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【R-18】こんな時期だし、ゲーム主人公のイチャエロSS書いてく【完結編】

 ▼ 1 州街道◆IVIG1YNTZ6 20/12/02 01:03:13 ID:gRBAl3og NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

【R-18】新学期だし、ゲーム主人公のイチャエロSS書いてく
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=965262


上記SSの続編です。

以下、簡単な あらずし。

 ▼ 861 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/06/02 00:17:49 ID:6Etgpiq2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 トウヤ 「頑張れリーフィア! 足元に“リーフブレード”!」

 トウコ 「コジョンド“とびひざげり”! バカでかいんだから絶対当たるわよ!」

 ユウキ 「援護だジュカイン!」

 コトネ 「バクフーンも続いて!」



トウヤさんたちは、4人だけで、ダイマックスしたキテルグマ3体を相手にしている。

けど、リーフィアもコジョンドも、ジュカインもバクフーンも、みんな息が荒い。明らかに疲れが溜まっている。


 オリーヴ 「向こうは もう少しで終わりね。アンタたちも覚悟することね。マクロコスモスに刃向ったこと……一生後悔させてあげるわ!」


なにが“刃向った”だよ!

お前らがポケモンを傷付けて! オボンを違法栽培して! ユウリを監禁して!

そういう悪事をオレたちが暴いてやろうって、ここまで協力してやってきたんだぞ!


 マサル 「オリーヴ! オレたちは絶対にお前なんかに負けない!!!」

 オリーヴ 「あらあらクソ生意気なガキねぇ!」


 マサル 「レッドさんとカルムさんは、トウヤさんたちに加勢して下さい!」

 レッド 「分かった。ダイマックス相手は、数で畳みこむのが一番っぽいからな」

 カルム 「マサルは?」

 マサル 「オレは……オリーヴの相手をします!」

 レッド 「1人で大丈夫か?」

 マサル 「はい。出来るだけ大人数でキテルグマの相手した方が良いですし、それに――」

 カルム 「それに?」


ポケモンを傷付けたことよりも、違法栽培のことよりも、ユウリに酷いことをしたという事実が、オレは許せなかった。


あの時、喧嘩別れしたユウリの辛く悲しそうな顔は、今でも覚えている。

ユウリは、あんな暗い気持ちのまま、オリーヴに捕まって、今の今まで、酷い仕打ちを……。


 マサル 「ユウリを傷付けたオリーヴを! オレは絶対に許さないっ!!!」

 オリーヴ 「面白いじゃない。このオリーヴに刃向って! 覚悟しなさい!」


 ▼ 862 リーザー@きいろビードロ 22/06/10 01:14:11 ID:37IIq4IY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 863 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/06/13 23:52:11 ID:jyCUlO82 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「頼んだモスノウ!」

 オリーヴ 「行きなさい、エンニュート!」

 マサル 「“エアスラッシュ”!」



思えば、誰かと きっちり バトルをするのは久々だった。

(皆が集まる前、オレ1人で乗り込んだ時のバトルは、ルール無用の無茶苦茶だったからノーカンだ)



 マサル 「足元に“れいとうビーム”!」



ガラルリーグ、セミファイナルトーナメント以来か――。

状況は どうあれ、1対1で、こうやって力をぶつけ合うのは、本当に、トーナメント以来だ。



 マサル 「連続で“エアスラッシュ”!」



セミファイナルに出場したトレーナーの中で、いわゆるベスト4に進出したのが、オレ、ユウリ、ホップ、マリィ。

飛び抜けた実力を持ったユウリは、新チャンピオンに。

そんなユウリに惜しくも敗れたホップは、ポケモン博士の道に。

これまたユウリに破れたマリィは、スパイクタウンのジムリーダーに。

そして、ジムチャレンジの資格を剥奪されたビートも、なんだかんだでポプラさんの後継ジムリーダーに。


でも、オレは……。

 ▼ 864 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/06/13 23:52:34 ID:jyCUlO82 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 マサル 「戻れモスノウ、よく頑張った。頼んだイオルブ!」



ガラルリーグを終えて、何も形を残せなかったオレは、特訓に励んだ。

ジムチャレンジが終わってしまった喪失感もあったと思う。ただ我武者羅に、もっと強くなるために。



 マサル 「決めるぞ! “サイコキネシス”!」



でもそれは、焦りでもあった。

同期たちが輝かしい人生を歩み始めているのに、オレだけが……、オレだけが、取り残されてるみたいで。



 マサル 「次はユキメノコか……。“とんぼがえり”! 行ってこいエースバーン!」



いつしかオレは、誰かとバトルするのを避けていた。

普段から よくバトルしていたユウリとホップが、忙しくてバトルする時間を取れなくなったと言うのも、オレのバトル離れを加速させた。

焦りと言うより、負けるのが怖かったのかもしれない。



 マサル 「一旦戻れ! 突っ込めネギガナイト! “であいがしら”!」



だから、久々のバトル。

そのバトルは、ユウリを酷い目に遭わせたオリーヴに立ち向かうと言う、とてつもなく重要な局面。

焦りや怖さなんて考えてる場合じゃない。なにも気にすることはない。

ただ一つ、勝つことだけ。ユウリのために、勝つことだけを考えて立ち向かう。


 ▼ 865 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/06/13 23:54:00 ID:jyCUlO82 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告





そうしてオレは、エースバーンとドラパルトを温存し、オリーヴの手持ちを最後の1体まで追い詰めた。





 オリーヴ 「ふふっ、やるじゃない。私をここまで追い詰めるなんて」

 マサル 「お前に褒められたくねーよ」

 オリーヴ 「生意気ね。セミファイナルで無様に散ったくせに」

 マサル 「っ……黙れ!」

 オリーヴ 「行くわよ、ダストダス!」


オリーヴの最後の1体は、ダストダス。

ここまでユキメノコ、アマージョ、エンニュート、ミロカロスと、美しい系のポケモンで揃えていると思いきや、正反対とも言えるダストダス。


 オリーヴ 「からの……」


すぐさまオリーヴはダストダスをボールに戻す。

そして、大きく赤い光を放つボールから再度 放たれたダストダスの姿は――。


 キョダイダストダス 「■■■━━━!!!」

 オリーヴ 「私の相棒、キョダイダストダス。アンタに勝てるかしら?」

 ▼ 866 ローラディグダ@かえんだま 22/06/18 20:33:16 ID:44.6q65M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
がんばれあと少し
 ▼ 867 トカゲ@バトルサーチャー 22/06/19 20:36:51 ID:WlQ2s9qU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
期待してる(プレッシャー)
 ▼ 868 ライドン@ながねぎ 22/06/19 21:57:05 ID:wsD6incg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 869 ドリーノ@メガメガネ 22/06/19 22:00:16 ID:U0lw7Y9M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
名前欄もうミライドンが出るのか
 ▼ 870 ダリン@エフェクトガード 22/06/25 21:34:09 ID:LVKo43xY NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 871 ローラダグトリオ@あかいくさり 22/06/27 00:54:07 ID:KXsAkcjw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 872 ェリンボ@きいろビードロ 22/06/27 20:35:55 ID:sOvoaF.I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 873 トーボー@ジュカインナイト 22/07/03 23:12:00 ID:8E9kU3Bo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
作者さん生きてる?
 ▼ 874 ライドン@みがわりおまもり 22/07/03 23:29:51 ID:LGSAksk. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>873
いつもこれくらいの更新速度だよ
 ▼ 875 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/10 00:24:47 ID:AO/EUPT. [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 マサル 「デカい……!」


ダストダスの特徴的なシルエットは そのままに、船や飛行機のオモチャ、人形、ごみなどが埋め込まれ、その姿は まるでゴミの山。

体長20メートルを超すキョダイマックス個体。その巨体から放たれる攻撃の威力は凄まじい。

けど、オレはダイマックスを封じられている。ドラパルトとエースバーンが、あの巨体に生身で挑まなければならないのだ。



 マサル 「頼むドラパルト! “ドラゴンアロー”!」

 ドラパルト 「どらーん」 シュシュッ!


ドラパルトの角の穴に入っていたドラメシヤを発射。

矢のように一直線に、キョダイダストダスに直撃した――が。


 オリーヴ 「そんな攻撃キョダイマックスには無意味よ! “ダイアース”!」

 マサル 「避けろ! “ゴーストダイブ”だ!」


確かに直撃した“ドラゴンアロー”だけど、キョダイダストダスは怯むことなく攻撃に移る。

やはりキョダイマックス相手は一筋縄では行かないようだ。


地割れのように土煙を上げながら迫りくる“ダイアース”。

ドラパルトはスーッと消え、ギリギリのところで回避する。次の瞬間、紫の炎とともにキョダイダストダスの背後から現れ、強力なゴースト技を直撃させた。


 マサル 「良いぞドラパルト!」

 オリーヴ 「鬱陶しいわね」


キョダイマックスすると、攻撃、防御だけでなく、体力も大幅に上昇する。

“ドラゴンアロー”と“ゴーストダイブ”を叩き込んで、普通のポケモンなら倒れているだろう状況だけど、当然キョダイダストダスは まだ倒れない。
 ▼ 876 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/10 00:25:55 ID:AO/EUPT. [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「“おにび”だ!」


それでも、ダメージは確実に蓄積している。少しずつでも削って行くしか方法は無い。

ドラパルトの繰り出した“おにび”は、キョダイダストダスに命中。“マト”が大きい訳だから難しいことではないけど、火傷状態にできたのはデカい。


 オリーヴ 「調子乗らないことね! “ダイアース”!」

 マサル 「“ゴーストダイブ”だ! 隠れろ!」


ドラパルトが姿を隠す。ゴーストらしく、音も無く。

轟音と共にダイアースの土煙が地面を切り裂くが、当然ドラパルトにダメージは無い。


 オリーヴ 「“ダイウォール”!」

 マサル 「……チッ!」


このまま“ゴーストダイブ”が直撃するかと思いきや、オリーヴは“ダイウォール”を指示。

ほぼ全てのワザを防げる その防御壁で、ドラパルト渾身の一撃はキョダイダストダスに届かずに終わってしまった。


 マサル 「けど、これで3ターンだ! キョダイマックスの効果は――」



終わるはずだった。

3回ワザを繰り出して、キョダイマックスは解除されるはずだった。



 マサル 「なんでだよ……!?」



キョダイダストダスは、姿を変えることなく佇んでいる。

ゴミの山のような巨大な姿で。オモチャや人形が埋め込まれた、不気味な姿で。
 ▼ 877 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/10 00:27:03 ID:AO/EUPT. [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 オリーヴ 「残念だったわね。“ダイアース”!」

 マサル 「しまっ……よけろ!?」

 オリーヴ 「無駄よ!」


“ダイアース”がドラパルトに直撃。

オレの一瞬の焦りがドラパルトに隙を与えてしまった。

ポケモンバトルにおいて、トレーナーは常に冷静でいなければならないのに……!



 マサル 「ごめんなドラパルト。よく頑張った」


この一撃で、ドラパルトはダウン。

キョダイマックスの攻撃を生身で耐えることが どれだけ無謀か、嫌でも実感してしまった。



 オリーヴ 「ふふっ。あと2体ね。手負いのエースバーンと、もう1匹、誰かしら?」

 マサル 「………」

 オリーヴ 「言ったわよね、私、元々は研究員だったって」

 マサル 「………」

 オリーヴ 「ダイマックスが3ターンで切れるの、言ってしまえば、ジムチャレンジを盛り上げるためのギミックなのよ」

 マサル 「えっ?」

 オリーヴ 「詳しく説明する義理は無いから簡単に言うとね、私のキョダイダストダスに、ターン制限は無いってことよ!」

 マサル 「こいつ……!」


オリーヴが言わんとすることは、なんとなく分かった。

オレたちがダイマックスバンドを使ってスタジアムでポケモンをダイマックスさせるのは、ある意味“制御した”バトルである。

ダイマックスを3ターンで終わらせる――“制御させる”ことこそ、バトルの戦略を広げ、ジムチャレンジを盛り上げる仕掛けと言う訳だ。

それらダイマックスシステムを導入したのは、元リーグ委員長のローズさん。ガラルリーグを世界的に有名にしたし、興収も大幅に上昇したと聞いている。


そして、今、ここは、スタジアムでは無い。

“制御”する必要性が無いのだ。

元研究員であるオリーヴは、何らかの手段で、3ターン制限を解除しているのだろう。

野生のキテルグマたちも ずっとダイマックス状態を維持していることから、敵側で特殊な電波か何かを使っているのかもしれない。
 ▼ 878 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/10 00:29:28 ID:AO/EUPT. [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「頼んだぞ、エースバーン!」

 エースバーン 「えばん!」


残されたのは、今までのバトルで体力を消耗しているエースバーン。

そして、オレを助けてくれたキルリア。回復させるために一時的にゲットして、後でワイルドエリアに帰すつもりで連れて来ているキルリア。

当然キルリアを戦わせる訳にはいかないので、オレの手持ちは実質、エースバーンだけだ。


 オリーヴ 「……ふふっ。その手負いのエースバーンに何ができるのかしら?」

 マサル 「黙れ! オレたちは最後まで諦めない!」

 エースバーン 「えば!」


確かにエースバーンは手負いだ。

けど、オリーヴを最後の1体まで追い詰めるのに大活躍してくれた、オレの頼れる相棒だ。


 マサル 「行けるよな、エースバーン!」

 エースバーン 「ばん!」


エースバーンはフンスと威勢よく頷く。

エースバーンも まだ諦めていない。むしろ勝つ気でいるようだ。



  カルム 「ルカリオ、“はどうだん”!」

  メガルカリオ 「くわんぬ!」

  トウコ 「そこよ! 背後から“アクロバット”!」

  コジョンド 「ふーっ!」

  レッド 「続けフシギバナ! “ヘドロばくだん”!」

  フシギバナ 「ばなぁぁl!」



ふと見ると、レッドさんたちが相手するダイマックスしたキテルグマは、ついに残り1体。

まだ戦っているのは、レッドさん、カルムさん、トウコさんの3人。向こうは心配無用ってことだ。


オレがすべきことは、オリーヴを倒すこと。

ユウリを傷付けたオリーヴは、オレの手で! 絶対に倒す!

 ▼ 879 ガボスゴドラ@おおきなキノコ 22/07/10 20:19:08 ID:7r9gMqkc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
続き来てた支援
 ▼ 880 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/14 22:55:33 ID:ovjEdGJ6 [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 オリーヴ 「威勢は良いようだけど、アンタに何が出来るのかしら? マサル?」

 マサル 「なっ……」

 オリーヴ 「バレてないと思った? ユウリが動画を送った相手……、ホップが違うとなれば、ジムチャレンジ同期組の可能性が高い。しかもエースバーンを使ってるとなれば……?」


オレのことは とっくにバレてたって訳か。

確かにオレ、最初にここに乗り込んだ時、エースバーンでバトルしたよ。その情報がオリーヴに伝わるのは当然か。


 オリーヴ 「まぁ、こんなに仲間を引き連れて来たのは、ちょっと予想外だったけど?」


身バレしてもオレが捕まらなかったのは、ラッキーな偶然だったのかもしれない。

ダンデさんを捜しにヨロイ島へ行って、皆と合流するためにラブホテルに行って――、そんな移動、簡単には見つからないはずだ。


 オリーヴ 「そうそう。マクロコスモス本社の いくつかの部門でトラブルが起きてるんだけど……、まさか、アンタ等の仕業?」

 マサル 「さぁな」

 オリーヴ 「ふーん。生意気ね。セミファイナル敗退のマサル選手」

 マサル 「っ……!」

 オリーヴ 「前回のジムチャレンジは凄かったわね。ユウリは新チャンピオン。マリィとビートはジムリーダー。ホップはポケモン博士。アンタは……なんなの?」

 マサル 「黙れ……」

 オリーヴ 「みんな素晴らしい将来への道を掴んだのに、アンタは? なに?」

 マサル 「黙れって言ってんだよ……」

 オリーヴ 「歳の近い同期組なのに、アンタはセミファイナルで無様に散って。アンタだけ何も掴んでいない」

 マサル 「うるせぇよ……」

 オリーヴ 「ユウリたち、恥ずかしいでしょうね。共にセミファイナルで戦ったアンタが、アンタだけが! 何の成果も得られなくてね!」

 マサル 「黙れって言ってんだよ!」

 エースバーン 「ぇば……」

 オリーヴ 「間違ったこと言ったかしら? アンタだけ落ちこぼれなのは紛れもない事実でしょ?」

 マサル 「テメェ……!」

 オリーヴ 「結局ね! アンタが弱いから! こういうことになるのよ!」
 ▼ 881 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/14 22:57:30 ID:ovjEdGJ6 [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

なんで こんな奴に……、馬鹿にされなくちゃいけねぇんだ。

なんでオリーヴなんかに……、ユウリを監禁した悪者のオリーヴに、こんなこと言われなくちゃいけねぇんだ。

オレの気持ちなんて知らないで。オレの悩みも知らないで。



オレの弱さは……、オレが一番痛感してるって言うのによぉ!



 マサル 「行くぞエースバーン! “ブレイズキック”!」

 エースバーン 「ばっ……えぇばん!」



けど!

オレは、オレたちは、弱いままじゃない。

今日までオレたちなりに特訓してきたんだ。


俊足で飛び出したエースバーンは、その鍛えられた足に炎を纏わせ、大きくジャンプ。

空中で一回転して勢いをつけ、自らが烈火の弾丸の如く、キョダイダストダスに直撃した。



 キョダイダストダス 「■■■━━━!?」



キョダイダストダスの巨体が よろめく。確かな手応え。


 マサル 「良いぞエースバーン!」


オレが、オレたちが弱いなんて言わせない。

現にオレは、手持ち5体でオリーヴ、お前の手持ちを残り1体まで追い詰めてるんだ。

お前が言い放ったオレたちへの冒涜、撤回させてやる!
 ▼ 882 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/14 22:58:15 ID:ovjEdGJ6 [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 オリーヴ 「……ふふっ、甘いわね。ダストダス! “キョダイシュウキ”!」



 キョダイダストダス 「■※※▼※▲▲■━━━!!!」



 マサル 「なっ……!?」


キョダイダストダスは、その図体からは想像できないほど素早く、体勢を立て直した。


“ブレイズキック”を決めたエースバーンが、地面に下り立つ間もなく。

まるで、わざと攻撃を喰らったんじゃないかと思うくらい、俊敏な、無駄のない立て直し。



 キョダイダストダス 「※▼◆■※●●■━━━!!!」



“キョダイシュウキ”――ダストダスの専用技。


キョダイダストダスが毒粉を撒き散らかしたかと思えば、足元から広がる黄土色の液体。

そして間髪入れず、まるで間欠泉のごとく、エースバーンがピンポイントで襲われた。

地面を貫き噴出する毒液。トルネードのような、竜巻のような、そしてゴミやブロックを巻き込んだ物理的な衝撃も。


エースバーンは成す術なく、その一撃に飲み込まれてしまったのだ。


 ▼ 883 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/14 22:59:14 ID:ovjEdGJ6 [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 マサル 「嘘、だろ……? エースバーンっ!?」



毒液が消えて、オレはエースバーンに駆け寄ってみるも――。



 オリーヴ 「手負いの状態で“キョダイシュウキ”を耐えるのは不可能よ」



エースバーンは、オレの呼びかけにも応えられないほど ぐったりと していた。

体中傷だらけで、明らかに戦闘不能。これ以上バトル出来る状態ではなかった。



 マサル 「クッ……! ごめん、エースバーン。オレのせいだ……」



エースバーンをボールに戻し、オレは後悔する。

オリーヴにセミファイナルのことを言われて、ついカッとなってしまった。

感情に任せて、エースバーンに無謀な指示を出してしまった。キョダイダストダスの反撃への警戒を疎かにしたまま。



 オリーヴ 「単調ね。だからアンタだけ落ちこぼれるのよ」


 マサル 「………」



返す言葉が無い。

悔しいけど、オリーヴの言う通りだ。

言ってしまえばオレは、心理戦に負けてしまった訳だ。
 ▼ 884 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/14 23:00:12 ID:ovjEdGJ6 [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 オリーヴ 「ほら。最後のポケモン出しなさいよ。せっかく正々堂々バトルしてあげてるんだから」


なにが正々堂々だよ。

ずっとダイマックス出来る時点でフェアでも何でも無いだろ。


 オリーヴ 「それとも? キョダイダストダスに勝てない? 降参するのかしら?」

 マサル 「っ……!」



降参――。


オレの残る手持ちは、ワイルドエリアに帰す予定のキルリアだけ。

バトルなんて想定していない、一時的なゲットに過ぎない、キルリアただ1体。


情けないけど、こうなってしまっては、もうレッドさんたちに頼るしかない。


ダイマックスしたキテルグマと戦っている――まだ戦力が残っているのは、レッドさん、カルムさん、トウコさん。

本当に情けないし、キテルグマに対する戦力を落とすことになるから、出来れば避けたいことだけど……、もう、どうしようもない。



 マサル 「ぁの……」



ユウリを傷付けたオリーヴを絶対に許さない――、威勢よく言ってやったはずなのに。

1人で戦い耐え抜いたユウリのためにも、オリーヴはオレが倒すって決意したのに。


なんだってオレは……、こんなにダメな人間なんだよ。

今だけじゃない。セミファイナルの時だって。重要な局面でオレは、オレは、何も出来ないまま……!





  ― ポンッ



 キルリア 「きるりー♪」



 ▼ 885 ローラガラガラ@あおぼんぐり 22/07/14 23:01:25 ID:NSXcY41c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
待ってましたー!
 ▼ 886 ライゴン@つめたいにんじん 22/07/14 23:06:39 ID:CjvUhcik NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
勝ってくれマサル
 ▼ 887 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/17 02:16:11 ID:NQhADzFk [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「えっ……キルリア!?」

 キルリア 「るるっ」


突然キルリアが、勝手にボールから飛び出して来た。

そして、オレの前に立ち、オリーヴとキョダイダストダスのことを睨みつける。



 オリーヴ 「それが最後のポケモン? ナメてんのかしら?」



 マサル 「ダメだキルリア! お前を戦わせるつもりは無い! 戻れ!」

 キルリア 「きるりっ!」


けどキルリアは、戻ろうとしない。

自分の何十倍もの大きさのキョダイダストダスを前に、怯むことなく、勇敢に。



 オリーヴ 「ふーん。良いわ、力の差を見せつけてあげる。ダストダス! キョダイ……」



 マサル 「やめろ! キルリアは関係ないんだ!」 ギュッ

 キルリア 「るっ……」


オリーヴがキョダイダストダスに、攻撃指示を出す前に。

オレはキルリアの元に駆け寄って、彼女を抱きしめた。守るように抱きしめた。



 オリーヴ 「どきなさい! バトル中よ!」



退くもんか。

キルリアには、指一本触れさせない。
 ▼ 888 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/17 02:17:52 ID:NQhADzFk [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「キルリア……、おまえの気持ちは嬉しいけど、ダメだ。お前は戦っちゃダメだ……」

 キルリア 「るぅ」

 マサル 「お前はオレたちの戦いに関係ない。オレたち……いや、オレのせいで起きちまったイザコザに、巻き込む訳には いかないんだ……」

 キルリア 「きるぅ……!」 グイッ

 マサル 「ぅっ……キルリア?」


キルリアは、抱きしめるオレの体をグイッと押して、引き離す。

そして、真っ直ぐにオレの目を見つめる。真剣な表情で。真剣な眼差しで。



 マサル 「おまえ……」



それはまるで、“本当にそれで良いの?”と問いかけられているようだった。


考えてみると、ユウリと喧嘩した あの時、オレはキルリアに、その喧嘩のことを話していた。


オレのことを“大嫌い”と言い放った、悲しそうなユウリの表情は、今でも覚えている。

ユウリに酷いことを言ってしまい、落ち込み沈んでいたオレの前に姿を現したのが、このキルリア。


キルリアは“感情ポケモン”と呼ばれる分類で、頭のツノで他人の感情を感じ取ることが出来る。

楽しい感情や嬉しい感情を感じ取ると踊り出すと言われているほど、前向きな感情を好むポケモンだ。



そんなキルリアが、オレの前に現れてくれて。

前向きとは程遠い感情のオレこのとを、慰めてくれて。



そして今、こうしてオレを、奮い立たせてくれて――!


 ▼ 889 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/17 02:19:08 ID:NQhADzFk [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「キルリア……、オレ、諦めたくない……!」

 キルリア 「!」

 マサル 「ユウリに酷いことしたオリーヴは許せない! だから1対1のバトルしてるのに、降参なんて絶対にしたくない!」

 キルリア 「きるっ!」

 マサル 「だから、もし……」


もし、キルリアが最後まで、オレの味方をしてくれるのなら。


 マサル 「キョダイダストダス相手で、勝ち目は薄いかもしれないけど……」


オレのドラパルトとエースバーンを容易くダウンさせた、オリーヴのキョダイダストダスは、見るからに強敵だけど。


 マサル 「キルリア。オレに力を、貸してくれないか」

 キルリア 「るりっ!」

 マサル 「オレと一緒に戦ってくれないか。ユウリのためにも、オレ、絶対に諦めたくないっ!」

 キルリア 「きるるー♪」


オレの決意を聞いて、嬉しそうにクルクルと舞ったキルリアは――。





  ― カッ!





 マサル 「えっ!?」



暖かく、美しく、光り輝きだした。


小さな体はスラリと伸びて、ドレスを纏っているかのように。

感情を感じ取る赤いツノは、アクセサリーのように、胸元に。

幼さ残っていた可愛い顔は、凛とした美しい大人の雰囲気に。


 マサル 「進化……、サーナイト!」

 サーナイト 「さぁぁぁな♪」

 ▼ 890 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/17 02:21:30 ID:NQhADzFk [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

まさか、今このタイミングで、進化するなんて。

絶体絶命、勝てる望みなんて僅かしかなかった このタイミングで、進化してくれるなんて。



 オリーヴ 「……ふーん。そういうこと。絆を見せつけてくれちゃって。それで勝とうってことかしら?」


オリーヴが つまらなそうに口を開く。

なんだかんだで進化が終わるまで待っててくれたことは有難い。その辺の良心は残ってるってことか。


 オリーヴ 「確かにキルリアとサーナイトじゃ能力差は歴然だけど……、キョダイダストダスに勝てるなんて思わないことね!」



確かに、キョダイダストダスは強敵だ。

サーナイトに進化したからと言って、格段に有利になると言う訳では無い。むしろ、まだ劣勢だ。


 マサル 「なぁ、サーナイト」

 サーナイト 「さな?」

 マサル 「応えてくれたのか? オレの気持ちに?」

 サーナイト 「なっ」 ニコッ

 マサル 「……そっか。そっか! ははっ!」


けどそんな不安も、進化したサーナイトの笑顔を見ると、どこかへ吹っ飛んでしまう。

幼さは無くなり凛とした雰囲気になったけど、キルリアの面影を残し、見ているオレまで笑顔にしてくれる。


 マサル 「立派に進化しやがって。そのペンダントも、よく似合ってるな」

 サーナイト 「さななっ♪」


サーナイトに進化したことで、日中プレゼントしてあげたペンダントが、より美しく際立つ( >>292 )。

ペンダントにおさまる綺麗な珠は、月明かりを反射して静かに光り、まるで眩しい笑顔のサーナイトに同調しているかのようだ。

 ▼ 891 カンプー@でんせつのメモ1 22/07/17 12:12:14 ID:wR66SV6Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
age
 ▼ 892 ョロトノ@エムリットのはね 22/07/17 12:53:53 ID:SGRIR5Ww NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 893 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/18 21:25:32 ID:BevILAco [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 カルム 「そのペンダント……!」



と、カルムさんが声を上げ、オレの元に駆け寄ってくる。


見ると、残り1体のダイマックスしたキテルグマは、ほとんど虫の息。

カルムさんが離脱しても、あとはレッドさんとトウコさんで十分という判断だろう。


 マサル 「キルリア……じゃなくて、サーナイトが拾ってきてくれたんです。綺麗な珠なのでペンダントに改造して」

 カルム 「それサーナイトナイト! メガストーンだ!」

 マサル 「えっ……これが!? メガシンカさせる!?」


この珠がメガストーン……。

水晶か結晶の類だと思ってたけど……、そうか、あの時キルリアが拾ったのは、サーナイトナイト、自らを強化するアイテムだったのか。

中心に緑とピンクの模様があって、キルリアに似合う色合いだと感じたのも当然ってことか。



 カルム 「これ、使ってくれ」

 マサル 「これは……」

 カルム 「メガリング。キーストーンが嵌めこまれてる」


カルムさんから渡されたのは、黒い光沢のある、腕に嵌めるリング。

その中心には虹色に輝く珠――キーストーンが埋め込まれていて、なるほど、これがメガシンカを引き起こす道具なのか。


 カルム 「このリングのキーストーンと、サーナイトが持ってるメガストーン。ポケモンとトレーナーの強い絆が共鳴することで、メガシンカが発動するんだ」

 マサル 「ポケモンとトレーナーの、強い絆――」
 ▼ 894 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/18 21:26:28 ID:BevILAco [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

強い絆――ね。


オレとサーナイトに、果たして“強い絆”があるのだろうか。

出会ってまだ1日ちょっとしか経っていない。ゲットした理由はポケモンセンターで手当てするためだから、、サーナイトの本位とは言えないはず。


でも、キルリアは。サーナイトは。


普通なら前向きな感情を好むはずなのに、暗く沈んだ感情のオレの前に現れてくれた。

オレのことを助け、慕って、懐いてくれた。

肝心な時に何も出来ない、弱いオレに、寄り添ってくれた。



 マサル 「サーナイト!」

 サーナイト 「さなん!」



面白い。

確かめてやろうじゃないか。

出会ったばかりのオレとサーナイトが、どこまで共鳴できるか。

サーナイトが、どれだけオレのことを信じ、懐き、ついて来てくれるのか。



ユウリのために、絶対にオリーヴに勝ちたいという、オレの想い。

こんなオレのことを慕ってくれている、サーナイトの純粋な想い。

そんな純粋なサーナイトを信じ、全てを託そうとするオレの想い。



それらの想いがどれほど大きく、強く、揺るぎないものなのか、今ここで、証明してやろうじゃないか。



 マサル 「サーナイト! メガシンカ!」


 サーナイト 「さなぁぁぁぁ!」





  ― カッ!


 ▼ 895 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/18 21:28:14 ID:BevILAco [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

メガリングのキーストーンに触れると、稲妻のような黄色い光が放出する。

それに応えるかのように、サーナイトのメガストーンから青色の光が溢れだす。

2つの光は、導き合うように、惹かれ合うように、空中で1つに繋がって。


月夜の中、眩い光が、この ふざけたオボン栽培地を激しく照らす。

バトル中のレッドさんとトウコさんは思わず手を止め、既に全滅してしまったトウヤさんたちも、オレとサーナイトに注目している。


こんなに刺激的なのは、セミファイナルトーナメント以来かもな。

大勢に注目されるなか、大切なポケモンと共に、最高のバトルを繰り広げる――。



 マサル 「オレは! サーナイトと一緒に! 勝つ!!!」

 サーナイト 「なぁぁぁぁ!!!」



ドレスのような下半身は、さらにフワリと優雅に靡き。


感情を感じ取る胸の赤いプレートは2つに分かれ、リボンのような、ハートのような。まるで彼女の心が実体化したかのごとく。


頬から続く白い飾りは、凛としたサーナイトの表情をキリッと引き締め優雅さを醸し出し。



 マサル 「これが……、メガサーナイト!」

 メガサーナイト 「さなん!」


能力を大幅に上昇させる、進化を超えた進化、メガシンカ。

それらは一派的に、溢れ出るパワーが具現化したかのごとく、厳つく、恐ろしい容姿に変化するポケモンが多いと聞く。



でも、メガサーナイトは――。



 マサル 「とっても綺麗だよ、サーナイト」

 メガサーナイト 「さな♪」



まるでウェディングドレスを纏ったかのように、綺麗で、美しく、魅力的だった。


 ▼ 896 イキング@あくのジュエル 22/07/18 21:33:09 ID:gR7Ij6Ko NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いいぞ
 ▼ 897 ガルガン@スピアナイト 22/07/21 13:08:11 ID:G6qMIi/o NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
しえん
 ▼ 898 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/22 00:18:51 ID:6ecwPdvo [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 オリーヴ 「面白いじゃない。メガシンカとキョダイマックス。どっちが強いか確かめようじゃないの」

 マサル 「臨むところだ!」 


メガシンカとキョダイマックスの力比べ――。

けど、いくらメガサーナイトとは言え、キョダイダストダスの攻撃に何発も耐えられるとは思えない。

一方キョダイダストダスも、ドラパルトとエースバーンの攻撃で、ある程度は体力が削られている。


短期決戦――、勝負は一瞬で決まる。



 オリーヴ 「“キョダイシュウキ”よ!」

 キョダイダストダス 「■※※▼※▲▲■━━━!!!」



オリーヴも それを理解してか、いきなり大技で攻め込んでくる。

“キョダイシュウキ”、土色の濁流が溢れ、メガサーナイトを狙い噴出――。


 マサル 「“テレポート”! 背後を取れ!」

 メガサーナイト 「なっ!」 シュンッ!


当てさせねぇよ。

こんなに美しいメガサーナイトに、汚いワザを受けさせる訳には いかない。


 マサル 「“サイコキネシス”!」

 メガサーナイト 「さなあああぁぁぁ!」 シュンッ!
 ▼ 899 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/22 00:19:28 ID:6ecwPdvo [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

姿を消したメガサーナイトは、一瞬のうちにキョダイダストダスの背後に移動する。

そして、こちらも大技、“サイコキネシス”を繰り出した。

両手をかざしたメガサーナイト、そこからキョダイダストダスに、直に強力な念力を送る。



 キョダイダストダス 「■※◆◆※■●━━━!?」

 オリーヴ 「振り解きなさい!」


 マサル 「させるなサーナイト!」

 メガサーナイト 「なぁぁぁぁ!」 ググッ



 キョダイダストダス 「●※※●■━━━◆◆※●●!!!」 クワッ!



念力に苦しんでいたキョダイダストダスだけど、自身を奮い立たせて“サイコキネシス”を振り解いた。

余程な力を使ったのか、振り解く余波で地響きのように大地が揺れ、キョダイダストダスの表情は険しい。


 マサル 「チッ……!」


メガサーナイトの攻撃は中断させられる形になったけど、逆に、そこまでしないと振り解けない攻撃と言うこと。

彼女のパワーは、キョダイマックスにも十分過ぎるほど通用していると言うことだ。


 オリーヴ 「良いわよダストダス! “ダイアース”で蹴散らしてやりなさい!」


土煙とともに迫りくる地割れ、“ダイアース”。

“テレポート”で回り込むか……、いや、同じ手が二度も通用するとは思えない。


 マサル 「向かい打て! “ムーンフォース”!」

 メガサーナイト 「さなっ!」



いま、夜中の何時だろう。

22時に決行したマクロコスモス潜入作戦、ユウリを救助して、ここオボン栽培地に駆けつけて……、少なくとも0時は まわっているはずだ。


深夜――、月が美しく輝く時間。

メガサーナイトは空を仰いで月夜からパワーを集め、胸元に凝縮すると、迫りくる“ダイアース”に向けて発射した。
 ▼ 900 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/22 00:20:00 ID:6ecwPdvo [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 オリーヴ 「無駄よ!」

 マサル 「甘く見るな!」


満月を凝縮したかのような、暖かな光を放つ“ムーンフォース”。

そのエネルギーの球体は、地面を割きながら迫りくる“ダイアース”と衝突、途端、激しい衝撃波が湧き起こる。



 キョダイダストダス 「●●▲■※▲◆◆━━━!!!」

 メガサーナイト 「さななっ――!!!」



2つの攻撃の威力は互角か、2匹の中心で拮抗し、バチバチと ぶつかり合い、周囲に衝撃波を放出し続ける。

行き場を失ったエネルギーは地面を大きく抉り、土埃を空に舞いあげ、ギチギチと重低音を発し、どちらも一歩も引かない。



そして とうとう空間が耐え切れなくなり、爆発を引き起こした。



 メガサーナイト 「さなっ……!?」

 マサル 「ぅぐっ!? 大丈夫かサーナイトっ!?」


互いに相手の攻撃を押し切ろうと本気を出していたのだから、発散するエネルギーは凄まじい。

爆風がメガサーナイトを襲い、しかし立ち込める爆煙で彼女の姿を確認することは出来ない。



 オリーヴ 「“キョダイシュウキ”!」

 キョダイダストダス 「■※※▼※▲▲■━━━!!!」



 マサル 「なにっ!?」


 ▼ 901 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/22 00:21:28 ID:6ecwPdvo [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

突如響いたオリーヴの声と、キョダイダストダスの雄叫び。

爆風で立ってるのも ままならないのに――と思ったが、キョダイダストダスの巨体なら、あの爆風でも体勢を崩すことは無かったのか。



 メガサーナイト 「な゙ぁぁぁぁぁぁっ!?」

 マサル 「サーナイトっ!?」



立ち込める煙の中、メガサーナイトの悲鳴が響く。


スラリとしたメガサーナイトは、爆風の影響をモロに受けてしまい、完全に無防備な状態。

そこに、キョダイダストダスの大技、“キョダイシュウキ”が直撃してしまった。

体勢を崩していたメガサーナイトが、これを避けるのは不可能。“テレポート”する暇すら与えてくれなかった。



 オリーヴ 「このまま終わらせるわよ!」

 キョダイダストダス 「※▼■■●※▲●▲━━━!!!」


 メガサーナイト 「な゙っっっぁぁ……」



煙が徐々に立ち消え、オレの目に入ってきたのは、膝をついて苦しむメガサーナイトの姿。

ゴミにまみれた茶色い毒液が、メガサーナイトの足元から噴き出し続け、彼女のドレスを汚していく――汚されていくのだ。オリーヴなんかに。あいつのポケモンなんかに……!



 マサル 「サーナイト……!」



何をしてるんだ、オレは?


サーナイトは、キルリアは、オレを守るために、オリーヴに立ち向かってくれた。


ユウリだってそうだった。

酷い拷問を受けたのに、オレに被害が及ばないよう、オレの名前を頑なに伏せて、自分だけが耐えて。


またオレは……、大切な存在を、傷付けちまうのか?

オリーヴの言う通り、オレは何も出来ない、肝心な時に役に立てない、弱い人間だって言うのかよ……!?


 ▼ 902 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/22 00:22:20 ID:6ecwPdvo [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 メガサーナイト 「さっ……さなぁ!」

 マサル 「サーナイト!?」


暗い感情に支配されかけた時、サーナイトの叫びが、オレの目を覚まさせる。

“キョダイシュウキ”を受けて辛いはずなのに、苦しいはずなのに、オレの感情を感じ取って、オレを正気に戻してくれた。



なぁ、サーナイト。

もし、こんな不安定な感情のオレを、まだ慕ってくれると言うのなら。

こんなに美しくて可憐なサーナイトに、とうてい つり合わないオレを、まだ支えてくれると言うのなら。



 マサル 「……負けてたまるか! いけるかサーナイト!?」

 メガサーナイト 「さななぁ!」 コクッ



勝ちたい。勝たせてやりたい。勝って見せたい。

サーナイト、オレはお前と、勝利を掴みたい……!



 マサル 「“サイコキネシス”!」

 メガサーナイト 「ざな゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁぁぁぁああぁっぁぁぁぁぁぁ!!!」 カッ!



ひときわ大きく叫んだメガサーナイト。

それは、覚悟の表れなのか、自身を奮い立たせる おまじない なのか。


限界をむかえているはずのメガサーナイトは、カッと目を見開くと、噴出する毒液に逆らうように両手を前に突き出す。

そして次の瞬間、キョダイダストダスの巨体に異変が。



 キョダイダストダス 「■※◆◆※■●━━━!?」

 オリーヴ 「……ダストダス!?」
 ▼ 903 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/22 00:23:19 ID:6ecwPdvo [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

キョダイダストダスの体を、青い光が包み込む。

メガサーナイトが繰り出した“サイコキネシス”の念動力。

彼女の念じる精神の力が、キョダイダストダスの巨体を全て包み込むほどの質量となって具現化しているのだ、



 キョダイダストダス 「◆※●■◆◆━━━」



効果は抜群。

キョダイダストダスの体がグラリと揺れたかと思えば、“キョダイシュウキ”の威力が弱まる。



 マサル 「今だ攻め込めぇぇぇ!」

 メガサーナイト 「なあああっぁあぁぁぁぁぁぁ!!!」



進化を超えた進化、メガシンカ。

自身の能力を限界突破させる、ポケモンの神秘、究極の攻撃。

そう考えると、ダイマックスよりも凄いことなのかもしれない。巨大化せずとも、ダイマックスに匹敵する威力の大技を放てるのだから。


オレに懐いてくれたキルリアは、サーナイトに進化して、メガシンカを遂げて。

オレの感情にシンクロして、不利な状況を打破してくれて。無茶な指示に応えてくれて。オレを信じて突き進んでくれて。



ありがとう、サーナイト。


オレ、お前のこと、大好きだ。



 ▼ 904 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/22 00:24:28 ID:6ecwPdvo [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



――なんて心の中で思った途端。



 メガサーナイト 「さななっ♪」



サーナイトの嬉しそうな声。それと ほぼ同時に。



 キョダイダストダス 「※━━━◆━━※━」



キョダイダストダスの巨体が、地面に崩れ落ちた。


ゴミの山の崩落――とでも言うべきか。バキバキと周囲を切り裂く轟音とともに、その巨体は崩れ散った。



地に横たわる巨体から赤い光が発散したかと思えば、そこに居たのは、キョダイマックスが解除された、普通のダストダス。

ピクリとも動かない、戦闘不能。





勝ったんだ、オレたち。


オリーヴに、キョダイダストダスという強敵に、オレとサーナイトたちは、とうとう勝ったんだ!




 ▼ 905 リミアン@けいけんポン 22/07/22 00:25:16 ID:8yRQC.3g NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ついにマサルが勝ったんだ!
 ▼ 906 ネコ@ぬまのシズメダマ 22/07/23 00:02:08 ID:bSd6eBt6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
やったぜ、後は念願のユウリとエッチするだけだ
 ▼ 907 ナバァ@かおるキノコ 22/07/23 00:07:41 ID:/XDcwNn2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
頑張れ
 ▼ 908 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/24 02:30:52 ID:PQfgmVZc [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 オリーヴ 「戻りなさいダストダス。よく戦ったわね」


オリーヴはダストダスをボールに戻すと、はぁと溜め息をつく。

キレそうな顔は ひとまず落ち着き、普段通りのクールな表情に戻っていた。



 オリーヴ 「私の負けね。良いバトルだったわ」

 マサル 「無制限のダイマックス使っといて良いバトルとか、笑わせんな」

 オリーヴ 「そうね。でもメガシンカには勝てなかった――。ジムチャレンジにメガシンカを導入したら、もっと面白くなりそうね」


ダイマックスの件はズルだけど、なんだかんだでオリーヴも、バトル自体は楽しんだような印象を受ける。

こんな犯罪に手を染めなければ、これからも優秀な秘書として生きていけたのにな。



そんなことを考えていると――。



 ダイマックスキテルグマ 「■■※■●◆◆━━※━!?」



背後で、ダイマックスしたキテルグマの悲鳴。直後、地面に崩れ落ちる轟音。


 レッド 「ふぅ。よくやったぞピカチュウ、フシギバナ」

 ピカチュウ 「ぴっか!」

 フシギバナ 「ばぁな」


振り返ると、最後のキテルグマが、戦闘不能になっていた。

地面に横たわる、グソクムシャとキテルグマの群、おおよそ20体。高級オボンを与える見返りに、この栽培地の見張りをさせていた、高レベルの野生ポケモンたち。

最後はレッドさんのポケモンしか残らなかったけど、20体ものダイマックスしたポケモンたちに、レッドさんたちは見事、勝利したのだ。
 ▼ 909 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/24 02:31:25 ID:PQfgmVZc [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ヒビキ 「やっぱりレッドさんは凄いです!」

 コトネ 「うん。レッドさんが来て、一気に形成逆転したもんね」

 ユウキ 「ハルカたちも、上手くやってると良いけどな」

 ヒカリ 「大丈夫ですよ。マサルさんたちが来たと言うことは、マクロコスモス本社の方は解決済みと言うことです」

 コウキ 「みんなで掴んだ勝利ってことか」

 トウヤ 「トウコさんも良い戦いっぷりでしたね。最後はレッドさんの援護に徹していましたし」

 トウコ 「まぁ、レッドさんの方が戦力は上だしね」

 キョウヘイ 「トウヤ先輩も格好良かったですよ」

 メイ 「うん、トウコ先輩、惚れ直しちゃったんじゃないですか〜?」

 トウコ 「ちょっと黙ってなさい ///」

 カルム 「マサルのバトルも凄かったね。初めてのメガシンカ、メガサーナイトと心を通わせて」

 ヨウ 「感動しました。マサルさんとサーナイトの絆!」

 ミヅキ 「うんうん! 思わず見入っちゃうバトルでしたよね!」


 マサル 「……へへっ。ありがとうございます、みなさん!」



オレたち皆で掴んだ勝利。

高級オボンの違法栽培疑惑、ポケモンの細胞を使った違法薬物による栽培を解明するという目的のために集まった、オレたち。

マクロコスモス本社ではヒヤっとする場面もあったけど、こうして勝利を掴めたのだ。


それはある意味、怖いもの知らずだから成せたことだと思う。

マクロコスモスはガラルの大企業。警察にも圧力を掛けられる強大な組織に立ち向かうなんて、無茶にもほどがある。


でもオレたちは、ポケモンを傷付けることが許せなかった。

それを解明しようとしたユウリを拉致監禁したことが許せなかった。


同じ志を持った、総勢21人の若いトレーナーたち。

ポケモンのことが大好きだからこそ、恐怖より正義を貫いて、勝利することができたのだ。
 ▼ 910 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/24 02:32:03 ID:PQfgmVZc [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 社員1 「オリーヴ様!」

 社員2 「お待たせしました。コレでキテルグマたちを復活させます!」

 オリーヴ 「えぇ、頼んだわ」



突然、スーツを着た男2人が現れた。

マクロコスモスの社員、オボンの違法栽培を知るオリーヴの手下であることは間違いない。


 マサル 「っ!? なんだお前ら!?」

 レッド 「それ……“げんきのかたまり”だな!」


けんきのかたまり――。

こいつら、せっかく倒したキテルグマたちを回復させるつもりか!?

皆で倒した強力なダイマックスの群を、また復活させるって言うのか!?


 マサル 「やめろ! 負けを認めたんじゃねーのかよ!?」

 オリーヴ 「アンタとのバトルは私の負け。でもね、私には やらなくちゃ いけないことがあるの」

 マサル 「は?」

 オリーヴ 「マクロコスモスを存続させて、委員長の戻って来る場所を守る」

 マサル 「戻ってくる場所……、出所したらってことか」

 オリーヴ 「委員長が立ち上げた、マクロコスモスという大企業。それを守ることが、秘書であり副社長であった私の使命なのよ!」

 マサル 「だから……そんなことのために! 沢山のポケモンたちを傷付けて! 違法なオボンを作ってたのかよ!?」

 オリーヴ 「黙りなさい! 委員長は私の研究を評価し、私を認めてくれた。今度は私が委員長を救う番なのよ!」


オリーヴのやつ、完全に間違った使命感に洗脳されている。

確かにマクロコスモスは、子会社であるダクマフルーツの『無農薬栽培オボンの実<贈答用一級品>』の売れ行きが好調で、経営が改善しつつあると聞いた。

ローズ委員長のせいで経営が傾き始めたマクロコスモスを、オリーヴは なんとしても立て直したいんだろう。


でもだからって……、もっと他にやり方があるだろ!?

 ▼ 911 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/24 02:32:59 ID:PQfgmVZc [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ダイマックスキテルグマ 「■※●■■◆━━━!」



そうこうしているうちに、キテルグマが1体、回復し、ダイマックスする。



 レッド 「チッ! 復活させやがった!」

 ヒビキ 「せっかく みんな倒したのに……」

 トウコ 「第二ステージとは厄介ね。トウヤ、げんきのかけら とか持ってない?」

 トウヤ 「ありますが、2つだけです」

 ヒカリ 「私は げんきのかたまり が3つです」



これは本格的にヤバいぞ。

いま戦えるのは、レッドさんのピカチュウ、フシギバナ、カビゴンと、オレのサーナイト、計4体。

それプラス、5体を回復できるけど、それでも戦力は9体分。

このままキテルグマたち20匹みんな回復されたら、とてもじゃないけど手に負えない。



どうすれば……!?










 *** 「リザードン、“だいもんじ”だ!」

 リザードン 「ばぎゅあ!」


 ※※※ 「行くぜフライゴン! “ドラゴンクロー”!」

 フライゴン 「ふりゃぁい!」


 ▼ 912 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/24 02:33:57 ID:PQfgmVZc [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

その時、どこからともなく聞こえてきた、2つの勇ましい声。

あたりを見回し、少しして、それが上空から聞こえてきた声だと理解する。



 ダイマックスキテルグマ 「◆●●※■■━━━!?」



大の字に拡散する爆炎が、キテルグマの顔面に。

低空を滑空する新緑のドラゴンの鋭い爪が、キテルグマの足に。

この強力な奇襲を喰らい、ダイマックスキテルグマはバランスを崩し、その場に倒れる。



 ホップ 「マサルー! 待たせたな!」

 ダンデ 「よく戦ったぞみんな! あとはオレたちに任せてくれ!」

 キバナ 「オレ様のナックルシティで随分と好き勝手してくれたみたいだなぁ、マクロコスモスさんよぉ?」



リザードンに乗った、ダンデさんとホップ。フライゴンに乗った、キバナさん。

これ以上ない援軍が、颯爽と現れたのだ。



 オリーヴ 「あいつら……!」

 社員1 「げんきのかたまり は大量にある。早くキテルグマたちの復活だ!」

 社員2 「あぁ、急ぐぞ!」



 キバナ 「させねぇよ! 出てこいジュラルドン、“スチーンエッジ”!」

 ジュラルドン 「じゅぁぁぁぁぁ!」 ドドドッ!



 社員1 「うぉっ!?」

 社員2 「こわ……」



キバナさんのジュラルドンガ繰り出した“ストーンエッジ”。

尖った固い岩が、マクロコスモス社員を取り囲むように地面に突き刺さり、行動を封じ込めた。

人に当たれば命が危ない“ストーンエッジ”を、なんの躊躇いも無く、あんなに的確にコントロールできるなんて……!
 ▼ 913 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/24 02:34:38 ID:PQfgmVZc [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ホップ 「マサル! みんな! 遅くなってごめんだぞ」

 マサル 「……へへっ。どこまで探しに行ってたんだよ〜」

 ホップ 「アニキ、ソニアの学会を見に行ってたみたいでさ。ついさっき、ようやく帰って来たんだ」

 ダンデ 「はははっ、すまない。一応 修行の身だからな。マスタード師匠に黙って出かけてたって訳だ」

 キバナ 「ったく。方向音痴のクセに1人で行くから迷うんだぞ」

 ダンデ 「大丈夫だ。ちゃんとリザードンが道を覚えていてくれたからな!」

 リザードン 「………」 ジトー


ダンデさんらしいと言えばダンデさんらしいな、まったく。

それと、キバナさんも来てくれたと言うことは、この事件は今後、それなりに世間に知られることになると思う。

警察やマスコミを黙らせる影響力を持つマクロコスモスとあっても、ダンデさんとキバナさんの人気・影響力には敵わないはずだ。


 ダンデ 「とにかく! お前たち、よく頑張った! あとは大人のオレたちに任せてくれ」

 キバナ 「そうだそうだ。ブルーちゃんたちはナックルスタジアムに案内したからな。お前らもスタジアムに行っときな」

 ダンデ 「ホップ、みんなをスタジアムに案内してあげてくれ」

 ホップ 「おう!」



あとは大人に任せて――か。

マクロコスモスを前に大人たちじゃ頼りないからって、オレたち若いトレーナーが集まった訳だけど、やっぱり最後は大人の出番が必要だ。

ダンデさんやキバナさんは、オレたちなんかより ずっと人生経験があって、こういう時の最善の対処法も分かっているはずだ。


もしかしたら。

素直に大人を信じて、博士たちやジムリーダー協会に前面に動いて貰っていたら、なにか違う結果になっていたかもしれない。


けどまぁ、ユウリを救出できた訳だし、結果オーライかな。


 ▼ 914 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/24 02:35:41 ID:PQfgmVZc [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 オリーヴ 「……ふふっ。終わりね。終わりなのね、これで」

 ダンデ 「アンタのことは気の毒に思うが、だからと言って、許されることじゃない。きっちり捜査させて貰うからな」

 オリーヴ 「えぇ。もう諦めたわよ」



オリーヴのことは、許せない。

高級オボンを違法栽培したこと、違法な農薬を作るのに沢山のポケモンを傷付けたこと、ユウリを傷付けたこと。絶対に許すことは出来ない。


でもそれは、オレが裁くことじゃない。

そこはしっかり、大人たちに任せるとするかな。



 マサル 「じゃあ皆さん、ナックルスタジアムに……」

 ホップ 「それなんだけど、マサルは――」





共に困難を乗り越えた仲間たちは、ナックルスタジアムへと向かった。





一方オレは。

ホップとレッドさんたちの強い勧めで、ユウリの居るポケモンセンターへと足を運んだ。



これからオレは、2人だけで、ユウリと再会する。





 ▼ 915 クホーク@ガラナツのえだ 22/07/24 12:05:48 ID:bgQoH8gk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スチーンエッジ>>912
 ▼ 916 ルーグ@ふるさとマフィン 22/07/24 20:07:37 ID:TYvMn8u. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 917 ャラランガ@ゆきだま 22/07/24 20:17:02 ID:2H32Z4XM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
久々にきたら一気に進んだな
 ▼ 918 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/25 23:05:38 ID:/MnIEmDo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 ブルー 「待ってたわよ」

 マサル 「ブルーさん?」


ナックルシティのポケモンセンターに着くと、エントランスにブルーさんの姿が。

どうやらオレのことを待っていたようだ。


 ブルー 「マサルが来たってことは、オボン栽培地は片付いたようね」

 マサル 「はい。ダンデさんとキバナさんが来て、一件落着です」

 ブルー 「私たちも会ったわ。マクロコスモス本社にも、これから捜査が入るらしいわよ」

 マサル 「一安心ですね、警察が動くようで。ところで、セレナさんや、カケル君たちは……」

 ブルー 「みんな無事よ。今はキバナさんに言われて、ナックルジムに行ってるわ」

 マサル 「良かった……。ブルーさん、色々とありがとうございました」

 ブルー 「なに言ってんのよ。マサルが機転を利かせてくれたお陰で、私たちは捕まらなかったのよ。お礼を言うのは私たちの方よ」

 マサル 「いえいえそんな」

 ブルー 「それよりマサル。早くユウリの所に行ってあげなさいよ」

 マサル 「はい……」

 ブルー 「ユウリは301号室よ。それだけ伝えたかったから」

 マサル 「301号室……、オレが行って、大丈夫ですよね?」

 ブルー 「はぁ……。マサル、アンタ もうちょっとユウリの気持ちとか考えた方が良いわよ?」

 マサル 「えっ?」

 ブルー 「少なくともユウリは、マサルに会いたがってるわ。……喧嘩したみたいだけど、いつまでも気にしてちゃダメよ」

 マサル 「それは……」

 ブルー 「まぁ、あとは2人で話し合うことね。じゃあ私もナックルジムに行くから。しっかりね」 ポンッ

 マサル 「あっ、ありがとうございました!」


ブルーさんはオレの肩をポンと叩くと、ナックルジムの方へと駆けて行った。


オレとユウリ、2人で話し合うこと――か。

ユウリはオレに会いたがってるってのも、事実なら嬉しいことだけど、何を話せば良いんだろう。

マクロコスモスが絡んだ この大騒動に巻き込まれ、ユウリを危険な目に遭わせてしまったオレは、いったいどんな顔で、ユウリに会えばいいんだろう。


 ▼ 919 ランセル@こおりのいし 22/07/25 23:07:50 ID:wi9INFWE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ついにマサユウのイチャイチャが見れる
 ▼ 920 ルミル@ルガルガンZ 22/07/25 23:10:32 ID:lMxAQir2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴム大量に用意するんだ
 ▼ 921 ルビル@ハイパーボール 22/07/25 23:10:45 ID:.FZ.3NIY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ここのダンデはカッコいいな
 ▼ 922 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/31 22:23:26 ID:mRr.ZA32 [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 ― コンコン



 ― ガチャッ



 ユウリ 「ぁっ、マサル……」

 マサル 「ごめん、こんな遅くに。寝てたか?」

 ユウリ 「ううん、大丈夫。入って」

 マサル 「あぁ」


ユウリに促され、部屋に入る。

ここは病室ではなく、普通の宿泊部屋。と言うことは、ユウリに怪我がないようで一安心だ。


ポケモンセンターには、トレーナーが安価に宿泊できる部屋が用意されている。

ビジネスホテルのシングルルームと造りは ほぼ同じで、狭い室内にベッドと机、椅子が置かれ、ユニットバスが付いている。


オレとユウリは、その狭いベッドに腰を下ろした。



 マサル 「怪我とかは……大丈夫か?」

 ユウリ 「うん。暴力とか、そういうのは無かったから」


ユウリは、備え付けの簡素な浴衣を纏っている。

白地にモンスターボールの柄が入った、ポケモンセンターの浴衣。その薄い生地は、ちょっと帯を引っ張れば簡単に肌蹴てしまいそうだ。


 マサル 「あの……、ごめん、ユウリ。そのっ……」


 ユウリ 「……クスッ。マサル、泥だらけだね」

 マサル 「あっ」


ユウリに言われて、自分の体が土や泥で汚れていたことに気付く。

それだけ激しいバトルを繰り広げていた証拠だし、汚れを気にする余裕すら無かったことの証拠でもある。

マクロコスモスの警備員の制服を着たままで助かった。
 ▼ 923 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/31 22:25:15 ID:mRr.ZA32 [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「シャワー浴びなよ。予備の浴衣もあるからさ」

 マサル 「そうか? じゃあ、そうさせて貰うよ」

 ユウリ 「うん」







これまたユウリに促され、オレはユニットバスに入った。



ダメだな、オレ。ユウリに言われたままで。しっかり謝らないといけないのに。


シャワーを浴びながら、自分の不甲斐なさを痛感する。


シャワーを使わせてくれたユウリには感謝しないとな。心を落ち着かせる時間を与えてくれた訳だもんな。







浴衣を着てユニットバスを出る。

ユウリはベッドに座って待っていてくれた。


 ユウリ 「さっぱりしたね」

 マサル 「あぁ。ありがとな」

 ユウリ 「ふふっ。お揃いの浴衣だね」

 マサル 「そうだな」


ユウリは無邪気に笑う。

普段通りの彼女の姿。はたまた、辛いのを隠しているのか。

ひとまずオレも、彼女の隣、ベッドに腰を下ろした。
 ▼ 924 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/31 22:26:58 ID:mRr.ZA32 [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「ブルーさんから聞いたよ」

 マサル 「えっ?」

 ユウリ 「マクロコスモスに潜入して、マサル、大活躍だったんだね」

 マサル 「いや、オレはブルーさんたちに頼りっぱなしで」

 ユウリ 「ううん。マサルが機転を利かせて、バレちゃった部長の仲間のフリしたんでしょ? それが無かったら捕まってた〜って。ブルーさんもセレナさんも、マサルのこと すっごい褒めてたよ」

 マサル 「まぁ……な。危ない賭けだったよ」

 ユウリ 「マサルは私と違って頭が良いんだから。もっと自信持ちなよ。ねっ?」


そう言って微笑むユウリに、少しだけドキッとする。

こんな状況になったにも関わらず、ユウリはオレのことを褒めてくれる。優しく接してくれる。笑顔を向けてくれる。

それがたまらなく嬉しかった。



 マサル 「ユウリ。本当に……ごめんっ!」

 ユウリ 「えっ……マサル?」

 マサル 「キャンプの時、オレがユウリに酷いこと言わなきゃ、こんなことにならなかったのに。オレ、ユウリに怖い思いさせちまって……、オリーヴたちに監禁されて。本当にオレっ、ユウリになんて謝ればいいかっ……!」

 ユウリ 「そんな! 顔を上げてよマサル!」

 マサル 「それにユウリ、スマホロトムのこと! オレの名前をずっと隠してくれて。そのせいで拷問みたいなこと受けさせちまって。オレなんかを守るためにっ……」

 ユウリ 「そんな全然! むしろ感謝してる! 私のこと、ちゃんと助けてくれたじゃん!」

 マサル 「けどオレっ!」

 ユウリ 「もぉ! ちょっとストップ!」 バッ

 マサル 「むぐっ?」


突然ユウリは、オレの口に手を当てる。オレの言葉を遮る。
 ▼ 925 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/31 22:29:37 ID:mRr.ZA32 [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「私の方こそ、ごめんなさい。マサルのこと、叩いちゃって」

 マサル 「そんなの……」

 ユウリ 「マサル、私のこと、心配してくれてたんだよね。怪我のこととか、無防備過ぎることとか。なのに私、自分がチャンピオンだからって、調子乗っちゃって……。マサルの忠告、ちゃんと聞いとくべきだった」

 マサル 「いや。あんなの忠告じゃないよ。怒鳴っちまって、オレ、あの時どうかしてた」

 ユウリ 「ううん。私もさ、マサルの気持ちとか、もっと考えるべきだった」

 マサル 「いやいや! そんなのオレが弱いだけで」

 ユウリ 「結局さ、マサルの心配を無視して、私1人で調査に行っちゃったのが発端だもん。マサルの言う通り、2人で調査してれば、こんなことには ならなかったと思う」

 マサル 「違う。オレの言い方が……、オレが怒鳴るとかじゃなくて、ちゃんとユウリを説得してれば、ユウリは1人で行くことは無かったんだ。オレなんだよ、悪いのは」

 ユウリ 「説得……か。その説得を遮っちゃったのは、私の方だよね」

 マサル 「ん? いや、それはオレが怒鳴ったから……」

 ユウリ 「ほら、あの時……、風でスカート捲れちゃって……///」

 マサル 「あ」

 ユウリ 「それで私、一方的にさ、テントに閉じこもっちゃって。マサルを叩いて、マサルのこと……大嫌いって」

 マサル 「いやーーーいや。けど。オレの方も、そのあとユウリに謝りに行くことも出来たんだ。それを、今はそっとして置こうって、自分に都合良いように判断しちゃってさ……」


 ユウリ 「……ふふっ。このままじゃ、お互い自分が悪いーって、終わんないよ」

 マサル 「ぁー、うん。確かにな」

 ユウリ 「終わりにしよ? 私、マサルと仲直りしたい」

 マサル 「オレも。ユウリとは今まで通りの関係に戻りたい」


 ユウリ 「今まで通り――か」


 マサル 「えっ?」

 ユウリ 「……ううん」


その時のユウリの表情は、何故か少しだけ、残念そうな雰囲気だった。

今まで通りの関係に戻る――、ユウリ的に、何か引っかかることがるのだろうか。

少なくともオレは、ユウリと、ホップと、ビートと、マリィと。同期組で仲良く過ごせる日常に戻ることが、何より嬉しいことなのに。
 ▼ 926 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/31 22:31:58 ID:mRr.ZA32 [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ユウリ 「……ねぇマサル」

 マサル 「ん?」

 ユウリ 「ありがとね。助けに来てくれて」

 マサル 「当然だろ。元はと言えばオレが……って、これじゃまた話が終わらなくなるか」

 ユウリ 「私さ。オリーヴさんに監禁されて、拷問……って言うか、その、マサルのこと喋らすように仕向けられて。本当のこと言うと、かなり、辛かったの」

 マサル 「ユウリ……」

 ユウリ 「縛られてさ。裸にされて。エッチな薬、飲まされて。体がカーって熱くなって。恥ずかしこと、いっぱいされちゃって……」

 マサル 「え? ぁ……ん? エッチな薬って……え? それ体とか大丈夫なのか?」

 ユウリ 「うん。濃度は違うみたいだけど、普通に売ってる薬だから」

 マサル 「なら心配ないけど……」

 ユウリ 「でも、私の体、どんどん熱くなって、どんどん変になって。辛かったって言うか……怖かった」

 マサル 「そっか……」

 ユウリ 「思い返すと……グスッ、ほんとっ、怖かった……ぅっ、グスッ」 ギュッ

 マサル 「えっ?」



ユウリは突然、オレに抱き付いた。



さっきとは打って変わって、弱々しく、細々と、言葉を発するユウリ。

これまでの辛かった記憶を思い出したのか、オレの肩に顔を埋め、背中に回した腕にギュッと力を込め、涙を流す。


本当に、相当、辛かったようだ。

オレなんかに すがる ほど、ユウリは辛く怖い思いをしたんだ。

こんなに泣いてしまうほど、ユウリの心は、限界を迎えてしまっていたんだ。
 ▼ 927 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/07/31 22:34:40 ID:mRr.ZA32 [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「大丈夫。もう大丈夫。全部終わったんだ。大丈夫だからな」 ギュッ

 ユウリ 「ぅっ……グスッ、ひっく、うん……」 ギューッ


なんとかユウリを安心させようと、オレはユウリを抱きしめ返す。

すると彼女は、それ以上の力で、オレのことをさらに抱きしめる。


肩に感じる湿り気が、どんどん増していく。ユウリは なかなか泣き止まない。

けど、今ここに居るのは、オレとユウリ、2人だけ。当事者同士、2人だけだ。


 マサル 「大丈夫だよユウリ。今なら どんだけ泣いても大丈夫。ユウリが落ち着くまで、ずっとこうしてるからな」 ギュッ

 ユウリ 「ひぐっ、ぅぇっ、グスッ、ぁりがとっ……」 ギュッ


こうやってユウリを抱きしめるのは、物心ついてからは、初めてのことだ。

細い体は、彼女が か弱い女の子であることを実感させられる。ガラス細工のように繊細な体。



ユウリは――。

ガラルチャンピオンは――。



こんなにも弱々しい一面を持っていた。

こんなにも弱々しいのに、ガラルチャンピオンに就き、人々の期待を背負い、プレッシャーに押し潰されないよう耐え、素の自分を出さずに、今日まで振る舞ってきたのだ。


いつポッキリ折れてしまっても、全然おかしくなかったのだ。

稀に見るバトルの腕前を誇るユウリは、それゆえに、チャンピオンと言う重圧と責任に、今日の今日まで、雁字搦めに縛られていたんだと思う。



凄いよ、ユウリ。それに偉い。

今まで一度も弱音を吐かずに、チャンピオンという職務を全うしてさ。



本当に凄いよ、ユウリ。




 ▼ 928 ティアス@はつでんしょキー 22/07/31 22:36:04 ID:ffAgjh7A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 929 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/04 21:19:22 ID:vnGQCeCI [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 ユウリ 「グスッ……んっ、えへへ。情けないとこ、見せちゃったね」

 マサル 「そんなことないよ。あんなに怖い思いして、それに耐え抜いてさ。オレだって泣いちまう」

 ユウリ 「そうかな」


少し落ち着いてきたのか、ユウリは泣き止み、オレの体から離れる。

何故かそれを名残惜しく感じる自分が居る。肌で感じる彼女の温もりを、もっと求める自分が居る。


 マサル 「それにユウリ、今までの無理も溜まってたんじゃないのか?」

 ユウリ 「えっ?」

 マサル 「チャンピオンって立場のプレッシャーとかあっただろ? ガラル中から期待されて。スポンサー絡みも面倒だし。プライベートも犠牲にしてさ」

 ユウリ 「……うん」

 マサル 「ユウリはバトル好きだから、楽しんでるとは思うけどさ。気付かないうちにストレス溜まってると思うぜ?」

 ユウリ 「うん」

 マサル 「あんまり無理するなよ。自分の体が一番だからな」


 ユウリ 「……マサルってさ、優しいよね」

 マサル 「ん?」

 ユウリ 「ありがとう。私のこと、心配してくれて」


そう言ってユウリは微笑んだ。

やっぱりユウリは笑顔が一番だ。泣き顔なんて似合わない。

スポンサーとの付き合いで作り笑顔が増えたユウリだけど、この自然な微笑みこそ、昔から見てきたユウリの素の姿だ。
 ▼ 930 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/04 21:20:49 ID:vnGQCeCI [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ユウリ 「ねぇ、マサル……」


すると不意に、ユウリとの距離がズイっと縮まってくる。

また肩に もたれ掛ってくるのか――、なんて考えた、次の瞬間。





 ユウリ 「……chu♡」


 マサル 「んっ……!?」





ユウリの唇が、オレの唇と、重なったのだ。





 ユウリ 「……えへへっ。私のファーストキス、マサルにあげちゃった ///」

 マサル 「ふぁ、ファーストキスって……」 ドキドキ


鼓動が早くなる。

あまりにも突然過ぎる予想外の出来事に、顔が、体が熱くなる。


 ユウリ 「私、マサルのこと好きだよ。優しいマサルが好き。ポケモン想いのマサルが好き。大好き ///」

 マサル 「あっ、あぁ……」 ドキドキ


上手く言葉が出てこない。

ホップやマリィ、ビートと同じように、良い友達関係を築いてきたつもりだったユウリが、オレのことを……好き?

頭の中がパンクしそうだ。


 ユウリ 「でもマサル、全然気付いてくれないんだもん」

 マサル 「……ごめん」

 ユウリ 「マサル、私のこと無防備だーって注意してくれたよね。マサルの前だから無防備なんだよ? 私の気持ちに、気付いて欲しかったから……///」

 マサル 「そうだったのか……」
 ▼ 931 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/04 21:22:50 ID:vnGQCeCI [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

確かにオレは、スカートなのに気にせず しゃがみ込むユウリを、無防備だと注意した。

でも考えてみると、そんな無防備な姿は、オレと2人きりの時にしか見なかったような気がしてきた。

それが実は、オレの気を引くため……?


 ユウリ 「好きだよ、マサル。今回のことで、ますます好きになっちゃったな ///」


ホップやブルーさんが言っていたことが、ようやく理解できた。

ユウリのオレに対する気持ちは、他人にはバレバレだったってことか。ビートやマリィも気付いてるのかな?

と言うより、オレだけが気付かなかったって、どんだけ失礼なんだよ、オレ……。



 ユウリ 「……返事、聞きたいな」

 マサル 「えっと……」


ユウリは静かに、オレの返事を待っている。

その透き通るような瞳で、オレのことを見つめながら。

少しだけ不安が入り混じった表情で、オレの返事を待っている。


 マサル 「ユウリのこと、今までそういう風に見たことなかったから……、その、正直、驚いてる」

 ユウリ 「うん」

 マサル 「ユウリのことは大切な友達で、それ以上の関係になるなんて、考えてもみなかった」

 ユウリ 「……そっか」

 マサル 「でもオレ、さっき……ユウリを抱きしめた時。ユウリが泣き止んで離れる時、なんか名残惜しかったんだ。もっとユウリを抱きしめていたいって……///」

 ユウリ 「ぁっ……///」

 マサル 「なんか、そのっ……! ごめん、上手く言えないんだけど、いま急にユウリを意識しちまって、正直、ユウリの顔を見るのも恥ずかしくって……///」 ドキドキ


しどろもどろなオレのことを、ユウリはどんな風に見ているのだろうか。

女の子に告白されて、こんなにテンパって、情けないにも程がある。それこそ、幻滅されても おかしくない。
 ▼ 932 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/04 21:24:24 ID:vnGQCeCI [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「……ふふっ。マサル可愛い」

 マサル 「なっ」

 ユウリ 「そっか〜。マサル、やっと私のこと意識してくれたんだ〜。可愛い〜」

 マサル 「うるさいなぁ。ユウリだって可愛いだろ!」

 ユウリ 「えっ……ふふっ。そう?」

 マサル 「ぁ」


うわぁ、なに言ってんだよオレ。

言い返すところソコじゃないだろ。確かにユウリは可愛いけど。


 ユウリ 「私ね、もっとマサルに意識して欲しい。もっと私のこと見て欲しいの」

 マサル 「ん……うん」

 ユウリ 「マサルは、私じゃダメ?」

 マサル 「ダメって?」

 ユウリ 「私が彼女じゃ……ダメかな?」


ユウリは上目遣いでオレのことを見つめる。

今まで見たことのない彼女の一面に、なんだかドキドキしてしまう。

ユウリのことを意識しだした途端に、ユウリの言動一つ一つが、たまらなく可愛く見えてしまう。



 マサル 「ダメじゃないよ。ユウリは明るくて、ムードメーカーで、あと……可愛くて。すっごい魅力的な女の子だと思う」

 ユウリ 「ホント?」

 マサル 「あぁ。けど、オレで良いのか?」

 ユウリ 「えっ?」

 マサル 「オレなんかが、チャンピオン・ユウリに相応しいかってことだよ。ユウリはメディアからも注目されてて、人間関係とかに気を遣わないと――」


 ユウリ 「もぉ……そういうのダメっ!」 ギュッ

 マサル 「うわっ!?」

 ▼ 933 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/04 21:26:17 ID:vnGQCeCI [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

オレの言葉を遮って、ユウリが抱き付いてきた。かなり強く。


 ユウリ 「もっと自分に自信を持ってよ。マサルの優しさとか、博学な所とか、ポケモン想いのこととか、私、ずっと見てきたんだから」

 マサル 「ユウリ……」

 ユウリ 「そんなマサルが、私は好きなの。誰が何と言おうと、私はマサルが好き……」

 マサル 「……ありがとう」 ギュッ


オレもユウリを抱きしめ返す。

細い体、温かく柔らかな感触、伝わってくる鼓動、すぐ近くで感じる吐息。


ユウリは、こんなオレのことを好きになってくれた。

彼女の好意に気付かず振る舞っていたオレのことを、ずっと前から。


それがとっても嬉しくて、気付けばオレは、ユウリのことを強く強く、抱きしめていた。



 ユウリ 「ねぇ、今度は不意打ちじゃ無くて、ちゃんとキスして欲しいなーって」

 マサル 「あぁ」


キスなんて、オレには まだ縁のないことだと思っていた。

好きな男女同士が交わす愛情表現、まだ彼女の居ないオレには、無関係なことだと思っていた。



 ユウリ 「んっ……ちゅっ」

 マサル 「ちゅっ……」



それが、今。

ポケモンセンターの個室の中、小さなベッドの上で、オレはユウリと、口付けを交わしている。

自分とは無縁だと思っていたキスは、ユウリと言う、見知った仲の女の子と、突然に訪れた。

 ▼ 934 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/04 21:28:00 ID:vnGQCeCI [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「ちゅっ……んちゅっ、れろっ」

 マサル 「んむっ……!?」


単なるキス――かと思いきや、ユウリがオレの口の中に舌を捻じ込んできた。

知識としては知っている。舌を絡め合う、大人のキス。


 マサル 「ちゅぶっ、れろっ、ちゅっ……」

 ユウリ 「んふっ、ちゅるっ、んちゅっ……///」


ユウリは、大人のキスを求めるほど、オレに好意を抱いているらしい。

ならオレも、そんなユウリの想いに応えてあげたい。

ユウリの告白には驚いたけど、オレの中で じわじわと、ユウリに対する想いが湧き上がってくる。


 マサル 「ちゅっ、れろちゅっ、んちゅっ……」

 ユウリ 「んっちゅ、ぺろっ、ちゅっ、ちゅむっ……」


舌を絡め合う。

唾液が混ざり合い、厭らしい音が響く。

その初めての感触に お互い夢中になり、呼吸が荒くなる。


 マサル 「はふっ、ちゅむっ、れろっくちゅっ……」

 ユウリ 「んっ、ふーっ、ちゅぷっ、れろん、んちゅっ……」


頭がボーっとしてくる。

体が熱くなる。

舌を絡め合うという行為が、こんなにも気持ち良いなんて――。



 マサル 「んちゅっ……ぷはぁ!」

 ユウリ 「ちゅっ……、はふっ、ふーっ、ふーっ……///」



どれくらい絡め合ったのか。だんだん息苦しくなってきて、口付けは終わりを迎えた。

ユウリは顔を真っ赤にして、その表情は蕩け、息を荒くして、オレのことを見つめている。

普段では決して見ることのできない、妙に色っぽいユウリ。そんな顔で見つめられたら、嫌でも意識しちまうじゃんかよ……。

 ▼ 935 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/04 21:30:49 ID:vnGQCeCI [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 マサル 「って言うかユウリ、浴衣……」

 ユウリ 「ふぇっ? ぁっ……///」


そこまで激しくキスした覚えは無いけど、一連の行為で、ユウリの浴衣は乱れていた。

帯が緩んで前が だらしなく肌蹴て、上手く乳首は隠されているものの、胸の膨らみ、おへそ、グレーのパンツが丸見えだった。

って言うかユウリ、ブラしてないのか?


 マサル 「ごめん」

 ユウリ 「……見たい?」

 マサル 「えっ?」

 ユウリ 「マサルになら、私の全部、見せてあげる ///」 スルッ


ユウリは、肌蹴た浴衣を直すでもなく、逆にスルリと帯を取り払う。

そして そのままベッドに寝ころぶと、浴衣を完全に肌蹴させ、滑らかな色白の体を露出させた。


 マサル 「おっ、おい……」 ドキドキ

 ユウリ 「えへへっ。男の子に裸を見せるの、マサルが初めて……///」


悪戯っ子のように微笑むユウリ。

まるで、オレを試しているかのよう。


オレだって男なんだから、そんなことされたら、理性も何もかも吹っ飛んじまうだろ。



 マサル 「ユウリ……」 ギシッ

 ユウリ 「っ……///」


オレは、寝ころぶユウリの上に跨り、その綺麗な裸を まじまじと 見つめる。

普段の服では気にしなかったけど、ユウリの胸は しっかりと膨らんでいて、ピンクの乳首は ぷっくりと その存在をアピールしている。

単なる友達だと思っていたユウリは、こんなにも女性らしく成長していたんだな――。


 ▼ 936 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/05 21:52:12 ID:6cAg8bHQ [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「……見るだけ?」

 マサル 「……は?」

 ユウリ 「触っても良いんだよ?」

 マサル 「ばかっ! そこまでは……!」

 ユウリ 「……ホント、マサルって真面目だね」

 マサル 「真面目とかそういう問題じゃ無くて」

 ユウリ 「今なら……、2人っきりだよ?」

 マサル 「だけどっ」

 ユウリ 「こんな雰囲気で手を出さないって、逆に女の子に失礼だけどなー」



失礼――、そうか失礼か。



抑えて来た理性が、とうとう弾け飛ぶ。

キスで気持ち良くなったことも、オレのリミッターを外すキッカケになった。

見知った仲の女の子が裸で誘惑してくる状況、オレは ここまで十分耐えたと思う。でも、もう限界だ。


 マサル 「……誘ったのはユウリの方だからな」 モニュッ

 ユウリ 「んっ……///」


オレは とうとう、ユウリの胸に触れた。


……柔らかかった。


オレも思春期の男子。ネットでアダルト動画を見たりする。

そういう女優と比べればユウリの胸は小さいけど、柔らかく、弾力があり、揉み心地は最高だ。
 ▼ 937 ンヤンマ@ハイパーボール 22/08/05 21:52:41 ID:Y6..UH8s [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
きたー
 ▼ 938 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/05 21:54:34 ID:6cAg8bHQ [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「すげぇ、ユウリ……」 モミモミ

 ユウリ 「ひゃぁっ、ふっ、ふーっ……///」


そしてなにより、ユウリから漏れる吐息が妙に色っぽくて、オレを興奮させる。

自分から誘っておいて、耳まで真っ赤になって甘い声をあげるユウリ。

オレのエロイ行為を抵抗なく受け入れてくれる――、オレは今、ユウリを独り占めしている。


 マサル 「……可愛いよ、ユウリ」 モミモミ…コリッ

 ユウリ 「ひぅっ!?」 ビクン!


胸を揉みつつ、その頂きで ピンと勃っている桜色の乳首を爪で弾いてみる。

するとユウリはビクンと反応する。突然の刺激に驚いたのか、甘い吐息は短い悲鳴に変わった。


 マサル 「こっちの方が気持ち良いの?」 クリクリコリコリ

 ユウリ 「ひゃっ、まっ……て、ちくびっ、だめっ……///」

 マサル 「そっか〜」 クリクリコリコリ


やっぱり乳首を弄られる方が気持ち良いのか、ユウリの反応が明らかに変わった。

ならオレは、乳首弄りにシフトする。摘まんだり、爪で弾いたり、小さな乳輪を円を描くように なぞったり。



 ユウリ 「ふぁぁっ、まっ、ちょっ、やだっ……っ〜〜〜///」

  ― ビクン!



するとユウリは、ひときわ大きくビクンと仰け反った。

声にならない悲鳴を上げて。可愛らしい顔を更に赤く染めて。寝ころぶベッドのシーツをギュッと握りしめて。


 マサル 「そんなに気持ち良いのか、乳首」 クリクリコリコリ

 ユウリ 「ゃっ、マサルっ! まっ……て、イッた! いまっ、イッたからぁ……///」

 マサル 「うん。可愛かった」 クリクリコリコリ

 ユウリ 「ふぁぁっぁばかっ、ばかぁぁぁ……///」

 ▼ 939 ラガラ@キラキラメール 22/08/05 21:55:02 ID:A50M2HG2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
うおおぉ!
 ▼ 940 ッギョ@チイラのみ 22/08/05 21:55:39 ID:Y6..UH8s [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
この時を待っていたんだ
 ▼ 941 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/05 21:57:18 ID:6cAg8bHQ [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

乳首だけでイッてしまったユウリ。

でもオレは、もう少しだけユウリの胸を、乳首を、触っていたい。弄っていたい。胸の感触を、もう少しだけ味わいたい。


 マサル 「良い。可愛いよ、ユウリ」 クリクリコリコリ

 ユウリ 「だめっ、やだっ……またっ、きちゃうっ……///」 ゾクッ


ユウリの恥ずかしがる反応を楽しみたい。

甘い喘ぎを聞いていたい。

気持ち良くて蕩けそうなユウリの姿を、ずっと見ていたい。


意地悪かもしれないけど、それがオレの本心。ユウリのことが、頭から離れなくなりつつある。



 マサル 「イッちゃいなよ、ユウリ」 クリクリコリコリ


 ユウリ 「ゃらっ、ぁっぁっ、ぁああぁぁぁぁぁっ……///」

  ― ビクン! ビクッ、ビクン……



ユウリは再度、大きく仰け反った。さっきより大きく。

乳首だけで2回連続でイケるなんて、女の子の体は気持ち良さに敏感なんだな。



 ユウリ 「はふっ、ふーっ、ふーっ、ふーっ……///」


息の荒いユウリは、ベッドに寝ころんだまま放心状態だ。

だらしなく口を開けたまま、どこを見ているのか目の焦点は合っておらず、乱れた浴衣を直す素振りも見せない。

浴衣は足元まで完全に肌蹴てしまい、色白のユウリの全身が露わになる。

女の子らしい滑らかな曲線美。呼吸に合わせて揺れる胸。細い腕と細い脚。旅で鍛えられた引き締まったウエスト。

どこを見てもユウリは綺麗で、オレは そんな彼女の虜になる。


 マサル 「ホント、可愛いよ、ユウリ」

 ユウリ 「んっ……///」


オレの言葉に、プイッと目線を逸らすユウリ。

下半身に目をやると、飾り気のないグレーのパンツは、アソコがグッショリと湿っていた。

 ▼ 942 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/05 22:02:53 ID:6cAg8bHQ [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ユウリ 「っ!? 見ないでよもぉ……///」

 マサル 「あっ、ごめん」


ユウリも濡れていることは分かっているらしく、オレの視線に気付いて顔を更に赤くする。

湿って色の濃くなったクロッチは、アソコに張り付き、クッキリと形が浮かび上がっていた。


 ユウリ 「……子供っぽいパンツって思ったでしょ」

 マサル 「いや、ユウリらしいなーって」

 ユウリ 「ばか。恥ずかしいんだから……///」

 マサル 「オレだって恥ずかしいよ」


 ユウリ 「私っ、こんなに濡れちゃってるの……、普通じゃないの」


 マサル 「普通じゃない?」

 ユウリ 「さっき話したでしょ? オリーヴさんに、エッチな薬、飲まされたって」

 マサル 「あぁ」

 ユウリ 「多分、まだ効果が残ってるんだと思う。私っ、マサルと会ってから、ずっとエッチな気分で……///」

 マサル 「えっ?」

 ユウリ 「キスして、裸見られて、おっぱい触られて、イカされちゃって……。私っ、今日おかしいの……///」

 マサル 「おかしいって……、大丈夫なのか? もしかしてオレ、マズいこと――」

 ユウリ 「……んしょ」


オレの言葉を遮るように、ユウリはベッドから起き上がる。

浴衣はスルリと滑り落ち、パンツだけのユウリが、目を潤ませながら、オレに迫る。


 ユウリ 「マサルっ、私っ、マサルのこと、大好きっ……ちゅっ」

 マサル 「んむっ……///」



そのままユウリは、オレにキスをした。



 ▼ 943 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/05 22:04:53 ID:6cAg8bHQ [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「はぁっ、はぁっ、れろちゅっ、んちゅっ……///」

 マサル 「んっ、ちゅぶっ、れろっ、ちゅるっ……」



舌を捻じ込み、舌を絡ませ、再び交わされる大人のキス。



 ユウリ 「ちゅるっ、んちゅっ……ハァッ、マサル、私っ……」

 マサル 「ちゅっ、れろちゅっ……、ユウリ?」


するとユウリは、枕の下に手を伸ばし、何かを取り出した。

ビニールに入った、薄いリング状のモノ――、それが何なのか、流石のオレでも知っている。


 ユウリ 「マサルと……、エッチしたい……///」

 マサル 「っ……///」



衝撃の発言だった。


ポケモンバトルとカレーが大好きで、前向きで、無邪気で、ちょっと抜けてる所があって。

無防備さを演じていたけど、エッチなことへの知識や興味なんて全然無いと思っていたユウリが――。



 ユウリ 「全部っ、オリーヴさんの薬のせいだよ……。私っ、体がウズウズしてっ、アソコがキュンキュン止まらなくてっ……///」

 マサル 「わっ、分かってる! いまユウリが異常なのは分かってる。だからこそ一旦落ち着こう」

 ユウリ 「無理かも。私、もう限界っ……、マサルあんなに おっぱい弄っておいて、今さらダメなんて酷いよっ……///」

 マサル 「それはそうだけど……。だいたい、なんでコンドームなんて持ってるんだよ!?」

 ユウリ 「ブルーさんが、くれたの。マサルが来る前」

 マサル 「ブルーさん!?」


えっ、あの人いったいなに考えてるの?

いや、集合場所がラブホテルって時点で普通じゃないとは思ったけど。

 ▼ 944 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/05 22:07:44 ID:6cAg8bHQ [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ユウリ 「マサルっ……、お願い。私っ、マサルに気持ち良くして欲しい……///」 シュルッ

 マサル 「おっ、おい……///」 ドキッ


するとユウリは、グレーのパンツを脱ぎ捨てた。

露わになった、ユウリのアソコ。初めて見る、女の子のアソコ。

うっすらと、本当に うっすらと毛が生えてるけど、プニッとした、綺麗なアソコだった。


 ユウリ 「これ、付けて、早く……」


ユウリは見るからに異常だった。

蕩けた表情で、呼吸を荒くし、そんな状態でオレにコンドームを差し出した。


 マサル 「って言うかユウリ本当に大丈夫か?」

 ユウリ 「大丈夫……じゃない。体っ、熱くてっ、マサルのこと見てると、すっごいエッチな気分になる……///」

 マサル 「なぁユウリ。オレとエッチしたいってのは、その薬のせいだろ? そんな状態で、一線を越えちまうのは……」

 ユウリ 「薬のせいかもしれない……けど! マサルのこと大好きって気持ちは本当だもん。だって私っ、マサルのこと考えながら……、一人でっ、ぉ、ぉなにぃ、しちゃったり……///」

 マサル 「っ……///」 ドキッ

 ユウリ 「お願いマサル……。私を助けるためだと思って……ね?」 ウルウル



 マサル 「……だぁぁぁーもぉぉぉぉぉー!」 バサッ!



反則だよユウリ。

その色っぽい表情! その色っぽい声!

しかも素っ裸で! 胸もアソコも何にも隠さないで!



それに、オレのこと考えながらオナってたって! 



オレの理性は、今ので完全に、完全に吹っ飛んだ。



 ▼ 945 ニャット@あまーいりんご 22/08/05 22:15:12 ID:Y6..UH8s [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最高
 ▼ 946 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 20:05:08 ID:bgEoPzAQ [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

浴衣を解き、トランクスも脱ぎ捨て、ユウリの目の前で全裸になる。


 ユウリ 「っ〜〜〜///」


オレのチ●コを見て、口に手を当て顔を真っ赤にするユウリ。

ユウリの裸を見て、乳首を弄って、大人のキスをして、オレのチ●コはダイマックスしている。その反応は当然か。


コンドームなんて初めて使うけど、チ●コの先端に被せ、クルクルっと根元の方に巻いていけば、案外簡単に装着できた。

これで準備完了だ。これがエッチ前の最終段階だ。



 マサル 「ユウリ……、本当に、良いんだな?」

 ユウリ 「うんっ。マサルとが良い」


ユウリはベッドに寝転がる。

もう前戯は十分だ。ユウリのパンツを見て分かる通り、ユウリは十分濡れている。



 マサル 「挿れるよ……」 ドキドキ

 ユウリ 「うん……///」 ドキドキ


  ― ヌプッ


 ユウリ 「っ……///」


  ― ミチミチッ……


 ユウリ 「ぃっ、ぁぁぁっ……///」



まさかオレの童貞が、ユウリで卒業することになるなんて。

オレは ゆっくりと、チ●コをユウリの中に押し進める。

ユウリの中は、しっかり濡れていて滑りは良いものの、狭くて少しずつしか進まない。

 ▼ 947 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 20:06:10 ID:bgEoPzAQ [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「大丈夫か?」

 ユウリ 「ぅっ、うん……」


  ― ズプズプッ……ズプッ!


 ユウリ 「ひぎっ……///」 ビクン!

 マサル 「はぁっ、はぁっ、全部、入ったぞ」 ドキドキ


オレのチ●コが、全部ユウリの中に入った。

その瞬間にユウリはビクンと反応し、軽くイッてしまったようだけど、その表情は どこか辛そうだ。


 ユウリ 「ハフー、フーッ、フーッ……、ぃっ……」

 マサル 「痛い? ホントに大丈夫か?」

 ユウリ 「ちょっと、痛い……。初めてのっ、痛さ……」


涙ぐむユウリと、オレは今、繋がっている。

アソコを見れば、滴る赤い液体。オレのチ●コが、か細いユウリの中を突き進んだのだから、痛みも当然だ。

オレはユウリの手を握り、ギュッと絡ませる。


 マサル 「落ち着いたら言って」

 ユウリ 「んっ……ハァッ、ハァッ、えっへへ……、私の初めて、マサルにっ、嬉しい……///」

 マサル 「っ……///」


ユウリの初めて――。

瞳を潤ませ、痛いはずなのに笑顔で言ったユウリは、最高に可愛くて たまらない。

こんなに可愛らしいチャンピオンと、オレは今、一つになっている。

 ▼ 948 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 20:07:15 ID:bgEoPzAQ [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「………」 ピシッ

 ユウリ 「ひんっ!?」 ビクッ


ユウリの乳首を、爪で弾く。

当たるか当たらないかギリギリくらいの位置で、何往復も。


 ユウリ 「ふぁっ、んっ、あぁっ……///」


続けて、乳輪をクルクルと爪で なぞる。乳首を弾く。乳輪をなぞる。

リズミカルに2つの刺激を与え続けると、小さな乳首はプクッと膨らみ、感じていることが分かる。



 ユウリ 「んふっ、ふーっ、ふーっ、ひゃぁぁぁ ///」

 マサル 「ユウリ、乳首、弱いんだね」

 ユウリ 「んっ、こんなのっ、むりだよぉ……///」

 マサル 「痛み、落ち着いた?」

 ユウリ 「ふぇっ? ぁ、んっ……うん。かなりマシになった、かな」


 マサル 「じゃあ……動くよ?」 ドキドキ

 ユウリ 「うん……」 ドキドキ


  ― ジュプッ


 ユウリ 「ああぁぁぁっ!?」 ビクン!

 マサル 「うぐっ!?」


一突き、たった一突き。

その途端、ユウリが悲鳴に近い甘い声を上げる。

そしてオレも、今まで経験したことの無いような気持ち良さに襲われる。


  ― ジュプッ、ジュプッ、ジュプッ


 ユウリ 「ひんっ!? ぁっ、ぁぁぁっ、んくぅぅっ……///」

 マサル 「はっ、はっ、これっ、ヤバい……」

 ▼ 949 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 20:08:21 ID:bgEoPzAQ [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ヤバい。本当にヤバい。

自分でオナるのとは大違い。生温かく、ぬっとりとチ●コに絡みつくユウリの中は、とんでもない気持ち良さ。


  ― ジュブッ! ジュプッ! ジュプッ!


 ユウリ 「っぁぁぁだめっ! まっ、イッちゃ……イッ、っっっぅぅぅ〜〜〜!」

  ― ビクン!

 マサル 「うっ……!?」



ユウリは固く目を瞑り、歯を食いしばり、オレの手をひときわ強く握り、絶頂を迎えた。

その瞬間、オレのチ●コを搾り取るかのように、ユウリの中で締め付けが強くなる。


 ユウリ 「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ……///」 ガクガク


ユウリは放心状態なのか、目の焦点が合わず、口をパクパクしながら小刻みに震えている。

初めてのエッチで絶頂した――、チ●コで絶頂させられたのは初めてなんだから、放心状態になるのも納得だ。

もっとも、オリーヴに飲まされたと言う薬の効果も少なからずあるとは思うけど。



 マサル 「大丈夫か?」

 ユウリ 「ふーっ、ふーっ、ふーっ、ぅん。きもちよかった……///」

 マサル 「そっか」


  ― ジュブッ!


 ユウリ 「ひぐっ!?」 ビクッ

 マサル 「ごめんねユウリ。オレも早くイキたい」


ユウリは、薬のせいで敏感になっている。

でもオレは、まだイケてない。気持ち良いけど、まだ絶頂には至っていない。

 ▼ 950 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 20:09:34 ID:bgEoPzAQ [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

  ― ジュプッ! ジュップ! ジュップ! ジュップ!


 ユウリ 「やらっ……まっ、て! いった、ばっか……!」

 マサル 「んくっ……、ユウリの中っ、すげぇ締まるっ……!」


  ― ジュブッ! ジュブッ! ジュプッ!


 ユウリ 「やんっ……らめっ! からだっ、おかしく、なっちゃ、ぅあぁぁぁぁっ……///」

 マサル 「はぁっ、はぁっ、はぁっ、ごめっ、ユウリっ、ごめんっ!」


乱れるユウリの両手を握りしめ、オレは夢中になって腰を振る。

傍から見れば滑稽な姿だと思うけど、もう止められない。理性も遠慮も吹っ飛んだオレの頭は、止まることを拒否している。


  ― ジュブッ! ジュップ! ジュップ! ジュップ!


 ユウリ 「っぁああぁっぁあっ! またっ……きちゃぅっ! きちゃぅからマサル! まってっ、まさるぅぅぅ!」 キュン

 マサル 「っぐ、またっ、締まるっ……」 ゾクッ


ユウリの中を突くたびに、ギシギシと揺れるベッド。

悲鳴のような喘ぎ声を上げるユウリは、首をぶんぶんと振り、必至に快感を耐えている。

オレの名前を叫び、待ってと言いつつ逃げる素振りを見せないユウリは、健気で、色っぽくて、可愛くて。


  ― ジュプン! ジュブッ! ジュブッ!


 ユウリ 「ぃぃっちゃぅ! もぉっ、らめっ、からだっ、へんにっ、へんになっちゃ、ぁああぁぁぁぁっ!」

 マサル 「ヤバいっ、ユウリっ、オレもっ、オレもっ……!」


そんなユウリから、オレは告白された。


いまガラルで最も注目されている少女、チャンピオン・ユウリ。

小さい頃から見知った仲で、ジムチャレンジの同期で、稀に見るバトルの腕前を誇るユウリ。

元気で、明るくて、ポケモンバトルが大好きで、カレーに目が無くて、無邪気で、ムードメーカーで、頑張り屋で、弱い所を見せようとしないユウリ。



そう、オレは、オレも――。



 ▼ 951 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 20:10:23 ID:bgEoPzAQ [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 マサル 「オレもっ……、好きだっ! ユウリのこと、好きだよ、ユウリっ!」


 ユウリ 「ふぇっ!? ぁっ、ぁぁぁぁっ、あああぁぁぁっぁ ///」 ゾクゾクッ


  ― ジュプン! ジュブッ! ジュプッ!



 ユウリ 「らめっ!? いっ……ぃっちゃっ! っあああぁああっぁぁぁああぁぁぁっ」

  ― ビクン! ビクッ、プシュッ! ビクビクッ、ビクン!


 マサル 「ゔっやばっ締めつけっ……、っぐぅぅううぅんんんんっ!?」

  ― ドビュッ! ビクッ、ドピュッ、ドビュルッ、ビクン、ビクン……





オレとユウリは、2人同時に、絶頂を迎えた。





 ▼ 952 メタマ@どくどくだま 22/08/06 20:10:57 ID:WL7AHeLI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
この瞬間をずっと見たかったんだ
 ▼ 953 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 20:11:26 ID:bgEoPzAQ [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



絶頂の余韻に浸って、かれこれ数十分。

まだ裸のまま、オレとユウリは、狭いベッドに並んで寝ころんでいる。


お互い乱れまくって、エッチが終わった今になって、死ぬほど恥ずかしくなってくる。

ユウリもそうなのか、頬を染めたまま、今まで何って話すことなく、けれど、手は ずっと握り合っている。


 マサル 「ごめんな、ユウリ。オレ、ちょっと暴走しちゃって……」

 ユウリ 「ぁ、ううん、大丈夫。私もそのっ、気持ち良かったもん……///」

 マサル 「そっか、良かった」

 ユウリ 「それで……さ。さっきの、ホント?」

 マサル 「ん? あぁ、本当。オレもユウリのこと好きだよ。無邪気な所も、可愛い所も、ちょっと弱い所も、エッチな所も、全部、そんなユウリが好き」

 ユウリ 「んっ……ふふっ。嬉しいな ///」


嬉しいのは、オレもだよ。

こんなに身近に愛おしい存在が居ることに、気付かせてくれて。

大切なものは案外すぐ近くにある――なんて言うけど、正にその通りって訳だ。



 マサル 「これからもよろしくな、ユウリ」 ギュッ

 ユウリ 「うんっ!」 ギュッ





マクロコスモスが絡んだ、高級オボンの不正栽培事件は、こうして幕を閉じた。


その事件が発端で、喧嘩してしまったオレとユウリだけど、こうして無事に仲直りすることができた。より深い関係に進展できた。


ユウリの片思いに気付いていたであろう、ホップ、ビート、マリィ。

あいつらに、どんな風に話そうかな。まさかエッチを済ませたなんて言えないし……。


けどユウリなら、全部包み隠さず話してしまいそうな気がする。

ちょーっと監視しておかないとマズいかな、ははは。




 ▼ 954 チフサグマ@ビアーのみ 22/08/06 21:03:48 ID:QtLsxMTg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いいですな
 ▼ 955 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 21:50:23 ID:bgEoPzAQ [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告





例の事件から、1週間が経った。



ダンデさんが「大人に任せろ」と言ってくれたので、オレたちは今回のことを、全て大人たちに任せている。

ダンデさんとキバナさん、ポケモン保護協会なんかが動いて、オリーヴは逮捕されたし、マクロコスモスの経営陣も責任が問われているらしい。

詳しいことは分からないけど、その辺のことは、オレたち子供が出る幕じゃないはずだ。



事件解決に協力してくれたブルーさんたちには、改めてお礼の手紙を送った。

ユウリが送った『チャンピオン監修! 本格ガラルカレー・レトルトパック詰め合わせ<贈答用特選品>』は、なかなか好評だった。



それと、今回のことで、チャンピオンだからと言ってユウリを使い過ぎでは? と言う意見が相次いだらしい。

今後のチャンピオンの在り方を検討する会議が予定されていて、答えが出るまでは、リーグ委員長であるダンデさんが間に入り、仕事の振り分けをするようだ。

これでユウリの負担が少しでも減ってくれれば、オレとしても安心だ。



 ▼ 956 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 21:52:35 ID:bgEoPzAQ [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



で――、オレは今、ワイルドエリアの『げきりんの湖』に来ている。



 マサル 「……サーナイト。本当に良いのか?」

 サーナイト 「さなぁ……」 ウルウル


オレたちに協力してくれたサーナイトを、ワイルドエリアに帰すために。

元々は、ポケモンセンターで回復させるための一時的なゲットだった訳で。

事件が解決した今、きちんと野生に帰さなければならないんだけど――。


 マサル 「ここならお前の仲間が住んでるんだ。人間にゲットされるより、野生のまま暮らした方が幸せなんじゃないか?」

 サーナイト 「さなさなぁ……」 ウルウル


サーナイトは、涙ながらに首を振る。

まぁ、メガシンカしてくれるほどオレのことを信頼してくれてた訳だし、そんな予感は してたけどな。


 マサル 「……じゃあ、これからもオレと一緒に居てくれるか?」

 サーナイト 「さなぁ!」 パァァ

 マサル 「そっか。よろしくな、サーナイト!」

 サーナイト 「さなぁ♪」


サーナイトはパッと満面の笑みを浮かべ、クルクルと踊り出す。

進化して成長したとは言え、キルリアの頃の可愛さは そのままだ。





 ユウリ 「マサルー! カレーできたよー!」


 マサル 「おー! すぐ行くー!」


 ▼ 957 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 21:57:46 ID:bgEoPzAQ [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

実は、ユウリも一緒に来ている。


あの日――事件が発覚する前、喧嘩してしまった日。

オレとユウリは調査のため、ワイルドエリアにキャンプで長期滞在する予定だった。

チャンピオンの仕事で忙しく、プライベートな時間が取れないユウリにとって、仕事の調査でとは言え、オレと2人でキャンプすることを相当楽しみにしていたらしい。


ユウリは今、例の事件の休養と言うことで、長期休暇を貰っている。


それでは――と、オレとユウリはキャンプの続きをしに、2人でワイルドエリアを訪れていると言う訳だ。

お忍びだけど、ここ“げきりんの湖”エリアなら、滅多に人は来ないし、奥まった場所にテントを張っているから、見つかることも無いはずだ。



 ユウリ 「じゃーん! ジューシー・ミックスハーブカレーです!」

 マサル 「おぉ!」

 ユウリ 「ボブの缶詰に、さっき採った新鮮な水辺のハーブ、ヒメリ、オレン、隠し味にロゼルを加えた、私の自信作!」

 マサル 「流石ユウリ! 香りだけで絶品って分かるよ」

 ユウリ 「えへへっ」


 マサル 「みんな出てこい! ユウリ特製のカレーだぞ!」

 ユウリ 「みんなお待たせー! カレーの時間だよー!」



ポケモンたちと一緒に鍋を囲んでカレーを食べる。

他人の居ない、オレたちだけの空間、オレたちだけの時間。最高に充実した ひととき。


ただ、これが“恋人同士”のすることか、と聞かれると……?


普段から仲の良かったオレとユウリ。

晴れて付き合うことになったけど、これまでと違うことってなんだろう?

 ▼ 958 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 22:00:13 ID:bgEoPzAQ [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



ちなみに、ホップたちには きちんと話した。



 ホップ 『流石だぞ! やっとユウリの気持ちに気付いたんだな!』


 マリィ 『おめでとユウリ。鈍感野郎を好きになると大変やけんね』


 ビート 『全く今頃になって気付いたんですか!? 僕より長い期間彼女と過ごしていたと言うのに僕より彼女の気持ちを分からないとはどういうことなんですか!? まぁ僕ほどのエリートであれば、他人の感情を読み取ることくらい朝飯前ですがね、それにしてもマサル、君は鈍感すぎますよ! どれだけ僕らまでヤキモキしてきたと思ってるんですか!? そもそもチャンピオンに相応しいかという問題g』



とまぁ、散々な言われようだったけど、オレとユウリが付き合うことになっても、今までと変わらず接してくれる。

と言うより、やっぱり3人にはバレバレだったみたいで、なにを今さら……と言った反応だった。



 ▼ 959 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 22:02:48 ID:bgEoPzAQ [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 ユウリ 「ごちそうさまでしたー」

 マサル 「ご馳走さまでした。やっぱユウリのカレーは美味しいよな〜」

 ユウリ 「ふふっ。お粗末様でした」

 マサル 「皿洗いはオレがやっとくよ」

 ユウリ 「あっ、ちょっと待って」

 マサル 「ん?」



そう言ってユウリはバッグを漁り始める。なんの躊躇いも無く、しゃがみ込んで。

その姿勢だと、スカートの中、丸見えなんだけど……。


 マサル 「なぁユウリ……、スカート」

 ユウリ 「ん? なにマサル〜、私のパンツ覗こうとしてるの〜?」

 マサル 「いや、スパッツ穿いてるからって無防備過ぎだぞ」


付き合ってる訳だし、まわりに誰も居ないので、無防備もなにも無いんだけど……。

もう少しユウリには、女の子としての自覚を持って欲しいと言うか、恥じらいを覚えて欲しいと言うか……。



 ユウリ 「そんなことより……、はい、コレ」

 マサル 「手紙? いや、これって……!」


ユウリから手渡されたのは、一封の封筒。

その表面には、ガラルリーグ公式マークの封蝋印が。



 ユウリ 「……うん。ガラルリーグの推薦状だよ」



 ▼ 960 州街道◆IVIG1YNTZ6 22/08/06 22:08:03 ID:bgEoPzAQ [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 マサル 「どうして……、オレなんかに?」

 ユウリ 「マサルたち、みんなのお陰で、マクロコスモスの犯罪を暴くことが出来たんだよ。あの農薬を作り出すために、沢山のポケモンたちが傷付けられてきて……。それを全部、解決できたの、特にマサルの活躍があったからだもん」

 マサル 「でも、それはブルーさんたち みんなで協力したからで、オレもその一部って言うか、そんな、オレだけ特別扱いされるようなことは……」

 ユウリ 「大丈夫。ダンデさんにも話は通してあるし、そもそも、チャンピオンである私が、マサルの実力を認めてるんだから!」

 マサル 「オレの実力なんて」

 ユウリ 「オリーヴさんとのバトル、凄かったらしいね。サーナイトのメガシンカで……、私も見たかったなぁ」

 マサル 「あれは……ほら。無我夢中で、ぶっつけ本番で」

 ユウリ 「とにかく! 私はチャンピオンとして! メキメキ実力を付けてるマサルとバトルしたい。強くなったマサルと、バトルしたいの!」

 マサル 「ユウリ……」

 ユウリ 「ジムチャレンジ期間は もう少し先だけど……、私、待ってるから。マサルが頂上まで登って来るの」


ユウリは、真っ直ぐ真剣な眼差しで、オレに言い放った。

普段のユウリとは掛け離れた、威厳と威圧さえ感じるその雰囲気は、まさしくチャンピオン。

オレは今、ガラルチャンピオンから、宣戦布告を受けた訳だ。


 マサル 「……へへっ。そこまで言われたら、受け取らない訳には いかないな!」

 ユウリ 「うん。決してマサルを特別扱いしてる訳じゃないよ。マサルの実力を、私に ぶつけて欲しいの!」

 マサル 「よしっ。臨むところだ!」



オレも真剣な眼差しを向け、言い放つ。

ユウリと言うオレの彼女に――ではなく、誰もが憧れる、ガラル・チャンピオンに向けて。

チャンピオンからの宣戦布告、喜んで受けようじゃないか。


ジムチャレンジまでは、まだ時間がある。それまでに、もっともっと特訓しなければ。

新たにメンバーに迎えたサーナイトの力を、更に引き出せるように。メガシンカが無くてもダイマックスに立ち向かえるような実力を、手に入れるために。

勿論、エースバーンたちも、今以上に強く成長させるために。



オレに、新たな、大きな、楽しみな、目標ができた――!



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