情報を掴んでいると思うんだ。」

カミツルギ「ピカチュウは、おれらUBを完全にこの世から抹消しようとしているんだ。」

ロコン「……!?!!?」
 ▼ 333 1◆MR00PBvMIc 17/03/26 10:55:44 ID:GaK/vdG6 [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あの優しいピカチュウさんが…!?

ロコン「どういうことだよ!」

カミツルギ「ああ、いや…直接的にってわけじゃなくてな……あいつのやってることが最終的にそれに繋がるってわけなんだ。」

カミツルギ「おれたちが住んでいる世界…おれたちは『ウルトラスペース』と呼んでいるんだが……今そこは危機的状況に陥ってるんだ。そこで、おれたちのリーダー格のUB達が話し合って決めたのが……

「『次元征服計画』」

ロコン「じげん……せいふく…」

マッシブーン「…まぁ少し話を聞いていけ。お前達にとっても知ってて悪いことじゃない。」

─────
 ▼ 334 1◆MR00PBvMIc 17/03/26 11:07:15 ID:GaK/vdG6 [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
─────

ウルトラスペース-3ヶ月前-

カミツルギ「オーイ。キョウノシゴトハナンダ?」

マッシブーン「トウゼン、チカラシゴトダロウ。」

デンジュモク「モウソレハアキタンダヨ〜キョウハベツニシヨウゼ。」


……おれたちはいつも仲良しだった三人組でな。いつもと変わらない1日を楽しみにその日も集まったんだ。


チチ…

デンジュモク「ジャーキョウハ、クサムシr…」

チチチチリ……

カミツルギ「イヤマテ…ナンノオトダ?」

バチバチ……チチチ……バチィッ!

マッシブーン「デカクナッテキテルナ!カマエロ!!」
 ▼ 335 1◆MR00PBvMIc 17/03/26 11:17:14 ID:GaK/vdG6 [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドカァン!!

マッシブーン「ヌゥワァ!!」

カミツルギ「グオッ!!」

デンジュモク「ウヒャァッ!!」


そこへ突然の雷撃。何にもない空間からだぜ。いつもならデンジュモクが電気なんて吸い取っちまうんだがな。

あれは電気じゃあなかったんだよ〜。ただの『エネルギーの塊』。それもちょ〜巨大な!


カミツルギ「ナンダコリャ。」

色アクジキング「ワカゾウドモォォ!!サガレェェ!!!」


そこへウルトラスペースでは一番の長老。アクジキングさんがやってきて、そこの空間を思いっきり食い破ったんだ。なぁんにもない場所をバクン!とな。そりゃもうわけがわからん。

けど、それでそん時は収まったんだ。
 ▼ 336 1◆MR00PBvMIc 17/03/26 11:39:08 ID:GaK/vdG6 [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
でもねぇ〜それからそんな現象がどんどん増えていったんだ。アクジキング一族が毎日毎日そこらかしこでバクン!バクン!ってやってんだよ〜。なんともシュールだったんだけど、あまり気にも止めなかった。

けど、だ。二ヶ月前、事態が急変した。ついに色違いの一番強いアクさんでも止められないほどの電撃が発生したんだ。


ザワザワワイワイ

カミツルギ「キョウハナンノアツマリダ?」

マッシブーン「ホボ、コノイッタイスベテノジンコウガアツメラレタノカ。」

デンジュモク「トオイバショノヒトタチモ、モニターヲカイシテ、コレヲミテイナキャイケナイミタイダナ〜」

色アクジキング「シズカニィ!!ミナ、ダマレェェ!」

シーン

色アクジキング「ヨシ!デハキケ!イマカラ4カゲツイナイニコノセカイハカンゼンニ……

キエル!!!」


意味がわからなかったな。今まで普通に過ごしてきた世界があとたった数ヶ月で無くなるなんて、信じられなかった。

実際そこにいたやつの8割は鼻で笑ってたよ。

だけどね〜その後の話で、増したんだ〜。
 ▼ 337 ントル@エスパージュエル 17/03/26 23:23:16 ID:RauxYY7o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 338 1◆MR00PBvMIc 17/03/27 12:03:57 ID:/OWomb5. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
え?何が増したかって?そりゃあ……現実味さ。


色アクジキング「イゼンヨリ、フシギナデキゴトガコノセカイヲオソッテイルコト、シッテイルトオモウ。ソレハ、『クウカンノユガミ』ニヨルモノダ!」

デンジュモク「クウカンノユガミ?」

色アクジキング「ゲンインハ、フメイ。ダガコレハ、カコニモゼンレイガアル。ソノムカシ、ジゲンノカベニアナヲアケルコトノデキタUBガコノセカイニイテ、トキオリベツノセカイニイッテハブッシヲエテイタ。」

「ソシテジゲンヲヒラクトキ、ビジャクノエネルギーガハッセイスルコトガワカッテイル。」

「イマオコッテイルナゾノゲンショウノトキニモ、コレトオナジエネルギーガハッセイシテイルコトガハンメイシタ!」

「ダガ、イゼントハチガウコトハ、エネルギーのシツ!リョウ!アットウテキニコチラガウエダ!」

「ツマリドウイウコトカトイウト、ジゲンノアナガドンドンヒロガッテイル、トイウコトダ!」

「コノママデハ、コノセカイハジゲンノアナニノミコマレ、ジゲンノハザマニスイコマレテシマウダロウ!ソウナッテシマッテハ、モウワレラノアスハナイ!!」


ここまででもおれらにとっては十分すぎる衝激さ。でも、ここから先はもっと驚いた。


色アクジキング「ソコデ、ワレラ、カクシュゾクノオサデハナシアイ、コノキキヲダカイスルソウダイナケイカクヲタテタ!!」

「コノジョウキョウヲサカテニトッタ、『ジゲンセイフクケイカク』ダ!!!」
 ▼ 339 1◆MR00PBvMIc 17/03/27 22:26:30 ID:/OWomb5. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
─────

カミツルギ「そういうわけだ。その計画の内容は……書いて字のごとくだな。」

マッシブーン「うむ。次元にでっかい穴空いちゃったから、そこから別の世界に行って別の世界征服しちゃお!っていう計画だ。」

ロコン「……」

デンジュモク「ほとんどの奴らはそれに賛成しちまった。だけど、まぁ征服なんて物騒だからな〜。穏便派の奴らも当然いた。だけどそれは完全に制圧されたんだ。それの成れの果てがぁ…俺たちってわけ。」

ロコン「……?なぜ?」

デンジュモク「……きっと怖かったんだろうと思う。上の奴らは。」

ロコン「こわい?」

そんなことむしろこちらの感じている感情である。

デンジュモク「じゃあ逆に聞くけど、君は初めて見た得体の知れない生物に、簡単に近寄れるかい?答えはノーでしょ?」

カミツルギ「それと同じことだ。得体の知れない相手に対して、歩み寄るリスクと不意打ちするリスクを天秤にかけて、上層部は選択を下したのさ。」

カミツルギ「……排除する選択を。」
 ▼ 340 1◆MR00PBvMIc 17/03/28 09:17:50 ID:KWLHEL/c [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マッシブーン「だが、それには当然リスクが高い。生き残った穏便派、各種族の1名は先陣を切った。」

デンジュモク「僕らはそりゃあ今、ウルトラスペースとは敵対関係にあるわけだけど、もともと仲間なんだ。だから、犠牲を出すことはしたくない。そこで、今こうやってこっちの世界にやってきて、こっちのことを勉強して、こっちのポケモンたちと仲良くなろうと思ってる。」

カミツルギ「おれたちが架け橋になれることを信じてな。」

マッシブーン「……どうだ?俺たちのことを信じてはくれないか?」

……関係に信じれるわけがない。けどこれを僕を油断させるための嘘だとしたら、即興にしては話ができてる。どのみち今、ここから脱出するためにはこいつらの目を欺くことも必要だろう。

ロコン「……仮に僕が信頼したとしよう。だけどだからと言って君たちの思い通りには僕は動かない。それでもいいか?」

カミツルギ「……いいだろう。まずは信頼関係を築かないといけない。その第一歩だ。」

どこか嬉しそうな声を上げる。

もし本当にこちらの味方になってくれるとしたら、こちらとしても情報面、戦略面でも有利になれるかも知れない。
 ▼ 341 1◆MR00PBvMIc 17/03/28 09:47:51 ID:KWLHEL/c [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カミツルギ「さて、ここがおれたちのコロニーだ。」

隣の部屋へ案内された。リン、フライゴン、フェローチェが座っている。

Rロコン「あっ、エン!大丈夫?変なことされてない?」

ロコン「ハハ…」

それはどっちかというとこっちが行った方が良かったんだけどね……

ロコン「……フライゴンさん。あなたが僕らを?」

フライゴン「……悪かったね。最近ここに来たのはピカチュウだけだったから、君たちがジガルデに用があったのは容易に想像できた。そしてついでに言っとくと、僕は『アブソル盗賊団』の幹部の一人だよ。」

ロコン「?それが一体どんなことに繋がると?」

フライゴン「リーダーから君たちのことは聞いてるよ。筋のいい子たちが雪のギルドにいるって。」

フライゴン「リーダーは利用できるものは全て利用する性格だからね。」
 ▼ 342 1◆MR00PBvMIc 17/03/28 10:05:31 ID:KWLHEL/c [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「利用できるもの?」

フライゴン「あの時君たちと共にUBと交戦することで、リーダーはUBの力を測った。そして、あらかじめここにUBの穏便派がいると知っていたリーダーはこことのパイプ役として僕を寄越した。ここのUBたちには味方が必要だったし、こっちとしても戦力が増えるのは喜ばしい。」

「さらに雪のギルドに仕込んでおいたスパイで、ピカチュウとジガルデが繋がっていることを知ったらさらに、ジガルデに自ら接触し、情報が漏れるのを防ごうとした……一つ誤算を除いて。」

ロコン「……誤算?」

フライゴン「……まさかここにジガルデがいたとは。」

カミツルギ「なに?」

マッシブーン「おいおいフライゴンさん、俺たちもジガルデを見たことはあるが、でかい図体してたぜ?」

フライゴン「出てこいよ!オイ!!」

今までの声とは全く違うドスの効いた声が響く。


?「オロロロ……よく気付いたものだ。この取るに足らぬ、小娘が。」

 ▼ 343 1◆MR00PBvMIc 17/03/28 10:16:30 ID:KWLHEL/c [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
え……?

ロコン「え?」

ギュンギュンギュン……

僕のトレジャーバッグから緑色の光が渦を巻いている。中心では協力の緑色の光を放つ何かがバッグ越しに見える。

取り出した。それはピカチュウさんが渡した『ジガルデキューブ』だった。

ジガルデキューブ「なるほど……なかなかの観察眼だ。」

フライゴン「いえいえ。それよりも姿を見せたらどうですか?」

ジガルデキューブ「オロロロロロ……今はセルが足りぬ。だが、まぁ希望通り姿を見せてやろう。」
 ▼ 344 1◆MR00PBvMIc 17/03/28 23:41:46 ID:KWLHEL/c [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
全員の見ている前でジガルデキューブが更に輝く光の中へ包まれていく。

キィィィィ……

高い音と共に収束していく光から、僕より一回り大きいくらいの『犬』っぽい生物が姿を見せた。


犬「……」


マッシブーン「……え?チッチャ。」

カミツルギ「……前見たのこんなんだったっけ?」

ロコン「伝説のポケモンの威厳って……?」

Rロコン「かわいい…」

フェローチェ「家で飼いたいわね。」

デンジュモク「ジガルデきゃわわw」

僕らがアホみたいなコメントを残す中、フライゴンだけはじっくり舐めるようにジガルデを観察している。

フライゴン「それが10パーの姿?」
 ▼ 345 色狐◆7yYkDV/Lvk 17/03/29 12:01:01 ID:nH3/6MXM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 346 1◆MR00PBvMIc 17/03/29 13:14:14 ID:TLIZ7kGo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
犬改めジガルデ10%「うん……10%の姿であってるんだけど……ちょっと待って……」

フライゴン「……何?」

ジガルデ10「……酷くね?一応こんなでも伝説だよ。まずはちゃんと謝ってほしいっ!」


ロコン「あっ…す…すみません。」

Rロコン「ごめんなさい。」

デンジュモク「ごめんなs……いや、かわいいわ。」

フェローチェ「…」(くびわもってきた)

マッシブーン「……ぷっ」

カミツルギ「謝る義理はない。」


ジガルデ10( ; ; )
 ▼ 347 1◆MR00PBvMIc 17/03/30 00:02:05 ID:EOaL9m7. [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデ10「……まぁよい。このなりに威厳がないのは事実だ。」

……それでいいのか?伝説よ。まだキュレムは威厳あったぞ。

なんかよくわからないが納得したようだ。

フライゴン「ふぅーん。。それで?どうするつもりなの?まずなんでジガルデが2匹もいるの?」

ジガルデ10「……一度に二つも質問をするな。まず前者の質問に答えると、別に何もするつもりはない。貴様に指摘されなければ、出てくるつもりもなかった。まぁ、この小狐達がもう一体の私会った時点で出てきて情報交換をした後、あとは寝ている予定だった。」

ジガルデ10「後者に答えると、2体いるわけではない。私は世界中に細胞を置いている。そしてその細胞のコアがいくつかあるというそれだけの話だ。私も本体というわけではない。」

マッシブーン「へぇ?じゃあお前さんはなんも情報を持ってないの?」

ジガルデ10「普段なら細胞を強制招集して情報を得るがな。なぜかこのへんのセルと連絡がつかんのだ。」

ロコン「……じゃあそのもう一体のジガルデの位置はわかんないの?」

ジガルデ10「ざっくりとしかわからんな。」
 ▼ 348 1◆MR00PBvMIc 17/03/30 10:02:18 ID:EOaL9m7. [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
─────

ジガルデ10「こっちだ。」

それから暫く、ようやく解放された僕らはジガルデを先頭にして、ジガルデを探すという奇妙な状況に陥った。あそこのUBはいいポケモンとはわかったが、いつまでも拘束されてはたまったものではない。

なお、ジガルデがセルをいくつか置いてきたので、連絡はジガルデを通して行えるようになっている。

ロコン「……あとどんくらい?」

ジガルデ10「さァな。だから言ってるが、正確な位置はわからんのだ。」

Rロコン「ピカチュウさんは…精霊の砂漠に行けば分かるように言ってたんだよね?」

ジガルデ10「……それはそうだが……見当もつかぬ。分かるのはせいぜい方向くらいだ。おまけに今は精霊の砂漠とは反対方向に進んでいるからな」

大丈夫なのか?この旅……そしてこの犬……

 ▼ 349 1◆MR00PBvMIc 17/03/30 10:26:24 ID:EOaL9m7. [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデ10「え……と?あれ?こっちか?」

Rロコン「……大丈夫?」

ジガルデ10「……あー…ちょっと待って……」

……やっぱダメじゃねぇか!

ジガルデ10「んん??……待てよ…?」

そういえば、さっきのフライゴンさんの話の中で雪のギルドにスパイがいることも判明した。どっかで裏切ってくるかもしれない。恐らく堂々と侵入していることから幹部クラスであることは間違いないだろう。

ジガルデ10「おかしいな……?あれ?」

だとすると、これまで以上に警戒も強めないと……

ジガルデ10「……なるほど。わかったぞ。」

ロコン「……やっとですか?」

ジガルデ10「うむ。待たせたな。準備はいいか?」

ロコン「……準備?」

ジガルデ10「サウザンアロー!!」
 ▼ 350 1◆MR00PBvMIc 17/03/30 12:55:48 ID:EOaL9m7. [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデの体から衝撃波と共に眩い緑色の光弾が弾け、空へ登る。

ロコン「うわっ!!な、何を…!?」

ジガルデ10「じっとしとけっ!」

光弾が空から降ってくる。周りを囲むように地面へ命中した。

Rロコン「……止まった?」

ロコン「……ジガルデ。一体これがなんに…

ズズズズズズズズ……

??なんの音…?

ピシィ、ピキ、バキバキバキ……ゴゴゴゴ…

視界が震えだした。同時にどんどん視界が下へ下がっていく。まさか……

ジガルデ10「地盤を砕いた!!直接地下に降りるぞ!!!」
 ▼ 351 1◆MR00PBvMIc 17/03/31 10:34:57 ID:vwgxU4sI [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボゴォン!!

Rロコン「きゃぁっ!」

ロコン「くっ!」

砂煙を巻き上げ、地面が落下する。地面から体が離れないように思いっきり踏ん張るが、どんどん体が浮いていく感覚がある。

……地面の下に本当に空洞が……?

ザクッ!

拾った『鉄の棘』を地面に突き刺して固定。これに捕まってれば、とりあえず空中に投げ出されることは防げる。

ロコン「リン!」

まずいな。リンはもうだいぶ地面から離れてしまった。

ロコン「掴まれぇぇぇ!!」

どこに投げてもなぜかオートでポケモンに向かって飛んでダメージを与える飛び道具、『石のつぶて』。本来の用途とは違うがそれをロープの先に括り付けて投げれば、リンに向かってロープが自動で飛んでいく便利道具の完成である。

よし。うまくいった。

あとはロープを手繰り寄せるだけ。
 ▼ 352 1◆MR00PBvMIc 17/03/31 17:03:22 ID:vwgxU4sI [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「は〜。ありがと。」

ロコン「結構落ちるな……」

バッシャーーン!

!?

着水。勢いのまま地面に叩きつけられるが、しっかり受け身をとる。

ジガルデ10「……着いた。『地下空洞の湖』。」

ロコン「いてて……湖?ここは湖なのか?」

ジガルデ10「多分な……暗くて周りは見渡せんが。火狐。ちょっと照らしてみろ。」

ロコン「……『日照り』っ!」

小さな火球が打ち上がり、太陽になる。かなり明るくなったとは思うが、奥までは見渡せない。天井は低くはないが、湿った土のようで、脆そうに思える。先ほど僕らが落ちてきたところに、ぽっかりと黒い穴が空いている。

水には流れがない。地面が落ちてきたことで波紋が生まれ、放射状に広がっていることからそれがよくわかる。

Rロコン「……ここにその……もう一体のジガルデがいるの?」

ジガルデ10「多分な。そして恐らくここが、『精霊の砂漠』のオアシスの水の最終目的地だ。」
 ▼ 353 マクロー@ゴーストジュエル 17/04/01 01:48:25 ID:oyYxyGDc NGネーム登録 NGID登録 報告
面白すぎ
支援せざるを得ない
 ▼ 354 ルタリス@イワZ 17/04/01 15:57:25 ID:aO.iWQpc NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
Z支援
 ▼ 355 1◆MR00PBvMIc 17/04/01 16:04:04 ID:8PilECaw [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「水の最終地点?」

ジガルデ10「ああ。恐らく……あのオアシスに入った水は、地面に染み込むかなんかして、長い時間をかけてこの湖まで辿り着く。その証拠に、あっちを見てみろ。もう目も慣れてきただろう。」

指された暗闇へ僕とリンは目を凝らす。よくみると、青白い光とかすかに水滴が水面を打つ、ピチョン……という音が聞こえる。

Rロコン「たしかに……水が天井から滴ってるってこと?」

ジガルデ10「そうだ。そして、あの光は『時の歯車』だ。」

ロコン「……あれが…ときのはぐるま…」

Rロコン「綺麗な光……」

初めて見た。いや、正確にはまだ見えないが、美しいものだということはわかる。魅了されるものがある。

そこに立っているだけでエネルギーが溢れ出しそうな、神秘的な光だ。

思わずうっとりと、立ち尽くすしかなかった。
 ▼ 356 1◆MR00PBvMIc 17/04/01 16:17:05 ID:8PilECaw [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデ10「さて、だが謎だな。……おい!雪と炎の子狐!」

ロコン「……」

ジガルデ10「おい!!」

ロコン「え!?……あ、ごめん。つい……」

Rロコン「綺麗だった……」

呼ばれても気付かないとは、迂闊だった。

ジガルデ10「綺麗なのはわかるが、夢中になり過ぎるなよ。心を乱されるぞ。」

ジガルデ10「よし。……じゃあまずもう一体の私を探さないといけないわけだが、何も動くものはない。どうする?」

ロコン「……え?」

ジガルデ10「ついでに言うと、ここに何も無かったら私達は脱出にも一苦労だが。」

Rロコン「……え?……ちょっと待って、あなたが、私達をここへ落としたんだよね?当然プランがあってのものだよね?」

ジガルデ10「……」

ロコン「……」

Rロコン「……」

やっぱりだめじゃねぇかぁぁぁ!!!
 ▼ 357 1◆MR00PBvMIc 17/04/01 23:44:21 ID:8PilECaw [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデ10「……ここに空間があって、何もないって思わなかったし……こっちになんか気配感じたし……」

ロコン「そうゆう問題じゃないじゃねぇかぁぁぁ!!まず出れないじゃん!!どうすんの!!??」

前々からの不安と不満が爆発する。自分も少しびっくりするくらいの大声が出た。『地下空洞の湖』に声が響き渡る。

ジガルデ10「えっと……その…「ちょっと静かに。」

Rロコン「ちょっと静かにして……」

ジガルデの謝罪を遮ってリンが制止する。

ロコン「どしたの?」

Rロコン「何かがくる……姿は見えないけど、かすかに水が動く音がする……」

ジガルデ10「……?」

全員口をつぐむ。この空間は相当地下に位置しているので、生物がいるとしても微生物くらいのものだろう。もし、何か音がしたと言うのなら、それは即ち、この空間に僕ら3匹以外の何かがいるということだ。


………………ザザァ………


 ▼ 358 1◆MR00PBvMIc 17/04/02 14:27:54 ID:uVMvY3kA [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……聞こえた。ジガルデ。」

ジガルデ10「ああ。聞こえた。」

Rロコン「やっぱり?なんの音?何かが泳いでる?」

ジガルデ10「……仮にこれをもう一体の私とすると、心当たりがある。『ほごしょく』っつー技がある。確かに水の中だったら、この暗さだ。ほぼ完全に見えないようになるだろう。」

……なるほど。ほごしょくか。だとしたら確かに見えないようになることも分からなくもない。

ただ、疑問が残る。

ロコン「……なんで隠れる必要があるんだ?」

ジガルデ10「分からぬ。とりあえず、こちらから仕掛けてみるか?」

Rロコン「……あっ、待って。」

ジガルデ10「?」

Rロコン「あなたのやってることは不安だからエンがやって。」

ジガルデ10 「(´;ω;`)」
 ▼ 359 1◆MR00PBvMIc 17/04/02 15:37:08 ID:uVMvY3kA [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……かえんほうしゃっ!」

水中に向かって炎を放つ。水が蒸発し、聞き慣れない音を出しているが、気にしない。

ロコン「……はっ」

火炎を止める。

ザザザァァ……

Rロコン「ねぇ……あれ……」

ジガルデ10「奇妙な光景だな。」

湖面に穴が空いている。だのに、水は形を崩さない。まるでそこに何かがあって、水が流れ落ちることを阻んでいるようだ。

……いや、実際、何かがあるんだろう。

ロコン「……あくのはどう!」

Rロコン「マジカルシャイン!」
 ▼ 361 1◆MR00PBvMIc 17/04/02 15:55:14 ID:uVMvY3kA [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最小限に威力は抑えた。蚊すら潰せないほどに。気を悪くすることはあるかもしれないが、怒るほどのダメージではないだろうと思う。

ドオン!

空中で技が受け止められる。やはり、何かがある。

ジガルデ50「……オオオオ…」

出てきた!

ジガルデ10「おお!!出てきた!『コアXー4』!こっちだこっち!」

ロコン「……知り合い?」

ジガルデ10「ここらへん一帯のセルを纏めるコアだ。私は『Xー2』。……おーい!こっちだ。」

ジガルデ50「……」

Xー4が近づいてくる。緑の巨躯をが水をかきわけ、距離が近くなる。

……それだけだ。なのに…なんだ?この違和感は?
 ▼ 362 1◆MR00PBvMIc 17/04/02 16:06:36 ID:uVMvY3kA [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデ50「……」

ジガルデ10「……ん?なにを…」

ピタリと止まってしまった。まだ距離が2〜3M開いている。どうしたのだろうか。





バシャッ


ドッ

ギュン





ズドォン
 ▼ 363 ァンス!◆f3Uv8Ug51Q 17/04/02 16:08:02 ID:jhtNmYk6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 364 1◆MR00PBvMIc 17/04/02 16:26:19 ID:uVMvY3kA [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
何が起きた?

緑の巨体が消え、隣にいたジガルデ10%はもういない。瞬間的に風圧が隣を駆け抜けた。

『神速』。その二文字が浮かぶ。

瞬きの一瞬にも満たないほんの僅かな時間、それでも攻撃するには十分だったと言うのか!?

素早く後ろを向く。

緑──いや、紅いオーラを纏った巨体の後ろ姿が壁際に見えた。壁に突っ込んだんだろう。壁に大きな亀裂が走っている。そいつも、いまゆっくりとこちらを見る。


壁には、物言わぬ人形と化したジガルデ10%がめり込んでいた。


ジガルデ50「……オオオ…」

ロコン「……!!?リン!!」

Rロコン「……!マジカルシャイン!」
 ▼ 365 ルネアス 17/04/02 18:53:40 ID:kSlH2nrk NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
>>364
アローラロコン、マジカルシャイン覚えなかったよう
な…?
 ▼ 366 ケッチャ@アシレーヌZ 17/04/02 19:18:46 ID:uVMvY3kA [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>365
Oh……すみません。ちょっと書きだめの方でミスりました。オーロラビームに変換しといてください。
 ▼ 367 ッチール@ヨクアタール 17/04/02 19:26:26 ID:uVMvY3kA [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そういや結構前にもマジシャ使ったような……
もしあったら変換しといてください。

すみませんでした
 ▼ 368 1◆MR00PBvMIc 17/04/02 20:41:23 ID:uVMvY3kA [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オーロラの壁を作り、目くらましの幕を貼る。ジガルデはドラゴン・地面タイプであるので氷タイプのオーロラビームの中に簡単に突っ込みはしないだろう。

ジガルデ50「グオオオオ!!!」

地下空間が崩壊しそうな咆哮があげられる。耳が、鼓膜が痛い。

ゴオオオオオオ!!!

雄叫びでオーロラの幕が消えた。うっそだろ……

物凄い形相で睨みつけてくる。

ジガルデ50「グオオオオ!!!」

まずい。首を引っ込めた。飛び込んでくる準備だ。溜めている。

まず、なんで攻撃されなきゃいけないんだ!?

Rロコン「ちょっと待ってぇえぇ聞いてなぁぁい!!!」

ロコン「僕も聞いてなあああぁぁい!!!」

見切れ!神速のスピードを!!
 ▼ 369 1◆MR00PBvMIc 17/04/03 08:29:54 ID:riKZp6Hk [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデ50「グオオオオ!!!」

バシャッ

来た!?

ヒュッ




体を思い切り捻って跳ぶ。例え当たっても衝撃を受け流せるよう……




ガシュ



ドズゥウウン!



 ▼ 370 1◆MR00PBvMIc 17/04/03 08:40:08 ID:riKZp6Hk [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
湖面に紅い血が滲む。

ロコン「ちょっと待って待て!!」

間一髪、直撃は免れたが、何箇所か風圧で切り裂かれた。

狙いは僕の方だったようで、リンはまだジガルデがいた場所を呆然と見つめている。

……まぁ、ここまでは夢で見た通りだ。避けれたのはそのお陰だし、ここで死なないことはわかっていた。

ジガルデと再び相対する。

ジガルデ50「キサマハ、何ヲ守ルノダァ!」

ジガルデ50「我ハヤツノ思想ニ共感シタ!!!ソレノ邪魔ヲスルノナラ!怒リノ淵へ!沈メ!!!!」

ジガルデ50「『グランドフォース』!!」

ここから先は未体験ゾーン。全ての経験をフル稼働させていけ!!


ロコン「……誰の思想だか知らないけどな!!とりあえず、お前を…倒す!!!」


遥か下の湖の底から、黄金の光がまるで亀裂のように広がっていった。
 ▼ 371 ネッコ@リゾチウム 17/04/03 12:00:02 ID:F6gpIaxg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 372 1◆MR00PBvMIc 17/04/03 13:35:08 ID:riKZp6Hk [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今確認したらロコンもソラビ覚えねぇじゃん!!
すみません。情報収集が足りませんでした…

これに関してはちょっとかなり設定に組み込んじゃってるので、特別だと納得して下さい。
すみませんでした。
 ▼ 373 1◆MR00PBvMIc 17/04/03 16:32:05 ID:riKZp6Hk [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ここで、こちらのステイタスも少し確認しておこう。

僕の技は、かえんほうしゃ/ソーラービーム/あくのはどう/フレアドライブ
大文字は使い勝手が悪かった。

リンの技は、吹雪/冷凍ビーム/粉雪/オーロラビーム
氷技で固めている理由を前聞いたら、苦手な相手は全て僕に任せる、とのことだった。

……有効打はやはり氷技だろう。

キィィィィィィ


ドォォォンン!!!

湖面がうねっていることが、爆発の威力を物語っている。

だが、先程の神速に比べたら驚くほどでもないし、地面を使う間接攻撃だから水上にいる時点でダメージはほぼない。

ジガルデ50「『龍の息吹』!!」

ロコン「ソーラービーム!」

龍のエネルギーと光のエネルギーが混ざり、飛び散る。
 ▼ 374 1◆MR00PBvMIc 17/04/03 22:57:05 ID:riKZp6Hk [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「吹雪!」

広範囲、高威力の氷の秘技。『吹雪』。爆炎を抑えるとともに、水を凍らせることで僕たちが動ける範囲を大きくする。更に水ごとジガルデを固定できることが狙いにあるだろう。

ピキピキピキピキ……

凍っていく波がジガルデへ向かっていく。

ジガルデ50「……ソンナモノガ効クト思ウナァ!!」

氷の波がジガルデを捉えた。瞬く間に氷に包まれていく。紅いオーラが、氷と反射して美しさを感じるほどに輝きを放っている。

バキィィィン!

やはり間接的ではダメか……。いとも簡単に砕かれた。

ジガルデ「『神速』」

ロコン「リン!隙を作る!一瞬だから、攻撃して!」

この間、ジガルデが首を竦める僅か1秒の隙の会話である。聞き取れなくても、意思疎通ができていることを信じるしかない。

ロコン「『フレアドライブ』!!」
 ▼ 375 ャロップ@こわもてプレート 17/04/04 03:04:58 ID:vPhzNPnY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しーえん
 ▼ 376 ッサム@ハイパーボール 17/04/04 05:23:39 ID:clGscDfg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 377 1◆MR00PBvMIc 17/04/04 08:19:52 ID:TtvbQHMw [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
炎の鎧を身に纏い、『俊足のタネ』を口に入れる。これを食べると、一時的であるが自らの移動速度を倍速まで引き上げる。

神速。

さっきは掠った時の風圧だけで体が切り裂かれた。

見切れ。

今度は真正面からぶつかって、押さえ込まなくてはならない。ちょっとビビって、少し芯を外しただけでぶっ飛ばされるだろう。

ジガルデ「グオオオオ!!!」

自分が倍速になったおかげで、さっきよりは軌道がマシに見える。

赤を纏った緑の弾丸が向かってくる。

──ここだ!!

ロコン「おらぁぁぁぁ!!!」
 ▼ 378 1◆MR00PBvMIc 17/04/04 08:31:49 ID:TtvbQHMw [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドッ

ロコン「ぐっ……ああああああ!!!!」

ジガルデ50「オオオオオ!!」

燃え上がれ。消し炭になれ。

早く避けたい。そんな気持ちに駆られるが、ここで避けるといることは、即ち死んだ時だ。

Rロコン「れいとう、ビィィィムゥゥゥ!!!!」

……来た!

リンは『氷のオーブ』を持っている。よってリンの放つ氷は炎による影響を受けない。

巨大な氷の束が、ジガルデに突き刺さる。

ジガルデ50「……!?」

『神速』に集中していたであろうジガルデはパニックに陥った。そして、『冷凍ビーム』に意識を向けた時には、遅かった。

ジガルデ50「オオオオオ!!??」

冷凍ビームで吹き飛んだ。僕も、ようやく圧力から解放される。

───その時だ。

ジガルデの体が、消えた。
 ▼ 379 1◆MR00PBvMIc 17/04/04 14:34:49 ID:TtvbQHMw [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「……え!?」

ロコン「なっ!?……『ほごしょく』か!?」

ジガルデ50『ゴ名等ダ。タダ、ソレダケデハナイゾ。』

空間のあちこちから声が聞こえ、反響している。どうやら音で場所を特定することも出来なさそうだ。

ジガルデ50『オロロロロ……先程ノレイトウビームハ効イタ……ダガココカラハソウハイカン。』

Rロコン「『雪降らし』!」

リンを中心に黒雲が広がり、細かな氷の粒が降り始める。

Rロコン「姿が見えないと言っても、完全に存在が消えたわけじゃない!この『霰』のエネルギーによって、私の『吹雪』はあなたを必ず捉える!」

『吹雪』が巻き起こる。ダメージを与える目的もあるが、姿を捉えるためが大きいので広範囲に薄く広がっていく。

……と、『吹雪』が何かを感知した。勢いが5つに分散し、それぞれの標的へ……

5つの標的?

相手は一体なのに…?

まだ何か仕掛けががあるのか?
 ▼ 380 1◆MR00PBvMIc 17/04/04 14:52:18 ID:TtvbQHMw [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデ50?『『『『『龍の息吹!』』』』』

五ヶ所へと放たれた吹雪が、同じく五ヶ所から放たれた龍の息吹に相殺される。やはり間違いない。5匹いる。

ロコン「……なんでだ……?なんで5匹もいるんだ……?」

ジガルデ10『オロロ……教エテヤロウカ?今ノ私ハ、10%ガ5匹イルノダ。』

Rロコン「……そんな…1匹のポケモンが5匹になるなんて……」

ジガルデ10『私ハ体ヲ50体ノ細胞デ構成シテオル。ソノウチ10体ガイレバ、一ツノ機動性ヲモッタ生物二ナレルノダ。』

ロコン「……!?」

ジガルデ10『……サテ、無用ナ話ハ済ンダ。死ンデ貰オウカ。』

ジガルデ10『神速』
 ▼ 381 1◆MR00PBvMIc 17/04/04 15:06:55 ID:TtvbQHMw [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドガッ

ロコン「ぐあっ!」

くそっ……ただでさえ早いのに……姿を消しているなんて……

ドガッ

Rロコン「きゃっ!」

ロコン「リン!ううあっ!」

くそっ!5匹一斉に襲って来ている!破壊力は落ちてるけど、何発も食らえるもんじゃない!

どうする?相手は体を分裂させるポケモン……そうだ!そういえば……

──────

「1,相手のエネルギー……つまり再生力がなくなるまで相手を倒し続ける。」

「2,再生する暇がないほどの破壊力で吹き飛ばす。」

「3,相手の『核』となる部分を打ち抜く。」

──────

体を分裂させるポケモンを倒す方法……聞いといて良かった。

さて、こうなると本体をどうやって見つけるか……コアの核を見つけなくては……
 ▼ 382 1◆MR00PBvMIc 17/04/04 15:18:58 ID:TtvbQHMw [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
手持ちは……よし。十分だ。

ロコン「くらえ!」

今投げたのは、おなじみ、『石のつぶて』をロープに括り付けたものだ。自動で相手に向かい、ダメージを与えてくれる便利な道具。

ガッガッガッガッガッ

ジガルデ10s「!?」

捉えた!

ロコン「『フレアドライブ』!」

フレアドライブを纏った足でロープを踏みつける。ロープには、あらかじめ油を染み込ませてあるのだ。

ゴウッ!

引火ァァァァ!!!

ジガルデ10s「ウグアアア!!!」

Rロコン「粉雪!」
 ▼ 383 1◆MR00PBvMIc 17/04/05 08:24:35 ID:aHZqnIm. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
炎ごと凍りついていくジガルデ達。本体ならば、一瞬早く抜け出すはず。

ジガルデ10「舐メルナァ!」

1匹が飛び出した。一瞬だが、その姿を脳裏に焼き付ける。

ジガルデ10s「オオオオオ!!!」

他の4匹も思ったより早々に脱出したようだ。

──見つけた!

ロコン「『縛り玉』!」

地面と空中を『縛り玉』の力が走り、ジガルデ達が氷から出て来たそのままの姿で固まる。

ロコン「……よし。リン、聞いて。本体が分かった。」

Rロコン「ハァ、ハァ…本体?」

ロコン「あそこの一体……!あれだけ胸の六角形が青色だ…!向こうでのびてるジガルデは、確か赤色だった……だとすると、あそこにコアがあるんじゃないか!?」

Rロコン「……うん。分かった。よし…オーロラ『よく分かったね。』

!?
 ▼ 384 ョンチー@4ごうしつのカギ 17/04/06 03:46:56 ID:Sws4H9/U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 385 1◆MR00PBvMIc 17/04/06 22:39:52 ID:dkSXpeac [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……!?どこから……!?

?『ふふふ……せっかく伝説のポケモンを見つけて……時の歯車のエネルギーをこれから戴こうとしてたのに……』

ロコン「誰だ!出て来い!!」

?『ふふっ……やだなぁ……出て来てと言われて出てくる敵はいないんじゃなくて……?』

ロコン「……そうだな。確かにそれは…」

一理ある。

Rロコン「納得してどーすんのー!!」

ロコン「……姿見えないし……打つ手が……全部…」

ここでジガルデの本体を見破ったことを賞賛する発言があったということは、戦いの一部始終、もしくは全て見ていたのだろう。きっと現状持っている武器では対抗できない。

どうする……?

?『……あれぇ?君は確か……えーと……ちょっと待って……』

?『……』

?『……予定、変更かなぁ。』
 ▼ 386 1◆MR00PBvMIc 17/04/06 23:09:59 ID:dkSXpeac [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
?『前言撤回。……姿、見せてあげるよ。』

どこからか聞こえるその声は、次第に形を帯びていった。そして、まず見えたのは、黄色い二本の棒だった。

やがてそれは、今まで見たものと色の違う、ウツロイドの姿になった。

色ウツロイド「…やぁ。」

ロコン「ウツロイド……!!」

Rロコン「なんでUBがここに…!?いや、それよりその色……!!」

色ウツロイド「……ふふ。私はウルトラスペースの中でも、特に強い遺伝子を持つ存在として産まれた、生まれながらの『戦闘種族』。最初にウルトラスペースに住み始めた、全部で7匹のUBの遺伝子を改造して私の遠い祖先から受け継いで来た、『一族の長』の力の象徴。」

色ウツロイド「……とまぁ、私たちの血生臭い歴史はまた今度話してあげよう。それより、今は君……そこのロコン君。君を今から、『誘拐』しようと思う。」

ロコン「な!?一体どういうつもり……」

色ウツロイド「ふふふふ……今は君の弱点も見えてる……」

ロコン「……弱点?…まさか……!?」

色ウツロイド「『どくづき』!」

ロコン「リン!危な

──────
 ▼ 387 スモウム@サイコシード 17/04/07 01:04:16 ID:cK/zQ62k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドキドキ
 ▼ 388 ルガレオ@きりのはこ 17/04/07 15:40:21 ID:x8J3Br1Y NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 389 1◆MR00PBvMIc 17/04/08 10:11:38 ID:reEtsVBQ [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter5 ウルトラスペースと『謎の場所』

──────

……薄れゆく意識の中、何か懐かしい感じがした。

懐かしい感じ……いや、それとは少し違ったのかもしれない。

感じたものは……言いようのない恐怖感。そして強烈な自責の気持ち……


『1つしかないものは分け合えない 分け合えないと奪い合う 奪い合えば足りなくなる 争わず奪い合わず美しく生きていくには命の数を減らすしかない』


……このセリフはなんだ?誰が言ったんだっけ?

僕ともう一人……メガシンカを扱う金髪のポニーテルの少女……

くそ……思い出せない……


思い出すのは、敗北感だけだった。

──────
 ▼ 390 1◆MR00PBvMIc 17/04/08 10:20:04 ID:reEtsVBQ [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
──────

ロコン「うう………」

Rロコン「エン……?起きてるの……?」

ロコン「……リン…?一体ここは……うっ!」

話そうとして腹の疼きに思わず顔をしかめる。お腹の方を見ると、内出血のように紫色に染まっている部分があった。

Rロコン「エン!……寝てていいよ…」

ロコン「……うん。ありがとう。」

と言っても床はゴツゴツの岩のよう。十分に体を伸ばすこともできない。

落ち着いて辺りを見回す。周囲三方向は壁に囲まれており、もう一方には鉄格子がはめられている。全体的に薄暗い感じだ。

……牢屋?

Rロコン「……あの時、ジガルデと戦って……思い出せる?」


言葉を聞くと、徐々に記憶が戻って来た。

──────
 ▼ 391 1◆MR00PBvMIc 17/04/08 10:27:12 ID:reEtsVBQ [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色ウツロイド「『どくづき』!」

ロコン「リン!危ない!」

ウツロイドがリンを狙った。黄色い触手が毒々しい色に染まり、疲労と恐怖で動けないリンへ矢のような速さで振りかぶる。

間に合え!


ドスッ!


ロコン「が……は…」

食らった……間に合った……

そこから意識が薄れて……

────
 ▼ 392 1◆MR00PBvMIc 17/04/08 14:53:00 ID:reEtsVBQ [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「リン……怪我ないの…?」

Rロコン「うん。エンが庇ってくれたし……で、その後ね、ウツロイドが時の歯車を飲み込んじゃったの。」

ロコン「飲み込んだ……?」

Rロコン「そう。正しくは……触手で包み込む感じだったんだけど……その後、光り出したの。ウツロイドが。」

Rロコン「その時は苦しんでるようだった……体がピクピクしてた……だけど、それが急にシーンってなって、時の歯車の光が見えなくなって……」

ロコン「……なって?」

Rロコン「……エンが……連れていかれそうになっちゃって…私も抵抗したんだけど……気にも留めないで私ごと触手で絡め取って…………空間に穴を開けてしまって……そこからは私も意識を……」

ロコン「っていうことは……ここはまさか…」

Rロコン「……私も…エンと同じことを考えてる。」

ロコン「じゃあまさか……本当にここは……ウルトラスp「言わないでっ!!!」

Rロコン「…言わないで……お願い……怖いの…………」

ロコン「……」

リンは体を震わせていた。ここで、リンがどれだけ僕が起きるのを待っていたのだろうか、僕は知る術もない。
 ▼ 393 1◆MR00PBvMIc 17/04/08 17:18:34 ID:reEtsVBQ [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズン…ズン…

ロコン「……リン、僕の後ろに下がって。」

それから暫く、僕もリンも眠っていた。起きたのは、足音がしたからだ。

だいぶ腹の具合も良くなった。よし、なんとか立てるぞ……

Rロコン「誰だろ……」

ズン…ズン…

格子の向こうの暗闇に影が見えた。

白い姿の口のバケモノ。『アクジキング』だ。

色アクジキング「キブンハドウダ。」

ロコン「……良いわけないだろ。早く元の世界に返せよ!」

色アクジキング「ガハハハハ!!ソウメクジラヲタテルナ。オマエタチヲモトノセカイニカエスニハ、マズイクツカシツモン二コタエテモラウ。イイナ?」
 ▼ 394 1◆MR00PBvMIc 17/04/09 10:03:59 ID:RaON0Bwo [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……質問?なんのことを……いや…それより……

ロコン「質問?……質問?質問?……それだけの為に……?僕らを…リンを!こんなとこへ?」

リンは僕の後ろで未だに震えている。

色アクジキング「ソウダ。」

ロコン「ふざけるな!!お前は急に知らないところで、知らないポケモンに捕まる恐怖を知ったことがあるのか!?そんな場所で、一人でいることの恐怖を味わったことがあるのか!!?」

色アクジキング「……ジャアギャクニキクガ!キサマラハセカイガジョジョニチイサクナッテイクゼツボウをシッテイルノカ!?」

ロコン「……世界が…小さくなっていく…だと?」

色アクジキング「……シラナイノカ。スベテノハジマリハ……オマエダ。ロコンノコゾウ。」

ロコン「……何?」

色アクジキング「シツモンソノイチ。『キサマハナニモノダ?』」
 ▼ 395 1◆MR00PBvMIc 17/04/09 10:22:32 ID:RaON0Bwo [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……何者か?僕は僕だ。ロコンという一匹のポケモンだ。それ以上でも以下でもない。」

色アクジキング「……ホウ。ウソヲツクナヨ。キサマニハ、ソレイジョウノジジョウガアルハズダ。」

ロコン「それ以上の事情?……まさか、お前知ってるんじゃ……?」

色アクジキング「……」

ここで隠しておく意味は非常に薄い。ここでこいつの怒りを買えば、リンを危険に晒す危険性さえある。

ロコン「……良いだろう。僕は元人間の、記憶喪失のポケモンだ。」

Rロコン「エン?大丈夫なの?」

アクジキングは何食わぬ顔でこちらを見下ろしているままだ。

色アクジキング「デハフタツ。『キサマハナゼ、セカイセント、ジクウセンヲコエルコトガデキタ?』」

……世界線と、時空線?

ロコン「何を言っているかすらわからない。世界線と時空線とはなんだ?」

色アクジキング「トボケルナ!」

ロコン「とぼけてなんかない!」

色アクジキング「……イイダロウ。ツイテクルガイイ。コノセカイノゲンジツヲオモイシルガイイ。モシソレデモトボケルヨウナラ、キサマニヨウハナイ。」
 ▼ 397 クロッグ@あついいわ 17/04/09 16:09:38 ID:XwucW3.M NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 398 1◆MR00PBvMIc 17/04/09 17:51:45 ID:RaON0Bwo [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガチャン

牢屋の鍵が開いた。ゆっくりと警戒しながら外に出る。リンも付いてくるが、僕の後ろだ。

色アクジキング「オイ。スコシデテイル。」

アクジキング1「リョウカイ。」

アクジキング2「ショウチ。」

牢屋の外、中からは見えない角度にアクジキングが2匹いた。なるほど。脱出しようとしたら、こいつらが襲ってくるわけだ。

色アクジキング「コッチダ。ツイテコイ。」

大きな背中に隠れるようについて行かされる。前は全く見えない。建物の構造はわからない。

……狭い通路だ。

色アクジキング「……ホントウニ、キオクガナイノカ?」

ロコン「……何回聞かれようが無いものは無い。」

色アクジキング「……ソウカ。」

どこか落胆したような声だった。
 ▼ 399 1◆MR00PBvMIc 17/04/10 18:49:36 ID:mCoLV2mQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「ココダ。ツイタゾ。」

通路から急に大きな広間に出てきた。そこは電気も無く、ただ暗い空間だった。

……上はまるで天井が無いかのように、ドス黒い。

ロコン「ここになにが……?」

色アクジキング「ソウダ。ココニハナニモナイ。」

Rロコン「ふ……ふざけてるの?」

色アクジキング「ナニモナイ、ガアルノダ。」

ロコン「どういうことだ?」

色アクジキング「コノウエハ、マッタクベツジゲンニツナガッテイル。モシクハ、ドコヘモツナガッテナイカモシレン。」

色アクジキング「ワレワレハココヲ、『mystery zone』トヨンデイル。」

色アクジキング「イマ、ワレワレノセカイハコノmystery zoneニツブサレルノヲマツダケノウンメイニアル。」
 ▼ 400 1◆MR00PBvMIc 17/04/11 20:09:03 ID:phIJrLsg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
潰される……?世界が?

ロコン「どういう……?」

色アクジキング「……ハジマリハ、アルアサダ。」

──────
(以下色アクの回想平仮名でお送りします。)

我々は昔からここウルトラスペースで生きてきた。そしてその中で沢山の困難も当然あった。その中の一つが、『時空災害』と呼ばれる災害だ。

時空災害とは、突然何もないところから大量のエネルギーが放出され、次元に穴が空く現象だ。。大きいものだと我らの種族一の大きさを誇るテッカグヤ一族でさえ飲み込まれて、消えてしまう。

それに対し我々は研究を重ね、その内、とある事実に辿り着いた。



世界は一つじゃないという事実に。
 ▼ 401 ンダー@プレミアボール 17/04/12 01:13:08 ID:ymzgnAeE NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 402 1◆MR00PBvMIc 17/04/12 19:08:16 ID:eMwmB/M6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
我々の一族に、昔、『ソルガレオ』『ルナアーラ』『コスモウム』『コスモッグ』というポケモンがいた。彼らはUBではあるが、ここではない別の場所に住み、その場所を誰も知ることはなかった。

不思議なのが、彼らがここにいる時は、唯の一度たりとも時空災害が起こることはなかった。

疑問に思った我らの仲間が、彼らをそっと尾行した。

そして、こことは違う、緑のある、空のある、光のある世界を発見したのだ。

同時に、彼らが世界を超える時、巨大なエネルギーが発生することがわかった。それが、『時空災害』だったのだ。

当然、ウルトラスペースにいたUBたちは困惑し、やがて困惑は怒りになり、迫害に成った。

彼らはニ度と此処へは帰ってこなくなった。

それが間違いだったことに気づいたのは、すぐだった。
 ▼ 403 ラス@シュカのみ 17/04/14 09:11:38 ID:hXc7ux3Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 404 1◆MR00PBvMIc 17/04/15 09:36:39 ID:s5O9w.fY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
すみません。
ここから一週間ほど更新ができません。
 ▼ 405 バルドン@ヒメリのみ 17/04/15 14:27:53 ID:yIe0U.TU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>404
!?気長に待ちます
 ▼ 406 ラッタ@フーディナイト 17/04/15 21:17:05 ID:m7jaN2F2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 407 ラエッテ@きよめのおこう 17/04/20 04:42:51 ID:wkiyvxgU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 408 トシゲッコウガ@そうこのカギ 17/04/21 22:11:13 ID:geQ9dmPw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まだかな
 ▼ 409 17/04/23 11:05:42 ID:Tl38I7V2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
彼らは次元に穴をあけるとき、同時に大量のエネルギーを放出していた。

我らはそれを時空災害であると考えていた。それは間違いではない。しかし、その時空災害があるのはある意味必然というものだったのだ。

例えると、地震と同じようなものだ。

地震というものは、海のプレートが陸のプレートに潜り込み、それが元に戻ろうとする反発力で発生する。より深く潜れば潜るほど、反発力も大きくなり、より大きな地震が起こる。

同じように、時空間にもひずみというものが存在する。

ここウルトラスペースは、その時空間のひずみによる影響を最も強く受ける位置にあるのだ。

彼らは定期的に時空間に穴をあけ、世界を超えるときにそのひずみのエネルギーを逃がしてくれていたのだ。

それがなくなったということは……わかるな?

今までは、海のプレートが少し潜り込んでも、時空災害としてそれが放出されていた。

それがなくなり、どんどんもぐりこんでいるプレートに、われらは気づかなかった。

それから数年間は、時空災害は起こらなかった。


数年後、今までとは規模が桁違いの時空災害が起こった。
 ▼ 410 17/04/23 11:08:08 ID:Tl38I7V2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
すみません
なんかコテが入力できないようになってて
 ▼ 411 ッピ@アクロママシーン 17/04/25 05:34:48 ID:Lp/HQE.U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 412 マワリ@フォーカスレンズ 17/04/26 21:56:38 ID:bJI6RnK. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 413 プ・コケコ@6ごうしつのカギ 17/04/27 20:48:28 ID:vWsvSnSs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 414 1◆MR00PBvMIc 17/04/27 21:45:40 ID:La0HfX5c NGネーム登録 NGID登録 報告
──────

色アクジキング「……コレガイマオキテイルコトノハジマリダ。」

ロコン「……へぇ。そりゃ大変だな。」

色アクジキング「……ナンダト?」

ロコン「同情はするさ。だけど、だからと言って僕らがこんなところに来る理由なんて何一つ聞こえない。」

Rロコン「……エン。逆撫でしない方が…」

ロコン「なんで僕を狙う?」

今となっては、知りたいことはそれだけだ。世界が潰されることは分かったが、それは単なる自己責任だろう。僕や、リン、……それとこの場にはいないがアブソルも狙われているらしいが、全く話が繋がらない。

色アクジキング「……オマエガ、キッカケ、ダカラダ。」

──────
 ▼ 415 1◆MR00PBvMIc 17/04/29 09:43:15 ID:eUkwyMlk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
我らもソルガレオ、ルナアーラとまでは及ばないが、次元に穴を開ける力を持っている。まぁこれは別に我らに限ることではない。全てのポケモンが持っている力だ。微弱すぎるがな。

巨大な時空災害をきっかけに、今までの時空災害があった必要性を知った我らは、定期的にこのウルトラスペースの全国民の力を使い次元に小さな穴を開けることを始めた。

最初こそ苦痛だったが、徐々にバランスが取れて、時空災害は以前のように短い間隔で起こるようになった。

そこへ、とんでもない出来事が訪れた。

『影世界』の崩壊だ。
 ▼ 416 ビルドン@かいのカセキ 17/04/29 14:05:07 ID:Rv7FFWl6 NGネーム登録 NGID登録 報告
しえーん
 ▼ 417 1◆MR00PBvMIc 17/04/29 22:47:38 ID:eUkwyMlk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
この世界は3本の軸が絡み合うことで構成されている。

『時間』『空間』そして『世界』だ。

時間と空間については特に説明はいらんだろう。世界軸とは、要するにバランスのことだ。

全く違う性質を持つ時間と空間の間に、まるでスライムのようにどんな形にも変化し、全く違うもの二つを結びつけ、安定させた。

いわば、『反転世界』の存在、この世の裏側の世界。そこには光は差さず、生物は唯一匹の、『反転世界の王』のみ……

そこは、全ての世界のバランスをとっている。ここウルトラスペースとも繋がっているし、お前らの世界とも繋がっている。

そこが崩れるというのはことは、即ち全ての世界の崩壊を意味する。

今現在、影世界はほぼ崩壊状態だ。

そこが崩れるきっかけが、ロコンの小僧に関係している。
 ▼ 418 1◆MR00PBvMIc 17/05/04 18:47:02 ID:NTAspyTk [1/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
自保守

全然更新できず本当ごめんなさい。
 ▼ 419 1◆MR00PBvMIc 17/05/04 20:13:48 ID:NTAspyTk [2/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
──────

色アクジキング「……イエルノハココマデ。ナニモシラヌキサマニハナシタトコロデムダナヨウダ。」

ロコン「ちょっと待て。ここまで話しといてだんまりってなんだよ。」

色アクジキング「……マダワカランカ。ホントウニムダナジカンダッタヨウダ。……オイ。ツレテイケ。」

アクジキングが背を向けた。去るつもりらしい。

……こんな中途半端に話を切られてたまるか。まだ何も解決していない!

ロコン「待て!『かえんほうしゃ』!」

暗い空間をオレンジ色の光が照らす。

mystery zoneは暗いままだが。


ドゴオオン!

かえんほうしゃは背中に命中し、見慣れた爆炎が飛び散った。十分な手応えだ。
 ▼ 420 1◆MR00PBvMIc 17/05/04 20:24:54 ID:NTAspyTk [3/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
ゴオオオ……

ロコン「ハァ…ハァ……」

Rロコン「エン……」

怒りのままを得たかえんほうしゃ。リンすら一歩も動けない。今までで一番の破壊力のような気がする。

──しかし、自分でも分かっていた。こんなことをしてもどうにもならないと。

色アクジキング「……ムダダ。」

爆炎の向こう側に見えた黒い影。こちらを振り返ることはない。

周りを取り囲む炎など、頬を撫でる風のように。それ程度にしか感じていないのだろう。

カミツルギ1「テイコウハヨセ。」

カミツルギ2「オトナシクシロ。」

カミツルギ3「コッチヘコイ。」

カミツルギ4「モヤスナヨ?ゼッタイモヤスナヨ?」

……囲まれた。勝てる気はしない。

──────
 ▼ 421 1◆MR00PBvMIc 17/05/04 20:31:25 ID:NTAspyTk [4/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
──────

Rロコン「……どうする?」

ロコン「……逃げるさ。もちろん!」

牢屋へ逆戻りか。だがむしろ監視が薄いのは好都合。

Rロコン「……うん!」

リンも少しは慣れたようだ。元気が戻ってきている。

……さて、どうしよう。どうしたものか?

確か見張りはアクジキングが2体いたっけな。そこさえどうにかすれば逃げること自体は難しくないように思うけど……

そもそも僕ら2体でもようやくUB一体と同レベルだしなぁ。

ロコン「どうしようかねー?」

Rロコン「とりあえずノープランなのね。」


?『安心せよ。我が誘導する。』

 ▼ 422 1◆MR00PBvMIc 17/05/04 20:47:56 ID:NTAspyTk [5/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
……誰だ?聞いたことがある声だけど……

?『ここじゃよ。ここじゃ』

Rロコン「……どこ?」

?『ここだって!…………よし、具体的に言おう!バックの中!』

ロコン「バックの……?」

トレジャーバックを開ける。中で光っているのは……『ジガルデキューブ』だ。

ジガルデキューブ『お主ら!大丈夫か?』

ロコン「まさか……ジガルデ!?」

ジガルデキューブ『如何にも!』

Rロコン「え……?この中に入ってるの?」

ジガルデキューブ『……まぁ、正確には我の一部がな……ご存知の通り、我の本体のうち一つはお主らのいる世界とは別の場所でのびておる。ただし、この中には我のセルが5体!入っておる。我の名は『コアXー3』。2と4が世話になったな。数日前のUBによる大遠征の際、退却するUBにくっついてウルトラスペースを監視しにきたのじゃ。』

ジガルデキューブ『我自身は別の場所にいるが……セルを通じてお主らと話をしておる。事情は復活したXー2から聞いた。お主らが元の世界に帰れる場所が一つ!ウルトラスペースにも存在する!そこへ我が誘導しよう!』
 ▼ 423 1◆MR00PBvMIc 17/05/04 20:58:35 ID:NTAspyTk [6/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
こいつ……噛ませじゃなかったのか!

ロコン「ありがとう。だけどそれ以前にね、まず牢屋の外にいる敵をどうにかしないといけないんだけど。」

ジガルデキューブ『その心配はない。少し待っておれ。』

Rロコン「待つって……一体何を…?」

ガチャリ

あれ?

牢屋の鍵が開いた。そして、何かが入ってきた。

?「………………きたよ……」

……なんか喋ってる?

?「脱出…したい……だから………僕…案内……する…」

ジガルデキューブ『来たか!『グソクムシャ』!』

グソクムシャ「僕……グソクムシャ。これは……僕の仲間たち…コソクムシ。」

コソクムシ1「……よろ」

コソクムシ2「……しく」

……なんかめんどくさい奴が来たな。
 ▼ 424 ガフシギバナ@スチールメモリ 17/05/05 00:43:03 ID:vH7zhIpI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
やっと更新きてた
支援
 ▼ 425 1◆MR00PBvMIc 17/05/05 10:59:18 ID:Se865XhA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
キィ…

錆びた鉄が擦れ合う音を立てて、グソクムシャが牢屋のドアを開ける。まるで武士のような精悍な姿には似つかわしくない片言で喋るそいつの両手の装甲には、コソクムシが一匹ずつ乗っている。

グソクムシャ「時間……少ない……急ぐ…」

手招きをされ、恐る恐る牢屋を出る。そこには、見張りをしてたアクジキングが2体、気絶して転がっていた。

ロコン「これ、お前が?」

グソクムシャ「……」

質問には答えないスタイルらしい。だが、倒れているアクジキングには大きな打撃痕が赤々しく残っている。恐らく、一瞬のうちに強力な突きをくらったのだろう。

Rロコン「『であいがしら』……?」

グソクムシャ「……」

答えない代わりに、頷いた。どうやら、かなり強いらしい。
 ▼ 426 1◆MR00PBvMIc 17/05/05 11:26:54 ID:Se865XhA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
暗い廊下を音を立てずに走る。行動は慎重に。しかし、大胆に。

コソクムシ1「……!」

グソクムシャ「……」

右腕にいるコソクムシがピクピクする。グソクムシャはそれを見てルートを変えたり、隠れたりする。辺りに敵は見えないが、暫くするとUBが現れる。

ジガルデキューブ『コソクムシは非常に敏感なポケモンじゃ。空気の流れや振動を敏感に察知し、危機を回避する。但し戦闘になると弱いがな。』

ロコン「へぇ……ところで今はどこに向かってるんだ?」

ジガルデキューブ『さっきのmystery zoneのあった部屋じゃ。』

Rロコン「そこに何かあるの?」

ジガルデキューブ『mystery zoneに入るだけじゃぞ?』

Rロコン「……え?」

ロコン「……は?」

……嫌な予感。
 ▼ 427 1◆MR00PBvMIc 17/05/06 22:08:00 ID:0s1iuGXg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……要するに死ねって言いたいの?」

ジガルデキューブ『何を言うか。我がお主らを殺そうとしてるように見えるか?』

Rロコン「いや、まず姿見えないから…」

ジガルデキューブ『これは一本取られた。確かに姿は見えんな。』

ロコン「リン……そういうことじゃないよ……えーっと…さっきのアクジキングの話を聞くに、今ウルトラスペースはあれに呑み込まれてしまいそうなんでしょ?ってことは、あれに入るってのはまずいことじゃないの?」

ジガルデキューブ『まぁそこに関しては気にするな。あの中に入ってもすぐ死ぬ訳ではないから安心せよ。』

ロコン「……」

……安心できねぇ……『すぐ』ってとこが絶妙に安心できねぇ……

一抹どころじゃない不安を抱え、先を走るグソクムシャを追う。

──と、唐突にグソクムシャが足を止めた。どうやらコソクムシ二匹と喋っているらしい。

グソクムシャ「……ダメ………引き返す…」

……え?
 ▼ 428 1◆MR00PBvMIc 17/05/06 22:16:29 ID:0s1iuGXg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「引き返す……ってどういうこと?」

グソクムシャ「……」

あああ…!!!なんか喋れぇ!!!ちくしょぉぉぉぉ!!!

グソクムシャ「……」

Rロコン「あの……?」

コソクムシ2「ぼくが説明するね。最初の予定は、近いしあの場所に行くつもりだったけど、あの部屋になぜかUB各種族の長が4匹揃ってる。ぶっちゃけ勝てない。」

お前、喋れるんかい!!!……と突っ込みたいが、時間の無駄なのでスルー。

コソクムシ2「という訳で、今からこのUBの根城を脱出して、別の場所にある『なぞのばしょ』を目指すことにしたよ。」

Rロコン「軽く言うわね……って言うか、なぞのばしょって?」

コソクムシ2「mystery zoneをこっちの言葉に訳すと、なぞのばしょ、ってなる。」

コソクムシ1「UBと仲良くする訳じゃないから、同じ言葉を使う必要はないってのがうちのボスの持論なんだ。」

ロコン「……ボス?誰?」
 ▼ 429 ザンドラ@ユキノオナイト 17/05/10 15:52:28 ID:TbRxId6s NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 430 1◆MR00PBvMIc 17/05/11 20:23:34 ID:TiIz9huA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コソクムシ1「ボスの名前はね……イテッ」

何かを口に出そうとしたコソクムシ。だが、肝心なところの前で黙っていたグソクムシャが小突いた。

グソクムシャ「……少し……黙る…情報……与える………必要……無い…」

コソクムシ1「ラジャ」

……チッ。徹底してやがる。

ロコン「……まぁいいや。それで?どうすんの?ジガっち。」

ジガルデキューブ『ジガっちってなんじゃ!?我、これでも一応伝説のポケモンじゃぞ!?』

Rロコン「まぁまぁ。どうするの?」

ジガルデキューブ『……さっきもグソクムシャが言った通りじゃ。まずは脱出を考えることじゃな。』

グソクムシャ「……行く」

ロコン「……」

ついていけば、何か分かるだろう。少し、気になることもある。
 ▼ 431 ラマネロ@しんかいのキバ 17/05/13 13:47:47 ID:ZLpwR7Ts NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 432 1◆MR00PBvMIc 17/05/13 19:05:09 ID:KmVCnYiM [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ジガルデキューブ『次の角を左じゃ。もう出口は近い!』

ずっと廊下を曲がったり走ったり続けていた。ついにこの物騒な場所から脱出するための扉が見つかったらしい。

ロコン「あった……!扉だ!」

グソクムシャ「……止まらない……走る…続ける……『であいがしら』!」

いち早くとび出したグソクムシャ。緑色に輝く爪を振りかざし、恐らく鉄製の重苦しい色をした扉をいとも軽々と吹き飛ばした。

ジガルデキューブ『ここから先は暫く荒野!即ち最も危険な場所じゃ。駆け抜けろ!』

Rロコン「もう疲れたぁ……」

しかし足は止めない。リンは物心つく前から探検隊を見習いから始めている。こんな道で折れるほど体力はヤワではない。

グソクムシャ「……」
 ▼ 433 1◆MR00PBvMIc 17/05/13 20:42:03 ID:KmVCnYiM [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
辺りに見えるものは何もない。横に見えるのは、時折何か光る鉱物が含まれているのか知らないが、青黒く光るまるで岩場のような大地。地平線が見える。前方には、遥か向こうに見える黒い森のようなものだけ。

そして後方は、今まで僕らがいた建物。大量の三角形によって造られた幾何学模様が刻まれている、城のような建物。真ん中に一つ巨大な塔と、左右、そして後ろに少し小さな塔を構えた城だ。

ロコン「あんな場所にいたのか……」

コソクムシ「余所見しないで。急ぐよ。ホントに危ないんだ。」

前を見ると、グソクムシャは脇目も振らず走っている。さっきは隣にいたのに、もう2Mほど離されてしまった。

ロコン「ちぇ……」

僕も同じように走る。

グソクムシャ「……」

と、グソクムシャが足を止めた。つられて急ブレーキをかけるが、そう急には止まれない。

ロコン「ととっ……どうしたんだ?」

グソクムシャ「……先に行け。」

ロコン「え?」

鋭い目つきで、空を見上げている。普通に喋ったことを突っ込むこともできないほど、そこには戦場の『武士』の威圧感が満ち溢れていた。
 ▼ 434 1◆MR00PBvMIc 17/05/13 21:09:04 ID:KmVCnYiM [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
空を見る。見えたのは、この世界で初めて見る深緑の色。自然にしか出せない色。つまり、葉。

もしあれが本物の木の葉なら、もしこの辺りに見慣れた森が、木があるならどれほど喜んだことだろう。

あの葉っぱは、攻撃のために鋭く研ぎ澄まされ、何者をも切り裂く刃である。

コソクムシ1・2「『ワイドガード』!」

コソクムシから飛び出た茶色の壁は、『はっぱカッター』を通さない。原理は謎だ。

?「ホオ。ヨクフセイダ。ホメテヤロウ。」

グソクムシャ「……」

ヒラヒラと、空気抵抗を受けて全身武器、また紙のポケモンが降って来た。名前は……カミツルギ。しかし、やはり色が今まで見たものと違う。今までのは橙色を含んだ、どこか明るい色だったが、このカミツルギは銀色に輝き、より一層鋭く、気高く見える。

色カミツルギ「ヨクニゲレタモノダ。ヨホドケイビガアマカッタヨウダナ。」

グソクムシャ「……!」

何も言わず、また何も聞くことはないと言わんばかりにグソクムシャが鈍い緑色に輝いた腕を叩き込む、がカミツルギは冷静にそれを受け止めた。その衝撃波で二匹を中心に刃物で切ったような傷が地面に広がった。

色カミツルギ「……フム。『デアイガシラ』、カ。タシカニスバラシイ『カタナ』ダナ。ダガフミコミガアサイ。」

色カミツルギ「ホントウノ『ツルギ』ノツカイカタヲオシエテヤロウ。……『リーフブレード』!!」
 ▼ 435 1◆MR00PBvMIc 17/05/13 21:27:14 ID:KmVCnYiM [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こちらも緑色の光を纏っている。だが、グソクムシャのそれとは全く違う。もっと輝いている。まるで本物の『刀』を鞘から抜いた様に、空気を切るような輝きだ。

キィィィン!!!

色カミツルギ「……ホウ。ウケトメルカ。」

グソクムシャ「…『アクアブレイク』」

パァン!

二つの刀が弾ける。二匹とも衝撃で後方に吹き飛ぶが、さも何事もないように堪える。

グソクムシャ「……先に行け。こいつは俺が止める。」

ロコン「一緒に戦うよ。一人じゃ、時間がかかるだろ?」

グソクムシャ「お前らが太刀打ちできる相手じゃない。俺の任務は、お前たち二匹を無事に元の世界へと返すこと。仮に3対1でも相当時間がかかる。ならば俺が止める。お前たちにはコソクムシを一匹付いて行かせる。」

グソクムシャ「……すぐ追いつく。心配は無用だ。」
 ▼ 436 ツドン@ふしぎなおきもの 17/05/14 00:07:36 ID:lMbq5SG2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グソクムシャかっこよす
 ▼ 437 q◆MR00PBvMIc 17/05/14 08:24:37 ID:r9C1F6ic [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今グソクムシャは、『3対1でも時間がかかる』と言った。しかし、その後『すぐ追いつく』とも言った。

きっとこいつなりに心配をかけないようにしたんだろう。

ロコン「……わかった。先に行く。」

グソクムシャ「……」

初めてグソクムシャの口角が上がった。だがそれはほんの一瞬、すぐに再びカミツルギと向かい合う。

グソクムシャ「……『アクアブレイク』!」

水流を刀のように研ぎ澄まし、両の腕に纏わせる。美しい清流の輝きとともに、グソクムシャがカミツルギへ突撃していく。

色カミツルギ「キサマラノサクセンハ、ツツヌケダガ……マァ、イイフミコミダ!『リーフブレード』!」

ロコン「リン!行くよ!」

Rロコン「うん!」

グソクムシャとカミツルギを迂回し、先へ進む。物凄い斬撃音が聞こえた。
 ▼ 438 q◆MR00PBvMIc 17/05/14 12:23:23 ID:r9C1F6ic [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キィン!キキィン!ガッ!

色カミツルギ「……ヤルナ!」

グソクムシャ「……!」

色カミツルギ「ダガ、ナカママデマモレルカ!?『ハッパカッター』!」

グソクムシャ「……!…俺の部下を舐めるな。」

────

空気を裂く音が後方から聞こえる。はっとして振り向くと、エメラルド色に輝く『はっぱカッター』が追って来ている。

ロコン「広範囲技……!くそ、『かえんほう「止まるなよ。」

声のする方……地面を見ると、コソクムシが付いてきていた。

コソクムシ「『ワイドガード』!」

障壁が現れ、はっぱカッターを阻む。

Rロコン「あ、ありがとう!」
 ▼ 439 q◆MR00PBvMIc 17/05/14 21:41:35 ID:r9C1F6ic [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

色カミツルギ「フフ……ニゲラレタナ。オマエノイウトオリダッタ。アナドッテイタヨ。」

グソクムシャ「……そうか。」

色カミツルギ「……ナニヲタクランデイルノカシランガ、ドノミチブジニカエレルトオモウナ。ヤツザキニシテ、ジクウサイガイ二ブチコンデヤル。イマニゲタヤツラモナ。」

グソクムシャ「そうか。だが勘違いするな。」

色カミツルギ「?」

グソクムシャ「別に俺は何も企んでなどいない。俺はボスの命令に従って、任務を遂行するだけ。そして今、貴様の敵はこの俺一人だ。先のことを考えるのは、先にしておけ。」

色カミツルギ「ナルホド。イッポントラレタナ。ナラバ、スグカタヅケルトシヨウ。」

グソクムシャ「……貴様ら、何を計画している?」

色カミツルギ「メイドノミヤゲ二、マッカナチシブキヲアゲテシネ!『リーフブレード』!」

グソクムシャ「……断る。『アクアブレイク』!」

────
 ▼ 440 q◆MR00PBvMIc 17/05/14 21:52:48 ID:r9C1F6ic [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

……グソクムシャは大丈夫なんだろうか?

ロコン「……なぁジガルデ。やっぱり引き返した方が……」

ジガルデキューブ『阿呆を抜かすでない。お前たちが行っても勝負にならぬ。グソクムシャの邪魔をするだけぞ。それよりも……そろそろ見えてくるから気をつけろ。『不思議のダンジョン』じゃからな。』

Rロコン「ウルトラスペースにも、不思議のダンジョンがあるの!?」

ジガルデキューブ『ああ。最近できたばかりらしいがな。名は、そうだな……『星空の森』とでも呼ぶことにしよう。そっちのが、楽しそうじゃろ?』

あえて楽しそうな場所に聞かせている手前、楽しくないんだろうな。

ロコン「……わかった。とりあえず進もう。」
 ▼ 441 コリータ@ぼうけんノート 17/05/15 21:12:11 ID:/jSimM/A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
久々のダンジョン探検きたあああ
 ▼ 442 1◆MR00PBvMIc 17/05/16 21:08:33 ID:en1vpB0Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「はぁ…はぁ……くしゅん!」

ロコン「ハァ、ハァ……リン、大丈夫?」

Rロコン「うん……ちょっと……体温が…上がり過ぎて……」

ジガルデキューブ『なんじゃ。もう疲れたのか?大変なのはこれからじゃぞ。』

くそ……幾ら走ったと思ってるんだ……お前は物理的に荷物なくせして……

ジガルデキューブ『ここが『星空の森』の入り口じゃ。』

ゆっくりと顔をあげる………すると眼下に広がるのは……

そこに広がっている『星空』という言葉に偽りはない。真っ暗闇にところどころ光る結晶のようなものが輝いている。プラネタリウムをも凌駕する天の川のような森がある。

……いや、『森』と言う言葉には語弊がある。なぜならそこに色らしい色は何もない。ただ真っ暗闇に小さな光が点いたり消えたりを繰り返しているだけなのだから。恐らく『木』は一本もないだろう。多分、何か岩のようなものが、何かものすごい力で捻じ曲げられて、細長く伸びたのだろう。

Rロコン「……ちょっと気味が悪い場所。」

ロコン「……どうやってこの崖を降りるのさ?」

ジガルデキューブ『何、もちろん探検隊じゃろ?ならば、探検隊に相応しい降り方があるであろう。』
 ▼ 443 ンダース@きせきのみ 17/05/18 22:44:11 ID:NLdRfKiE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 444 q◆MR00PBvMIc 17/05/19 18:21:48 ID:iIiuCFCo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒュウウゥゥ……

冷たい風が頬を撫でて、またどこかへ去っていく。風が吹く度に、ロープがギシギシと音を立てるのがなんだか不安を煽る。

ロコン「……よっと……リン!いいよ!」

ロープから足を話して、地面に着地。同時にロープを引っ張って合図する。上を見てもダンジョン特有の濃い霧がかかっているので、リンの姿を確認できない。声が通る事もない。

ただ、なんとなく、声はかけなければ気が済まない。それだけの話だ。

ロコン「……あれか?」

ここはウルトラスペースの中でもかなり特殊な場所だと言っていた。特殊であるために、UBですらおいそれと近づくことはないとジガルデは言っていた。

『あれ』は僕の目の前を浮遊する謎の青い正八面体のことである。地面からの光を反射し、不気味に光るそいつは、目の前の生物の記憶を読み取り、メタモンのようにそれに変身する。簡単に言えば、あいつの前に出なければいい話なので、今は『ドロンのたね』により透明になって隠れた。

ギシィ……ギギィ…

荒縄が擦れる音が聞こえる。どうやら、リンも降り始めたらしい。
 ▼ 445 1◆MR00PBvMIc 17/05/21 12:56:15 ID:5seAHigg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
悪役SSの方やってたんで更新できませんでした。

今日はわかりませんが、またボチボチ更新していきます。
 ▼ 446 1◆nOASXtW3bU 17/05/21 15:27:54 ID:5seAHigg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=598142
>>445
質問されたので、暇な人は読んで貰えると幸いです。(宣伝)
 ▼ 447 ッポウオ@ヨクアタール 17/05/25 01:42:01 ID:cwVUiA2s NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 448 1◆MR00PBvMIc 17/05/25 16:19:06 ID:8lO6ojV2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ぁぁぁぁ………」

ロコン「……?」

Rロコン「きゃぁぁぁぁ!!」

えー……なんで落ちんの?なんでロープから手ぇ離すかなぁ……直撃コースじゃん……

Rロコン「きゃあ!!」

ロコン「うぎゃぁ!!」

僕の体にリンの体が触れる。これだけなら至福かもしれないが、触れるなんて生易しくないのが哀しい。

めり込んどるがですよ……

Rロコン「いててて……でも不思議と痛くない……あれ?エン?どこ?」←見えてない

ロコン「」

まぁ、二匹とも無事ダンジョンに入った。
 ▼ 449 1◆MR00PBvMIc 17/05/25 16:23:37 ID:8lO6ojV2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


Rロコン「ホントごめん……」

ロコン「もう済んだし、別に痛くないし、いいよ。……ジガルデ?次は?」

ジガルデキューブ『ただ進め。と、言いたいが……』

ロコン「……が?」

何を勿体ぶっている?

ジガルデキューブ『あれ。』

ロコン「あれ?……あ。」

見つかった……

鈍い青に輝いていたそいつが、赤く発光している。

ロコン「……かえんほうしゃ!」
 ▼ 450 1◆MR00PBvMIc 17/05/26 15:14:31 ID:UV71hPD. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドォン!

口から息が漏れる、と同時に炎が爆発した。まぁ、倒れないだろうが先手は取った方がいい。

正八面体『……』

溶け出した。中から何か出てくる。

Rロコン「……すごーい。」

ロコン「……へぇ。逃げる?リン?」

中から出て来たものは殻の八面を砕き、巨大化していく。確かに僕の記憶にある姿のポケモンだ。

ロコン「……ああ」

しかし、ここまでくるとは言葉がない……まさか、マジで自在か……?伝説だろうと……


キュレム?「ヒュラララ……」


キュレム?「……排除スル。『竜の波動』!」
 ▼ 451 1◆MR00PBvMIc 17/05/26 16:15:41 ID:UV71hPD. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
鎌首をもたげ、エネルギーが集中されていく。紛れも無い『龍』の力。本物だ。

Rロコン「れいとうビーム!」

龍と氷のエネルギーがぶつかり、相殺された。周りの木のような岩がメキメキと音をあげる。

ロコン「リン!逃げよう!『縛り玉』っ!」

空中を迸る縛り玉の力。キュレムをしっかりと拘束してくれる。

Rロコン「うん!」

キュレム「グオオオオ!!!」

咆哮が響き渡る。本物のキュレムは物腰柔らかな態度だったが、本性はこんな感じなのだろうか。

ロコン「……!」

考えてる暇があるのか。逃げろ。

それだけだ。
 ▼ 452 ルード@ラムのみ 17/05/27 23:32:28 ID:pwy3JLLU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
wkwk
 ▼ 453 1◆MR00PBvMIc 17/05/28 14:13:11 ID:U8xJ2Jus [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グオオオ……


ロコン「もう、走ってばっかだ……」

Rロコン「だいぶ……離れたかな……はぁ、まだ叫んでるけど……」

走ってばっか、と愚痴ってはみるが、走らなければ死ぬ。

ロコン「……リン。バッチはどう?動かない?」

探検隊バッチは光をなくしている。つまり、もしこのダンジョンで倒れた場合、ダンジョンから脱出はできないと言うことだ。

Rロコン「……ううん。だめ。」

ロコン「……うん。」

淡い期待は、泡に戻ったようだ。

……しかし、運が悪けりゃキュレムだらけのモンスターハウスに入ることになるかもしれないわけか。対策が必要だな。
 ▼ 454 1◆MR00PBvMIc 17/05/28 20:06:25 ID:U8xJ2Jus [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデキューブ『……ピンチを乗り切ったのならば、早う進め。時間はそう無いぞ。』

ロコン「……あぁ、うん。リン、行こう。」

Rロコン「うん。」

命令されたのが少し癪に触った。だが、今僕の考えを支配しているのは別のことだったので、声には出ることはなかったようだ。

……ここでなら、僕の失われた記憶も見えるのでは?

なんだか慣れてしまったが、元々僕は人間。

俗に言う『記憶喪失』という状態だ。

もしかしたら僕の失った記憶を、呼び起こしてくれないだろうか。

?「おい、迷子か?」

背中に冷や水をかけられたように目を見開いた。リンも、浮いた右前脚を地面に下ろすことなく、固まっている。

……後ろに、誰かいる。
 ▼ 455 カリオ@ピーピーエイド 17/05/30 21:18:21 ID:VVQl9ZJQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しいいえん
 ▼ 456 1◆MR00PBvMIc 17/05/30 23:00:12 ID:tQ.SgryQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
後ろをそっとふりかえった。

そこには、見たことがある紅く光る艶のある筋肉質なボディ、だがしかし、今まで見てきたものとは一線を画す、エメラルド色に輝く色違いの脚。

色マッシブーン「空ッ、全ッ絶後のォォォォォォォ!!!!超ォォォ絶怒涛ォォォォのUBォォォォ!!!!」

色マッシブーン「筋肉を愛し、筋肉を愛し、筋肉を愛しィィィィ!!!」

色マッシブーン「筋肉に、愛されたUBォォォォォォォォ!!!」

色マッシブーン「ハードヴォイルド(ダンディーな低音)、鍛え抜かれた大胸筋(大胸筋をピクピクさせながら)、ハンサムフェイスゥゥゥゥゥゥ(腹式呼吸)!!!」

色マッシブーン「すゥゥゥべてえの男の中の漢の生みの親ァァァァ!!!」

色マッシブーン「身長2.8M、体重508.567kgゥゥゥ!!!」

色マッシブーン「そう、全てをさらけ出さなくても見た目から優しさが滲み溢れるこの俺はァァァァ!!!」

色マッシブーン「ウルトラスペェス(ダンディーな低音)在住のこの俺はァァァァ!!!」

色マッシブーン「マッ!!!シ!!!ブゥゥゥンンンンン(デクレシェンド)!!!!」

色マッシブーン「…………」

色マッシブーン「イェェェェェェェェェェェェェェェェェェイ!!!!!!」


ロコン「……」

Rロコン「……」
 ▼ 457 ルキー@アイスメモリ 17/05/31 17:27:11 ID:RRy3M/3Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おくちあんぐり
 ▼ 458 1◆MR00PBvMIc 17/06/03 13:55:47 ID:won.YDR. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……」

色マッシブーン「……」

Rロコン「……」

色マッシブーン「……」

ポージングを一人決めているマッシブーンを眺めて、時間が過ぎる。何から切り出せばいいのやら、全くわからない。

色マッシブーン「……」

色マッシブーン「……すまん」

ロコン「……いえ…別に……」

謝られた。

色マッシブーン「これは信じてくれ。私は決して怪しい者などではない。君たちは迷ったのだろう?私が元の世界へ送ってやろう。」

別のポージングを決めつつ、話しかけてくる。

……て言うか経験的に言ったらこいつはマッシブーン達のリーダーのはず。

僕らを知らないのか?

何か目的があるのか?
 ▼ 459 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 12:43:20 ID:Z9ww/136 [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……適当に話合わせるか。

ロコン「……元の世界?」

色マッシブーン「ああ。勿論、ここはある意味『墓場』のような場所だ。恐らく君達は、突然!空気に空いた謎の穴に吸い込まれたのだろう?」

一言一言喋るごとに違うポーズになる。ぶっちゃけ面白い。

ロコン「……ええ、そうなんです。」

色マッシブーン「近頃は時空間が不安定でな。その時偶然に空いてしまった異次元の穴に吸い込まれてしまうと、必ずここへやってくるのだ。大抵はゴミだが。」

色マッシブーン「だがしかし、ここには膨大なエネルギーが漂っている。俗に言う『パワースポット』なのだ。そしてここには時空から抜け出た『記憶』も漂っている。だから変な立体も居たりするが。」

Rロコン「じゃ、私たちはどうすればいいの?」

色マッシブーン「私と逢えたことが幸運だったな。100日前に感じた胸騒ぎから、ここにいて正解だった。」

間違いねぇ。こいつアホだ。

色マッシブーン「ここの奥地に、時空間の入り口がある。私がそこまでついていこう。」
 ▼ 460 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 13:06:04 ID:Z9ww/136 [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マッシブーンを先頭に歩く。マッシブーンはいかにも慣れた手つきで先を警戒しつつズンズン進む。

色マッシブーン「君達は名をなんと言う?因みに私は『ムスクル』というのだが。」

Rロコン「私はリンって言います。」

ロコン「僕は、カル……あれ?」

色マッシブーン「ん?カル……なんと申した?」

Rロコン「カル……何?」

ロコン「……?いや?なんでもない……名前はエンって言います。」

カル……口をついて出て来た。名前?

僕の本名……?

色マッシブーン「む?なんだあれは?」

キュレム「ヒュララ……」

あ、やべ。
 ▼ 461 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 14:23:50 ID:Z9ww/136 [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュレム「ヒュラ……『レイトウビーム』!」

ロコン「かえんほうしゃ!………あああああああ!!!」

押し、きれぇぇぇ!!!

キュレム「……っ!?ガアアア!」

かえんほうしゃがキュレムに当たる。そこそこダメージはあるだろう。だが、決定打に欠ける。

色マッシブーン「雪の子よ。少し奴の動きを止めれるか?」

Rロコン「わ、私?……うん。やってみる。」

色マッシブーン「太陽の子よ。なかなか筋はいいが、どうも決定的な一撃にはならないな。私が一撃で決める。少し、時間を稼いでくれ。」

ロコン「……分かった。」

恐らくこいつはUBの中でもかなり上の立場。そして、経験的には色違いのポケモンはかなり強い。

実力、見せてもらおう。
 ▼ 462 シャーナ@ひきかえけん 17/06/04 14:27:30 ID:Ohc3477M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 463 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 14:41:19 ID:Z9ww/136 [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「キュレム!こっちだ!『フレアドライブ』!」

炎を纏って走り回ってはいるが攻撃するためではない。あくまでフリだ。それだけでも、かなり注意を引くことができる。

キュレム「ヒュラララララ!!!『凍える世界』!」

苛立って来たな。全体攻撃に切り替えやがった!だが、作戦通り。

キュレムから絶対零度に近い超低温の冷気が放射状に広がる。冷気は地面を這い、あっという間に氷で包む。普通なら、滑って動けないところだ。

……だが、炎を纏う僕には関係のない話である。むしろここからだ。

ロコン「かえんほうしゃ!」

空気中に散布された冷気がかえんほうしゃで熱せられて、水へと還る。その水滴がキュレムに付着する。
 ▼ 464 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 14:52:34 ID:Z9ww/136 [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュレム「……?『リュウノハドウ』!」

必殺技が破られ、龍技に切り替えたか。だが、既に遅いんだ。

Rロコン「ふぶき!」

りゅうのはどうごと吹雪が襲う。ただでさえ僕に注意を向けていたキュレムは当然、後ろからのリンの不意打ちに対抗できない。体に付着した水滴があっという間にカチコチになり、キュレムを固定していく。

キュレム「……ググググググ!」

よし、止まったな。あまり時間はないだろうが。

Rロコン「ムスクルさん!……あれ?」

ロコン「リン!どうした!?」

Rロコン「あれ?いや……あ!いた。」

ロコン「あ?うわっ!?」

色マッシブーン「待たせたな……時間稼ぎありがとう。」

いつの間にか僕の前……キュレムを正面から捉える位置にいる。

色マッシブーン「んん……『気合いパンチ』!」

キュレム「……!?」

ドズン!!!
 ▼ 465 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 15:27:05 ID:Z9ww/136 [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュレムの顎が跳ね上がり、ついて行くようにキュレムの巨大な体躯が重力に逆らう。

遅れて風が吹く。

周りの岩が、削れる。

ロコン「なっ……!?」

Rロコン「きゃあ……!?」

色マッシブーン「んん……実に……」

キュレムが光の粒になって、消えて行く。倒した。

色マッシブーン「……ハードヴォイルド(ダンディな低音)。」
 ▼ 466 ェークル@ラティアスナイト 17/06/04 18:29:50 ID:Lvn9drWc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大量更新キターー!!
 ▼ 467 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 21:07:48 ID:Z9ww/136 [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……すごい、な……」

もしあれが自分に当たれば、当たった部分が間違いなく消し飛ぶだろう。それにリンの近くからいきなり僕の近くまで来た。瞬発力も眼を見張るものがある。

色マッシブーン「……よし!では進もう。」

Rロコン「……はい!」

ロコン「……はい」

確か100日ほど前からここにいると言っていたな。だとすると、僕らのことを知らない訳だ。助かった。

色マッシブーン「……ところでなんだったのだ?ここに私以外の仲間が来るはずはない……君らの記憶の一部なのか?さっきの怪物は。」

ロコン「はい……キュレムって言うポケモンです。」

色マッシブーン「ほう!なかなかのpower(ダンディーな低音)だった。だとすると、君たちはあれほどの怪物と会ったことが他にもあるのか?」

Rロコン「キュレムさんほどじゃないけど、他にも強いポケモンはたくさん見たことがあります。……それが?」

色マッシブーン「いや!なんでもない。ただ……」

色マッシブーン「強い者と闘えると分かると、漢は筋肉が疼いてくるものだ!」
 ▼ 468 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 21:42:08 ID:Z9ww/136 [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
3F
ゲンガー「ケケケケ……シャドーボール!」

色マッシブーン「さぁ来ぉい!受け止めて、真正面から私は勝つ!」

────
5F
ロコン「そういやムスクルさんやけに言葉上手いね。」

色マッシブーン「時折君たちのように流れてくる者がいるからな。意思疎通を図るためには言葉を話せることが必要だと思ったのだ。」

Rロコン「へぇ〜以外と頭良かったり?」

色マッシブーン「筋肉で魅せる為には頭が必要だ!私は1日に15時間のトレーニングと、2時間の勉強は欠かさん。続けることが大事なのだ。私はスペースにいる誰よりも才能を持ち、優しさを磨き、努力を欠かしていないと自負している。」

────
7F
ジガルデ50「グランドフォース!」

Rロコン「冷凍ビーム!……なんてエネルギー……!?」

ロコン「隙を作る!ムスクルさん!『あくのはどう』!」

色マッシブーン「よし!……冷凍パンチ!」

────
 ▼ 469 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 22:19:39 ID:Z9ww/136 [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
13F-奥地

色マッシブーン「着いた、な。この先はダンジョンではない。見ての通り、一本道だ。ここの道を超えると、ちょっとした広い空間がある。そこに、時空間の穴があるのだ。」

目の前に広がるのは、少し道幅の広い一本道。相変わらずウルトラスペースと言う場所の風景には慣れないが、もう迷わずとも済むと言う安堵がある。

ロコン「(……コソクムシ。グソクムシャは大丈夫なのか?)」

コソクムシ「(さぁ、どうだろう。大丈夫だったら、追いかけてくるから心配要らないよ。遠慮せず進めばいい。)」

Rロコン「ねぇ……あれ何?」

色マッシブーン「……む?いや、分からん。ここへは何度か来たが、初めて見たな。」

ロコン「え?」

ひそひそ話から意識を外し、前を見る。前には、紅い木が生えている。

その天辺には、胎動する大きな赤い実がなっている。
 ▼ 470 1◆MR00PBvMIc 17/06/04 22:29:17 ID:Z9ww/136 [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「参ったな。こんな一本道じゃ、かわすこともできない。太陽の子よ。少し焼き払ってみよ。」

ロコン「……かえんほうしゃ!」

鈍く、暗い血のような赤い色の木が光り輝く炎に包まれる。あれが仮に植物なら、立ってなどいられない筈。

……しかし、そいつは微動だにしなかった。

そして、実が落ちた。

ドサッ……カラカラ……

色マッシブーン「……?」

実「……」

色マッシブーン「よし。太陽の子よ。ここはひとつ、私達漢があれを偵察しようじゃないか。昔から、男は女の前を三歩先に歩くと言うぞ?」

ロコン「……分かりました。」
 ▼ 471 1◆MR00PBvMIc 17/06/06 20:24:56 ID:u0liotbI [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「……」

ロコン「……」

こっそりと歩く。ゆっくり、ゆっくりと進む。

色マッシブーン「……私が叩き割る。何か出て来たら、炎を吐いて焼き尽くすのだ」

ロコン「……一応、気をつけて」

足を止めた。遂に目の前に辿り着いた。その鈍い赤を放つ実は、相変わらず鎮座したままだ。

色マッシブーン「……砕け散るがいい!……『気合パンチ』!」

少しの間を空けて、マッシブーンがその巨大な拳を地面へ振り落とす。先程キュレムを地面から引き剥がした大技だ。まともに地面に当たれば、衝撃波で僕が吹き飛ぶだろう。

にも関わらずその拳を振るったのは、どこかで勘付いていたのかもしれない。

ズン!!!

色マッシブーン「……!!」
 ▼ 472 1◆MR00PBvMIc 17/06/06 22:40:23 ID:u0liotbI [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「『リフレクター』……?」

マッシブーンの拳は届いていない。『実』の周りに、見えない壁が貼られているようだ。そんなことを考えた。

だが、その瞬間、天地がひっくり返った。

自分が何かに吹き飛ばされたと分かるのにそう時間はいらない。

ロコン「うわっ!」

吹き飛ばされた空中で何回転かしたところで姿勢を整えて、足から着地する。足が地面と擦れて煙を上げた。

色マッシブーン「はっ!」

マッシブーンも特に問題なく着地したようだ。心配したリンが僕に駆け寄ってくる。だが、そっちを向く余裕は無かった。

どうやら、実が衝撃波を放ったらしい。

そして、その実からは、今、何かが出ようとしている。

ペキッ

乾いた音と共に、一番上の皮が剥がれ落ちた。
 ▼ 473 カシャモ@ばんのうごな 17/06/07 01:00:15 ID:T4DOWi8o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援支援
 ▼ 474 1◆MR00PBvMIc 17/06/07 18:47:24 ID:3/j7cGJU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まるでもうすぐ新しい生命が産まれる卵のようにカタカタと揺れ動く。

だがしかし、邪悪なオーラは収まることを知らない。

と、唐突に動きを止めた。そして、『実』全体にヒビが入る。どうやら、時間のようだ。

バキィン!

とても植物とは思えぬ暴力的な音を上げて実が砕けた。中から出て来たのは、何やら足と腕を折り畳み、丸くなっているが、人型の、赤い髪と黒い体を持ったもの。

否。人だ。

驚嘆を隠さずにはいられない。

やがてそいつは立ち上がる。

黒を基調とした、赤いラインの入ったスーツ。首回りには白いファーが付いている。髪はまるで獅子の如く逆立つ。

身長は高く、目には黒い闇と、強い情熱を称えている。

だが、何より恐ろしいのは、『僕はこいつを知っている』という謎の感覚だ。
 ▼ 475 イコグマ@ボーマンダナイト 17/06/10 17:40:56 ID:kDfu1JCE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 476 1◆MR00PBvMIc 17/06/10 18:58:31 ID:tCvGnIXM [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「人間……?おい、君たち、知り合いか?」

Rロコン「あれが人間!?初めて見た……知りません、あんなの!エンは?……エン?どうしたの?」

ロコン「うわぁぁぁぁ……ぐぅぅ……ぁぁ……ああああああああ!!!」

頭が割れるようだ。意識が……飛びそうだ。

何かを……思い出そうとしている。

血が、逆流するように脳を襲っている。

あいつの名前は……!!?

?「君たちは切符が欲しいのか、それとも、私を止めるのか。勝負にて示しなさい」

半分なくなりかけた視界の中であいつが取り出したのは、僕は見慣れたもの。白と、赤色のシンプルなデザインのボール。

モンスターボール。

そうだ。

ポケモントレーナー。

あいつは、あいつの名はフラダリだ。

手から離れたモンスターボールから、煙が出るのと同時に、頭の中がリセットされた感覚に襲われた。
 ▼ 477 ョロネコ@スピアナイト 17/06/10 20:23:48 ID:SMsBSmVg NGネーム登録 NGID登録 報告
カエンジシさん登場は流石に草

支援
 ▼ 478 ャラドス@カムラのみ 17/06/10 22:49:09 ID:8nQaBJ9M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
やっぱカエンジシさんはフラダリを出してくるのかな?
 ▼ 479 1◆MR00PBvMIc 17/06/10 23:08:54 ID:tCvGnIXM [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
煙の中から三体のポケモンが姿を現した。コジョンド、ドンカラス、カエンジシだ。

色マッシブーン「いやしかし……まさか人間が変な木の実から出て来たカオスかと思ったら、今度は変な玉からポケモンが出てくるとは……」

Rロコン「人間って……そうなの!?」

ロコン「……違うよ!とりあえず、向こうはやる気だ!」

フラダリ「カエンジシ!『破壊光線』!ドンカラス!『鋼の翼』!コジョンド!『跳び膝蹴り』!」

色マッシブーン「来たぞ!私はあの格闘タイプを!太陽の子は獅子、雪の子は烏だ!」

マッシブーンは蹴りを受け止めた。しかし、あの細い体には、思ったよりパワーがあるらしく、少し離れた。

リンはと言うと、氷の障壁を作り、鋼の翼を防ぐと同時に攻撃を。

そして僕は……

ドォン!

ロコン「危なっ!」

……破壊光線から、ひたすら逃げていた。
 ▼ 480 1◆MR00PBvMIc 17/06/11 13:48:17 ID:9ZDxfw9s [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カエンジシ『埒があかんな……おいガキ!ちいとはは当たるっちゅーことをば知らへんのか!?』

ロコン「喋んのかよ!ってか先にふっかけたのは、そっちだろ!」

カエンジシ『しゃあないやろ!ワイらが主人に仕える事を決めた時点で、ワイらの使命は決まっとんのや!『命尽きるまで従うこと』!それが、今のワイにとっての生きてる意味や!『悪の波動』!』

……モンスターボールか。そんな凶悪なものじゃないだろう。まぁ、敵として出てくるからには、闘いは避けられないことは、

ロコン「分かってるけどな!『あくのはどう』!」

カエンジシ『ガキが!!生意気かまして、生きてられると思うと間違いじゃぞ!!!』

両側から放たれた波動は、中央でぶつかり合う。威力はほぼ同じ。

先手を取ることが、有利に繋がる。

ロコン「『フレアドライブ』!」

カエンジシ『ハイパーボイス!』
 ▼ 481 1◆MR00PBvMIc 17/06/11 18:31:21 ID:9ZDxfw9s [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

色マッシブーン「はっ!ふっ!」

コジョンド『拳をただ振り回すだけ……そんなのでボクが捉え切れると思っているのか?』

色マッシブーン「ふん!……ほう。私もなかなかスヴィングスピード(ダンディーな低音)を鍛えているつもりなのだがな。お前はなかなか捕まらん」

コジョンド『ボクが『柔』ならさしずめお前は『剛』。硬い石を水に落としても、何の意味もない』

色マッシブーン「よそ見はするな!……うむ。これも避けるか。どうやらお前の言う通り、私の今のスタヴィル(ダンディーな低音)ではダメらしいな。」

コジョンド『分かったならさっさと消えろ。我が主人の邪魔だてをするなら、容赦は』

色マッシブーン「誰が、私が諦めたと言った?ハードヴォイルド(ダンディーな低音)な男はな……決して諦めることを知らない。このスタイルが通用せずとも、私には別のスタイルがある。」

コジョンド『……ほう。じゃあ、潰してやるよ。『アクロバット』!』

色マッシブーン「動かざること山の如し!大山が如く、受け止めて、押し潰すのみ!」
 ▼ 482 1◆MR00PBvMIc 17/06/11 18:58:57 ID:9ZDxfw9s [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ドンカラス『ハハハハハ!『鋼の翼』!どうした!?受けてばかりだな小娘!』

Rロコン「……そう言うあなたも私に一回も当ててないじゃない!『オーロラビーム』!」

ドンカラス『ハハハ!当たらんよそんな遅い攻撃!それに俺はまだ一つしか技を見せてない!これは避けれるか!?『燕返し』!』

Rロコン「きゃっ!……痛い!いいよ!そんななら、こっちだって奥の手があるもんね!『雪降らし』発動!」

ドンカラス『ハハ……霰でちびちび削る気か?残念だがそんな時間は……』

Rロコン「『吹雪』!」

ドンカラス『え?ちょま……ギャァァァァァ!!』

Rロコン「余裕ぶっこいているからそうなんのよ!」

ドンカラス『おおお……今のは効いた。侮ってた』

Rロコン「落ちてきたら、新技ぶち込んでやる!」
 ▼ 483 イリュー@タウンマップ 17/06/11 22:08:11 ID:AG.3g0XM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコンかわいい
 ▼ 484 クーダ@おはなのおこう 17/06/14 22:24:32 ID:0f./InD6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
待機
 ▼ 485 1◆MR00PBvMIc 17/06/15 18:25:34 ID:VpXMJdGU [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カエンジシ『破壊光線!』

ロコン「『かえんほうしゃ』!」

未だに技の打ち合いが続く。瞬発的な火力で劣る僕は技を細かく使って、初期で迎撃する必要がある。

フラダリ「……」

……なぜかフラダリは動かない。指示を出さないのか?

カエンジシ『ガキが!』

苛立ちを隠す気が全くないカエンジシ。遂に接近戦をする気か知らないが、突っ込んで来た。

ロコン「……そろそろ向こうは終わるかな?」

ロコン「ちょっと急ごう」
 ▼ 486 1◆MR00PBvMIc 17/06/15 22:06:17 ID:VpXMJdGU [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

コジョンド『アハハハハ!!!どうした?さっきからまるで殻に篭ったカメックスのようだな!そんなに死にたいか!?』

色マッシブーン「……ッ」

コジョンド『……フン。だんまりかぁ。いいよ。期待外れもいいとこだ。さっさと死ね』

色マッシブーン「……」

コジョンド『次に起きるときはあの世!『アクロバット』!』

コジョンド『骨の髄まで砕けろ!』

色マッシブーン「………………ッここだ!」

コジョンド『な!?ちょま……うわっ!』

色マッシブーン「はっはっは!ついに、捕まえたぞ!どうだ!?右腕一本に掴まれる気分は!」

コジョンド『なっ!?くそっ、離せ!』

色マッシブーン「離すくらいなら、初めから捕まえん!」

コジョンド『くそ……!?何故だ!?スピードは僕の方が明らかに上だってのに!』
 ▼ 487 1◆MR00PBvMIc 17/06/15 22:17:45 ID:VpXMJdGU [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「簡単なことだ。お前の動きに私はついていけない。だから私は腹を括って待ったのだ。」

コジョンド『待っただと……!?何を貴様……』

色マッシブーン「私の顔の右から30度の線。私はそこにだけ全神経を集中したのだ。後は貴様が飛び込んでくるのを待つだけなのだよ」

コジョンド『……くそ。だが、ありがとう。ネタバレをしてくれて。もう次はこんなヘマはしない』

色マッシブーン「ははは……何を勘違いしている」

コジョンド『ああ?』

色マッシブーン「次、か。……そりゃあ、全部避けたもんな」

コジョンド『……や、やめろ……』

色マッシブーン「私の……パワァー(ダンディーな低音)……初めて食らうんだもんな……」

コジョンド『やめろ!聞こえないのか!?やめろ!』

色マッシブーン「『気合い……』」

コジョンド『い、いやだ!やめろ!やめろ!やめ

色マッシブーン「『パンチ!!!』」
 ▼ 488 1◆MR00PBvMIc 17/06/15 22:25:24 ID:VpXMJdGU [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

Rロコン「ふぶき!!」

ドンカラス『オオ……効かんな……『鋼の翼』ァ!』

Rロコン「ウソ……吹雪の中を突っ切るなんて……!」

ドンカラス『一発当てれば私の勝ちだ!これしきのこと……これしきの事!!』

Rロコン「……ひっ……ふぶき!」

ドンカラス『効かんと、言っているだろォォォ!!!『鋼の翼』!』

Rロコン「きゃぁぁ!」

ドンカラス『ハ……ハハ……ハハハハハ!勝ったぞ!』


Rロコン「それはどうかしら?」

ドンカラス『なっ!貴様いつの間に後ろに回った!?さっき吹き飛ばしたはず……!くそ!『鋼の翼』!』

Rロコン「きゃぁ!」
 ▼ 489 1◆MR00PBvMIc 17/06/15 22:38:01 ID:VpXMJdGU [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンカラス『ハハ……!今度こそ勝ったぞ!』

Rロコン「それはどうかしら?」

ドンカラス『んなぁ!?一体どう言うこと……!?』

Rロコン「特性『雪がくれ』よ。ふふふ……知らないの?貴方が攻撃してるのはあられに映る私の影。そして、足元見てみて」

ドンカラス『足……げっ!凍ってやがる!?』

Rロコン「貴方が使ってきたのはいずれも全て接触技……つまり貴方が私に攻撃するには、地面に降りる必要がある……そして貴方が最も油断する瞬間……それは勝利を確信した瞬間……その隙を狙うのは簡単だったよ」

ドンカラス『ぐっ……こんなもの直ぐに割って……なんだ?空気が痛いな……』

Rロコン「酸素が凍る温度は−219℃。そして今から貴方を襲うのは、この世に存在しうる全ての原子が運動を止める……もちろん貴方自身も……−273.15℃」

ドンカラス『……まさか』

Rロコン「凍てつけ」

Rロコン「『絶対零度』」
 ▼ 490 1◆MR00PBvMIc 17/06/16 23:24:40 ID:7.Al036M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

カエンジシ『ハァ、ハァ……いつまで避けるつもりじゃ……』

ロコン「ハァ、ハァ……疲れて来たか?じゃあそろそろ終わろうか!『日照り』発動!」

灼熱の火球を打ち上げる。消えかかっていた雪雲を弾き飛ばして、小さな太陽が現れた。

カエンジシ『何をするつもりじゃぁ!』

ロコン「決着だよ!行くぞ!」

高くジャンプし、太陽とカエンジシの直線上に入る。

カエンジシ『目くらましのつもりか!?』

ロコン「『かえんほうしゃ』!」
 ▼ 491 1◆MR00PBvMIc 17/06/17 22:59:39 ID:ejsajdw. [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カエンジシ『……ッッ大文字!』

やっぱり、大文字を打ってきたな!

ロコン「待ってたよ!方向転換!」

体ごと後ろに捻り、かえんほうしゃを後ろに向かって放つ。ジェット噴射の要領で速度を加速して大文字の中に飛び込んでいく。当然『貰い火』を発動させるためだ!

ロコン「止めだ!『フレアドライブ』!」

カエンジシ『……くそがァァ!!!』

ドォン!!バキバキィ!

炎が爆発し、地面を砕く。日照り+貰い火の力は凄まじい。

ロコン「……驚いたね。まだ立っているのか」

カエンジシ『……ワイが……倒れる前に……聞きたいことがある……』

ロコン「いいよ。答えられる範囲でならね」

カエンジシ『なして……ワイが……大文字を打つことが分かったんじゃ……』
 ▼ 492 1◆MR00PBvMIc 17/06/17 23:13:17 ID:ejsajdw. [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……さぁ?運だよ。運」

カエンジシ『ウソを付け。今まで、ワイは……お前に対し……炎技を打つことは……していない。なぜなら……お前は……貰い火なのだろう……?だが…………うぐっ……くそ……』

ズシャァ……

カエンジシが地に伏した。白目を向いている。

ロコン「……」

確かに分かっていた。カエンジシが大文字を打つことが。

素の技威力では明らかに僕の方が劣っている。だがしかし、相手は普段トレーナーの指示で動くポケモンである。そして、トレーナーのいるポケモンは、トレーナーの指示が無ければ相手からの技に対して微妙に反応が遅れる。

だからこそ、僕は小さい技で相手のPPを削り続けた。

『日照り』下での僕の炎技に対して奴が対抗できる技は、『破壊光線』『ハイパーボイス』そして……『大文字』。『悪の波動』では威力的に対抗できない。
 ▼ 493 1◆MR00PBvMIc 17/06/17 23:24:04 ID:ejsajdw. [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかし、カエンジシは焦っていた。決定的な一撃を与えられず、このままでは長期戦になる。

ハイパーボイス、そして破壊光線の残りPPは少ない。悪の波動は、僕も使えるため相殺され、やがてPPが切れる。

ならば、少しでもハイパーボイスと破壊光線のPPは温存しなければならない。

大文字なら、かえんほうしゃに日照り下であっても対抗できる。例え貰い火であっても当てなければ問題はない。

そこが作戦だった。

仮に避けられても日照りが目くらましになり隙を生む。

つまり、将棋で言う『詰み』の状況だ。

と、思った。

そして勝った。結果はそれだけだ。


ロコン「……悪いね。やっぱ運だよ」

カエンジシ『』
 ▼ 494 ゲキ@ヨロギのみ 17/06/18 00:48:12 ID:Yv.0DjRM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
更新嬉しい
 ▼ 495 1◆MR00PBvMIc 17/06/18 17:10:41 ID:GeE015dU [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「リン!ムスクルさん!」

色マッシブーン「太陽の子よ!無事であるか!?」

Rロコン「エンー!終わってるよ〜!」

二人共無事なようだ。リンの隣には巨大な氷像。マッシブーンの足元にはコジョンドの屍?が転がっている。

ロコン「……さぁフラダリ。これでお前のポケモンはあと一体のはずだ。その前に聞きたい事が……」

フラダリ「見事だ。しかし、君らは何を守るのだ?今日よりも、悪くなる、明日かっ!?」

フラダリが手を天にかざす。すると呼応するように赤い光がフラダリの掌に収束し、円形を成していった。赤い円に色が現れ、それがモンスターボールだと分かる。

……てか質問は無視すんだな。

そう考えた後、自分がポケモンだということに気づいた。

フラダリ「出でよ!破壊の化身!『ギャラドス』!邪魔者を消せ!」
 ▼ 496 1◆MR00PBvMIc 17/06/18 18:06:05 ID:GeE015dU [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドズゥン!

ギャラドス「グオオオオオ!!!」

雄叫びを放ちながら青い龍が地面を叩く。『威嚇』だろうか?

フラダリ「『地震』!」

ギャラドス『了解した』

ギャラドスが長い尾をゆっくりと振り上げ、地面に振り下ろす。凄まじい爆音と共に大地が悲鳴をあげ、振動する。

ロコン「まずいっ!」

色マッシブーン「……二人とも、少し、飛んでいろ!」

マッシブーンが僕とリンをひっ掴み、空中へ放り投げた。些か雑であるが、助かった。

色マッシブーン「そんな振動は私には通用しない!『雷パンチ』!」

フラダリ「躱して、跳べ!」
 ▼ 497 1◆MR00PBvMIc 17/06/18 18:17:00 ID:GeE015dU [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
電撃を纏った拳がぶつかる寸前。ギャラドスの巨大な体は空中にとびだした。

フラダリ「空中の2体に『アクアテール』!」

水が現れてギャラドスの尻尾をコーティングしていく。荒々しいエネルギーが溜まっていく。

ギャラドス『堕ちろ!』

ロコン「リン!」

Rロコン「分かってる!『れいとうビーム』!」

ロコン「かえんほうしゃ!」

1VS2。構図は恐らくそうなっているはずだが、そんなことを全く感じさせない。威力は互角。

れいとうビームで凍ったアクアテールがかえんほうしゃで熱せられ、砕け、また水蒸気になる。

色マッシブーン「むぅん!」

マッシブーンが動いた。ギャラドスの後を追いかけて跳び、アクアテールを打った後の尻尾をガッチリと掴む。
 ▼ 498 ンメル@ぼうけんノート 17/06/22 04:19:32 ID:YJgRPYwE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 499 1◆MR00PBvMIc 17/06/22 19:20:44 ID:Uizdal4o [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
色マッシブーン「おおおおお!!!」

紅く光る肉体がより一層輝く。筋肉の隆起が遠くからでも見えるほどだ。

ギャラドス「オ、オオオ!?」

どちらも発音が同じ音だが、明らかにどちらが優勢なのかは耳でも分かる。恐らくその巨大な体は負けることはおろか、ダメージを受けることもほとんど知らないのではないだろうか。

そんな過信が、無様に投げられるという結果を生むのだ。

ドガァン!

ギャラドスが地面に叩きつけられ、ヒビが地面に走る。

フラダリ「慌てるなギャラドス!落ち着いて振り払え!『アクアテール』!」
 ▼ 500 1◆MR00PBvMIc 17/06/22 19:26:09 ID:Uizdal4o [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
主人の声を聞く冷静さは持っていると見える。

ギャラドス『邪魔くせぇんだよおおおお!!!』

……いや、イラついてるな。

『アクアテール』をもろに受けたマッシブーンが吹き飛ぶのとほぼ同時に着地した。ギャラドスはその間にも警戒を緩めない。

Rロコン「ムスクルさんっ!」

フラダリ「『地震』!」

ロコン「『ソーラービーム!』」

ダメージ覚悟でソーラービームをぶっ放す。攻撃中というのは実は最も警戒が緩くなる時なのだ。

……もちろん僕も。
 ▼ 501 ガガルーラ@ラッカのみ 17/06/24 14:10:31 ID:qA5UPfAI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
500おめ
 ▼ 502 1◆MR00PBvMIc 17/06/24 16:33:54 ID:XKjM2hUc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
地震の振動と光の速さ。当然速いのは光なので、『ソーラービーム』の方が先に届く。

だが、これから自分が受ける地面の揺れを眺めつつ何もできないのは嫌な気分だ。

バキバキバキィ!

ああ……遂にきたか……

ロコン「くっ……ん?」

あれ?揺れて……ない?

色マッシブーン「受けは、任せろォォォォ!!!」

視界が少しずつずれていく。何事かと思い、目を後ろに注意すると、マッシブーンが地面ごと僕らのいる場所を持ち上げている。

当然マッシブーンは地震をモロに受けている。だが、決して上半身まで振動を届けることはない。

ロコン「……っ、さっさと、倒れやがれぇぇぇ!」

ソーラービームが、爆発した。
 ▼ 503 ーランス@ガルーラナイト 17/06/25 00:46:13 ID:t.KbTDNM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マッシブーンさんつよい
 ▼ 504 1◆MR00PBvMIc 17/06/25 10:58:42 ID:OnbLbi3E [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「ハァ……ァ」

色マッシブーン「ぬぅん……流石になかなかだな……」

振動も止まったようなので、マッシブーンが、もともと地面だった、地面から抉り取った岩を地面へはめ直した。

爆煙を睨みつける。

ギャラドス「グオオオ……」

Rロコン「まだ……立ってるの……?」

フラダリ「ギャラドス!お前に痛みは無いはずだ!立ち上がれ!」

ギャラドス「グ、オオオオオオオ!!!」


色マッシブーン「ほう……中々の強さだ……だがしかし、私や、太陽の子とは違うな……信念がない。そんな男は、美しくない」

ロコン「攻め方を変えるか……?奴が常に気を張ってる限り、死ぬまで倒れないんじゃないか?」

Rロコン「……作戦、提案していい?」

────
 ▼ 505 1◆MR00PBvMIc 17/06/25 11:31:39 ID:OnbLbi3E [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ロコン「……いや、危険過ぎる……やめよう」

色マッシブーン「そうとも。女子を危険に晒すのは漢のすることではない」

Rロコン「そんなこと言ってられないでしょ?ほら、そろそろ来るんじゃない?」

フラダリ「ギャラドス!全てを、破壊しろ!『逆鱗』!」

ギャラドスの目が狂気に満ちる。赤いエネルギーを纏う狂竜の眼に映るのは、獲物のみ。

Rロコン「ほら来た!じゃ、骨は拾ってね!」

リンが駆け出す。

骨は拾えと?縁起でもない。

だが、やるしかないようだ。
 ▼ 506 1◆MR00PBvMIc 17/06/25 17:59:29 ID:OnbLbi3E [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……くそっ!ムスクルさん!」

色マッシブーン「……分かった。決してしくじるな。チャンスは一度きりだからな。……では行ってくる」

ロコン「『フレアドライブ』」

高熱の炎を全身から放出し、待機する。出番を間違えると待っているのは死だ。

色マッシブーン「おおおおおおおおお!!!!」

ギャラドス「グオオオオオオオ!!!!」

荒ぶる竜と文字通り体でぶつかっているマッシブーン。リンはその近くでギャラドスと最も接近するタイミングをうかがっている。

作戦は、こうだ。

────
 ▼ 507 ピンロトム@ピンクのバンダナ 17/06/25 22:45:04 ID:OnbLbi3E [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン『さっきエンが言ったけど、このままじゃあのギャラドス死ぬまで倒れないと思うの』

色マッシブーン『それは分かるが……じゃあどうすると?』

Rロコン『警戒させない状況を作る。具体的に言うと、私の氷で脳みそまでガッチガチに固める』

ロコン『……いや、それは無理だ。さっきから見る限り、奴のパワーはリンの氷で止まるレベルじゃあない』

Rロコン『ふふ……秘策があるのよ。『絶対零度』っていう秘策が、ね』

ロコン『……リン、あのギャラドスが君よりレベルが低いように見えるの?』

Rロコン『もちろん倒そうとは思ってないわよ。ただ、私の技の中であいつを数秒止めれる可能性があるとしたら、それしかないじゃない』

『全エネルギーで至近距離から絶対零度を浴びせる』

『エネルギーを出し尽くしちゃうと死ぬから、そのちょびっと手前までエネルギーを使う』

ロコン『……そんな危ない橋渡れるわけがない』

Rロコン『絶対零度の温度で動けるのは炎を纏ったエンだけだからね』

『さっきも言ったけど、失敗したら私は多分死ぬからね』

────
 ▼ 508 ザード@こおりのいし 17/06/29 01:41:39 ID:iIT1g4aI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 509 1◆MR00PBvMIc 17/07/02 08:04:32 ID:2BM75cbo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フラダリ「ギャラドス!何をしている!?」

ギャラドス「グオオオオ!!!」

色マッシブーン「がっ……!」

狂竜の尻尾がマッシブーンを捉え、初めて赤い体が浮いた。吹き飛んだマッシブーンが地面に叩きつけられる。

だが、これはマッシブーンは故意的に吹き飛んだのだ。

尻尾をフルスウィングしたギャラドスに隙が生まれる。そしてマッシブーンの陰に隠れていたリン。最も接近し、なおかつ相手が動けない絶好のタイミング。

Rロコン「……『絶対零度』ぉぉぉぉ!」

来た。

世界が氷に覆われる。
 ▼ 510 ドラン@たまむしプレート 17/07/04 19:27:22 ID:SXYIx/Qk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
楽しみ
 ▼ 511 ンドロス@ぼんぐりケース 17/07/06 16:22:47 ID:2oz7Tmc2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>1
更新待ってます
 ▼ 512 ◆MR00PBvMIc 17/07/07 18:15:39 ID:P.aiufpY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
すみません。もうしばらく更新が難しいかもです。
 ▼ 513 ◆MR00PBvMIc 17/07/10 17:04:16 ID:.19wzvMI [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
刹那、すべての動きが止まった。

ギャラドスの体が薄い輝きに覆われていく。

その瞳はいまだにマッシブーンを捉えたままだ。

約五秒。

それが僕に与えられた時間。

絶対零度が効力を失うまでの時間。

−200度を超える空間の中にはオレンジ色の光が反射し、まるで朝日がガラスの中で屈折する様だ。

――5秒前。

リンが地面に崩れる。その横を駆ける。

――4秒前。

酸素を失った炎の輝きがさらに増す。後ろにリンが地面に倒れた音がした。振り返らない。

 ▼ 514 ◆MR00PBvMIc 17/07/10 17:22:51 ID:.19wzvMI [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――3秒前。

フレアドライブで溶けた地面を蹴り上げて跳ぶ。ギャラドスの瞳は動かない。

――2秒前。

荒れ狂う狂龍と対面する。炎が更に熱くなる。僕自身今まで出したことがない、「最高火力」。ぺりぺりと、皮が割けていく音がする。

――1秒前。

ロコン「……いい加減、くたばれぇぇぇ!!!」


ゴキィン!


頭突きの要領で思い切り炎をたたきつける。

時間だったのか、それとも砕け散ったのか、ギャラドスを覆っていた薄い氷が乾いた音と共に粉々に砕け散った。

落ちながら見た龍の目は、立ったまま、既に光を失っていた。
 ▼ 515 トツキ@やけどなおし 17/07/12 22:56:43 ID:kGQTD5gg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 516 テッコツ@エレキシード 17/07/13 21:34:18 ID:mYOyiSBU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援です
 ▼ 517 ◆MR00PBvMIc 17/07/15 14:07:28 ID:oitiQpJs [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ずしゃぁ……

ダイヤモンドダストのように砕けた氷が舞う中を、似つかわしくない、僕が地面にたたきつけられる音。

反動と、割けた皮膚に地面と空気が痛い。

ギャラドスは棒立ちだ。

ロコン「倒れろよ……」

呻く。

だがもちろん、体格差で声が届くわけがない。

しかし、願いは届くのかもしれない。

ギャラドスの体が徐々に熱を取り戻し、筋肉が緩んできたのか。それとも目のぼやけなのか、ギャラドスが、視界が、ゆっくりと動き始めた。

途端、視界が薄くなった。

意識が途切れてきたのだろうか?
 ▼ 518 ◆MR00PBvMIc 17/07/15 14:17:28 ID:oitiQpJs [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だが、朦朧とした意識はすぐに現実に引き戻される。

視界が暗くなったのはギャラドスの影だ。僕がいる場所に向かって奴が倒れてきているのだ。

避けよう。

そう思った。

ゼロコンマ1秒で取り消した。

後ろにはリンがいる。

そして間違いなくこのままだと押しつぶされる。

奮いたて。

動け。

動け。

動け。

動けぇ!!!

全身の筋肉が覚醒しない。

眠ったままだ。このまま、永遠に寝てしまおうか。
 ▼ 519 ◆MR00PBvMIc 17/07/15 14:29:20 ID:oitiQpJs [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
―――

ロコン「……ぁ」

グソクムシャ「……起きた、な」

地が足についていない。ここはどこだ?

振動が体に伝わる。グソクムシャの肩に乗せられている。

辺りには何も見えない。

辺りどころか足元すら何も見えない。

?「よう。気が付いたか?」

いや、一つだけ色が見える。もう一匹いて、その背にはリンが担がれている。

ロコン「アブソル……」

アブソル「記憶喪失か?何があったのか、そこでじっくり思い出すがいい」
 ▼ 520 1◆MR00PBvMIc 17/07/15 23:47:57 ID:oitiQpJs [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
痛む頭を動かして考えると、映像が音声と共に浮かんでくる。


────

……眠ってしまおうか……

そんなこと……

できるか。

筋肉が覚醒した。全身のエネルギーを振り絞って地を蹴る。

ロコン「ああああああ!!!」

リンの下に体を素早く潜り込ませて背中に乗せる。勢いのままに再び大地を蹴り上げた。

ドスゥン……

ロコン「ハァ、ハァ、ハァ……」

Rロコン「……」

助かった……

ギャラドスはピクリともしない。フラダリはいつの間にか消えていた。
 ▼ 521 1◆MR00PBvMIc 17/07/15 23:53:19 ID:oitiQpJs [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「無事か……流石にどうなるかと思ったぞ」

ロコン「……ありがとうございました。あなたがいなければあんなやつ倒せなかった……」

マッシブーンは左肩をおさえて右後足を引きずっている。やはりダメージは相当のようだ。

ロコン「……リン、大丈夫?」

Rロコン「……」

背中でリンは気を失ったままだ。ただ温かみは感じるので、大丈夫だろう。

ロコン「……そうだ。ここから出れる場所は……」

色マッシブーン「……ああ。そうだったな。ついて来てくれ」

ギャラドスの屍を避けて、一本道を進む。
 ▼ 522 ンブオー@あやしいカード 17/07/16 01:01:13 ID:rW7lcyGk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブソルさんおひさ
 ▼ 523 1◆MR00PBvMIc 17/07/16 11:47:37 ID:d3oQwwmc [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「着いたぞ。これだ」

一本道が広い場所に出た。その中心に黒い渦がある。

ロコン「これは……ミステリーゾーン?」

確かなぞのばしょとも言うらしいが。こっちではミステリーゾーンだった。

色マッシブーン「ああ。そうだ。この中は、ありとあらゆる場所へ通じる。このウルトラスペースの何処へでも、また別の世界へも、またあの世へも繋がる。」

ロコン「あの世……死ぬってことですか?」

色マッシブーン「まぁ、そうだがな。しかし安心しろ。お前たちにはお前たちの世界の匂いが染みついている。いいか?歩いていたら、霧のある場所に出る。そこですかさず、『あなぬけのたま』を使え。自分が行きたい場所を念じながら」

ロコン「……なるほど。そういえば気になってたことがあるんですけど少し聞いても?」

色マッシブーン「いいぞ。なんでも答えよう」

ロコン「ミステリーゾーンとは……なんなんですか?なんであるんですか?」
 ▼ 524 1◆MR00PBvMIc 17/07/16 12:35:31 ID:d3oQwwmc [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
数秒の思考顔の後、マッシブーンは喋った。

色マッシブーン「そうだな……言ってみれば、起きるはずのない現実なんだろうな。『反物質』というものを知っているか?」

ロコン「反物質……聞いたことくらいはある」

色マッシブーン「自然界にはもともとほとんど存在しない。ただし、私たちが技を出すとき、それが微量に存在することがわかっている。普通、世界に存在する全てのものはたとえ消えたように見えても原子レベルまで見れば残っている」

「しかし、反物質が消えるときは、完全に消滅するそうだ。だとすると、確かに一瞬ではあるが、対消滅が起きた時『何もない』空間が存在することになる。その時空間には『歪み』が起きる」

「その歪みは、普通に過ごしていれば気づくことはない。しかし確実にある。そしてその歪みによる空間へのダメージは確実に蓄積される。そのダメージを受けた結果、それを解消するために空間ではない空間が、ミステリーゾーンがうまれたんじゃないかと思う」

「つまり、これは空間の歪みの塊なのだ」

ロコン「……なるほど」

分からん。口には出さない。


────

反物質については作者が鼻をほじりながら調べ、また勝手な解釈を含めたものであり、事実とは異なる点が存在する可能性があります。ご了承下さい。
────
 ▼ 525 1◆MR00PBvMIc 17/07/16 22:29:48 ID:d3oQwwmc [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「色々ありがとうございました」

色マッシブーン「なに、礼などいらない。では無事を祈ってい……待て、何かくるぞ」

何か気配を感じるらしい。しかし僕の方は既に神経が動くことを嫌がっている。

ロコン「何か……?まだ何か来るのか……?」

嫌でも気怠そうな声になり、心配してくれているマッシブーンに申し訳なくなる。

色マッシブーン「……危ないっ!上だ!」

ロコン「上……?」

反射的に見上げると大きな影が落ちてくるところ……暢気にしてる場合かぁ!!!

ロコン「くそっ……」

体に鞭を打って走る。リンに影響がないように大きな動きは避けねばならない。

落ちて来たのは……

色アクジキング「ヨクモ……ヨクモニゲテクレタナァァ!!!コノガキドモガァァァ!!!」
 ▼ 526 1◆MR00PBvMIc 17/07/16 22:47:22 ID:d3oQwwmc [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
唾が飛んで来そうなほどの巨大な口からの咆哮。

先に口を開いたのはマッシブーンだった。

色マッシブーン「『アクジキ』カ。イッタイナニシニキタンダ」

あのアクジキングの名前はアクジキというらしい。知り合い……当たり前か。

色アクジキング「ムスクル……キサマコソイッタイナニヲシテイルノダ。ナンニチモスガタガミエナカッタガ」

色マッシブーン「ワタシハイマコノコラヲタスケテヤッテイルノダ。ソレヲブチコワシニキタノカ?」

色アクジキング「タスケル?タスケル?……ショウシ。ソコニイルアカイガキコソ!!ウルトラスペースショウメツノゲンイントオモワレルイッピキダゾ!!!」

ロコン「……」

さてどうするか。

敵は明らかに二匹とも格上。

こちらは手負いの上に一匹は戦闘不能で意識不明。

取るべき手は一つ。

逃げる。
 ▼ 527 ヤッキー@メトロノーム 17/07/17 02:33:31 ID:Huiu4fn2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ああ...
ついに敵に回ってまう...
 ▼ 528 ゲデマル@ピーピーリカバー 17/07/17 03:47:27 ID:Huiu4fn2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そういえばフラダリとの決戦は>>244の伏線回収か?
あとRキュウコンさんの旦那さんの死って回収してたっけ
 ▼ 529 1◆MR00PBvMIc 17/07/17 10:41:57 ID:sj7GOtYo [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「……騙して……いたのか……」

ロコン「……すみません。けどああするしかなかった……『しゅんそくのタネ』っ!」

余計な問答はいらない。一時的に速度を倍にする俊足のタネを口に放り込み、脚に力を込める。

色マッシブーン「それなりの理由はあるのかもしれんが、許せ!『気合いパンチ』!」

ロコン「……!」

地面が砕ける音と僕が風を切る音。

色アクジキング「……ハヤイナ。コレハドウダ?」

アクジキングはおもむろに木の実を掴むと貪り出した。何を……?

色アクジキング「ムスクル、フセロ!『ゲップ』!」

 ▼ 530 1◆MR00PBvMIc 17/07/17 10:52:02 ID:sj7GOtYo [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
巨大な口から放たれた悪臭は、瞬く間に足元を覆い尽くしていく。

ロコン「……ううぇっ……汚い真似を……」

色アクジキング「『タタカイ』トイウノハ、イツデモイノチヲカケタモノダ!ソコニ『キタナイ』ナンテコトバハソンザイシナイノダ!!」

色アクジキング「ショウシャコソガスベテダ!オボエテオケ、ガキ!」

ロコン「……そうか。じゃあこっちも使わせて貰うぞ!『光の玉』!」

いつでも使える目眩し。

色マッシブーン「!」

色アクジキング「フハハハ!ソレデイイ!ソレコソガタタカイダ!……ナニモミエンナ!」

ロコン「よし……!?……あれ?くそ!なんだ!?」

足が動かない。

いや、足じゃない。全身が、鉛のようだ。
 ▼ 531 1◆MR00PBvMIc 17/07/17 11:44:45 ID:sj7GOtYo [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
くそ……!?チャンスなんだよ!動け!動いてくれ!

心の声とは裏腹に体は全く動かない。脳のいうことを聞くパーツが体に一つもない。

そして、足がついに重力に負けた。

地に崩れ落ちる。既に光は消え失せた。

ロコン「うぐぅ……一体なんで……」

色アクジキング「アア……ヤットシリョクガモドッテキタ……フシギカ?ソウダロウナ」

アクジキングが口から伸びる二つの牙のついた舌を近づける。

長い舌が僕を締め上げ、持ち上げる。

メキィ

ロコン「うぐぁぁ!」

骨が軋む。リンは地面に投げ出されている。締められているのが僕だけなのが、不幸中の幸いだろう。
 ▼ 532 1◆MR00PBvMIc 17/07/17 11:52:05 ID:sj7GOtYo [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「オレノ『ゲップ』ニハドクソがフクマレテイル。モチロンソレハフツウナラダメージニナルヨウナホドジャナイ。シカシ、オマエノカラダハスデニヒメイヲアゲルホド、ツカレテイタ。オマエニトッテハソレダケデジュウブンナノダヨ。」

ロコン「くそっ……」

色アクジキング「マァイイ。ヒトマズ、ソコニイルシロイムスメカラシマツシヨウ」

ロコン「な!」

リンを始末する気か!?

ロコン「やめろ!そもそも関係あるのは僕の方だろ!リンは関係ない!」

色アクジキング「ソウダ。カンケイナイ、タダノムスメダ」

ロコン「じゃあやめろよ!僕に向けろ!」

色アクジキング「ソウダ。シマツシヨウト、マッッタクカンケイナイワケダ」
 ▼ 533 1◆MR00PBvMIc 17/07/17 12:52:28 ID:sj7GOtYo [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「させるかぁぁぁ!『フレア……

色アクジキング「ダマレガキ!」

締め上げが強くなる。

ロコン「うわぁぁぁぁ!」

色アクジキング「オコッテイルノハ、コッチナンダ!ダマッテミテイルガイイ!」

拘束していた舌が一本解かれ、振り上げられる。紅いエネルギーが溜まっている。

ロコン「やめろ!やめてくれ!」

色アクジキング「ヨクミテロ!コレガニゲタモノノマツロダ!『アーム……ハンマー』!」

脳内に大量のアドレナリンが分泌される。全てがスローモーションに見える。

その中に白い閃光が見えた気がした。

次の瞬間には地面が悲鳴をあげていた。
 ▼ 534 1◆MR00PBvMIc 17/07/17 14:36:07 ID:sj7GOtYo [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……リン!!」

色アクジキング「サテ、オマエニハキキタイコトガアル。ネムッテモラオウカ」

締め上げがさらに強みを増していく。血が変なところに登っていく。意識が遠のいて行く。全てが消えていく。


ああ……終わりか……


目を閉じた瞬間、締め付けられていた場所に開放感が戻った。

目を開けると、舌が切り落とされ、苦しそうに唸るアクジキングが見えた。

次はフサフサとした暖かい感覚がする。何かに優しく首の後ろを噛まれている。

ロコン「アブソル……?」

角には血が滴っている。

アブソル「喋るな。無事か?……グソクムシャ!ちょっとあいつらを止めとけ!」

なんで……

────
 ▼ 535 1◆MR00PBvMIc 17/07/18 19:41:54 ID:hm5TNOPE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ロコン「……んん。思い出した」

アブゾル「そうか。それはよかったな」

こちらを振り向かず、突き放すような言葉で返してきた。機嫌が悪い訳ではなさそうだが。

ロコン「グソクムシャの方はどうだったんだ?」

グソクムシャ「……痛み分け」

アブソル「グソクムシャは私の部下だ」

アブソル「グソクムシャにしては時間がかかっていたから私が来たのだ。案の上、両方とも倒れていたから救出してついでにこっちも来たら、危ないところだった」

アブソル「……情けないな」

ロコン「……」

返す言葉もない。
 ▼ 536 1◆MR00PBvMIc 17/07/20 15:18:48 ID:eDRqchQ6 [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「……んっ」

アブソル「こっちもお目覚めだ。もっとも気絶の理由は全く別だがな」

ロコン「……リン」

大丈夫?

言おうとして喉がカラカラなのに気づいた。

Rロコン「……ここどこ?私なんで……アブソル?あれ?」

アブソル「起きて早々忙しいな。まだじっとしていたほうがいい」

?が頭の上に浮かびそうなリンを乗せ、足を止めない。そういえばだが、アブソル達はこの何も見えない暗闇の中でも時折コンパスを覗き、方向転換している。

Rロコン「……変な気分」

言いたいことは分かる。方角も生き物の気配も感じないこの暗闇には本当に何もない。
 ▼ 537 マカジ@ひかりのいし 17/07/20 15:20:14 ID:RqPO79as NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 538 1◆MR00PBvMIc 17/07/20 15:33:11 ID:eDRqchQ6 [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブソル「そろそろだと思うから少し我慢しろ。ここは『なぞのばしょ』の中だ」

アブソル「それとも気分が悪いのは私の背にいるからかな?それなら悪い。だが、体毛に関してはだいぶ清潔に保っているつもりだがな。私は女だから安心しろ。グソクムシャは男だ。安心しろ」

Rロコン「いや、そういうわけじゃ……」

ロコン「……アブソル、中性的だったから僕は少し驚いてる……」

グソクムシャ「……気に、するな」

なんか慰められた……

そんなで歩いていたら、アブソルが足を止めた。

アブソル「ここだ」

『あなぬけのたま』を取り出す。

アブソル「さて、今から元の世界に戻るわけだが……少し覚悟しろよ」

ロコン「……覚悟?」

アブソル「ああ、そうだ。天地がひっくり返るように思うかもな。世界はお前達がいない間、大きく動き出した」

Rロコン「……?」

あなぬけのたまが輝く。
 ▼ 539 1◆MR00PBvMIc 17/07/20 16:11:29 ID:eDRqchQ6 [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter6 伝説と共に

光が消えていく。そこは巨大な広間だった。

色がある。床には絨毯が敷かれ、天井ではシャンデリアが燦々と輝いている。

?「さて、これで8チームが揃った」

広間の奥から姿を現したポケモンが飛び切りいい声で言い放った。

Rロコン「コバルオン……さん?」

コバルオン「如何にも」

アブソル「世界ポケモン探検隊連盟会長にして、闇の市場での首は1億以上の賞金がかかってるほどの超一流探検家。通り名は『秩序』」

コバルオン「さて、これで全員。アブソル達と……元人間。エン君にリンさんを加えて8チーム。ギルドマスターランク、8チーム全てが全世界でも指折りのチームだ」

後ろを向く。

そこには探検隊をやってるなら誰しもが知る、伝説のチームが集まっていた。
 ▼ 540 1◆MR00PBvMIc 17/07/20 17:59:12 ID:eDRqchQ6 [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「やぁ、久しぶり」

チーム1『ポケダンズ』リーダーピカチュウ、パートナーゴウカザル

世界を二度救った伝説の探検隊。最強と言われ、探検隊の顔と言ったらこのチームだろう。通り名は『雷神』。


ミロカロス「あらピカさんのお知り合い?宜しくお願い致しますね」

チーム2『水王』リーダーミロカロス、パートナーラブカス

水上に建つギルド『竜宮城』のギルド長。美しく、それでいて圧倒的がモットーらしい。通り名は『蒼麗』。


ガオガエン「へっ、なかなかのメンツだな。何を始めるのやら」

チーム3『格闘技連合会』リーダーガオガエン、パートナーハリテヤマ

年間500以上の事件を解決し、実績は世界一。主に肉弾戦を得意とするメンバーを多く有する。通り名は『猛虎』。


ルカリオ「……」

チーム4『盗賊』リーダールカリオ、一味ゲッコウガ、ボスゴドラ

かつて戦争中のとある地域にふらりと現れ、その場にいたポケモン約50000匹を3体で皆殺しにし、戦争を終わらせた。現在13年間逃亡中のある意味伝説の盗賊。通り名は『心眼』。
 ▼ 541 1◆MR00PBvMIc 17/07/20 18:15:27 ID:eDRqchQ6 [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
この4つのチームにアブソルの盗賊団、僕とリン、そしてコバルオン……あれ?7つしかない。

ロコン「……みなさんどこかで見た顔ですね。恐らく新聞か、テレビか。ところで後一つは?」

ガオガエン「ほぉ。ちっこい癖して、オレらを見ても臆さないとは、度胸あんじゃねぇの。もう一つはちょっと待ってな。ちびるぜ」

ガオガエンは嘲るように僕を指す。この中で無名なのは僕らだけのせいだろうか。

コバルオン「ガオガエンやめろ。確かに8つ目のチームの姿は見えないが、体が大きいためここにはいない。テレパシーでこの会に参加する」

『そういうことだ。』

……!

ロコン「……これが?」

コバルオン「そうだ。……では、この会の目的を説明する。エン君達はまだ聞いていないだろう」

そうだ。この会の目的。しかし……

ロコン「少し休ませて貰えませんか?ちょっともう傷だらけで」

コバルオンは虚を突かれた顔をしたが、直ぐに冷静沈着を顔に繕った。

コバルオン「……済まなかった。おい、ビリジオン。この子らに治療を。暫し時間を延ばす」
 ▼ 542 ツケラ@にじいろのはね 17/07/20 22:54:33 ID:rNla8Qg6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
新章突入ですね
 ▼ 543 1◆MR00PBvMIc 17/07/21 18:21:07 ID:nHl.3QN2 [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ビリジオン「……悪く思わないでね。コバルオン、彼結構な堅物なのよ。根はいいポケモンだから」

あの後程なくして現れた緑色のポケモンは僕らを別の部屋に案内してくれた。部屋は白を基調とした装飾で華やかに、それでいて清潔感を醸し出している。

ロコン「……」

ビリジオン。探検隊としてコバルオン、テラキオンと共に活躍していると聞いたことがある。美しく軽やかな戦いをするという。

Rロコン「それで、ここはどこなんですか?」

最もな疑問を投げかけた。

ビリジオン「ここは世界ポケモン探検隊連盟のビルの43階。さっきいた会議室の隣の部屋よ」

ビリジオン「まぁもっとも、貴方達は外からやって来た訳ではないのでしょう。実感は湧かないはずね」

ロコン「外から……そういえばなんでここに出てきたのか……?」

ビリジオン「『なぞのばしょ』を安全に通過できるのはアブソルだけなのよ。彼女は何処へでも行けるわ」

ロコン「……」

アブソル……僕はどこかで彼女を見た気がしてならない。いつだろうか。最初に会った時よりももっと前に……

ビリジオン「……そろそろいいんじゃないかしら。彼が痺れを切らす頃だし、貴方達も回復したでしょう」

────
 ▼ 544 1◆MR00PBvMIc 17/07/21 18:30:10 ID:nHl.3QN2 [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
会議室

ロコン「待たせてすみません」

コバルオン「……では全員集合してくれ。改めてこの会の目的を説明する」

会議室にコバルオン、ピカチュウ、ガオガエン、ミロカロス、ルカリオ、アブソル、そして僕とリンが円を囲むように並ぶ。

ガオガエンは胡座をかき、ルカリオは壁に寄りかかり、目を閉じている。

コバルオン「前置きとして、全員に知って欲しい」

コバルオン「この世界の寿命は後残り3週間と4日間しかない」

会議室が僅かに驚きに包まれる。ルカリオが片目を開いた。ガオガエンは怪訝な表情をうかべる。

コバルオン「確かな筋の情報だ。後それだけの月日が経てば、この星どころか宇宙の全てが崩壊してしまう」

コバルオン「ここまでで質問は?」
 ▼ 545 1◆MR00PBvMIc 17/07/21 18:42:15 ID:nHl.3QN2 [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミロカロス「その情報の筋というのは、一体何方ですの?」

コバルオン「『時の神』、ディアルガ様の配下、時の守護隊。そこのセレビィだ」


ガオガエン「……話がぶっ飛んで来たじゃぁねぇか。世界が崩壊するだって?具体的にはどんな感じにだ」

コバルオン「世界に光弾が降る。その光弾は一撃で大陸を割り、海を呑み、世界を破壊する。其れが100日降り続く」


アブソル「その光弾を放つのは?」

コバルオン「全ての始まりの存在。創造神『アルセウス』」


ルカリオ「……本当に存在するのか?神話が現実になるとでも?」

コバルオン「そうでなければこんな場所を設けない」


ロコン「……それを止める手段は?」

コバルオン「今から説明する。他に質問がなければ進めるがいいか?」


沈黙を了解と受け取ったか、コバルオンは再び話し始める。
 ▼ 546 1◆MR00PBvMIc 17/07/21 20:24:01 ID:nHl.3QN2 [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コバルオン「先ず疑問があるだろう。その疑問とは」

ピカチュウ「『なぜアルセウスが世界を破壊するのか?』」


コバルオン「そうだ。理由は……」

『私から行おう』

テレパシーが強くなった。

『私の名はディアルガ。時を司る者だ』

ロコン「ディアルガ……!?」

ガオガエン「ちびるって言ったろ?」


ディアルガ『このままでは世界は終わってしまう。頼む。力を貸して欲しい』

ディアルガ『そこにいる三人の元人間と共に』
 ▼ 547 ウワウ@ボーマンダナイト 17/07/22 20:57:36 ID:cntZpnXI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イッチの他のssもあれば教えてほしい
 ▼ 548 ンタイン@ねらいのまと 17/07/23 09:47:20 ID:K0oSXBjY [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>547
これ初なので途中の企画のやつ以外はありません


ロコン「三人……わざわざ匹とは言わないのか。僕、ピカチュウさん……」

アブソル「私だ。さっさと話を進めろ」

全員の視線が僕とアブソルに集まっているのが分かった。

だが、アブソルが元人間だということに驚いていない僕が確かにいた。それどころか納得さえしている。

その理由は分からない。


ディアルガ『……アルセウス様の力は今限りなく弱まっている』

ディアルガ『その理由は世界を形造る『線』の三つのうち二つが……それを司る三体の神のうち二体が闇に飲み込まれたからだ』
 ▼ 549 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 10:03:10 ID:K0oSXBjY [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミロカロス「闇……お話には伺ってますけど、ディアルガ様。確か貴方は『じげんのとう』の崩壊によって闇に蝕まれ、暴走してしまった。しかしそれはポケダンズが止めたというお話では?」

ディアルガ『……そうだ。不甲斐ない話だがな。その時の黒幕は』

ピカチュウ「ダークライだった」

ディアルガ『そうだ。あの後私も私なりに色々と調べてみた』

ディアルガ『……だが、どこをどう調べても『ダークライ』なんてポケモンはこの世界にはいなかった』

ガオガエン「いなかった?どうゆーことだ。幽霊だとでも言いたいのか」

ディアルガ『ある意味ではそうゆーことになるな』

ディアルガ『私が辿り着いた結論は『ダークライも元人間だった』ことだ』
 ▼ 550 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 10:33:36 ID:K0oSXBjY [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
場に少しの沈黙が走る。口を開いたのは……

ピカチュウ「……分からないな。こっちに来た人間には何か役目があってくるものだと思っていた。現に僕は『時空の叫び』という力を持って世界を救った」

ディアルガ『その推測はある意味で正しく、ある意味で間違っている』

Rロコン「……説明して」

ディアルガ『人間は、もう一つの世界からやってくる。そしてその世界とこの世界をつなぐのが『反転世界』。この世の裏側の世界。また魂の世界』

『世界に存在する魂の数は常に一定だ。肉体の数は変動するが、肉体のない魂は反転世界で輪廻の時を待つ』

『その『魂の世界』を司るのが『ギラティナ』という神だ』

『反転世界で生きているのはギラティナだけの筈だった』

『しかしある時、私と空間の神を操り、新世界を創ろうとした者がいた』

『名を『アカギ』。ギラティナとしても新しい世界を創られては反転世界の消滅につながりかねない』

『ギラティナは私と空間の神を救出し、アカギを反転世界へと呑み込んだ』
 ▼ 551 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 10:51:30 ID:K0oSXBjY [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『しかしそのアカギを追い、反転世界に入った者が二人いた』

『名を『シロナ』そして『コウキ』』

『アカギという異物が混入し安定を保たない反転世界はやがて世界の全てを押し潰す』

『だがそのうちの一人……コウキという人間がアカギを打ち倒し、安定を取り戻した』

『そしてアカギは反転世界の中に残留思念として残った』

『だが……肉体は反転世界には永く留まることはできない』

『そして、やって来たのだ。全ての記憶を失い、姿を変えるも、信念だけは失わずに』

『アカギはダークライとして再び世に蘇った』

『望んだ新しい世界は、時の停止という歪んだ形で実現した』

『そう。『心の無い世界』が』
 ▼ 552 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 11:11:40 ID:K0oSXBjY [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「……心のない世界ね」

Rロコン「……なんでそうなったんだろう」

ガオガエン「まぁダークライに関しては分かった。だがそれがなんだ。もうあいつはいない」

ロコン「……いや、いますよ」

ガオガエン「いるって、何が」

ロコン「ダークライ。会いました。だけどそんな悪いポケモンには見えなかった」

ピカチュウ「うん。最後の瞬間、逃げようとしたダークライはパルキアに攻撃されて記憶を失ったはず。その時パルキアが植え付けた恐怖はダークライをすっかり臆病な性格にしてしまった」

ミロカロス「だけどこの話を聞いていますと、こちらの世界へやって来た人間は破滅を齎していますね」

ディアルガ『そうだ。ここから先は、ピカチュウの人間だった頃に関わってくる』
 ▼ 553 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 11:57:30 ID:K0oSXBjY [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ『人間だった頃のピカチュウの名は『コウキ』。これは……知ってるな』

ピカチュウ「ああ。覚えている。最もそれを知ってるのは今はプクリンのギルドのメンバーだけだけど」

ピカチュウ「さっきの話を聞いて少し感じてたけど……まさか……」

ディアルガ『そうだ。お前は二度、姿を変えてまでアカギと戦い、その野望を粉砕してきた』

ディアルガ『話はまず、1度目、反転世界での決戦の後の頃まで遡る』

『アカギに勝利し、ギラティナと和解したシロナとコウキは反転世界から無事に脱出した』

『その後、コウキは『ポケモントレーナー』として名を馳せて、その地方の王者にまで上り詰めた』

Rロコン「ポケモントレーナーって?」

ディアルガ『ポケモンを使役し、ポケモンとともに戦う人間のことを向こうの世界ではポケモントレーナーという』

『戦いであるのだから当然勝者と敗者があり、コウキはその土地で一番強い者として、ポケモンリーグという城で、ポケモントレーナーの頂点に君臨した』
 ▼ 554 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 12:08:55 ID:K0oSXBjY [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『だが、その城で不思議なことがあった』

『訪れたトレーナー達が、消えると言う事件が発生した』

『コウキは当然責任者として原因を探らねばならない』

『そしてその原因を発見した。ポケモンリーグの城の中に、『謎の場所』に通じる場所を発見してしまったのだ』

『『謎の場所』って言うのは世界を作る時に生じてしまった失敗作の空間だ』

『故に時間もなく、空間もなく、魂の概念もない』

『そしてそれはありとあらゆる場所へつながる。しかし、失敗作の空間であるが故に、場に留まることはできない』

『そしてコウキは時間を超え、空間を超え、世界の裏側を超え、こちらの世界についてしまった』

『記憶と代償に、『時空の叫び』が見えるようになった』

『これが人間のままこちらの世界へ来ることができたカラクリ一連の流れだ』
 ▼ 555 スゴドラ@アクセサリーいれ 17/07/23 12:11:27 ID:ZzNHQIlE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
なるほど、この説面白いな

支援
 ▼ 556 チュル@リニアパス 17/07/23 12:14:20 ID:IvkVe9Lo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺ら...そんな危ないところ彷徨ってシェイミやらダークライやら捕まえてたんか
 ▼ 557 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 13:58:11 ID:K0oSXBjY [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……つまりどうゆうことなんだ?こちらの世界にやって来た人間は……」

ディアルガ『こちらへやって来たものには正義か悪かの境目はなく、何か役割があった訳ではない。しかし必然性はあったということだ』

アブソル「私達にも必然性があったのだろう。そこを私は知りたい」

ディアルガ『……流石だな。そうだ。そして今回、闇に呑まれた神『ギラティナ』にもそれが影響している』

『アブソル、人間だった頃のお前の名は『セレナ』』

『ロコン、人間だった頃のお前の名は『カルム』』

『そして先に言っておくが、お前達は既に一度……』

『死んでいる』

『これから大まかに説明する』

『UBの計画についても』

『そして私たちが何をすべきかも』

『世界の運命をかけた一世一代の大博打だ』

『心苦しいが、どうか……ついて来て欲しい』
 ▼ 558 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 22:14:12 ID:K0oSXBjY [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『話は向こうの世界でのことだ』

『『カロス』と言う土地にある男がいた』

『男はポケモンの生体エネルギーを兵器として活用する機械を生み出した』

『それから時は流れる』

『男の子孫はある組織を作り、まるで神のように、世界を炎で焼き尽くそうとした』

『だがただの人間に世界を焼き尽くすことなどできはしない』

『だが神にはできる』

『男の子孫、名を『フラダリ』という。フラダリは破壊の神、『イベルタル』を支配し、その生体エネルギーを奪い取った!』

『それを止めようとしたのがカルム、セレナという少年少女』

『つまりアブソル、ロコン、お前達だ』
 ▼ 559 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 22:27:23 ID:K0oSXBjY [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『だが、お前たちは善戦も虚しく敗れ去ってしまった』

『そしてイベルタルから生体エネルギーを奪い取り機械を発動させた』

『イベルタルは死んだ』

『イベルタルは破壊神と言ったな。だが厳密には『死』を司る神だ』

『死の神がいなくなり、魂のバランスが崩れてしまった』

『結果、魂を司るギラティナにまで影響が及んでしまったのだ』

『そして行き場を失った魂の『怒り』『悲しみ』『憎しみ』。それらの感情がギラティナに取り憑いた』

『ギラティナが司る反転世界はこの世とバランスを保つ役割も担っている』

『だがこのままギラティナが安定しない状況だと反転世界は後持って三週間』

『それがこの世界のタイムリミットだ』
 ▼ 560 1◆MR00PBvMIc 17/07/23 22:42:41 ID:K0oSXBjY [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『これで、私、そしてギラティナ、二体の神が闇に包まれた』

『最後の砦は空間の神『パルキア』だけというわけだが、既に十分だった』

『我ら三体神はアルセウス様の分身。よって力を与えられ、時、空間、魂の管理を任された』

『反転世界の消滅と同時にアルセウス様は裁きを下す』

『そして自ら力を使い果たし卵の姿になる』

『新しい宇宙を作るために』


『だがそれをいち早く察知し、動いたのがUBだ』

『UBはウルトラスペースと言う土地柄、時空間の変化を受けやすく、アルセウス様の存在に気がついていた』

『そして彼らが立てたのが『次元征服計画』』

『こちらの世界を支配し、パルキアを始末することで反転世界の消滅より前にアルセウス様を降臨させ、そのアルセウス様をも倒すことで世界の終わりを防ごうとした』

『だが』

『力が弱まっているとはいえ、アルセウス様が奴らごときに負けるはずがない』

『『次元征服計画』は終わりを早めるだけの死への道だ』
 ▼ 561 1◆MR00PBvMIc 17/07/24 09:31:31 ID:vekI0/Yk [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……そうか」

ガオガエン「そこまで強いのか?そのアルセウス様って言うのは」

ディアルガ『形容詞では表わせん。私にも奥の手があるが……決して勝てるとは思えん』

アブソル「……それで、どうすればいいのだ?」

ディアルガ『……一つ聞くぞ。アブソル。貴様、知っていたのではないか?』

アブソル「何の話だ」

ディアルガ『アルセウス様をだ』

『私たちがするべきことは、アルセウス様に力を返すことだ』

『その為にはそれぞれのタイプの力が込められし17色のオーブをアルセウス様に献上しなければならん』

『私より前に貴様はオーブを集めていた』

『それはなぜだ』
 ▼ 562 1◆MR00PBvMIc 17/07/24 09:44:07 ID:vekI0/Yk [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブソル「もし、あちらの世界からやってくる記憶を持った元人間のポケモンは、何か力を持っているとしたら」

「私にも『予知夢』が視える」

「……更にアブソルという種族は角によって自然災害を予知できる」

「それらが合わさった結果、私には視えた。それだけのこと」

ディアルガ『……なるほど。ロコンにも予知夢があるとしたら、時空の叫びでないのはそれが原因かもしれないな』

『では私達がすべきことを説明する』

『まず一つ目』

『降臨したアルセウス様に力を返し、正気を取り戻す』

『そのためには17色のオーブが必要だ』

『幾つかはこちらの手の内にあるがまだ回収できていない物がある』

『後で団員のリストから回収班を指示する』

『なお秘宝には番人が付き物だ。留意しておけ』
 ▼ 563 1◆MR00PBvMIc 17/07/24 09:52:31 ID:vekI0/Yk [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『二つ目』

『ギラティナを正気に戻すため、ギラティナのいる反転世界に侵入し、ギラティナを倒す』

『私の時は倒して時の歯車を納めれば正気に戻ったから、多分ぶっ倒せばいいはず』

『反転世界への侵入方法についてはまた別の指示を出す』


『三つ目』

『UBを説得する役目』

『私の予測が正しければUBは後5日で大軍を送り込んでくる』

『それまでに止める役目』

『ウルトラスペースに行く方法は時の守護隊のキュウコンが知っている』


『大まかにこの三つだ』

『なお連絡は時の守護隊を通じて行う』

『では連絡を待て』
 ▼ 564 1◆MR00PBvMIc 17/07/24 20:25:27 ID:vekI0/Yk [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
報告・3〜4日くらい更新ありません
 ▼ 565 スマス@ひかりのいし 17/07/24 20:59:54 ID:cEZ19sS. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
設定がしっかりしててめちゃくちゃ面白いんだけど
ギラティナの扱いだけ雑でクスッときた
支援
 ▼ 566 1◆MR00PBvMIc 17/07/28 17:53:22 ID:uNfk6HF. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……。

ディアルガの話が終わり、重い沈黙が部屋にのしかかる。

ロコン「……なぁ。アブソル」

アブソル「どうした」

ロコン「なんでお前はここにいる?」

アブソル「……話を聞いてなかったか?私はこの現状が起こることを知っていたと言っただろう」

ロコン「違う。……ルカリオもだよ。お前たち、世間的に見れば『お尋ね者』の筈だろ。それもかなりの烙印を押された」

初めから気にはなっていた。しかし、余りにも自然体であったため聞けなかったが、今の現状、僕、ピカチュウ、ガオガエン、コバルオン、ミロカロスにはこの二匹を捕まえる義務がある。

ルカリオが目を開けた。


ルカリオ「……俺は昔それなりに明るい子だった。友達も多かった。よく笑ったさ」

「だけどある時俺たちの住んでた国のクソみてえな王が戦争を始めて、家族も友達もみんな殺された」

「だから殺し返した。痛みには痛みでしか痛みを分からせることはできない。メガシンカに覚醒したのもその時だ」

「だけど残ったのは空っぽだった。痛みを返したところで傷が治るわけなど無かったんだ」

「途方に暮れて、食う物もなかった時に出会ったのがある探検隊。その探検隊はもう解散してしまったが、今はそのメンバーの一匹が『時の守護隊』にいる。今回はその恩を返すためにここへ来た」
 ▼ 567 1◆MR00PBvMIc 17/07/28 21:01:23 ID:uNfk6HF. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……つまりお前は、ディアルガが直々にご指名した、ってことか?」

ルカリオ「……」

沈黙は了解でいいのだろう。

全員の視線がルカリオからアブソルに移る。

アブソル「もともとここに呼ばれたのは、雪のギルドの長『ユキノオー』だ」

「私は探検隊を辞めてからもユキノオーと接触し情報の提供を受けていた」

「ユキノオーからディアルガに呼ばれたと聞いて、代わりに来ただけだ」

「『時の守護隊』が私を追い回していたな?ディアルガはダークライが元人間ということを掴んでからこの世界にいるポケモンの遺伝子を全て洗い出したはずだ」

「そして元人間のポケモンに対して異常に警戒をしたのだろうな」

「だが私は未来予知で回避し続けた。ここは私の勝利だな」
 ▼ 568 1◆MR00PBvMIc 17/07/29 23:35:40 ID:tVZypCQo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
?「賑やかなところ悪いが、そろそろお鎮まり願おう」

全員の視線が声のする方へ一斉に向いた。しかし、そこには誰もいない。代わりに見たことがある水色の渦があった。

ロコン「時の回廊……」

ピカチュウ「いや、違う。あれは『時空ホール』だ。時の回廊とは違って、ディアルガ達特別な力を持ったポケモンだけが創り出せるものだ」

ミロカロス「では、時の守護隊ですね」

時空ホールから灰色の手が出てきた。次に現れたのは赤い一つの大きな目。腹に構えられた大きな口。

ヨノワール「ディアルガ様の命を私が伝える」

ヨノワール「先ず、各々の所持するオーブを出して貰おう」
 ▼ 569 1◆MR00PBvMIc 17/07/30 09:04:35 ID:zM5v/1Kc [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……リン」

Rロコン「うん」

氷。

ミロカロス「私はこちらを」

水。

ガオガエン「俺は……っと」

格闘。

コバルオン「……」

草、岩。

ルカリオ「……」

鋼。

アブソル「……それだけか」

悪、無、竜、毒、空。
 ▼ 570 1◆MR00PBvMIc 17/07/30 20:53:05 ID:zM5v/1Kc [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヨノワール「……一つ、二つ…………十一か。残りは虫、炎、雷、霊、地、超、岩だな」

ピカチュウ「それとプクリンが守りのオーブを所有している」

ヨノワール「……分かった。全員、不思議な地図を広げてくれ」

カサカサと音を立てて地図を広げる。なんだか久しぶりの地図だ。

ヨノワール「では頭数もちょうどだ。まず今日から2日以内に1チーム一つ、オーブを集めてもらう」


「ポケダンズ、お前たちは『ブラック・ユートピア』へ向かい『雷のオーブ』を手に入れろ」


「水王、貴方方は『災害の終着駅』へ行き、『大地のオーブ』を頼みます」


「格闘技連合会、あなた達は『輝きの洞窟』へ行き『岩のオーブ』を取ってきて頂きたい」


「アブソル、貴様は『クロスライト』で『サイキックオーブ』」


「ルカリオ、そしてロコン、お前達は『トゥルーホワイト』で『炎のオーブ』を頼む」
 ▼ 571 1◆MR00PBvMIc 17/07/30 23:13:11 ID:fcvO8ZIw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「最後、会長には『影の闘技場』で『霊界のオーブ』を頼む」

「以上。失敗は許されん。そしてもう一つ、時の守護隊から冒険を助ける道具を進呈する」

ロコン「道具?」

ヨノワール「そうだ。ロコンにはこれだな」

渡されたのは赤い色をした八面体の結晶。リンには透き通った結晶が渡された。

ヨノワール「後で全員に渡すが、それは古代、この世界にいたと言う『人』と言う種族がポケモンと力を合わせる際に使ったという『Zクリスタル』の改良版だ」

ヨノワール「一度だけだが、技の威力を破壊的に底上げする」

そういえば、雪のギルドの未開拓地域を探索するときにジャラランガさんが見つけてたな。

ヨノワール「時の守護隊宛に雪のギルドが送ってきた。それをディアルガ様が改良し、ポケモンだけでの使用を可能にした」

ヨノワール「最後に一言。武運を祈る」

ヨノワールは、影へ消えていった。
 ▼ 572 1◆MR00PBvMIc 17/07/31 08:46:51 ID:g7S7DkVA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


ロコン「……ルカリオ、お前、トゥルーホワイトへ行ったことは?」

ルカリオ「無い」

一瞥された。ちょっとは興味を持ってもらってもいいんじゃないか?

ルカリオ「だが、噂は聞いたことがある。天を衝く純白の塔。その白には汚れがつくことは決してない。その最上階には伝説のポケモンが住むと言う」

Rロコン「伝説のポケモン?」

ルカリオ「……」

黙った。『知っている情報は伝えた』ということだろうか?

ロコン「さて、じゃあ早く準備しようか。場所は……」

ちょっと遠い……少し急がないとな……
 ▼ 573 ヤシガメ@ドリームボール 17/08/01 20:32:02 ID:SUcz4Ibw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
久々に読みにきた
 ▼ 574 1◆MR00PBvMIc 17/08/02 22:52:42 ID:0wVJOvo2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

「妾はふさふさしたものが大好きじゃ」

Rロコン「ふさふさ?」

「そうじゃ。そこでとってきてほしいものがあるのじゃ」

ルカリオ「なんだ」

「妾は昔、お気に入りの毛玉をある場所に忘れてしもうてのう……」

「場所は……この塔の裏にある泉の中のダンジョンじゃったな」

ロコン「け……毛玉?」

「そうじゃ。今から……そうじゃの……3時間以内にそれをとうてきてもらおう」

「そうすれば『炎のオーブ』をお主らにとらせよう」

「其方らの力と勇気、真実に問うてみよ」

────
 ▼ 575 1◆MR00PBvMIc 17/08/03 17:09:20 ID:mGiQeuo2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ルカリオ「起きろ」

ロコン「……ぅ」

ルカリオ「……」

ロコン「……グゥ」

バッシャァァン!

ロコン「ああああああ!!!」

体を震わせて体毛についた水を撥ねとばす。いきなり殺されかけるとは思ってもみなかった。

ロコン「何すんだよ!」

ルカリオ「もう2時だ。突入するぞ」

ガランガラン……

ルカリオがアルミのバケツを放り投げた。バケツは近くの壁……いや、塔、『トゥルーホワイト』にぶつかって金属特有の音を響かせる。

天を貫く純白の塔。かなり街から離れた場所であり、周りを濃霧で覆われているため外から見ることはできない。

原生林に囲われた山の盆地にあり、くるのにも一苦労だった。

着いたのはちょうど12時ごろで約1時間ほど眠ろうとし、既に着いた時点で闇が覆っていたが、眠りこけた。

二時ということは、僕は約1.5時間ほど眠っていたということになる。
 ▼ 576 1◆MR00PBvMIc 17/08/03 17:26:06 ID:mGiQeuo2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「お前の相棒はもう起きている。さっさとしてくれ」

ロコン「……ああ」

先ほどの勢いは何処へやら。自分が悪かった。

リンゴを囓って一息つく。

ルカリオ「この塔に入り口は屋上にしかない。まずはこの塔の外側についている螺旋階段を上がり、上から入る」

ロコン「わかった」

ルカリオ「じゃあ行くぞ。烏が多い。遠距離技の準備をしておけ」


「クァァァー」


ヤミカラスが鳴いている。

ルカリオ「……『波動弾』」

放たれた光弾は獲物の位置を知っているかのように飛び、上空で爆発した。

ヤミカラスの声が止まった。

ルカリオ「……」

あまり気は長くないようだ。
 ▼ 577 1◆MR00PBvMIc 17/08/04 21:32:29 ID:9IYBJfV. [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
暗闇に響く足音。時々のヤミカラスの声。

ひたすら塔の外側を登る。

ロコン「……そういや夢を見た」

Rロコン「予知夢?」

ロコン「多分」

Rロコン「どんな?」

ロコン「なんか映像は無かったけど、僕らとルカリオが誰かと喋ってた。何かを探しに行かされて……」

なんだったっけ?

思考すると足が止まりそうだ。

Rロコン「……危険な感じじゃなさそうだし、いいんじゃない?」

ロコン「……そうだね」

口数が減ってきた。時間にして約3時間ほど歩いているが、頂上はまだ見えない。

ペースの落ちないルカリオが先頭のせいで口数も減ってしまう。
 ▼ 578 1◆MR00PBvMIc 17/08/04 22:44:36 ID:9IYBJfV. [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「……見えたぞ。天辺だ」

もうヤミカラスの声は聞こえない。既に日が昇っているのだろう。

と、辺りが急に明るくなる。濃霧が無くなったのだ。もう濃霧でなく雲だったのかもしれないが。

Rロコン「キレイ……」

雲の上の空気は澄んで、阻むものがない。

半分だけ顔を出している朝日と赤く染まる雲のコントラストが非常に美しい。

ルカリオ「……あそこに階段が見えるな。あそこから今度は下に進む。正真正銘のダンジョンだ。少し休んでからすぐ行くぞ」

そうだ。今度は下るのだ。

ロコン「……フフッ」

なんだかまともなダンジョンが久々だな。

笑みを漏らす余裕になぜか違和感と安心感を得てまた一口リンゴをかじった。
 ▼ 579 1◆MR00PBvMIc 17/08/04 23:37:26 ID:9IYBJfV. [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トゥルーホワイト

F1

チルット1「♪」(うたう)

チルット2「♪」(歌う)

Rロコン「zzz」

ルカリオ「……」ゴシャッ

チルット1・2「」

ロコン「(誰か喋れよ)」

────

F4

ロコン「かえんほうしゃっ!」

キテルグマ「ゔゔぁゔぁゔぁゔぁゔぁ毛がゔゔァァ燃え」

ロコン「」

────
 ▼ 580 ガルデ@シュカのみ 17/08/05 09:19:42 ID:5wHpfhv2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 581 1◆MR00PBvMIc 17/08/05 20:28:56 ID:hacG89Xo [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一方その頃……

場所を移して『災害の終着駅』。


ミロカロス「……他愛無いですわね」

トルネロス「ぐぉ……」

ボルトロス「う……」

ミロカロス「……さて、締め上げられたくなければ、大地のオーブの場所、吐いて戴けると嬉しいのですけど」

?「ウオオオオオ!!!」

ミロカロス「……ハァ、今度は何方かしらねぇ?」

────
『輝きの洞窟』

ガオガエン「クロスチョップ!」

ディアンシー「盾になれ」

メレシーs「メレッ!」

ガオガエン「ぁぁぁあぁキリがねぇなぁぁぁぁ!!」

ディアンシー「消し飛ばしなさい。『大爆発』」
────
 ▼ 582 1◆MR00PBvMIc 17/08/05 21:14:32 ID:hacG89Xo [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『クロスライト』

Mアブソル「……っ!!」

ネクロズマ「……『プリズムレーザー』」

ドゴォン!

Mアブソル「ハァ、ハァ……チッ、サイキックオーブか……『悪』を無効化するとはな……」

ネクロズマ「『鉄壁』」

Mアブソル「ハァ……さてどうしよう」
────
『影の闘技場』

コバルオン「……マーシャドー。いつからここに居るんだ?」

マーシャドー「うーん。前に会ったのいつだっけ?」

コバルオン「130年と2ヶ月前だ」

マーシャドー「じゃあ45年と4ヶ月と3日。何しに来たの?」

コバルオン「ここに霊界のオーブがあると聞いた。それを戴きに来た」

マーシャドー「確かにあるけど……その前にちょっと闘わない?最近鈍ってんだ」

コバルオン「奇遇だな。私も同じことを考えていたよ」

────
 ▼ 583 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 10:00:17 ID:g25LOuxU [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トゥルーホワイト

F10

ロコン「……雰囲気が違うな」

今までは真っ白な場所をただ進んでいたが、このフロアはダンジョンじゃない。

一つの大きな部屋がフロアになってる。

ルカリオ「だがまだ最下層には遠いはずだ。とすると……」

Rロコン「とすると?」

ルカリオ「ボスだな。伏せろっ!」

ロコン「えっ?」

ルカリオが僕とリンを急に地面に押しつけた。途端、頭の上を物凄い風が切った。

?「……エアスラッシュ」

ルカリオ「……いきなりか」

メガヤンマ「……我はこの塔の門番。ここを通りたくば我を倒すがいい」
 ▼ 584 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 10:34:23 ID:g25LOuxU [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「お前達、メガヤンマという種族と戦ったことはあるか?」

ロコン「ある。お尋ね者だったけど」

ルカリオ「なら話は早い。奴の特性は『加速』。長引けば長引くほど奴が有利になる。短期決戦だ」

Rロコン「氷で空間を削るから、ルカリオは波動弾で誘導して。相性はエンが一番いいし……いいよね?」

ロコン「分かった」

ルカリオ「行くぞ!」

メガヤンマ「……エアスラッシュ!」

空気の刃が襲いかかる。三体共ばらけてそれを躱していく。

ルカリオ「ボーンラッシュ」

長い二本の光る棒を両手に持ったルカリオが駆け出した。飛ぶメガヤンマはそれを確実に避けている。ハイスピードの戦い。

ガキィン!

片方の棒をメガヤンマが噛み砕いた。ルカリオは新体操の選手のように後方に回転して下がる。下がりながらもう一方の棒を投げるが、当然のようにかわされる。

Rロコン「吹雪!」
 ▼ 585 ガイアス@レインボーパス 17/08/06 10:37:18 ID:yqNQGWiI NGネーム登録 NGID登録 報告
最初の時から支援してるぜ
 ▼ 586 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 10:44:57 ID:g25LOuxU [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
蜻蛉というのは自然界でも屈指のハンターだ。

人間だった頃そのような話を聞いたことがある気がする。

自由自在にホバリングを行い、そこから上下左右への動作が素早い。さらに視界は270度と聞く。

吹雪の一つ一つを丁寧に見ている。

一つ一つ丁寧にエアスラッシュで撃ち落としている。

ルカリオ「ラスターカノン!」

上空に急上昇した。そこから宙返りで僕らの頭上を旋回していく。

ロコン「悪の波動!」

メガヤンマ「原始の力」

二つのエネルギーがぶつかって砂煙になった。互いに視界が無くなっている

ルカリオ「リンとやら、仕掛けろ」
 ▼ 587 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 10:56:57 ID:g25LOuxU [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「れいとうビーム!」

煙を吹き飛ばし、冷気がメガヤンマへ刺さろうとする。

しかし避けられる。

だが作戦通り。もともとメガヤンマを狙ってはいない。

天井に氷の剣山が出来上がった。メガヤンマもこれでは触ることはできないだろう。

Rロコン「まだまだ!吹雪!」

今度はさっきより広範囲。威力は劣るが、天井をあっと言う間に剣山で埋め尽くしていく。

ルカリオ「上出来だ。『波動弾』」

手を合掌して力を込めているのがわかる。青いオーラがルカリオを包んでいる。波導のエネルギーが漏れ出しているのだ。

合掌した手をゆっくりと離すと、間に小さな波動弾が5つできていた。ルカリオはジャグラーのようにそれを天に掲げ、放つ。

メガヤンマ「……!」

高速で飛び回るメガヤンマと青い波動の玉。

やがて飛ぶスペースを失っていく。

端へ追い詰められていく。

ロコン「フレアドライブ!」
 ▼ 588 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 11:14:39 ID:g25LOuxU [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドゴォン!

ロコン「……っ」

壁と炎でサンドイッチにしてやった。メガヤンマが力なく地に堕ちる。だが、壁には傷一つついていない。

ロコン「……頑丈な塔だな」

ルカリオ「ご苦労。さて、奴を倒したから階段が出てきた。進もう」

ルカリオがなんだか満足げに見える。もちろん声は静かさを保っているが。

ちっとは信頼してくれたのだろうか。

Rロコン「エーン。いつまで呆けてるの?」

ロコン「……うん!なんでもない」

何にせよ悪くない兆候だろう。
 ▼ 589 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 15:00:10 ID:g25LOuxU [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
F30

トゥルーホワイト 最深部

ロコン「……ここで終わり?」

Rロコン「ダンジョン……じゃないね」

ルカリオ「……あれを見ろ」

ルカリオが指した方には白い塊がある。まだ遠く、何かはわからない。

?「……くぁ。誰か来たのかの?」

白い塊が動いた。欠伸をしているようだ。

どんどん近づいてくる。

姿が見えた。白く気品のある体毛。蒼く澄んだ瞳。大きな翼。

ちょっと寝癖

ルカリオ「誰だ」

レシラム「妾か?妾はレシラム。真実の神じゃ。お主らこそ誰じゃ。ここは妾の家じゃぞ」
 ▼ 590 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 16:46:27 ID:g25LOuxU [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「……ほう!そこの赤いのと白いの、ちょっと近う寄れ」

ロコン「……へ?」

Rロコン「……?」

レシラム「いーから。ほら。こっちへ来んか」

翼についた爪が手招きのように動いている。何だ?

恐る恐る前に出る。レシラムはぐっと顔を近づけて来た。

レシラム「……」

ロコン「……」

Rロコン「……な、何?」

睨めっこのようになり、僕は視線を下に下げ、耐えきれなくなったリンが声を出した。

レシラムがにっこり笑った。
 ▼ 591 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 17:05:58 ID:g25LOuxU [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「へ?う、うわっ」

Rロコン「ひゃぁっ」

二体とも持ち上げられた。

そして頭の上に乗せられた。

レシラム「妾はそなたらのようなのが大好きじゃ。少々じっとしておれ」

ルカリオ「……おい。どうする気だ?」

レシラム「なんじゃ、青いのまだおったのか。付いて来たければ付いてくるがいいぞ」

レシラムが歩き出す。

体毛はなんだか少し暖かくてサラサラだ。皮膚が見えないほどもふもふしている。

一対の長く伸びる毛は白く輝き、動きに合わせてなびいている。

ロコン「……どこに向かっている……んですか?」

レシラム「妾の遊び場じゃ。お主らの用もそこで聞こう」
 ▼ 592 1◆MR00PBvMIc 17/08/06 23:28:21 ID:g25LOuxU [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
辺りが白い靄に覆われた。レシラムはまだ歩いている。

ロコン「……ルカリオ!大丈夫か!?」

声は靄に吸い込まれて消えた。まるで底のない穴に声を入れたようだ。

Rロコン「……どこまで行くの?」

レシラム「ここじゃ。少しじっとしておれ」

後方の靄が赤く色付いてきた。恐らくレシラムの尻尾が高温のエネルギーを放っている。

レシラムはその莫大な火力を持ち、誠の心を持つ者を助けると言う。ルカリオが道中そんなことを教えてくれた。

赤い色が強くなり、だんだんと周りが見えるようになってきた。

そこは巨大な湖のほとりだった。湖の向こう側は見えない。後ろには森が盛っている。

ルカリオ「……何が起きたんだ」

ロコン「ルカリオ!無事?」

ルカリオ「おかしい……いくら靄があったとはいえ、あんな森を通ったことに気づかない訳がない……」
 ▼ 593 ルキア@プレミアボール 17/08/07 03:17:30 ID:RiB7OI.Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラムの頭の上気持ちよさそう
 ▼ 594 1◆MR00PBvMIc 17/08/07 09:16:52 ID:xNK/ne8M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「よっと」

頭の上に手を回してくる。両前足の下に腕を入れられ、犬を持ち上げるように一匹ずつ降ろされた。

レシラム「ふぁ……さて、用を申せ。眠いのじゃ」

ロコン「……炎のオーブを探しに来た」

レシラム「炎のオーブか。ということは……」

手を顎に当てて上を見上げている。考えているのだろうか?何を考えているのだろうか?

レシラム「……アルセウス様絡みかの?それとも勝手な探検活動の一環かの?」

ロコン「……前者だ」

レシラム「……そうであったか。うーむ。では少し頼みごとといこう」

Rロコン「頼みごと?」

レシラム「うむ。森の奥に塔が見えるかの?」

ロコン「うん。それが?」
 ▼ 595 1◆MR00PBvMIc 17/08/10 17:53:39 ID:Pj3vsFFY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「妾はふさふさしたものが大好きじゃ」

……ここが夢の場所だったか。

Rロコン「ふさふさ?」

レシラム「そうじゃ。そこでとってきてほしいものがあるのじゃ」

ルカリオ「なんだ」

レシラム「妾は昔、お気に入りの毛玉をある場所に忘れてしもうてのう……」

レシラム「場所は……この塔の裏にある泉の中のダンジョンじゃったな」

ロコン「け……毛玉?」

レシラム「そうじゃ。今から……そうじゃの……3時間以内にそれをとうてきてもらおう」

「そうすれば『炎のオーブ』をお主らにとらせよう」

「其方らの力と勇気、真実に問うてみよ」

 ▼ 596 1◆MR00PBvMIc 17/08/10 18:02:25 ID:Pj3vsFFY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
分かってはいてもその通りに動いてしまうのが難点だな……

夢を見たところで意味があるのか?

ロコン「……まぁ、その毛玉を取ってくればいいんだね?」

レシラム「うむ。簡単じゃろう?」

ルカリオ「往復するのにどれくらいかかるんだ?」

レシラム「お主らの足でも20分もないじゃろうな。ほれ、さっさと行かんか」

半ば追い立てられて出発した。

向こうに見える塔はところどころ崩れて中が剥き出しにされて、風化しているように見える。

歩いて暫くしてリンが唐突に言った。

Rロコン「……そういえば、ここってどこなんだろうね?」

ロコン「……ん?」

ここって、塔の中だったっけ?
 ▼ 597 マゲロゲ@パークボール 17/08/11 02:08:49 ID:zw6GGQZA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 598 1◆MR00PBvMIc 17/08/11 19:42:33 ID:JQc9OAOs [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

『時限の塔』頂上

ディアルガ「……ゴウカザル」

ゴウカザル「なんだ?」

ディアルガ「……心配か?」

ゴウカザル「そんなことねぇよ。あいつは昔の俺を変えた。お前も救った。世界も救った。……あいつはきっと今回もそうやって何かを助けるんだ」

ディアルガ「だが隣にはいつもお前がいた。だが今回は、ロコン達以外は皆単独で動いている」

ディアルガ「そして、気になることがあるのだろう?」

ゴウカザル「……知ってんのか?」

ディアルガ「そうでなくばお前がここに来る訳がない。『高い所から世界を眺めたい』などと柄にもないことを言うのだな」

ゴウカザル「……半分正解、半分嘘だな」

ゴウカザル「ここに来ると、あの時を思い出す。暴走するお前と闘ったことを……その時世界の大きさを感じた。世界にはまだまだ隠されたダンジョンと……恐ろしいほどの強敵がいるってことをな」
 ▼ 599 1◆MR00PBvMIc 17/08/11 19:56:48 ID:JQc9OAOs [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「最近『時空の叫び』が聞こえないのではないか?」

ゴウカザル「……時の神さんはなんでもお見通しか。そうだ。今日はそのことで来た」

ディアルガ「前はお前達……今はお前だが、会った時にお前達が『空間の歪み』を持っていることを感じた。だが今は感じぬ。つまり、お前達が『普通のポケモン』と同じに感じる」

ゴウカザル「……パルキアが何かしたのか?」

ディアルガ「いや、それはないな。奴は今、UBの所為で空間が歪みまくってるのを修正するのに手一杯な筈だ」

ゴウカザル「じゃあ、なんで……」

ディアルガ「……流れに身を任せろ。その時が来たんだ」

ゴウカザル「時を操れる神さんの言葉じゃねぇな。どういう意味だ?」

ディアルガ「変わったのだよ。時代が。これからは新しい世代の時代だ」

ゴウカザル「……」

ディアルガ「私が干渉できるのにも制限がある。本当の意味で時の流れを止めることなど誰にもできはしない」

ディアルガ「……運命は、誰に味方する?」

────
 ▼ 600 1◆MR00PBvMIc 17/08/12 12:38:50 ID:kfb8mvbU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ロコン「……さぁ?どこだって構わないよ。レシラムは多分嘘をついてない」

ルカリオ「嘘?」

ロコン「『炎のオーブ』を感じる」

炎タイプ特有の勘なのだろうか。確かに何かがあるのを感じる。

ルカリオ「……そうか。だが、もう塔に着いたな」

Rロコン「……随分崩れかけてる塔だね」

塔はところどころ壁が崩れている。塔の周りを泉が囲み、その塔へ渡る手段は……なさそうだ。

カイリュー「……」

泉からカイリューが顔を出してこちらを睨みつけている。歓迎はされていない。

ルカリオ「レシラムは泉の中にあるダンジョンと言っていた。恐らくあの塔がダンジョンになってる」

Rロコン「……橋作ろうか?」

ロコン「いける?」
 ▼ 601 ャモメ@こだわりスカーフ 17/08/12 17:29:23 ID:dPk005Es NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
氷で橋...

let it go〜 let it go〜
 ▼ 602 1◆MR00PBvMIc 17/08/13 23:11:10 ID:N9CSClbA [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「れいとうビーム!」

氷のエネルギーは見事に水を凍らせていく。ものの数秒と経たないうちに氷の橋が出来上がった。

ロコン「……よし。行こうか」

橋を渡って、泉の中心にある塔の前に立つ。

ルカリオ「……これ、塔の名前か?」

苔に覆われた石像を見ている。その表面には、確かに何かの文字のような窪みがある。

三匹で、覗き込む。

Rロコン「……アンノーン文字だ。エン、確かエンは……」

ロコン「読めると思う。…………リュ……ラ……ンの塔?」

文字がかすれ過ぎている。かなりの年月放置されているようだ。

ロコン「……ごめん。やっぱ読みにくい」

ルカリオ「……まぁいい。ここへ来て、塔の名前なんてさしたる問題じゃない」
 ▼ 603 1◆MR00PBvMIc 17/08/13 23:19:46 ID:N9CSClbA [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「……ボーンラッシュ!」

塔の外壁は、やはり脆い。簡単に砕けた。しかし……

Rロコン「中、思ったより見辛いね。霧?なんで建物に霧が……」

ロコン「……探し物はしにくいね。歓迎されてないだけかもしれないけど」

ルカリオ「不思議のダンジョンになっているのかもな。用心に越したことはない。これを渡しておく」

そう言って渡されたのは、小さな石だった。

ロコン「……これは?」

ルカリオ「俺が作った。持ってる者の波動に共鳴する。これを持ってることで、互いに姿が見えなくてもテレパシーで喋れる」

ルカリオ「党の中は広い。探し物をするのだから、別れて探した方が得策だ」

Rロコン「……だけど、強い敵なんかに会ったりしたら……」

ルカリオ「その為の連絡手段だ。遠慮なく『集まれ玉』を使え。こちらも闘う準備と心構えができる」
 ▼ 604 1◆MR00PBvMIc 17/08/13 23:28:05 ID:N9CSClbA [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……分かった。使う機会が無いことを祈るよ」

ルカリオ「……」

ルカリオが濃霧の中へ消えていった。

Rロコン「……気をつけようね」

少し寂しげなリンも消えていった。

ロコン「……行くか」

誰もいないのに、呟いて、僕も霧の中へ入った。


────


レシラム「……全員『リュウラセンの塔』に入ったようじゃのう」

「さて、霧に映るは本当の自分。確か人間の子もおったな」

「真実は、いつも自分の中にある。悪しき者は、本当の自分に勝つことはできぬ。正しき者だけが生き残る」

「……理想は、何処にあるのやら」

────
 ▼ 605 1◆MR00PBvMIc 17/08/14 11:02:21 ID:bmUONRyQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『リュウラセンの塔』

辺りは深い霧に包まれ、時折水が跳ねる音がする。

しかし、足音でさえも霧に吸い込まれてしまい、様子を伺うことはできない。

ルカリオやリンはどこにいるのか?

それほど離れてはいないはずだが、全く見ることはできない。そもそも自分が真っ直ぐ進んでいるのかすら不明だ。

探し物は、『毛玉』。

もう少し何か特徴を聞いてくるべきだったな。

ロコン「……ん?」

霧が心なしか薄くなってきている。
 ▼ 606 1◆MR00PBvMIc 17/08/14 11:11:00 ID:bmUONRyQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
霧が晴れ、現れたのは長い橋だった。細く、僕が一匹分くらいの幅しかない。

橋の下を覗くと、剣山が敷き詰められている。落ちれば、死ぬかもしれない。

橋へ一歩踏み出す。奥は霧がかかって見えない。この橋の部分だけが霧が無い。誘っているようだ。

強度は大丈夫なのか?

なるべく力が入らぬよう、慎重に歩を進める。

橋を10歩分ほど歩いた場所で……

ピキッ

嫌な音がした。

ガラガラ……

歩いていた場所が、案の定崩れだした。後戻りはできない。

ロコン「……二匹とも、違うルートで行ってるのかな?」

走りながら、まだ余裕がある。
 ▼ 607 1◆MR00PBvMIc 17/08/15 12:12:42 ID:8AOTWOqY [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
渡りきった。後ろを振り返ると、今まで自分が立っていた場所が崩れ去っていた。

辿り着いたそこは、円形の広場のようだった。床は石造りで所々ひび割れてはいるが、崩れそうな薄さではない。

広場の周りはまるで谷のような、底が見えない暗闇になっている。

……闘技場?

ここから脱出できないようにした作り、そう見える。

?『おい、聞こえるか?』

どこからか声が聞こえたような気がした。心に直接響いた声だ。

ルカリオ『ルカリオだ。少々不味いことになっている』

懐から先ほどの石を取り出すと、仄かに光っていた。それに僕も念じる。

ロコン『どうした?』

ルカリオ『不思議玉が掻き消される。ボスの間にいる』
 ▼ 608 キカブリ@きんりょくのハネ 17/08/15 12:13:03 ID:PB.MEaJ6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 609 1◆MR00PBvMIc 17/08/15 12:20:14 ID:8AOTWOqY [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボスがいる間や、特殊な場所では『穴抜けの玉』や『光の玉』をはじめとした不思議玉が掻き消される。

ロコン『……それで!ボスがいるのか?』

ルカリオ『……ッ!ぐぁっ!……すまない。また連絡する!』

────

Mルカリオ「……何者だ……!俺が……なんでそこにいる!?」

Mルカリオ?「……波動弾!」

Mルカリオ「……チッ、ボーンラッシュ!」

Mルカリオ?「ボーンラッシュ!」

キィィン!

Mルカリオ「……同じ力、同じ太刀筋……」

────
 ▼ 610 1◆MR00PBvMIc 17/08/15 12:24:46 ID:8AOTWOqY [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……」

リン!

石に強く念じた。石が微かに温かくなる。

「……」

返事は返ってこない。


ザクッ

ロコン「……誰だっ!」

足音がする。広場の向こう側、霧の奥に影が見える。

ロコン「止まれ!」

ザッザッ

どんどん近づいてくる。

ロコン「かえん……ほうしゃ!」

炎が霧を突き抜ける。
 ▼ 611 1◆MR00PBvMIc 17/08/15 12:33:46 ID:8AOTWOqY [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかし、何かがはじけたような、ポン!、という音と「かえんほうしゃ!」という男の声で、霧の奥からも火の筋が現れた。

二つの炎がぶつかって、混ざり、爆発する。

次の瞬間、眩いばかりの光に照らされて思わず目を瞑った。

上を見上げると、そこには『にほんばれ』によって生まれる小さな太陽があった。

僕が、日照りをした訳ではない。

煙が晴れていくと、日に照らされ霧も無くなっていた。

そこには10代前半であろう青いジャージを着た男と、黄金の毛並みを輝かせる九尾が戦闘態勢をとっている。

男「……キュウコン!神通力!」

九尾の目が光る。

ロコン「あくのはどう!」
 ▼ 612 1◆MR00PBvMIc 17/08/15 13:57:06 ID:8AOTWOqY [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
眼には見えないのがエスパー技の常識。しかしじっと受けると大ダメージは免れない。

悪の波動が空中で止まる。そして打ち消される。

男「……!いいね。キュウコン!進化前だからって油断するな!」

キュウコン『分かってるよカルム』

ロコン「……カルム?」

男「潜れ!『あなをほる』!」

砂煙をあげて一瞬のうちに相手のキュウコンが消える。

……いや、それよりも……

カルム……カルム……そうだ!僕が人間だった頃の名前だ!

じゃああれは……!あの男は……僕なのか!?

ドガァン!

キュウコン『……!』

ロコン「ぐっ……」

しまった。思考が……
 ▼ 613 1◆MR00PBvMIc 17/08/15 14:04:32 ID:8AOTWOqY [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……」

岩の破片が飛び散る空中!僕もキュウコンも浮いている。

ロコン「ソーラー」

キュウコン『でんこうせっか!』

空中から更に加速してきた。腹を突き上げられて、高く空中へ投げ出される。

カルム?「決めろキュウコン!かえんほうしゃ!」

炎が飛んできた。あっという間に僕の体が炎に包まれる。

……だが、

ロコン「貰い火だ!……お前の炎!返してやる!かえんほうしゃ!」

相手が『貰い火』は恐らくない。それならばかえんほうしゃなんて進化前の僕に打つはずがない。

晴れ+貰い火+タイプ一致。

巨大な火球を下へ発射する。
 ▼ 614 フォクシー@ぎんのこな 17/08/15 17:19:21 ID:ozwYDFJQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルムのキュウコンはどうなっちゃったのでしょな
 ▼ 615 カマル@まがったスプーン 17/08/15 23:16:56 ID:cYT9j8AI NGネーム登録 NGID登録 報告
面白い!またポケダンやりたくなる
 ▼ 616 1◆MR00PBvMIc 17/08/16 21:01:27 ID:R8SOsM6I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドゴォォォン!!

やったか?

火の海が広がる。見えるもの全てが赤く染まっている。

……いや、全てじゃない。

ロコン「……まだか」

火の中に黄金の光が見える。まだ効いてないか。

キュウコンは、その長く伸びる9本の尾で体をすっぽりと包み込み完全な防御体制をとっている。

固く閉じられたかのように見えた9尾の殻が、ゆっくりと、美しく、花が開くように咲いていく。中からカルムも出てきた。

カルム?「……ふぅ。ちっさいくせになんて火力だ。キュウコン、大丈夫?」

キュウコン『もちろんだ。だが油断はこれが最後だ』

カルム?「……ああ」

……キュウコンの声に反応した?

人間には所詮「キュウ」や「コーン」というくらいにしか聞こえていないとはずだが、あの一匹と一人はしっかりと意思疎通をしている。

……フラダリのギャラドスは、命令されていたな。

 ▼ 617 1◆MR00PBvMIc 17/08/17 08:52:05 ID:AeW/nUoQ [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルム?「神通力!床を引き剥がせ!」

妖しいオーラを纏ったキュウコン、その眼に力が込められ、フィールド全体が桃色の輝きに包まれる。

バキ……バキバキ…バキバキバキ……

フィールドの床の石畳が剥がされ、空に浮いていく。

ロコン「お……おお……うわ……!」

体が空へ浮き、慌てて降りる。石畳を無残に剥がされた床はボロボロの土台を晒していた。足場が悪くなる。

カルム?「キュウコン!『岩石流星群』だ!」

ロコン「……がんせきりゅうせいぐん?……ええ、おおおおお!??」

先ほど浮かび上がった石畳のカケラが、空中で静止したかと思うと僕めがけて一斉に降り注いできた。

ロコン「くっ、うわっ、あぶなっ、うっ、ひゃあっ!」

カルム?「休まる暇を与えるな!『でんこうせっか』!」
 ▼ 618 1◆MR00PBvMIc 17/08/17 09:41:13 ID:AeW/nUoQ [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン『くたばれ!』

ロコン「ハァ、ハァ……!?ぐほっ!」

腹に電光石火が突き刺さる。口から何かが出た。吹っ飛ばされて、ゴツゴツになった床に叩きつけられる。

ロコン「……くそっ!かえんほうしゃ!」

カルム?「盾を造れ!そして『あなをほる』!」

空中の石が集まり、かえんほうしゃを防ぐ。その壁に隠れてキュウコンは潜った。

ロコン「……っ」

考えろ!

貰い火のかえんほうしゃでもダメだった。もうフレアドライブしか隠し玉がない……!だけど速すぎる……!

……いや、一つだけなら奥の手がある。


Z技。

 ▼ 619 1◆MR00PBvMIc 17/08/17 09:46:50 ID:AeW/nUoQ [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
確か『ダイナミックフルフレイム』とかいう技だった。

Z技とかいうのは撃ったことはない。完全に何が起こるかわからない。正に隠し玉だ。

だけど、さっきの貰い火かえんほうしゃでもダメだった。

だとすると、狙うのは『貰い火ダイナミックフルフレイム』。

ピキ……

地面が割れた!

キュウコン『喰らえ』

ロコン「ぐっ……!」

ギリギリで避けた。地面を転がる。

カルム?「しぶといな……キュウコン!一旦下がって!」

相手が退いていく。これはチャンスなのか。

さて、貰い火を発動させるには……カエンジシに使ったのと同じ手が有効かな?
 ▼ 620 1◆MR00PBvMIc 17/08/17 09:53:43 ID:AeW/nUoQ [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……いや、待てよ。

カエンジシの時、PP削りが成功したのはフラダリが動かなかったからだ。

今回あの二人に対して、PP削りなんてちょこざい手段が通用するのだろうか?

そして……

レシラムは『其方らの力と勇気、真実に問うてみよ』と言っていた。

もし、これがある一つの試験だとしたら。

あれが、『過去』の僕であるとしたら。

力……即ち今まで積み重ねてきた物は、相手も僕も同じ。運命を分けるのは、『勇気』。

一つでいい。

僕が今まで体験したことがないものを、『ゼンリョク』でぶつければいい。
 ▼ 621 ングマ@しんじゅ 17/08/17 18:42:16 ID:OqbksH9o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
燃えるーワな展開
 ▼ 622 1◆MR00PBvMIc 17/08/17 20:42:38 ID:AeW/nUoQ [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……へっ、小細工は、いらないか」

目を閉じる。精神を研ぎ澄まして、研ぎ澄まして……

爆発させろ!

ロコン「『フレアドライブ』!」

轟音が全てを制圧する。辺りの地面が僕を中心に吹き飛び、熱が空間を支配する。

口に炎Zを咥えた。

ロコン「行くぞ!!」

カルム?「素晴らしい!実にgreatだ!……キュウコン!負けるな!かえんほうしゃを吐きながら、でんこうせっか!」

足に力を込め、思いっ切り地面を蹴り上げる。

炎で全身の細胞一つ一つを活性化。これまでとは全然違うパワーとスピードを発揮する。

一方、相手も擬きではあるが、フレアドライブのように炎で体を包み、高速で移動する。

隕石が如く爆炎が響き渡る。

睨み合う二匹の妖狐。

一瞬を皮切りに、ほぼ同時に直線的に走り出した二つの炎。

それがぶつかり、とてつもない高温が広がる。行き場を失った炎のエネルギーが、天へ昇り、一本の火柱を創った。
 ▼ 623 1◆MR00PBvMIc 17/08/17 23:10:41 ID:AeW/nUoQ [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その火柱の中心、高温の炎は赤色ではなく白っぽくなり、輝いている。

ロコン「うあああああ!!!」

キュウコン『はぁぁぁぁぁ!!!』

地に足がついていない。地面はとっくに溶けて、蒸発した。なおも2体は火焔を止めない。

止めれば、負ける。

そう分かっている。

しかし、力は今は均衡しているが、徐々にそれは崩れ出している。

だんだんと、『進化』による壁がのしかかってきた。



キュウコン『……おい!』

ロコン「なんだよ!!!邪魔するな!!!」

キュウコン『なんで……!!お前は戦う!?』
 ▼ 624 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 09:37:44 ID:ldUA9q6s [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……なかなか面白いことを聞いてくるな。なんでか。

キュウコン『俺は……相棒が、カルムが側にいる!!それだけで俺は力が湧いてくる!!!』

火の勢いが一層激しくなる。

ロコン「ぐぅぅぅ……!!!」

キュウコン『言え!!ただのロコンなんかじゃここまで戦わん!!!お前を支える信念は、なんだ!!!』

……信念。

こっちの世界に来てから色々あったなぁ……

リンと出逢った。

雪のギルドに入門した。

時の回廊の前で、エンペルトさんと一緒にUBと戦った。

キュレムと出逢った。

ピカチュウさんと出逢った。

ウルトラスペースから命からがら逃げ出した。
 ▼ 625 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 09:49:24 ID:ldUA9q6s [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……全部、ひっくるめて、僕はこの世界が大好きだ!!!」

ロコン「大好きなものを守りたいのは、当然の筈、だぁぁぁ!!!」

押し返す。鍔迫り合いが更にヒートアップしていく。

ロコン「そろそろ決着といこうぜ!!!こいつを見たことあるか!!?」

口を大きく開く。炎Zが姿を現し、それを見たキュウコンに戸惑いの色が浮かぶ。

ロコン「くらぇぇぇ!!!」

上空へ逃げた炎が帰ってくる。超高温の炎のぶつかり合いの中、更に超高温の火球が目に見える。

炎Zがカタカタと揺れる。

キュウコンが怯む。

カルム「中途半端に受けるな!全力全開で、押し返せ!!」

カルムから指示が飛び、キュウコンが気力を吹き返す。だが、時既に遅し。


ロコン「『ダイナミック……フル!!フレイム!!!』」

 ▼ 626 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 10:03:15 ID:ldUA9q6s [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴッ

刹那の音と共に、目の前の景色に色がついた。全てを呑み込んだ『ダイナミックフルフレイム』が霧をも消し飛ばし、辺りは無彩色な塔の壁が広がっている。

塔の壁には穴が空いている。

カルムも、キュウコンも居なくなった。カルムには火球は当たらなかったはずだが、キュウコンと一緒に消えた。

そういう仕組みかもしれない。

石畳の装飾が剥がされ、ところどころ溶けた、今や無残なこの広場。

ロコン「……ハァ……」

溜息を一つついて、床に倒れこむ。トレジャーバッグからオレンの実を取り出し、ゆっくり咀嚼して飲み込む。

疲れた……

目を閉じ、数秒してから目を開ける。

そこには見たことのある顔があった。
 ▼ 627 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 17:55:01 ID:ldUA9q6s [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「……大丈夫ですか?」

ロコン「……レシラム!?……え?ちっちゃ……?え?」

レシラム「初対面の乙女にちっちゃいとは……あなただれ?」

飛び跳ねて起きた。ちっちゃいレシラム。大きさは僕と同じくらい。少し頭部が大きく、体が小さい。

全体的に丸みを帯びたかんじ。

ロコン「……幼児体型?」

ポケモンにそんな概念があるのかは知らないが。

レシラム「失礼ですね。わたしはもうこの世に生を受けて14年もたってます。それよりどんなつもりですか?わたしの家をこんなに壊して?」

ロコン「……14歳?え?」

レシラム「……ここになんのようがあるのですか?」

ロコン「いや、ちょっと探し物を……」
 ▼ 628 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 18:02:33 ID:ldUA9q6s [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
頬を膨らませていたレシラムが、「探し物」と聞いて少し思案する顔になった。

レシラム「……最近ゼク君以外ここに来たっけ?……あ、もしかして君、ゼク君が寄越したの?」

ロコン「……ぜくくんってだr」

ズズゥゥゥン

塔が悲鳴をあげた。地震だ。

ロコン「……う」

レシラム「……今日は人が多いね」

震動が止まった。こんなボロボロの塔だ。どこが崩れていてもおかしくない。

周囲を見て、どこか崩れていないか、危険はないか確かめる。

Rロコン「……ぷはぁ」

背後から声が聞こえた。なんだか懐かしいこの声は……

ロコン「リン!」

Rロコン「……あれ?エン?」
 ▼ 629 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 18:22:52 ID:ldUA9q6s [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
駆け寄る。足元がおぼつかず、よろけ、倒れかけたが、途中で駆けてきたリンに体を支えられ、バランスを取り戻した。

ロコン「ありがとう。驚いた。急に出てきた……」

Rロコン「そう!なんかね、私が敵だったの!鏡に写したみたいに、私が襲ってきたの!」

興奮して舌を回すリン。ハハ……と僕が力なく笑うと、びっくりしたように口を止めて、クスクス笑いだす。

……かわいい。

ロコン「まぁ、無事でよかった。こっちはキュウコンが相手だった」

レシラム「……ガールフレンドまで連れてきたのね。呆れた」

斜め後ろでレシラムが、体と不釣り合いな大きさの翼を広げて飛んでいる。

レシラム「ところで、あれも知り合い?」

ロコン「あれ?」

リンの後ろ……

Mルカリオ「……」

ロコン「ルカリオ!」
 ▼ 630 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 18:27:24 ID:ldUA9q6s [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Mルカリオ「……うっ」

パシュゥン

ルカリオ「……」

メガシンカの解除と同時にルカリオが地面に前に倒れこむ。慌てて近寄る。

ロコン「ルカリオ!大丈夫か!?」

ルカリオ「……」

ロコン「ルカリオ!」

返事はない。

レシラム「……死んだ?しょうがないね。後で焼いて泉に散骨してレクイエムを捧げよう」

ルカリオ「……勝手に殺すな」

ロコン「ルカリオ!」

ルカリオ「耳元で喚くな……俺は少し寝る……」
 ▼ 631 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 18:38:00 ID:ldUA9q6s [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『リュウラセンの塔』頂上

チルタリス「着きました」

レシラム「うん。ありがと。そこの青いのは適当に看病お願い。……リン、エン、降りていいよー」

チルタリスの背から飛び降りる。僕にリンが続く。

ロコン「ここが一番上?」

レシラム「そう。わたしの家」

あの後、軽く自己紹介をした後、レシラムとリンがなぜか意気投合して仲良くなった。

性別の壁を感じた。

レシラム「ゼク君、この前ケンカしたから謝りに来たのかと思ったけど、違ったみたいね。まぁお友達ができたし、いいんだけど」

Rロコン「全くひどい話だったね」

レシラム「そーなのよ!あいつ、全然気付かないんだもん!わたしもう頭にきてさ〜」

何を喋ってるのかは知らないが、誰かの悪口のようだ。
 ▼ 632 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 18:49:09 ID:ldUA9q6s [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……ねぇ、ところで……」

話を割り込むようだけど、仕方がない。もう時間は少ない。

レシラム「ああ!そうだった!探し物があるとか言ってたね」

Rロコン「そう!ちょっとした毛玉なんだけど……」

レシラム「……毛玉?毛玉……」

頭を捻った後、何かを思い出したようで背を向け、フロアの端っこまで飛んでいった。そして何か箱を持ってきた。

レシラム「毛玉といったらここにあるので全部だけど……全部わたしのだけどね。探し物は多分ここにはないんじゃない?」

箱の中を覗くと、フサフサの塊や鳥の羽のようなものが詰めてあった。

Rロコン「……これは?」

リンが、その中から一つ、ひょいと何かつまみあげた。何かを模した塊のように見えるが、フサフサの毛は少し黒ずみ、年季が伺える。

レシラム「ああ……それは確か……4つの時、ゼクがくれたものね。わたしに似せたらしいんだけど、今見たら全然似てない。」

ロコン「……うーん、リン、どうする?……リン?」

Rロコン「……これ貰っていい?」
 ▼ 633 1◆MR00PBvMIc 17/08/18 18:56:18 ID:ldUA9q6s [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……え?」

レシラム「……え?」

ポッポが豆鉄砲を食らったような声。

ロコン「リン、何言って……」

Rロコン「お願い!私のものも何かあげるから!」

レシラム「……別にいいよ。持ってって。どうせあいつはもうこないだろうし」

Rロコン「ありがとう!……じゃあもう行くね!」

レシラム「……?ああ、うん。残念だけど、また会えるといいね。チルっち!送ってあげて!」

チルタリスがルカリオを乗せたままこちらへ来て、翼を傾ける。

チルタリス「どうぞ」

「乗れ」ということらしい。ひょいと飛び乗る。

翼を羽ばたかせ、宙に浮き上がる。レシラムが後ろで翼を振っている。

レシラム「また会おうね!バイバーイ!」

Rロコン「きっとまた会えるよー!じゃあねー!」
 ▼ 634 1◆MR00PBvMIc 17/08/19 23:55:39 ID:Lcs3lyKI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チルタリスに揺られて塔の中を移動している。ルカリオはもう起きたが、少し機嫌が悪そうだ。

……疫病神に触る必要はないだろう。

ロコン「……それにしても霧がないな。最初はあんな酷かったのに……」

チルタリス「レシラム様が『白い霧』を使って普段は隠しているのです。そして、霧には、皆様の心が映ります。」

Rロコン「心が映る?」

チルタリス「ええ。私もよくは知りませんが。なんでも心が悪しき者は絶対に打ち勝つことができないとか」

ロコン「……不思議な力があるもんだ」

チルタリス「と言っても彼女はまだ生まれたばかり、本来の力の1%もまだ目覚めてはいません。私はキュレム様よりレシラム様の教育を仰せつかっております」

ロコン「生まれたばかり?」

チルタリス「ええ、そうです。……そろそろ出口です。私から降りて、塔から出た後は決して3歩歩くまで振り返らないで下さい。その前に振り返ると、帰れなくなります」

Rロコン「……?」

チルタリス「意味は向こうの世界で聞いてくださいね。光が見えましたよ」
 ▼ 635 1◆MR00PBvMIc 17/08/20 00:04:39 ID:hUkD3BZE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

>>1からのお知らせ】
私事ですが、これから更新のペースが遅くなることが増えると思います。
なぜなら、自分は今中3です。高校なら寝てもいけるだろと思ってるアホです。夏の間、ところどころ更新が停止したのも勉強に費やす時間が欲しかったからです。
SS書いてから8ヶ月、見てくださってる方、支援くださった方々本当にありがとうございます。
まだ書きたいシーンが色々あります。
8月中くらいは少し頑張ろうと思います。もうすぐ夏も終わるので。
どうかお付き合いくださると嬉しいです。

長文失礼しました。

 ▼ 636 ルリア@ノメルのみ 17/08/20 09:05:56 ID:RNrFMCE. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
受験生だったとは
こんだけの文才でアホなわけないやん
 ▼ 637 1◆MR00PBvMIc 17/08/20 20:34:48 ID:hUkD3BZE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チルタリス「では、皆様お気を付けて。どうか幸運を」

ロコン「ありがとう」

Rロコン「ありがとうございました」

ルカリオ「……」

最初にルカリオがぶっ壊した入り口へ着いた。丁寧にお辞儀をして、前を向く。

……三歩歩くまで、振り返ってはいけない。

一つ踏み出す。

二つ踏み出す。

三つ踏み出す。

すると、霧に包まれた。

Rロコン「……この霧……」

リンが思わず振り向いた。そして駈け出す。

僕も振り返り、思わずリンを追いかけた。
 ▼ 638 グザグマ@こわもてプレート 17/08/20 23:18:26 ID:MLukuygA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 639 1◆MR00PBvMIc 17/08/21 09:05:30 ID:2Xem1Sqg [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
明らかに三歩を超える距離を走った。しかし、塔どころか何も見えない。

リンの尻尾を掴む。

ロコン「リン、どうしたって……?」

Rロコン「……」

しかし、何も答えない。

ルカリオ「……で、どうすれば帰れるんだ?」

深い霧に包まれ、あったはずのものがない。あるのはただ地面だけ。

ロコン「……わからない」


Rロコン「……レシラムが導いてくれる」

ロコン「え?」

Rロコン「心を……」


霧が、だんだん薄くなってきた。
 ▼ 640 1◆MR00PBvMIc 17/08/21 09:40:49 ID:2Xem1Sqg [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
パシュン!

何かが弾ける音。霧が吹き飛び、白一色に世界が包まれる。

世界に色が戻ってきた。

正面には天を貫く純白の塔。外壁には傷一つない。

ロコン「『トゥルー……ホワイト』……」

ルカリオ「戻ってきたのか……?」

レシラム「どうやらお主らは、真実の心を持っておったようじゃの」

後ろから声がした。

Rロコン「レシラム……」

レシラムがにっこり笑った。

レシラム「お疲れ様じゃったな。エン、リン。ほれ、ブツはどうした?」
 ▼ 641 1◆MR00PBvMIc 17/08/21 09:59:04 ID:2Xem1Sqg [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「えっと……確かここに……あれ?」

リンがトレジャーバックを漁っている。しかし、何かを見つけられないようだ。

レシラムがそっとリンからトレジャーバックを取り上げて、中を覗く。そしておもむろにひっくり返した。

中から灰が降ってきた。

レシラムの両手の中に灰が溜まる。

愛おしげに見つめた後、優しく息を吹きかけた。

レシラム「ほれ、ご所望のブツじゃな」

灰の中から出てきたのは赤い輝きを放つ珠。

ロコン「これは……これが……『炎のオーブ』?」

レシラム「そうじゃ。大切にするのじゃぞ」
 ▼ 642 1◆MR00PBvMIc 17/08/21 10:44:31 ID:2Xem1Sqg [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「俺たちは……過去へ行っていたのか?」

レシラム「なんじゃ、気づかなかったのか?そうに決まっておろう」

レシラム「……あの過去の世界が妾にとっての『理想』じゃった」

「この世界に存在する『心』。それを形作るのは真実と理想の裏表なるもの」

「互いに互いを支え合わねば存在することはできぬ。コインに表があるから裏があるように」

「それは常に一体であるが、絶対に交わることはない。磁石のNとSのように」

「妾が司るものは『真実』。あやつが司るものは『理想』」

「結局奴は謝りにくることはなかったな」


「互いに互いの足りないものを求め合い、引き寄せられる」

「それが『恋心』なのじゃな」

「だからこそ妾はあやつに惹かれてしまった。そのおかげで妾はここに縛られた」

「あれから幾つの月を見たかな。生まれたばかりのころ、妾とあやつがまだ混じり合っていた頃の記憶は未だに妾を縛り付ける」
 ▼ 643 1◆MR00PBvMIc 17/08/21 11:04:47 ID:2Xem1Sqg [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……レシラム……今何歳?」

レシラム「はて?そんなこと忘れてしまったのう?何十……いや何百……いや何千……いや、乙女にそんなこと聞くでない」

Rロコン「まだ大丈夫でしょ」

レシラム「?」

ロコン「?」

Rロコン「最初乗った時、まだ毛がつやつやだったじゃない。まだ忘れてないんでしょ?まだ、待ってるんでしょ?」

レシラム「……小っ恥ずかしいことを言うでない」

Rロコン「向こうもどうなんだろうね〜?」

レシラム「……そう言うお主はどうなのじゃ?」

Rロコン「え?」

レシラム「真実の神を舐めてはいかんぞ?年頃のおなごが……」

そっと顔を寄せ合う白い二人。レシラムがリンの耳元で何か呟いた。

Rロコン「な…何をいって……」

仄かに白い顔に赤みが差している。何を喋ったのかは知らないが。
 ▼ 644 1◆MR00PBvMIc 17/08/21 17:25:52 ID:2Xem1Sqg [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

この世界の文化、流行の中心地。それがこの大都市。『シャイニングシティ』。

その中心部、地価の最も高いエリアにそびえ立つのが『ポケモン探検隊連盟本部』の超高層ビル。

ロコン「……でけぇ……」

Rロコン「……ひゃあ……」

最初は『なぞのばしょ』から入って、トゥルーホワイトへ行く時はディアルガに近くまでワープでとばしてもらった。

改めてビルを間近で見ると、途方も無い程の明るさに圧倒される。

『ウィーン』という音を立てて自動ドアが開く。

ドレディア「こんにちは。本日はどのような御用で?」

受付っぽいポケモンが喋りかけてきた。

ルカリオ「空間と時と影」

ロコン「……ルカリオ?何言って……?」

ドレディア「承知致しました。こちらへどうぞ」
 ▼ 645 1◆MR00PBvMIc 17/08/21 17:54:34 ID:2Xem1Sqg [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドレディアに連れられてエレベーターに乗り込む。エレベーターには1から99までのボタンがある。

順に1、17、14、20、15、51、2…………64、16、6、途方も無いほどの数のボタンを押し、そして最後に1を押した。

何か奇妙な『グワン』という音がした。

ドレディア「ではどうぞ」

Rロコン「へ?いや、動いてな……い?」

リンのセリフの途中でドアが開く。

ロコン「……あれ?」

エレベーターは動かなかったはずなのに、さっきまでいた一階とは全く別の部屋。ルカリオがエレベーターから出る。

ルカリオ「何ボサッとしてる。さっさとこい」

ロコン「……あ、ああ」

Rロコン「あれ、どういう仕組み?」

ルカリオ「ディアルガの力だ。ある特殊な場所で特殊な行動をすることで時空間を超えることができる」

コバルオン「情報漏洩を防ぐ為だ。ここは本部ビルの84階だが、70階以上のフロアは完全に監視の目も絶っている」

ロコン「コバルオンさん!」

コバルオン「……よし、お前たちは予定通りきたな」
 ▼ 646 1◆MR00PBvMIc 17/08/24 18:28:27 ID:yvEPFkcw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter7 VS『永久氷木』ユキノオー

────

ディアルガ『……素晴らしいな』

ガオガエン「朝飯前だよ」

ミロカロス「久々に愉しい探検でした。伝説のポケモンを嬲れるとは思ってもいませんでしたよ」

アブソル「……チッ。骨が折れた」

ピカチュウ「同じく。久々に疲れた」


全員帰ってきた。僕らは前から3番目。一番早かったのはミロカロスさんだったらしい。

ディアルガ『ではオーブの回収、有り難く思う。次だが、まず半数は『氷の島』へ向かえ。そこに我が『時の守護隊』の一員、キュウコンがいる。幸運にもそこのリージョンロコンの親だ。話は通してある。そこでウルトラスペースへの進入経路を聞き、ウルトラスペースへ入れ。それをピカチュウ、ロコン達、アブソルに頼む』

ディアルガ『もう半数、ミロカロス、ガオガエン、ルカリオは『万人の洞窟』へ向かい、レジギガスを起こせ』
 ▼ 647 1◆MR00PBvMIc 17/08/24 18:29:23 ID:yvEPFkcw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>646
誤字
万人→番人
 ▼ 648 1◆MR00PBvMIc 17/08/26 23:09:21 ID:zxU2e4J6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「レジギガス?あの?」

ディアルガ『……そうか。ピカチュウ達は戦ったことがあったんだったな。そうだ。そのレジギガスだ』

ロコン「ピカチュウさんの知り合い?」

ピカチュウ「……んー知り合いっていうか……?昔番人の洞窟を攻略した時に……一番奥にいたやつだけど」

少しの間。

ピカチュウ「……そんな特別な力は感じなかった。てかそんな強い?あいつ?やけにスピードもパワーも低かったけど……」


ガオガエン「……は?」

ミロカロス「 ……そうですの?」

ルカリオ「……」

Rロコン「……弱いってことですか?」

ピカチュウ「……いや、弱いって訳じゃなく……他の伝説のポケモンに比べて見劣りするっていうか……」


ディアルガ『……その通りだ。しかし、奴の本来の力はあんなものではない』
 ▼ 649 1◆MR00PBvMIc 17/08/26 23:23:24 ID:zxU2e4J6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「本来の力?」

ディアルガ『そうだ。まだ我らが生まれて間もない頃にアルセウス様が一番最初に創った怪物がレジギガスだ』

ロコン「怪物?」

ディアルガ『アルセウス様が生命を作る際、最初に基準として『頂点』の力を創ったのだ。全ての生物の頂点に立つべくして生まれた、最もアルセウス様に近い力を持って生まれたのがレジギガスだ』

『奴の拳の一撃は大地を割り、海を吹き飛ばし、天に背いた。そして遂にアルセウス様の力に最も近い、創造を行ってしまったのだ。16体の巨人を生み出し、生みの親である我らに背き出した』

『……そんなことを許す訳がない。16体の巨人はオーブの中に封じ込められ世界へ散り散りに封印された』

『そしてレジギガス自身は戒めに力を奪われ、番人の洞窟に縛られた』


ディアルガ『今回、念には念を込め、奴の封印を解くことにした。但し制約付きでな。番人の洞窟前にセレビィが居る。セレビィと共に番人の洞窟へ入り、レジギガスの封印を解け』


『健闘を祈る』

 ▼ 650 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 13:40:33 ID:VJxObv/A [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『氷の島』

Rロコン「やっと……帰ってきた……」

ピカチュウ「ここは……氷の島のどこだ?」

ロコン「ピカチュウさん、前」

ピカチュウ「……ああ。分かった」

肌に触れる雪が冷たい。たった数日前までここにいたのだ。ピカチュウさんから依頼されて『白の島』へ行き、そこからウルトラスペースへ飛び、レシラムと出会い、今ようやく帰ってきた。

あのビルからまたワープした。

眼前に聳えるのは『雪のギルド』の看板。

時刻は夜。今日はギルドに泊まることになる。

夜のギルドの前には、ジャラランガさんが見張りをしている。

Rロコン「ジャラさぁーん!!」
 ▼ 651 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 13:51:49 ID:VJxObv/A [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャラランガ「……」

閉じていた目がゆっくりと開かれていく。目にリンを捉えた瞬間、開いていた目が更に大きく見開かれていく。

ジャラランガ「リ…ン……?それに……エン!無事だったか!」

体に積もっていた雪を弾き飛ばし、駆け寄ってきて、暖かく抱きしめてきた。

ロコン「ジャ……ジャラランガさん?」

ジャラランガ「よかったな……無事だったか……」

ピカチュウ「……ジャラランガさん。悪いけどユキノオーさんを起こしてくれないか?」

バツを悪そうに喋りかけてきた。

ジャラランガ「……ピカチュウさん。話は伺いました。ユキノオーは起きてます」

真剣な表情へ変わり、ギルドの中へ入る。雪が積もった地面はサクサクと鳴り、まだ止む気配はない。

ロコン「……懐かしいな」

一番最初は吐きかけたこのエレベーター的なリフトへ乗り込んだ。

ゴゥン!

変わらない重厚感のある音で、地面が沈む。
 ▼ 652 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 13:58:27 ID:VJxObv/A [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドスゥゥゥン……

そこは紛れも無い、通っていたギルドだった。

ただ夜中の静けさを装っている。そこに動くものはなく、明かりはない。

……いや、一つだけある。

ギルド長の部屋。そこから僅かな光が漏れている。

そこへ向かって歩を進め、ドアを叩く。

ジャラランガ「……ユキノオー、入るぞ」

ドアが開く音が静寂に響く。


ユキノオー「……」

雪のギルドの主が仁王立ちしている。

仁王がニィと笑った。


ユキノオー「お帰り」
 ▼ 653 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 14:11:09 ID:VJxObv/A [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ピカチュウ「……そういう訳だ。今日はここに泊まらせて欲しい」

ユキノオー「承知しておる。……アブソルも隠れてないで出てくるがいい」

ドアの影からアブソルが姿を見せた。

アブソル「バレていたか?流石ですね」

ユキノオー「お主に戦闘のスキルを叩き込んだのはこのワシとキュウコンの娘じゃ。わからぬわけがあるまい」

アブソル「……確かに探検隊時代は世話になった。しかし時間がない」

ユキノオー「あの頃はキュウコンの娘もリンと同じ姿をしてたな。彼女は良き伴侶に恵まれたと思うたが、直ぐに未亡ポケになってしまった。そしてお主は、探検隊からお尋ね者になった」

アブソル「……過去の話はよせ。私はもう寝る」

不機嫌になったアブソルが藁に体を任せる。ユキノオーは溜息をついてこちらに向き直った。


ユキノオー「……ワシが元人間のポケモンを見るのはエンが初めてではない。最初はこのアブソルだ。キュウコンの娘……あの時もワシに押し付けた。こう面倒なことを……」

ロコン「……」

ユキノオー「明日はイベントを用意しておる。早めに寝るがいいぞ」
 ▼ 654 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 14:19:25 ID:VJxObv/A [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ユキノオー「覚えてるか?エン。あの時のこと……」

ロコン「忘れる訳ないだろ。初陣だぞ」

ユキノオー「ガハハハハハ!!!あの時は俺もちっちゃかった。だが、俺はもう変わった!」

ロコン「来いよ!またあの時の再現にしてやる!」

ユキノオー「デカくなったのが図体だけだと思うと間違いだ!俺はこのギルドを継ぐ為!!!お前を超えなきゃいけねぇ!」


ロコン「へへ……」

ユキノオー「ハハ……」

ロコン「かえんほうしゃ!」


ユキノオー「驚け!俺の新しい力!絆の一族の力!」


ユキノオー「『メガシンカァ』!!!」

────
 ▼ 655 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 14:32:21 ID:VJxObv/A [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ピカチュウ「……そろそろ起きようか」

ロコン「……んぁ」

間抜けな欠伸を一つかます。まだ暗い。時刻は朝4:00を示している。

ユキノオー「部屋から出てみろ」

ロコン「……え?」

リンとアブソルはまだ静かな寝息をたてている。なぜか非常に女らしく見えた。

寝ぼけた目をこすってドアを開ける。


ゴォゥン!!!!


途端に猛吹雪が顔を襲う。

目が醒める冷気をもろに浴び、ドアの近くから後ろへ吹き飛ばされた。

ロコン「なっ……?」
 ▼ 656 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 16:52:20 ID:VJxObv/A [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
?「久しぶりだなぁ……待ってたぜェ……エン!」

懐かしい声が響く。

ロコン「その声は……ユキカブリ!」

吹雪が猛威を奮っているせいで何も見えないが、確かにこの声はユキカブリだ。

だんだん吹雪が収まっていく。

ユキカブリ?「ククク……少し違う。俺は……ユキノオーだ!」

荒れ狂う吹雪が止まり、一瞬にして霰が地面へ落ちた。そこには、確かにユキノオーが立っている。

傍らにはRサンドパン、そしてマニューラ。

ロコン「お前ら……進化したのか!!」

ユキノオー「ああ!遂に親父と同じ力を手に入れた!これで…………」

ロコン「……どうした?」


ユキノオー「エン!俺は!!!お前に決闘を申し込む!!!!」
 ▼ 657 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 21:26:04 ID:VJxObv/A [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……は?起きて早々……どうしたよ?」

ユキノオー「受けるのか?受けないのか!?」

なんか変だな……一体何が……?

ロコン「……理由を聞かせろよ。こんな事態の時に……」

こちらへむかって突き出していた右腕をゆっくりと下げ、力強い視線を向ける。

ユキノオー「……唯一の俺の心残りなんだ。お前に負けたことはな」

「俺はこの『雪のギルド』の長の子供として生まれた。周りからの期待もあった。だけど別にそれはどうでもよかった。むしろ誇らしく思ってたんだ」

「順調に依頼もこなしてた頃、お前がやって来て、その時、俺は初めてガチでやって初めて背中を地面につけた」

「俺は……このギルドを継ぎたい。だから強くなきゃいけねぇ」

「だけどお前との差は開いていくばかりに思えた。俺がのんびり依頼をこなしてる間、お前は襲来したUBと戦い、どんどん手が届かなくなっていった」

「そんな中、チャンスが訪れた!お前が行方不明になったんだ!」

「不謹慎だけどよぉ……皆心配してたがよ……お前がいない間、俺だってじっとしてた訳じゃねぇ……」

「依頼は全て他のメンバーに回してもらって、修行してた……」

「だから!俺は唯一の心残りの雪辱をここでお前に果たすんだ!そして親父を超えるんだよ!」

「もう一度言うぞ!!俺と、闘え!!!」
 ▼ 658 1◆MR00PBvMIc 17/08/27 23:17:45 ID:VJxObv/A [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……ん……ああ……」

申し出を受けるのは、正直別に構わない。だが、時期が時期だ。こんな時にのんびり腕試しなんかしてる場合なのか?

チラリと後ろを見る。

ピカチュウ「エン君、心配ないよ。まだ時間はある」

ユキノオー「ガキの頼みごとだ。どうか聞いてやってもらえんか?」


……なんだかわかりにくくなったな。

まぁいい。正直楽しみだ。

ロコン「……分かった。受けて立つ!」

挑戦的な笑顔を向ける。相手の上から見下ろす目はニヤついている。

ユキノオー「よっしゃ!表に出ろ!」

────
 ▼ 659 1◆MR00PBvMIc 17/08/28 17:35:04 ID:gMjJXh2k [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ギルド外 バトルフィールド

ロコン「……」

今日は夢の映像が現実になるのが早かったな……

雪が積もったフィールドのちょうど向こう側にユキカブリ改めユキノオー。

思い返せば案外懐かしいものだ。

最初のバトルだった。

ユキノオー「覚えてるか?エン。あの時のこと……」


ロコン「忘れる訳ないだろ。初陣だぞ」


ユキノオー「ガハハハハハ!!!あの時は俺もちっちゃかった。だが、俺はもう変わった!」


ロコン「来いよ!またあの時の再現にしてやる!」


ユキノオー「デカくなったのが図体だけだと思うと間違いだ!俺はこのギルドを継ぐ為!!!お前を超えなきゃいけねぇ!」

 ▼ 660 1◆MR00PBvMIc 17/08/28 17:46:32 ID:gMjJXh2k [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「へへ……」


笑みが漏れる。あの時は、技の出し方も分からなかったな……


ユキノオー「ハハ……」


白銀の雪に佇む化け物も笑った。あの時とは違う。何を思う?雪辱か?闘争心か?


ロコン「かえんほうしゃ!」


一筋の火焔が空を割く。先手必勝。これが通用するなら戦いにもなるまい。


ユキノオー「驚け!俺の新しい力!絆の一族の力!」


ユキノオー「『メガシンカァ』!!!」



 ▼ 661 1◆MR00PBvMIc 17/08/28 17:56:52 ID:gMjJXh2k [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『メガシンカ』

そう叫んだユキノオーはあっという間に炎に包まれる。

まともに正面から受け止めたのであれば、メガシンカだろうとタダでは済むまい。

ロコン「……!?」

どういうことだ?

炎が避けている……?


バリィィン!!


炎が弾きとばされるのと同時に、眩いばかりの光が溢れ出した。

Mユキノオー「ウオオオオ!!!」

凄まじい風が吹く。空があっという間に暗雲に覆われ、強烈な霰が降りだした。

ロコン「……日照りを掻き消した!」
 ▼ 662 1◆MR00PBvMIc 17/08/28 20:36:29 ID:gMjJXh2k [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Mユキノオー「ハァァァァ……」

光の中から現れたメガユキノオー。全身が大きく伸びた毛に覆われ、背中には巨大な氷の柱が4対伸びている。氷の柱からは白い霧のように、細かい氷の粒が漏れ出している。

何より巨大化した体躯。

如何にもパワー、防御面で強化された、純粋に戦闘能力を高めた姿であろう。

ロコン「……それが、お前の新しい姿か?」

Mユキノオー「……そうだ。余り慣れてないけどな。だがなぁ……」

Mユキノオー「パワーは、一級品だぜ!まず、こいつだ!『氷の礫』!」

ユキノオーが手を天にかざすと、背中の氷の柱から漏れ出した氷の粒が成長し、礫と呼ばれる大きさになっていく。1、2、3……数えきれない。

Mユキノオー「いけ!!」

ドスゥン!

かざされた腕が振り降ろされ、地面に叩きつけられる。

同時に礫が物凄いスピードで突っ込んできた。

ロコン「かえんほうしゃ!」

 ▼ 663 ルビート@やまぶきのミツ 17/08/30 17:20:14 ID:36kvW2AI NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 664 1◆MR00PBvMIc 17/08/30 19:18:19 ID:jNyxEGP2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
目の前が火炎の輝きで覆われる。

礫といえども氷だ。相性は有利なはず。

Mユキノオー「無駄だァ!」

叫び声が聞こえたと思った、次の瞬間、燃え盛る炎を突き抜けて礫が飛び込んできた。

Mユキノオー「ただの氷じゃねぇ!メガシンカの強力なエネルギーで氷を固定してあるんだよ!」

ロコン「……っ!」

ドドドドドドドォン!!!!

……威力が桁外れだな。ただの礫とは思えない。

Mユキノオー「チィ。ハズレか」

ロコン「……腕上げてるな?流石だけど」

Mユキノオー「あったりめーだ。さぁ!どんどん行くぜ!」

再び礫がユキノオーの周りに精製されていく。


ロコン「……新技使うか」
 ▼ 665 1◆MR00PBvMIc 17/08/30 20:18:27 ID:jNyxEGP2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Mユキノオー「『氷の礫』ェ!」

ロコン「『神通力』!」

高速で向かってくる凶器。だが、かえんほうしゃでは溶かせない。

ならば物理的に受け止めるのがいい。

幸いにも壁の材料なら足元に幾らでもある。

足元の雪を持ち上げて、圧縮する。雪の密度を高めれば、物理攻撃を受け止めるのに最も適した壁の出来上がりだ。

雪の壁に礫が突き刺さる。

強力な物理攻撃はを硬い壁で受け止めると壁は壊れてしまう。柔らかく受け止めるのがいい。

そしてこれが雪であるのがちょうどよい。


ロコン「かえんほうしゃ!」

雪の壁で相手は自分が見えない。従って僕が何をしようとしているのかわからないはずだ。

雪壁を消し飛ばし、突然の炎がユキノオーを襲う。
 ▼ 666 1◆MR00PBvMIc 17/09/01 23:34:44 ID:3ZS2OXuo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
爆炎の中に立つ巨大な影。

Mユキノオー「……効いた」

ロコン「そうは見えねぇけど?」

顔色一つ変えていない。ただ驚いた、そんな感じだ。

Mユキノオー「……これだ……!この感じ……久しぶりだ……!!もっとだ!!『ふぶき』!」

疼いている背中からあふれ出した風は瞬く間に荒れ狂うブリザードと化す。降りしきる霰がその勢いを一層強める。

ロコン「いくぞ……『フレアドライブ』!」

『ふぶき』はリンがやっているのを散々見てきた。『れいとうビーム』のような一点集中型の攻撃ではなく広範囲にわたって高威力の攻撃を行う。

だからこそ末端までコントロールはきかない。

ちょっと注意すれば避けるのはそれほど難しくない。

炎の装甲をも纏っている。最早ふぶきなど屁にも感じない。
 ▼ 667 1◆MR00PBvMIc 17/09/02 22:59:06 ID:tR4rCoKg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
迫る猛吹雪の間隙をぬってユキノオーの基へ走る。

ロマンチックな理由など無く、その喉元に炎を突き立てるために。

一瞬、吹雪に隙間が空いた。

ユキノオーの鬼の顔が浮かび上がる。

ロコン「うおおお!!」

Mユキノオー「……!!」

ドォン!

見開かれた眼が印象的だった。効果は抜群。

……これで終わるはずだ。

そう思った。

そっと目を開ける……



Mユキノオー「……どうした?終わりか?」
 ▼ 668 ュウ@べにいろのたま 17/09/03 01:01:16 ID:KUmwysvU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援します
 ▼ 669 1◆MR00PBvMIc 17/09/03 22:49:48 ID:GHEsInLE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……!?

確かに当たった。完璧に決まったはずだ。

Mユキノオー「覚えてるぜ……この感じ……あの時受けたこの痛み……」

下から伸びてきた腕に腹をがっちりと拘束される。

ロコン「……!」

最初のバトルの時は、このフレアドライブでかなりの距離を吹き飛ばした。だが、よくよく見ると今は、ユキノオーの体は元の位置から全く動いていない。

『真正面から受け止められた』

即ちそういうことだ。

Mユキノオー「タネを見せてやる、よっ!!!」

僕を掴んでいた腕が上空へ振り上げられた。当然僕の視界も反転する。わけがわからないままに空を舞う。

すると巨大な植物の蔦が八方の雪の地面から生えて、再び僕を拘束した。

ロコン「……なんだこれ!」

Mユキノオー「『根をはっ』たんだよ。気づかないか?その蔦は、お前から少しずつ体力を奪う」

拘束している蔦が力を強めた。緑色に輝くが、その緑の命の色は、僕から奪ったもの。

Mユキノオー「地面の雪に根を張った。これで俺のエネルギーは無尽蔵。さらに踏ん張りも強くなる。そしてお前の体力はやがてそこを着く!『ギガドレイン』!」
 ▼ 670 1◆MR00PBvMIc 17/09/03 23:07:22 ID:GHEsInLE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「ぐぅぅぅぅぅ!!」

足に力を込めて拘束を解こうとするが、全くほどける気配はない。

えーと……蔦だろ?所詮植物のはず……

ロコン「『フレアドライブ』!」

体から溢れた炎が燃え移り、蔦を焦がす。その隙に脱出。

Mユキノオー「……まぁそうくるよな。さて……『ふぶき』!」

再びのブリザード。だが、一回目とは全く違う。とてつもなく規模が大きい。

さっきのはわざと弱めて、僕が飛び込んでくるのを誘ったのか……!?

まだフレアドライブは継続中。だが吹雪はさっきの比ではない。瞬く間に何も見えなくなる。動けなくなる。

ガシィ

ロコン「……!?え?」

地面から根っこが生え、足を掴む。

Mユキノオー「そこか!」

姿も見えないが、ユキノオーには僕の場所が分かるらしい。
 ▼ 671 1◆MR00PBvMIc 17/09/09 09:21:20 ID:htRj5sJY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「『神通力』」

超能力を周囲に発生させ、吹雪を捻じ曲げる。

足は捕まったまま、恐らくユキノオーはもう少しでやってくるはず。その時まで……

ビュウウウ……

吹雪が吹き荒れる。

ゥゥゥ……ゴウゥ……ヒュゥゥゥ……

ビュゥ……ヴ……

ロコン「かかったぁっ!!!」

一瞬『神通力』にノイズが混じる。この時を待っていた!
 ▼ 672 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 13:17:19 ID:9p4rJ9nY [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴゥッ!!!


Mユキノオー「覚悟はいいかァ!?」

ロコン「お前こそ!」

荒れ狂う吹雪に道が開く。そこから現れた、『巨大な植物に乗った』ユキノオー。

『根をはる』という技は自動で体力を回復できるが、その代わりに動けなくなるというリスクがある。だが、それは硬い地面に根をはるからである。

雪上であれば、柔らかい雪の中で根の伸縮を自在にコントロールし、動くことができる。

Mユキノオー「覚えてるかよこの技!『ウッドハンマー』!」

ロコン「『フレアドライブ』!」

あの時もこんな感じだった。

緑の閃光と紅の柱。

二つの光が激突する。
 ▼ 673 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 13:26:22 ID:9p4rJ9nY [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
激突は爆発的にエネルギーを放出し、辺りを埋め尽くす。

あの時はぶつかっても、競り合うことはなかった。そして今回も競り合いは起こらなかった。


景色が360回転する。

押し負けた。


ドゴォン!

ロコン「ぐぅ!!」

雪に押し付けられる。

ロコン「ぁ……ぅ……」

腸を絞られたような感じだ。腹が物凄い勢いで疼く。

必死に目を凝らす。


Mユキノオー「……」
 ▼ 674 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 13:31:01 ID:9p4rJ9nY [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
立っている……

上から見下ろしている。

こっちは雪にうずめられたというのに、あいつは立っている。

ロコン「……く…」

負けか……

後一発あれを貰えば、意識が飛ぶだろう。おまけに動けない。格好の的だ。

だが、ユキノオーは動かない。


「……う…」


呻き声?僕の声か?


違う。僕は今声を出すこともできない。


効いている!
 ▼ 675 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 13:38:04 ID:9p4rJ9nY [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
目が、意識が、体が、酸素を得て動き出す。

雪から脱出して、構える。

Mユキノオー「……こ…の……」

ユキノオーは体を震わせるが、動く気配がない。

二度の『フレアドライブ』。僕は全て受け止め切られたように思っていた。

だが違う。あれはただの意地だ。

本来なら吹き飛ぶ筈の衝撃を受けたが、『根をはる』によって無理矢理に持ち堪えていたのだ。

しかしその分、本来は後ろに逃げるはずの全てのエネルギーを受け止めることになってしまったのだ。

チャンスだ!

ロコン「『かえんほう』……うぐ……!?」

技を放とうとすると、後ろ足に激痛が走る。
 ▼ 676 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 13:46:14 ID:9p4rJ9nY [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「う……ぐ……」

どうやら意地で立っているのは相手だけではないらしい。

足が震えだす。

Mユキノオー「……ハァァ……どうし…た?武者震いが……とまらねぇか……?」

ロコン「……お前に、言われたかないな……」


相手も意識を戻したようだ。

Mユキノオー「……へっ……」

ロコン「ハハ……」


Mユキノオー「……親父の通り名は『永久氷木』……どんな攻撃だろうが絶対に砕けねぇ絶対に融けねぇ大木……」

Mユキノオー「俺は……親父を超えて!その先へ行く!足掛かりが……お前を超えることだァァァ!!!」

右腕を突き出した。

まるで『ハードプラント』のような植物の蔓が襲いかかってかくる。
 ▼ 677 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 13:57:00 ID:9p4rJ9nY [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「『神通力』!……かまくら!」

四方八方から襲うハードプラント。神通力で密度を高めて硬く仕上げた『かまくら』型の雪で盾を作る。

ドドドドド!!!

いくつもの蔓がかまくらに突き刺さる。

だがかまくらは破れない。

ロコン「は!」

刺さっている蔓ごと雪を弾き飛ばして、夜明け前の光を目一杯浴びる。

ロコン「『神通力』……槍!」

先ほど固めた雪を今度は鋭く精製する。

Mユキノオー「『こおりのつぶて』!」

ロコン「行け!」


 ▼ 678 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 14:05:10 ID:9p4rJ9nY [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
礫も槍も全て相殺される。


ロコン「『神通力』!」

今度は小細工はない。真っ向からの攻撃!

Mユキノオー「吹き飛びやがれ!」

再び巨大な植物の根が襲ってくる。


ロコン・Mユキノオー「オラァぁぁぁ!!!」


ドゴォン!!!!!

神通力には確かに手応えがあった。

しかし一方で自分の空が宙に浮いていることも事実だ。
 ▼ 679 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 14:10:54 ID:9p4rJ9nY [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮いているところを狙い撃ちされてはひとたまりもない。

終わったか……

目をしたへ向ける。だがユキノオーは動かない。

いや、動けない。


Mユキノオー「ぐ……ぐ……が……」


神通力の追加効果、怯んだ!

もうこんなチャンスは来ない!


ロコン「『かえんほうしゃ』!」


Mユキノオー「ぐ……ちくしょう……が!!!『吹雪』ィィィ!!!」


かえんほうしゃと吹雪がぶつかる。その反動と吹雪の風で、体が更に上空へいく。

 ▼ 680 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 14:17:13 ID:9p4rJ9nY [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドゴォォン!!!


爆風で、体は更に空へ、天空へ、登っていく。

霰を降らす、黒い暗雲を突き抜ける。

真っ黒い雲を突き抜けた。刹那、眩いばかりの光に包まれ、思わず目を背ける。

朝日。

ロコン「陽が……登ってきたのか……」

朝の光が地平線の向こう、遥か山々の向こうから射してくる。

霰に打たれた体が温まる。

ロコン「これだけ……高さがあれば……」


最後の技だ。

ロコン「こんだけの高さから落ちるエネルギー体は隕石に匹敵する……」

ロコン「『フレアドライブ』!!!」
 ▼ 681 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 16:01:55 ID:9p4rJ9nY [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

Mユキノオー「……どこまで……?」


ロコン「ユキノオォォォ!!!覚悟しろォォォ!!!」

霰雲に熱風が風穴をあける。


Mユキノオー「……ハッ!面白い!!!」

Mユキノオー「パクらせてもらうぜ……かまくら!」

蔓がユキノオーの周りを籠のように囲む。その籠の上に雪が重なり、かまくらのような外観になる。


ロコン「無駄だァァァァ!!!」

地上まで残り20メートルもない。


バキバキバキバキィィィィ!!!!

『かまくら』を貫通して、地上に迫る。
 ▼ 682 1◆MR00PBvMIc 17/09/11 16:11:46 ID:9p4rJ9nY [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バギィッ!!!

最後の壁を打ち破る。


そこにいたユキノオーは笑っている。

腕は緑色に輝き、『ウッドハンマー』の用意ができている。


ロコン「あぁぁぁぁ!!」

Mユキノオー「わぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


インパクトの瞬間、物凄い音が響き渡る。


ロコン「……!!」

Mユキノオー「……!」ボソッ


ユキノオーが何か喋った気がした。

だが次の瞬間には、落ちて来た勢いそのままにユキノオーもろとも地面に全てを叩き伏せた。


ユキノオーを目視してからこの間、僅かに1秒の間すらない。
 ▼ 683 1◆MR00PBvMIc 17/09/12 18:26:28 ID:D5qdzC7g [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ロコン「……う」

Rサンドパン「お、起きた」

ロコン「……?サンドパン……?」

さっきまで戦ってたはず……ユキノオーはどこだ?

答えが出ないので仕方なくサンドパンの方へ目を向ける。

Rサンドパン「……なんだよ?顔になんかついてるか?」

平常運転らしい。

ロコン「ユキカブ……いや、ユキノオーは?」

Rサンドパン「……派手にやったもんだ。心配すんな。もう起きてるよ」

サンドパンが目を寄越した方向……僕の後方だけど……そっちを見た。

ユキノオー「……よう」

ロコン「……おう」
 ▼ 684 1◆MR00PBvMIc 17/09/12 18:31:53 ID:D5qdzC7g [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
少し目を閉じて、一呼吸の間に飛び起きる。

日がまだ地平線の少し上にあると言うことはまだそれほど時間は経っていないらしい。

ユキノオー「……動けるのか……」

ロコン「……動けないのか?」

ユキノオー「お陰様でな。俺の負けだよ」



ユキノオー「キュウコンさん……これで良かったんですか!?」

突然ユキノオーが叫んだ。すると、いつの間にだか、後ろにRキュウコンさんが佇んでいた。

そして少しずつ近づいてきて、尻尾でユキノオーをそっと撫でた。

Rキュウコン「……ええ。ご苦労様」

ロコン「……お久しぶりです」

Rキュウコン「エン君、久しぶりね。リンは元気してたかしら?」
 ▼ 685 1◆MR00PBvMIc 17/09/14 20:36:53 ID:8tzoeuG6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「はい。おかげさまで……」

リンの母親。昔は相当手練れの探検隊だったらしい。そして今は……

Rキュウコン「そう!それはよかったわ。……私に用があるんでしたね」

『時の守護隊』の一員。

ウルトラスペースへの行き方を知るという。


Rキュウコン「ちょっと待ってね……ユキノオー君?息はある?」

ユキノオー「なんとかです……」

Rキュウコン「ありがとうね。無茶なこと頼んじゃったかしら?」

ユキノオー「……俺の望んだ勝負でもありました。むしろ感謝してます」


ロコン「……え?どういう……?」
 ▼ 686 1◆MR00PBvMIc 17/09/14 20:49:20 ID:8tzoeuG6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユキノオー「……ごめんな、エン。急に勝負なんか吹っかけちまってよ」

Rキュウコン「テストさせて貰ったの」


Rキュウコン「あなたにリンを任せられるか、どうか、ね」

そう言うキュウコンさんの表情は和やかだ。

ロコン「……ええ?」

困惑する以外あるまい。

ユキノオー「……幾ら俺が常識知らずでも、帰ってきたお前にいきなり勝負なんて挑むほどアホじゃねぇよ」


Rキュウコン「……ここから私が案内する場所は本当に危険な場所よ。そこへあなたが向かおうとしている……私の大事な娘を行かせるのに、パートナーがヘナチョコじゃあね……」

Rキュウコン「でも安心したわ。あなたは……頼るに値する子よ」


ロコン「……じゃあ、ユキノオーは……頼まれて?」

ユキノオー「……半分はそうだけど、半分は本心だ」
 ▼ 687 1◆MR00PBvMIc 17/09/16 10:03:25 ID:Zt4QNxqw [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……どういう」

ユキノオー「敗者にそう物をきくんじゃあねぇよ……」

バツの悪そうな顔を見せて、ユキノオーは静かに目を伏せた。

そして直ぐに馬鹿でかいイビキが聞こえてきた。


ロコン「……キュウコンさん、ディアルガさんから伺ってるとは思いますけど……」

Rキュウコン「分かってるわ。その前にちょっとね……」

ロコン「……?」

Rキュウコン「あの子たちを起こさなきゃ」


ギルドへと視線を向けた。


ロコン「……リンか……」

僕は苦笑した。

Rキュウコン「……あとアブソルもね」

キュウコンさんはクスクス笑った。
 ▼ 688 1◆MR00PBvMIc 17/09/16 15:30:45 ID:Zt4QNxqw [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter8 キュウコンの思い出


────

日はいつの間にか高く登った。

Rロコン「なんだか……久々……」

この世界に来て初めて目覚めた場所。ここはリンの家。

Rキュウコン「リン?ただいまは?」

Rロコン「……ただいまっ!」

元気よくはしゃいでいる。


ピカチュウ「おじゃまします」

アブソル「……さっさと話を聞こうか」
 ▼ 689 1◆MR00PBvMIc 17/09/16 15:44:28 ID:Zt4QNxqw [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「なぁに?アブソル?冷たいじゃない」

アブソル「……うるさい」

Rキュウコン「……ふふ。こう見えても喜んでるのよ?あなたとまたこんな風に喋れて」

アブソル「私はあの場所に限界を感じたんだ」

Rキュウコン「あなたが倒れていた場所に、十年後にエン君が倒れてた。あの時は私もロコンだったわね」

アブソル「……あいつもいたな」

Rキュウコン「……そうね。……そしてこれからその因縁をまたほじくり返すのよ」


ロコン「あの……」

Rキュウコン「あら、ごめん。待たせたわね」

ロコン「いや……『あいつ』って?」


アブソル「……」

Rキュウコン「……今から話すわ。私と、彼の思い出の場所……」
 ▼ 690 1◆MR00PBvMIc 17/09/17 11:53:43 ID:hZ4WzBDw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「私たちが今から目指すのは『アローラ諸島』と呼ばれた場所」

ピカチュウ「……やっぱり」

Rキュウコン「あら、知ってたの?」

ピカチュウ「最終目的地はウルトラスペース……そこへ行くことができるというポケモンの伝説が残ってる」

Rキュウコン「そうね。なら話は早いと思うけど……そのアローラ諸島という場所にある二つの祭壇、そこにはそれぞれ伝説のポケモンが住んでると言われてるわ」

Rロコン「伝説のポケモン……」

Rキュウコン「名前は……『ソルガレオ』と『ルナアーラ』。ウルトラスペースに行くことができる唯一のポケモン」

ロコン「その……二体の力を借りるんですか?」

Rキュウコン「そうよ。但し、幾つか難しいことがあるわ」

Rキュウコン「まず一つ目、アローラ諸島は、一つの場所に二つの島があるの」
 ▼ 691 ソハチ@オーロラチケット 17/09/22 05:26:26 ID:wVEGZo2U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
AGE
 ▼ 692 1◆MR00PBvMIc 17/09/23 23:00:27 ID:gNsDxZD6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
自上げ
更新明日します
 ▼ 693 MR00PBvMIc 17/09/24 18:03:53 ID:De1MqZpE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「と言っても見た目的な変化は殆どないわ。ただ、日中と夜で島の支配者が変化するのよ」

ピカチュウ「ソルガレオは確か太陽の化身、ルナアーラは月の化身の伝説が残ってる……違う?」

Rキュウコン「ご名答。日中はソルガレオ、夜はルナアーラ、アローラ地方はその二体が変わりがわりに支配してるのよ」

「ただ、今回の目的はUBを止めること」

「それを考えると二体ともこちら側に味方して欲しい……お分り?」


Rロコン「……それは分かったけど、じゃあどうするの?」

Rキュウコン「……ピカチュウさん、わかるかしら?」


挑戦的な眼差しでピカチュウさんを見据えた。


ピカチュウ「……『太陽と月交りし時、即ち新たなる生命生まれし時』」

Rキュウコン「流石ね。その通り。アブソル!どういうことでしょう?」


アブソル「……日食?」

Rキュウコン「これで答えが出たわね」
 ▼ 694 MR00PBvMIc 17/09/24 18:14:17 ID:De1MqZpE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……いや、日食がなんなんですか?それが関係あるんですか?」


Rキュウコン「じゃあここまで言えば分かるかしら?ソルガレオはオスで、ルナアーラはメスよ」


場にちょっとした沈黙が流れる。恐らく皆同じことを思ったが、それを言っていいのか迷う空気。

リンが一人だけ?を浮かべている。


Rキュウコン「……まぁそういうことよ。そして運がよかったのね。……今日が『日食』の日よ」

言葉を濁した。

ピカチュウ「……嘘だ。周期が合わない。日食はまだ……こんな都合よく起こるはずが……」

Rキュウコン「そうね。普通はこんな都合よく起こることじゃないわ。だけど忘れちゃいけないのは、今回こっちの味方に神様がいることよ。神様に都合なんてあるのかしら?」

ピカチュウ「……!ディアルガか!」

アブソル「まぁ話は分かった。でだ。どうやってそこに行けばいい?アローラ諸島なんて場所、私は噂で耳に挟んだことはあるが、実際に行った奴……お前くらいしか知らないな」


Rキュウコン「……せっかちね。ちょっと話の流れを待ちなさい」
 ▼ 695 ーイーカ@オッカのみ 17/09/26 22:44:05 ID:ShhQkawg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援あげ
 ▼ 696 1◆MR00PBvMIc 17/09/28 20:03:46 ID:NAmhVKLQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「不思議な地図を出して。……右下の隅に霧がかかってる部分がわかる?」

確かにある。が、あまりにも小さい。

Rロコン「……これただの雲じゃあないの?」

Rキュウコン「そうね。なぜならその雲はたった一体のポケモンが出してるからよ」

アブソル「……たった一体が?」

地図上で小さいと言っても、それはあくまで地図上だ。

面積的には氷の島の半分を覆い尽くせる程度。

ピカチュウ「……信じられない、が信じられないことの方が案外事実のことが多い」

「探検隊ってのはそういうもんだと思い知ってるよ」

ロコン「それで、そのポケモンの名前は?」


Rキュウコン「……アローラの守り神の一柱、水の神『カプ・レヒレ』」

 ▼ 697 1◆MR00PBvMIc 17/09/28 20:14:06 ID:NAmhVKLQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「一柱?……ってことは、他にも?」

Rキュウコン「そうよ。ピカチュウさん、わかるかしら?」


ピカチュウ「……雷の神『カプ・コケコ』、大地の神『カプ・ブルル』、超常の神『カプ・テテフ』だった気がする」

Rキュウコン「この4体がアローラ地方に何人をも寄せ付けない。正に守り神ね」


アブソル「まぁいい。それでだ。結局そこに突っ込めば……

Rキュウコン「どうでもよくないわよ」


それまで悪戯っぽい口調を含んでさえいたキュウコンさんの口調が一変した。


Rキュウコン「むしろこの4体をどうするかがカギなのよ」

ロコン「……?」

Rキュウコン「奴らはこの霧に溶け込んで、何人が侵入することを防ぐために、侵入者を徹底的に叩くのよ。普通に戦ったんじゃまず勝てないわ」

ピカチュウ「……なるほど。島の番人ってわけか」

 ▼ 698 1◆MR00PBvMIc 17/09/30 23:36:06 ID:DXTyef6A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
自上げ

なんか台詞思いつかずノートに久々に絵描いたら尻尾のバランスおかしくなった
 ▼ 699 ダイトス@みどりのプレート 17/09/30 23:41:52 ID:Q83beYBI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>698
美しい
 ▼ 700 ルキア@ペアチケット 17/10/03 14:53:54 ID:xKQHnvtY NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 701 1◆MR00PBvMIc 17/10/03 19:19:10 ID:Kj70CafQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「そうよ。そこで今回の作戦ね。」

地図に赤を入れて示していく。


まず霧の東側に朱が入った。


Rキュウコン「作戦は、全員バラバラに入るわ。まず東側、アブソルにお願い。貴女のチームも連れて来なさい。」

「西側、ポケダンズにお願いします。」

「そして北側から私とエン君とリンね。」


ピカチュウ「ちょっと待った。」

短い手で話を割る。視線が注がれるが、キュウコンさんの目だけは外れない。

Rキュウコン「……何です?」

ピカチュウ「相手はそんなに危険なんだろう?じゃあ、わざわざ別れたらもし、集中攻撃された時どうするんだ?」

またもや、キュウコンさん以外の全員の目が見開かれ、一斉に向く。

そのキュウコンさん当人は、何気ない澄ました顔で言い放った。


Rキュウコン「そうね。それが目的だもの。」
 ▼ 702 1◆MR00PBvMIc 17/10/03 19:27:33 ID:Kj70CafQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「……んん?」

Rロコン「どういうこと?」


Rキュウコン「いわばこれは、囮作戦よ。守り神は四体、その四体に囲まれたら、このメンバーとも言えど全滅は免れない!」

口調が荒くなった。

Rキュウコン「ハー……ごめんなさい。」

アブソル「ねぇ、そろそろ聞かせてよ。」


ロコン「……?」

何をだ?

というかなんかアブソルの口調もおかしくなった……というかなんか懐かしい感じに……?


アブソル「相当手練れだったあなたと、もう一人……あなたの……」

口を噤んだ。言ってもいいか戸惑ってる感じだ。


Rキュウコン「……私があの島のことを知っていて、あの四体を危険視してるのは……」

Rキュウコン「私の伴侶が、時の最強の探検隊とも呼ばれた私のパートナーが……リンの父親に当たるポケモンが…………」
 ▼ 703 プラス@はっきんだま 17/10/04 02:34:52 ID:SNX87/1c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 704 1◆MR00PBvMIc 17/10/07 13:10:29 ID:C0NRX0Hw [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「ハー、ハー……うう……う」

下を俯いて眼を目一杯に閉じている。


Rロコン「おかあさん……?」

リンが擦り寄る。

ロコン「そう言えばリンの父さんって見たことないけど……」

Rロコン「……私もない。私が産まれる時にはもういなかった。ユキノオーさんが言ってた。」


ピカチュウ「……聞きかじったことはあるけど……」

アブソル「……私がギルドを抜けた直後の事件だ。詳しくは知らないがな。」


ロコン「事件?」

ピカチュウ「僕がこっちの世界に来て6年目くらい。その事件があったのは今より10年ちょっと前らしいけど……」

アブソル「私がこっちに来た1年直後。」


ピカチュウ「当時の最強の名を冠した探検隊が、突然蒸発したっていう事件だったらしい。」
 ▼ 705 1◆MR00PBvMIc 17/10/07 13:20:51 ID:C0NRX0Hw [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「蒸発?」

アブソル「そうだ。その探検隊っていうのがな……そこにいるキュウコンと、もう一体……」


Rキュウコン「……もういい……」

アブソルの言葉を遮って、キュウコンさんが呻くように言葉を絞り出す。


Rキュウコン「私から……話す……」

Rロコン「かあさん……」

キュウコンさんの尻尾が優しくリンを撫でる。


前を向いた瞳はうっすら光っている。

Rキュウコン「……12年前のことよ。私と私の夫は当時探検隊をやってたの。幼馴染でね。彼はこの土地には珍しいけど炎タイプだった。」

「エンくんと同じ、ロコンだったのよ。」
 ▼ 706 1◆MR00PBvMIc 17/10/07 13:34:03 ID:C0NRX0Hw [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

幼馴染だったからすごく仲が良くてね。

探検隊をしようって誘ったのは私からだった。二つ返事でオッケーしてくれたわ。


彼には親がいなかった。捨てられてたのよ。

それから彼のセンスで頭角を現して、メキメキと名をあげたわ。

ユキノオーさんにもだいぶ良くしてもらった。


そしてある日、海岸に倒れてるアブソルを見つけたのよ。


それからの彼は目が輝いていた。
 ▼ 707 1◆MR00PBvMIc 17/10/07 13:46:42 ID:C0NRX0Hw [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


11年前『雪のギルド』


Rキュウコン(過去)「ええ?未開の地?」

キュウコン(Rキュウコンの夫・リンの父)「そう!わくわくするだろ!ユキ!」

Rキュウコン(ユキ)「そりゃ……そうだけど……」

キュウコン「?だけど……?なん「おーい」


アブソル(過去)「おーい!ユキー!」

Rキュウコン「あ、アブソル!どしたの?」

アブソル「これ見てみて!この前私が言った遺跡にさ、こんなんがあったの!」


そう言って黄ばんだ……黄ばみすぎて茶色になった地図を広げる。


Rキュウコン「……これ……」

キュウコン「地図だな?それも相当古い型じゃん。」
 ▼ 708 リボーグ@あかいかけら 17/10/09 18:56:01 ID:izqdNsIk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おお、ついにAキュウコンの過去が...
 ▼ 709 1◆MR00PBvMIc 17/10/10 20:22:38 ID:FOr56nlk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブソル「そう!ここみて!左下!『アローラ』って書いてあるでしょ!?」

Rキュウコン「……どれ?」

キュウコン「……見えんな」


アブソル「これだって!これ ……あれ?読めない感じ?」



そこに書いてあるのはキャタピーが踊ってるような線だった。

後にこれがアルファベットという文字だったと知るけどね。



キュウコン「……もしかして、アンノーン文字か?」

アブソル「……アンノーン?」


キュウコン「ちょっとこれ預かっていい?詳しく調べたい。」



彼は興味を抑えきれない癖があってね。

その時の彼の目も少年のように輝いていた。
 ▼ 710 1◆MR00PBvMIc 17/10/10 20:30:41 ID:FOr56nlk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン宅(過去)


キュウコン「えーと……確か……この辺……」

Rキュウコン「どうしたのよ、さっきからずっとそんなとこ漁って。」


キュウコン「アブソルがくれた地図……それに載ってるこのアローラとかいう島の位置を……特定する。」

Rキュウコン「?」


キュウコン「……あった。」


その時彼が取り出したのは、どっかから持ってきた不思議な道具だったわ。


Rキュウコン「何それ?」

キュウコン「地球儀とコンパス。といっても何十億年か昔のモンだけどね。」

Rキュウコン「……聞いたこともない。」

キュウコン「そりゃ今の時代には必要ないからさ。そしてこれがあるってことは、僕には必要だってこと。」カラカラ
 ▼ 711 1◆MR00PBvMIc 17/10/14 22:31:40 ID:YF055SYI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「……さて」

おもむろにコンパスを地図の上に敷き、円を描く。


Rキュウコン「何してるの?」

キュウコン「数十億年前の大兵器のエネルギー……破壊神イベルタルの全てのエネルギーが解放されたことでこの世界の全生物の約9割が死滅した。栄華を極めた人間という種族も滅んだ。」

Rキュウコン「……?」


コンパスが地球儀上にも線を描く。


キュウコン「その時に放たれたエネルギーが今の不思議のダンジョンだらけの世界を作ったんだ。」

「世界中の地盤も砕かれた。世界の大陸の動きを予測することもできなくなった。」


Rキュウコン「……知ってるわよ。あなたが前に嫌というほど喋ったからね。」


キュウコン「だが、変わらないものがある。」

Rキュウコン「……じゃあ、この昔の地図の島にも、それが?」


キュウコン「ああ。伝説に並ぶ力を持ったポケモン……圧倒的なエネルギーを持っているために、破壊神の力すら凌ぎ、そのままの姿を現代に残す土地が世界にはある。そう言った土地は決して位置を変えることはない!それはディアルガの住む『次元の塔』と旧シンオウ地方『槍の柱』の位置が一致していることから証明できる!」
 ▼ 712 1◆MR00PBvMIc 17/10/16 23:33:20 ID:S7xFgKfw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「……はは」

彼は興奮すると早口になる。


キュウコン「この地図の一番左端の島を見てみて。祭壇があるだろう。」

Rキュウコン「……どこに?」

キュウコン「この地図記号は人間が使ってた。神殿みたいなものを示す。祭壇があるってことは何かが祀られてるってことだ。昔の人類は言葉では説明できないものを全てポケモンに喩えてそれを信仰し、その力に授かろうとしていた。」

キュウコン「この地図はご丁寧に棲息してるポケモンの情報まで記入してある。それを見ればこの島は熱帯系の位置にある。」

Rキュウコン「なんで?」

キュウコン「首が長い方の亜種のナッシーが棲息している。このナッシーは他の地域とは異なる進化を遂げた結果の姿だからね。つまり……この島は今で言う『南西諸島』のダンジョン付近にある可能性が高い。」

「そしてもし仮に伝説のポケモンが棲んでいるとすれば、この島は『時の狭間』のような特殊空間にあるかもしれない。」


「ちょっとユキノオーさんに連絡してくれ。」

「確か『ラプラス』の一族がこういう系の話はよく知ってる。ユキノオーさんなら少しくらい当てがあるはずだ。」
 ▼ 713 1◆MR00PBvMIc 17/10/17 19:12:38 ID:yO3GrZWo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


ユキノオー「……で、ワシに相談に来たと。」

Rキュウコン「うん。そーいうことならユキノオーさんが一番知ってるでしょ?」

ユキノオー「で?肝心のあやつは?」

Rキュウコン「……部屋に篭ったわ。こうなると、もう、ダメ。」


ユキノオー「……」

Rキュウコン「それで?知り合いいるの?」

ユキノオー「まぁ、いないことはないがな……」


ひどく迷ったような表情を浮かべた。


ユキノオー「お主らはいつも、ワシに面倒なことを押し付けよるの……」

Rキュウコン「いーじゃん。そういう仲なんだし。」

ユキノオー「……じゃあ、あやつの成果が形になればまたくるがよい。話はしてみるが、あまり期待はするな。」
 ▼ 714 1◆MR00PBvMIc 17/10/19 22:44:35 ID:ORYdnGAs [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



Rキュウコン「……そういうわけよ。」

キュウコン「おう、サンキューな。」

Rキュウコン「そろそろ使いっぱしりも疲れたから、さっさとしてよね。」


キュウコン「……ところで、どう思う?」


談笑していた雰囲気が変わり、神妙な表情で地図を睨みつけた。


Rキュウコン「どうって、何が?」

キュウコン「なんで、この地図があるんだろーなって思ってさ。」

Rキュウコン「……?だから何?」

キュウコン「こんな過去の遺物がなんで現代まで残れたんだろうなって、思ってな。」

キュウコン「考えてみろ。人間が滅んだ時期に作られた地図だぜ?とっくに朽ちてておかしくない。」


Rキュウコン「珍しいわね。あなたみたいな直上バカがそんなこと考えるなんて?」
 ▼ 715 1◆MR00PBvMIc 17/10/19 22:56:38 ID:ORYdnGAs [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
藁の上に寝っ転がって答える。

Rキュウコン「偶々なんじゃないの?アブソルが行ったダンジョンは、相当手練れじゃないとあっと言う間に死ぬ場所よ?そんな場所の奥地に、わざわざ昔の人間がたった一枚の紙切れを隠しに行くっていうの?」


彼も私の横に転がった。

キュウコン「そこなんだ。何か嫌な予感がする。」

Rキュウコン「あなたの勘はよく当たるけどね。幾ら何でも考え過ぎよ。」

キュウコン「きっと何か必要があって、遺されたんだ。僕らは、それを探しに行かなきゃならない……」


彼の尻尾が、私の尻尾に絡みつく。

Rキュウコン「……何?」

キュウコン「いや……あのさ、その、アローラって場所、調べたんだ。昔の文献とか見て。いろんな資料を見てさ。」

顔が目の前に来る。

Rキュウコン「……フゥン。それで?」

キュウコン「いいとこらしいよ。それこそ……ね?」

Rキュウコン「……ふふ。いいわよ。じゃあ、見つけられたらね、愉しみにしてるわ。」

キュウコン「……ああ。」
 ▼ 716 ッシード@はがねのジュエル 17/10/20 20:12:32 ID:nsWQ7Jr. NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 717 1◆MR00PBvMIc 17/10/21 09:28:32 ID:MacDvZ1o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
数日後


キュウコン「……よし。間違いない。ユキ!準備だ!」

Rキュウコン「……何の?」

キュウコン「行くぞ!『アローラ諸島』!場所は『南東諸島』より更に南へ行った未開の地!」


地図を広げて、雲に覆われた部分を丸で囲む。


Rキュウコン「行き方は?」

キュウコン「本来なら『南東諸島』を通って陸地沿いに行きたいとこだけど……」

Rキュウコン「『南東諸島』はリーダーが1匹しか入れない上に確か持ち込める道具も少なかった。そこを通るのは無理があるわ。」

キュウコン「そう。だから遠回りになるけど海を渡る。」

Rキュウコン「結構かかりそうね。……ユキノオーさんはどうなったかしら。」

キュウコン「理想はラプラスに乗って行くことだけど……それができなかったら船でも使うしかないな。」


Rキュウコン「相変わらず楽観的ね。」

キュウコン「大丈夫だよ。それでなんだかんだうまくいってる。『幻の大地』に行くときほどの苦労はないさ。」
 ▼ 718 MR00PBvMIc 17/10/29 17:24:27 ID:WRClj9ns NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
じあげ
 ▼ 719 MR00PBvMIc 17/10/31 17:41:39 ID:M6z5/X8k [1/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
まだ見てくれてる人いるのかねこのSS
全然更新できなくて本当すみません
更新します
 ▼ 720 MR00PBvMIc 17/10/31 17:51:08 ID:M6z5/X8k [2/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告



ラプラス「……起きて下さい。そろそろです。」

キュウコン「……ああ。ありがとう。」

Rキュウコン「ええ。帰り、気をつけてね。」


その後、ユキノオーさんの仲介によってラプラスの力を借りた私たちは、ラプラスと『霧の近くまでなら』という条件付で乗せてもらった。




ラプラス「……いいですか。他の誰でもないユキノオーさんの頼みだからここまで来ましたが、これからあなたたちが向かおうとしてるのは、冥界の入り口といっても過言ではありません。まだ引き返せます。」

Rキュウコン「……ほんとにそんな危ないの?」

ラプラス「帰ってきた者はいません。実際本当にそんな島があるかどうかすらわからない。」

キュウコン「俄然燃えてくるね。ユキ!こっからは海を凍らせて行く。頼むよ。」


Rキュウコン「はいはい。……ラプラスさん、忠告ありがとう。だけど、そういうのこいつには逆効果よ。」

ラプラス「……分かりました。ではせめて、無事をお祈りします。」
 ▼ 721 MR00PBvMIc 17/10/31 17:57:43 ID:M6z5/X8k [3/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
Rキュウコン「『れいとうビーム』!」


海に道ができた。


キュウコン「よし。じゃあいこう。ありがとうラプラス!」


ラプラス「……では」



キュウコン「あり?つれないな?」

Rキュウコン「当たり前でしょ。ほんとはこんなとこ一刻も早く離れたいのよ。」

キュウコン「……まぁ、そうかもね。ほら、霧が増してきた。」


Rキュウコン「……お出ましね。」

キュウコン「ユキ。足場を広げて……」



チチッ……バリ…バチチチ……


?「……シンニュウシャか!イキテハ、返サンぞ!」
 ▼ 722 MR00PBvMIc 17/10/31 18:06:18 ID:M6z5/X8k [4/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
唸り声が聞こえたと思うと、途端に辺りが電気に包まれた。


キュウコン「『鬼火』」

怪しげな光を放つ小さな炎が、彼の周りを飛び回る。


ザザザザザザ!!!


その瞬間、海を割りながら現れる鳥。


キュウコン「行け!」

辺りを飛び回っていた鬼火が、鳥へ向かって蛇行しながら進む。


?「……」

その鬼火を軽々と躱す。相当に速い。


?「ハッ!」


なおも追う鬼火を電撃で弾き、その鳥は私たちより遥かに高い位置にとどまる。
 ▼ 723 MR00PBvMIc 17/10/31 18:13:27 ID:M6z5/X8k [5/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
キュウコン「……強いね。何だ!?」


?「……ワガナは、『カプ・コケコ』!カプのナを冠し、アローラの大地をマモル者!シンニュウシャ!タダチニ立ち去れ!さもなくばコウカイするダロウ!」


Rキュウコン「随分余裕ね!生憎だけど私たちは探検隊よ!帰れと言われて帰るほどバカじゃないわ!」


カプ・コケコ「ナラバ、消すノみ!」


コケコは更に空へ登る。

そして、光り輝く結晶を掲げた。


結晶が砕け、輝きがカプ・コケコに宿る。


カプ・コケコ「『スパーキングギガボルト』!」


馬鹿でかい雷のエネルギー。目に見えるほどの大きさ。


キュウコン「『だいもんじ』!」



 ▼ 724 MR00PBvMIc 17/10/31 18:20:20 ID:M6z5/X8k [6/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
Rキュウコン「……ふぅ」


キュウコン「……強いな。」


確かに相殺した。

それでもエネルギーを抑えきれず、彼が立っている場所の近く以外の足場は粉々に破壊された。


カプ・コケコ「……!馬鹿ナ……無キズだと……!!?」


キュウコン「仕掛け終わったかい?」

Rキュウコン「ええ。もうここは私のフィールドよ。」


カプコケコ「マグレ、か……?……『スパーキ


キュウコン「『岩石玉』!」

不思議玉を発動させる。カプ・コケコの周りに岩石が出現する。


カプ・コケコ「……チッ、『ホウデン』!」
 ▼ 725 MR00PBvMIc 17/10/31 18:56:36 ID:M6z5/X8k [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
岩石がこれまた粉々になる。


Rキュウコン「はーっ……『吹雪』」

ヒュゥゥ……ゴォォォォ!!


吹き起こった粉雪は瞬く間に荒れ狂う吹雪と化す。


カプ・コケコ「『マジカルシャイン』!」

吹雪と光が広範囲に渡ってぶつかり合う。


キュウコン「よーし。じゃあ行くか!『アイアンテール』!」

尾を硬質化。そしてその尾で体をすっぽりと包み込む。

これによって全方向からの攻撃を受け付けない弾丸になる。


Rキュウコン「せいぜい行ってきな、さいっ!」

その弾丸を、吹雪に乗せて発砲する!

 ▼ 726 1◆MR00PBvMIc 17/10/31 20:38:02 ID:M6z5/X8k [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズバァン!


カプ・コケコ「ナンだ!?」

吹雪ごとマジカルシャインを突き抜けた。


『アイアンテール』は鋼タイプの技。吹雪もマジカルシャインも通しはしない。


キュウコン「オラッ!」

鋼の尾が空気を裂く。


カプ・コケコ「クッ!」

第一打、避けた。

キュウコン「そらそらそらっ!」


第二打、第三打……


キュウコンの尾の数は9本。一本避けたところで残り8本がある。
 ▼ 727 1◆MR00PBvMIc 17/10/31 20:46:12 ID:M6z5/X8k [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「ウっ……」

第6打、掠めた。

キュウコン「そらっ!」


7、8本目の尾がカプ・コケコに絡みつく。

9本目の尾が、動きを封じられた鳥の脳を揺らす。


カプ・コケコ「……っ!!」


バシャァァン!


海に叩き落とした。

キュウコン「ユキ!」


Rキュウコン「『れいとうビーム』!」
 ▼ 728 ソクムシ@おとどけもの 17/11/02 01:30:57 ID:BOF7n9j. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
久々の更新やんけ!やったぜ
 ▼ 729 1◆MR00PBvMIc 17/11/02 18:37:26 ID:mb3d9RSs [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
跳ね上がった水飛沫さえそのままの形で凍りつく。

数秒後には海上に氷の作品が出来上がった。


Rキュウコン「……落ちたかしら。」



ピシッ




キュウコン「……しつこい奴だな。」



バチッ……ピキ…ピシ……


カプ・コケコ「『スパーキングギガボルト』!」


その氷像を呑み込み海から立ち昇る雷。

足場の氷にも一気に亀裂が走る。

 ▼ 730 1◆MR00PBvMIc 17/11/02 18:44:01 ID:mb3d9RSs [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「おおっ!!」

Rキュウコン「キャ!」


ギュン!

光の柱からカプ・コケコが濡れた姿を現した。


カプ・コケコ「ハぁ、はァ……」


カプ・コケコ「許スまじ……!!」



キュウコン「まぁ消耗してるか……『ソーラービーム』!」


翠の光。霧の中ではあるが、輝きを失わない。


カプ・コケコ「……コこに太陽ノ光は届かン!避けラれ……!?」

カプ・コケコ「(ナンダ……?体ガ……重い)」
 ▼ 731 1◆MR00PBvMIc 17/11/02 18:55:09 ID:mb3d9RSs [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「グッ……『エレキボール』!」


ドゴォン!


キュウコン「はっ!」


電気の球と光の束。軍配はソーラービームに上がった。


カプ・コケコ「ナニィ!?」

ソーラービームが当たる直前に身を捻って避けた。少し掠めていたが。


カプ・コケコ「ナゼだ……!?なぜオレのスピードが……!?」


キュウコン「体をよく見ろよカプ・コケコ。」

我に返ったカプ・コケコが自身の体を見る。


カプ・コケコ「いつ……コンな氷がツいたンダ!」


カプ・コケコの体は既に濡れていない。薄く貼った氷がまとわり付いている。
 ▼ 732 1◆MR00PBvMIc 17/11/02 19:06:32 ID:mb3d9RSs [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「……最初にお前の『スパーキングギガボルト』と俺の『大文字』がぶつかったとき、熱エネルギーの一部を下へ向けて海水を一部蒸発させてた。もともと霧もあるからな……蒸発しきれなかった水滴が空気中にあふれた。」


カプ・コケコ「……だガ!ソレが一体ナンだと……」


Rキュウコン「あなたは海に落ちて全身に水を被っていたでしょう?私は『フリーズドライ』で空気中の水を少しなら操れるのよ。あなたの周りに浮かぶ水滴を凍らせるなんて造作もない。」

Rキュウコン「そして『吹雪』を打った時に一緒に『こごえるかぜ』を少しずつ使ってあなたの動きを鈍くしていたのよ。海に落ちた後は、もう簡単ね。ほら……」


喋っている間にもカプ・コケコは氷に覆われていく。


カプ・コケコ「グッ……くそ!コンナ氷……!」

キュウコン「おっと!これ以上動かれても面倒だからね……」


一瞬のうちにカプ・コケコの眼前に移動し、その頭に手を乗せる。

キュウコン「『封印』」


そう声が聞こえた瞬間、相手は心臓が止まる音が聞こえそうなほど硬直した。


キュウコン「……終わりだよ。」
 ▼ 733 1◆MR00PBvMIc 17/11/03 22:09:55 ID:/sRpF6p. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
数秒後、カプ・コケコの姿が見えなくなるほどに厚くなった氷の塊が海上に鎮座した。


キュウコン「さて、さっさと離れよう。まだくたばっちゃいないさ。ちんたらしてたらまた出て来ちまう。」

Rキュウコン「それにしても馬鹿みたいな大きさの雷だったわね。何かしら?『スパーキングギガボルト』なんて技、聞いたことないわ。」

キュウコン「なんか石を持ってたな。いつか見っけた『メガストーン』ってあったろ?それと同じ類のモンじゃねぇか?昔のヒトとポケモンがパワーアップ手段として、石に力を込めたのかもしれないな。」


Rキュウコン「……まぁ、行ってみればわかることね。」

キュウコン「ああ。カプ、か。まだ他にもいるかもしれない。急ごう。」





────



ピキッ
 ▼ 734 1◆MR00PBvMIc 17/11/04 09:22:35 ID:ZYBcmbcQ [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「……見えた!島だ!」


霧の中に現れたシルエットはあっという間に輪郭をくっきりと見せ、島となった。


Rキュウコン「嘘みたいに晴れてるわね。」

地図上で見ればこの島は雲に覆われているはず。だが、日が差し込んでいる。周りの空は霧が覆っているため、太陽の光の線が直進しているのがよく見える。


キュウコン「ここが『時空の狭間』にある証拠だよ。あの霧が隠しているんだ。」


彼はもう駆け出していた。


Rキュウコン「確か島が5つあったよね?これはどの島なのかしら。」

キュウコン「さぁ?早く行こう!」


氷の道が途切れてしまっている。

急かされるのはあまり好きじゃないけど。



 ▼ 735 1◆MR00PBvMIc 17/11/04 21:49:41 ID:ZYBcmbcQ [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「上陸っと。」

Rキュウコン「……上陸。」

真っ白な砂浜に常夏のビーチ。海岸の奥に生えるヤシの木は思うままに葉を茂らせている。

ただ、古びたアスファルトが顔をのぞかせていることから、やはり古代にはヒトがいたのだろう。


日差しが暑い。


Rキュウコン「毛に悪そうね。」

キュウコン「俺は別に感じないけど。そんな?」

Rキュウコン「そりゃね。産まれてから殆どの時間雪の中にいるし。まず日に当たること自体慣れないのよ。」


キュウコン「ははは。」

キュウコン「……ところで、趣味の悪い奴がいるようだ。」



?「……ほう。気づいていたか?」


海岸の砂浜の空間が捻れる。
 ▼ 736 ギアナ@ラッカのみ 17/11/04 21:50:14 ID:o1VifUHo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まだ続いてたんだ
支援
 ▼ 737 1◆MR00PBvMIc 17/11/04 22:27:10 ID:ZYBcmbcQ [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「うまく隠れてたな。時空間の狭間に隠れる相手は初めてじゃない。ディアルガで経験済みだ。」


そのポケモンは白い鬣を風になびかせる。

姿的に言えば『カエンジシ』に近いかもしれない。だが、その眼の深さや威圧感は一般ポケモンのそれとは全く異なる。


何体ものそれと会って来た経験が、直感させた。


伝説のポケモンだ。


?「我が名は『ソルガレオ』。太陽の化身。」

ソルガレオ「己ら、一体何をしに来た。ここはそう簡単にこれる場所ではない。」


キュウコン「……カプではないようだが、あんたも守り神なのか?」


ソルガレオ「カプ?……ああ、あの連中か。ここは我と我の家内の棲む島だ。すまないが客人よ。今日は大事な日だ、己らに構う時間はない。別に何をしようとも構わんが、邪魔だけはするな。」
 ▼ 738 1◆MR00PBvMIc 17/11/04 22:38:37 ID:ZYBcmbcQ [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そう言ってソルガレオと名乗ったそのポケモンは去ろうとした。

Rキュウコン「ちょ……ちょっと待って!何?大事な日って……今日は何かまずいの?」


ソルガレオ「……今日は、月と太陽が交わる日だ。従って我らもそうなる。」

キュウコン「どこで?」

ソルガレオ「この島に祭壇がある。そこでだ。」


ソルガレオ「昼は我の島。夜は妻の島。我らは日頃逢えぬ運命にあるが、何年かに一度、その機会がある。その時に子を結ばねばならぬ。」

ソルガレオ「決して立ち入るでないぞ。それ以外なら何をしても構わん。ここは常夏の島だ。リゾートを愉しむが良かろうぞ。」


ダンッ!


たった一度の跳躍でソルガレオは空高く消え去った。


キュウコン「……悪い奴じゃなさそうだな。」

Rキュウコン「子を結ぶって……ああいうことってことでいいのかしら?」

キュウコン「……そういうことなんじゃないか?」
 ▼ 739 1◆MR00PBvMIc 17/11/05 18:01:29 ID:HqojqzcE NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
あらかじめ予告今週更新止まります
 ▼ 740 1◆MR00PBvMIc 17/11/13 22:32:26 ID:ddWw/fLE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
自上げ

今週中に10レスは更新します(宣言)
 ▼ 741 ラードン@つめたいいわ 17/11/14 01:20:27 ID:Weey10o2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
楽しみにしてます
支援
 ▼ 742 1◆MR00PBvMIc 17/11/14 18:47:54 ID:oITble7o [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

というわけで、私達二匹は無事アローラに辿りつきましたとさ。


……そうね。この話ではまだ彼も生きてる。

じゃあどうやって死んだか、わかる?


……ええ。彼の力は圧倒的だったわ。他を寄せ付けない程にね。力だけ見れば伝説のポケモンにも匹敵するわ。


だけど、伝説のポケモンとは圧倒的に違うことがある。

それが弱さなのかもしれない。





この後、私たちはアローラから暫く出れない事情ができたの。


何かって?


リンが産まれたのよ。

────
 ▼ 743 グレー@かえんだま 17/11/14 22:22:17 ID:lJzIvMzc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まさかの海外出産だった
 ▼ 744 1◆MR00PBvMIc 17/11/14 22:46:39 ID:oITble7o [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ソルガレオ「……今更ながら、やはり呆れたな。」

キュウコン「ん?何が?」

ソルガレオ「己らの無神経さと能天気さにだ。」

キュウコン「まぁそういうなって。いいじゃねぇか。俺は、あんたが『愉しめ』って言ってたし、愉しんだだけだぜ?」


アローラに辿り着いてから、既に3日が過ぎた。

時刻は……正確には分からないけど、陽の高さから多分10:00くらいだろう。


彼とソルガレオは浜辺に座りこみ、互いの赤子を寝かしつけて談笑していた。


私はというと、それを側から見てるだけ。


リンが産まれたこと。そして、ソルガレオの願いによって私たちは暫く島に留まることにしたのだ。
 ▼ 745 1◆MR00PBvMIc 17/11/14 22:57:40 ID:oITble7o [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソルガレオが抱いているのは、まるで星空を散りばめたような色をした、初めて見るポケモンだった。

名は、コスモッグと言っていた。


なんでもソルガレオとルナアーラ、彼らは別の世界への扉を、正確には途方も無いほど遠くにある場所へ行くことができる。

そして、その各世界に別のソルガレオもしくはルナアーラがいるらしい。


彼らはパートナーを見つけ、子を産み、また新しい世界へと生息範囲を広げて行くそうだ。


しかしこの島に棲んでいるソルガレオとルナアーラ、特にルナアーラの方はどうも『子育て』というのが初めてで不安らしい。

それはこっちも一緒。



そんなわけで互いに情報交換をしないか?という流れだった。



こっちとしてもアローラ諸島ほど美しい島は稀にしか見ない。

それに元を辿っていけば、私の種族、つまり『白いロコン・キュウコン』の一族の発祥はどうもここらしい。



そんなわけで、半分はハネムーン、半分は調査の為残ることにした。
 ▼ 746 1◆MR00PBvMIc 17/11/16 18:38:48 ID:zofrnpSs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
現在時刻は夜。

アローラ7日目。


ルナアーラ「そんなもの調べて面白うものか?」

キュウコン「まぁ……半々?」

Rキュウコン「面白いって言いなさい。」


すっかり廃墟となった街。

キュウコン「アンノーン文字でもない……か。時々混じってはいるけど。」

Rキュウコン「地域性か、それとも更に年代が違うのか……?」


Rロコン「……ヒッ」


キュウコン「あ」

Rキュウコン「あ」

ルナアーラ「え?」


わあああああん!!!!
 ▼ 747 1◆MR00PBvMIc 17/11/18 18:19:21 ID:x8wPL1lc [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローラ15日目。

日中。


ドォン!!


キュウコン「流石に……強力だな。」

ソルガレオ「……お前の体の頑丈さは異常だ。」


『手合わせ』を彼はソルガレオに申し込んだ。

彼が気になっていたこと。カプ・コケコが放ってきた不可解な技。


その正体。

ソルガレオ「これが『Z技』だ。」

ソルガレオ「その昔、ヒトという種族と共に生きたポケモン達が編み出した、特殊な鉱石から自然の力を得、我が力とする術だ。」


キュウコン「……今俺が喰らったのはなんのZなんだ?」

ソルガレオ「エスパーだ。『マキシマムサイブレイカー』という。」
 ▼ 748 1◆MR00PBvMIc 17/11/18 18:27:35 ID:x8wPL1lc [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローラ24日目。

夜。


コスモッグとリンが浜辺で遊んでいる。

それを見ながらルナアーラと喋る。


Rキュウコン「……夜までも綺麗な景色ね。」

ルナアーラ「それがこの島の取り柄じゃからのぅ。もう見慣れたのではあるまい?」


Rキュウコン「まさか。一生見ても足りないわ。私が産まれたのは真っ白い島だもの。」

ルナアーラ「……妾はどこで産まれたかなど覚えてもおらぬがなぁ。だが、いつかその内帰るつもりじゃ。その時になれば血が呼ぶじゃろう。故郷とはそういうものだと母はゆうておうた。」


Rキュウコン「……もうこの島も大分調べ終わったわ。近々出ようと思う。」

ルナアーラ「淋しくなるのぅ。できれば夜に願いたいものじゃな。」

Rキュウコン「多分昼ね。」

ルナアーラ「それは残念。」


残念といいつつ、笑っていたけど。
 ▼ 749 1◆MR00PBvMIc 17/11/18 18:34:50 ID:x8wPL1lc [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローラ32日目。最終日。

昼。


キュウコン「じゃあ世話になった。いろいろありがとう。」

ソルガレオ「なかなか楽しかったぞ。またいつか来い。今度はその赤子が大きくなった時に。」

Rキュウコン「その時はコスモッグもきっと立派になってるわね。」


ソルガレオ「うむ。では、帰り……気をつけろよ。カプの連中が黙って返すとは思えん。」

キュウコン「まぁなんとかなるよ。Zクリスタルも貰ったしな。」


私の背ではリンが寝ていた。

ソルガレオの背にはコスモッグが寝ていた。


キュウコン「ユキ!帰るぜ!」

Rキュウコン「ええ。」


海が凍って、道ができる。
 ▼ 750 ジュマル@きれいなぬけがら 17/11/18 20:18:56 ID:84IbGXl2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
何だか嫌な予感.....
 ▼ 751 1◆MR00PBvMIc 17/11/18 21:35:25 ID:x8wPL1lc [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
声を出さず歩く。

リンの寝息だけが響いていた。


アローラは既に見えない。

霧の中に沈んでしまった。



バチチ……



キュウコン「……ストップ。」

Rキュウコン「分かってる。」


雷の音。

近づいてくる。


キュウコン「跳べっ!」
 ▼ 752 1◆MR00PBvMIc 17/11/18 21:42:14 ID:x8wPL1lc [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
氷の大地を蹴り上げて空を舞う。

瞬間に海が黄金色に染まる。


キュウコン「藪蛇だな。」

Rキュウコン「違うわね。鶏よ。」


霧の向こうに影が見える。カプ・コケコ。


キュウコン「……学習しなかったようだな。さすが、鳥頭。勝てねぇってこと分からなかったようだな。」


カプ・コケコ「……違ウ」


Rキュウコン「……何?」






カプ・コケコ「一体でハ、無い」


 ▼ 753 1◆MR00PBvMIc 17/11/18 22:05:44 ID:x8wPL1lc [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「は……?」


タタン。


氷の足場は崩れていない。

未だにカプ・コケコは影に隠れている。


Rキュウコン「一体じゃない……?」

キュウコン「なるほどねぇ……下、海見てみろ。」

Rキュウコン「海……!?」


Rキュウコン「何……この黒い海?」

キュウコン「海藻……の影かな?多分もう少しでマングローブが出来上がるぜ。」


キュウコン「クク……全員か?まず……『カプ・ブルル』!」
 ▼ 754 1◆MR00PBvMIc 17/11/18 22:17:00 ID:x8wPL1lc [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バッシャァァン!!

巨大な植物が海を突き破る。


キュウコン「お出ましだっ!!」


あっと言う間にマングローブが出来上がった。

手近に出来た木にとびうつる。


Rロコン「う…ん……ヒッ……」

キュウコン「リン、心配すんな。父ちゃんがいるぞ。」

Rキュウコン「母さんもね。」


海上に広がった電気のフィールド。そして植物のフィールド。濃霧。


そこに今度は、桃色のエネルギーが混ざる。
 ▼ 755 1◆MR00PBvMIc 17/11/18 22:39:20 ID:x8wPL1lc [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
霧が更に濃くなる。


キュウコン「カプ……名乗るか?」


霧の向こう側。いつの間にか、影が四つに増えている。


カプ・コケコ「雷より生まれし我が名、戦の神『カプ・コケコ』。」

?「大地より生まれし儂の名は、力の神『カプ・ブルル』。」

?「霧が誘いし私の名は……清水の神『カプ・レヒレ』。」

?「蝶のように舞うあたしは、超の神『カプ・テテフ』!なんちゃって!」


キュウコン「なげぇよ。もうちょい短くできんのか?」


カプ・コケコ「覚悟……もうヘマはせぬ」

カプ・ブルル「儂等の領域に入ったのだ……」

カプ・レヒレ「まぁ……なんとも……美しい毛並みね……」

カプ・テテフ「死を持って……あなたたちを赦……さないよ!」
 ▼ 756 1◆MR00PBvMIc 17/11/21 20:28:36 ID:LnUgeqSY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ4「『マジカルシャイン』!」


姿も見えない霧の中から、破壊の力が込められた光が放たれる。

キュウコン「伏せろ!『アイアンテール』!」


頭を下げる。

その後ろから、硬質化した彼の尾が、私とリンを覆う。


ガキキキン!!


キュウコン「……っ!」

彼の顔が歪む。


なかなか見ない顔だ。


Rキュウコン「『ふぶき』!」


 ▼ 757 1◆MR00PBvMIc 17/11/21 20:37:30 ID:LnUgeqSY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
霧の向こうの影が、吹雪を避けてバラバラに散る。

Rキュウコン「大丈夫!?」

キュウコン「……すまん。思ったより4体同時はキツい。」


カプ・テテフ「痛そーだね。」


はっと振り向くと、いつの間にか可愛らしいポケモンがすぐ後ろにいた。


カプ・テテフ「『サイコキネ……

キュウコン「『アイアンテール』!」


相手が動くより早く、彼の尻尾が翻る。

カプ・テテフ「キャハッ!」


しかし、簡単に避けられる。


カプ・コケコ「『ボルトチェンジ』!」
 ▼ 758 1◆MR00PBvMIc 17/11/23 11:22:09 ID:ATce86GA [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
彼が尻尾を振り払った隙だった。


Rキュウコン「『れいとうビーム』!」


相殺できたと思った。実際、相殺できた。

けど、


カプ・ブルル「『ウッドハンマー』!」


切り返しが速すぎる!


そう思った瞬間、体が横に突き飛ばされた。

Rキュウコン「きゃっ!」


キュウコン「どけっ!」



ドゴォォン!!
 ▼ 759 1◆MR00PBvMIc 17/11/23 11:29:23 ID:ATce86GA [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
彼が私を突き飛ばした。そう理解するしかない。

Rキュウコン「!!」


彼がウッドハンマーに巻き込まれた。

Rキュウコン「あなたっ!」


キュウコン「心配すんな!」

煙から金色の姿が飛び出して来た。

キュウコン「ボルトチェンジだ。れいとうビームを受けると同時に、自分の位置と後ろにいたカプ・ブルルの位置と入れ替えたんだ。その勢いも加えてカプ・ブルルの素早さを補い、破壊力を高めてる。」


背中は少し血で赤くなっているが、冷静に判断している。


Rキュウコン「……でも、背後にいたカプ・ブルルに私が気づかないはずが……」

キュウコン「おまけにこの霧だ。奴らの姿を補足しきれん。」


キュウコン「……そして、奴らは俺たちを狙っていない。」
 ▼ 760 1◆MR00PBvMIc 17/11/23 11:36:22 ID:ATce86GA [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「どういうこと?」

キュウコン「来るぞ!」


ザザザザ……


カプ・レヒレ「『だくりゅう』!」


キュウコン「ユキ!背中に気をつけて跳べ!奴らは、リンを狙ってる!」

Rキュウコン「……成る程ねっ!」


足元を濁りに濁った水流が流れて行く。

キュウコン「『だいもんじ』!」


ジュゥゥゥ……

水流はあっという間に消え去った。


泥が残った。
 ▼ 761 1◆MR00PBvMIc 17/11/23 17:05:02 ID:ATce86GA [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・レヒレ「嫌ぁねぇ。あまり体を泥で汚さないでくれる?貴方達の屍は私が貰うの。いい毛皮してるわ。」

キュウコン「そうか。じゃあ攻撃をやめてくれるとありがたい。」


カプ・レヒレ「冗談。洗い落とすわよ。『ハイドロポンプ』!」


キュウコン「ユキ!動くなよ!」

Rキュウコン「どういうこと!?」

キュウコン「俺が受ける!俺から離れるな!」


Rキュウコン「……!?水タイプの大技よ!?何言って……

キュウコン「くるぞ!」


物凄い圧力をかけられた水流が、彼を襲う。彼の陰にいた私とリンには一雫の水もかからない。


Rキュウコン「どうして!?避ければいいじゃない!」


ハイドロポンプに身を晒しながら、苦悶の表情を浮かべて彼は話す。

キュウコン「いいか?奴らの狙いは俺と、ユキとリンを引き離して、先にユキとリンの方を殺ることだ。カプ・コケコのやつは2対1で負けた。だから、先に片方を片してからもう一方を消す方が得策。かといってリンを背負ってるお前は本気を出せない。」
 ▼ 762 1◆MR00PBvMIc 17/11/23 17:08:42 ID:ATce86GA [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「そりゃそうかもしれないけど……!じゃあこっちも一体ずつ倒せば……」

キュウコン「さっきも言った。この霧じゃ捉えきれない。」


ハイドロポンプが弱くなり始める。


Rキュウコン「じゃあ、どうするの!?」

キュウコン「……」


彼は、目を瞑った。


そして、数秒後、再び目を開けた。





キュウコン「……リンと逃げろ。俺が的になる。」

 ▼ 763 1◆MR00PBvMIc 17/11/24 22:48:40 ID:gcsv1RyY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「……は?」

キュウコン「三匹とも逃げようってのはちょっと望みすぎだ。すまん。」

Rキュウコン「い、いや、待って、なんで?なんであなたなの?そんなの作戦だなんて


キュウコン「俺が甘かった。最初にカプ・コケコを倒して、正直舐めてた。」

「最優先を考えろ!リンが助かることだろ!?」


彼は怒涛の口調で語った。

Rキュウコン「……でも、まだ戦いは序盤じゃない!そんな簡単に諦めることないじゃない!」

キュウコン「そうだ。序盤だ。あいつらはまだ底を見せてない。なのに押されてる。俺も傷を負った。フルパワーでは闘えない。」

Rキュウコン「……でも、あなたが、……いなくなったら……」



キュウコン「大丈夫だ。絶対、こいつらを倒して追いつく。」

そう言って、まだ何か言いたげな私の口に彼が唇を重ねた。

一瞬だった。すぐ離した。


キュウコン「作戦だ。耳を貸して。」
 ▼ 764 オガエン@ヤミラミナイト 17/11/26 23:11:29 ID:.VCMHcyU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
分かってたけど辛い
 ▼ 765 1◆MR00PBvMIc 17/11/29 23:18:16 ID:cKwKxiDY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

優れた探検隊っていうのは強さだけじゃない。強さだけにかまけた馬鹿はさっさと死んでしまうから、本当に優秀なポケモンしか上位の探検隊には残らない。

彼はその優れた探検隊の中でも実力はもちろん、もう一つ随一なものがあった。


それは状況を判断する力。


『後少しだけ……』という欲を出した結果死んでしまった過去の英雄は腐るほどいる。

未開の地に行った時、見たでしょう。あのストライクみたいなのがいい例ね。


だから、引き際を見極めることはとても重要なのよ。


そして彼が下した判断が、『一人を犠牲にして二人は逃げる』という手。


それが正しかったのか間違っていたのかは今更議論しても全く意味はないけども。

その時の世界最高の探検隊のリーダーは、たった一度相手の攻撃を受けただけでそう判断した。


これがどれだけ絶望的な状況だったのか、わかるかしら?

────
 ▼ 766 1◆MR00PBvMIc 17/11/30 17:54:39 ID:hMdTSH4I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────



カプ・コケコ「……おイ。レヒレ。今あいつらはどうシテる?」

カプ・レヒレ「この霧の中正確なことはわからないわよ。ただ貴方にも陰が見えてるでしょ?」

カプ・ブルル「だが、なかなかのやり手のようだ。」

カプ・テテフ「まだ?ねぇまだ?ね……」


カプ・コケコ「テテフうるさイから黙っ……」

カプ・ブルル「お前もだ。来るぞ。」





キュウコン「『ダイナミックフルフレイム』!!!」


炎が、霧を呑み込んで、作戦が始まった。
 ▼ 767 1◆MR00PBvMIc 17/12/02 19:50:12 ID:GTipOwV2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

Rキュウコン「……おわり」


ロコン「……え?」


Rキュウコン「お終い。これで、お終い。私の記憶は、ここまでなの。」


場に訪れた奇妙な沈黙。


作戦は、始まった。

そして、終結を迎えることは無かった。


そういうことだろうか。



Rロコン「……それが」


空気を破ったのは、今までの話を聞いている間、表情一つ変えなかったリンの震えた声。

Rロコン「それが、お父さんの、いない、理由なの……?」
 ▼ 768 1◆MR00PBvMIc 17/12/02 20:03:35 ID:GTipOwV2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「……そうよ。だけど、勘違いはしないでね。」

Rロコン「……」

Rキュウコン「あなたのせいじゃない。そして誰のせいでもない。私たちが負けた。それだけだから。」

Rロコン「……」


リンは、自分の部屋へと、駆けて行った。

ウルトラスペースで、僕の前では弱みを見せた。

だけど親の前では見せたくなかったのかもしれない。そして、認めたくなかったのかもしれない。


そして、キュウコンさんは、それを追わなかった。

追えなかった。その表情は美しいほど陰が暗かった。



ピカチュウ「……まだ日も登りきってない。ちょっと、時間を取ろうか。」


Rキュウコン「そんな暇はないわ。」

アブソル「……それは、そうだが……」

Rキュウコン「あの子は、エン君と一緒に色んなものを見たはずよ。それで折れたなら、あの子は連れて行かない。探検隊って、そういうものでしょう?」
 ▼ 769 1◆MR00PBvMIc 17/12/03 21:50:28 ID:8kPh3T8Y [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……僕が、見てきます。」


背を向けて足を出した。

誰も止めなかった。


思い返せば、懐かしい場所だ。

海岸で目覚めたあの後、始めて温かみを感じたのはこの家だった。


リンと会った部屋。その前に立った。


深呼吸をした。


ロコン「……リ」

ガッシャァァァン!!!


出そうとした声を、飲み込んだ。

なぜなら音源はリンの部屋ではなかったからだ。さらに奥の部屋。


この奥は……確か倉庫だったか。
 ▼ 770 1◆MR00PBvMIc 17/12/03 21:58:08 ID:8kPh3T8Y [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
奥の部屋、もとい倉庫の入り口には沢山のガラクタ……価値があるのかは知らないが、いろんなものが散乱していた。

そして、その倉庫の奥から、物があふれでくる。

そこを覗き込むと、リンがガラクタを発掘するように、外へ外へ放り投げていた。


ロコン「……リン?」

Rロコン「……あった。」


何かを探していたのだろうか。

思考に耽っていると、リンが、箱を持ってこっちへやってくる。


Rロコン「……エン。私にとっては、お父さんは、記憶にない。ショックは受けてない。」

ロコン「でも、さっき……」

Rロコン「初めて私も聞いたから、ちょっと動揺しただけ。」

ロコン「……」


Rロコン「でも、思うの。そして決めたの。」
 ▼ 771 1◆MR00PBvMIc 17/12/03 22:09:32 ID:8kPh3T8Y [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「……開けてみて。」


赤い、少し埃を被った箱。

開けると、そこには綿に包まれ美しい輝きを放つスカーフがあった。


Rロコン「昔、お母さんから聞いた。お父さんが身につけてた宝具。名前は……」


Rキュウコン「『おにびのえりまき』」


いつの間にか、倉庫の入り口で、僕らを眺めていた。


Rロコン「ロコン、キュウコンにだけ効果がある、水タイプの技を吸収して自らの力とする宝具。」

「……エンに、つけて欲しい。」


「私は、お父さんをある意味追い詰めた。だから、絶対にエンをそうはさせない。」

「お父さんにはアローラで、エンにはウルトラスペースで、他にも色んな場所で助けてもらった。」


「今度は私が助けるから。……お父さんも、エンも。」
 ▼ 772 クフーン@じてんしゃ 17/12/07 02:10:36 ID:7adbV3Zs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
AGE
 ▼ 773 1◆MR00PBvMIc 17/12/07 18:10:43 ID:iS39Y7dU [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

Rキュウコン「……じゃあおさらいするわ。まず私たち……私、リン、エン君は海を渡っていく。島のなるべく西側から入るようにする。」

アブソル「私は私のチーム、グソクムシャ、フライゴン、ブーバーンを連れて陸を渡り、島の北側から海域に入る。」

ピカチュウ「僕とゴウカザルは『南西諸島』を経由して北西から行く。」


Rキュウコン「今はまだ朝方よ。アローラの海域へは闇に紛れて行く。昼一杯使って海域の近くへ辿り着くこと。そして日が暮れる時間。だいたい19:00くらいに、一斉に島へ入ること。カプ達の目を一箇所に集めることが絶対ないように。」


ピカチュウ「ああ。」

アブソル「なるだけ努力する。」


Rキュウコン「死なないように。扱いとしては『未開の地』だから、もし負けても探検隊バッチは働かない……

ゴゴゴゴ……


アブソル「待て。何か音がする。」
 ▼ 774 1◆MR00PBvMIc 17/12/07 18:30:06 ID:iS39Y7dU [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴゴゴゴ……


Rロコン「……揺れてる?」

ロコン「微妙だけど……揺れてる。地震だ。」


ゴゴ……


アブソル「……収まったか?」

ピカチュウ「何にせよ、あんま気分がいいもんじゃないな。……アブソルさん、気付かなかったのか?」

アブソル「確かに。私が気付かなかった。不覚だったかな。」


ロコン「……まぁ、そんな重要なことじゃない……んじゃないかと思いますけど。」

ピカチュウ「それもそうだ。」





Rキュウコン「……」

────
 ▼ 775 1◆MR00PBvMIc 17/12/08 17:54:14 ID:ZRotNMpM [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────
『じげんのとう』頂上


ディアルガ「……目覚めたか。古の魔物め。」


「神と呼ばれしポケモンたちは目覚めるだろう。そして気づく。魔物の復活に。」

「世界は大きくうねる。」

「だが、あくまで一時的なものだ。それより後に来る本物の神の降臨より遥かに小さな。」


「神に最も近づきし化け物。『レジギガス』は真の力を取り戻す。」

「天は、何を考えている?」


「パルキア、ギラティナ。貴様らは、一体どうする?」




「……頼むぞ。」

────
 ▼ 776 1◆MR00PBvMIc 17/12/08 18:03:20 ID:ZRotNMpM [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

『底なし海』という名のダンジョンがある。

その名の通り、底が見えないほどに黒く染まった海。下へ下へと潜って行くダンジョンの奥底を知るものはいない。


そしてその付近に住む水系ポケモン達の間に伝えられる伝説。


超古代の遥か昔。大雨を降らせ、地を割り、海を作った『自然の化身』と云われる、伝説のポケモンが『底なし海』には棲む。


伝説の真意を知る者はいない。




地震が起きたその時、その海から光の柱が空へ登ったという。




その海の、底を見たことがある者はいない。

何故なら、帰って来た者がいないからだ。

────
 ▼ 777 1◆MR00PBvMIc 17/12/08 18:15:15 ID:ZRotNMpM [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

『陽炎の砂漠』という名のダンジョンがある。

その名の通り、灼熱の太陽が照りつけ、風も無く、空気が揺らめく。植物のただ一本とて生きることは許されない。


その付近の砂漠に住む、乾燥した土地を好むポケモン達に知られる噂。


超古代の遥か昔。圧倒的な熱を持って、海を呑み、大地を盛り上げた『自然の化身』と云われる伝説にポケモンが、『陽炎の砂漠』に棲んでいる。


噂の真意を知る者はいない。




地震が起きたその時、砂嵐の中から光の柱が空へ登ったという。




その砂漠の陽炎を見れば、もう帰れない。

それは死ぬ前に見える、幻なのだから。

────
 ▼ 778 1◆MR00PBvMIc 17/12/10 16:09:17 ID:fd7koGUw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────
『氷の島』近海


やっぱり、前ブーバーンと闘った時に知ったけど、キュウコンさんのエネルギーは半端じゃない。

僕らは今、海の上を歩いている。


キュウコンさんが踏み出す度に、海は凍りつき、道になる。


Rキュウコン「寒くない?」

ロコン「はい。」


Rキュウコン「まだ暫く歩くわよ。途中から滑ってもいいかもね。」

Rロコン「……なんで真っ直ぐ歩いてるだけなのに、温度が変わるの?」

Rキュウコン「世界は丸いからよ。」

Rロコン「?」

Rキュウコン「世界には不思議が溢れてる。まだまだ分からなくて大丈夫。」
 ▼ 779 1◆MR00PBvMIc 17/12/11 17:05:57 ID:Uf2og9PM [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ただひたすらに、歩いた。

やがて、霧を纏う謎の海域が見えた時、既に空は紅く染まっていた。


Rキュウコン「……日没まで後30分もないわね。息を整えておいて。」

ロコン「これが……」


最強の探検隊が沈んだ海。


途中で聞いた。聞いてはいけないかと思ったけど。

前、アブソルが言っていた。『死体は見つかってない』と。


答えは、こうだった。


Rキュウコン『あの海は、時の狭間にある場所……話すと長いけど……はるか昔、人間が滅んだ時の大災害の時のことよ。』

『その災害はもともと人間が起こしたものだった。』
 ▼ 780 1◆MR00PBvMIc 17/12/11 17:17:02 ID:Uf2og9PM [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローラには光が溢れていた。

そこにいた、太陽の化身『ソルガレオ』、月の獣『ルナアーラ』。この二体に加え、守り神と称される4体の土地神によってアローラは栄え、光を満々と湛えていた。


だけど、その災害は、全世界の人間を全て消し去ってしまうほどのエネルギーを有し、当然アローラも時間の問題……


当時のアローラに棲んでいたソルガレオ、ルナアーラの二体でさえ防ぎきれないほど。

そこでこの二体はさらなる光を求めた。


『ネクロズマ』と言う異次元のポケモンに。


ソルガレオ・ルナアーラ二体を取り込んだネクロズマのエネルギーは元々の二体の比なんてものじゃなかったそうよ。

仮に、『ウルトラネクロズマ』としましょう。


ウルトラネクロズマはソルガレオ・ルナアーラとの誓いによってアローラを守る。アローラ全土を丸々別次元に飛ばすことで、災害の直撃を避けようとした。



計算外だったことは、ウルトラネクロズマ自身にとっても、自分自身のエネルギーが予想外だったことと、そして災害のエネルギーもまた限界を超えて大きすぎたことよ。
 ▼ 781 1◆MR00PBvMIc 17/12/11 17:26:53 ID:Uf2og9PM [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
異次元に飛ばすことは成功した。


だけどネクロズマ自身もエネルギーを使いすぎ、取り込んだソルガレオ・ルナアーラを離してしまい、何処かへ消えてしまった。

そして異次元に飛ばしたことでエネルギーに耐えきれず人間は全て消えてしまった。


残ったのはウルトラネクロズマの光の残りカス。


その光は莫大なエネルギーと不安定性を持っていた。

より強いポケモンに取り憑き、安定を求める。


カプ達は皆、エネルギーに取り憑かれ、狂ってしまい、本来の『守り神』と言う仕事を遂行する化け物と化した。


アローラから全ての生物は駆逐された。

皮肉にも『守り神』の力によって。
 ▼ 782 1◆MR00PBvMIc 17/12/11 17:32:58 ID:Uf2og9PM [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


あの後、10年以上の時をかけて、私は徹底的にアローラという島のことを調べた。

時の守護隊としてディアルガと接触し、あらゆる物を見た。


時の狭間でもし迷ってしまえば、二度と出ては来れない。

言うなれば、あの世に最も近い場所。『なぞのばしょ』と同義なのよ。


カプはその空間に閉じ込めれ、永遠に彷徨い続ける。その結果、アローラは誰もいない。何も産まれない。次元を超えない限り、誰もこない。若いソルガレオ・ルナアーラにとっては絶好の住処となった。




もし彼があの海に沈んだなら、もう見ることはできないのよ。

閉じ込められて、二度と出れない。

そういう場所だから。
 ▼ 783 1◆MR00PBvMIc 17/12/12 19:28:02 ID:uo/sRA22 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



赤い光が、水平線の彼方へ消えてゆく。


Rキュウコン「さぁ、日没よ。準備はいい?」

ロコン「はい。」

Rロコン「うん!」


Rキュウコン「行くわよ。時の狭間の海へ。」


パキパキパキ……


海が、凍てつく。


しなやかな足が、氷の道を作り、霧の中へと消える。


 ▼ 784 ニスズメ@にじいろのはね 17/12/13 01:30:01 ID:tx..cv2k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
なんか天才を見てるみたい。
 ▼ 785 クロー@ダートじてんしゃ 17/12/13 02:37:12 ID:7zF0Cy.o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最近の設定も上手く取り込むこの柔軟性
 ▼ 786 1◆MR00PBvMIc 17/12/14 17:34:37 ID:3jPdz/iw [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一寸先も見えない霧の中。

闇ではないだけマシなのかもしれないが、じきに光も消えるだろう。


ロコン「……方向あってるんですか?」

Rキュウコン「何処へ行こうと、出口は一つよ。安心して。」


……そういうものなのか。


Rロコン「……ん」

ロコン「リン?」


ザザザザ……


目の前の海面に、波紋が浮かび上がり、水滴が空中に浮かぶ。


Rロコン「海が……唸ってる。」

ロコン「キュウコンさん。」


Rキュウコン「来るわね。」
 ▼ 787 1◆MR00PBvMIc 17/12/14 17:42:33 ID:3jPdz/iw [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バチ……バチッ!


ゴォン!


海の中から、雷の束が昇った。


そして収束する。


収束した光の中から姿を現したのは、大きな鶏冠がついた黄色い殻。

殻がゆっくりと開き、話に聞いたポケモンがその真の姿を見せる。



ロコン「これが……!」

Rロコン「カプ・コケコ……!!」


まっすぐな眼は、僕らを見据えている。

すぐさま身構え、戦闘態勢に入った僕とリンとは対照的に、キュウコンさんは立ったままの姿勢を崩さない。



カプ・コケコ「……待っテいタ。」
 ▼ 788 1◆MR00PBvMIc 17/12/14 17:47:53 ID:3jPdz/iw [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ザザザ……


荒ぶっていた波は収まっていく。

『待っていた』と言った、カプ・コケコの眼には敵意は浮かんでいない。


ロコン「……?」


リンは探るような表情をしている。多分、僕もそうなんだろう。

キュウコンさんだけが、微笑みを顔に浮かべている。



Rキュウコン「どうせそんなとこだろうと思った!」

カプ・コケコ「……」


どういうことだ?


Rキュウコン「あの人が、解いたんでしょ?あなた達の戒め。」


え?
 ▼ 789 1◆MR00PBvMIc 17/12/15 17:39:04 ID:mz8yrzJg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「知ってるノか。……奴は、帰ッたのカ?」

Rキュウコン「残念。まだ帰って来てないわ。」

カプ・コケコ「……すまナい。」


頭を垂れたカプ・コケコが、こちらへとゆっくり近づいてくる。

警戒を解いていいものなのか?


だが、そんなことを考えていることは御構い無しに、カプ・コケコは寄ってくる。


そして、何かに気づく。


見開かれた目は、リンをまじまじと見つめている。


カプ・コケコ「あノ時の……子供カ……」


そして、リンから目を離し、再び三体へ向き直る。


カプ・コケコ「あの後の真実を……伝えよう。」
 ▼ 790 1◆MR00PBvMIc 17/12/16 21:53:15 ID:xaJd3uBg [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────────
────

突然視界が宙に浮いた。


目に見える景色は、うっすらと灰色に覆われている。

まるで夢の中のように、灰色がかかった霧の海を、空から俯瞰していた。



だが、海に見えるのはカプ・コケコただ一体のみ。



『……コれは、あノ時のオレの記憶。』


カプ・コケコの声。下に見えているはずだが、脳内に直接響くような声だった。



『奴ハ我らの呪イを解き、自ラの体に封印スることで我らヲ解放した。』

『同時ニ、我らハ力を奪われタ。我らはもう『フィールド』は開ケぬ。代ワりに、『テレパシー』の力を得た。』



『あの日、白い方ガ逃げた後ノ記憶ダ。『テレパシー』で脳内に直接伝エる。枷の無クなった奴ハ、我ら4体ト渡り合ッてみせた。』
 ▼ 791 1◆MR00PBvMIc 17/12/16 22:00:59 ID:xaJd3uBg [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
(カプ・コケコ視点)




奴ら、何故動かない……?


カプ・テテフ「ねぇまだ?」

カプ・レヒレ「霧の奥に影が見えるでしょ。あれが動いたら、逃げるか向かってくるかよ。そっちを討った方が簡単だわ。」


レヒレの言うことが最もだ。

テテフは血の気が多い。




いつからだったろう。俺よりテテフの血の気が盛んになったのは?




カプ・ブルル「動いたぞ……行ったらどうだ。」


霧の中、影が二手に分かれた。
 ▼ 792 1◆MR00PBvMIc 17/12/16 22:08:42 ID:xaJd3uBg [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「『十万ボルト』!!」


稲妻が影を消し飛ばした。


カプ・テテフ「あっ!コケ狡い!私もしたいのに!」

カプ・レヒレ「……やけにあっさりね。コケコ、手応えは?」


……手応え。


カプ・コケコ「……無イ!」


ゾクゾクする感覚。久々だ。

『戦う』ことに悦びを感じる。この場所に来てから、初めての感覚だ。


カプ・ブルル「おい……どういうことだ?」


霧の中に、無数の影が浮かぶ。

場所がつかめない。


カプ・コケコ「伏セろ!『ほうでん』!」
 ▼ 793 アルヒー@きせきのタネ 17/12/16 22:18:14 ID:j6OUXybg NGネーム登録 NGID登録 報告
これひっさしぶりに見たけどまだ続いてたんだな
 ▼ 794 1◆MR00PBvMIc 17/12/17 19:36:11 ID:XgDRCqwY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
辺りの影が消し飛んだ。

が、空気中に無限に浮く霧を消し飛ばすことはできない。

従って、倒したのかどうか分からない。



カプ・コケコ「……また、増エるか。一体なンなんだ?」


カプ・レヒレ「コケコ、どいて……『きりばらい』!」


レヒレが右腕をさっと振り上げた。

辺りの霧が、四散して無くなり、視界が広がる。



キュウコン「あちゃー、バレたか。」


そこにいたのは金色の方が多いただ一体。奴の隣にいた二匹はもういない。


カプ・ブルル「やられたの……」


辺りには、無数の怪しげな火の玉が浮いている。
 ▼ 795 1◆MR00PBvMIc 17/12/17 19:40:48 ID:XgDRCqwY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>794
訂正

そこにいたのは金色の方が多いただ一体。→そこにいたのは金色の方ただ一体。
 ▼ 796 1◆MR00PBvMIc 17/12/19 18:10:30 ID:QXtEbY0s [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「……時間稼ぎにはなったか?」


カプ・テテフ「なにこの火?ただの火ならあたしたちがそうとわからないわけないのに。」


キュウコン「『鬼火』だよ。あんたら、油断してただろ?」


カプ・ブルル「油断、だと?」


キュウコン「俺が、鬼火を使えるのはお前たちは知ってたろ。コケコと戦った時に使ったからな。だけどそん時にレヒレはいなかった。だから、俺は鬼火を使ったわけだ。だけど今は、『ミストフィールド』がある。だからお前たちは油断した。使えないってな。」

「『鬼火』だ。霊のエネルギーを込めて作った炎だ。生命エネルギーを帯びてても不思議じゃあるまい。」


言われれば、そうかもしれない。想定していなかったミスということか。

カプ・レヒレ「……だけど、単なる時間稼ぎにしか過ぎないことは、あなたが一番わかるでしょう?4対1よ。4対2でも手も足も出なかったあなたが、こっからどうするのかしら。」



奴は、口角を上げ、そして笑い出す。

高らかに。


キュウコン「じゃあ、本気を出してみようか。」
 ▼ 797 1◆MR00PBvMIc 17/12/19 22:41:33 ID:QXtEbY0s [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
奴は笑いを納めた後、懐から何かの『種』を取り出し、口の中へ放り込んだ。

そして、少しだけ残っていた氷の足場から、海へと飛んだ。


カプ・ブルル「!?なにを……!」


そして、あろうことか、そのまま波立つ海を走り始めたのだ。


キュウコン「しらねぇだろ!こんな道具!」


カプ・テテフ「……『サイコショック』!」


一番早く対応したのは、テテフ。

具現化した超のエネルギーが、無数の石飛礫になって襲おうとする。


だが、全く捉えきれない。速すぎる。そのまま突っ込んでくる。


カプ・コケコ「『マジカルシャイン』!」


範囲技。
 ▼ 798 1◆MR00PBvMIc 17/12/19 22:47:30 ID:QXtEbY0s [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
光が、正面の海を消しとばした。


そこに相手の姿はない。


カプ・コケコ「……!?」

カプ・ブルル「あり得ん!障害物などない海のど真ん中で、急に消えるなど!」


だが、消えた。

それが事実。


次の瞬間、水柱が吹き上がり、横にいたブルルが空へ突き上げられた。

ブルルを吹き飛ばす鋼鉄の尾。


キュウコンが、水中から出て来た。水生ポケモンのように。

4体のちょうど一角に、死角ができた。


そして奴は俺たちの死角にいる。


キュウコン「『アイアンテール』!」
 ▼ 799 1◆MR00PBvMIc 17/12/21 19:30:21 ID:/g/BKQ3k [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
通常、『アイアンテール』や『ウッドハンマー』といった体を直接使って攻撃する大技は、一箇所しか攻撃できない。

このキュウコンは、それを9箇所攻撃できる。


先ほどブルルを吹き飛ばした尾とは別の尾が、回転しながら、扇が様に辺りを薙ぎ払う。


カプ・コケコ「ぐっ!」

カプ・テテフ「キャッ!」


ガキィィン!!


キュウコン「……止めるかよ。」

カプ・レヒレ「……不意打ちよ。見切れば、簡単。」



レヒレのみは、殻で受け止めた。

衝撃に遅れて水面が震える。


カプ・レヒレ「今度は……私の番!」
 ▼ 800 1◆MR00PBvMIc 17/12/21 19:38:53 ID:/g/BKQ3k [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
パキィィィン


Zクリスタルの砕ける音。


そして、水の竜巻が海から立ち昇る。

その渦が、レヒレとキュウコンを中心にして巨大化していく。



カプ・レヒレ「『スーパーアクアトルネード』」



合図で、空を埋め尽くした大量の水がキュウコンに襲い掛かる。


キュウコン「『アイアンテール』!」

9本の長い尾が、球形となって奴を覆う。防御のつもりか。


レヒレは潮流に乗り、攻撃のタイミングをうかがっている。その時のスピードで言えば、雷の速度を超える。



その速度でまともにぶつかれば、如何に鋼鉄でガードしていようが、問題なく貫通できる。
 ▼ 801 1◆MR00PBvMIc 17/12/22 17:41:57 ID:3rPXywsc [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
水の竜巻は加速し、それに合わせてレヒレも加速する。

竜巻の中で亀のように顔を隠したキュウコンは、動く気配もない。


次第に次第に、渦の中央へレヒレは向かう。


最早目で追えない。



終わった。

そう思い、視界を閉じた時、大気の温度が10度ほど上がった気がした。


そして体がオレンジ色に照らされた。

目で見る必要はなかった。


それほどに巨大な火球が、空を覆うほどだった水を呑んで巨大化を続けている。


レヒレはもともとスピードのある方ではない。つまり、止まれない。

火の中へ突っ込んで行くのを、ただ眺めるしかできない。
 ▼ 802 1◆MR00PBvMIc 17/12/22 23:14:37 ID:3rPXywsc [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
〜〜〜〜


SS本文と関係ない話。所詮自語。

来週から学校が冬の長期休業期間に入る関係上、塾が入るので更新頻度が遅くなります。来年になれば直ぐ受験本番です。
今の所あくまで息抜きなので成績には響いていません。

一応更新はできる限り続けて行こうと思いますが、限度があります。
落ちそうな時があれば、あげをお願いします。


今後の大雑把な展開、設定は頭で全部決めてます。
SS内における世界の形とかに関しても書いていきます。

多分今でも相当こんがらがってる部分がありますので、質問とかあれば書きこんで下さい。

>>1は書き溜めせずにその場の思いつきで書いてるので、若干矛盾点があると思いますが、暖かい目で見てくだされば幸いです。

自語はこれで最後にします。
長文失礼しました。


〜〜〜〜
 ▼ 803 ドイデ@にじいろのはな 17/12/23 04:41:57 ID:W.Yrl4c. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
暇な時に最初から何回も読み直してるで!面白い
受験勉強頑張れ!
 ▼ 804 1◆MR00PBvMIc 17/12/24 17:46:14 ID:23vHnMmc [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
殻を閉じたレヒレが火球に突っ込んだ瞬間、光が溢れ、全ての水を呑んだ火は爆発した。


目を開いた後、残っていたのは大量の水蒸気、立つキュウコン、水に浮いたレヒレだった。


カプ・テテフ「レヒレ!」


キュウコン「……なかなか厄介なモンが憑いてるな。お前ら。」


カプ・コケコ「訳のノ分かラんことをォォォ!!『10まんボルト』!」

流れるような身のこなし。当然よけられる。


その隙に、テテフがレヒレを回収してきた。


カプ・テテフ「……レヒレっ!」

ピクリとも反応しない。


キュウコン「無駄だよ。『封印』したからn


ドゴォォォォォォン!!!
 ▼ 805 1◆MR00PBvMIc 17/12/24 18:30:44 ID:23vHnMmc [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ザザザザ……


海水が巻き上げられて、水飛沫が降る。

カプ・コケコ「……終わったカ」

カプ・テテフ「何?何?何があった?」


カプ・コケコ「ブルルも、たダで飛ンだわケじゃなイってこトだ。」

一瞬だが見えた。落ちてくる緑の光が。


ただでさえ、我ら4体の中でも一のパワーを誇るブルルだ。

高さも加えた。破壊力は底知れない。


カプ・テテフ「……確かに、終わった?」


水煙が晴れていく。




しかし、そこには尻尾で締め上げられたブルルが、力なく白目を剥いている。
 ▼ 806 1◆MR00PBvMIc 17/12/25 22:21:11 ID:2yWvZcJ2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「不意打ちにしちゃ強すぎるなぁ……」

カプ・コケコ「……!なぜだ!?」

キュウコン「あぁ?」

カプ・コケコ「なゼお前ハ立ってイる!?レヒレの『スーパーアクアトルネード』、ブルルの『ウッドハンマー』!なぜお前ハ生キているんだ!?」


キュウコン「……気づいてねぇようだから、教えてやるよ。空を見ろよ。」

カプ・コケコ「空……?」


光が眩しい。太陽が輝いている。別に不思議は……不思議……?


キュウコン「こんな霧の海に太陽なんて射すかよ。俺が『日照ら』せたんだ。水技は弱まって、炎技は強まった。だから、俺の炎Zがレヒレの水Zを上回った。簡単だろ?」


カプ・テテフ「……!?そんな……でも、私たちが気付かないわけ……」


キュウコン「それも聞き飽きたよ。レヒレが、『霧払い』すると同時に使ったんだ。霧が晴れた一瞬。光が強まったのに、鬼火に気をとられて気づかなかった。そんだけだ。」

「そして、ブルルの奴は、やっぱ油断してるぜ。あの時『霧払い』で『鬼火』を見破ったはいいけど、『鬼火』を消すこともしなかった。《レヒレがいて、ミストフィールドがあるから大丈夫だ》いつもそれで闘ってんだろ。だから、鬼火に引っかかって落ちて来たことに気付きもしなかった。」



「相手を倒した瞬間が、二番目に油断が大きい時。レヒレが倒れた瞬間。俺も気が緩んだ。その隙を狙うのは結構だけど、一番油断する時は、勝ったと思った瞬間だってこと、よく覚えとけ!!」
 ▼ 807 1◆MR00PBvMIc 17/12/26 20:15:59 ID:.2E7TvyE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「 ……!」

何か言い返してしまいたい。

だが、現に既に二体退けられた。言い返すことはそれだけ惨めだ。


俺の誇りは、守り神の矜持はそんなもの許さない。


勝つだけだ。そのあと……


カプ・コケコ「……驕っテいるのがどチらか教えテやる。」

カプ・テテフ「コケコ。油断しないよ。もう、直ぐ片付けよう。4体で追い詰めたと思ったから。……潰す。」


カプ・コケコ「『ボルトチェンジ』!」


スピードで嬲り殺しだ。


冷静になれ。


いくらダメージを減らしたとしても、あれだけの攻撃が効かぬわけがない。
 ▼ 808 1◆MR00PBvMIc 17/12/27 10:18:27 ID:6lo38A8Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺の技は全て見られている。

なら小細工には走らない方がいい。圧倒的なスピードで翻弄する。


相手の周りに電気の輪を作り、そこの間を駆け回る。


キュウコン「……へぇ」

奴はそう一言感心したかと思うと、再びどこからか『種』を取り出し、口に入れた。



パシャッ……


水が跳ねる。


カプ・コケコ「……!やはリ、追いつイてくルか……」

『ボルトチェンジ』で雷とほぼ同速なのだが、その後ろにぴったりとくっついてくる。


キュウコン「捕まえた!」

尻尾が伸びて、俺の鶏冠を掴んでくる。
 ▼ 809 1◆MR00PBvMIc 17/12/28 21:34:23 ID:K39vIWPc [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
掴まえた。

カプ・コケコ「こっちのセリフだ。」

バリリリリ!

キュウコン「……っ!?」


イカズチに顔を顰める奴がいた。さっきまではスピードだけに使っていたエネルギーを、一気に攻撃へ変えたのだ。

よく見れば、奴の額からは鮮血が滴っている。


だけど、尻尾の力は決して緩まない。


キュウコン「……『ふうい

カプ・コケコ「『チェンジ』!」


忘れるな。これは、『ボルトチェンジ』のイカズチだ。

そして、待ち構えていたテテフと位置を入れ替ええる。


エネルギーをために溜めたテテフが。

カプ・テテフ「『マキシマムサイブレイカー』」
 ▼ 810 1◆MR00PBvMIc 17/12/28 23:10:12 ID:K39vIWPc [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
テテフの眼が光り輝き、空間が捻れる。

『サイコキネシス』をZ化したものだ。そのパワーは空間を破るほどのものになっている。


キュウコン「……!!!」


奴は、俺の代わりに現れたテテフをガッチリと縛っている。

後方に跳んでダメージを逃がすこともできない。全てを真正面ゼロ距離から受けることになるのだ。


海が悲鳴をあげる。




カプ・テテフ「ああああああ!!!!」




叫び声が轟き、サイコパワーがますます強くなって行くのが分かる。



キュウコン「……」

だが奴の目は死なない。
 ▼ 811 1◆MR00PBvMIc 17/12/28 23:12:50 ID:K39vIWPc [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チリ……チチ……

空間が悲鳴をあげる。



本当に空間が捻れるほどのエネルギーがそこには間違いなくある。



だけど奴は倒れない。


倒れない。


目の光は消えない。


何故だ。


何故戦える。


どうして俺たちの攻撃で倒れない。


何故だ!
 ▼ 812 1◆MR00PBvMIc 17/12/28 23:17:48 ID:K39vIWPc [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴキィン!


思考に沈んだ俺の頭が、現実へ戻された。


その瞬間、全てが止んだ。


鈍いその音は、全てを飲み込んでしまったように、海からは波紋が消え、空気は平静を取り戻し、霧は再び立ち込めようとした。



バシャン。


そして、解放されたテテフは、力なく海面を体で叩き、沈んでいった。



カプ・コケコ「……!!まさカ……!」



キュウコン「ハァ、ハァ、ハァ……そうだよ……ハァ……頸を……」



「絞め折った」
 ▼ 813 1◆MR00PBvMIc 17/12/28 23:27:20 ID:K39vIWPc [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「……キ、貴様……!!」


ブルルやレヒレは、まだ息がある。それだけにこいつはなんだかんだ平和主義者だと勘違いしていた。


キュウコン「……ゲホッ」

奴は口から、血の塊を吐き出した。


キュウコン「……初めてじゃない。俺の生い立ちについて喋ってもいいが、そんな時間はない。」

頭から、尻尾から、口から、奴の体の黄金の毛は、赤黒く染まっている。


カプ・コケコ「……一ツ、聞かセろ。何故お前ハ立っテいる?何故……生きていレルんだ?」


仲間が殺されたというのに、俺の頭は自分でも意外なほど冴えていた。




キュウコン「……守る場所があるからさ。帰る場所があるからさ。約束したから……ユキとリンが居るからさ。」

「そのためなら俺は世界でも滅ぼしてみせるさ。」


「……かつての守り神よ。『守る』ことを放棄したお前らが、俺に勝てるわけがない。」
 ▼ 814 1◆MR00PBvMIc 17/12/29 19:42:16 ID:0vCexgCQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『守る』

『マモル』

『まもる』



『守り神』


────────
ドゴォン!

『コケコ!止めろ!』

バリバリッ!

『ヨウ!離れるんですぞ!既に……正気ではありませんぞ!』

『……放して下さい!ハラさ

カッ!

ドォォン!


────
 ▼ 815 1◆MR00PBvMIc 17/12/29 19:48:07 ID:0vCexgCQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視界が滲んだ。

辺りに広がっていた電気のフィールドが、消えていく。


カプ・コケコ「……あ、ああ…あ」


声が震える。


だけど、気分は晴れていく。


体から、何かが抜けていく。


友。


あの大災害において生き残った数少ない人間。


ああ。


そのあとの出来事。


俺が殺した。
 ▼ 816 1◆MR00PBvMIc 18/01/01 00:02:55 ID:jSmP1vqQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
明けましておめでとうございます
 ▼ 817 ースター@いのちのたま 18/01/01 17:31:41 ID:CHQdz.NI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
受験も近づくんかな
頑張ってくださいな
 ▼ 818 1◆MR00PBvMIc 18/01/03 16:07:22 ID:zipYYy.w [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「……」

キュウコン「……」


カプ・コケコ「おい。」

キュウコン「なんだ?」

カプ・コケコ「オレに、何が、憑いテいる?」

キュウコン「……時間がない。こっちへ来い。俺が、お前に……」


喋っていたキュウコンが、海に崩れ落ちた。

駆け寄る。


カプ・コケコ「おイ!」

キュウコン「大丈夫だ。それより、こっちにもっと寄れ……」

「……一体、殺しちまった。謝る。」


カプ・コケコ「構わン。オレは、オレたチは、既二護り神でモなんでもナイ。」
 ▼ 819 1◆MR00PBvMIc 18/01/03 16:19:08 ID:zipYYy.w [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュウコン「ハハ……」


尻尾が、俺の方へ伸びる。


弱々しい。

さっきまで猛威を振るっていたその9本の尾は、あまりにも弱々しい。


だが、毛は輝きを失わず、気品のある美しさを持っている。



キュウコン「お前らが持っていた……負のエネルギー……俺が……俺の中に……封印して……このまま沈む……」

カプ・コケコ「なんだと!?」

カプ・コケコ「お前ハ帰るノだろウ!?なぜ!こノまま沈むコとを選ぶ!」


キュウコン「ああ……心配するな……俺の寿命は……千年さ。」


キュウコン「今は沈むだけだ。このエネルギーの……消滅を待って……帰ることにする。」
 ▼ 820 1◆MR00PBvMIc 18/01/03 16:37:52 ID:zipYYy.w [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「……!」


キュウコン「さぁ……もっと寄れ……『すいみんぐのタネ』も……そろそろ時間だ……」


カプ・コケコ「分かッた。」


キュウコン「ああ……そうだ。もし……今度俺のツレが来たらよ……」


尻尾が、オレを包み込む。



キュウコン「……助けてやってな」


カプ・コケコ「……承知した」





 ▼ 821 1◆MR00PBvMIc 18/01/03 19:33:45 ID:zipYYy.w [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

カプ・コケコ「終わリダ。」


Rキュウコン「ありがと」


キュウコンさんは、笑っていた。

その『ありがとう』は果たしてどちらに向けられたのかは、分からない。


カプ・コケコ「奴とノ約束だ。オレはお前ラを助ける義務がある。だが、オレはモうこの海に縛ラれている。」

カプ・コケコ「あレから10年以上だ。正直、もうコの海には懲りた。オレもこの海に沈む。」


ロコン「……結局、その海に沈んで、上がって来たのか?」

カプ・コケコ「あれカら、目覚めたレヒレ、ブルルと供ニ、海に潜っテ、探してみた。」


カプ・コケコ「可笑しナことだが、何百年とこコにいてその時初めテ気付イた。この海には『底』なドないことに。」


「潜れば潜るほど、暗さと冷たさは増し、恐怖も付いて来た。死ぬことにじゃない。」

「約束を果たせずに自分が暗闇に溶けてしまうことにだ。」
 ▼ 822 1◆MR00PBvMIc 18/01/04 19:49:22 ID:rKXj4RTQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「……だガ、もう終ワる。」

Rロコン「……」

カプ・コケコ「謝っテ許さレるとも、赦されよウなどトも思っていナい。」


Rロコン「……ありがとう」


カプ・コケコ「そシて礼を言われル筋合いモない。……なぜだ?」


Rロコン「……自分で考えて」


カプ・コケコ「……でハ、そうしよう。奴とノ約束を、果たす。手を出セ。」

リンが、手を出すと、コケコは小さな石をそこに握らせた。


カプ・コケコ「『カプZ』。アローラへ着いたら、祭壇に納めてクれ。新しいオレタチが、お前たちの力になる。」
 ▼ 823 1◆MR00PBvMIc 18/01/05 09:32:48 ID:vfoPUXd. [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・コケコ「……時間だ。」

ロコン「……なんの?」

カプ・コケコ「ここノ霧を吸いすぎルと、ここから出らレなくなる。そろそロ、行った方ガいい。」


Rキュウコン「そうね。確か、『送りの泉』だったかしら。そこから来てる霧だったわね。」

カプ・コケコ「……それハ知らんが、もう行け。」


Rロコン「……れいとうビーム」

リンが、海上に氷の華を咲かせた。


Rキュウコン「……さぁ、行きましょ。」

それきりキュウコンさんは振り返らない。




カプ・コケコ「……」

後には、海上に揺れる氷の花と小さく揺れるカプ・コケコがいつまでもこちらを見ていた。


それすらも、霧に紛れてわからなくなった。
 ▼ 824 1◆MR00PBvMIc 18/01/05 19:45:05 ID:vfoPUXd. [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter9 VSウルトラビースト 世界の終わり


徐々に霧は薄れる。

そして現れた、光のカーテンが射す島。

海はエメラルドのように煌めき、砂浜は白く輝いている。リゾートを感じさせる島。


だが、廃墟には蔦が絡まり、生物感は全くない。



Rロコン「……懐かしい……の?」

Rキュウコン「そうね。一応、故郷ってことになるわ。」

ロコン「じゃあ、この島が……」


Rキュウコン「『アローラ』よ」
 ▼ 825 1◆MR00PBvMIc 18/01/05 19:55:21 ID:vfoPUXd. [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
?「おーい!」


どこからか声がした。聞き慣れた声。

海岸に目を向けると、見慣れた黄色いシルエット。


Rロコン「ピカチュウさん!」


ピカチュウ「おーい!」


リンは、どこか興奮した声。

海岸にはピカチュウさん達が乗って来たであろう木のボートが座礁している。


そう言えばピカチュウさんは世界で一番の有名人だったっけ。


ゴウカザル「お前さんたちが最後だぞー!」


え?それまじ?
 ▼ 826 1◆MR00PBvMIc 18/01/06 21:55:38 ID:aagBWccI [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ピカチュウ「さてさて、これで全員な訳だけど、聞いてた話とは随分違ったね。」

アブソル「全くだ。」

Rキュウコン「あら?特に悪い都合があったかしら?」


アブソル「……別に都合の悪いことはないが」

ピカチュウ「警戒してたから拍子抜けだよ。」


Rキュウコン「えーと、アブソルの方はレヒレ、ピカチュウの方はブルルが道案内……と」


ブーバーン「……話割っていい?」

Rキュウコン「あなたは嫌い」

ブーバーン「」

フライゴン「じゃあ僕が割るよ?」

Rキュウコン「どうぞ?」

ブーバーン「ちょ」

フライゴン「どうしてこの島はこんなに明るいんだい?今は夜だろ?」
 ▼ 827 1◆MR00PBvMIc 18/01/06 22:13:32 ID:aagBWccI [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「……そうね。じゃあアブソル、質問よ。この島にいるポケモンは、何だった?」


アブソル「『ソルガレオ』と『ルナアーラ』。どちらも伝説のポケモンと聞いている。」


Rキュウコン「そう。じゃあ、今度はピカチュウさん、あなたは確か伝説のポケモンについては一通り知識があったわね。

「ソルガレオとルナアーラ、この2体は何方も『光』の伝説のポケモンよ。さて、何の象徴?」


ピカチュウ「『ソルガレオ』は『太陽』、『ルナアーラ』は『月』……」


Rキュウコン「そ。ここまで言えば、賢明な皆さんならわかるでしょうけど、ここは本来次元の狭間に取り残された島よ。光なんてあるわけない。」


「……どうやら、小さいリンと遊んでたあの子は、『太陽』になったのね。」


Rキュウコン「さて、分かってるとは思うけど、時間がないわ。『日食』のある日。今日ね。彼がこの島にやってくるわ。」

「私とリン、そしてエン君はちょっと用事。砂漠に行ってくるわ。」


「ここは島の南東のビーチ。ここから北西に向かうわ。そこに、神殿がある。今は日中だから、『月輪の泉』、そこで待機。」

「後で合流しましょう。」
 ▼ 828 1◆MR00PBvMIc 18/01/06 22:25:39 ID:aagBWccI [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────
『ハイナ砂漠』


あれよこれよという間に話は進み、リゾート気分とは少し違う、『砂漠』とかつて呼ばれた場所に立っている。


かつて、というのは、砂漠というには少し色気がありすぎるからだ。

どちらかというと、『平原』の方があっている気がする。


砂は白い。だが、丈の短い草が生え、小さいがまばらに木々も見える。


そして、崩れた石の塔が時折転がっている。



かつてこれらが立っていた時代、何があったのか考えてしまう。

そして何が起こって、これらは役目を失ったのだろうか。


Rロコン「エーン!早く!」


考える暇はなさそうだ。
 ▼ 829 1◆MR00PBvMIc 18/01/06 22:34:52 ID:aagBWccI [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「どしたの?エン君?」

ロコン「いや……時々ですよ?なんか、不自然な石の塔がある気がして……」

Rキュウコン「昔は、私達の考えの及ばないような昔は、あれが侵入者を防いでいたそうね。この砂漠の奥にある祭壇は、『カプ・ブルル』が棲んでいたそうよ。それが、あまり人との関わりを好まなかった。」

「どこへ言っても祭壇へ辿り着けないような細工を砂漠にしたんだけど、何人かカプ・ブルルに認められた者だけが、あの石の塔を目印にしてたみたい。」



ロコン「今は?」

Rキュウコン「そんな力とうの昔に消えてる。」

Rロコン「私は、ずっと同じところ歩いてると思ってた。」


Rキュウコン「若いのは羨ましい。まぁ私もまだ人生の50分の1くらいしか生きてないけど。」

Rロコン「私は100分の1くらい?」

ロコン「……」


そういや僕も、あと900年以上生きるんだろうか。


Rロコン「エン?どしたの?」

ロコン「……いや、なんでもない」
 ▼ 830 1◆MR00PBvMIc 18/01/06 22:39:57 ID:aagBWccI [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
900年生きることが、果たしていいことか、それとも悪いことか。


なんか、3千年生きた男の話をどこかで聞いた気がする。


幸せだったのだろうか?

何があれば幸せになれるのか?三千年もの長い時間を。


Rキュウコン「ついたわよ。」

Rロコン「祭壇?」

ロコン「……」

Rロコン「エン?」

ロコン「……ん?」

Rロコン「起きてる?」


ロコン「そりゃあもう。」


目が覚めた。

顔を上げた僕の前に映ったのは、人骨だった。
 ▼ 831 1◆MR00PBvMIc 18/01/07 14:28:47 ID:mzMGGZMY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……」


なんか、驚きはあったが、恐怖は感じない。


Rキュウコン「これ、まだあったのね。」

Rロコン「なにこれ?」


ロコン「骨だよ。人間の頭の。」

Rロコン「骨!?」


そそくさと逃げていった。

可愛い。


Rキュウコン「あら?『ニンゲン』の骨なんて見る機会ないわよ?というか、骨はもう朽ちて、ほぼ土だけどね。」

ロコン「……そういえば風もない。だから朽ちたけど崩れない……?」


Rロコン「……えぇ。気持ちわるいよ。」


Rキュウコン「ま、ほっとこほっとこ。ほら、こっちよ。」
 ▼ 832 1◆MR00PBvMIc 18/01/07 21:54:08 ID:mzMGGZMY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
薄暗い洞窟の中。

僕は松明がわり。


大石の嵌った穴を通り、奥へ向かう。


そこには石像があった。

しかめっ面といえばそう見えるし、喜んでいるといえばそう見えなくもない。


石像には蔦がびっしりと絡みついているが、威厳を失わず、何かを語りかけようとする。



Rキュウコン「……リン、あれ。ここに置いてみて。」

Rロコン「うん。」


『カプZ』と呼ばれたZストーン。


石像の前に、それを置いた。一つの沈黙が訪れる。



炎を反射して淡い光を放っているそれと石像の『目』が反応し、光で結び付いた。
 ▼ 833 1◆MR00PBvMIc 18/01/08 19:46:07 ID:7a78CnZs [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「うわっ!」

Rロコン「んっ!」


突然に強烈な光をくらい、視界が真っ白になる。


Rキュウコン「……へぇ」

目を瞬かせると、徐々に見えるようになってくる。


先ほどまで何もなかった場所に、四体の何かが佇んでいた。


カプ・コケコ「……ん?」


四体のうち、一体が声を出した。

つられるように他の三体も上を見上げた。


カプ・テテフ「んぁ……?」

カプ・ブルル「はて……」

カプ・レヒレ「あれ……」
 ▼ 834 1◆MR00PBvMIc 18/01/08 19:55:21 ID:7a78CnZs [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バリィッ!


電撃が洞窟の床を弾く。カプ・コケコとおぼしき生物がこちらへ飛んできて、僕らの顔をしげしげと覗いた。


カプ・コケコ「……お前たちか!俺たちを呼び出したのは!」


Rキュウコン「ええ。そうよ。早速だけど……用件は分かってる?」


カプ・コケコ「なるほど!知らん!」


にこやかに喋るキュウコンさんと、ふざけてるようなそぶりもなく即答したコケコ。


Rキュウコン「そう!じゃあ言うわ。あなたたちには、私達を助ける義務があります。

「いい?付いて来て、私たちを助けなさい。」


カプ・コケコ「……フフッ!フフフフっ!ハハハハハ!なかなかどうして高飛車な奴よ!」


カプ・ブルル「安心したまえ。そこの銀狐。」

カプ・レヒレ「私たちは今この世に生を受けたのよ。ちょっとくらい歯に絹着せて欲しいものね。」

カプ・テテフ「あなたたちのことは、『前の』コケから聞いてる!なんでも言ってね!」
 ▼ 835 ガイアス@どくのジュエル 18/01/11 21:17:55 ID:Jq.xgKj6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
センター受けるんかな
応援してるで
 ▼ 836 1◆MR00PBvMIc 18/01/11 23:04:03 ID:yXS33E1w NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────
『月輪の湖』


ピカチュウ「……そろそろ時間じゃないか?」

Rキュウコン「ええ。」


その後、カプ4体を引き連れて月輪の湖へ向かい、無事に合流できた。

カプたちは何も無くなった島を見て、少し退屈げにしていたが、同時に哀しそうでもあった。


カプ・コケコ「しっかし大所帯だなー。これで本当に全員行けんのか?」

アブソル「行けなくては困る。行かねばならんのだ。まだ少ないくらいだ。」


ロコン「そういや『なぞのばしょ』を通っていけないの?」

アブソル「私はほぼ自由自在に通れるが、これだけの数となると危険が伴う。全員の面倒は見きれんし、最悪そのままお陀仏もある。あの時は急を要していた。」

Rロコン「……そんな場所だったの?」

アブソル「そうだ。詳しくは私もよく分からん。」
 ▼ 837 1◆MR00PBvMIc 18/01/12 23:02:30 ID:kROAlGCg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最初のうちこそ声が響いていた。

次第に全員が口を開かず、代わりに目を閉じ始めた。


何かあったわけではないが、全員、体力を温存しておきたかったのかもしれない。


そして、その時は突然に訪れる。





ィィィィン


ロコン「……?」


耳が振動し、重くなった瞼をこじ開ける。

周りを見るとキュウコンさんだけが立っている。


その不思議な振動は空を見れば理由が分かった。
 ▼ 838 1◆MR00PBvMIc 18/01/13 19:59:58 ID:3atOg1aw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「すげ……」

Rロコン「何あれ……?」

アブソル「あれが……」



Rキュウコン「『ウルトラホール』!」


空に穴が開いている。

意味がわからないが、とにかく開いているのだ。


カッ!


穴から光が溢れ出した。


?「グオオオオ!!」


雄叫びが響きわたる。

宙にある孔から、伝説に伝えられる白虎が飛び出した。
 ▼ 839 1◆MR00PBvMIc 18/01/14 20:18:21 ID:8jp.cAQQ [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドシィィン!


?「ウウゥ……」


荒々しい唸り声と砂煙をあげて遺跡に降り立った虎。

威光を放つその姿は正に伝説と言って差し支えないだろう。


Rキュウコン「ソルガレオ!」


ソルガレオ「……何奴だ?」


呼びかけたキュウコンさん、それに対して向けた眼光は余りにも鋭い。


Rキュウコン「それとも……『ほしぐもちゃん』って呼んだ方がいい?」

ソルガレオ「……ん?」


訝しむ表情を浮かべ、キュウコンさんをじっと見つめる。

上を向く。

目を見開く。
 ▼ 840 1◆MR00PBvMIc 18/01/14 20:33:49 ID:8jp.cAQQ [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソルガレオ「まさか……あん時の?」

Rキュウコン「思い出した?」


ソルガレオ「思い……忘れるわけがない!俺の生涯で数少ない、俺たち以外の奴と喋った記憶は留めてある!」


なんか寂しい事を言ってる気がする。


ソルガレオ「……あれ?じゃああん時の娘は?俺と同じくらいのやつ?いただろ?」

Rキュウコン「そこにいるじゃない。」


リンを指す。


ソルガレオ「……はぁ!あん時はおんなじくらいの背丈だったのにな!」




ソルガレオ「そんで?一体なんの用なんだ?こんな辺境に?」

「……その大人数を見れば見当が掴んこともないがな」
 ▼ 841 1◆MR00PBvMIc 18/01/14 20:46:16 ID:8jp.cAQQ [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バチィッ!!


Rロコン「ひっ!」


チチチ……


何か、稲妻のようなものが迸った。

それはソルガレオが出て来たあの穴、『ウルトラホール』と呼ばれた穴から出ているようだった。


ソルガレオ「最近はずっとあんな感じだ。時空間が歪んでる。ウルトラホールが崩壊しかけてる。」


Rキュウコン「話が早くて助かるわ。その所為でUBたちが近々暴れるのよ。私たちの世界でね。でも、まだ道はあると私はそう思う。だから行かなきゃいけない。」


ソルガレオ「その乗り物として俺を使いたいと。」


Rキュウコン「言い方が悪いわね。あなたを世界を救う一員に加えようって言ってるのよ。」


ソルガレオ「俺がそれを受けるべき理由は?」


Rキュウコン「ディアルガが頼んでると言えば?」
 ▼ 842 1◆MR00PBvMIc 18/01/15 14:19:42 ID:txD02SVQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソルガレオ「……」

Rキュウコン「……」


睨み合う、という表現が正しいかどうかわからない。

そんな時間が酷く長く感じられた。


ソルガレオ「……チッ。……全員か?」

Rキュウコン「そうね。戦力は幾らあっても足りないわ。」


交渉は成立したようだ。


ソルガレオ「……だが人数が多過ぎるな。パワーが足りんぞ。俺だけなら『メテオドライブ』で時空間を超えれる。だが今の状態のホールじゃあ、それだけじゃ力不足だ。」

カプ・コケコ「『Zパワー』でも足りんか?」

ソルガレオ「Z?」

カプ・コケコ「ああ。な?ブルル?確かソルガレオのために造られた『石』があったよな?」


カプ・ブルル「そうさな。あるぞ。」

ソルガレオ「まじ?俺それ知らんかったけど?」
 ▼ 843 1◆MR00PBvMIc 18/01/15 14:30:02 ID:txD02SVQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カプ・ブルル「まぁ、自然物じゃないから知らん奴もおっかもしらんな。」


「わっぜぇ大昔な、こん場所の王族はよ、ソルガレオルナアーラっちゅう伝説のポケモンに惚れ込んどった。そいでこん島にあった『Zクリスタル』を加工して伝説のポケモンに送ったんじゃ。」

「そげんもんがまだ残っちょう。『サンシャインスマッシャー』って言うとった。」


そう言って、輝く石を取り出した。


ソルガレオ「ほう!」


その石を咥えたソルガレオは、目を輝かせている。

ソルガレオ「……多分いけるぞ。いつ行く?」



Rキュウコン「今直ぐに」



ソルガレオ「よし。じゃあ全員俺の周りに寄れ。」


「行くぞ。目標『ウルトラビルディング』。世界を救うぜ!」
 ▼ 844 ソクムシャ@きかいのぶひん 18/01/17 17:21:17 ID:gPQWHg1. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
久しぶりに読んだけどめちゃくちゃ進んでるからちょっと驚いたわww
 ▼ 845 ネッコ@ていこうのハネ 18/01/17 19:33:57 ID:DtuIHb.Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
受験生なのにすごいですわ
 ▼ 846 クフーン@サンのみ 18/01/20 05:00:49 ID:S9huqvfw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
AGE
 ▼ 847 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 09:19:13 ID:JTbz2PVc [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
全員が訝しむような表情で、ソルガレオの下に集まる。


ソルガレオ「おい。もうちょっと近づかんと落ちるぞ。」

ロコン「落ちる?」

ソルガレオ「うん。……あ、忠告しといた方がいい?諸注意。」


Rロコン「なにかあるの?」

ソルガレオ「えっとな、まず初めに言うけど、この今からウルトラホールに入るわけだ。」

「そん時に俺は、お前達を乗せてるだけで精一杯だからハンドルはお前らに任せる。具体的にな……」


「ビリビリに当たんなきゃいい。そんだけ。」


Rロコン「ビリビリ?」


ソルガレオ「そ。ビリビリ。なんか電気の球みたいなのたくさん浮いてるからさ。」

「エネルギーの乗り物的なのを俺は作って、それにお前らを乗せるわけ。ビリビリに当たると俺のエネルギーが減っちまうから、最終的に当たりすぎるとお前たちは時空の狭間に放り出される。つまり御愁傷様だ。」

「逆にエネルギーを回復できる『輪』的なもんも普通はあるんだけど、最近は時空間が乱れてるから殆どない。」

「まぁ気楽に行けばいいさ。」
 ▼ 848 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 09:28:31 ID:JTbz2PVc [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「他ない?そろそろ行かないと。」

ソルガレオ「ん……多分ないや。じゃあ行くぞ。」


ソルガレオが目を閉じ、空気が張る。


バチッ


電気が弾けたような音。

ソルガレオの全身が、白く輝き出す。


キィィィィン


飛行機の離着陸の時のような音で、辺りに光の幕が貼られる。

光の球に入った僕らを乗せて、宙へと浮かぶ。遺跡の遥か上空へ。空へ向かって。


ソルガレオ「『サンシャインメテオスマッシャー』!!」

急降下。地面が迫ってくる。


思わず目をつぶったが、地面とぶつかるべき時間が来ても、何もぶつかった感覚はなかった。
 ▼ 849 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 09:37:37 ID:JTbz2PVc [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────
同時刻。ロコンたちがウルトラホールへの突入を試みているころ。


ダンジョン名『しずかなかわ』。



ザァァァァァァァ


「さてジュプトルよ。これをどう見る?」

「未曾有の大豪雨。そしてちょっと前の光の柱。」


「ディアルガ様は古代に封印した『レジギガス』の力を現代へ蘇らせた。」

「だが古代に封印されていたのはレジギガスだけじゃない。」


「『ゲンシ』の力が復活し、牙を向いている。」


「さて、力を求める奴らが狙うのはレジギガスそのものの力。そろそろここへ来るだろうな。」

「それを止めるのが俺たちの役目だ。ヨノワール。」

「わかっている。ただな、『しずかなかわ』に川幅200メートルを超える大河を築かれるとは思ってもいなかった。」
────
 ▼ 850 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 19:53:18 ID:JTbz2PVc [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────
ダンジョン名『みかいのこうや』


キルリア「……コバルオン様、第16班念波、途絶えました。」

コバルオン「そうか。ではご苦労だった。もう帰れ。」


キルリア「精鋭揃いの班でした。一体何が起こって……」

コバルオン「お前は知らずともいい。帰れ。」


キルリア「……」

コバルオン「……では任務を渡す。もし我らが帰らなかった時、『海の歓楽街』にいるケルディオを呼び戻せ。」


キルリア「……承知しました。……『テレポート』。」



テラキオン「……流石、血が流れてないな!」

コバルオン「逆に聞く。私たちが無事に帰れる保証が貴様に持てるか?」


テラキオン「持てんな。」
 ▼ 851 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 20:03:41 ID:JTbz2PVc [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コバルオン「ビリジオン、時刻は?」

ビリジオン「20時を回りました。」


テラキオン「それでこの陽射しか。もうすぐ来るんだろうな。」


ズゥン


テラキオン 「……なんだ?地鳴りか?」


ズゥン


コバルオン「構えろ。精鋭を揃えた探検隊16班、約100、総動員して僅か1時間もかからず突破されたのだ。」


ズゥン


コバルオン「『ゲンシグラードン』」

────
 ▼ 852 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 20:15:49 ID:JTbz2PVc [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

シュパァン!


ヒュゥゥゥゥゥ……

ロコン「ぁぁぁぁぁあああ!」


ドゴォン!


シュゥゥゥ……



ソルガレオ「……いってぇ。」

Rロコン「……こんな隕石みたいな着地初めて……」

アブソル「……相当ギリギリだった。おい、ブーバーン、お前体重のかけ方逆だったろ。」


ブーバーン「……」

ゴウカザル「今のはありぇねぇ。全員殺す気かよ。」

ピカチュウ「あのビリビリ相当痛いよ?……てかちゃんと着いてる?」
 ▼ 853 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 20:26:33 ID:JTbz2PVc [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「エン君、見覚えある?」

ロコン「……多分合ってる。空から落ちる時、あの時と同じ建物が見えた。」


あの幾何学模様の刻まれた建物。


帰ってきたのだ。

落ちて来たのは小高い丘。世界が一望できる。


Rロコン「……でもさ、なんか違わない?」

ロコン「うん。僕もそう思う。」


そう。何かが違う。うまく説明はできない、何かが違う。


ピカチュウ「この世界には、青空はないんだね。」


空は、まるで銀河を覗いたような世界が広がっている。


ロコン「……空じゃないです。あれは…」

アブソル「『なぞのばしょ』だな。」
 ▼ 854 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 20:37:14 ID:JTbz2PVc [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「……これが?」


前回はこんな空じゃなかった。

つまり。


ロコン「この世界はもうすぐ消えるんです。それが間近に迫ってる……」

辺りをよく見回す。


建物反対側の平野には地平線がみえない。

消えている。

それ以上に世界は広がっていないのだ。


ピカチュウ「なるほどねぇ。この世界、本当は消えててもおかしくないわけだ。」

Rロコン「え?」

ピカチュウ「あの建物、『時の歯車』を隠してるな。それがあるから時空間がなんとか安定してる。」
 ▼ 855 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 20:51:18 ID:JTbz2PVc [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「……不味いね。実に。早く行かないと。」

アブソル「何が不味いんだ?」


ピカチュウ「『時の歯車』は本来こんなところにあるべき代物じゃない。突然に暴走する可能性もある。」

ゴウカザル「……見ろよ。お出ましだぜ。」


建物の方角から、大量の影が蠢いてこちらへ向かって来ている。


アブソル「あれだけの数は流石に面倒だな。」

ゴウカザル「正面突破か。しゃあないな。」




カプ・コケコ「待て」

カプ・テテフ「あいつらは私たちが相手をする。」

カプ・ブルル「おいたちはそん為にきた。」

カプ・レヒレ「私たちがあいつらの中に飛び込んで気をひく。その隙に行きなさい。」
 ▼ 856 1◆MR00PBvMIc 18/01/20 20:52:26 ID:JTbz2PVc [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
できれば明日にも更新しようと思います
来週は更新ありません
 ▼ 857 1◆MR00PBvMIc 18/01/21 21:15:47 ID:heNiAGv. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「……そうね。じゃあ、頼めるかしら。」


カプ・コケコ「……よく言った!いいか、俺たちの犠牲を無駄にするなよ!?」


ダンッ!



力強い駆け出し音が響き、4体の輝きは、蠢く影の中へ飛び込んでいった。



ロコン「……少し無謀じゃ?たった四体だけであの数は……」

Rキュウコン「かもしれないわ。だけど、全員が死ぬよりはマシじゃない?」


アブソル「じゃあ行くか。奴らの犠牲を無駄にしないためにもな。」


Rロコン「なんで死ぬ前提?」

ピカチュウ「ノリでしょ。ノリ。大事。こういうときはね。」
 ▼ 858 ガチルタリス@PPかいふくポン 18/01/27 14:54:23 ID:kfGG3Vfg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あげとこ
 ▼ 859 1◆MR00PBvMIc 18/01/27 19:41:15 ID:uXuAMxyM [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

それから、あの場所を大きく迂回するようにして建物の裏の方へ回った。

時折その方から爆音がした。誰も見向きもしなかったが。


やがて、あの時と同じ扉が見えてきた。


走りながら檄が飛ぶ。


アブソル「グソクムシャっ!」

グソクムシャ「……『であいがしら』!」


バガァン!


前と同じように、扉は簡単に吹き飛んだ。



中には、覚えのあるあいつがいた。
 ▼ 860 1◆MR00PBvMIc 18/01/27 19:48:39 ID:uXuAMxyM [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「……ヨクキタナ。」


だだっ広い部屋の奥。本当に広く、何もない部屋の奥。

白いアクジキングは手のような口から生える……アームで『時の歯車』を弄んでいた。


ロコン「……前は不本意だった。」

色アクジキング「デハ、ホンイデキテクレタノカ?」


Rキュウコン「お願いがあって来ました。」


ケンカ腰で切り込んだ僕とは逆に、頭を低くしてキュウコンさんはいう。


色アクジキング「……イチオウキコウカ。イッタイ『ネガイ』トハナンダ?」


Rキュウコン「率直に言います。私たちの世界に対する侵略的行為をやめていただけないでしょうか?」


……いや、やっぱりキュウコンさんだ。歯に絹着せぬ物言い。


色アクジキング「ツマリソレハ、ワレワレ二『シネ』トイウノカ?」
 ▼ 861 1◆MR00PBvMIc 18/01/27 20:00:23 ID:uXuAMxyM [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「……!」

アクジキングの声には、何か凄みがあった。



色アクジキング「ハナシニナラン!!!」


そう叫び放った。

その瞬間、部屋の周りに白いウルトラホールが6つ開いた。


バリィッ!


エネルギーが唸り、6つのホールに歪みが走る。


ゴゴゴゴゴ……


6つのホールから、それぞれ色が通常と異なるUB達。


即ち通常と段違いの力を持ったUBたちが姿を見せる。
 ▼ 862 1◆MR00PBvMIc 18/01/27 20:10:04 ID:uXuAMxyM [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「……コレガワレラノコタエダ。」


辺りを見渡す。

マッシブーン、デンジュモク、ウツロイド、カミツルギ、フェローチェ、テッカグヤ。


この6体の情報はこちらにも入っている。

だが、残り三体。全く知らない奴らがいる。


青いキャンディーのような、道化師のようななりをしたポケモン。

黄金に輝く延べ棒を積み重ねたようなポケモン。

そして、金に輝く蜂のようなポケモン。


色アクジキング「シラナイダロウ?コイツラハ、コチラノカクシダマダ。」


「ツレテイケ!」
 ▼ 863 1◆MR00PBvMIc 18/01/27 20:21:38 ID:uXuAMxyM [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジリジリと、包囲網が狭まってくる。



アブソル「……奴ら、私たちを追い詰めてウルトラホールに連れ込むつもりだ。」

Rキュウコン「分かってるわよ。」

Rロコン「どうするの?この人数差……ソルガレオはホールと世界をつなぐためにおいてきたし……」

ピカチュウ「……僕から提案がある。いいかな?」

ロコン「……提案?」







ロコン「……えっ!?」

ピカチュウ「……全員生き残るようにしたい。……なるべくだけど。」

Rロコン「それ、わたしとエンが生き残れないんじゃ……」

ピカチュウ「……きっと大丈夫さ。君たちは次の運命に選ばれた存在だ。」

「そろそろくるよ。全員気をつけて。」
 ▼ 864 1◆MR00PBvMIc 18/01/27 20:34:31 ID:uXuAMxyM [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まず始めに、ウツロイド、マッシブーン、フェローチェの三体が動いた。


色フェローチェ「『トビカカル』」

そんでもなく疾いスピードで迫ってきた。

避けられない、と思った瞬間には、視界から消えていた。僕には攻撃が当たっていない。


グソクムシャ「『ふいうち』!」

ほぼ同じ速度で、見えない速度で迫るフェローチェを弾き飛ばした。


そのまま肩を掴んで押し込むように、グソクムシャはフェローチェと共にウルトラホールへ消えていった。


アブソル「……!」

色ウツロイド「よそみはいけないな。」


消えていったグソクムシャを一瞬だけ見たアブソルに、ウツロイドの触手が襲いかかる。

だが、アブソルには届かない。


間にブーバーンが入った。
 ▼ 865 1◆MR00PBvMIc 18/01/27 20:45:41 ID:uXuAMxyM [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブーバーン「くらいな!『だいもん

色ウツロイド「させないよ。」


突き出され、炎で膨れ上がったブーバーンの右腕をウツロイドが飲み込む。


ボゥン!

爆発音で、ウツロイドがオレンジ色に膨れ上がったが、右腕を離さない。


色ウツロイド「むだだって……」

ブーバーン「いや、計算通りさ。『かいりき』!」

色ウツロイド「え?え?……わ!」


ウツロイドの触手を掴んで、振り回す。


ウルトラホールに投げ込んた。ウツロイドが呑み込まれ、それでも触手は掴まれたままだったせいでブーバーンも消えていく。

そのホールは先ほどグソクムシャが入っていったものと同じだった。
 ▼ 866 ャオブー@ブロムヘキシン 18/01/27 22:33:56 ID:EaZcbIM6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
紫煙
 ▼ 867 1◆MR00PBvMIc 18/01/28 07:51:11 ID:HlCCOCZ. [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色マッシブーン「……1人一殺のつもりか?」

フライゴン「そうだね。君の相手は僕だ。」


色マッシブーン「ハハハ!清々しいのは嫌いじゃない!付いてくるがいい!」


ブーバーンが消えた直後、マッシブーンとフライゴンは歩いてホールの中へ消えていった。

これもまた、先程グソクムシャ、ブーバーンが消えたホールと同じだった。


そして、ホールが一つ消えた。


色デンジュモク「『十万ボルト』」


呆気に取られる暇もない。


ピカチュウ「『10まんボルト』!」


バチチチチッ!


稲光が部屋中を照らす。

その一方で、足元に広がる『種』に気づく者はいなかった。
 ▼ 868 1◆MR00PBvMIc 18/01/28 07:55:52 ID:HlCCOCZ. [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シュゥゥゥ……

電撃のぶつかりあいは互角に終わった。


ピカチュウ「ハァ、ハァ……」

ロコン「大丈夫ですか!?」

ピカチュウ「……多分ね。」


ブワワワワ!

Rロコン「きゃあっ!」


ロコン「!?」


リンの悲鳴で振り返る。

そこにはいつの間にか大樹がそびえ立ち、リンを高々と持ち上げていた。


色テッカグヤ「『ヤドリギノタネ』」


アブソル「『つじぎり』っ!」
 ▼ 869 1◆MR00PBvMIc 18/01/28 08:00:01 ID:HlCCOCZ. [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大樹を斬り倒そうとしたアブソル。


ギィィン!


斬撃がぶつかった音が、鉄をぶつけたような音が反響する。


色カミツルギ「『リーフブレード』」


アブソル「……『メガシンカ』!」



今度は物凄いエネルギーがアブソルに集中していく。

Mアブソル「おらぁっ!」


カミツルギを弾き飛ばした。

今度は、宿り木の木の枝が背後に迫っている。


Rロコン「アブソル!後ろ!」

Mアブソル「分かってる!」
 ▼ 870 1◆MR00PBvMIc 18/01/29 17:28:30 ID:2LDgBnTo [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブソルはカミツルギとテッカグヤに手一杯。

ピカチュウさんはデンジュモク。


ゴウカザルさんは……


色ツンデツンデ「『ロックブラスト』」

ゴウカザル「『マッハパンチ』!」

色ズガドーン「『ニトロチャージ』」

ゴウカザル「『ほのおのパンチ』!」


あの黄金を重ねたようなポケモンが放つ巨大な岩石を砕きつつ、ピエロのようなポケモンの炎を纏った体当たりをいなしている。


キュウコンさんは……


Rキュウコン「『ふぶき』!」

色アーゴヨン「『ヘドロウェーブ』」


広範囲に広がる毒液を、これまた広範囲の吹雪で押し返している。
 ▼ 871 1◆MR00PBvMIc 18/01/29 17:32:45 ID:2LDgBnTo [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今フリーなのは僕だけ。

リンを助けに行けるのも僕だけだ。


ロコン「『フレアドライブ』!」


炎を纏えば宿り木は効かない。

そのまま駆け出した。


ドスゥン!


ロコン「!」

色アクジキング「サセン!」


立ち塞がった、UBの王。

ロコン「どけぇ!」


炎はさらに熱く、光を増す。

色アクジキング「フン……」
 ▼ 872 1◆MR00PBvMIc 18/01/29 17:39:06 ID:2LDgBnTo [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴッ


『フレアドライブ』に対して、向こうはただの頭突き。

骨どうしがぶつかったような鈍い音だ。


ロコン「ぐぐぐ……!」

色アクジキング「ヌゥゥ……!」


ロコン「舐めるなよ……!!」


ザザ……

アクジキングの体が少しずつ後ろへずれ始めた。


色アクジキング「……チィ!」

ヒュッ


今度は風を切る音。

上部からあのアームが、僕へ迫っていた。

色アクジキング「『アームハンマー』!」
 ▼ 873 1◆MR00PBvMIc 18/01/30 17:42:07 ID:AAS21.RA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドゴォン!


ロコン「がっ……!」


Rロコン「エン!」


地面とアームに挟まれている。地面はヒビが入るほど力が込められている。


色アクジキング「オオオオ!!」

メキメキという音がする。骨がきしむ。


力で押すが、脱出は望めない。

押してダメなら引いてやる!


ロコン「……『じんつうりき』!」

ヒビをさらに広げる。


その隙間に滑り込む。体の小さいからこそできる芸当だ。

 ▼ 874 ロバット@バコウのみ 18/01/30 18:55:38 ID:zzbDLTxA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 875 1◆MR00PBvMIc 18/01/30 19:05:19 ID:AAS21.RA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「……」

Rロコン「そんな……」



と言っても逃れただけだ。

外の空気は悲壮感があるし、出て行った瞬間にまた潰されるのが関の山。


……奥の手か。

ロコン「『じんつうりき』」



カタ

Mアブソル「……!」


色カミツルギ「ヨソミデキルノカ!?『スマートホーン』!」

Mアブソル「いや、選手交替だ。『つじぎり』!」


ギィィン!


Mアブソル「『バトンタッチ』!」
 ▼ 876 ダツボミ@くっつきバリ 18/01/31 01:35:45 ID:ywoxhebU NGネーム登録 NGID登録 報告
長くて(過ぎて)読み応えがある  ちょうどいい更新ペース じぃつぅに素晴らしい
 ▼ 877 1◆MR00PBvMIc 18/02/01 18:06:06 ID:rPlcVCOo [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『バトンタッチ』

この技は、一瞬で場所を入れ替える。


アブソルがいた場所に僕。

リンのいた場所にアブソル。

僕のいた場所にリン。


一瞬で、入れ替わる。


ロコン「『フレアドライブ』!」

色カミツルギ「ナニ!!?」


ボゥッ!


鍔迫り合いの密着状態から、いきなりの炎。

流石に反応は早く、ジャストミートとはいかなかったが紙の体はあっという間に燃え盛った。


色カミツルギ「ヴァァァァァ!!」
 ▼ 878 1◆MR00PBvMIc 18/02/01 22:46:11 ID:rPlcVCOo [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色カミツルギ「ァァァァ!ミズ!ミズゥゥゥ!!」


カミツルギはあっという間にホールの中へ消えていった。


横を見る。


Mアブソル「……残念だったな。私に宿り木は効かない。」

色テッカグヤ「グゥゥ……」


宿り木の拘束から抜け出したアブソルが、テッカグヤと向き合っている。


後ろを見る。


色アクジキング「グ……」

Rロコン「アブソルありがとう!」


アームを凍らされたアクジキングとリンが向かい合っている。
 ▼ 879 1◆MR00PBvMIc 18/02/01 22:52:17 ID:rPlcVCOo [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Mアブソル「……このテッカグヤは私が相手をする。さっき消えたカミツルギと一緒にな。」

色テッカグヤ「ダマレェッ!『ヘビーボンバー』!」


ロケット状の巨大なものが振り下ろされた。それを華麗にかわしたアブソルは、そのままテッカグヤを押し込むようにして、さっきカミツルギが消えたホールへ沈んだ。


そして二つ目のホールが消えた。


ピカチュウ「ぐっ!離せって!」

色デンジュモク「キミハボクガモラウ!」


それとほぼ同時に、デンジュモクのコードのような体にがんじがらめにされたピカチュウさんと、デンジュモクがホールへ消えた。


三つ目のホールが消えた。


ロコン「ピカチュウさん!」


それに気をとられていると、急に辺りが暗くなる。

 ▼ 880 1◆MR00PBvMIc 18/02/02 17:37:05 ID:YSjA1JDs [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……!?」

何が起きたんだ?急に暗くなって……


Rロコン「……エン?」

ロコン「リン?」


いつの間にかリンが横にいる……らしい。暗くて見えない。


Rロコン「いるの?」

ロコン「いるよ。なんだこれ?」

Rロコン「わかんない。急にアクジキングが退いたかと思ったら、暗闇が降ってきて……」

ロコン「……」


降ってきた?


……。


ロコン「『かえんほうしゃ』!」
 ▼ 881 1◆MR00PBvMIc 18/02/02 17:42:36 ID:YSjA1JDs [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
暗闇を炎が照らす。

映し出された光景は、目を疑うような光景だった。


オレンジ色に染まった壁の一つ一つに『眼』がついてこちらをギロリと覗いている。


Rロコン「ひっ!」

ロコン「……そういうことか!」


恐らくここは、あの黄金を積んだようなポケモンの中。

上から覆い被さるようになっているのだ。


その瞬間、目が眩んだ。

壁の一部が開いて光が差し込んできたのだ。


そこに写っていたのは、ピエロのようなポケモンとゴウカザルさんが組手をしている様子。


色ズガドーン「ヒャッハ!」


甲高い声を響かせて、ピエロはとんでもないことをしてのけた。

頭を投げてきた。
 ▼ 882 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 10:15:43 ID:P1UBJGK2 [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「!?」

Rロコン「!?」


頭……!?


頭「……」

どうしろと……


頭「5……」

ロコン「?」

頭「4……」


なんだ?

なんのカウントダウン?


頭「3……」


『3』のカウントダウンで頭が赤く光り始めた。
 ▼ 883 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 10:21:23 ID:P1UBJGK2 [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まさか……

ロコン「リン!僕の後ろに入って!」

Rロコン「え?」


頭「2……」


ロコン「多分爆弾!」


まずい。今リンは氷のオーブを持ってない。

ディアルガに既に渡してしまった。従って、僕はともかくリンは爆炎に耐え切れるだろうか?


否だ。


閉じ込めたのはこのためか!


頭「1……」


ロコン「伏せて!!」


頭「0」
 ▼ 884 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 10:27:55 ID:P1UBJGK2 [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カッ


光が弾けた。

目を瞑った瞬間、足を掴まれ、何かを考える暇もないまま地面に吸い込まれた。



ドゴォォォン!


頭上で爆発音が聞こえたが、既に体は地面の下。


わけもわからず引っ張られ続け、ようやく地上に出た。


程よい光が目に入る。


ゴウカザル「大丈夫か?」

Rロコン「は……はい……」

ロコン「今のは……『あなをほる』?」


ゴウカザル「さすがだ。よくわかってる。」
 ▼ 885 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 10:36:17 ID:P1UBJGK2 [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
少し向こう側にさっきまで僕たちを閉じ込めていたポケモンが見える。


そして近くに頭がなく、ふらふらと彷徨う体の方も見える。


ゴウカザル「さっきお前達を閉じ込めてたのは『ツンデツンデ』。こっちのピエロ的なやつが『ズガドーン』だ。」

そう言った次の瞬間、ゴウカザルさんは目に捉えられないほどのスピードで駆け出した。


ゴウカザル「『マッハパンチ』!」


内側から煙がくすぶるツンデツンデの巨体を、一振りの拳で吹き飛ばした。

燻る煙の元だった、ズガドーンの頭が姿を見せる。


ゴウカザル「くそったれぇ!」


それをまるでサッカーボールのように蹴っ飛ばした。

すっ飛んだ頭はウルトラホールへ消えてゆく。


体「!」

慌てめいた体が頭を追ってホールへ消えた。
 ▼ 886 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 10:42:49 ID:P1UBJGK2 [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色ツンデツンデ「『ステミタックル』!」


間髪入れずゴウカザルさんの背後に襲いかかるツンデツンデ。

それを避けようとしないゴウカザルさん。


ツンデツンデはズガドーンが消えたホールにゴウカザルさんごと押し込んで消えた。

また一つホールが消えた。



残ったホールは一つ。


そして、いつの間にか蜂のようなポケモンとキュウコンさんも、そしてアクジキングもいない。



キュウコンさんと蜂は交戦していた。

恐らく二人でどれかに入った。そして消えた。


最後の一つ。

この場に残ったのは、僕とリンの二人だけ。
 ▼ 887 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 10:46:58 ID:P1UBJGK2 [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウさんの作戦。

僕とリンを残すこと。


なんでそんなに信じているのか僕にはわからないが、なぜかピカチュウさんは確信していた。


僕とリンが残ることが最も重要だと。


そしてその作戦は成功した。



ロコン「……リン。待っててもいい。」


初めてこのウルトラスペースに来た時のリンの怯えようは、忘れられない。


Rロコン「バカ。」

ロコン「……ごめん。」

Rロコン「いい!」

ロコン「じゃあ、行こうか。」

Rロコン「うん!」


最後のホールへ、僕らは飛び込んだ。
 ▼ 888 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 10:56:24 ID:P1UBJGK2 [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「よっと」

Rロコン「わっ」


ホールから吐き出された。

そこはさっきまでの空間とは全く別の場所。


全く何もない荒野。

色があるとすればアクジキングの白い体がよく目立っている。


色アクジキング「……結局予想通りか。」

ロコン「アクジキング。」

色アクジキング「お前達が来ると思っていた。……前よりはマシな顔付きだ。」


ロコン「前は何も知らなかった。だけどディアルガから聞いた。お前たちUBが僕らの世界にやってくる理由も。」

色アクジキング「そうか。では一定の理解は得たのか?」

「『パルキア』を倒す。そしてアルセウスを無理矢理降臨させアルセウスを倒す。」


「貴様らに教えよう。なぜアルセウスを倒すことが我らの世界を守ることに繋がるのか。」
 ▼ 889 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 20:01:52 ID:P1UBJGK2 [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

話の続きをしてやる。


お前たちが住む星。

その星がある銀河。

その銀河の属する銀河群。


このようにしてスケールを少しずつ広げていく。

するとある事実が見えてくる。


この世界、宇宙の果ての、無との境目に色をつけていくと巨大な球が浮かび上がる。


この世界は球の形をしている。

それがこの次元で最も安定した形なのだ。


その球の中心付近。小さな球がある。

もちろんそれは大きい目で見ればの話だ。小さいと言ってもお前たちの住む星の0をいくつつけても足りないほどの倍の大きさがある。


その小さい球の中に、神はいる。


その空間が『はじまりのま』と呼ばれる空間だ。
 ▼ 890 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 20:22:21 ID:P1UBJGK2 [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最初の世界には何もなく、無があった。

神は無から生まれ、時間と空間という概念を持つ命を創り出した。


これが世界の始まりだ。


やがて神は眠り、時間と空間は影を生み出した。

影の誕生で世界に『逆』という概念が生まれた。


我々生命体は生きる限り必ず死ぬ。生と死。隣り合わせにあり、また逆である。

生と死という概念に縛られないのは、その概念を持つ前に生まれた神、時間、空間、影の4体だけだ。




ではもし、その4体が『死』という概念を持つようになれば?



概念を与えたことが世界の始まりだった。

その4体が死ぬ。即ち概念を奪うことが世界の終わりではないか?


その4体が死なぬように、概念の調整を行うのが最初の神の役目だ。
 ▼ 891 1◆MR00PBvMIc 18/02/03 20:37:01 ID:P1UBJGK2 [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
調整の余波は爆発的なエネルギーを放出する。


それが『時空災害』。


宇宙の中心に近いほどその余波を強く受ける。

時間空間が住むお前たちの世界は、その影響をなるべく受けぬよう宇宙の外側に最も近い位置にある。


しかし我らの世界は中心のかなり近くにある。


従って、時折調整を必要とする際に強く影響を受けるのだ。

そのための対策として生み出されたのが『ソルガレオ』『ルナアーラ』。


この2体が時空を繋げることで、無の空間に時空災害のエネルギーを逃がす役割を持っていた。


我らの迫害によって2体は消えてしまった。


しかし既に神は眠りの中。時空災害の影響をこの世界はもろに受けてしまう。


不幸は畳み掛けた。


馬鹿でかい時空災害が世界を襲うようになった。

ちょうどその頃、時間が『闇』に覆われていた。しかし当時の我らにそれを知る術はない。
 ▼ 892 ンドパン@ぐんぐんこやし 18/02/06 21:21:27 ID:9Z9/QnuE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 893 ルホッグ@ひみつのコハク 18/02/10 04:20:44 ID:pPjPPsiw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
試演
 ▼ 894 1◆MR00PBvMIc 18/02/10 09:21:52 ID:lkFblgJU [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それを引き起こしたダークライというポケモンは知っているな?

『悪夢』の化身だ。



だが本来そのようなものに対して世界を守るために働くシステムがある。



『パラレルワールド』の存在だ。




力は二つ相反するものを得て初めて力と言える。

もし片方が失われれば、両方とも意味を喪ってしまうのだ。


『時間』『空間』、これらも相反する関係にある。

遙か大昔『アラモスタウン』というニンゲンの街が消えかけたらしい。


相反するものがぶつかったことで、世界を形作る『時間』『空間』が意味を失ったということだろう。




さて、勿論そうなってしまっては困るのが神だ。
 ▼ 895 1◆MR00PBvMIc 18/02/10 09:30:31 ID:lkFblgJU [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それを防ぐため生まれるのが第三の力だ。

対となるべき力をこの世に与えられない、外道の存在だ。


そしてもう一つ、外道の存在と力の片方しかいないもう一つの世界。




具体的に説明した方が分かりやすいだろう。


お前たちの世界に語られる陸の創造者『グラードン』海の創造者『カイオーガ』。

この二つは本来混ざらない力だ。


だがこの2体が互いに力を求め、ぶつかりあってしまった場合。

巨大すぎる二つの力はやがて世界を滅ぼす。


それを防ぐ。その時、神と同様に『無』から生まれ2体を凌ぐ力が生まれる。

それが天の神『レックウザ』。


だが、カイオーガグラードンを消すわけにはいかず、またレックウザ自身にも弱点がある。

もしレックウザが倒れても大丈夫なように、戦いが起こらないように世界は動く。
 ▼ 896 1◆MR00PBvMIc 18/02/10 09:38:03 ID:lkFblgJU [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最初に戦いが起こった世界A。

ここにはカイオーガ、グラードン、レックウザがいる。


その世界と全く同じコピー世界aを神は作る。座標的には宇宙の中心と点対称の位置にな。


その世界aに、カイオーガ、グラードンのどちらか一体だけを飛ばす。仮にカイオーガを飛ばした。

そしてaに神自身がレックウザを生みだす。



これで世界Aにはグラードンとレックウザ、世界aにはカイオーガとレックウザだけになる。

つまり争いは起きず、仮に暴れても片方だけなのでレックウザが止めることができる。



だがコピーした過去などには全く細工をしない。

これで世界Aとa両方に、三体の伝承が残りつつ2体しか世界にはいないという矛盾が発生する。



これで世界の調整は終わる。
 ▼ 897 マンボウ@おうじゃのしるし 18/02/11 02:06:15 ID:QLdQoR1E NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
難しいけど面白いからいっぱいちゅき
 ▼ 898 1◆MR00PBvMIc 18/02/11 18:04:30 ID:NuG62PJM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
つまり、片方の力が失われないようパラレルワールドを作って容れ物にするわけだ。


だがそういかない場合。

どんな場合かというと、『既にコピー世界を作ったことがある』場合だ。


ディアルガとダークライ。

こいつらの影響を受けてディアルガが闇に覆われた。本来ならここでパラレルワールドが作られて、どちらかが別世界に飛ばされる。


しかしそうならなかった。


何故か?



既に、お前らの世界にはパラレルが存在するからだ。




いつかとも計り知れぬ遥か昔、『死』を司る者が死に、魂のバランスが崩れかけた。

その時にパラレルが生まれて今の世界のバランスはある。
 ▼ 899 1◆MR00PBvMIc 18/02/17 09:49:51 ID:n5eJ1vWQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして何が起こったかというと、説明することもないくらいだな。

『時間』が狂ったことで、それを修正するために大量のエネルギーが放出された。



『時空災害』が爆発的に我らの世界を襲うようになったわけだ。



そしてもう一つ、パラレルの向こう側で再び『死』が狂い、その影響で魂のバランスを司る『影』も崩れた。

見たことはあるだろう。

ギャラドスを使う赤い髪の男が『死』を利用して世界の破壊を行なった。



その時最も近くにいた人間、パラレルに飛ばされた人間、つまりお前が『死』に世界を託された運命を持っている。





だがもう間に合わん。

我々は我々のやり方で我々の世界を守る。
 ▼ 900 1◆MR00PBvMIc 18/02/17 10:08:17 ID:n5eJ1vWQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
宇宙のに中心ある『はじまりのま』から放出されるエネルギー。


先程も言ったな。力は二つ相反するものがあって初めて力となる。

この『はじまりのま』と対になるものが全宇宙だ。


ではこの『はじまりのま』を破壊するということは、同時に宇宙の全ても消えるということだ。


だが空気のようにパッと消えてしまう訳ではない。



過去消えかけた『アラモスタウン』。

この時の時空間の乱れカスがまだ残っていて、我らはそれを観測することで大体の消失速度を求めあげた。


そのことから、消失は遠いところから始まり、徐々に内側に迫るように消失していくことがわかった。

そして我らの世界は宇宙の中心に最も近い場所にある。



『はじまりのま』を破壊してしまえば、宇宙は外側から徐々に消失する。

我らの世界が消失するのは早くても0が68個以上ついたほどの年数がいる。


従い、アルセウスを殺す。そしてアルセウスが司る『はじまりのま』を破壊するのが我らの目的だ。
 ▼ 901 ガヤドラン@いましめのツボ 18/02/21 00:14:14 ID:ztc14FTg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
週末は一般入試ですね
 ▼ 902 ーブシン@オーキドのてがみ 18/02/23 10:30:53 ID:eEraUVFU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ▼ 903 シギバナ@アクセサリーいれ 18/03/02 01:31:41 ID:5VK2fJ0k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あげ
 ▼ 904 1◆MR00PBvMIc 18/03/08 19:17:58 ID:etHJnpKk [1/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
いろいろ終わって暫く経ったので、更新再開します。
自分でもよく分からなくなっている部分があるので、今度図かなんかにして纏めます。
 ▼ 905 1◆MR00PBvMIc 18/03/08 19:24:23 ID:etHJnpKk [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

色アクジキング「『次元征服計画』。それがこの計画だ。」


ロコン「……そんなことが、許されるとでも?」




色アクジキング「死ぬことを指を咥えて待てと?お前達に、オレ達の死を決定する権利があるのか!?」


僅かに空気が張った。


ロコン「あるさ」


色アクジキング「……何を」


ロコン「なぜなら僕は『死』に選ばれた存在らしいじゃないか。」




横のリンを見る。

油断のカケラも無く、笑っている。
 ▼ 906 1◆MR00PBvMIc 18/03/08 19:41:47 ID:etHJnpKk [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「戯言を……」

ロコン「全員死なせない。僕が助けてみせる。」




色アクジキング「それこそ戯言だ。俺はもう止まれない。」


そう言うと、アクジキングは弄んでいた時の歯車を口へと放り込んだ。



バリバリという音を立てて蒼い光が口の奥へと消えて行く。




色アクジキング「最後だ。忠告してやろう。我々に協力する気はないか?」


Rロコン「じゃあ私も言う!」

ロコン「いや多分最後ってそういう意味じゃ」





Rロコン「私が育った世界は!きれいなの!あなたたちが!それを壊す権利なんて無い!」
 ▼ 907 1◆MR00PBvMIc 18/03/08 19:50:32 ID:etHJnpKk [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「……後悔しているか?」


ビリッ



毛が逆立った。

威圧感だけじゃない。


あの時のウツロイドは赤いオーラを纏っていた。


風が渦巻く。


大気が震える。



アクジキングが、時の歯車と同じ淡い青のオーラに包まれる。




色アクジキング「それは俺か?それともお前らか?」


地面の小石が宙に浮き、地が裂け始めた。



色アクジキング「……さぁ、止めてみろォォォ!!!」
 ▼ 908 ダック@あおいバンダナ 18/03/09 00:39:54 ID:qEqJPJUM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キターーーーー
 ▼ 909 1◆MR00PBvMIc 18/03/09 18:19:58 ID:s6BCxI0w [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
咆哮が轟いた。

同時に地面が揺れ、唸り声は掻き消された。



速い!


ロコン「リン!退がれっ!」


色アクジキング「『ぶんまわす』!」



あっという間に間を詰めたアクジキングが勢いをそのままに、二本の巨大なアームをこちらへと振り上げる。



ドッ!



頭が揺れた。

吹っ飛ばされたことは容易に解った。

2回ほど地面に叩きつけられて、地面を転がる。直ぐに立ち上がる。
 ▼ 910 1◆MR00PBvMIc 18/03/09 18:25:08 ID:s6BCxI0w [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「日照り!そして『かえんほうしゃ』!」


色アクジキング「立つか……『あくのはどう』!」



日照りによって、かえんほうしゃは威力を増しているはずだった。

そこにはぶつかり合いすら起きなかった。


いとも簡単に炎は掻き消された。


ロコン「ぐぅっ!」


僕は空を舞った。薄い視界の奥に、エネルギーを溜めているリンが見える。


いまだ!




Rロコン「『ふぶき』!」


色アクジキング「『ねっぷう』!」


 ▼ 911 1◆MR00PBvMIc 18/03/09 18:30:44 ID:s6BCxI0w [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
吹雪は瞬く間に蒸発しその姿を水蒸気へと変えていく。


ロコン「……『かえんほうしゃ』!」

口から炎を吐き出す勢いで方向を転換する。


リンの前に着地。

熱風から守り尚且つ自分の炎技の強化を狙う。



Rロコン「エン!」

ロコン「炎技は僕には効かない……知ってるでしょ?」



Rロコン「う……」

ロコン「でもどうしてだ?パワーもスピードも前とは桁違いだ。」

Rロコン「私の『ふぶき』を真っ向から、ああも簡単に……」
 ▼ 912 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 08:30:27 ID:zsoQ7tBc [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「お前ら、前にウツロと闘ったらしいな?オーラを纏ったあいつを見たか?」


Rロコン「……ああ、あれ……」


色アクジキング「俺らUBはオーラを纏って自信の能力を飛躍的に上昇させる力を持ってる。個体差はあるがな。」

「だが元々持っている力じゃない。」


「さっき説明した通り、この世界は時空災害の影響を受けやすい。その環境に適応するために身につけた力だ。」

「その時空災害のエネルギーを閉じ込め自身の体内に溜め込む……例えば『喰う』とかしてな。」



ロコン「じゃあお前のそのオーラは……でも色が違う!」



色アクジキング「時空災害、要するに『時空』の力だ。」

「その大元、『時』を司るディアルガの『じげんのとう』。その一部である『時の歯車』。なかなかいいエネルギーだな。時空災害なんかよりよっぽど洗練されている。」


「今の俺は攻撃防御スピード全て普段の二倍以上だ!」
 ▼ 913 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 14:29:06 ID:zsoQ7tBc [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「……っ、そういう……ことって……?」

ロコン「……」



落ち着け。

あの時アブソルが助けてくれた。


そしてユキノオーと戦って自信をつけた。



でも圧倒的にパワーも何もかも足りない。

メガユキノオーの『ウッドハンマー』すらやつには通用しないだろう。『もらいび』とはいえ、僕の『フレアドライブ』も恐らく及ばない。



何かないか。

攻防速全て格上の相手に勝つ方法。


攻撃は通じない。

どうやってダメージを与えればいい?

 ▼ 914 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 14:31:51 ID:zsoQ7tBc [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ロコン「……むぅぅ……」

どうする?

Rロコン「ねぇエン。」

ロコン「……」

どうする?


Rロコン「エン!」


ロコン「え?」


Rロコン「耳貸して。」


ロコン「みみ?」


Rロコン「作戦。わたしから言うのは久々じゃない?」
 ▼ 915 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 14:43:26 ID:zsoQ7tBc [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「……」

ロコン「……」



色アクジキング「おい、もういいか?」


ロコン「……うわ、マジ?」

Rロコン「まじ。」

ロコン「気が遠くなる、かぁ。こんな気分だろうね。」

Rロコン「できることしよう。行くよ?」



「『ゆきふらし』っ!」



日照りを覆い隠して、雪雲が辺りを黒く染める。

途端に凄まじい『霰』が地上に降り注ぐ。


ロコン「『フレアドライブ』!」
 ▼ 916 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 22:29:05 ID:zsoQ7tBc [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「行くよエン!『こごえるかぜ』!」


風を受けて炎は高く燃え上がる。

しかし凍える風は炎の鎧には通じない。追い風にできる。


一方アクジキングは下手に『ねっぷう』を出せば僕の炎をさらに高く燃え上がらせる。

しかし迎え撃たなければ『凍える風』の追加効果で速度が落ちてしまう。


色アクジキング「『ねっぷう』」


迎え撃つことを選んだ。


凍える風はあっという間に消える。


僕の炎は大きく燃え上がる。



色アクジキング「『ぶんまわす』!」

ロコン「っ!」


流石に切り返しが早い!
 ▼ 917 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 22:36:53 ID:zsoQ7tBc [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だけど。



ドゴォン!


ロコン「ぐぅぁっ!」

骨がミシミシ言ってる。

多分幾つか折れた。


色アクジキング「ハァァァ!!」


地面に押し付けられる。

今度はさっきのように神通力で逃げることも許されないだろう。


ロコン「……へへ」

色アクジキング「……なぜ笑う!」



こっちの狙いは初めからゼロ距離に持ち込むことだ!



ロコン「『れんごく』!」
 ▼ 918 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 22:47:28 ID:zsoQ7tBc [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
渦を巻く地獄の業火の名を冠した炎技でも屈指の大技。


その威力は絶大であるが、そのためにコントロールは非常に難しい。

この新技を隠してここまできた。



アクジキングの腕が一瞬緩み、その隙に脱出。


色アクジキング「グォォォ!」



ロコン「ハァ、ハァ……どうだ!効いたか!」

なんとか立ち上がったが、僕も満身創痍に間違いはない。


色アクジキング「グゥォ……小賢しい!」


炎が振り払われた。


アクジキングの体を観察する。

もう一度あれをしなきゃいけないか、それとも。


あとは逃げに徹するか。



けど、運は僕に味方した。
 ▼ 919 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 22:51:53 ID:zsoQ7tBc [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「リン!」


Rロコン「!」


僕の呼び声に頷いた。


Rロコン「エン!伏せて!」


ビュッ!


伏せた瞬間頭上を『矢』が飛んだ。

ゴローンの石とは違う、飛び道具『鉄の棘』。

要するに尖った鉄の棒だ。


色アクジキング「!」

ザクッ!


鉄の棘は見事にアクジキングに突き刺さる。

そして、その鉄の棘には『ひかりのたま』が氷で結び付けられている。
 ▼ 920 1◆MR00PBvMIc 18/03/10 22:58:54 ID:zsoQ7tBc [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「『かえんほうしゃ』!」

炎で氷が溶け、光玉はそのエネルギーを解き放つ。


色アクジキング「なっ!」


鉄の棘を抜くためもろにそれを直視していたアクジキング。

何秒か視界を奪えるはずだ。


ロコン「今のうち隠れ……ん?」

足が動かない。


まずい。

ダメージがでか過ぎたか?

足の骨が折れてる……か?


ロコン「くそっ……!このチャンスを……」

降りしきる霰は僕の体力すらも無情に奪う。


あれ?

目の前が……


滲んでき……
 ▼ 921 1◆MR00PBvMIc 18/03/11 21:01:01 ID:OaiaXv2I [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「おきろーっ!!」

ロコン「んぁ……」


Rロコン「おきた!?」

ロコン「んん……」


Rロコン「ふぶ…

ロコン「起きました。」



体は起き上がらないが目は空いた。

霰は降っていない。


空を見ると黒い空が見える。


天井はない?

霰が止んだのか?



Rロコン「安心して。うまく撒いたはず。氷の屋根よ。」
 ▼ 922 1◆MR00PBvMIc 18/03/11 21:14:53 ID:OaiaXv2I [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……じゃあ」

Rロコン「エンって思ったより重いの。もうちょっと痩せなさい。」


どうやらいっとき気絶して、リンに助けられたようだ。


ロコン「……はは」


前ウルトラスペースから脱出するときは僕がリンを担いでた。

だからお互い様、なんて言うわけにはいかない。


ロコン「んで、うまくいってた?」

Rロコン「上々!」


にっこりと笑った顔は、やっぱり、いい。


ロコン「どうやって撒いた?」

Rロコン「あいつは今鏡に映った私と闘ってる。」

ロコン「かがみ?」
 ▼ 923 1◆MR00PBvMIc 18/03/11 21:30:12 ID:OaiaXv2I [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「氷の純度を高めて、鏡みたいな表面に仕上げた。何枚も。」

「そして、私の氷像を作って、その鏡に映るように動き回らせてる。瞬時に氷像の関節を溶かす凍らせるを繰り返して動いてるように見せかけてね。」

「色なんて付いてないけど、私の特性は『ゆきがくれ』。」


「わたしがあられに紛れれば、もともと色なんてわかりっこないもの。」



ロコン「……どのくらい持つと思う?」

Rロコン「うーん。」


少し思案する顔になった。


Rロコン「……あいつが『ねっぷう』で一掃することを躊躇ってるのは、さっきのエンの『れんごく』を喰らったから。」


「でも実際はあの場にエンがいない。頑張ってあと30秒じゃない?」



ロコン「……んじゃ、まだ頑張んないとね。」

Rロコン「うん。そろそろ起きて。」

ロコン「頑張る」
 ▼ 924 1◆MR00PBvMIc 18/03/14 19:51:51 ID:oxYga8Iw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴッ


ロコン「!伏せろっ!」

Rロコン「!」


氷の天井が瞬く間に消え去った。

ものすごい熱気が空間を支配する。


ロコン「『かえんほうしゃ』!」


熱気を吸い取って大きくなった炎を空へ放ち、あたりを覆っていた暑い風を吹き飛ばす。


色アクジキング「そこかぁ!」

アームが地を這う蛇のように蛇行してこちらへ向かってくるのが見えた。


ロコン「『じんつうりき』!」


熱風によってドロドロに液化した岩石の残り物を壁にするが、まるで意に介していないように食い破られた。

影が迫る。


色アクジキング「『アームハンマー』!」
 ▼ 925 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 19:41:13 ID:wuwUgzaI [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「『れいとうビーム』」



ズドォン!!




避ける間もなく、アームハンマーは振り下ろされた。


砂煙が立ち込め、地面が唸りを上げた。


が、僕の意識はまだある。

つまりまだ当たっていない。


Rロコン「エン!逃げるよ!」

ロコン「!」


隠れていた窪みから飛び出して、砂塵と霰の中に紛れる。


ロコン「何した?」

Rロコン「あいつが振り下ろした腕とほとんど平行な氷の板を作った。」

ロコン「それが?」


Rロコン「垂直な盾だと割られちゃう。瓦割りみたいに。平行だけど、少しずつ角度をずらしてすべり台みたいな形にしたの。ほんのすこしだけ軌道を逸らした。」
 ▼ 926 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 20:29:44 ID:wuwUgzaI [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
後ろ脚で地面を強く蹴り、砂けむりの方へ身構える。


Rロコン「ハァァァァ」


ロコン「……仕込み?」


Rロコン「……舞い上がった砂が、核になる。」




ボフン!



砂煙を突き破って真っ白の化け物が迫る。

色アクジキング「ウオオオオオッッ!!」



Rロコン「『こごえるかぜ』っ!」


 ▼ 927 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 20:37:02 ID:wuwUgzaI [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピシシッ


色アクジキング「!?」

アクジキングの体にまとわりついていた砂つぶが途端に大きくなり、あっという間に氷になった。


動きが鈍くなる。


ロコン「『フレアドライブ』!」


色アクジキング「『ぶんまわ

ゴキィィン!


色アクジキング「……ッ!」

ロコン「いっ……」


ぶんまわすが当たる前にフレアドライブをぶち込んだ。

カウンターになり、アクジキングは飛び込んだ勢いでそのまま後方へ吹き飛んだ。
 ▼ 928 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 20:44:35 ID:wuwUgzaI [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「『れんごく』!」

Rロコン「『ふぶき』!」


炎、氷。

二つの両極にあるタイプの大技。



色アクジキング「グオオオオ!!」





ドゴォォォン!!





受け止められた。


色アクジキング「グゥゥゥク!」

しかし、確実に、少しずつ後ろへと押している。



ロコン「あああああ!!!」

Rロコン「はああああ!!!」
 ▼ 929 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 20:51:21 ID:wuwUgzaI [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「ふ…ふざ、けるな……!この……俺が……!」



ゴゴゴゴゴゴ……



エネルギーが炎と氷を少し押し返してくる。


ロコン「負ける、かぁぁぁ……」

Rロコン「くぅぅ……」



ゴゴゴゴゴゴ……



空気が、地面が、血液が、心臓が震える。



ロコン・Rロコン「倒れろぉぉぉ!!」



その時、一瞬不思議なことが見えた気がした。

そして、押し合いの決着はついた。
 ▼ 930 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 20:57:23 ID:wuwUgzaI [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドォォォォォン!!!



風が巻き起こる。

ロコン「ハァッ、ハァッ……」

Rロコン「フゥッ、はっ、はっ……」



リンも僕も、完全にエネルギーを使い果たした。

ぶつかりあっていたはずのエネルギーは突然風を巻き起こし、光で全てを包み込んだ。



アクジキングは吹き飛び、僕らは立ち尽くした。

それが結果だ。



ロコン「……ゥ」

喉の奥が痛い。



ドサッ
 ▼ 931 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 21:01:44 ID:wuwUgzaI [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
隣。

リンが地面に崩れ落ちた。



熱気なのか冷気なのか分からない空気を、霞んだ視界が捉えている。



ロコン「……!」



そこに現れる影。



ズン



足音。まじか。


ズゥン




色アクジキング「フゥゥゥ……」
 ▼ 932 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 21:07:49 ID:wuwUgzaI [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズゥン!


色アクジキング「ウゥ……やってくれたな……」

ロコン「ハハ……倒れとけよ。」


色アクジキング「戯言を言うな……あの程度の攻撃で……」


アームが、振り上げられる。


霰が降りしきる。



ロコン「……僕の勝ちだ。」


そういって、僕は笑った。


色アクジキング「……俺の勝ちだ、『アームハンマー』!」


 ▼ 933 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 21:11:52 ID:wuwUgzaI [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブォン!


風が顔を撫でた。

アームハンマーは僕の顔の10センチほど手前で止まった。


止まったアームがガクガクと震え、同時にアクジキングが地面に崩れ落ちた。




色アクジキング「……何故だ。」


ロコン「何がだ」


色アクジキング「何故俺は立てない。何をした?」




ロコン「……霰、そして、『やけど』。」


 ▼ 934 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 21:23:16 ID:wuwUgzaI [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「霰に……やけど?」

ロコン「そうだ。『れんごく』が、炎タイプの大技と言われる所以だ。やけどにする確率が、他の炎技と比べてはるかに高い。」


「やけど状態は、攻撃力を半減させさらに数秒ごとにダメージを与える。」


色アクジキング「……至近距離まで近づいたのは、確実に火傷を狙うためか……」



ロコン「やけど、あられ。これらのダメージは一定量を与える。防御力は関係ない。」



色アクジキング「……そっちの白い方の娘は、やけに俺を惑わせた。」

「お前、途中気絶してたろ?」


ロコン「知ってたのか?」

色アクジキング「いや、今思った。お前から最初に煉獄を喰らった後、お前はだいぶ長い時間姿を消した。」
 ▼ 935 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 21:31:06 ID:wuwUgzaI [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
長い時間?


ロコン「数秒じゃ?」


色アクジキング「炎を振り払ったら、そこは猛吹雪だった。ホワイトアウトだ。」

「熱風で消し飛ばそうと思ったが、お前は隠れて隙を伺ってるものだと勘違いした。本当に気絶してたとはな。」


ロコン「でも僕が起きた後、お前は割とすぐ熱風を打った。」


色アクジキング「運に感謝しろ。そしてその娘にもな。」

「……まったくよく似てやがる。」




あの時、リンに似せた氷像がアクジキングの相手をしていたと聞いた。

リンと僕の容姿をあられに紛れた中では判別できなかったということだろうか。


そしてリンは僕を匿った後、アクジキングの体力を相当削るためたった一体で相手をしていた。
 ▼ 936 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 22:40:32 ID:wuwUgzaI [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


パリィィン



アクジキングを覆っていたオーラが、粉々に砕け散った。


それはまるで洪水だった。

青い光の渦は、どこへともなく消えていった。


その一瞬は驚くほど長く、美しく過ぎた。




洪水の一部が空間に穴を開け、ウルトラホールを大きく広げた。



ロコン「……何処へつながってるんだろうな。」



独り言だったのだろうか。

それとも自分に問いかけたのだろうか。


リンを担ぐ。
 ▼ 937 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 22:45:19 ID:wuwUgzaI [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……来ないのか?」


色アクジキング「……ココハ、カツテアレハテタトチダッタ。」


急に喋り方を変えた。


色アクジキング「ワレニハマダスベキコトガアル。」

そう言ってゆっくり起き上がった。




色アクジキング「ワレハマケタ。ソレデケッコウ。」




僕はもう振り返らない。

後ろを向いたまま喋る。



ロコン「……お前、途中から喋り方を僕に合わせたろ?」
 ▼ 938 1◆MR00PBvMIc 18/03/15 22:51:48 ID:wuwUgzaI [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色アクジキング「……」



ロコン「お前も本当は」



色アクジキング「イウナ」



ロコン「……本当は、望んでたんだろ?」



色アクジキング「……タノミガ、アル。」



ロコン「……」



色アクジキング「必ず世界を救え。」



ロコン「そのつもり。」




僕はウルトラホールへ飛び込んだ。
 ▼ 939 グカルゴ@じゅうでんち 18/03/15 23:30:48 ID:yZl3s/1U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大量更新じゃん頑張りますなあ
2スレ目突入も近い
 ▼ 940 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 13:16:33 ID:GezujLY. [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
パシュン!


ロコン「うわっ!」


地面に転がった。

宇宙を思わせる真っ暗な空。

消えていく大気、地面。

あのウルトラスペース。僕らが捕まった場所。三度目の場所。



そびえていた城はもはや原型をとどめていない。

ボソボソと空へ蒸発していく。


バチィッ!


雷が轟けば、足場が消えていく。この空間の完全な消滅が迫っている。



Rキュウコン「リン!エン!」

 ▼ 941 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 13:38:04 ID:GezujLY. [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
風のように駆け寄ってきたキュウコンさん。

ロコン「……」


喋ろうとしたが、喉の奥が焼けたように痛んで喋れない。

地面に転がって立てもしない。


Rキュウコン「……!」

一瞬迷ったようだった。けど二秒後には目が据わっていた。


僕とリンを背中に乗せ、氷で固定するとあっという間に跳び、消えゆく足場を渡っていく。

さながら風だった。



ソルガレオ「来たか!」

その先にはソルガレオがいた。

アブソル達もみんないた。



ソルガレオ「急ぐぞ!しっかり掴まってろ!」
 ▼ 942 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 13:46:18 ID:GezujLY. [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソルガレオ「『メテオドライブ』!」

そしてまた再びウルトラホールへ。



Rキュウコン「だいぶ無茶をしたようね。エン君?」

ロコン「……う」


Rキュウコン「喋らなくてもいいわ。とりあえずまだ我慢してて。」


Rロコン「……」


僕よりも目を開けないリンを気にしているように見えた。


アブソル「大丈夫?」


口の形で『なんとか』と伝えようと試みたが、難しいようだ。

アブソル「全員避難できた。時間稼ぎありがとう。」
 ▼ 943 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 13:53:32 ID:GezujLY. [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しばらく時間が経ち、僕も声が出せるようになった時、光が見えた。



ザザッ!

ホールから飛び出たソルガレオが着地したのは砂漠だった。



ロコン「ここh……!!」


『ここはどこ』と聞こうと思っていたが、言葉を失った。

辺りの砂漠には大量のUBが、こちらを見ていたからだ。


僕は固まっていたが、UBの中から一匹のマッシブーンが前に進み出てきた。


マッシブーン「これで最後……です?」



期待を込めた質問のように聞こえた。


アブソル「ああ、そうだ。」

マッシブーン「そう……か。」
 ▼ 944 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 13:59:13 ID:GezujLY. [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
少し落胆したようだった。

だが、アブソルの後ろに僕とリンを確認すると、嬉しそうに手を振ってきた。


マッシブーン「覚えてるかー!俺のことー!」


思い出せない。



マッシブーン「レジスタンスだよ!あの時の!ここは『白の島』だ!」


『白の島』。


ロコン「あの時の!」


ソルガレオの背から飛び降りると、確かに見覚えがある気がする。



マッシブーン「俺たちのウルトラスペースが崩れかけたから、アブソルとフライゴンが手を回してここにUBを全員一時避難させてくれたんだ。探検隊連盟とここの主から許可は貰ってる。」

ロコン「主?」

シロデスナ「そうですな。」
 ▼ 945 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 14:04:33 ID:GezujLY. [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
急に後ろから声がして、振り返るとあのシロデスナがいた。


ロコン「!」

身構える。


シロデスナ「大丈夫ですな。私はもう荒れてないですな。」

確かにあの時のような悪意は感じない。


ロコン「……あの時、変なオーラを纏ってた。」

シロデスナ「急に空に穴が開いて、エネルギーが降ってきたんですな。」


マッシブーン「乱れた時空を利用して、ウツロイドが操ってたんだ。普通の倍近い力を得させて。」


「……アブソル、長たちは?」


アブソル「私達と交戦した。だが決着がつく前に急に何処かへと消えたんだ。」

ブーバーン「俺らんとこもだ。その間に逃げたんだけどな。」


ピカチュウ「青い綺麗な光が流れた後にね。」

ゴウカザル「どうなったのやら」







 ▼ 946 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 14:12:24 ID:GezujLY. [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
─────

色アクジキング「……」



色マッシブーン「ココニイタカ!」

色アクジキング「……オマエ、ドウシテココニ?」

色マッシブーン「トナリ、スワルゾ。」



色アクジキング「……ナァ」

色マッシブーン「ドウシタ?」

色アクジキング「オレ、マチガッタカ?」



色デンジュモク「ナニヲ?」

色アクジキング「オマエ……ハハハ、ジャアゼンインイルノカ?」


色フェローチェ「イルワネ。マッタク、ドーシテマケルンダカ。」

色テッカグヤ「ワタシタチケッコウガンバッタノニ。ネェ、ツルギ?」

色カミルツギ「ケッカロンダナ。」





色アーゴヨン「ワルイネ。ヤットデバンダッタノニ。」

色ツンデツンデ「……ボク、カイギ、サンカ、シテナイ。」

色ズガドーン「オマエヨバレナカッタンジャネ?wオレハイカナカッタケドw」
 ▼ 947 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 14:22:38 ID:GezujLY. [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
色ウツロイド「アク爺が落ち込むこと無いって。きっと遅かれ早かれこうなった。」

色フェローチェ「アンタ、クウキヨメナイノネ。」



色アクジキング「……アノ、トチュウカラ『レジスタンス』トカイッテタヤツラ、アイツラガタダシカッタッテコトダ。」


「……ワルイナァ。サイゴマデツキアワセテ。」



色アーゴヨン「ウン?ツキアッテタワケナイダロ。オレタチャジブンノイシデウゴイタンダ。」


色アクジキング「ソウカ。」


「アリガトウ。」




色マッシブーン「マタアオウ。」

色フェローチェ「ソウネ。」

色ウツロイド「約束ね。」

色デンジュモク「ウネウネシテマッテル。」

色テッカグヤ「ジャア、ワタシハツルギトイチャイチャシテマショウ。」

色カミツルギ「シヌワ。」

色ズガドーン「ホラ、サイゴニアレヤロウヨ。アレ。」

色ツンデツンデ「……ナニ?」

色アーゴヨン「ホラ、ゼンイン『テ』ッポイブブンダセ。」



「……」



色アクジキング「スベテハワレラノタメニ!」







ワレラノナカマノタメニ!



 ▼ 948 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 20:18:53 ID:GezujLY. [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
─────

マッシブーン「……責任を感じてるのかもな」

ロコン「責任?」

マッシブーン「UBの中でも、侵略計画に反対派と賛成派がいてな。俺は反対派で、五分五分だった。」

「そこを強引に推し進めたのが色違いのアクジのおっさんだった。」

ロコン「……なんで?」


マッシブーン「さぁ。今となっちゃ分からない。」


Rキュウコン「エン君。ちょっとこっちに。」

ロコン「!」


Rキュウコン「UBたちはしばらくこの島にいてもらう。もう悪さはしないでしょう。」

「代わりに安全を保障するわ。」

マッシブーン「それはありがたい。ずっと消滅の危機に怯えてたんだ。太陽にみんな興味津々だ。」



Rキュウコン「さて、ディアルガが呼んでる。行きましょ。」
 ▼ 949 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 22:33:45 ID:GezujLY. [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter10 VSギラティナ・



『じげんのとう』頂上


ディアルガ「……戻ったか。」

Rキュウコン「作戦の二つ目突破ね。まずはおめでとう。」


一つ目というのはオーブを全て集めること。

二つ目というのはUBを止めること。


そして三つ目。


今ここにいるのは僕、リン、キュウコンさん、アブソル、ピカチュウの5体。


ディアルガ「さて、ではお前たち5匹に新しい任務を

ロコン「その前に一つ。」


少しだけ沈黙が訪れた。


ディアルガ「……なんだ」
 ▼ 950 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 22:43:35 ID:GezujLY. [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「もし、僕らがギラティナのいる場所に行けるのなら」


ディアルガ「……」


ロコン「僕が、もともと僕のいた世界に戻ることが可能か?」


Rロコン「え?」

アブソル「……!」



ディアルガ「……不可能と言えば?」

ロコン「僕らはギラティナの世界へ行けない。従って僕は、ここにいる必要はない。」


Rロコン「エン?何言って……」


ディアルガ「……じゃあ帰るか。」

ロコン「僕は、アクジキングと約束したんだ。『世界を救う』。」


ディアルガ「……」
 ▼ 951 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 22:48:46 ID:GezujLY. [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……何か、不都合があるのか?」



ディアルガ「黙れ」



ディアルガの放った一言は場の空気を一瞬で凍りつかせた。



ロコン「……」

ディアルガ「……お前はもう用済みだ。」


アブソル「『メガシンカ』ッ!」



Rロコン「きゃっ!」

Rキュウコン「!」


後ろから強いエネルギーを感じる。

メガアブソルが、僕の横に立つ。
 ▼ 952 1◆MR00PBvMIc 18/03/16 23:05:31 ID:GezujLY. [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Mアブソル「フフフ……」

ロコン「アブソル……いや、セレナ。」


Mアブソル「そうだな……カルム。」



Rキュウコン「……」

キュウコンさんが跳んで、アブソルの横に進みでる。


ディアルガ「……そうか。」


ロコン「ウルトラホールを通る度、記憶が少しずつ、戻ってる気がする。」


ディアルガ「……黙れ!」


Mアブソル「私の目的、新しい神になること。お前たちの都合のいいように動かされるのがたまらなくてね。」

ロコン「『世界の危機に気づく時』。アブソルは知ってたんだ。ディアルガ。お前たちは既に八方塞りだってことをな。」



ディアルガ「ではどうする。私を倒すか!貴様の答を言ってみろ!!」
 ▼ 953 1◆MR00PBvMIc 18/03/17 14:11:50 ID:6eGiGiFs [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rキュウコン「アブソル、どういうこと?」



Mアブソル「……ディアルガ、貴様は、『世界を救うことができない』。この事実を知っておきながら私たちを動かしている。」



Rロコン「!?」

Rキュウコン「……だからつまり、どういうこと?」


Mアブソル「いいか、最も手取り早いことを考えてみろ。」

ロコン「てっとりばやい?」


Mアブソル「そうだ。」

Rロコン「なにが?わたしたちは今、世界を救うために動いてるんじゃ?」


Mアブソル「だから世界を救うために最も早い方法だ。……なぁ、ピカチュウ。」


ピカチュウ「……すまん。僕にも全く意味が……」


Mアブソル「じゃあ聞くか。お前、前に世界を救ったんだったな?どうやって?」
 ▼ 954 1◆MR00PBvMIc 18/03/17 14:21:06 ID:6eGiGiFs [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「……闇のディアルガを倒して、時の歯車をじげんのとうに納めた。」


Mアブソル「それは最終論だ。過程は?」


ピカチュウ「過去へ行って



Mアブソル「それだ。」

「最も手っ取り早いこと。過去を変えてしまえばいい。」



Rキュウコン「過去……を?」



Mアブソル「そうだ。この今起きてる事の一番最初のとこは、この世界の並行世界でイベルタルが死んだことだ。」

「それで魂のバランスが崩れた。」

「じゃあ、イベルタルがフラダリに殺されるのを止めればいい。」


Rロコン「確かに……」


Mアブソル「そうすればアルセウスも暴走しない。UBもこちらの世界へ侵攻する必要も消える。」
 ▼ 955 1◆MR00PBvMIc 18/03/17 14:25:55 ID:6eGiGiFs [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Mアブソル「じゃあ、なぜそうしないのか?」


ディアルガ「……」


Mアブソル「お前自身が死ぬからだな?」



全員の視線がディアルガに注がれる。


ディアルガ「……そこまで推測したか。よくやったな。」

Mアブソル「世辞はいい。」




ディアルガ「……ああ。そうだ。」


ロコン「お前が死んだら、どうなる?」

ディアルガ「時が止まる。」


ピカチュウ「……星の停止、か?」
 ▼ 956 1◆MR00PBvMIc 18/03/18 00:16:43 ID:.BPHx12A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「そんな生温いものではない。」


ピカチュウ「あんな未来が生ぬるい?」


ディアルガ「そうだ。私が死ぬことは即ち時間だけが停止する。」

「停止した一瞬が永遠となるのだ。」


ロコン「だから、どういうことだ!」



ディアルガ「……まぁ落ち着け。仕方がない。順を追って説明してやろう。」

「そもそもこの世界にもう希望なんてないと知ることは貴様らにとっていいことではないが。」



ディアルガは背を向け、じげんのとうの下、幻の大地を見下げた。



ディアルガ「……そうだな。今までのこともおさらいしておくか。」

─────
 ▼ 957 1◆MR00PBvMIc 18/03/19 14:26:18 ID:X4.Lizjw [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おさらい図解コーナー(整理するための物なので、読み飛ばしていい)



1.アルセウス、無から生まれて宇宙創る。
時間(ディアルガ)と空間(パルキア)も創り、宇宙を安定させる。
UMAを創り、ディアパルに自我を与えて宇宙を管理させる。

(矢印は、アルセウスが無を押して宇宙を広げる力)

その後アルセウス休眠。



2.アルセウス休眠により無を押す力が消えて、無が元に戻ろうと宇宙を押し縮める。
ディアパル、力を混ぜ合わせて反転世界(魂の世界)を創り宇宙を覆う。それにより宇宙が押されることはなくなる。
同時にギラティナ誕生。

アルセウスが干渉しない(物質が創られない)世界として反転世界は存在する。

アルセウス目覚める。



3.アルセウスがギラティナに興味を持ち、誕生の経緯を知る。
面白がったアルセウスが他の生物を創り出し(伝説・幻ポケモン、第3伝説は含まない)、それが生きる為の環境として地球を与える。

この時地球は一つだけでなく、あらゆる銀河の中に創られる。ウルトラスペースもかつてのどこかの銀河のにあった地球の成れの果てである。

その一つにディアパルを住まわせる。
また、反転世界は生物の魂(非物質)だけが来れる世界となる。



4.ミュウから派生した生物の一種がポケモンとは異なる高い知能を持つように進化する。(人間)
ディアパルのいる世界で人間が栄えるようになり、人間がポケモンを従えるようになる。
人間が死の象徴であったイベルタルを兵器に利用。

イベルタルが力を失う。

アルセウスブチギレ。

人間絶滅。

人間絶滅によりかつての地球はポケモンだけが栄える世界に。
この時、アルセウスが人間を滅ぼさず、またイベルタルが利用されなかった地球Bが創られる。
死はギラティナの司る魂の世界と大きく関係しているため、ギラティナに全権を与えアルセウスは再び休眠へ



5.ところが、ギンガ団(Pt)、またダークライ(ポケダン闇時空)の暗躍によってディアパル、特にディアルガの力が減少。
それを調節するためにギラティナが働くことに(Ptでアカギを止めた)。
ギラティナの力が弱まる。

再び地球2でフレア団がイベルタルを利用(Y)。
死の管理ができなくなったことにより反転世界の魂が暴走。
それを管理していたギラティナにまで影響を及ぼし、ギラティナ暴走。

アルセウスが働きかけざるを得なくなり(時空災害により歪みに対しバランスをとる)、始まりの間付近にあったウルトラスペースが消滅。
このままではディアパルギラギラを管理するアルセウスがまたブチギレて世界を壊しかねない。
 ▼ 958 1◆MR00PBvMIc 18/03/19 14:26:50 ID:X4.Lizjw [2/6] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
>>957
手書きなのは許して下さい
 ▼ 959 ルード@ねばりのかぎづめ 18/03/19 16:25:14 ID:busr8AFc NGネーム登録 NGID登録 報告
更新あり!
 ▼ 960 1◆MR00PBvMIc 18/03/19 22:35:07 ID:X4.Lizjw [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

ディアルガ「さて、ここまで知ってるな。」

ロコン「うん。」

ディアルガ「じゃあなぜ私が死ぬか、という話となぜ八方塞りか、という話だな。まず質問をしよう。」


「1たす1は?」


Mアブソル「ふざけてるのか?」


ディアルガ「いいから黙って答えろ。」


Rロコン「2に決まってる。」



そう答えたリン。ディアルガは満足そうに頷く。


ディアルガ「そうか。」


「では、1たす1は?」
 ▼ 961 1◆MR00PBvMIc 18/03/19 22:39:46 ID:X4.Lizjw [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Mアブソル「ふざけてるのか?」


ディアルガ「いいから黙って答えろ。」


Rロコン「『3』に決まってる。」

そう答えたリン。ディアルガは満足そうに頷く。


ディアルガ「どうだ?何か分かったか?」

ロコン「だから、どういうことだよ!」


ディアルガ「気付かないだろうな。そういうことだ。」

ピカチュウ「気づかない?」

ディアルガは、りんごを3つ目の前に置いた。

ディアルガ「幾つに見える?」


ロコン「3つ……ん?」

Mアブソル「ん?」

ピカチュウ「いや、これは……2つでしょ。どう見て……ん?」
 ▼ 962 ンシカイオーガ@カイスのみ 18/03/19 22:40:40 ID:MfWsFvPE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コナンのCM明けを思い出す分かりやすいまとめ
円にコンパス使ってて感心した
 ▼ 963 1◆MR00PBvMIc 18/03/19 22:50:51 ID:X4.Lizjw [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「常識の改変。」

「お前たちはりんごが二つあればそれを『2』と認識する。だがそれがいつの間にか『3』と認識することに誰も気付かない。」

「よく考えろ。星の停止を修正する時、タイムパラドックスによって未来の物は全て消える筈だった。」

「だが消えなかった。なぜか?」

「星の停止は過去の出来事だから。そうは考えられないか?」



ロコン「どういうことだ?」


ディアルガ「星の停止が未来にあったというのはお前たちの思い込みだ、そうは考えられないか?」

ピカチュウ「バカな!だってヨノワールは過去のことを全て知っていた!」

ディアルガ「私が教えたとしたら?」

ピカチュウさんは口を噤んだ。


ディアルガ「そういうことだ。ではここでもう一つ問う。」


「お前は誰だ?」
 ▼ 964 1◆MR00PBvMIc 18/03/19 22:57:50 ID:X4.Lizjw [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
全員答えられない。

その問いに答えることの無意味さを感じたからだろう。


ディアルガ「私は一体何のために存在しているのだろう。」


ボシュッ


奇妙な音がした。

ディアルガから光の玉が漏れ出してる。


ピカチュウ「まさかそれは!!」

狼狽を隠さないピカチュウさん。


ディアルガ「ギラティナが私を呼んでいる。最後の抵抗にするつもりかもしれんな。」


ピカチュウ「『消滅光』!」

ディアルガ「安心しろ。まだ私は死なぬ。」


光は収まった。

ディアルガ「さて、では過去改変をすることができない理由について、細かく言ってやろう。」
 ▼ 965 1◆MR00PBvMIc 18/03/20 14:06:53 ID:4rtTdyEA [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「元々時の停止は未来に起きるべき出来事だった。だが、それをピカチュウ、お前達が止めた。」

「だけど消えずに残っている。ジュプトルやヨノワールたちが生きていることからも明らかだ。」

「つまり時の停止は過去に起きたものとして処理された。」


ピカチュウ「嘘だ!だって、ジュプトルは、時の停止が過去に起きたから未来が狂った!だからそれを変えに来た!」


ディアルガ「それも全て掌の上なんだよ。ジュプトルたちの世界は確かに一時的に狂っていた。」

「確かに時の停止だが、それは果たして何が原因か考えたことはないか?」

「時の停止に匹敵するような出来事。私が狂うようなこと。」


「アルセウス様の関与だ。」



Rロコン「えっと、つまり、過去のどこかに、その、アルセウスが、時の停止が起こるように仕込んだってこと?」


ディアルガ「そう考えるのが自然じゃないか?」

ロコン「自然?」

ディアルガ「さっきお前達にやって見せたように、私も多少なら常識改変、つまり過去改正ができる。だが限定的なのものだ。」

ピカチュウ「僕を蘇らせたのはディアルガ、お前だけど。」


ディアルガ「未来世界ごと過去世界に飛ばすような大掛かりなことができるのはアルセウス様だけだ。」
 ▼ 966 1◆MR00PBvMIc 18/03/20 14:28:02 ID:4rtTdyEA [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「つまりどういうことかわかるな?」

Rキュウコン「もし過去を変えようものなら、アルセウスが黙っちゃいない」

ディアルガ「そういうことだ。」

Rロコン「でもなんで?アルセウスは、過去に一度協力……じゃないけど、ちょっと意味は違うけど、世界を飛ばしてまで時の停止の消滅から世界を助けたんでしょ?」


ディアルガ「そうだ。アルセウス様の求めるものは『完璧』だからな。」

ロコン「完璧?」


ディアルガ「あの方にとって失敗するものは自分の創造物じゃない。」


ピカチュウ「失敗したものは、消して仕舞えばいい……」


ディアルガ「そうだ。時の停止を止めて、消えていく世界はあの方の求めた世界じゃない。」


ロコン「……まぁ、それは分かった気がする。でもなんで?なんでディアルガが死ぬ?」

ディアルガ「何度言えばわかる。アルセウス様にとって失敗するものは消してしまえばいいんだよ。」


ディアルガ「意識を保ってるのに時の管理すらできないボンクラなんぞな」
 ▼ 967 1◆MR00PBvMIc 18/03/20 16:31:01 ID:4rtTdyEA [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「つまり……あの時、ディアルガは闇に侵されてたから、アルセウスが直接手を下したけど……もしディアルガ自ら時の改変を行おうものなら……」


ディアルガ「私が死ぬくらいならまだいい。最悪はそもそも私の存在自体が、アルセウス様の都合のいいように書き換えられることだろう。今この瞬間、私がお前達を襲い出すとも限らない。」

Rロコン「ひどい……」

ディアルガ「非道いか。だがこれは非常に都合のいいシステムだと思うがな。」

ロコン「都合がいいシステム?」


ディアルガ「そうだ。アルセウス様は完璧な世界を創ろうとした。だが時間空間を司る我らに自我をどうしても与えたかった。宇宙を管理させるためにな。」

「何度か休眠を挟んでいることから分かるように、全てを管理することはアルセウス様であろうと相当なエネルギーを消費する。だが感情という不完全な物を与えることは不本意だったはずだ。」


「そこで、勝手に、完璧に向けて進化していくシステムを導入した。それが相対する力の存在だ。」


ロコン「だけど、もしアルセウスの意にそぐわない進化をすれば……」


ディアルガ「消す。人間にそうしたようにな。」


Rキュウコン「前例あり……か。」

Mアブソル「いつやってもおかしくないと、そういうことか。」


Rロコン「それを、止めれないの?」
 ▼ 968 1◆MR00PBvMIc 18/03/20 16:45:28 ID:4rtTdyEA [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「……ないわけでないが」

ロコン「!」

ピカチュウ「先にいいなよ。何が八方塞りだって……」



ディアルガ「アルセウス様を倒す。至ってシンプルで、至高に難しい。」

「アルセウス様のいる場所へ到達するには私そしてパルキアがギラティナから力を取り戻さねばならぬ。」



ロコン「……でも不可能じゃないんだろう?」

ディアルガ「そして私がギラティナに干渉しようとすればアルセウス様がそれを止めるだろう。」


Mアブソル「……なるほどね。」

ピカチュウ「そりゃ厄介だ……アルセウスの場所へ行くためにアルセウスを上回る必要があるのか。」


ロコン「待って、さっきさ、ディアルガがギラティナに呼ばれてると。」


ディアルガ「……ギラティナ、レックウザ、キュレム、ジガルデ。こいつらはアルセウス様が生み出さずに生まれたポケモン達だ。こいつらに関してはアルセウス様も手出しできない。あと、例外的に古代レジギガスはアルセウス様と同等になれる。」
 ▼ 969 1◆MR00PBvMIc 18/03/20 16:52:55 ID:4rtTdyEA [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「半暴走状態にあるギラティナは私とパルキアを取り込む気だ。そうすれば実質アルセウス様と同等になる。」

ピカチュウ「解決じゃないか。」


ディアルガ「そして取り込んだ瞬間宇宙を支えるものがなくなり、アルセウス様、ギラティナの2体だけが無に残る。」


ロコン「……ダメか。」

ディアルガ「……」



葬式のような空気になってしまった。


Rロコン「……そうだ!」

ロコン「?」


Rロコン「確か!レジギガスを目醒めさせてるんでしょ!?じゃあレジギガスにアルセウスを抑えてもらって……」



ディアルガ「確かにそうだ。私も最初はそのつもりだった。だが矢張り無理だったようだ。」
 ▼ 970 1◆MR00PBvMIc 18/03/20 17:52:44 ID:4rtTdyEA [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「無理?」

ディアルガ「ガオガエン、ミロカロス、ルカリオ。帰ってきていない。」


Rキュウコン「あの3体が!?」


ディアルガ「そして、今は私が抑えているが、超古代ポケモンも目覚めた。正直言って、先のことを心配できるほどこの星の状況は甘くない。


「そういうわけだ。だから段階を踏む。」


Mアブソル「段階?」


ディアルガ「そうだ。そもそもお前達が早とちりしすぎなのだ。まだ方法はある。」

Rロコン「え?でもさっきからもうダメだ的なこと……」


ディアルガ「全部一気にやろうとするからだ。そもそもこっちの話を遮ったのはそっちだろう。」

ロコン「……」



ディアルガ「私が反転世界に関わることはできないが、こっちにはいい手がある。お前達がUBを止めてる間、思いついた。思いつきだ。リスキーだがやらんよりはいいだろう。」
 ▼ 971 1◆MR00PBvMIc 18/03/21 21:31:27 ID:jhJSfzKk [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「そして順を追えば、お前たちが元の世界へ帰れるかもしれない。」

アブソル「本当か!」

ディアルガ「そうだ。そのためにはアブソル、お前の協力が不可欠だ。『なぞのばしょ』を使う。」


ロコン「なぞのばしょ……」


ディアルガ「そうだ。そこについては前にも説明したな。反転世界に行くのは至って簡単だ。」


Rロコン「いきかた?」


ディアルガ「死ねばいい。」


ピカチュウ「言うと思った。魂の世界ってことは要するにあの世じゃないか。」


ディアルガ「だがそうすると帰ってくるのが非常に難しい。そこで、だ。なぞのばしょを通ることを思いついた。」


Rキュウコン「……でも、結局は運任せなのね。」


ディアルガ「なぞのばしょばかりは私の管轄でもない。そこについてある程度知識のあるアブソルの協力が必須だ。」
 ▼ 972 1◆MR00PBvMIc 18/03/21 21:42:58 ID:jhJSfzKk [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブソル「……なぞのばしょは、お前たち時の守護隊に見つからないように使う道だ。あの世に繋がってるとは思えない。」

ディアルガ「『送りの泉』へ行ってもらう。そこから洞窟へ入れ。その奥に反転世界への道がある。」


アブソルが嫌そうな顔をした。


アブソル「……そうか。ならばなんとかなるはずだ。」


Rキュウコン「送りの泉って?」


ディアルガ「宇宙中にある銀河の中の地球全てに必ず存在する泉だ。黄泉とこの世を繋ぐ役割を持ってる。」


ピカチュウ「じゃあわざわざなぞのばしょを使わなくても人海戦術で探せばいいんじゃ?」


ディアルガ「普通に探してもまず見つからん。周辺はいつも深い霧に囲まれている。さらに生い茂る木々が特殊なエネルギーを帯びており、死んだ魂を誘うが、生者を決して入れはしない。」


アブソル「なぞのばしょを歩いていると、霧に囲まれる場所がある。その周辺はいつも嫌な空気がある。」

Rロコン「嫌な空気?」

アブソル「……そうだ。どんなと言われたら、嫌な、としか言えない。」
 ▼ 973 1◆MR00PBvMIc 18/03/21 21:52:53 ID:jhJSfzKk [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「そして反転世界に入ったら、おいかけっこが始まる。」

Rロコン「おいかけっこ……よく友達とやったあれ?」

ディアルガ「そうだ。鬼は、反転世界の王だからな。捕まったら殺されると思え。」


ピカチュウ「ぶっ倒せばいいんじゃないの?」

ディアルガ「……レジギガスを確保したい。どうしてもだ。こっちの切り札は真の力を取り戻したあいつだ。今5匹いるが、半分はまた、番人の洞窟へ行ってもらう。」

Rキュウコン「それと何の関係が?」

ディアルガ「ピカチュウ、キュウコン、アブソル。戦闘だけ考えれば、お前たちが上から3人だ。ゴウカザルも連れて4体で番人の洞窟へ向かってほしい。」


Rロコン「……ってことは、私と、」

ディアルガ「……ロコン二人で、ギラティナの相手を頼みたい。」


ピカチュウ「……」

ロコン「そんな無茶な!」


ディアルガ「待て待て。倒して意識を飛ばせば、ギラティナの暴走も止まる。本当はそうしたかった。だけどそんなことは言わない。おいかけっこと言っただろう。」
 ▼ 974 1◆MR00PBvMIc 18/03/21 22:03:45 ID:jhJSfzKk [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……おいかけっこ。」

ディアルガ「反転世界に入ったら、直ぐにそれをギラティナが嗅ぎつける。生きた物は反転世界に存在できないからな。排除しにやってくるわけだ。」

「お前たちはそれから逃げつつ、反転世界の奥へ向かえ。そして、『はっきんだま』を奪ってこい。」


ロコン「はっきんだま?」


ディアルガ「正八面体をした、黄金に輝く宝石だ。そしてそれを取って、反転世界からギラティナごと脱出しろ。」


Rロコン「どうやって?」


ディアルガ「はっきんだまはギラティナの化身ともいうべき宝玉だ。それを取ればギラティナは必ず奪い返そうとする。ギラティナを引きつけて、再びこの世界への門をくぐれ。そうすればギラティナも付いてくる。」

「ギラティナには魂が取り憑いて、暴走させている。反転世界から引きずり出してしまえは魂はギラティナから剥がれる。」


ロコン「じゃあ、その後ギラティナは僕らを襲わないのか?」



ディアルガ「ギラティナを引きずり出したら、私とパルキアはギラティナに吸収されるよう仕向ける。」

 ▼ 975 1◆MR00PBvMIc 18/03/21 22:21:36 ID:jhJSfzKk [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「!」

Rキュウコン「でも、それは……」


ディアルガ「そうだ。私は死ぬ。だから八方塞がりと言っただろう。私にとっては、私が死ぬことは既に規定路線なのだ。」


ピカチュウ「お前は……いいのか?それで。」



ディアルガ「……私は一度道を外した。既に死んだようなものだ。できることがあるならば、私ができることがあるならば、喜んで、この命くれてやろう。」

「時空間の力をギラティナに与えることで、アルセウス様と釣り合うだけの力を持たせる。そうすれば、時間を改正することもできるようになるはずだ。そのあとで、レジギガスの力を借りる。」


ロコン「……」

Rキュウコン「分かったわ。じゃあ、そうしましょう。」






Rロコン「……」

───
 ▼ 976 リキザン@オニゴーリナイト 18/03/22 01:49:35 ID:oqUv7xmw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
話難しい…理解するのに少し時間かかる…
だいぶ長いから前のほうの話忘れてる…読み返すには長い気がする
でも面白いよ👍
 ▼ 977 1◆MR00PBvMIc 18/03/22 10:04:23 ID:nai0RLeM [1/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
>>976
すみません…
即興書きだとどうしても矛盾を突破するためにこうなってしまいました
よく分からなくなったら>>957を読むとだいたいわかると思います
 ▼ 978 1◆MR00PBvMIc 18/03/22 10:10:20 ID:nai0RLeM [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

アブソル「……ここだ」


真っ暗な地面を歩いているのか歩いていないのか。

上も下も右も左も前も後ろもひたすらに暗黒が支配する世界を進む。

ここはなぞのばしょ。


アブソルに従って動くと入ることができた。


特殊な動きらしい。


その世界に仄かに霧が漂っている。



ロコン「ここから現実に戻ると、泉なのか?」

アブソル「そうだ。」

Rロコン「……なんだか嫌な霧。」


アブソル「アローラの周辺を覆っている雲とはわけが違う。魂を誘う霧だ。気をつけろ。」


ロコン「……そっちもね」

『あなぬけのたま』を使い、なぞのばしょから脱出。
────
 ▼ 979 1◆MR00PBvMIc 18/03/22 10:16:20 ID:nai0RLeM [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

出てくると、そこは桟橋の先だった。

Rロコン「……泉は?」

ロコン「……多分、この下じゃないかな。」


桟橋の下を見ると、霧が溜まっている。大きな盆地のようになっているようだ。


Rロコン「霧の発生源は、この下のまだ見えない泉ってわけ?」

ロコン「だと思う。」


桟橋から離れて、盆地に沿うように歩き出す。盆地の中へ降りる場所を探すためだ。


やがて、なんとか足を引っかければ降りれそうな崖が見つかった。



ロコン「降りよう。」

Rロコン「うん」
 ▼ 980 1◆MR00PBvMIc 18/03/22 10:21:55 ID:nai0RLeM [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
崖の小さな窪みに足を掛けて、ゆっくりと降りていく。

降り終えると、足場があった。


リンが広い地面を踏みしめるように、走っていく。

追いかける。


すると、泉に辿り着いた。


Rロコン「……見て」


正面の斜め上に、桟橋が見える。


ロコン「正面ってことは、泉を半周したんだ。」

Rロコン「……泉の中。」


水は透き通っており、その湖底には骨が見える。


次の瞬間。凍えるような不気味な風が頬を撫でた。

驚いて振り向いた。


洞窟の口が、ぽっかりと穴を開けていた。
 ▼ 981 ルロック@ダークボール 18/03/22 23:54:21 ID:ENlMCMjg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
本編のマップにも忠実なのか
 ▼ 982 ガハッサム@アップグレード 18/03/23 05:14:38 ID:LCGd1I7I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 983 ポッコ@ネットボール 18/03/24 02:31:33 ID:OxaBaUYQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>977
サンクス
 ▼ 984 1◆MR00PBvMIc 18/03/24 13:29:04 ID:IXRdMWMk [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
────

『もどりのどうくつ』



Rロコン「……不気味」

ロコン「……」


洞窟の中は、ひんやり、とは違う冷たさと霧に包まれていた。


ロコン「ひかりのたま」

霧が晴れた。


正方形の部屋の中央に柱。

そこには文字が刻まれているようだった。


そして入り口も含め4面に一つずつ出入り口があるように見える。



リンが段差を駆け下り、柱に近付く。
 ▼ 985 1◆MR00PBvMIc 18/03/24 13:37:39 ID:IXRdMWMk [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「エン!」


呼ばれた。


ロコン「どしたの?」

Rロコン「アンノーン文字!」


柱に近付くと、確かに掠れた文字が見える。


Rロコン「エンって、読めたよね?」

ロコン「多分ね。」


ところどころはもう潰れてしまっているが、少しだけ見える。



……3ほんの はしらを ぬけて……
まどろむ ……の もとへ……
……が 30を こえるまえに……



なんとも言い難い文章。


Rロコン「どういう意味?」

ロコン「……わからない。」
 ▼ 986 フーライ@デンリュウナイト 18/03/24 15:35:48 ID:IXRdMWMk [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Rロコン「3本の柱……そして、30を越える前に……何が?」

ロコン「はしら……?」


目の前に柱があるが、これのことか?


Rロコン「ぬけるんだから、この三つ入り口のうちどこかが、三つの柱のある部屋に続いてる?」

ロコン「仮に一部屋に三つの入り口があって、それの内どれかが柱のある部屋に続いてる……?」


三分の一、それぞれがまた三分の一、またそれぞれに三分の一、またそれぞれに三分の一?


ロコン「81分の1で柱を三つ見ることができる?」

Rロコン「でもさ、左左左ときたら元の部屋に帰るよ?」



……えっと、じゃあ三分の一のうち2パターンは一つ削っていいのか?




ロコン「」

Rロコン「よし!考えてもしかたない!行こっ!」
 ▼ 987 1◆MR00PBvMIc 18/03/24 15:39:46 ID:IXRdMWMk [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とりあえず、部屋の左側の入り口に入った。


ロコン「……え?」

Rロコン「え?」



また正方形の部屋。

そして……左側にまた入り口が……あ……る?



 ▼ 988 1◆MR00PBvMIc 18/03/24 15:49:26 ID:IXRdMWMk [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>987誤送信


とりあえず、部屋の左側の入り口に入った。


ロコン「……え?」

Rロコン「え?」



また正方形の部屋。

そして……左側にまた入り口が……あ……る?


Rロコン「……なんで?外にあれ以外の入り口があった?」

ロコン「……い、いや、なかった……っけ?」


左左ときたら、外に出るはず。

だけど左の入り口には……光が見えない。



何処に続いてるんだ?
 ▼ 989 シャマリ@チーゴのみ 18/03/24 15:53:55 ID:wzIR.ID. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 990 1◆MR00PBvMIc 18/03/24 17:49:02 ID:IXRdMWMk [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
なんとなく気になったので、また左の道を選択する。

やはりそこはまた正方形の部屋だった。


ロコン「……ここはさ、不思議のダンジョンじゃないんだよね?」

Rロコン「そういって……た。」


不可解すぎる。

なぜ外に出ないんだ。


ロコン「ダンジョンじゃないけど、何かしら謎があるのか……?」


ふと後ろを振り返ったら、前にいたはずの部屋に、柱が見えた。

リンも気づいたようだった。


Rロコン「なんで?ここ三つ目の部屋だよね?二つ目の部屋に柱があった?」

ロコン「……わからない。とりあえず、今度はまっすぐ行ってみよう。」
 ▼ 991 1◆MR00PBvMIc 18/03/24 17:57:00 ID:IXRdMWMk [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
4つ目の部屋も正方形だったが、少しだけ違っていた。

部屋の中央部に、ポツンと柱が立っていた。



ロコン「はしら。」

Rロコン「……エン、あれ、またなんか書いてない?」


近寄ってみた。



1
3



Rロコン「……数字?」

ロコン「数字だね。」


1と3?
 ▼ 992 ッスグマ@こだいのせきぞう 18/03/24 18:47:36 ID:wzIR.ID. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 993 ョロボン@ネクロプラスソル 18/03/25 00:38:48 ID:qUVVR2ic NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そろそろ次のスレ作らないと… URL貼られるの待ってます。
 ▼ 994 1◆MR00PBvMIc 18/03/25 09:48:05 ID:0FGVtHyw [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……わかんないな。」

Rロコン「……」


再び、入ってきた入り口を除くと、やはり前の部屋に無かったはずの柱が見える。


ロコン「……謎、か。」


Rロコン「さっき、後ろを見ながら進んでみたの。」

ロコン「どうだった?」

Rロコン「一瞬、霧が覆って、また一瞬で晴れたら、そこは柱があった。」


ロコン「……どう思う?戻っていいと思う?」

Rロコン「……嫌な感じ。戻らない方がいいと思う。」


ロコン「じゃあ次、どっち行く?」

Rロコン「ひだり」

ロコン「合点承知。」
 ▼ 995 1◆MR00PBvMIc 18/03/25 10:11:21 ID:0FGVtHyw [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=796810
次スレ


あとは埋めます
 ▼ 996 1◆MR00PBvMIc 18/03/25 10:12:50 ID:0FGVtHyw [3/6] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
 ▼ 997 1◆MR00PBvMIc 18/03/25 10:13:44 ID:0FGVtHyw [4/6] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
 ▼ 998 トム@みどりのかけら 18/03/25 10:14:24 ID:rxt.1lB2 NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 999 1◆MR00PBvMIc 18/03/25 10:14:40 ID:0FGVtHyw [5/6] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
 ▼ 1000 1◆MR00PBvMIc 18/03/25 10:15:21 ID:0FGVtHyw [6/6] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
  ▲  |  全表示1000   | << 前100 | 次  |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。
書込エラーが毎回起きる方はこちらからID発行申請をお願いします。(リンク先は初回訪問云々ありますがこの部分は無視して下さい)

→説明
投稿
【IDを発行(または認証)】


0/60
投稿前に利用規約をお読み下さい。当サイトを利用しているユーザーは利用規約に同意したものとみなします
作者本人ではない二次創作絵や写真は、出典のURLを貼って下さい。
※GIF 20.2 MBまで
複数枚画像と単体画像アップの違い
複数枚画像(※Ctrl+クリックで複数選択、Shift+クリックで範囲枚数選択)(6枚まで一度に選択可能)


  • . 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
    レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
    その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
    荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




    面白いスレはネタ投稿お願いします!
    (消えた画像の復旧依頼は、問い合わせフォームからお願いします。)
    スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
    新着レス▼