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SS

俺「目が覚めたらポケモンになってたんだが……」

 ▼ 1 1◆J44kAZeDOM 15/08/11 19:09:35 ID:S.ZenHAU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プロローグ

俺、最低だ。

あいつは俺と、あんなに仲良くしてくれたのに……

あいつとポケモンを皆に隠れてこっそりプレイした廃屋の屋上。

見下ろすと、地面が遥か遠くに見える。

俺なんかが生きてちゃダメだよな……
 ▼ 410 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 19:57:44 ID:qDJGcn66 [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「先手必勝! ルクシオ、スパーク!」

クウタ「マリル! 甘える!」

ルクシオ「るく……」

アカリ「か、かわいい……」

傍から見てもこんなにかわいいって……

やっぱルクシオも手加減しちゃうよね……うう……

マリルも普通に耐えちゃってるし……

クウタ「今だマリル! 水鉄砲!」

マリル「りる!」

マリルの口から飛ばされる水がルクシオに直撃した。

アカリ「ルクシオ! 大丈夫?!」

ルクシオ「る……く……」

アカリ「よし! 後一発! スパーク!」
 ▼ 411 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:01:09 ID:qDJGcn66 [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルクシオ「るく!」

その後、いつものごとく壮絶な叫び声をあげながらのスパークはマリルに直撃して、マリルの体力を全て奪った。

クウタ「お疲れ、マリル。負けちゃった。はい、お金」

アカリ(す、少ない……)

いやでもさすがにそれを顔に出したら大人気ないな。笑顔笑顔!

アカリ「どう? お姉ちゃん強かったでしょ?」

クウタ「うーん、たぶんお姉ちゃん、マキシさn……おっと! マキシマム仮面には勝てないと思うよ」

え?

アカリ「ど、どういう事?」

自分でもわかる。笑顔がひきつってる事ぐらい。

いやでも仕方ないでしょこれは!
 ▼ 412 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:03:44 ID:qDJGcn66 [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クウタ「だって……レベルが低いんだもん」

アカリ「え?」

クウタ「マリルの水鉄砲でルクシオがこんなダメージ受けてるし」

アカリ「……」

確かに、相性に関わらない攻撃であそこまでダメージを受けるってのも相当おかしいとは思った。

でも……

アカリ「今までも大丈夫だったし、今回もきっと大丈夫!」

クウタ「まあ、応援してるよ〜」

きっと子供心に悔しかったのね。うん。
 ▼ 413 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:10:13 ID:qDJGcn66 [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 ルクシオ

アカリ「っと。まずはルクシオを回復させてあげないと」

それはそうだ。結構きつい。

ルクシオ「ッ……」

沁みる……

にしてもあいつ、本質をついてくるなあ。

自転車でいろいろパスして実際バトルと言えばクロガネゲートのあれとアキラを除けばジム戦ぐらいだし。

ひょっとしたらこれ、今回負けあるかも知らんな。

だってバッジ3つ目なのにまだポッチャマがポッチャマのままなのは明らかにレベルがおかしい。

低すぎる。そんなのわかってるけどさ。

ま、一回ぐらい痛い目見た方がいいんじゃないか?

ってか痛い目見るの、結局俺たちなんだよなあ……
 ▼ 414 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:15:44 ID:qDJGcn66 [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ああもう、こう考えるとポケモンって理不尽だよな。

実際に戦うのはポケモンなのにそれがさも自分の実力のように扱われて。

いやまあポケモンが強いんだとは言ってるよ? 言ってるけどさ……

結局人間本位な事に変わりはないし……

なんか今ならイーブイが言ってた事の意味が分かる気がする。

自分で戦わないと意味がない。

こんなフレーズが浮かんで、なぜだかぞっとした。
 ▼ 415 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:20:45 ID:qDJGcn66 [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
なんでこんな事急に思い付いたんだろ?

別にイーブイがそんな事言ってた訳でもないのに……

まあいいや。それよか今は集中しないと!

ノモセは水ジム。俺が一番頑張らないといけない。

それにしても……

自分で戦わないと意味がない。

このフレーズは俺にとって、どんな意味があるんだろう?

おっと。また気取られてるし俺。

イーブイ「はあ……」

うわっ! ちょ、びっくりした……

ポッチャマ「きゅ、急にどうしたの?」

イーブイ「いやさ、何とかさっきのガキに怒らないようにこらえてた」

ポッチャマ「別にいいのに」

イーブイ「いやさ。あたしも変わらないとなあ、なあんて?」

ぺろっとベロを出してるのが目に浮かんだ。

言い方が冗談めかしてるし、大丈夫だろ。
 ▼ 416 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:25:15 ID:qDJGcn66 [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルクシオ「まあ、お前が過去の何と決別しようとしてるか、無理には聞かないからさ」

イーブイ「……ありがと」

今は、こいつも過去に囚われすぎる事もなさそうだし。

こういうのがネタに出来るぐらいなら大丈夫、そう考えた。


アカリ「あ……これ避けられない奴だ」

確かに、今まではほとんど避けてたけども、確定で戦う事になるジムトレーナーもいるしなあ。

ま、俺ごり押ししてたらなんとかなるとは思うけど。レベル差が相当ひどくない限り。

アカリ「そこの船乗りさん! 対戦よろしくお願いします!」
 ▼ 417 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:30:46 ID:qDJGcn66 [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウゾウ「おう! 俺はユウゾウだ! よろしくな!」

ユウゾウ「頼んだぞ! キャモメ!」

アカリ「ルクシオ、よろしく!」

ルクシオ「おう」

キャモメ「よっしゃやるぞ!」

ユウゾウ「水の波動!」

アカリ「ルクシオ、スパーク!」

水の波動を頭からかぶっても、電気まとってるし大丈夫だろ……

と、思っていた。
 ▼ 418 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:31:59 ID:qDJGcn66 [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルクシオ「う……揺れる……」

あれ? なんだこれ? ここどこだ?

俺、どうした?

ダメだ。

アカリ「ウソ……」

ユウゾウ「よし! 混乱引いた!」

アカリ「……うう……戻って! ルクシオ!」

アカリ「イーブイ、よろしく!」

あれ? いやマジで俺今さっきまで何してた?

ポッチャマ「どう? 初めての混乱状態の気分は?」

こ、混乱?

あ……

なるほど。そういう事か……だから引っ込んだら元に戻ったってか。
 ▼ 419 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:37:11 ID:qDJGcn66 [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ったく、恥ずかしいったらありゃしない。

ルクシオ「俺、なんか変な事してないよな?」

ポッチャマ「さあ〜どうだろうねえ?」

う……

ルクシオ「そ、そんな事よりイーブイの初バトルだ!」

話題逸らすのぐらい、許して欲しい。

アカリ「イーブイ、体当たり!」

ユウゾウ「キャモメ! 水の波動だ!」

イーブイ「ったく、いったいなあ……絶対許さないから!」

イーブイは攻撃を食らいながらもそのままキャモメへと体当たりをかました。

その火力にはすざましい物があり、あっという間にキャモメをノックアウトした。
 ▼ 420 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:41:09 ID:qDJGcn66 [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

ほら。勝てるじゃん。

やっぱさっきのは負け惜しみだよね。

ユウゾウ「強いなあ、そのイーブイ」

ユウゾウ「はい、お金」

アカリ「ルクシオだって強いですよ! ありがとうございます」

ユウゾウ「いやあ、そうかな?」

アカリ「え?」

ユウゾウ「君、自分のポケモンの実力を正確に見極めるのもトレーナーの仕事の内だよ?」

アカリ「はい……え?」

ユウゾウ「さあ、もうだいたい半分だ! 来たからには全力でぶつかって行けよ!」

アカリ「は、はあ……」

なんなの? このジム!

あたしのポケモンが弱いとか、何言ってんのよホントに!

ふざけるのもいい加減にして!
 ▼ 421 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:43:37 ID:qDJGcn66 [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その後も薬で回復させながらジムの奥を目指して進んだ。

アカリ「はあ? このスイッチなんなの? 地雷?」

アカリ「このスイッチもダメなの?」

アカリ「レベルが足りてない? 負け惜しみでしょどうせ!」

いらいらも最高潮だった。

アキラに煽られた時よりも悔しい。

悔しがる要素なんて何もないのに。

あたし、勝ってるのに。

なんか、悔しい。
 ▼ 422 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:46:22 ID:qDJGcn66 [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして。

マキシ「ほう。君がチャレンジャーか」

アカリ「はい。マサゴタウンのアカリです! よろしくお願いします!」

マキシ「なるほどな。自分のポケモンを信じている。そんな面構えだな」

アカリ「はい。信頼です」

マキシ「ここまで来たからにはチャレンジャー、全力で俺様を楽しませてくれよ!」

アカリ「勝ってみせます! よろしくお願いします!」
 ▼ 423 1◆J44kAZeDOM 15/09/07 20:46:44 ID:qDJGcn66 [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまでです
 ▼ 424 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 19:35:09 ID:A0UEpofw [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
三人称視点

マキシ「頼んだぞタマンタ!」

アカリ「ルクシオよろしく!」

マキシ「電気タイプか! 面白くなりそうだな!」

アカリ「行きますよ、スパーク!」

マキシ「タマンタ、怪しい光だ!」

今回先に動いたのはタマンタだった。

その触手に灯ったゆらめく光がルクシオの精神を蝕む。
 ▼ 425 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 19:39:30 ID:A0UEpofw [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルクシオ「あ、え……ダメだ。しっかりしろ!」

混乱する思考の中、なんとか冷静に敵を見定めた。

ルクシオは体に電気をまとったままに体当たりを食らわす。

アカリ「ルクシオナイス!」

タマンタは水飛行タイプ。

さすがにジムリーダーの手持ちと言えど、4倍弱点の攻撃をつかれて無事でいられるはずがない。

マキシ「ほう。面白くなってきたな! 頼んだぞ、ヌオー!」

アカリ「さすがにまずいな……混乱させたままも辛いし、ここは交代します!」
 ▼ 426 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 19:47:55 ID:A0UEpofw [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「よろしく、イーブイ!」

彼女の中で、水タイプに水タイプをぶつけてはいけない、そう判断しての事だった。

イーブイ「あたしね。ってかまたこのパターン?」

ヌオー「……」

寡黙なのか、ただぼんやりしているだけなのか。

ヌオーは何も語る事はなかった。

アカリ「イーブイ、体当たり!」

自信の特性も相まってノーマルタイプの技の威力が飛躍的に向上している。

だからヌオーにも決定打を与えられる。



そのはずだった。
 ▼ 427 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 19:48:57 ID:A0UEpofw [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マキシ「耐えろ! 気合い出せえええ!」

ヌオー「痛いなあ」

そんな事を言いつつまるで何事もなかったかのようなヌオーの姿がそこにはあった。

イーブイ「ウソ……でしょ……? あたしの体当たりが、受けられるなんて……」

アカリ「全然効いてない……」

マキシ「ヌオー、そのまま熱湯だ!」

直接攻撃を食らわせるべくヌオーのすぐそばにいたイーブイは、その直撃を受けた。

イーブイ「熱い! 熱い!」
 ▼ 428 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 19:51:13 ID:A0UEpofw [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「熱いし……痛い」

アカリ「イーブイ大丈夫?! やけどしてる……」

マキシ「ヌオー、とどめだ、泥爆弾!」

やけどの苦痛に必死に耐えているイーブイを容赦なく狙うヌオー。

そしてこの勝負の決着はあっという間についた。

アカリ「イーブイ、戻って!」

アカリ「ごめんね、イーブイ」

アカリ「ポッチャマ、よろしく!」
 ▼ 429 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 19:59:27 ID:A0UEpofw [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マキシ「……」

アカリ「行きますよ! ポッチャマ、つつく!」

マキシ「ヌオー、泥爆弾だ!」

ヌオーの口から放出される泥の塊は、あやまたずポッチャマを襲った。

その力はポッチャマの体力をほぼ全て奪った。

アカリ「頑張って、ポッチャマ!」

ポッチャマ「ダメ……強すぎる……」

アカリ「ポッチャマ!」

マキシ「……チャレンジャー」

アカリ「なんですか」

マキシ「そのポッチャマではもう俺様には勝てない。棄権した方がいい」
 ▼ 430 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 19:59:51 ID:A0UEpofw [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「なんで……なんでそんな事!」

マキシ「この大バカ者がッ!」

マキシ「自分のポケモンを信頼するのは大事だ。だが、自分のポケモンの声に耳を貸すのはもっと大事だ!」

アカリ「え……」

マキシ「もうそのポッチャマは限界だろう。見てみろ」

アカリ「それはそうですけど……でも……」

アカリはポッチャマを見る。

ポッチャマはまだ立ち上がろうとしていた。

でもその姿は、アカリには物凄く苦しそうに映った。

でも。でも。

ポケモンが諦めるより前にあたしが諦めちゃダメ!

アカリ「ポッチャマ、泡!」
 ▼ 431 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 20:02:04 ID:A0UEpofw [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マキシ「ヌオー、熱湯!」

それはマキシの死刑執行宣告。

体力の尽きかけたポッチャマにその技が避けられるはずもなく、ポッチャマは倒れた。

マキシ「チャレンジャー、早くポケモンセンターに連れて行ってやれ」

アカリ「負け……です。そうします」

マキシの助言に従う事にした。

これが、アカリの初めての敗北だった。
 ▼ 432 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 20:06:46 ID:A0UEpofw [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あああ!

ルクシオまだ生きてんじゃん!

>>431は無視して

>>430の棄権うんぬんもポッチャマ個人の事って解釈でお願いします

ああ……やらかした……

すいません
 ▼ 433 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 20:09:41 ID:A0UEpofw [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マキシ「ヌオー、熱湯!」

それはマキシの死刑執行宣告。

体力の尽きかけたポッチャマにその技が避けられるはずもなく、ポッチャマは倒れた。

アカリ「地面タイプ……でも……ルクシオ!」

マキシ「もうそのルクシオで最後の1匹なのか?」

アカリ「はい」

マキシ「そうか。ヌオー、泥爆弾!」

アカリ「ルクシオ、体当たり!」

ルクシオの攻撃は確かに命中する。

だが、それだけだ。

ヌオーはほとんどダメージを受けていない。

そのまま泥爆弾の直撃を受けてあえなくダウンした。
 ▼ 434 1◆J44kAZeDOM 15/09/08 20:10:14 ID:A0UEpofw [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ああもう……疲れてんのかな俺……

今日はここまでにします
 ▼ 435 サキント@クイックボール 15/09/08 21:09:03 ID:rN7L4Nn. NGネーム登録 NGID登録 報告
しえーん
 ▼ 436 ゲハント@リピートボール 15/09/08 21:56:20 ID:i/3ZvZZY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援!
キノさんではないですよね?
 ▼ 437 1◆J44kAZeDOM 15/09/09 22:55:24 ID:JtTP2SK2 [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

アカリ「あたしの……負けです」

マキシ「急いで手持ちたちをポケモンセンターに連れて行ってあげた方がいい」

アカリ「わかりました」

ああもう! 勝てないって言われて、そのまま挑んでむざむざ負けるって何?

あたし、そんな弱いかなあ?

確かにマキシさんは強かった。

でも、あたしが……ううん、あたしのポケモンたちが弱いみたいに言わないでよ!

アカリ「あーあ、やんなっちゃう!」

声に出して言ってはみたけど、それで特に何かが変わる訳でも無くて。

考えるのがバカらしくて、ポケセンに急いだ。
 ▼ 438 イコウ@くさのジュエル 15/09/09 23:00:02 ID:JtTP2SK2 [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジョーイ「お預かりした(ry」

アカリ「ありがとうございます。そのまま部屋の予約を……」

ジョーイ「トレーナーカードを確認させていただきます!」

アカリ「これです」

ジョーイ「わかりました。こちらが部屋のカギになります」

暗い表情、陰鬱な声。

それなのにそこを無視してくれるジョーイさんの優しさが骨身に沁みた。
 ▼ 439 1◆J44kAZeDOM 15/09/09 23:03:59 ID:JtTP2SK2 [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お風呂に入るのも鬱陶しくて、そのまま体をベッドに投げ出した。

そりゃ、あたしが弱いって言われるのはまだ我慢出来るよ?

でもさ。ポッチャマが。ルクシオが。イーブイが。

みんなが弱いって思われてるのが納得いかない。

あたしが弱くても、この子たちはみんな強いのに。

あたし自身がけなされるよりも腹立つ!

アカリ「あ〜あ、もうヤダ!」

……ダメ。口に出したら余計悲しくなる。

なんでこうなるの?
 ▼ 440 1◆J44kAZeDOM 15/09/09 23:13:20 ID:JtTP2SK2 [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 ルクシオ

ルクシオ「……負けたな」

ポッチャマ「……うん」

イーブイ「ったく、あたし使ってそのうえで負けるってどういう根性してんのよ!」

ルクシオ「まあまあ」

でも、と思う。

イーブイはともかく、俺とポッチャマのレベルが、3つ目のジムにしては低すぎるのは事実。

だからそもそもこの状態で無理矢理ジムに突っ込んだ事がアカリの大ポカなんだろう。

ジムトレーナーも揃いも揃ってその事を言ってたんだ。

それをアカリは額面通り俺たちが弱い、それだけだと誤解してる。

……もっとも、ポケモン視点からそれを考えた所で、ただの都合のいい主張になっちまうんだけど。
 ▼ 441 1◆J44kAZeDOM 15/09/09 23:13:44 ID:JtTP2SK2 [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「たぶんさあ、あんたたち、レベルが足りてないよ」

ポッチャマ「わかってる」

イーブイ「あのヌオーはホント耐久力が高い。あたしの体当たりがあそこまで効かないの初めてだもん」

ルクシオ「そもそも地面混ざってるから俺じゃどうしようもないしな」

ポッチャマ「とりあえず……」

ベッドの上で拗ねたように眠っているアカリを見やって言った。

ポッチャマ「私たちのレベルが足りてないって事、どうにかして気付いてもらわないと」

ポッチャマ「こんな風に拗ねてばっかじゃ何も変わらないのに」

ポッチャマ「トレーナーの精神状態ってダイレクトにバトルに影響するし、私たちにとってもいい事ないわ」
 ▼ 442 1◆J44kAZeDOM 15/09/09 23:14:05 ID:JtTP2SK2 [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
短いですが今日はここまでです
 ▼ 443 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 20:26:54 ID:7lOnm3uw [1/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「あーもう! お風呂入るよ!」

いらいらした口調でそう言い放つと俺たち3人を全員外に出す。

ルクシオ「行って来いよ。俺はさすがに一緒には入れないし」

ポッチャマ「ええ、そうするわ」

イーブイ「お先」

浴槽へと向かう3人を眺めながらぼんやり考えていた。

あのヌオー、防御力が異常に高い。

それに地面タイプだから俺からの打点はほぼなしと言っても過言ではない。

俺が睨み付けるを使えればまだ勝機はあったかもしれないけど、あいにく忘れてしまった。

体当たり、充電、スパーク、噛みつくだ、確か。

このジムの間に実は習得してたっぽい。
 ▼ 444 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 20:32:09 ID:7lOnm3uw [2/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
技の習得ってここまで地味に出来るんだ、とちょっと驚いてみたり。

それはともかく、ポッチャマの技も相手の防御を下げる技はなかったはず。

はたく、泡、つつくに鳴き声だから、確かにないな。

後はイーブイなんだけど……

技がわからない。

体当たりと電光石火は確定してるけど……

確かしっぽを振るあたりは覚えるけど……今も覚えてるのか?

覚えてたらいいんだけど……
 ▼ 445 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 20:36:44 ID:7lOnm3uw [3/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そもそも、覚えてたところで俺たちの今の実力じゃとてもじゃないが太刀打ち出来るとは思えないんだけど。

ルクシオ「まあ、ゲームの主人公じゃないんだからそんな勝ち続けるって訳にもいかんしな」

チャレンジャーに勝利出来る実力があってのジムリーダーだ。

そんな何人にも負けてたらとてもチャレンジャーの実力は計れない。

実際主人公とライバル、ホウエンだとライバルじゃなくてミツルだっけ? の名前ぐらいしか書かれてないしな……

あのジムの石像に。
 ▼ 446 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 20:42:19 ID:7lOnm3uw [4/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルクシオ「まあそう考えると勝てなくても全くおかしくはない、かあ」

自分を納得させようと声に出して言う。

でも、生来の俺は負けず嫌いだったのか、そう声に出すと余計悔しさが込み上げて来る。

ルクシオ「……ったく」

なんとしても勝つ。

今の自分の不可解な状況よりも(ポケモンになるなんてどう考えても一番の問題なはずなのに)この目標が俺の頭に憑りついて離れない。

アカリが出て来た。今日ばかりはさっぱりした気分にもなれないらしく、むっとした顔。

こりゃ相当ストレス溜まってんな。

面倒な事にならなきゃいいけど。

いや普通に特訓とかならする。でも、こういう時の女子ってどうするかよくわからないから。

その気持ちがわからないのが、ちょっと怖い。
 ▼ 447 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 20:48:58 ID:7lOnm3uw [5/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

なんでこの子たちの事を悪く言うの?

ずっとそればっか考えて。

こんなかわいいのに。

何? それとも、あたしにとってこの子たちが、かわいいだけって事?

ううん、違うよ。大切な仲間で、一緒に旅する友達で。

だから……

アカリ「ああもう! やんなっちゃう」

思考も言葉も堂々巡り。

さっきからずっとこう言ってる。

それはわかってるけどさあ。

嫌な物は嫌なんだもん。
 ▼ 448 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 20:54:28 ID:7lOnm3uw [6/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
はあ……

でも……

こうやってずっと怒ってるだけじゃどうにもならないよね……

ベッドに倒れ込む。

アカリ「ルクシオ、もうあたしたち入っちゃったから今日はもう体拭かないまま入っても大丈夫よ」

一言そう言っておいて、布団に潜りこむ。

よし。

絶対あのジムの全員を見返してやる!


……と、すると1回あのジムで言われた事を振り返る必要があるな。

えっと……確か……

「レベルが低い」

「ポケモンの強さを見極めるのもトレーナーの実力の内」

こんなんだったよね。
 ▼ 449 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 20:56:49 ID:7lOnm3uw [7/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……

…………

………………

これ、冷静に考えるとさ。

あたしがちゃんと実力を見極められてないから負けた。

つまりあたしが無茶させた、って事にならない?
 ▼ 450 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:02:56 ID:7lOnm3uw [8/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
がばっと身を起こす。

そんな訳ない……そう思いながら、どこかで否定しきれない自分がいた。

あたし、あたしがダメだったの?

実力不足だって言われるようなレベルで突っ込んだ、あたしがダメだったの?

アカリ「ねえ、ポッチャマ、イーブイ」

アカリ「あなたたち……相手と比べて、実力が足りないって自分で思う?」

軽く鳴き声をあげながら2匹は

しっかりとうなずいていた。
 ▼ 451 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:05:54 ID:7lOnm3uw [9/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そうか……

あたし、無茶させてたんだ……

ポケモンが自分で気付けるぐらいの実力の差があったのに

それを認めなかったのはあたしだけ……か。

アカリ「そっか……ごめんね。無理させて」

確かに相手は強かった。

あたしのポケモンたちよりも。

だったらあたしは……あたしとみんなは……

もっと強くなるしかない!
 ▼ 452 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:13:24 ID:7lOnm3uw [10/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 ルクシオ

ふう……やっぱ風呂はいい。

どれだけ精神的に疲れていようと湯船と言うのは分け隔てなく浸かる者に温もりを与える。

そんな当たり前の事を最近やけにありがたく思う。

理由はわかっているけれど。


さて……体をほぐして浴室から出ようとしたのだが。

確かに体から水分は飛ばせる。

ただ、それでも完全に飛ばしきれる訳ではなく、足の裏とかの結構重要な場所の水気は飛ばせない。

だから、床が濡れるのを避けるためにはアカリに来てもらわなくちゃいけないんだけど……

ルクシオ「おーい! 来てくれ!」

とは言ったけど、正直来てもらえるか、自信はなかった。
 ▼ 453 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:16:38 ID:7lOnm3uw [11/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だから。

アカリ「はーい」

と返事が返って来た時には、正直ちょっとびっくりした。

入って来たアカリの顔がどことなくすっきりしていたのも想定外。

アカリ「ねえルクシオ」

ルクシオ「ん?」

アカリ「明日から特訓するよ! いいよね?」

ああ、なるほど。やっと俺たちが弱いって当たり前の結論に行きついたんだな。

ルクシオ「ああ」

俺は笑みを浮かべた。
 ▼ 454 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:21:45 ID:7lOnm3uw [12/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
翌朝。

その日の悩みをその日のうちに解決出来たのがよかったのだろう、眠りは快かった。

もっとも今、夢から何か手掛かりを得たい俺にしては正直ここまで深い眠りは余計だったりする。

そう頭では思っていても、心はこの眠りを喜んでいる事は間違いない。

ルクシオ「ふああ……」

背中を逸らすと、起きだしたポッチャマが言った。

ポッチャマ「盛大にあくびするね」

ルクシオ「まあ……な」

ポッチャマ「さあて、アカリ起こすか」

カーテンを開ける。

開けた。

日光がアカリの顔に降り注いだ。

それだけだった。

いや、イーブイは起きたからそれだけではなかったのだけれど。
 ▼ 455 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:26:19 ID:7lOnm3uw [13/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「くああ……あ、おはよ……」

ルクシオ「ああ、おはよう……アカリ、起きないんだけど……」

ポッチャマ「……慣れちゃったみたいね」

アカリは幸せそうな寝顔を無防備に晒している。

ぶっちゃけ今なら誰か危ない男がアカリの事を襲っても気付かれないような気がする。

俺は絶対しないし、そんな事する奴がいよう物なら全力でスパークをお見舞いする。

だって、キモ過ぎるから。

もちろんアカリに対する同情だってあるけどさ。

いやまあそんな仮定の話は置いといて。

これ、どうすんだ?
 ▼ 456 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:31:40 ID:7lOnm3uw [14/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いや確かに昨日は疲れたと思う。

アカリなりにいろいろ考えてただろうし。

でもそろそろ起きなきゃいけない時間なのは事実。

なんて思っていたら目覚ましの音が鳴り響いた。

それを本能のままに止めるアカリ。

イーブイ「ねえ……今の何?」

野生で暮らしていたら目覚ましを知らないのも無理はないか。

昨日はそれどころじゃなかったし。

ルクシオ「ああ、目覚まし時計って言って……」

俺が説明している間にも、ポッチャマは考えているようだった。

ポッチャマ「これが一番ダメージが少ないか……泡!」
 ▼ 457 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:36:35 ID:7lOnm3uw [15/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
確かに泡程度じゃ大したダメージにもならないだろう。

ただ……それだけだと……

アカリ「うーん……」

そのまま寝返りを打つ。

ですよねー。

イーブイ「ねえ、起きないけど……」

ポッチャマ「手加減し過ぎた」

イーブイ「もう起きないとダメなんだよね?」

ルクシオ「うん、え、ちょま……」

イーブイ「電光石火!」
 ▼ 458 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:43:07 ID:7lOnm3uw [16/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

アカリ「うぐえっ!」

自分の物とは思えない汚い声で目が覚めた。

アカリ「うう……いったあい……」

半べそかいてるな、これ。

ってか目が覚めたら痛みにもだえ苦しんでたなんてホント笑い話にならないよ……

この旅でもう2回目だよ!

ああもう……
 ▼ 459 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:48:39 ID:7lOnm3uw [17/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ふう……落ち着いた。

まだちょっと痛いけど……

って言うか、ごはんの時間もうすぐ終わるじゃん!

アカリ「急いで!」


慌ててごはんを食べた。

正直焦り過ぎて味がよくわからなかったけど……

まあなんとなくおいしいし、痛みもだいぶ治まって来たし、それでいっか!
 ▼ 460 1◆J44kAZeDOM 15/09/10 21:51:56 ID:7lOnm3uw [18/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまでです

超絶今更ですが、>>355から4章が始まっています

また忘れてました、すいません
 ▼ 461 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:03:25 ID:P8.E/vfw [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ごちそうさま……いてて」

うう……やっぱりまだちょっと痛い……

アカリ「もう……これからやめてね」

イーブイは拗ねたみたいにそっぽを向いてるけど……

いや、あたしが起きないのが悪いのはわかってるよ? わかってるけどさあ……

痛い物は痛いんだもん。

それはともかく。

アカリ「気を取り直して、今日は特訓頑張るよ!」
 ▼ 462 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:10:07 ID:P8.E/vfw [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 ルクシオ

さて……これからアカリをどうやって起こそうか。

ただいつも以上に疲れてただけだったらそれでいい。

でもいつか、実際に慣れた時、起きなかったら困るのは俺たちだ。

さすがに俺の電撃で起こしてたらいつか永遠に起きなくなるような気がするし……

なんて考えながらアカリが朝の準備を終えるのを待っていた。

イーブイ「少なくともあたし、あんたたちよりは強いみたいだから……」

唐突にイーブイが話し出す。たぶん、退屈を持て余したのだろう。

イーブイ「なんなら見本とか見せてもいいんだけど……」

ポッチャマ「たぶん参考にはならないだろうね。私とイーブイじゃ戦い方が違うもの」

ルクシオ「俺は体当たりに関して参考に出来なくはないよ。でもさ」

ルクシオ「参考にしたところで、意味ないと思うんだよね」

だって、ただの体当たりなんだし。
 ▼ 463 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:13:39 ID:P8.E/vfw [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「ここでたかが体当たり、されど体当たり! なあんて言えたらかっこいいんだけど……」

イーブイ「あいにくコツも何もないしなあ……」

ここで俺は、ゲームだろうとアニメだろうと変わらない不変の法則を思い出す。

ルクシオ「とりあえずポケモン倒して経験積むのが一番だろ」

ポッチャマ「まあね」

アカリ「よし、完了!」

朝の準備が終わったらしい。

アカリ「行くよ! みんな!」
 ▼ 464 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:20:07 ID:P8.E/vfw [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
213番道路

アカリ「よし。ここで野生のポケモンとかトレーナーとかを倒してレベルアップ」

アカリ「単純だけど、たぶんこれが一番の早道だと思うの」

そう言うとアカリは辺りを見回した。

アカリ「……っと! ただ見てるだけじゃどうしようもないな」

アカリ「草むら草むら……あそこにいっぱいあるな」

アカリ「誰かいないかなあ……」

草むらに足を踏み入れたはいいが、そんなうるさくしてたら逃げて行くと思う。

ゲームだとなんか走ってるとポケモンが出やすく感じるけど、実際はおかしいもんな。

普通野生の動物もといポケモンが人間に気安く近付いてくるとはなかなか思えない。
 ▼ 465 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:30:35 ID:P8.E/vfw [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
実際、誰も、1匹たりともよりついて来なかった。

イーブイ「ああもう、がさつ! もっとあたし捕まえた時みたいにゆっくり歩きなさいよ!」

ポッチャマ「やっぱニンゲンが来たら逃げるもんなの?」

イーブイ「当たり前でしょ! 誰が好き好んでニンゲンなんかとパートナーになるっての?」

人間とパートナーになるってとこでポケダンを思い出した。

そういやイーブイ、すぐ逃げて面倒だったな……

……ってかなんで今まで思い浮かべなかったんだろ。

ポケダンって、今の俺にぴったりじゃねえか。

目が覚めたらポケモンになっちゃった……

まさしく俺だな。

いやそんな事はどうでもよくて、このままじゃ特訓にならない。

そう思っていた時だった。
 ▼ 466 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:31:04 ID:P8.E/vfw [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「うーん、ダメか……」

大人のお姉さん「ねえ、そんな大声出してたらポケモン逃げちゃうと思うんだけど」

アカリ「え?」

唐突に声をかけられたのだ。

大人のお姉さん「声が聞こえたから来てみたの。あなた、トレーナーよね?」

アカリ「はい。あ、もしかして!」

大人のお姉さん「ええ。目と目が合ったらポケモンバトル、よ」

ルミコ「あたしはルミコ。あなたは?」

アカリ「あたしはアカリです! そういう事なら、対戦よろしくお願いします!」
 ▼ 467 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:40:38 ID:P8.E/vfw [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
三人称視点

ルミコ「キリンリキ、よろしく」

アカリ「ポッチャマ! お願い!」

気合いを入れるかのように鳴き声をあげて、2匹がバトル場に姿を現す。

ルミコ「キリンリキ、サイケ光線!」

アカリ「ポッチャマ、泡!」

指示を受け、先制したのはキリンリキだった。

見る者の心を惑わす不思議な光がポッチャマを照らし出す。

ポッチャマ「うっ……」

思わず目を覆ったポッチャマに、ルミコはさらに追い打ちをかける。

ルミコ「ダメ押し!」
 ▼ 468 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:45:46 ID:P8.E/vfw [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダメ押し。

一度ダメージを受けた直後にそお攻撃を受けるとダメージの量が2倍になると言う技だ。

アカリ「迎え撃って! 泡!」

ポッチャマを狙い近付いて来たキリンリキに泡の一撃を浴びせる。

はじける泡がキリンリキの視界を奪い、ポッチャマは攻撃を上手くかわした。

ルミコ「へえ、なかなかやるじゃない」

アカリ「今は特訓中ですけどね」

ルミコ「でも、あなたの場合、近距離に近付いたらそこを狙い撃つ、そんな戦い方ね」

ルミコ「なら、近距離に近付かなきゃいいのよ」

ルミコ「サイケ光線!」
 ▼ 469 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:51:36 ID:P8.E/vfw [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリの頭には戸惑いが浮かんでいた。

相手が接近して来た勢いを利用してある種のカウンターのように技の威力を上げていたのは事実。

それを読まれるとかなりやり辛いのだ。

さあて、どうやって対処しようか……

戸惑いとは言っても、そんな前向きな戸惑いだったのだが。

アカリ「ポッチャマ! 右に飛んで!」

相手の攻撃をかわす、それがアカリの出した結論だった。

当たらなければ意味がない。

三十六計逃げるに如かず、である。
 ▼ 470 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:58:38 ID:P8.E/vfw [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルミコ「へえ、でも、いつまでもつかな?」

煽るような口調で言う。

確かに当たらなければ意味がないのは事実。

だが、逃げてばかりでは勝てないのもまた事実。

アカリ「そんなのわかってるけどさ……」

アカリの脳は必死で作戦を組み立てる。

遠距離から攻撃されるのなら、こっちも遠距離から攻撃すればいい。

その威力が低いのが問題なのだが。
 ▼ 471 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 21:59:01 ID:P8.E/vfw [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「でも、塵も積もれば山となる! ポッチャマ、泡!」

ルミコ「キリンリキ、サイケ光線!」

2つの技がぶつかり合う……などと言う事はない。

なぜなら。

泡を光が通る事によって反射や屈折などが起こり、光そのものは……

ルミコ「え……散らばって、相手に届いてない……」

アカリ「今よ! ポッチャマ、つつく!」

動揺しているルミコとキリンリキの隙をついてポッチャマは一気に距離を詰める。

その勢いのままにくちばしをキリンリキに突き刺した。

キリンリキはその衝撃に耐え切れず、地に崩れ落ちた。
 ▼ 472 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 22:02:22 ID:P8.E/vfw [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

ルミコ「ふう……負けちゃったか」

アカリ「対戦、ありがとうございました」

ルミコ「これ、賞金ね」

アカリ「ありがとうございます!」

ルミコ「ホント、憎たらしいくらいはじける笑顔ね……あら?」

アカリ「え?」

ルミコ「後ろ……」

アカリ「うわあ、綺麗……」

先程の泡とサイケ光線の力か、虹がかかっていた。

アカリ「虹かあ……」

空にかかった7色の光。

そして、その下で。

また別の光を。

ポッチャマが放っていた。
 ▼ 473 1◆J44kAZeDOM 15/09/11 22:02:46 ID:P8.E/vfw [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまでです
 ▼ 474 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 16:22:08 ID:ubmcHzYg [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「え、これってもしかして!」

ルミコ「へえ、進化の瞬間に立ち会えるのか」

アカリ「やっぱり! 進化よね! すごいよポッチャマ!」

ポッチャマの体が少しずつ変わって行って、体格的にも大きくなる。

その神秘的な光景に思わずため息がこぼれた。

アカリ「やっぱ綺麗……」

そして。

その光は影を潜め、えっと……確かポッタイシだったよね。

ポッタイシ「ぽった」

アカリ「やった! やったよポッチャ……じゃなくてポッタイシ!」

ルミコ「おめでと。私も進化の瞬間を見たのは初めてね」

実はあたしこれで2回目なんだけど……
 ▼ 475 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 16:22:30 ID:ubmcHzYg [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まあでも、特訓の成果としてはこれ以上ないぐらいに大成功かな?

アカリ「対戦ありがとうございました! おかげでポッチャマもポッタイシに進化出来ましたし!」

ルミコ「こっちもめったに見られない物見せてくれてありがとう。回復させに行かなきゃ……」

ルミコさんはそう言ってノモセの方角へ歩き去った。

いやあ、大人って感じでかっこいいなあ。
 ▼ 476 ゲチック@ライブキャスター 15/09/12 16:27:45 ID:CuBnadJo NGネーム登録 NGID登録 報告
イーブイは進化どうなるんだ?
 ▼ 477 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 16:27:46 ID:ubmcHzYg [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 ルクシオ

ルクシオ「進化したんか」

ポッタイシ「ええ。まあ、もうそろそろだとは思ってたけどこんなすぐだとはね」

イーブイ「……おめでと」

ルクシオ「そういやイーブイって誰に進化したいんだ?」

ポケモン世界においてイーブイほど多様な進化の可能性を秘めたポケモンはいないと思う。

今わかってるだけでも7種類いるし。

シャワーズサンダースブースター、エーフィにブラッキー、リーフィアグレイシアの7匹。

こいつの事だからブラッキーとかありそうだけど……

イーブイ「さあね。そう言うのって、あたしたちイーブイにとってはそう簡単に決められる物じゃないもん」

ポッタイシ「そう考えると分岐進化って面倒ね」

イーブイ「ただ、ブースターだけはやだ」

ルクシオ「え、なんで?」
 ▼ 478 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 16:28:12 ID:ubmcHzYg [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



イーブイ「あたしのお父さん、ブースターだったんだけど、そのせいでニンゲンから捨てられたの」

イーブイ「そう聞いた時からあたし、ニンゲンを信用してない」



ブースターだから……捨てられる?

なんでそうなるんだ?

イーブイ「ホント理不尽よね。なんでブースターがダメなのかはあたしも知らない」

ポッタイシ「ああ、つまりあんたはニンゲンの黒い部分だけを見て育って来たのか」

イーブイ「さあね。他のニンゲンがまともなのかどうかはまだわからないしね」

人間と言う物はすごい種族だと思う。

いろいろ技術を発達させ、その上で動物の……こっちではポケモンの保護にも力を入れて。

でもそう言った光の面が強ければ強いほど闇と言うのは色濃くその存在感を示す。

その面だけ見て育ったのならこの人間嫌いもうなずける。
 ▼ 479 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 16:31:36 ID:ubmcHzYg [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルクシオ「まあでもさ……」

イーブイ「何?」

ルクシオ「人間、そんなに悪い物でもないしさ」

ルクシオ「これから何かわかるかもしれないじゃん」

イーブイ「……まあね。あたしもこうなっちゃったからにはせめてニンゲンの事信じられないとやってけないし」

ポッタイシ「ま、価値観の違いって、ある意味面白かったりするしね」

イーブイ「なあんか辛気臭くなっちゃったな。この話は終了! あたしたちも特訓頑張らないと!」
 ▼ 480 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 16:35:22 ID:ubmcHzYg [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

その後、浮き輪の子たちを倒し(やっぱお金少ないなあ)。

アカリ「ちょっと疲れたね……休もっか」

えっと……確か……

あった! ホテルグランドレイク!

宿泊客以外にも休憩所を無料で使えるらしいし……

アカリ「みんな、休憩するよ!」
 ▼ 481 ライオン@ルアーボール 15/09/12 16:35:37 ID:8E2D5uck [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
このSS本当嫌いBSSで時々タイトル見ただけで吐き気する
 ▼ 482 ククラゲ@たからぶくろ 15/09/12 16:36:02 ID:8E2D5uck [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>481
BBSの間違い
 ▼ 483 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 16:36:06 ID:ubmcHzYg [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
落ちます

>>478の前半の行が開いてるのは書き溜めの写しのミスです

慣れない事はするもんじゃありませんね
 ▼ 484 ンブレオン◆Y3W/A8GX8A 15/09/12 19:07:57 ID:.fCR4VX2 NGネーム登録 NGID登録 報告
>>481
そういうのは心の中に留めてください
 ▼ 485 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 20:57:16 ID:ubmcHzYg [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホテル グランドレイク

アカリ「あの、すいません」

フロント「なんでしょう?」

アカリ「無料休憩所ってどっちにありますか?」

フロント「それならこちらにございます」

アカリ「ありがとうございます!」

すごい……丁寧だなあ、言葉遣い。

さすが有名ホテルの店員? なんか違う気もするけど、まあ店員ね。
 ▼ 486 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 20:59:36 ID:ubmcHzYg [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「えっと……あった!」

ここが休憩スペースか。

すごいな。

シンオウ1有名なホテルって言うだけあるなあ。

アカリ「みんな、出て来て!」

ボールから飛び出して来た3匹はめいめいな方向に散らばるのかと思ったら3匹で何か話し始めた。

何話してるんだろ?

気になるなあ。
 ▼ 487 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 21:05:38 ID:ubmcHzYg [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ま、でも仕方ないか。

ポケモンの言葉はわからないものだし。

アカリ「さあて。これからどうしよ……」

とりあえずこの辺の観光地も巡ってみたいなあ……

……っと! あたし今、特訓しに来てるのに、観光気分じゃダメよね。

まあでも、これからのためにちょっと見とくか……パンフレット。

棚にたくさん刺さっている内の一冊を手に取った。

アカリ「えっと……何々?」

レストランななつ星……おいしい料理とダブルバトルが自慢の店?

ダブルバトル……

アカリ「そうだよ! あ、すいません……」

たはは、と笑いながら再び視線をパンフレットに戻す。

周りからの視線を感じながら……

ああ、恥ずかしい……
 ▼ 488 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 21:10:42 ID:ubmcHzYg [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
でも……特訓にも、観光にも最高じゃん!

問題は値段だけど……げ、たっか。

こりゃあたしのお小遣いの範囲外ね……

ああ残念!

でも特訓に向いてるのは確かよね。

よし。

今からそこ行くぞ!

アカリ「みんな、戻って!」
 ▼ 489 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 21:16:35 ID:ubmcHzYg [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 ルクシオ

とりとめもない雑談をして時間を過ごしているとアカリが唐突に叫び、周りから冷たい視線を浴びせられた。

ポッタイシ「ったく、学ばないね」

ルクシオ「コンテスト会場でもあったよな?」

イーブイ「コンテスト? 何それ?」

ルクシオ「ポケモンの見た目とか技の美しさとかダンスの上手さを競う競技」

イーブイ「ふうん」

ポッタイシ「え? 嫌がると思ったんだけど」

イーブイ「いや、あたしが出るのは嫌だけど誰かしたいポケモンが出るのは勝手じゃん?」

ポッタイシ「……そうよね」

ルクシオ「いい事言うじゃん!」

イーブイ「でしょ?」

そんな時、唐突にアカリが立ち上がる。

アカリ「みんな、戻って!」
 ▼ 490 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 21:20:28 ID:ubmcHzYg [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
さて、どこに行くのやら。

そんな事を考えながらボールの中で揺られていた。

アカリ「なんだ、めっちゃ近いじゃん」

へえ、あのホテルからめっちゃ近い施設って事は……

アカリ「よし、行くぞ!」

あのダブルバトルのレストランだな。

大方おいしい料理と特訓が同時に出来て一石二鳥! って感じで突っ込んだんだろうな……

なんとなくアカリの思考が読めている自分に気付き、愕然とする。

アカリの思考が単純なのを差し引いても俺はそこまでアカリといた、という事実に。
 ▼ 491 1◆J44kAZeDOM 15/09/12 21:20:52 ID:ubmcHzYg [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまでです
 ▼ 492 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 13:55:58 ID:5Gn3ki8w [1/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

店員「こちらのレストランではお食事だけでなくポケモン勝負もお楽しみいただいております」

店員「存分にお楽しみくださいませ」

アカリ「ありがとうございます」

店員「席はこちらになりま「あ、すいません」

アカリ「お金が足りなさそうなんですけど、バトルだけでも大丈夫でしょうか……?」

追い出されたらどうしよ……

店員「なるほど。大丈夫でございます」

アカリ「よかったあ……」

店員「お客様はみな勝負も楽しみにしていらっしゃいます。お声をかけていただけばほぼ確実に勝負出来ると思います」

アカリ「わかりました」
 ▼ 493 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:01:09 ID:5Gn3ki8w [2/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
さてと……誰とバトルしようか……

さっきの休憩で体力は万全だし……

マダム「おや。あなた、初めて見かける顔ですが……」

ジェントルマン「ここは初めてですか?」

アカリ「あ、はい」

ジェントルマン「そうか。では、私たちと勝負しないかね?」

アカリ「はい! 喜んで!」

マダム「うふふ、かわいいわね」

相手の方から声かけて来るんだ。

ちょっとびっくり。
 ▼ 494 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:04:30 ID:5Gn3ki8w [3/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジェントルマン「私はアルだ」

マダム「わたくしはベベと申します」

アカリ「あ、アカリです。対戦よろしくお願いします!」

って言うかこれあたしからしたら初めてのダブルバトルじゃないの!

タッグバトルならアキラとしたけど、ダブルバトルは初めてだなあ。

アル「頼んだぞ、ムックル」

ベベ「ニャルマー、よろしくお願いしますね」

アカリ「ルクシオ、イーブイ! よろしく!」
 ▼ 495 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:15:14 ID:5Gn3ki8w [4/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
三人称視点

アル「ルクシオか……」

そう彼が呟く。

彼の手持ちであるムックルにとって、電気タイプは脅威的な存在であるからだ。

アカリ「ルクシオムックルにスパーク! イーブイはニャルマーに電光石火!」

アル「ムックル、影分身だ」

ベベ「ニャルマー、イーブイに催眠術です」

イーブイの俊足は問答無用で誰よりも速く行動する。

そしてその技はニャルマーに大きなダメージを与える。

ニャルマー「くっ……」

だが、攻撃した後と言うのは誰しも隙を見せてしまう物である。

ニャルマー「これでもくらいなさい!」

本来命中率の低い技である催眠術はしかし、その隙を華麗に突いてしっかり命中した。

アカリ「ああ! イーブイ!」
 ▼ 496 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:24:39 ID:5Gn3ki8w [5/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その技の効果を受け、イーブイは深い眠りへといざなわれた。

ベベ「ふふ、これで実質2対1ですわね」

そんな事が進んでいる間に。

ムックル「さあて、これでどうだ」

数多の分身がムックルから生み出され、ルクシオの視界を惑わせていた。

ルクシオ(どれだ? どれが本物なんだ?)

手あたり次第に攻撃を仕掛けてはいるけれど、どれもただの分身で。

ルクシオは結局本物を見分けられなかった。
 ▼ 497 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:25:04 ID:5Gn3ki8w [6/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「イーブイ交代! ルクシオはニャルマーにスパーク!」

アル「ルクシオに電光石火だ」

ベベ「ルクシオに騙し討ちです」

イーブイがボールに戻され、ポッタイシが戦場に飛び出す。

ムックルが分身とともにルクシオに襲い掛かった。

しかし、ルクシオにはある1つの案があった。

と言っても過去の物の使いまわしと言えばそう言えなくもないような物なのだが。

ルクシオ(飛行タイプ……電気に触れるだけでも体力は削られるはず)

ルクシオ(だからヨスガジムの時みたいに体に電流を流せば……)

ルクシオは充電を始める。それはスパークまでの布石であると同時に攻撃してくるムックルを傷つける刃のような物でもあるのだ。
 ▼ 498 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:29:01 ID:5Gn3ki8w [7/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルクシオ(フルパワーだ!)

そう自分に言い聞かせ、限界に近い量の電気を体に溜めて行く苦しみを耐え忍ぶ。

ムックル「おりゃ!」

目に映るのは大量のムックル。

しかし実際攻撃を繰り出してくるのは1匹だけだ。

そしてそれを気にせず。

ルクシオ「スパーク!」

ニャルマーへと突進する。

気付かれないように近付いていたニャルマーにとってその不意の行動はとても対応しきれる物ではなくニャルマーは地に崩れ落ちる。

そして電気を溜め切ったルクシオに触れたムックルは。

ムックル「うう……痺れる……」

体に電気が流れ、マヒ状態に近い物になっていた。
 ▼ 499 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:38:23 ID:5Gn3ki8w [8/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それだけでなく、電流に不意を突かれたせいか、分身が消えていたのだ。

アカリ「よし! これならいけるかも!」

ベベ「舐めていただいては困ります。ミミロップ、よろしく頼みますよ」

アル「ルクシオにがむしゃらだ」

アカリ「ルクシオムックルにスパーク、ポッタイシはミミロップにメタルクロー!」

ベベ「ポッタイシに飛び蹴りです」

ミミロップがその自慢の脚力を活かし高く跳躍する。

その体は重力の法則に従って落ちて行き、その先には……

翼を鋼のように硬くしたポッタイシがいた。

それを振りかざす。

どごおん、と炸裂音が響いた。

その横では。

ルクシオとムックルが全力衝突を起こし、こちらも轟音を巻き起こす。
 ▼ 500 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:45:20 ID:5Gn3ki8w [9/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
2つの音はレストラン中の注目を一身に集める。

そんな中、地に崩れ落ちたのはムックルのみだった。

ルクシオはかなりダメージを受けてはいる物のまだ戦えるレベルである。

ポッタイシとミミロップは互いににやりと笑った。

まだまだ余裕の笑みである。

アル「ムックル、お疲れ様。頼みますよ、ホーホー」

アルの2番手はホーホーである。こちらも電気を弱点とする飛行タイプが含まれたポケモンだ。

アル「ルクシオに念力だ」

ベベ「ルクシオに恩返しです」

アカリ「ルクシオはホーホーにスパーク! ポッタイシはミミロップに泡!」
 ▼ 501 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:53:34 ID:5Gn3ki8w [10/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ここでルクシオを倒してしまえば後は眠っているイーブイしかアカリの手持ちがいない事を知ってか知らずか今にも倒れそうなルクシオに集中攻撃する2人。

ルクシオはさっきと同じように電気を身にまとい、攻撃に備えつつ自らの攻撃の準備を始める。

ミミロップがルクシオに攻撃しようと迫った

ところにポッタイシの泡攻撃が襲う。

ミミロップ「きゃっ」

短く悲鳴をあげたが、そのまま攻撃をやめない。

ルクシオ「ぐああっ!」

こちらは短く、とはいかないようで、ほぼ瀕死寸前だ。

最後の力を振り絞りホーホーに突撃する。

ホーホーは念力で防ごうとするがルクシオの方が速かった。

ただ、攻撃をくらってから意識が飛ぶまでにはわずかなタイムロスがあった。

念力を発動するにはそんな短い時間で事足りるほどに準備は進んでいたのだ。

結果として、両者が同時に倒れた。
 ▼ 502 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 14:59:33 ID:5Gn3ki8w [11/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アル「ほう。これで私の手持ちはもう1匹もいませんな」

アカリ「ルクシオお疲れ。イーブイ、早く起きてね」

ベベ「あなた、その3匹だけですか」

アカリ「はい……実質1対1ですね」

ベベ「ええ。これは速く決着をつけないとまずいですわね……恩返し!」

アカリ「メタルクロー!」

2つの攻撃がぶつかり合い、はじき返す。

お互いにほとんどダメージを受けていない。

しかし。

アカリ(このまま行けばあたしの勝ちね)

そう。今は眠っているイーブイが目覚めれば2VS1。

こうなると、圧倒的にアカリが有利である。

だからこそベベは焦っているのだ。

ベベ「ではここは趣向を変えて……つぶらな瞳!」
 ▼ 503 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 15:02:39 ID:5Gn3ki8w [12/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミミロップが媚びるような目つきをする。

それはポッタイシの心に困惑しか生まなかったのだが……

その一瞬の心の迷いが隙になる。

ベベ「今です! 飛び蹴り!」

高く飛び跳ねる。その落下の勢いに、ポッタイシは対応しきれない。

慌てて泡を繰り出すが、全て砕かれる。

ポッタイシに鋭い蹴りが命中した。
 ▼ 504 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 15:05:24 ID:5Gn3ki8w [13/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ポッタイシ!」

ベベ「ふふ、さすがにこれには……」

彼女はそこで言葉を切らざるを得なかった。

ミミロップが倒れたのだ。

ベベ「なぜ……」

ポッタイシも崩れ落ちる。だからその攻撃によるものではない事は明らかだった。

ではなぜか。

答えは簡単だった。

アカリ「イーブイ……」

イーブイ「最後ぐらい活躍させなさいよ全く」

ベベ「なるほど……わたくし負けましたわ」
 ▼ 505 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 15:11:42 ID:5Gn3ki8w [14/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

さあて、勝負にも無事勝てた事だし、回復してあげないと……

アカリ「対戦ありがとうございます。ではあたしポケモン回復させて来るんで……」

アル「え? ここの料理でポケモンの体力は回復するんじゃが……」

アカリ「お金が足りなくて……」

ベベ「……ねえアル」

アル「なんだいベベ」

ベベ「このお嬢さんに食事をごちそうしてあげたらどうかしら」

え? いきなり何言ってるの?

そりゃ嬉しいけど……
 ▼ 506 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 15:12:06 ID:5Gn3ki8w [15/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「え、いいですよそんな」

アル「だがどちらにせよ賞金は受け取るんではないかね?」

アカリ「そうですけど、でも値段が……」

ベベ「いいのよ。わたくしたち、お金はもう使い切れないほど持ってますし、久方ぶりに楽しいと呼べる勝負をさせていただいたお礼の意味も込めて、ぜひごちそうさせて」

そ、そこまで言われちゃうと断るのも申し訳ない……かな?

アカリ「えっと……じゃあ、お言葉に甘えさせてもらってもいいですか?」

アル「構わんよ」

アカリ「ありがとうございます!」
 ▼ 507 イクン@ツメのカセキ 15/09/13 15:23:28 ID:5Gn3ki8w [16/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
下げたのになぜあがる……

落ちます(これ言いたくないがために下げてたのに……)
 ▼ 508 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 20:26:02 ID:5Gn3ki8w [17/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
みんな疲れてるだろうけど……

アカリ「ごはん食べるよみんな。食べたら回復するみたい」

そう言いつつ、まだボールからは出さない。

ごはんが出来るまではボールの中にいさせてあげたいし。

アル「すまないが……」

すっと右手をあげる。

それを見た店員がこっちにやって来た。

店員「なんでしょう」

アル「この子にこのメニューを」

店員「かしこまりました」

事情を聞かずに注文を受けるあたり、さっすがプロだなあ。

アルさんの注文の仕方も堂に入ってるし。

なんかすっごい場違いな気がしてきた……
 ▼ 509 1◆J44kAZeDOM 15/09/13 20:29:16 ID:5Gn3ki8w [18/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
で、でもあたしだってお客さんなんだし、堂々としないと。

なんて言うか、こういうとこで物怖じしてる方が恥ずかしいもん。

ベベ「あなたはあちらの席につけばいいんじゃないかしら」

確かに、2人席なのだ。

あたしがどくしかない。

アカリ「あ、そうですね。わかりました」

座席に座る。

クッションがふかふかで、でも沈み込みが激し過ぎず、ものすっごく快適。

なんかこう……一生分の贅沢を使い果たした気がする……
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