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【クロスSS-FINAL】劇場版ポケットモンスター ソード・シールド 天空大決戦

 ▼ 1 N9Xja27O2I 25/08/18 22:25:44 ID:0SRMkA8c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※「ポケットモンスターソード・シールド」×「ひろがるスカイ!プリキュア」のクロスオーバー
※オリキャラあり
※ポケモン側キャラの手持ちに一部技変更、追加メンバーあり


 ここは、ガラル地方。田園や雪山、都市などの様々な風景、広大な大地に移り変わる気候が特徴の、様々な表情を持つ島国。
 人とポケモンが手を取り合い、時にはポケモン同士で競い合う。そうして、ポケモンと共に暮らす人々を「ポケモントレーナー」と呼ぶ。

 これは、そんな世界で起きた、もう一つの物語である。


― 劇場版ポケットモンスターソード・シールド 天空大決戦 ―




開幕
 ▼ 104 N9Xja27O2I 25/08/24 10:57:19 ID:4N2UtrQU [1/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 キュアスカイは必死に訴える。目を覚ましたツバサは、先程までの敵対的な表情ではなく、穏やかに微笑んでいた。

夕凪ツバサ「……聞こえましたよ、あなたの声が………ソラさん」

キュアスカイ「ツバサ君…!よかったぁ…!」

夕凪ツバサ「わわっ…もう、苦しいですよ、ソラさん」

 抱えていたツバサを思わず抱き締めるキュアスカイ。ハッとしてすぐに離れた。

キュアスカイ「わわっ…ご、ごめんなさい!」

マリィ「大丈夫…っぽいね」

夕凪ツバサ「えっと……マリィさんに、ビートさん……ありがとうございました」

 今のソラ同様、敵意が消えたと判断したマリィ、一応その後ろからついてきたビートの2人は、キュアスカイとツバサの元に近づく。

エル「ツバサー!」

 声のする方を、キュアスカイ、ツバサ、ビート、マリィも振り向く。ユウリとホップに肩を借り、目を覚ましているエルだ。

キュアスカイ「エルちゃん!」
夕凪ツバサ「プリンセス…あなたもよくぞご無事で…」

マサル「そっちも終わったみたいだな」

ビート「当然です。エリートですから」
 ▼ 105 N9Xja27O2I 25/08/24 10:59:25 ID:4N2UtrQU [2/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王都 住宅街〜
夕凪ツバサ「そんなことがあったのですね……」

 ツバサとエル、そして同じく目が覚めた青の護衛隊隊員は、ソラから事の次第を聞いた。といっても、操られている間に自我や意識こそあったものの、やはりソラと同様、考えることを封じられていた為、気づく事すらなかったのだ。

ソラ・ハレワタール「皆さん。改めて申し訳ございませんでした。あらぬ冤罪をかけて、あなた達をここまで追い詰めてしまって!」

 ソラの謝罪に続き、ツバサ、エル、青の護衛隊員も頭を下げ、謝罪の言葉を口々にした。

ホップ「気にしないでくれ。やっと正気に戻ってくれたんだ」

ユウリ「そうだよ。みんなも被害者なんだから。あたし達は…何とか全員無事だしね」

ホップ「それで、どうなんだ?2人は、あのペンダントをぶら下げられる前のことについて、何か覚えていないか?」

 ホップの問いかけに、2人は少し考えこみ、先に口を開いたのはエルだった。

エル「……あっ!そうだ、思い出した!ダスピアが来たあの日、パパとママに何か本を持ってきてたわ!もしかしたら、それがあの文献なのかも!」

 エルはスカイランド国王と王妃の養子である。ゆえに、2人の元に来訪者が来た際、殆どの場合5人の中で一番最初にその来訪者と接触するのはエルだ。

ホップ「ということは、その本だろうな。ユウリが聞いたって言う、ポケモンを化け物のように書いていた文献ってのは」

夕凪ツバサ「えっ!?ユウリさん、聞いていたんですか!?」

ユウリ「うん。泊めてもらった日、夜中にトイレに行ってて、その帰りに…」
 ▼ 106 N9Xja27O2I 25/08/24 11:00:43 ID:4N2UtrQU [3/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
夕凪ツバサ「そ、そうだったんですね……それで話を戻しますが、きっとそうでしょうね。僕らにその話が回ってきたのは、プリンセスや王様より後ですから」

ソラ・ハレワタール「確かにそうでした。私達は誰も、1週間前に現れたポケモンについて、知らなかったんです」

ホップ「1週間前…さっきソラも言っていた時期だな。…妙な偶然だな」

ユウリ「そうだね…ガラル地方でポケモンの数が減り始めた時期と重なってる」

エル「何ですって…!?」

ビート「……聞いてもいいですか」

夕凪ツバサ「はい、何でしょうか」

 彼等の話を聞いていて、ふと何かを思いついたようにビートが問う。

ビート「ユウリさんが聞いた話と、あなた方が会議で話していた内容を総合すると、その文献とやらは遥か昔のスカイランドで、ポケモンが暴れていたという記載があったのですよね?」

夕凪ツバサ「そうですね」

ビート「そして、ソラさん含めそのポケモンの事は誰も知らなく、スカイランド内で一番最初に知ったのは王族、しかも出所はダスピアと言う人物だ……何か変ではありませんか?」

マリィ「変って…?」

ソラ・ハレワタール「どういうことでしょうか?」
 ▼ 107 N9Xja27O2I 25/08/24 11:01:45 ID:4N2UtrQU [4/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ビート「遥か昔のスカイランドの歴史なら、少なくとも王族の誰かは知っていた、或いは継承されていた筈だ。それを何故誰も知らないのか?もっと言うならば……


100歩譲ってスカイランドの誰もが知らなかったのは良いとして、何故来訪者であるダスピアだけがその情報を持っていたのですか?」

全員「!!」

 核心を突いた疑問であった。ここでようやく、ソラ、ツバサ、エルははっとする。自分達が信じていた―――否、ペンダントの力で信じ込まされていた文献に、何かあると。

ソラ・ハレワタール「確かに…!ダスピアさんは元々この国に住んでいた人じゃありません!もしそうなら、私や誰かが知っていた筈ですし、何よりダスピアさん自身がそう名乗っていました!」

夕凪ツバサ「その文献を何故、そんなダスピアさんだけが知っていたのか……そもそもあの文献はどこから…?」

エル「パパやママも、シャララ達でも知らないことを、なんでスカイランドの人じゃないダスピアが知ってるの…?」

マサル「……そして1週間前に俺達の世界からポケモンが減り、同時期にスカイランドにポケモンが出現……どうも偶然とは思えないな」

夕凪ツバサ「……真実を確かめなければいけませんね…僕らにこのペンダントをつけて従わせてまで推し進めようとしたポケモンの駆除…ダスピアさんの狙いは一体…!?」

ソラ・ハレワタール「行きましょう、ダスピアさんの元に!」

ユウリ「ソラちゃん…」
 ▼ 108 N9Xja27O2I 25/08/24 11:03:04 ID:4N2UtrQU [5/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ツバサ達が襲ってくる少し前まで、5人での突撃を無謀と捉えていたソラ。だが今は、彼女も、ツバサも、エルも目的は同じだ。

エル「私も行く!本当の事を知りたい!」

夕凪ツバサ「ええ、僕もです!それに……この様子なら、きっと今もましろさんとあげはさんはあのペンダントをつけられている…!」

ソラ・ハレワタール「やっぱり、ましろさんもこっちに来ていたのですね…それに…あのペンダントに操られて…!」

 大切な親友が手駒にされている。あげはがこの世界に来ていることをビートから知らされたことで薄々察していたことが確信に変わり、ショックを受ける。

青の護衛隊員「なんということだ…国家転覆を企んでいたのはあなた達ではなかったようだ…本当に申し訳なかった!」
青の護衛隊隊員「ということは、あのダスピア氏に問い詰める必要があるようだ!」
青の護衛隊員「我々もお供します!」

ユウリ「みんな、行きましょう!スカイランドの王城へ!」

 彼女の号令に、その場にいた全員が頷く。覚悟を決めたのだ。

 一行は、数少ない、正気に戻った青の護衛隊隊員に守られながら、スカイランド王城へと向かっていった。
 ▼ 109 N9Xja27O2I 25/08/24 11:06:24 ID:4N2UtrQU [6/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王城 王室〜
衛兵「大変です!シャララ隊長!ダスピア様!」

シャララ隊長「どうした」

Ms.ダスピア「……」

 王室のドアを勢いよく入ってきたのは、衛兵の1人であった。その手には双眼鏡が握られていた。

衛兵「ポケモン達の迎撃に向かったツバサ殿、プリンセス、そしてつけていた兵隊が全滅しました!」

シャララ隊長「何だと…?」

衛兵「しかもそれだけではありません!敵の捕虜となっていたソラ三番隊隊長、そしてツバサ殿達はポケモン側に寝返ったようです!彼等と共に、こちらに向かっています!」

シャララ隊長「ポケモン達め…我々がこれ程の戦力を投下しても、倒せないばかりか、むしろ戦力を減らされるとは…敵ながら天晴だな」

 ポケモンとポケモントレーナーの思いもよらぬ底力に、シャララは畏敬の念を抱く。しかしすぐに真剣な表情へ変わった。

シャララ隊長「現在のこちらの戦力状況は?」

衛兵「はい!全員、回復しております!これよりすぐにでも迎撃に…」

Ms.ダスピア「いえ、構いません。全員待機です」

衛兵「なっ!?」
 ▼ 110 N9Xja27O2I 25/08/24 11:07:59 ID:4N2UtrQU [7/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シャララ隊長「ふむ。確かにその方が良いですね」

衛兵「隊長まで!?」

 衛兵は想定していなかった指令に驚きを隠せないが、シャララはダスピアの意思を汲み取ったのか、続けた。

シャララ隊長「考えてもみろ。多くの兵士どころか、アリリ副隊長やベリィベリー、プリキュアまで全てをつぎ込んでも悉く撃ち損じている。その上、彼等の元には今、プリキュアが3人もいるのだ」
シャララ隊長「そんな状況でまた戦力を分散して迎撃させても、結果は見えているだろう?」

衛兵「し、しかし…」

シャララ隊長「無論、このまま屈するわけにはいかない。彼等が攻勢に転じてこちらに向かってくるなら好都合だ。今こそ、全ての戦力を集中させ、奴らを迎撃および捕虜の救出に尽力するぞ」

Ms.ダスピア「ええ、それが賢明でしょう」

衛兵「確かに…かしこまりました!すぐにアリリ副隊長に事の次第を報告し、手を打ちます!」

「隊長さん!」

 続けて入ってきたのは、虹ヶ丘ましろと聖あげはだった。
 ▼ 111 N9Xja27O2I 25/08/24 11:10:12 ID:4N2UtrQU [8/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
聖あげは「ソラちゃん達がポケモン達と一緒に攻めてくるって、聞きましたよ!」
虹ヶ丘ましろ「私達にもお手伝いさせてください!}

シャララ隊長「もちろんだ。君達のこと、頼りにしている」

聖あげは「私達は王室前最後の砦!やるよ、ましろん!」

虹ヶ丘ましろ「うん!」

 ましろとあげは、そして現在城にいる兵士は全て召集され、その後持ち場についていく。
 王室に残ったのは、シャララとMs.ダスピアだ。

シャララ隊長「いよいよ、正念場ですね」

Ms.ダスピア「ええ。もしもの時の為に、王と王妃は避難させています。それに、街の皆さんも、既にこの城の中の安全な場所に避難が完了している。あとは…」

シャララ隊長「今度こそ、ポケモン達を倒す。この国の為に…


ソラ…ツバサ…プリンセス…ヒーローとしての誇りを忘れていないのならば、捕虜と言う立場に甘んじるなよ…」

シャララ隊長(だが、もし、万が一のことがあれば…その時は…)

 自らの得物の剣に目をやり、再び顔を上げたシャララも、持ち場へと急いだ。
 ダスピアの意のままに、ポケモン達を殲滅するために。
 ▼ 112 N9Xja27O2I 25/08/24 21:23:21 ID:4N2UtrQU [9/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王都 王城付近〜
 リザードン、アーマーガア、ファイアロー、ガラルギャロップを駆り、移動するホップ達とソラ達、青の護衛隊。城へと移動している間も奇襲を警戒していたが、先程とは打って変わり一切敵の気配がなかった。彼等は知る由もないが、既にスカイランド中にいた護衛隊の内、ダスピアの息がかかった兵士達は王城へと召集されている。

ビート「言っておきますが、少なくとも僕は君たちを完全に信用した訳ではない。もしまた気でも狂おうものなら、次は容赦なく倒し切る」

マリィ「ちょっと、ビート!」

ソラ・ハレワタール「いいんです。マリィさん。当然ですよ。さっきまで私達はあなたを殺そうとしていたんですから…だから、相応以上の働きで応えてみせます!」

 ビートも本当はわかってはいる。ツバサ、エルとの戦闘でツバサの発言、ホップの観察、ソラの態度の変化から誰もが信用せざるを得なく、それはビートも例外ではない。だが、元来の挑発的な面やそれまでにされたことから口に出てしまう。
 それに異を唱えるでも反駁するでもなく、ソラ達は受け入れつつ、何としても汚名返上をし、何より真実を突き止めてやると意気込んでいる。

 やがて、城の前に着く。警備の者すらおらず、素通りはできたものの罠に警戒しながら奥へと進んでいく。

ホップ「ここだな…みんな、準備はいいか?」

 先頭に立ち、振り返って仲間に最後の意思確認。全員が頷くのを確認し、ホップは再び前を向いた。

ホップ「よし……泣いても笑ってもこれが最後だ…行くぞ!」

「おう!」「はい!」「ええ!」
 ▼ 113 N9Xja27O2I 25/08/24 21:25:48 ID:4N2UtrQU [10/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王城 廊下〜
 警備がおらずすんなり侵入できた一行。道中に罠でも仕掛けられているのかと思えばそれもない。流石に不審に思う面々も出始めている。

マサル「流石に侵入者撃退用の罠でもあるのかと思ったが…ここまでないとなると、むしろ誘い込むのが目的か?」

夕凪ツバサ「妙ですよね…誘い込むとしても、何のために…?」

「来たな!蛮族共!」

ユウリ「来たよ!」

敵側の護衛隊兵士「ポケモントレーナー達よ、今度こそお前達を掃討する!」「捕虜のソラ三番隊隊長、ツバサ殿、プリンセスを返してもらう!」

ソラ・ハレワタール「待ってください!私達は捕虜なんかじゃありません!」

夕凪ツバサ「そうですよ!今この国は異常事態です!すぐにそのペンダントを取ってください!」

エル「私達は騙されていたのよ!みんなお願い!」

敵側の兵士「脅されてああ言わされてるとは…卑劣な奴らめ!」

夕凪ツバサ「やはり何を言っても駄目か…!」

青の護衛隊員「ソラ三番隊隊長、ここは我々が引き受けます!」「皆様は先へお進みください!」

ユウリ「大丈夫なの!?」
 ▼ 114 N9Xja27O2I 25/08/24 21:26:06 ID:4N2UtrQU [11/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王城 廊下〜
 警備がおらずすんなり侵入できた一行。道中に罠でも仕掛けられているのかと思えばそれもない。流石に不審に思う面々も出始めている。

マサル「流石に侵入者撃退用の罠でもあるのかと思ったが…ここまでないとなると、むしろ誘い込むのが目的か?」

夕凪ツバサ「妙ですよね…誘い込むとしても、何のために…?」

「来たな!蛮族共!」

ユウリ「来たよ!」

敵側の護衛隊兵士「ポケモントレーナー達よ、今度こそお前達を掃討する!」「捕虜のソラ三番隊隊長、ツバサ殿、プリンセスを返してもらう!」

ソラ・ハレワタール「待ってください!私達は捕虜なんかじゃありません!」

夕凪ツバサ「そうですよ!今この国は異常事態です!すぐにそのペンダントを取ってください!」

エル「私達は騙されていたのよ!みんなお願い!」

敵側の兵士「脅されてああ言わされてるとは…卑劣な奴らめ!」

夕凪ツバサ「やはり何を言っても駄目か…!」

青の護衛隊員「ソラ三番隊隊長、ここは我々が引き受けます!」「皆様は先へお進みください!」

ユウリ「大丈夫なの!?」
 ▼ 115 N9Xja27O2I 25/08/24 21:26:48 ID:4N2UtrQU [12/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
青の護衛隊員「心配はいらん。我々だって、有事に備えた訓練は怠っていないからな。君達がこの先へ進むための時間稼ぎはできるさ」

ユウリ「でも…!」

ソラ・ハレワタール「……この場は任せます。皆さん、どうか無事でいてくださいね」

ホップ「みんなの思いは無駄にしないぞ!」

青の護衛隊員「全軍、突撃だ!」
敵側の兵士「なっ!貴様ら、裏切ったのか!うわっ!」

 護衛隊の突撃に混乱する衛兵。隙を突き、ホップ達とソラ達は先を急いだ。

〜スカイランド王城 屋外訓練場〜
 廊下を突き進む一行。途中、何か大きな扉が横で開いていた。

ソラ・ハレワタール「皆さん、止まってください!」

 ソラの指示で急停止。そしてこっそりと扉の陰から外の様子を伺う。

ソラ・ハレワタール「……っ!!」

 殺気を感じ、すぐに後退したソラ。その視線の先には、扉の陰から電撃を纏った拳で不意打ちを狙ったベリィベリーであった。
 ▼ 116 N9Xja27O2I 25/08/24 21:27:26 ID:4N2UtrQU [13/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「ベリィベリーさん…!」

エル「やっぱりペンダントを…それをとって!」

ベリィベリー「ソラ、最初は、お前が仲間と共に捕虜になっていると聞いていたが…どうやら違うみたいだな。……失望したぞっ!」

ソラ・ハレワタール「くっ…!」パシッ!

 矢継ぎ早にラッシュを仕掛け、全て捌く。

夕凪ツバサ「あれは…!」

 扉の先には、開けた訓練場があり、ベリィベリーの後ろから、アリリ副隊長、集結した衛兵達が徐々に押し寄せてくる。

マリィ「ビート、マサル、行けそう?」

ビート「戦力差はざっと100対3…フン。僕を誰だと思っている」

マサル「先を急げ。ホップ、ユウリ。そしてプリキュアさん達よ」

ソラ・ハレワタール「マサルさん!?そんな、無茶です!」

ホップ「そ、そうだぞ!せめてオレ達も!」

マサル「行け!…あの中に、プリキュアと、空から俺達を襲ってきた隊長格はいない。いるとしたらこの先だ。だから少しでも戦力をそっちに回したい」

マリィ「ここは任しといて!戦力フル投入してやんよ!」

 3人は、持っていたモンスターボールを一斉に放り投げ、ポケモン達を召喚する。
 ▼ 117 N9Xja27O2I 25/08/24 21:27:49 ID:4N2UtrQU [14/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ベリィベリー「なっ…!」

アリリ副隊長「こんなにいるとは…!」

 更に、まだ5匹しか出していなかったマリィとビート。モルペコやオーロンゲ、ブリムオンといった相棒やエースポケモンは既に出ている。6個目のモンスターボールが手に握られた。

マリィ「これがあたし達のとっておき!」
ビート「思い知るが良い、僕らの本気を!」

ガラルファイヤー「ギェエエエエエ!」
ガラルフリーザー「フオオオオオオ!」

ベリィベリー「な、なんだこの大型の鳥は!?」

ホップ「あれって、ファイヤーにフリーザー!?……のリージョンフォーム!?オマエら、いつの間に!?」

アリリ副隊長「くっ…怯むな!かかれぇ!」

 兵隊の大軍団が押し寄せるが、物怖じせず2人が先陣を切った。

マリィ「ファイヤー、もえあがるいかり!卑劣な輩に怒りをぶつけるよ!」

ビート「フリーザーはいてつくしせん!恐怖に陥れようとする不届き者には恐怖をお返ししてあげなさい!」

 2人の指示に応え、ファイヤーは烈火の如く暗黒のオーラを迸らせ、向かってくる兵士達を包み込む。小部隊いくつかの戦意を削ぐことに成功した。

敵側の兵士「ぐああ……なんだ、この…倦怠感…は…」

 フリーザーはサイコパワーを凝縮し、両目からビームを放つ。冷気にも似た特殊な超能力が、被弾した兵士の細胞を凍らせるかのように停止させ、動きを止めた。

敵側の兵士「あ…が、が……」
 ▼ 118 N9Xja27O2I 25/08/24 21:28:14 ID:4N2UtrQU [15/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マサル「こっちのことは心配ない!お前らはこの先にいる悪の親玉を叩け!」

ユウリ「わ、わかった!」

夕凪ツバサ「皆さん、どうかご無事で!」

マサル「それと……ホップ!」

 3人の想いを背に、ツバサ、エル、ユウリ、ソラは先を急ぐ。ホップも行こうとしたが、マサルの一声に呼び止められた。

マサル「……ユウリのこと、頼んだぜ」

ホップ「…おう!」

 ホップもまた、ソラ達の後に続き、去って行った。

ベリィベリー「貴様ら…そこをどけ!」

マサル「やなこったね。さぁ、最初に倒されたいのはどいつだ?」

ビート「僕に倒されたい者から前に出ろ!」

マリィ「あたし達がいつまでもやられてばっかだと思うなよ!」

 3人は、総勢18匹のポケモン達と共に、手駒と化したアリリ副隊長率いる部隊、そしてベリィベリーと交戦する。
 ▼ 119 N9Xja27O2I 25/08/24 21:28:52 ID:4N2UtrQU [16/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王城 王室前〜
夕凪ツバサ「この先が王室です!」

ホップ「そこにダスピアもきっといるな…よし…!」

ユウリ「みんなの為にも、絶対に真実を暴かなきゃ!」

 走り抜けたホップ、ユウリ、ソラ、ツバサ、エル。やがて王室の扉が見えたが、そこに見覚えのある人影が3人並んでいた。

ソラ・ハレワタール「シャララ隊長…!ましろさん、あげはさんまで!」

ホップ「アイツらは…!」

 王城から一度逃げ出した際に、剣を突きつけてきたシャララ、騙し討ちで狭い路地裏に誘い込み、袋叩きにしようとしたあげは、同じくそれに加勢したましろ。王室には行かせまいと立ち塞がった。

シャララ隊長「ソラ、残念だが私の悪い予想は当たってしまったようだな」

ソラ・ハレワタール「シャララ隊長…!目を覚ましてください!今この国は!」

シャララ隊長「問答無用ッ!国を脅かす悪魔を庇う理由などない!」

 かつての忌まわしい事件の時のような幻影ではない。操られた、しかしそれでいて本物のシャララ隊長が、抜刀し斬りかかる。

ソラ・ハレワタール「シャララ隊長…っ!」

エル「ひろがるチェンジ・マジェスティ!」

 シャララの剣先はソラに届く前に防がれる。咄嗟にキュアマジェスティへとチェンジしたエルが光剣・マジックアワーズエンドを生成し、ソラを救った。
 ▼ 120 N9Xja27O2I 25/08/24 21:29:14 ID:4N2UtrQU [17/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
聖あげは「残念だよ、少年。捕虜になったり脅されたりしたんじゃないかって心配してたけど、まさかスカイランドを裏切ってポケモン側につくなんてさ」

夕凪ツバサ「あげはさん達は騙されています!今すぐそのペンダントを捨ててください!」

虹ヶ丘ましろ「騙されてる?それはないんじゃないかな?」

キュアマジェスティ「ましろ…!」

 ツバサの必死の訴えを嘲笑うようにましろが口をはさむ。

虹ヶ丘ましろ「このペンダントは、ポケモンを倒してスカイランドを平和にするためのシンボルなんだよ?」

聖あげは「そうそう。ランボーグやキョーボーグ、それどころかダイジャークにも打ち勝ってきた私達でも、簡単には勝てないぐらい、ポケモンは強大な悪なの」

虹ヶ丘ましろ「それに対抗できるヒーローの力を馬鹿にするのは、流石にツバサ君やエルちゃんでも、めっ、だよ?」

ソラ・ハレワタール「ましろさんまで…!こんなの、間違っています!正しいことは何か、ヒーローは考え続けないといけません!頭ごなしに決めつけて、暴力を振るうなんて、いつもの皆さんらしくありません!」

シャララ隊長「黙れ!」

ソラ・ハレワタール「くっ…!」

 よりにもよって最大の親友であるましろにさえ、ソラの想いは届かず、シャララの一喝に怯む。

シャララ隊長「ポケモンなどに情けを持ち、これ以上戯言を吐くならばソラ、たとえお前でも容赦はしない!」

ソラ・ハレワタール「シャララ隊長…みなさん…どうしてこんなことに…!」
 ▼ 121 N9Xja27O2I 25/08/24 21:30:01 ID:4N2UtrQU [18/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホップ「何を言っても無駄なようだな」

ユウリ「ソラちゃん、みんな。悲しいけど、だからこそ終わらせないといけないわ。今の3人は敵よ。倒さないと、真実を突き止められないし、スカイランドも助けられない!」

夕凪ツバサ「…覚悟を決めるしかありません。必ずあなた達を救ってみせる!ひろがるチェンジ・ウィング!」

 敵意を露にした3人を前に、ツバサも意を決してキュアウィングにチェンジ。ホップとユウリもモンスターボールを構える。

ホップ「頼むぞ、サンダー!」
ガラルサンダー「キョエエエーーー!!」

ユウリ「力を貸して!ウーラオス!」
ウーラオス(れんげき)「べあっ!」

ソラ・ハレワタール「ましろさん…あげはさん…シャララ隊長…今、助けます!」

虹ヶ丘ましろ「ごめんねぇ、本当は戦いたくないんだけど、しょうがないよね。やろう、あげはちゃん」
聖あげは「そうだね。ちょいと本気出しちゃおっか、ましろん」

 ソラがミラージュペンを構え、対峙するましろ、あげはもミラージュペンを構える。ましろとあげはのミラージュペンに呼応するように、ペンダントも紫色に光り輝く。
 ▼ 122 N9Xja27O2I 25/08/24 21:30:29 ID:4N2UtrQU [19/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「ひろがるチェンジ・スカイ!」

虹ヶ丘ましろ「ひろがるチェンジ・プリズム!」
聖あげは「ひろがるチェンジ・バタフライ!」

 キュアスカイ、キュアプリズムとキュアバタフライへのチェンジが完了し、これでこの場の全員が臨戦態勢となった。

ホップ「いくぞ!みんな!」
ユウリ「うん!」
キュアスカイ&ウィング&マジェスティ「はい!」「ええ!」

シャララ隊長「ポケモンに寝返り、スカイランドへの反逆するなど許してはならん!必ずポケモンを倒し、ソラ達を捕らえるぞ!」
キュアプリズム「はいっ!」
キュアバタフライ「アゲアゲでやっちゃうよー!」

 戦闘が開始される。先制で動いたのはシャララ。スカイランド最強のヒーロー集団・青の護衛隊の総司令を務める隊長。その剣でこれまでスカイランドの防衛に貢献してきた彼女も、今はただ凶刃を振り回し敵を倒すだけの戦闘マシーン。
 マジェスティがひろがる・マジックアワーズエンドを発動、あくまでもシャララの剣を防ぐだけだ。

シャララ隊長「プリンセス…!そこをどいてもらう!」

キュアマジェスティ「いや!絶対にどかない!」

シャララ隊長「このぉ……我ら青の護衛隊をなめるなぁ!」

 シャララのペンダントが一層輝きを増す。同時に、マジェスティの剣が少しずつ押されていく。
 ▼ 123 N9Xja27O2I 25/08/24 21:31:18 ID:4N2UtrQU [20/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウリ「させないわ!ウーラオス、つばめがえし!」

ウーラオス(れんげき)「べああ!」

シャララ隊長「ぐっ…!」

 不意の攻撃に気付くも対処が間に合わず、辛うじて急所から逸らして退避した。ウーラオスの俊足のごとき蹴りが、刀で瞬時に敵を斬り払うようにシャララに一矢報いる。

ユウリ「大丈夫!?」

キュアマジェスティ「ありがとう、ユウリ!」

ホップ「コイツらはとびっきり強いぞ…!ユウリ、3人を助けながらやるぞ!」

ユウリ「うん!」

ホップ「サンダー、はがねのつばさ!」
ユウリ「ウーラオス、アクアジェット!」

シャララ隊長「邪魔なポケモン達め…!」

 キュアマジェスティに加勢する2匹のポケモン。シャララは臆せず、突っ込んでいった。

―――
 ▼ 124 詫び◆N9Xja27O2I 25/08/24 21:32:22 ID:4N2UtrQU [21/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
システム不具合とこちらの確認不足につき、>>113>>114に同じ内容が連投されてしまいました。
申し訳ございません。

本編の続きは明日以降となります
 ▼ 125 N9Xja27O2I 25/08/25 19:17:12 ID:DWlwyfIE [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「目を覚ましてください!プリズム!」

キュアプリズム「ソラちゃん、ちょっと見ない間に悪い子になっちゃって、悲しいなあ!」

 キュアスカイは、大切な親友・虹ヶ丘ましろ―――もといキュアプリズムと格闘戦を繰り広げる。もっとも、スカイはあくまでプリズムの攻撃を捌くだけで、未だに反撃には至っていない。

キュアプリズム「ポケモンは、スカイランドで破壊の限りを尽くし、人々を苦しめた怨霊なんだよ?だから、私達ヒーローが、やらなきゃいけないの」

キュアスカイ「そんなの、ヒーローなんかじゃありません!そもそも、仮にそれが本当の歴史だったというなら、ダスピアさんだけが知っていたなんておかしな話です!」

キュアプリズム「何もおかしくないよぉ。ポケモンは悪い怨霊、これが真実なんだから」

 キュアスカイの呼びかけに応じず、ただ眼前へと拳を振るい、脚を振り上げる。ペンダントを輝かせながら戦うプリズムに、迷いは一切なかった。

キュアスカイ(ましろさんっ…!)

 心を痛めているキュアスカイの心情など、まるで理解しようともせずに。

―――
 ▼ 126 N9Xja27O2I 25/08/25 19:18:20 ID:DWlwyfIE [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアバタフライ「ひろがる・バタフライプレス!」

キュアウィング「ひろがる・ウィングアタック!」

 お互いの得意とする持ち技を撃ち合うウィングとバタフライ。プリキュアとしてコンビで戦うことが多かった2人が今、雌雄を決して戦い合っている。どちらも本来ならば、アンダーグエナジーを浄化してキラキラエナジーにする為の技の筈が、片方はペンダントの力で対象を傷つけるだけである。

キュアバタフライ「私達、絶対いいコンビ!そう信じていたのに!あの勉強熱心で賢いツバサ君が判断を間違うなんて、お姉さんはもう気分サゲ〜だよっ!」

キュアウィング「バタフライ!あなたはいつだって年長者として、僕らを引っ張ってくれていた!それなのに妄信のまま僕らをどこへ導くつもりなんだ!」

キュアバタフライ「もちろん平和、だよっ!ポケモンを倒してね!」

キュアウィング「そんなのは平和なんかじゃない!ただの支配です!かつてのアンダーグ帝国がやっていたような、いえ、それよりも惨い暴力での支配です!」

キュアバタフライ「運命って残酷だね…ポケモンなんかのせいでツバサ君も、ソラちゃんもエルちゃんもおかしくなっちゃうし!私だってみんなと戦いたくなんてないのにさっ!」

キュアウィング「ならもうやめてください!仲間同士が戦ったって、お互い何も得られない!何も守れない!」

 ウィングも、バタフライに必死に訴える。バタフライも感情を高ぶらせ、攻撃の激しさを増す。ペンダントの輝きも、比例するように強まっていく。

―――
 ▼ 127 N9Xja27O2I 25/08/25 19:18:50 ID:DWlwyfIE [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シャララ隊長「くっ!」

ウーラオス(れんげき)「べあ!」

ユウリ「すいりゅうれんだ!」

 修行を経て心得た、水の流れのような体術と手数を活かした連撃。シャララは剣での連続斬りで応戦するが、遂に剣は折れる。

シャララ隊長「しまった…!」

ユウリ「ホップ!」

ホップ「少し痛いけど我慢しろよ!サンダー、らいめいげりだ!」

ガラルサンダー「キェェエエエッ!」

シャララ隊長「がはっ……」

 飛び上がり、地に落ちる稲妻のように急降下したサンダーの健脚から繰り出されるキック。シャララの鳩尾を捉え、王室へと吹っ飛ばす。その勢いは、そのまま扉をも破壊する程であった。

キュアプリズム「隊長さん!」

キュアバタフライ「よくもやってくれたね!容赦しないよ!」

キュアスカイ「まだこんな戦いを続けるんですか!ましろさん!あげはさん!」

キュアプリズム「もちろんだよぉ。ソラちゃん達がポケモンの方に味方しちゃうから、私達だって不本意なんだよ?」
 ▼ 128 N9Xja27O2I 25/08/25 19:19:28 ID:DWlwyfIE [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「えぇ、誠にその通り。実に残念です」

 突如、扉の奥から聞こえた女性の声。プリズムとバタフライは振り向き、希望に満ちた表情へと変わる。

ホップ「オマエは誰だ!?」

キュアスカイ「……あれが、ダスピアさんです」

ユウリ「なんですって!?」

 キュアスカイがダスピアと呼んだその女性。黒いローブを脱ぎ捨て、騎士のような淡い青色の装束を纏っている。手には、紫色の水晶が埋め込まれた文献を持っていた。

ホップ「…ツバサから聞いたぜ。ソラ達に配ったって言う紫色の石のペンダント!あれを配ったのはオマエだな!?」

Ms.ダスピア「おや、ご存知でしたか。その通り、あの石は、ヒーローの為に、より強大な敵と戦うための力を与えるのです」

ユウリ「冗談じゃないわ!あの石、ソラちゃん達を強くする代わりにあなたの言いなりにする石じゃない!」

 声を荒げて抗議の声をあげるホップとユウリ。しかしダスピアは意に介さない。

Ms.ダスピア「人聞きの悪い。ヒーローとしての使命を強く刻むあの石こそ、必要なものなのです。お前達のような、ポケモンや、ポケモンを庇うような人間を倒すために」

キュアスカイ「………ふざけないでください」

Ms.ダスピア「おや?」

 拳を振るわせながら、キュアスカイが声を上げ、反論する。
 ▼ 129 N9Xja27O2I 25/08/25 19:20:18 ID:DWlwyfIE [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「私達の意思を無視して、封じ込めてまでやることが、一方的な暴力なんですか!?」

キュアスカイ「そんな石を使わなくても、今やろうとしていることが本当に正しいかどうかを考えるのがヒーローなんじゃないですか!?倒すべきかどうかもわからないのに、そんな石なんかで決めつけるのなんて、ヒーローなんかじゃない!ただの支配です!」

キュアウィング「ソラさんの言う通りですよ!そのせいで…この人達も傷つけて、しまいには僕らを同士討ちまでさせた!あなたは何がしたいんだ!?何故そこまでして、彼等を滅ぼしたがる!?」

キュアマジェスティ「今すぐみんなからペンダントを外しなさい!おかしくなったみんなを元に戻して!」

 元々自分の傘下にいた3人からも反論され、ダスピアは少し間を置いたと思えば、すぐにため息を吐いた。

Ms.ダスピア「…ヒーローが創り上げる、自由で平和な世界。そこに、プリキュア以外は必要ない。むしろ、邪魔。それだけですよ」

キュアプリズム「ソラちゃん達はおかしいことを言うよねえ。ポケモン達を倒すのは正しいって、わかり切ってることなのに、それ以上何を考える必要があるの?」

キュアスカイ「ましろさん…そのペンダントは、こんなにもその人の心すらも歪めてしまうんですか…っ!」

 石の影響とはいえ、友から放たれる冷徹な言葉は、ソラの心を抉るのには十分だった。
 ▼ 130 N9Xja27O2I 25/08/25 19:21:36 ID:DWlwyfIE [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Ms.ダスピア「さて、よくぞここまで抵抗してくれたものですね。その強さに敬意を表し、私も動くとしましょう…」

 そう言ってダスピアが懐から出したものには、キュアスカイ達はもちろん、今なお石を持っているキュアプリズム、キュアバタフライも衝撃を受けた。

キュアスカイ「そんな…それは…!?」

キュアウィング「あり得ない…何故それをあなたが…!?」

ホップ「あれって…確かソラ達も使っていた…!」

キュアマジェスティ「ええ……ミラージュペンよ…ということは…!」

キュアバタフライ「マジ!?ダスピアさんも、持ってるの!?てか使えるの!?」

キュアプリズム「び、びっくりしたよぉ…!でも、これなら!」

 ミラージュペン。ソラ達が、スカイランドに伝わる英雄「プリキュア」に変身するためのペン型アイテム。本来ならばプリキュアに適正のある正しい心を持つ者の身体から現れ、エルがスカイトーンという石を授けることで使用できる、適性者専用の一対のアイテム。
 それを、よりにもよって石の力でスカイランド勢力を操り、ポケモンの抹殺を企てていたダスピアが所持し、しかも既にスカイトーンも装着済であった。

Ms.ダスピア「さぁ、ヒーローの出番です」

キュアスカイ「っ!」

 自身を奮い立たせるヒーローの名言が、今まさに暴力を振るう為に使われ、キュアスカイはキッとダスピアを睨む。
 ▼ 131 N9Xja27O2I 25/08/25 19:38:09 ID:DWlwyfIE [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Ms.ダスピア「ひろがるチェンジ・ディスペア」

 静かに言い放った謳い文句と共に、ダスピアの身体は石が放っていたような紫色の光に包まれる。マジェスティのような煌めく鮮やかな紫ではなく、むしろ闇に近い。

「これが、私がここに来るまでに会得した新たなプリキュア…絶望を祓う、キュアディスペアとでも名乗っておきましょう」

ユウリ「キュア……ディスペア……!?」

キュアスカイ「そんなプリキュアが…存在するなんて…!?」

キュアディスペア「さぁ…ヒーローの力を見せてあげましょう」

キュアバタフライ「ん〜〜これはアツい!そんじゃ、アゲアゲでやっちゃうよ!」

キュアプリズム「隊長さんの分まで、戦うんだから!」

 王室の奥で気を失っているシャララを背に、キュアディスペアを加えたプリズム、バタフライが反撃に転じた。

キュアスカイ「皆さん、来ます!」

 ダスピアがチェンジした、謎の戦士・キュアディスペア。状況を呑み込む猶予も与えない彼女達の襲撃に、キュアスカイ達とホップ、ユウリ、彼等のポケモン達は備えた。
 ▼ 132 ローン@ほかくポケット 25/08/25 19:38:27 ID:f0gk9Iss NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 133 N9Xja27O2I 25/08/25 19:39:21 ID:DWlwyfIE [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王城 屋外訓練場〜
マサル「ったく、流石に骨が折れたぜ…」

マリィ「数だけ多くてほんと厄介なんだから…!」

アリリ副隊長「ぐぬぬ…ベリィベリーよ…すまない…」

ベリィベリー「アリリ副隊長!…お前達、絶対に許さない!はあああっ!」

ビート「君達が言っていた言葉、そっくりお返ししますよ。この『蛮族』め!僕らの前から消え失せろ!」

ガラルフリーザー「フオオオオッ!」
ガラルファイヤー「ギェェェアアアアッ!」

ベリィベリー「たああっ!」

 激戦が繰り広げられていた訓練場。既に他の隊員は周りで倒れ伏しており、アリリ副隊長も限界を迎えて意識を手放す。
 残されたベリィベリーが単騎で立ち向かい、掌のグローブから電撃を放つが、フリーザーとファイヤーはそれぞれ得意とするビームとオーラを放ち、応戦する。

ベリィベリー「なぜだ……!なぜ……こんなやつらに…押されるんだ…!」

マサル「さぁな。けど、少なくともこれだけは言えるな」

ベリィベリー「何…?」

 徐々に押されるベリィベリーが、自身の敗北を受け入れない。マサルは、言い放った。
 ▼ 134 N9Xja27O2I 25/08/25 19:40:03 ID:DWlwyfIE [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マサル「俺達は、お前達操り人形に負けている場合じゃないんだよ!」

ベリィベリー「ぐっ…ああああああ!!!」

 訓練場に待ち構えていた部隊をようやく全滅させたマサル、マリィ、ビートの3人。既に回復道具も残りわずか、手持ちのポケモンも全員が手負い。それ程大軍団を相手に大立ち回りをしていたということになる。

マリィ「急ごう、ユウリ達やソラ達が心配やけん」

 3人は急ぎ、王室へと向かった。
 ▼ 135 N9Xja27O2I 25/08/25 19:41:19 ID:DWlwyfIE [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王城 王室〜
 これで殆どの戦力を倒した為、何の妨害もなく進み、彼等はあっという間に王室までついた。扉は破壊され、シャララも倒れている。

マサル「なっ…!?」

ビート「くっ……」

マリィ「そんな…!?」

 現場に合流した彼等が見た光景は想像を絶するものだった。

キュアバタフライ「ふふっ。やっぱり、遅かったみたいね。おばかさん達♪」

キュアプリズム「あとは君達だけだよぉ」

マリィ「み、みんな!しっかり!!」

 目の前には、気を失っているホップとユウリ。そしてボロボロでひんし状態にされたガラルサンダーとウーラオス。
 更に、ソラ、ツバサ、エルも既にプリキュアの姿を維持できず、こちらもボロボロの状態で倒れ伏していた。
 ▼ 136 N9Xja27O2I 25/08/25 19:43:02 ID:DWlwyfIE [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜回想〜
 時は、Ms.ダスピアが謎の戦士・キュアディスペアに変身し、戦闘再開したところまで遡る。

キュアスカイ「皆さん、私達で突破口を開きましょう!」
キュアウィング「はい!」
キュアマジェスティ「わかったわ!」

キュアスカイ「ヒーローガールスカイパンチ!」
キュアウィング「ひろがる・ウィングアタック!」
キュアマジェスティ「ひろがる・マジックアワーズエンド!」

 3人がそれぞれの持ち技を一斉に発動し、ディスペアを狙う。だが、割って入る様にバタフライが前に出たのだ。

キュアウィング「なっ…!?」

キュアバタフライ「バタフライバリア!」

キュアスカイ&キュアマジェスティ「きゃあああっ!?」
キュアウィング「そんな…!?」

 3人の強力な一斉攻撃は、キュアバタフライたった1人が生成した蝶型の光の壁に、いとも容易く防がれ、それどころか弾き飛ばされてしまった。あまりの出来事に、スカイ達は戦慄した。
 ▼ 137 N9Xja27O2I 25/08/25 19:44:01 ID:DWlwyfIE [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「こんなことって…!」

キュアマジェスティ「バタフライのあのバリア、あんなに硬くなかったはず…!私達3人の攻撃同時に当ててもダメなんて…!?」

キュアウィング「まさか…これもあの石…いや、ディスペア!お前の力か!」

キュアバタフライ「アハハハハ!そういうこと☆ましろん、やっちゃえ!」

キュアプリズム「任せて!ヒーローガール〜〜〜…!」

キュアスカイ「やめてください!プリズムッ!ましろさんっ!!」

キュアプリズム「プリズムショットッッ!!」

 スカイの制止も聞き入れず、無慈悲に放たれる巨大な光球。

ユウリ「ウーラオス!インファイト!」
ホップ「サンダー、らいめいげり!」

 2人のポケモンが、それぞれの最大打点となる技を放つが…。

キュアディスペア「させません」

 2人が指示を出した頃には既に2匹の眼前に立っていたディスペア。すかさずラリアットを繰り出し、2匹の攻撃を阻んだ。

ウーラオス(れんげき)「べあああ!?」
ガラルサンダー「キョエエ!?」

キュアスカイ「そんな…!?」
 ▼ 138 N9Xja27O2I 25/08/25 19:45:23 ID:DWlwyfIE [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアマジェスティ「マジェスティック・ベール!」

 マジェスティが全力を以て光のバリアを張る。だが…。

キュアマジェスティ「そ、そんな…きゃああああ!?」

キュアスカイ&キュアウィング「うわあああああ!」

 マジェスティック・ベールは、ディスペアの影響だろうか、強化されたヒーローガール・プリズムショットの前には無力。瞬時に砕かれ、3人を吹き飛ばす。あまりの大ダメージに、3人はとうとうプリキュアの姿を維持できなくなってしまった。

ユウリ「ソラ!みんな!」

キュアプリズム「おっとぉ、あなた達なんかにソラちゃんを呼んでほしくないなぁ」

ドスッ!

ホップ「かはっ…!」

ユウリ「ホ、ホップ!」

キュアバタフライ「ソラちゃん達をたぶらかした泥棒猫は、お仕置き☆」

ズンッ!

ユウリ「うっ…!?けほっ……ぁ」

 プリズムとバタフライは瞬時にホップとユウリの背後に回り、素早く鳩尾へとそれぞれ拳と膝を叩き込み、昏倒させた。

キュアディスペア「ソラさん達を操った彼等の罪は重い。さて、プリズム、バタフライ。まだ侵略者は残っています。全員捕らえたら、最後の仕上げです」

キュアプリズム「うんっ!」
キュアバタフライ「あと少しだね!ラストスパート、アゲてこっ☆プリズム、ディスペア!」
 ▼ 139 N9Xja27O2I 25/08/26 19:34:34 ID:OdxMt4vU [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王城 王室〜
マサル「よくも…みんなを…!」

ビート「あなたが…ソラさん達にあのペンダントを与えておかしくした、ダスピアか…!」

マリィ「何なん、その姿。それじゃあまるで…プリキュアじゃ…!?」

キュアディスペア「我らの完全勝利も目前です。お二人とも、残った彼等も倒してしまいましょう」

キュアプリズム「はい!」
キュアバタフライ「りょーかいっ☆」

マサル「来る…!行けっ、ゴリラン…」

キュアディスペア「させません」

トンッ

マサル「だっ……」

ビート「マサル君!?」

マリィ「こいつ、いつの間にこんな近くに!?」
 ▼ 140 N9Xja27O2I 25/08/26 19:35:21 ID:OdxMt4vU [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアプリズム「よそ見してる場合じゃない、よっ!」

キュアバタフライ「隙ありっ!」

ビート&マリィ「がはっ…!?」

 ディスペアが素早くマサルの背後を取り、手刀で彼を失神させたところに続き、プリズムとバタフライは驚いているビートとマリィを直接攻撃して気絶させる。2人の腹には、拳がめり込んでいた。

 そして引きずられるように、倒れたホップ達は、城内の訓練場へと引きずられるように連れていかれる。

―――
 ▼ 141 N9Xja27O2I 25/08/26 19:37:21 ID:OdxMt4vU [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド王城 屋外訓練場〜
ホップ「……ん……っ」

王「おお、見てくださいまし。ダスピア殿。この者達が目を覚ましましたぞ」

ホップ「くっ…!」

 5人は手足を縛られ、1箇所に集められていた。それを指さし、嘲笑うようにダスピアへ告げたのは、かつて自分達を温かく迎え入れてくれたスカイランド国王である。

ユウリ「ホップ!よかった、目が覚めた…!」

マサル「ああ。……状況は最悪だけどな」

 ホップでようやく目を覚ましたのは最後であり、それを確認したダスピアは、彼等の近くに立つ。片手には、妖しい水晶を埋め込んだ文献があった。

Ms.ダスピア「皆様のご活躍により、ポケモンと、ポケモンを操る人間共は無事に捕らえることができました。彼等を完全に倒すには、英雄たるプリキュア達の力が不可欠です」

 演説を始めるダスピア。先程までキュアディスペアと言う戦士となり、ホップ達を倒した彼女は、今まさに彼等の命を奪おうとしていた。

Ms.ダスピア「……しかし悲しいことに、彼等に負けてしまったソラ・ハレワタール殿、夕凪ツバサ殿、プリンセス・エル殿の3名は、彼等の強大な力に圧倒され、あまつさえ捕虜にされるばかりか彼等に協力するようになってしまった」

ビート「貴様…!」

 言いがかりに憤慨する一行。あたかもホップ達が、プリキュアの3人を強引に協力させたような物言いである。当の3人のプリキュアはと言うと、ホップ達の一から見え、離れたところで拘束されていた。近くには、虹ヶ丘ましろと聖あげはもいる。
 ▼ 142 N9Xja27O2I 25/08/26 19:37:48 ID:OdxMt4vU [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Ms.ダスピア「これでは、プリキュア5人の力を一つにして発動できる究極奥義『マジェスティックハレーション』が使えず、ポケモン達を完全に倒すことはできないのです」

 ダスピアが口にしたのは、プリキュア達の能力の一つ『プリキュア・マジェスティックハレーション』。エル、もといキュアマジェスティが所持する魔導書型のアイテム『マジェスティクルニクルン』から放たれる究極の浄化技。しかし発動には、スカイ、プリズム、ウィング、バタフライ、マジェスティの5人が『心』を1つにしなければ、マジェスティクルニクルンは反応せず、発動できないのだ。
 本来であれば、かつてのアンダーグ・エナジーのような強大な闇に囚われた対象を『浄化』する能力であるのだが、もしもこれがダスピアのペンダントによる影響を受けたうえで発動できたとしたら、もはやそれは恐らく『浄化』を大きく逸脱した、生命の『抹消』に他ならないだろう。

王妃「ではダスピア様。ソラ様達はどう致せばよいのでしょう…!?」

 こちらも、初めはホップ達を歓迎していたスカイランドの王妃。今は完全にホップ達への敵意をむき出しにする一方で、ソラ達の処遇についてダスピアに尋ねる。

Ms.ダスピア「心配には及びません。彼等には、正気を取り戻していただきます」

 ダスピアは懐から、3つのペンダントを取り出す。先の戦闘で、ソラ達はこれと同じペンダントを失い、以降は思考力や記憶がクリアになり、ダスピアの強硬策にも疑問を持つようになった。いわばこのペンダントは、先程のプリズムやバタフライのように、戦闘能力を劇的に高める一方で、どんな残酷な行いにも疑問を持つことなく実行させる、ある種の洗脳の力を持っている代物と言える。
 ダスピアはソラ達が自分達に敵対したことを、さもポケモン側に何かされたからかのように語るが、実際のところは逆であり、これは現にソラや、洗脳前後のツバサの証言、王城での戦闘で目の当たりにした光景などから極めて真実に近いものと言えよう。

マリィ「まさか…またソラ達にあのペンダントをさげて、操るつもり…!?」

ホップ「やめろ!アイツらの意思を奪うな!」

王「黙らんか!国家を揺るがす悪人め!」

ユウリ「王様!王妃様も目を覚ましてください!」

王妃「彼等の戯言など聞くに値しません。ダスピア様、お願いします」
 ▼ 143 N9Xja27O2I 25/08/26 19:39:14 ID:OdxMt4vU [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「ダスピア……!」

 ダスピアの支配下にあった時から、ダスピアの凶行を目の当たりにしたその時までは敬称で彼女を呼んでいたソラだが、今はもう敵と認識し、呼び捨てて睨む。だがそれを意に介さないダスピアは彼女達の眼前に立つ。

 虹ヶ丘ましろが前に出て、拘束されているソラの頬を撫でた。

虹ヶ丘ましろ「辛かったよねぇ、ソラちゃん。さっきはちょっと乱暴しちゃってごめんね?でもわかってほしいな」

 普段なら心地よい親友の手の感触も、今のソラにとっては恐怖でしかない。ダスピアが持つペンダントがまた目の前にあるということは、また先程までみたく思考を奪われ、ポケモンを倒すための戦闘マシーンに成り下がろうとしている、また現に今もその状態の親友と同じにされてしまうことへの恐怖だ。

聖あげは「少年、エルちゃん、ポケモンの恐ろしさ、わかったでしょう?3人でも倒されてしまうぐらい、強くて悪いやつらなの。でも大丈夫。少年たちにできなかったポケモンの討伐は、今度こそできるよ☆」

夕凪ツバサ「あげはさん…!あなたはそんな残酷なことを笑いながら言うようなふざけた人じゃない筈だ!元に戻ってください!」

エル「そうだよ!恐ろしいのは、私達を変なペンダントで操ってまでこんなことをさせようとしたダスピアだよ!目を覚まして!」

 ツバサとエルの訴えも、やはり届かず、ましろとあげはは笑うばかり。

虹ヶ丘ましろ「おかしなこと言うよねぇ。これはヒーローとして正しいことなんだから、疑う理由がわからないよ?」

聖あげは「ま、すぐに3人もわかるからさ。ダスピア、やっちゃって!」

 無慈悲にも友から告げられたその言葉に、3人は身の毛がよだつ。ダスピアはペンダントを取り出し、ましろ、あげはにも手渡す。3人で、それぞれソラ、ツバサ、エルの首へと近づける。
 ▼ 144 N9Xja27O2I 25/08/26 19:39:49 ID:OdxMt4vU [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「やめてください!ましろさん!あげはさん!」

ホップ「まさかアイツ…!またソラ達を操るつもりか!?」

ユウリ「やめろー!ソラちゃん達に手を出すなぁぁーー!!」

 ホップ達からも見える、紫色の妖しい光。ソラ達に何をしようとしていたかは、もうホップ達にも察しがついている。だがその声は届くことなく、とうとうダスピア達のペンダントが、拘束されたソラ達の頭の上から首元へとぶら下げられた。

ソラ&ツバサ&エル「うわああああああーーーーー!!!!!」

 途端、ペンダントが光を強める。ダスピアが持つ文献の水晶も、共鳴するように光りだした。その光と同時に、拘束されているソラ達は悶え苦しみ始める。

ホップ「そんな…!」

マリィ「このままじゃ、またソラ達はあたし達を襲いに来る…!」

ビート「いや…ダスピアのあの演説通りなら、今度こそ殺される…!」

ユウリ「いやだいやだ!ソラちゃん!みんな!ダメー!」

マサル「ここまでかよ…!」

 5人も絶望の表情に変わる。ポケモンも取り上げられ、身動きができない中で再びソラ達が敵になろうものなら、今度こそ本気で殺されてしまう。

 一方でましろとあげはは恍惚としており、ダスピアはほくそ笑みながら、水晶の光を3人に向ける。
 ▼ 145 ルネロス@ハーバーメール 25/08/27 12:31:05 ID:qf6kRSsA NGネーム登録 NGID登録 報告
😭
 ▼ 146 N9Xja27O2I 25/08/27 19:40:29 ID:o4hs9/tk [1/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 …だがしばらくして、ダスピアの表情が曇った。

Ms.ダスピア「……む……何故だ…?」

虹ヶ丘ましろ「えっ?」

Ms.ダスピア「なぜ……まだ彼女達は目を覚まさない?」

聖あげは「何ですって…!?」

 先程までの満面の笑みから一転、驚きの表情に変わるましろとあげは。そう、ソラ達はペンダントと水晶の光を現在進行形で浴びているにもかかわらず、まだ自我を保っているのだ。
 ▼ 147 N9Xja27O2I 25/08/27 19:43:03 ID:o4hs9/tk [2/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「私…負けません…!」

虹ヶ丘ましろ「ソ、ソラちゃん…?なんで…!?」

 洗脳されまいと気持ちを強く持ち、抵抗するソラに、困惑するましろ。ツバサとエルもソラに続く。

夕凪ツバサ「もう…お前の言いなりになんか………ならない…!」

エル「絶対に取り戻してみせる……!本当の……スカイランドを……みんなを……!!」

 一度は石の力に魅入られ、何の疑問を抱くことなくホップ達や彼等のポケモン達を攻撃していたソラ。再びその石の力、更にその持ち主であるダスピアの力に、彼女達は己の意思で必死に抗っていたのだ。

Ms.ダスピア「何故だ…何故受け入れない…!?」

夕凪ツバサ「それは……お前にはないものが………あるからだ……!」

聖あげは「な…何を言っているの、少年…?」
 ▼ 148 N9Xja27O2I 25/08/27 19:45:18 ID:o4hs9/tk [3/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エル「私達ヒーローには…プリキュアには…心があるんだ…!正しいとは何か考え、正しいことを最後までやり抜く……心が……!だから……!」

ソラ・ハレワタール「思い出してください!ましろさんっ、あげはさんっ!はあああああっ!!」

 遂に、ソラはその拘束を自力で破り、ミラージュペンを構えてキュアスカイにチェンジ、ダスピアに向かって一直線。
 突然の出来事に、ダスピアも、ましろも、あげはも反応が間に合わない。もう、止められないのだ。

ホップ「ソラ…アイツ…!」

キュアスカイ「立ち止まるなっ!ヒーローガールッッッ!!」

Ms.ダスピア「ぐっ…おおおおお!!」

 渾身のヒーローガール・スカイパンチ。ダスピアは直撃を回避した―――否、最初からソラ、もといキュアスカイの狙いはダスピア本人ではない。

キュアスカイ「こんなものの支配に、負けないでください!!」

 スカイの放った、青い光を纏う拳は流星のように、ダスピアが持っていた文献、そしてそこに埋め込まれていた紫色の水晶に一直線。文献は燃え尽きるように消えていき、水晶も粉々に砕かれた。

 瞬間、王、王妃、ましろ、あげはの方から、何かガラスのようなものが割れる音がした。その矢先に、城内各地からも同様の音が聞こえ始める。
 ▼ 149 スイウインディ@そらのシズメダマ 25/08/27 19:46:21 ID:2bx6F/Ho [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
おっ!?
 ▼ 150 N9Xja27O2I 25/08/27 19:46:32 ID:o4hs9/tk [4/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「うっ……」

聖あげは「あっ……」

 フラッと来た2人、続けて王と王妃も頭を抱えながらゆっくりと地に伏し、意識を手放す。

ホップ「何が…起こったんだ…?」

ビート「この音は…何かが割れている…?」

マサル「……よく見ろ!そこで倒れている王と王妃が身につけていた、ペンダントが砕けてるぞ!」

 近くで倒れていた王と王妃を見つけ、マサルがすぐに気づく。そこで、先程一斉に発生した音が、ペンダントの自壊であると一行は確信した。

 キュアスカイがダスピアの持っていた文献諸共、水晶を破壊したことを皮切りに、ペンダントをぶら下げられたキュアスカイ、ツバサ、エル。この場に居合わせていたましろ、あげは。そして、城内で倒れている青の護衛隊の首元にあるペンダントが一斉に割れたのだ。

 やがて、ツバサとエルも拘束を解いて脱出。ミラージュペンを構えた。

夕凪ツバサ「ひろがるチェンジ・ウィング!」
エル「ひろがるチェンジ・マジェスティ!」

 2人もプリキュアに変身。キュアスカイと共にダスピアと対峙する。

キュアスカイ「ウィング、マジェスティ!ホップさん達の救出と、ましろさんとあげはさん達の避難をお願いします!」

キュアウィング「はい!」

キュアマジェスティ「スカイは、ダスピアをお願い!」
 ▼ 151 N9Xja27O2I 25/08/27 19:46:58 ID:o4hs9/tk [5/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ウィングはホップ達の拘束を解き、没収されたモンスターボールの解放を、マジェスティはまず優先的に近くで倒れているましろとあげはを、ホップ達の近くで倒れている王と王妃のもとへ運ぶ。
 スカイは、その2人を守る様にダスピアの目の前に立ち塞がった。

Ms.ダスピア「……残念ですよ、キュアスカイ。




…ヒーロー失格だ。ひろがるチェンジ・ダスピア」

 対峙するダスピアは、スカイに敵意を向け、キュアディスペアへチェンジ。スカイと一対一になる。

キュアスカイ「あなたがどうしてこんなことをして、何を考えているのかはわかりませんが、それでも…!こんな…誰も幸せにならない戦いなんて、終わらせてみせます!」

 スカイはディスペアに突進、拳や脚を振るう。ディスペアはその攻撃を的確に捌き、躱していく。

キュアディスペア「甘い」

キュアスカイ「きゃあっ…!」

 カウンターに手痛い一撃を貰い、後退させられるスカイ。

「スカイ!」     「ソラちゃん!」

キュアスカイ「はっ…!」

 後ろを振り返ると、キュアウィングとキュアマジェスティ、更に救出されたユウリ達がポケモンを繰り出し、揃い踏みだ。
 ▼ 152 N9Xja27O2I 25/08/27 19:47:34 ID:o4hs9/tk [6/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウリ「やっぱりあなたが元凶だったのね!」

ホップ「だがもうオマエの手駒はいない!観念しろ!」

キュアウィング「僕らだけでなく、ましろさんやあげはさんまで巻き込んで、あなたの片棒を担がせたことも、許しませんよ!」

キュアディスペア「ちっ…!」

マリィ「ズルズキン、ドレインパンチ!」
マサル「ヨクバリス、のしかかりだ!」
ホップ「バイウールー、すてみタックル!」

 3匹のポケモンが、ディスペアとの距離を詰める。ディスペアは回避し、カウンターの蹴りの体勢に入る。

キュアディスペア「下等生物ごときに…!」
 ▼ 153 N9Xja27O2I 25/08/27 19:48:25 ID:o4hs9/tk [7/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ビート「ニンフィア、ムーンフォース!」
ユウリ「リザードン、だいもんじ!」

 ディスペアの追撃は、2匹のポケモンの遠距離攻撃により阻まれ、バックジャンプで避ける。そこにはスカイ達が接近していた。

キュアスカイ「たああっ!」
キュアウィング「はあっ!」
キュアマジェスティ「えいっ!」

キュアディスペア「くっ…!」

 流石にこの波状攻撃は捌き切れず、ディスペアは吹き飛ぶ。立ち上がるディスペアを見て、全員は反撃に備える。

キュアディスペア「このままで…済むと思うな…!」

キュアスカイ「待ちなさい!」

 ディスペアは跳躍し、どこかへと飛び去る。スカイは追いかけるが、跳ばれたことで逃がしてしまった。
 ▼ 154 N9Xja27O2I 25/08/27 19:48:45 ID:o4hs9/tk [8/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアウィング「逃がしたか…けど」

 振り返ると、倒れていたましろとあげは、王と王妃が意識を取り戻した。

キュアウィング「皆さんを取り返せたのは、本当によかったです…!」

聖あげは「あれ……私…いつの間に寝てたんだろ…」

キュアスカイ「ましろさん!あげはさん!」

虹ヶ丘ましろ「ソ、ソラ…ちゃん……ソラちゃん!?」

聖あげは「ソラちゃん!それに…ツバサ君にエルちゃん!」

キュアマジェスティ「ましろー!あげはー!良かったー!」

王「むぅぅ……はっ!エル!」

王妃「皆さん!」

エル「パパ!ママ!」

 意識を取り戻した一行とようやく再会できたことを喜び合うスカイ達。その様子を、遠目からユウリ達は眺めていた。

ユウリ「よかった。本当に…!」

ホップ「ああ…!まだ、アイツを止められたわけじゃないが、みんなを元に戻せたし、それだけでアイツの戦力を大きく削ぐことができた!希望は見えて来たぞ!」

―――
 ▼ 155 N9Xja27O2I 25/08/27 19:50:07 ID:o4hs9/tk [9/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
王「ホップ君、皆様…この度は誠に申し訳なかった…!我々が、あのダスピアという女に隙を見せたばかりに…!」

マサル「あんたらも被害者だろ。それに、あいつはまだ何か企んでる以上、安心できない」

聖あげは「やっぱり、あいつ不審者だったわ…いや、むしろもう最低最悪の悪者じゃん!」

虹ヶ丘ましろ「みんな、本当にごめん!もう本当にひどいことしちゃって!」

ソラ・ハレワタール「私達もです…ホップさん、皆さん、ごめんなさい!」

ホップ「オイオイ、みんなだって被害者なんだろ!?悪いのは全部ダスピアってヤツに決まってる!」

 話によれば、ましろとあげははスカイランドに到着した際、「より強い未知の敵に立ち向かうためのお守り」と称して、例のペンダントを渡された。案の定、身につけた瞬間から力は増幅したが、生命をも消す程の力を得ると共に、「ポケモンを倒す」ことに何の疑問も抱かなくなったのだ。

マサル「…」

ビート「どうしたのですか、マサル君」

 1人考え事をしていたマサルに気付いたビートが声をかける。

マサル「とりあえず、ソラ達が突然凶暴になった原因は、案の定ダスピアの野郎で決まった。だが、あいつとの戦いが終わった訳じゃない。何より、まだ謎がある」

マリィ「謎…?」

 マサルの言葉に、全員の注目が集まった。
 ▼ 156 N9Xja27O2I 25/08/27 19:51:35 ID:o4hs9/tk [10/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マサル「あいつが、ソラ達全員を操ってまでやろうとしたことは、俺達やポケモンの抹殺、そして俺達の世界への侵攻。言うなれば、ポケモンと言う種族そのものを絶滅させようしていた、と考えられるな」

マサル「…だがその動機がわからん。しかも、そのユウリが盗み聞きしていた会話の内容から察するに、ポケモンという種族をそこで初めて知ったが、その存在は昔からこの国にいたことになっている…その真相がまだわからん」

 マサルの鋭い洞察力に、誰もが頷き、また「確かに」と同調する者ばかり。

夕凪ツバサ「それに、ここに来る前に話していた、謎の文献の存在…王様達でさえ誰も知らなかった文献を、何故突然現れたダスピアだけが知っていたのか……」

マサル「……ここまで来ると、ツバサが言うその件から、一番きな臭い匂いがするな。無関係とも思えない。とにかく、奴が逃げた先は…多分、あの塀を越えた先だ。どっちみちあいつをこのまま逃がす訳にはいかない。追いかけようぜ」

キュアスカイ「そうですね!彼女を放ってはおけませんし、何より真実を暴く為です!…そして、今回の事件の責任でもあります」

 誰も異を唱える者はいなかった。先程までダスピアの支配下にあったましろやあげは、王や王妃も同じだ。

ホップ「戦えるヤツは、一緒に王都の外へヤツを追いかけるぞ!今度こそ決着をつけるんだ!」

「おお!」

エル「パパ、ママ。私、行ってくる!」

王「どうかお気をつけて…!」

王妃「護衛隊や、国の事は任せてください。もう、負けません!」

 5人のポケモントレーナー、5人のプリキュアが遂に集結。彼等は、最後の戦いの為に、王都の外へと飛び出していった。
 ▼ 157 N9Xja27O2I 25/08/27 19:51:55 ID:o4hs9/tk [11/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド 王城〜
シャララ隊長「…………ん……」

 ホップ達が城の外へ逃げ、王都の外へ向かっているであろうダスピアの追跡を開始した頃、城の中で力尽きていたシャララが意識を取り戻す。先程のソラの活躍により、城中でペンダントは割れ、消え去っていた。それは、離れたところで力尽きていたシャララ達も例外ではなかった。

シャララ隊長「なんだ……今まで、私達は、なぜ戦っていた……!」

 石の力で、何の疑問も持たず、ただポケモンを殲滅することしか考えていなかったシャララも、ソラ達同様、そのペンダントを失えば、それまで封じられていた「思考」が解放され、脳がクリアになる。
 そこで、ようやく悟る。自分達は自我を持っていたようで、ただの傀儡にされていたのだと。

シャララ隊長「ダスピアめ……警戒すべきだったか…!しかし、あの文献は一体…?」

 シャララも、ダスピアと初めて城内で見かけた時のことや、その時持っていた、スカイランドの誰も知らなかった文献のことを思い出す。そして今のホップ達やソラ達と同じ疑問の1つに、シャララも辿り着いた。
 ▼ 158 N9Xja27O2I 25/08/27 19:52:23 ID:o4hs9/tk [12/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「シャララ隊長!」

 ふと声がする方を振り向くと、負傷した青の護衛隊隊員たちの数人、そしてマサル、ビート、マリィに倒されたアリリ副隊長とベリィベリーがいた。やはり彼等も意識と自我を取り戻したようだ。

シャララ隊長「みんな…無事だったか!?」

アリリ副隊長「はい。我々はつい先程起きました。それに、我々の意識が奪われていたとはいえ、我々と戦っていたあのポケモントレーナー達は、どうも我々の命を奪うことまではしなかったようです」

シャララ隊長「…だろうな。それもその筈…そもそも本来ならば、まず彼等は本当に侵略者だったのか…もっと言うなら、あのダスピアが持ち掛けてきた話が真実かどうか、まずはそこから考える必要があったのだ」

ベリィベリー「本当に侵略者なら、すぐにでも我々を殺すべきだったのに、しなかった。それに…戦っている間は何故か考えられませんでしたが、彼等は途中まで、我々に恐怖していた。どうも侵略者の考えることとは程遠い…」
 ▼ 159 N9Xja27O2I 25/08/27 19:53:21 ID:o4hs9/tk [13/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 アリリ達も、やはりホップ達についてダスピアに騙されていたのだと理解し始めていた。シャララはアリリ達に背を向け、身体に鞭打つように歩き出す。

アリリ副隊長「隊長!どこへ行かれるのですか?」

シャララ隊長「……全ての責任を、負いに行く。我々がしてしまった過ち、そのけじめをつけに行く」

ベリィベリー「そ、それなら私達だって…!うっ!」

アリリ副隊長「ベリィベリー!」

シャララ隊長「…殺されなかったとはいえ、相当やられたようだな…君も」

シャララ隊長「君達は、有事の際に備え、療養に専念してくれ」

ベリィベリー「ぐ…私は、まだ…!」

シャララ隊長「行くぞ、ワシオーン」

バサッ

ワシオーン「お呼びとあらば!」

ベリィベリー「隊長ーっ!」

 ベリィベリーとアリリに回復するよう命令だけ言い残し、シャララはワシオーンに跨り、空へ飛び立つ。目指す先はダスピアの元だ。

シャララ隊長「ソラ……ホップ殿……みんな……!」
 ▼ 160 N9Xja27O2I 25/08/27 19:55:10 ID:o4hs9/tk [14/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜スカイランド 王都外〜
ホップ「見つけたぞ!」

Ms.ダスピア「…やはりここまでも来ましたか」

マリィ「…!?みんな、あいつの後ろ見て!」

 マリィの指差しに反応して、ダスピアの後ろを見る。そこには、ホップ達が見覚えのある光と、見覚えのあるポケモン達であった。

ホップ「あの光は……!見張り塔跡地でオレ達が落ちた時と同じ…!いや、それよりも!」

ユウリ「ワイルドエリアにいた、ポケモン達…!バンギラスに、マルヤクデ…セキタンザンに、キテルグマまで…!」

虹ヶ丘ましろ「ど、どういうことなの??」

 困惑するプリキュア達。だが、最早見間違いのないこの光景を前に、ホップ達は絶句していた。
 だが、ここまで集まった情報、そこから得た仮説や推論、そして、今目の前の光景。ダスピアだけが何故ポケモンに関する文献を知っており、そしてその文献ではポケモンが怪物と書かれていたか、そして、プリキュア達を操ってまでそのポケモンを抹殺させようとしたのか…。冷静さを取り戻した彼等は、ようやく確信に至った。
 ▼ 161 N9Xja27O2I 25/08/27 19:56:07 ID:o4hs9/tk [15/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホップ「…通りで、1週間前からガラル地方のポケモンの数が減っていたわけだぞ」

夕凪ツバサ「そうですね…しかもその頃に、このスカイランドにポケモンが現れ始めた…いや……


連れて来られた、ということですね」

ソラ・ハレワタール「…!?」

虹ヶ丘ましろ「連れて来られたって…!?」

聖あげは「本来の生息地から引き離されて、持ち込まれた…!?」

Ms.ダスピア「…」

 ホップとツバサの推理、指摘を前に冷静に沈黙するダスピア。ホップ達は続けた。
 ▼ 162 N9Xja27O2I 25/08/27 19:57:08 ID:o4hs9/tk [16/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホップ「……どうやってガラル地方とスカイランドを繋げてこんなことをしたかは知らないが、間違いなくこのポケモン達は、いなくなる前に最後に見たポケモン達だ」

ユウリ「ホップなんて毎日言ってるし、あたしだってあのポケモン達は見たもん!」

Ms.ダスピア「…くだらない。同じ種族が何匹もいるポケモンごときで、そんなピンポイントで分かる訳」

マサル「お前にはわからないだろうな。ポケモンを見下し、あまつさえこんな回りくどいやり方してまで殺そうとしたお前なんかに!」

ビート「……そうか…!」

マリィ「ビート?」

ビート「わざわざポケモンを連れてきて、その上でソラさん達を洗脳した……そんなことせずとも、際所からソラさん達だけを洗脳し、水面下で準備して攻め込む方が滅ぼすにも早い筈。それなのに、何故わざわざ連れてきたか…」

エル「た、確かに、それは変かも!」

ホップ「…ビート、言いたいことが分かったぞ」

虹ヶ丘ましろ「一体どういうことなのぉ!?」

 ビートの更なる推理に、ホップも同調する。マサルも頷いていた。そしてホップは言い放つ。

ホップ「…あえてこの世界に本来存在しないポケモンを連れてきて、本当に危険な怪物であるかのように、見せかけたかった。それがオマエの狙いか!」

ソラ・ハレワタール「なっ…!?」

ユウリ「そんなことって…!?」

 驚くソラとユウリ。周りも何人かは同じだ。だがその中でも冷静な面々だけが、更に続けた。
 ▼ 163 N9Xja27O2I 25/08/27 19:59:02 ID:o4hs9/tk [17/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
聖あげは「ってことは、わざわざ用意したって言う、あんたしか知らないっていうその文献も、そもそも真っ赤な嘘!…そう考えれば全ての辻褄が合うわ」

夕凪ツバサ「ええ。あのペンダントは、僕らを操る為だけでなく、そうした真実に絶対に辿り着かせないようにするため。そうでなければ、少し考えればおかしいとわかることでしたよ!古代スカイランドの記述があるような文献を、誰も知らないのにあなただけが知っているだなんてね!」

ビート「全ては、貴様が仕組んだ茶番だったという訳か…!」

 これまでの数々の不審な言動・行動、不可解な現象の数々、謎に包まれていた古代の文献。その全ての真実が明るみに出たことに、考察組はキッと睨みつけ、真実を聞かされ知った面々は愕然とし、張本人のMs.ダスピアは無表情で、それでいて一切の動揺を見せることなく、沈黙を見せていた。

エル「なんてことなの……!」

ソラ・ハレワタール「こんなことの為に…私達は…!」

ユウリ「許せない…!ポケモン達だけでなく、ソラちゃん達の国まで滅茶苦茶にしたのもあんただったなんて!」

マリィ「…生まれて初めてばい。ここまで胸糞悪いヤツに会ったなんて…!」

ビート「フン。我ながら、ラテラルタウンの遺跡の件の方がまだマシですよ。百ある選択肢の中でも最悪のチョイス、いいや、選択肢にすらない外道の極みですね」

マリィ「あ、一応あれの自覚…ってか反省はあったんだ」


ビート「あなたは僕を何だと思ってるんだ…まぁそのことは良い。とにかく、もうこれで貴様に逃げ場はなくなったね」

ホップ「ああ、今度こそ観念してもらうぞ!」

Ms.ダスピア「……」
 ▼ 164 N9Xja27O2I 25/08/27 20:00:13 ID:o4hs9/tk [18/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「許せない!ソラちゃん達の…プリキュアのことですら弄んでまで、私達に取り返しのつかないことをさせようとしてたなんて!」

エル「もう本当に怒った!パパとママのためにも、スカイランドの為にも、そしてポケモン達やみんなの為にもあなたをここで倒す!」

ソラ・ハレワタール「あなたが…何のためにポケモンさんやポケモントレーナーの皆さんをそこまで恨むかは、私にもわかりません。でも1つだけわかるのは…!


あなたがやろうとしていることは、絶対に止めなくてはならないことです!今度こそ、ヒーローとして!」

 ここに来て残りの面々の決意も固まり、全員の心が1つになった。ダスピアにもう味方、否、手駒はいなくなったのだ。

 形勢逆転されたようにも見えるダスピアはと言うと、全く同様もしておらず、むしろ不敵な笑みを浮かべた。

Ms.ダスピア「……ふ…ふふふ…!」

ホップ「何がおかしい!」
 ▼ 165 N9Xja27O2I 25/08/27 20:01:02 ID:o4hs9/tk [19/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Ms.ダスピア「まさか、プリキュアの皆さんまで逆に味方につけてしまうとは思いませんでしたよ…ですが…


私がこの程度で負けるとでも?」

 ミラージュペンらしきアイテムを取り再び構える。対峙するソラ達もミラージュペンを構える。一方のホップ達はと言うと、モンスターボールを構えるが、既に手持ちの多くが満身創痍で、回復の道具も尽きかけていた。

虹ヶ丘ましろ「ミラージュペン…!」

聖あげは「みんな、やるよ!今度こそ!」

「はい!」「うん!」「ええ!」

ソラ・ハレワタール「今度こそ、ヒーローの出番です!」
 ▼ 166 N9Xja27O2I 25/08/27 20:01:36 ID:o4hs9/tk [20/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
5人「ひろがるチェンジ!」

 5人が一斉にチェンジ。ダスピアの眼前には、5人のプリキュアが集結していた。

キュアスカイ「無限にひろがる青い空・キュアスカイ!」
キュアプリズム「ふわりひろがる優しい光・キュアプリズム!」
キュアウィング「天高くひろがる勇気・キュアウィング!」
キュアバタフライ「アゲてひろがるワンダホー・キュアバタフライ!」
キュアマジェスティ「降り立つ気高き神秘・キュアマジェスティ!」

5人「Ready GO!ひろがるスカイ!プリキュア!」

ホップ「す、すげえ……これが、本来のプリキュア全員集合か…!」

Ms.ダスピア「ひろがるチェンジ・ディスペア」
キュアディスペア「敵にひろがる絶望を・キュアディスペア…!」

 ダスピアもまた、プリキュアのような姿へチェンジ。先程まで手駒と化していた5人、そしてホップ達と相対する。

ユウリ「来るよ、みんな!あたし達も、ソラちゃん達に続くよ!」

マサル「とは言え…もう俺達のポケモンは…」
 ▼ 167 N9Xja27O2I 25/08/27 20:06:10 ID:o4hs9/tk [21/21] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアバタフライ「なら、私に任せて☆」

 そう言いながらキュアバタフライは絵の具のパレットのようなアイテムを取り出し、指でなぞった。

キュアバタフライ「ミックスパレット!癒しの力、アゲてこっ☆」

 ミックスパレットの光を吸収した筆型のアイテムから光が降り注ぎ、ホップ達や、彼等が所持しているモンスターボールを包み込む。

ホップ「これは…!?」

 すると、ホップ達自身が負った怪我が癒えていき、更にポケモンのステータスを確認すると、体力、PPなどが全て回復していた。バタフライが用いたアイテム・ミックスパレットは、敵や味方に様々なバフやデバフを発動できる。ヒーラーを担うことも可能なのだ。

ビート「信じられない…ポケモン達が回復している…これもプリキュアの力なのか…!?」

 驚く一行にウインクで返し、背を向けてディスペアに向かっていく。
 ホップ達は再度ボールを構え、今度こそ臨戦態勢だ。

ホップ「…行くぞ、みんな!」
「おう!」「うん!」

 各々ポケモンを出し、ディスペアへ向かっていった。
 ▼ 168 ルンゲル@プロテクター 25/08/27 20:08:12 ID:2bx6F/Ho [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
アツい逆転劇キタコレ
てか、ぶっちゃけどこかで裏切ってユウリに執着すると思ってたマサルも、ここまで来て尚ちゃんと味方のまま…!?まさか本当にここのマサルはガチのいい人路線なら更にアツい
 ▼ 169 N9Xja27O2I 25/08/28 20:25:40 ID:91P.lqMs [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ&キュアプリズム「はあああっ!」

キュアディスペア「ふっ…!」

 2人の拳を両腕で軽く防ぐディスペア。そのまま腕をつかみ、投げ飛ばした。

キュアスカイ「きゃあっ…!」
キュアプリズム「すごい力…!もうあの石はなくなったのに…!」

キュアウィング「そこだあっ!」
キュアマジェスティ「外さないわ!」

 背後からウィングの蹴りとマジェスティの光剣が来るも、ディスペアは反応して振り向き、回避する。

キュアバタフライ「すばしっこいわね!ならこれでどう!?」

 逃げた先に待ち構えていたバタフライの回し蹴り。今度こそ直撃―――

キュアディスペア「甘いですね、元ヒーロー」

キュアバタフライ「!? ああっ!」

 ――に至らず、逆に蹴り返されてしまった。
 ▼ 170 N9Xja27O2I 25/08/28 20:26:07 ID:91P.lqMs [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアディスペア「たとえあの石の力がなくとも、私はヒーローなのですから。堕ちた元ヒーロー共に負けはしません」

キュアスカイ「なっ…!」

キュアウィング「ふざけるな…!お前の言いなりになるようなヒーローがいるものか…!」

ホップ「その通りだぞ!」

キュアプリズム「! みんな…!」

 駆け付けたホップ達が、5人より前に出て、ディスペアの眼前に、ポケモンと共に立つ。
 ▼ 171 N9Xja27O2I 25/08/28 20:27:02 ID:91P.lqMs [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウリ「あたし達だって、戦えるんだから!」

マサル「全ての真実が暴かれた以上、もう遠慮はしない。心置きなく、元凶のお前を倒してやるよ。チャンピオンと、そしてそのチャンピオンと張り合ってきた俺達がな!」

 3人の掛け声とともに、全員がポケモンに指示を出す。

ユウリ「イオルブ、サイコキネシス!」
イオルブ「イオオオオ!」

キュアディスペア「ぐっ…!」

ホップ「バイウールー、すてみタックル!」
マサル「ジャラランガ、インファイト!」
マリィ「モルペコ、オーラぐるま!」

バイウールー「メェェェェ!」
ジャラランガ「ジャランラァ!」
モルペコ「うららー!」

キュアディスペア「ちっ…!」

 対プリキュア戦ではフリーな状態から5人の攻撃を捌いたディスペアも、身動きが取れなければ被弾する以外にない。3匹の物理攻撃をまともに受け、吹き飛んだ。そこに次はビートとユウリのポケモンが追撃する。

ビート「ニンフィア、ムーンフォース!」
ユウリ「イオルブ、もう一度サイコキネシス!」

ニンフィア「ふぃあああー!」
イオルブ「イオオ!」

キュアディスペア「ぐおっ…!」

 月のパワーから生成された光弾と、先程とは違い拘束ではなく念動力の塊の同時攻撃も直撃した。
 ▼ 172 N9Xja27O2I 25/08/28 20:28:35 ID:91P.lqMs [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「これが…ポケモンさん…そしてホップさん達の力…!」

キュアバタフライ「チャンピオンとか言ってたけど、やっぱすんごい強いんだ…!」

キュアウィング「僕らもまだまだやれます!彼等を援護しましょう!」

 ユウリ達の見事な連携を目の当たりにし、再び闘志を奮い立たせて立ち上がったプリキュア達。再度攻撃に参加した。

 プリズムは光弾を連射した。だがディスペアは余裕の構えを取る。

キュアディスペア「そんなもの…全て撃ち落とす!」

 己の拳だけで光弾を撃ち落とし続ける。だが、すぐにこの光弾の意図をディスペアは気づくことになる。

キュアスカイ「ただの正面突破ではありません!たああっ!」

キュアディスペア「何っ…!」

 一部の光弾の上を体術で足場代わりに伝っていたスカイが上から跳び蹴りで奇襲。後退しようとするディスペアであったが…。

キュアマジェスティ「今度は逃がさない!」

キュアディスペア「このっ…!」

 背後から光剣で斬りかかったマジェスティに阻まれ、今度は2人分の攻撃がクリーンヒット。

キュアバタフライ「いくよ、ウィング!」
キュアウィング「はい!」
 ▼ 173 N9Xja27O2I 25/08/28 20:29:02 ID:91P.lqMs [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアバタフライ「全ての色を一つに!ミックスパレット!」

 先程は味方の回復に使用したミックスパレットを取り出すバタフライ。レッド、イエロー、ブルー、ホワイトの色素に1つずつ筆を着色させていく。

キュアバタフライ「まぜまぜカラーチャージ!」

 4色を纏ったペンからは虹色の光が発現、ミックスパレットにエネルギーを溜めていく。

 その光はキュアウィングに降り注ぎ、巨大な火の鳥のような姿に変身した。

ユウリ「これもプリキュアの力!?」

マリィ「こんな力も持ってたなんて…!?」

ホップ「操られている間に使われてたらと思うとゾッとするぞ…」
 ▼ 174 N9Xja27O2I 25/08/28 20:30:04 ID:91P.lqMs [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 羽ばたく火の鳥の上に、バタフライが乗り、やがて火の鳥は虹色の光を放ちながら上昇していく。

キュアバタフライ「プリキュア・タイタニック・レインボー!」

 高度が最高潮に達し、火の鳥の姿が変化。虹色に輝き、巨大な姿になる。その姿は、先程の凛々しい火の鳥から打って変わって、マスコットのような姿だ。
 キュアウィング、もとい夕凪ツバサは人間の姿とは別に、プニバードと呼ばれるスカイランド特有の鳥類の姿を持つ。たった今変化したのは、そのプニバードの巨大化した姿だ。

キュアバタフライ「アターック!」

 バタフライの掛け声とともに、ディスペアの頭上から巨大プニバードが全体重を乗せて急降下。
 ▼ 175 N9Xja27O2I 25/08/28 20:32:12 ID:91P.lqMs [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアディスペア「ぐあっ…!」

 回避行動をとっていた為か直撃とはならずとも、衝撃で吹き飛ばされるだけでも十分なダメージとなり、地面に転がされたディスペア。負傷した身体に鞭打つ様に立ち上がるその様、ポケモン達とプリキュア達に向けた険しい視線は、最早執念と呼ぶべきものであった。

キュアディスペア「おのれ…!」

マサル「ったく、タフな野郎だぜ」

 応じる様に、マサル達も臨戦態勢を継続。だがそこで、キュアスカイが前に出て、キュアディスペアの目の前に立った。

キュアスカイ「ダスピアさん!もう降参してください!これ以上戦っても、何も意味がありません!」

キュアディスペア「何…?」

ユウリ「ソラちゃん…?」

マリィ「一体、なんで…?」

ホップ「……アイツの中では、ヒーローはただ戦うだけの存在じゃないんだろ。…うまく言えないけどさ」

 ポケモントレーナー陣営の多くが困惑する中、ホップはその意図を汲み取ろうとしていた。キュアスカイは、ディスペアに対し停戦を呼びかけ、そして続けた。
 ▼ 176 N9Xja27O2I 25/08/28 20:33:56 ID:91P.lqMs [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「あなたが何故、私達やスカイランドを操ってまでポケモンさん達を倒そうとしたのか、そもそもあなたが何者なのか、私達にはわからないことばかりです。ですが!」

キュアスカイ「仮にもあなたもプリキュアなら…本当に平和を願っているのなら、戦うだけじゃダメなんです!……私達だって、好きであなたと戦っている訳じゃない!ちゃんと、対話をしてください!」

 スカイの提言に、他のメンバーも頷き、様子を見守る。ディスペアはと言うと、沈黙していた。

キュアスカイ「なぜ、こんなことをしたのですか…なぜ、そこまでポケモンさん達を狙うんですか!?」

 これだけ国を混乱に陥れた相手でさえ、キュアスカイは手を差し伸べようと、寄り添おうとする。だが次のキュアディスペアの返答により、その望みは打ち砕かれることとなる。

キュアディスペア「……邪魔…なんだよ…」

キュアスカイ「…!?」

ホップ「危ない!」

 ディスペアは、近づいてきたソラに攻撃する。ホップが咄嗟にザマゼンタを繰り出し、強固な盾で防御したことで、キュアスカイは事なきを得た。

キュアスカイ「…助かりました、ありがとうございます!ホップさん!…と、そのポケモンさん!」

ザマゼンタ「ウルォ」

キュアバタフライ「あいつ…!」

ビート「ソラさんの心遣いすら無駄とはね」

 よろよろと立ち上がったキュアディスペアは、憎悪に満ちた表情を向けながら、続けた。
 ▼ 177 N9Xja27O2I 25/08/28 20:35:06 ID:91P.lqMs [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアディスペア「私は…ようやくプリキュアになった!そしてあなた達をも仲間にした!はずだった!その力で勝ち取る平和な世界に、プリキュア以外は必要ない!いるだけ邪魔なのだ!」

 最早自分勝手な都合での激昂。

キュアウィング「ふざけるな……!そんな理由で、僕らや国を混乱に陥れ、挙句の果てには何の罪もない人や生命を僕らに奪わせようとしたのか!お前は!」

 ヒーローたる戦士の力を持つ者にあるまじき力の使い方。当然、声を荒げたウィングを筆頭に、皆、ディスペアの返答をよしとする者はいない。

キュアディスペア「ヒーローは、プリキュアだけで良い……!……オオオオオオオ!!!」

 その時、突如咆哮をあげたキュアディスペア。その身体から、黒い霧のようなものが流れ出してきた。
 プリキュア達は、彼女達にとって見覚えのあるその光景に絶句していた。

キュアプリズム「あっ…あれは!?」

キュアバタフライ「ちょっと、冗談でしょ…!?」

キュアマジェスティ「どうして…!?それって…!」

キュアスカイ「アンダーグ・エナジー!?」

 無機物を媒体とし、怪物である「ランボーグ」や「キョーボーグ」に変えてしまうエネルギー。人間に注ぎ込むのは本来無理がある話であり、以前にも一度だけ人体がランボーグ化された際、そのランボーグは戦闘中に不調が発生することもあった。
 だが先程までプリキュアに変身していた筈のダスピアは、何故かアンダーグ・エナジーを用いており、しかも自身の身体から発生し、自信を取り込んでいる。いわば、自ら媒体になったのである。

 つまり、ダスピア、もといキュアディスペアが媒体となりランボーグ、あるいは上位互換のキョーボーグが生み出されるのだろうと、キュアスカイ達は身構える。だが、実際に起きた光景は、その想像を絶する現象であった。

ホップ「な、何だ…!?うわっ!」

ユウリ「きゃあああ!?」
 ▼ 178 N9Xja27O2I 25/08/28 20:35:39 ID:91P.lqMs [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 キュアディスペアの身体から、アンダーグ・エナジーが溢れ出し、周囲に解き放たれる。その闇は、王都の外で傷つき、動けないポケモン達をも巻き込んでいく。

マサル「…!?お、おい!見ろ!ポケモン達が!」

キュアプリズム「一体、何が起こってるのぉ!?」

キュアスカイ「あ、あれは…!?」

 闇に包まれたポケモン達が苦しみだしたかと思えば、程なくしてぐったりする。次々に気を失っていくポケモン達。
 そしてポケモン達に纏わりついた闇は、再びキュアディスペアの元へと戻っていく。

キュアディスペア「オオオオ……アアアアア!!!」

 戻ってきた闇に包まれ、キュアディスペアは巨大化していくが、姿もまた変わっていく。闇のように深い紫色でありながらヒーロー然としたコスチュームの面影を残しているものの、その頭部や腕、脚などの特徴には、プリキュア達にとって見覚えのあるものだった。
 ▼ 179 N9Xja27O2I 25/08/28 20:36:21 ID:91P.lqMs [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「そんな…!?あれは…!?」

ユウリ「な、何あれー!?」

「ゼツボォォォーーーーグ!!!」

キュアプリズム「ゼツボーグ…!?そんなものがいたなんて…!?」

キュアバタフライ「あいつ…アンダーグ帝国の…!?それに、ゼツボーグですって…!?」

キュアウィング「ランボーグでも、キョーボーグでもない…!?いや、もっと禍々しい…!」

キュアマジェスティ「でもどういうことなの!?もうダークヘッドもいなくなって、アンダーグ帝国との戦いは終わったはずよ!?」

 ランボーグやキョーボーグのような面影が新たに発現。先程消失した文献を携えた杖が新たに装備されていた。
 ▼ 180 N9Xja27O2I 25/08/28 20:37:15 ID:91P.lqMs [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホップ「な、何なんだよ!?これじゃまるで化け物だぞ!?」

ユウリ「し、しかも大き過ぎるよ!?」

マサル「お、おい!あそこにいるポケモン達、意識がないぞ!?」

キュアスカイ「まさか…さっきのアンダーグ・エナジーが…!?ポケモンさん達に何をしたんですか!ダスピア!」

 様子のおかしいポケモン達を見て、怒りながらゼツボーグに問いかけるスカイ。だがゼツボーグはそれに答えることなく、杖を構えた。

ゼツボーグ「ポケモン……倒ス……!」
ゼツボーグ「ゼツボォォォーーーーグ!!!」

 巨大な杖を大きく振りかぶったゼツボーグ。

ホップ「危ない!」

キュアスカイ「皆さん!逃げてーーー!!!」

 全員が一斉に退避。杖が振り下ろされ、大地を叩き割る。打ち付けられたところにはクレーターができていた。
 ▼ 181 N9Xja27O2I 25/08/28 20:39:23 ID:91P.lqMs [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マリィ「何なのさあれ!あんなの反則じゃん!」

キュアスカイ「恐ろしい力…でも負けるわけにはいきません!相手がどんなに強くても!」

キュアプリズム「正しいことを最後までやり抜く!それがヒーロー!」

マサル「ここで負けたら、スカイランドどころか俺達の世界まで潰されちまう!退く訳にはいかない!」

 巨大な怪物・ゼツボーグと、それを止めるために立ち上がったプリキュア、そしてポケモントレーナー達。
 スカイランドを取り戻すため、そしてガラル地方をはじめとしたポケモンの世界への侵攻を食い止めるため、世界の運命は、彼等、彼女等に託された。
 ▼ 182 N9Xja27O2I 25/08/29 19:57:35 ID:/Hyg6f7I [1/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホップ「これが最後の戦いだ!頼むぞザマゼンタ!」
ユウリ「お願い、ザシアン!」

ザマゼンタ「ウルォード!」
ザシアン「ウルゥード!」

マサル「俺達も行くぞ!いけっ、ジャラランガ!」
マリィ「ファイヤー!」   ビート「フリーザー!」

ジャラランガ「ジャララララ!」
ガラルファイヤー「ギェエエエエエ!」
ガラルフリーザー「フオオオオオオ!」

ゼツボーグ「ゼツボォォォーーーーグ!!!」

 杖を振り回し、暴れるゼツボーグ。ホップ達はポケモンに回避指示を出し、隙を見つけて攻撃指示を繰り出す。

ホップ「ザマゼンタ、インファイトだ!」
ザマゼンタ「ウルオオオ!!!」

 ザマゼンタ渾身の突撃。大振りな攻撃を回避し、がら空きとなった懐に突撃する。
 だがザマゼンタが触れようとした瞬間、突如弾かれ、ザマゼンタが吹き飛ばされてしまう。

ザマゼンタ「ウルァ…ッ!?」

ホップ「ザ、ザマゼンタ!?大丈夫か!?」
 ▼ 183 N9Xja27O2I 25/08/29 19:58:17 ID:/Hyg6f7I [2/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マサル「何が起こったんだ…!?くそっ、ジャラランガ、スケイルノイズ!」
マリィ「ファイヤー、エアスラッシュ!」
ビート「フリーザー、ぼうふう!」

 異変を感じつつも、今度は遠距離技で一斉攻撃を仕掛ける。だがいずれもゼツボーグには届かず、アンダーグ・エナジーにより打ち消されてしまう。

マリィ「ウソ…!?」
ビート「どういうことだ…!?」

キュアウィング「今度は僕たちだ!ひろがる・ウィングアターック!」
キュアマジェスティ「ひろがる・マジックアワーズエンド!」
キュアバタフライ「ひろがる・バタフライプレス!」

 正面、背後、頭上の三方向からの攻撃、更に…。
 ▼ 184 N9Xja27O2I 25/08/29 19:59:10 ID:/Hyg6f7I [3/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「ヒーローガール・スカイパーンチッ!」
キュアプリズム「ヒーローガール・プリズムショットッ!」

 追撃に左右からもパンチと光弾。5人分の力ならと全員が一斉にゼツボーグへの攻撃を試みる。

キュアスカイ「きゃああっ!?」

キュアウィング「そんなっ…ぐあっ!」
キュアバタフライ&キュアマジェスティ「あああっ!!」

キュアプリズム「跳ね返ってきたあああ!?ひゃああ!!」

 無情にも彼女達の力でさえ弾き返してしまい、近接戦を試みた4人は地面に打ち付けられ、放たれた光弾は反射されてしまう。
 ▼ 185 N9Xja27O2I 25/08/29 19:59:41 ID:/Hyg6f7I [4/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マリィ「ど、どうなっとー!?」
ビート「攻撃が効かない…!?まさか、さっきの闇がポケモン達を包んだのは…!?」
キュアウィング「まさか…ポケモン達の生命力を奪って…!?」
キュアマジェスティ「なんてひどいことを…!」

マサル「まだだ!まだユウリがいる!ホップ!」

ホップ「おう!行くぞユウリ!」
ユウリ「うん!ザシアン、きょじゅうざん!」
ホップ「ザマゼンタはきょじゅうだんだ!」

 伝説の英雄が、各々の得物である剣と盾。力を溜めて、剣は光に包まれ巨大な光剣と化し、盾は展開され、シールドバッシュ体勢となる。

ユウリ&ホップ「いっけーーーー!!!」

 合図と共に、ザシアン、ザマゼンタ渾身の同時攻撃。ゼツボーグの巨体を捉えた。

ザシアン「ウルウアアアアア!」
ザマゼンタ「ウルオオオオ!」
 ▼ 186 N9Xja27O2I 25/08/29 20:01:25 ID:/Hyg6f7I [5/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 しかし、無情にも妖精王の剣も、格闘王の盾も全く通らず、2匹は地面へと吹き飛ばされてしまった。

ユウリ「そんな…!」

ホップ「ここまでやってもダメなのかよ…!」

 キュアディスペアが自らゼツボーグへと変貌するその様子を目の当たりにした全員が、薄々感づき始める。先程までは自分達の攻撃が通っていたのに、今は全く通らないのだ。

ゼツボーグ「ゼツボォォォーーーーグ!!」

 ゼツボーグが杖を振り、落雷が落ちる。バタフライとマジェスティは既に体勢を立て直しており、防御態勢に入る。
 ▼ 187 ミッチュ@プラスパワー 25/08/29 20:02:05 ID:NfTMXW3s NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援ネ
 ▼ 188 N9Xja27O2I 25/08/29 20:02:12 ID:/Hyg6f7I [6/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアバタフライ「バタフライシールド!」
キュアマジェスティ「マジェスティックベール!」

 2人がかりで強固な守りを築き、防壁の展開も間に合った。しかし…。

キュアバタフライ「ちょっ、やばっ…!」
キュアマジェスティ「そんな…!」

キュアバタフライ&キュアマジェスティ「きゃああああ!!!」

 落雷はいとも容易く彼女達の守りをも打ち砕く。相手の攻撃は苛烈のあまり防げず、こちらの攻撃は無力化される。まさに変貌前と変貌後がその名に冠する通りの「絶望」であった。
 強力なアンダーグ・エナジー、そして守るべきであったポケモン達の生命力が、今、世界を滅ぼさんとする怪物によって、、ポケモンとポケモントレーナーを殲滅し、プリキュアの力すらも我がものにするために使われようとしていた。

マサル「こんなの…無茶苦茶が過ぎる…!」
キュアスカイ「どうすれば良いんですか…!?」

ホップ「そう言えばアイツの杖…!」

 ホップの思い出したような言葉に、全員の注目が集まる。先程スカイランド中を操っていた、水晶の埋まっていた文献と同じ形をしている。

キュアプリズム「まさか…あれのせい!?」

ホップ「確証はない…けど化け物になる前はあれがアイツの力の源だった!だからもしかしたら今も…!」

マサル「…迷ってる暇はないな。それに賭けようぜ」

 ホップの作戦にいの一番に乗ったマサル。それに続くように皆も頷く。
 だがゼツボーグの攻撃は苛烈。防御がダメなら避けるしかなく、杖のぶん回しや落雷などが絶え間なく襲ってくる中、誰もが徐々に疲弊していった。
 ▼ 189 N9Xja27O2I 25/08/29 20:03:26 ID:/Hyg6f7I [7/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「ぜぇ…ぜぇ……なんて凶暴なんですか…!」

ユウリ「攻め入る隙が無い…!このままじゃ…!」

ザシアン「ウルル…!」

ザマゼンタ「ウロロ…!」

 再びゼツボーグが杖を振りかぶる。今度は雷を纏っている様だ。狙いは、疲れ果てているザマゼンタに駆け寄っているホップだ。

ゼツボーグ「ポケモン……倒ス……!ゼツボォォォーーーーグ!!」

キュアスカイ「ホップさん!危ない!」

マサル「くそっ、間に合わない!逃げろホップーー!!」

ホップ「しまった…!」

 気づいたもののもう遅い。ザマゼンタを抱えて逃げることすら間に合わない。無慈悲にも杖を持つ腕は重力に従って動き始めた。

ユウリ「いやああああああ!!」

「……・はあっ!」

キンッ!

ビート「あ、あれは…!?」

 突如、横から何者かの乱入。巨大な鳥と、その上には衛兵用の剣を持った者が乗っており、ゼツボーグの腕に突撃した。
 ▼ 190 N9Xja27O2I 25/08/29 20:03:55 ID:/Hyg6f7I [8/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「シャ、シャララ隊長!?ご無事だったんですか!?」

シャララ隊長「誤った判断と操られた我等の未熟さ…今こそその責任を果たす時だ!」
ワシオーン「客人のポケモントレーナー達よ!先程までの非礼を詫びさせてもらう!この身を以て!」

 不意打ちに対処できず、ゼツボーグはよろけ、杖を落とした。

ホップ「よし!」

 だが転ばずに持ちこたえたゼツボーグはすぐに腕を振り回し、ワシオーンとシャララを吹き飛ばした。

シャララ隊長「がはっ…!」
ワシオーン「ぬおお…無念……!」

「シャララ隊長!」「シャララ!」「隊長さん!」

 捨て身の一撃で一矢報いるも反撃され、負傷したシャララに駆け寄るプリキュア達。後にホップ達も続いた。
 ▼ 191 N9Xja27O2I 25/08/29 20:04:21 ID:/Hyg6f7I [9/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マサル「お前…何て無茶を…」

シャララ隊長「良いんだ……これは…私の責任だ……あのような者に、付け入る隙を与え…あまつさえ君達には惨いことをさせ…君達には命の危機にまで追い詰めてしまった…」

 共にポケモン殲滅に加担させてしまったキュアスカイ達と、自分達は追いつめてしまっていたホップ達。それぞれへ詫びる様に、声を振り絞ってまで思い詰めていたことを吐露する。キュアスカイ達は、自分達もまたシャララと同じで、操られてしまったとはいえこのような事態を招いたことへの責任を感じているため、シャララの気持ちは痛い程共感できるのだ。

ホップ「もう良い…無茶をするな!安全なところで休んでいてくれ…!」

シャララ隊長「けど…!」

マサル「この様子だと、あんた達も正気に戻ったみたいだな。落とし前をつけようとした気概は買うぜ。……そもそも、あんたらも被害者なんだけどな」

キュアスカイ「シャララ隊長…!私達も全力で、責務を全うします!たとえヒーローとしてやり直せなくても!」

シャララ隊長「皆……ぐふっ……」
 ▼ 192 N9Xja27O2I 25/08/29 20:05:05 ID:/Hyg6f7I [10/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 咳き込むシャララを抱えるキュアスカイとキュアプリズム。ゼツボーグはそんな彼女達を追撃せんと拳を振るう。

ホップ「また来る…!」

ザマゼンタ「ウルォ―ド!!」

 そこに、ザマゼンタが割って入り、その盾で拳を受け止める。

ホップ「ザマゼンタッ!! ……!?」

ゼツボーグ「ゼツボォォォーーーーグ…!?」

 だが先程のような、守りすら破壊する程の無双ぶりから一変、ザマゼンタの盾で、その拳を受けきれているのだ。

ホップ「…やっぱりそうだ!シャララのあの攻撃のお陰だな!」

 地面に落ち、真っ二つに折れた杖。ホップ達の仮説はまたも当たり、ようやく希望が見えてきたのだ。
 ▼ 193 N9Xja27O2I 25/08/29 20:05:24 ID:/Hyg6f7I [11/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホップ「よーし!そのまま跳ね返せ!メタルバーストだ!」

 受けた力を増大させたうえで反射するメタルバースト。ガラルにいた時も鍛え上げて窮地をひっくり返し、ここスカイランドでも逆転の糸目を掴んできた裏の切り札だ。

ユウリ「ザシアン、あたし達も続くよ!せいなるつるぎ!」

ザシアン「ウルゥード!」

 キョダイマックスポケモンさえ一刀のもとに斬り捨てる剣。聖なる力を宿し、怯んだゼツボーグに追撃した。

ゼツボーグ「ゼツボォォォ…!?」

 大きな力を立て続けに受け、遂によろけたゼツボーグ。キュアスカイ達も見逃さなかった。
 ▼ 194 N9Xja27O2I 25/08/29 20:06:20 ID:/Hyg6f7I [12/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアバタフライ「すっご…攻撃が通っている…!?」

シャララ隊長「皆…頼むぞ…!」

キュアスカイ「ありがとうございます、シャララ隊長!あとは、任せてください!」

キュアバタフライ「ミックスパレット!」

 不思議な光で、メンバー全員を回復させるバタフライ。それだけではなかった。

シャララ隊長「みんな!これを!」

 シャララが何かを投げ、キュアスカイがキャッチした。その手には、青い石の欠片が握られていた。

キュアスカイ「これは…スカイジュエル!?」

シャララ隊長「もしもの時の為に…訓練用の武器と一緒に持ち出せた僅かな欠片だ…!」

キュアスカイ「ありがとうございます!よし…!ホップさん!」

 何かを思いついたように、キュアスカイはその石をホップ達へと渡した。
 その瞬間、スカイジュエルが強い光を放ったと思えば、すぐに輝きを失った。

ホップ「こ、これは…!?」

ユウリ「見て、みんな!」
 ▼ 195 N9Xja27O2I 25/08/29 20:28:51 ID:/Hyg6f7I [13/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 同時に、ホップ達5人の右腕に装着されているダイマックスバンドが反応。ガラルとは全く異なる次元でありながら、このバンドが光り輝くということは、ガラル地方のポケモントレーナーの切り札・ダイマックスが使えるということだ。

ホップ「ダイマックスバンド……今のスカイジュエルのお陰か!?サンキュー、ソラ!」

キュアスカイ「は、はい!…よくわかりませんが、皆さんのお役に立てたのなら!」

ホップ「みんな、行くぞ!」

「おう!」「はい!」「うん!」

 全員がザシアン、ザマゼンタ、ジャラランガ、フリーザー、ファイヤーをボールに戻し、それぞれ別のモンスターボール、スーパーボール、ダークボールを構える。彼等5人のダイマックスバンドが輝き、各々のボールを変化させ、巨大化させていく。

キュアウィング「皆さんのボールが…大きくなっていく!?」

キュアバタフライ「巨大化には巨大化ってこと!?アガっていくぅ〜!」

キュアマジェスティ「いっけー!みんなー!」

ホップ「行くぞ!インテレオン!」
ユウリ「エースバーン!」
マサル「ゴリランダー!」
ビート「ブリムオン!」
マリィ「オーロンゲ!」
 ▼ 196 N9Xja27O2I 25/08/29 20:29:39 ID:/Hyg6f7I [14/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホップ&ユウリ&マサル&ビート&マリィ「キョダイマックス!!!」

 放り投げられたダイマックスボールから、各々のエースポケモン達が姿を現す。ポケモンが巨大化するガラル地方特有の現象・ダイマックス。その中でも限られたポケモンだけが有する特別にして強力な姿。それがキョダイマックスだ。

キョダイマックス・インテレオン「ウォォォレオオオォォン…!」
キョダイマックス・エースバーン「ファァァイニイイィィィ…!」
キョダイマックス・ゴリランダー「グラァァァリラアアァァァ…!」
キョダイマックス・ブリムオン「ムウウウゥゥゥオオオォォォン…!」
キョダイマックス・オーロンゲ「オロロロォォォォン…!」

 空がダイマックスの雲に覆われ、キョダイマックスしたポケモン達が降臨する。大きさは、ゼツボーグと互角だ。
 大きくパワーアップした彼等に、トレーナー達が一斉攻撃の指示を仕掛ける。
 ▼ 197 N9Xja27O2I 25/08/29 20:30:48 ID:/Hyg6f7I [15/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホップ「狙い撃てインテレオン!キョダイソゲキ!」
 水のスナイパーライフルから高圧縮の水流弾丸を放つ、キョダイソゲキ。

ユウリ「最大火力で蹴っ飛ばしていけー!キョダイカキュウ!」
 意思を持つ足元の巨大な炎のボールを、その右脚でキックしシュートする、キョダイカキュウ。

マサル「この一撃でどんな敵にも勝つ!キョダイコランダ!」
 巨大な樹木の太鼓をドラミングし、キョダイマックス前より巨大な樹木を生やして叩き付ける、キョダイコランダ。

ビート「大いなるピンクの裁きを与えよ!キョダイテンバツ!」
 妖精の力を敵への天罰に変え、静寂を妨げる者へ混乱をもたらす稲妻を落とす、キョダイテンバツ。

マリィ「あんたみたいなヤツはずっとねんねしてな!キョダイスイマ!」
 悪のオーラに巨大な睡魔を乗せ、眠気へと誘う、キョダイスイマ。

 キョダイマックス専用の特別な技が、一斉にゼツボーグに降り注ぎ、その装甲に少しずつヒビが割れる。
 ▼ 198 N9Xja27O2I 25/08/29 20:31:31 ID:/Hyg6f7I [16/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼツボーグ「ゼツボ…オオオ…ポケモン…タオス…!」

マサル「ったく、タフな野郎だぜ」

マリィ「あいつ、不死身…!?」

ホップ「でも確かに効いているぞ!今度はオマエ達だ!ソラ!」

キュアスカイ「はい!」

 アンダーグ・エナジーが生み出したランボーグやキョーボーグは、ただ倒すだけではその場にアンダーグ・エナジーが残留し、また新たな彼等を生み出してしまう。それは恐らく、ゼツボーグであっても同じだろう。
 だからこそ、完全にその破壊活動を止めるには、プリキュア達の力・キラキラエナジーが必要なのだ。

キュアスカイ「今こそ、5人の心を一つに!」

 5人は天高く跳び上がった。

キュアスカイ「ヒーローガール…!」

スカイ&プリズム&ウィング&バタフライ&マジェスティ「せかいパーーーンチ!!」

 5人がそれぞれの光となり、一つになって巨大な虹色の光の拳になり、ゼツボーグへと突っ込んでいった。

ゼツボーグ「ゼツボォォ…!?」
 ▼ 199 N9Xja27O2I 25/08/29 20:32:47 ID:/Hyg6f7I [17/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアプリズム「あなたは、ポケモンへの憎しみで、こんなひどいことをしてきた…でも私達は!もうそんなあなたの言いなりになんてならない!」

キュアウィング「僕らは負けない!ただ憎い相手を力づくで消そうとする、お前なんかに!」

キュアバタフライ「あんたみたいなヤツの身勝手に、付き合う人はもういない!気に入らないからってその人や生き物を消そうとして、世界を狭めるあんたなんかに!」

キュアマジェスティ「私達は必ず勝つ!そして、スカイランドを取り戻して、ホップ達も、ポケモン達も助けるんだ!」

キュアスカイ「どんな絶望が押し寄せて来たって、超えて、強くなってみせます!それが私達、ヒーローだから…!ひろがるスカイ・プリキュアだからっ!」

 拳を打ち込まれたゼツボーグの身体の装甲が、少しずつ光となって澄み切っていく。やがて完全に消え、中からはキュアディスペアが姿を現した。
 目の前の敵を打ち倒したことで、キョダイマックスが解けたユウリ達の切り札は、モンスターボールへと戻っていく。
 ▼ 200 N9Xja27O2I 25/08/29 20:34:07 ID:/Hyg6f7I [18/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「これであなたの負けです。ダスピアさん!いえ……ダスピア!」

キュアディスペア「あり得ない……!ここまでやって、私が負けるなんて…!」

 強く全員を睨みつけるキュアディスペア。もう彼女には、再びゼツボーグとなるだけのアンダーグ・エナジーは残っていない。

キュアディスペア「許さない…許さない許さない許さない!せめて!ポケモン!お前達だけはああああ!!!」

 最後の足掻きと言わんばかりに、ポケモントレーナー達を直接狙おうと走り出すキュアディスペア。

 だが、そこにユウリが前に出る。そして、これまで出していなかった6個目のモンスターボールを構えた。

ユウリ「…ここからは、チャンピオンタイムだっ!」

 そして、ボールを放り投げた。ボールから光に包まれ、出て来たポケモンがキュアディスペアの前に降り立つ。そのポケモンは…。
 ▼ 201 N9Xja27O2I 25/08/29 20:38:15 ID:/Hyg6f7I [19/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※作者より
続きは明日と明後日になります。
ここまでユウリ以外は6匹全てを使ってきましたが、ユウリは5匹しか使っていませんでした。

果たしてユウリの6匹目は如何に?よかったら是非予想してみてください
 ▼ 202 ロデスナ@くろいにんじん 25/08/29 20:41:14 ID:VQAMac.s NGネーム登録 NGID登録 報告
絶望を越えて、私たちは強くなる


バドレックスかムゲンダイナは有力候補か?
 ▼ 203 ニューラ@りゅうのキバ 25/08/30 18:55:45 ID:cJKAGPQg NGネーム登録 NGID登録 報告
インテレオン、リザードン、ザシアン、ウーラオス、イオルブ
イオルブ以外は既にどれがラスイチでもおかしくないメンツ揃いで、果たしてラスイチ誰が来るのか
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