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SS

ボタン「ふふ、幸せ……」(大きくなったお腹をさすりながら)

 ▼ 1 ッコラー@あやしいおこう 25/09/06 14:20:35 ID:1Bdo7ZOQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「!?」

ハルトママ「!?」


それはとある家庭での夕食時の出来事だった

ここはパルデア地方の小さな町、コサジタウン

ハルトはそこで母親と二人で暮らしていた

共に食事をする少女は海外から留学をしており、アカデミーの寮で一人暮らしをしている

今日はそんな寂しい暮らしをするボタンを案じて、ハルト達は夕食へと招待していたのだった

そんな折にこの爆弾発言が飛び出し、一瞬にして食卓は凍りついたのだった……!
 ▼ 151 ルダック@にがいきのみ 25/09/11 23:04:13 ID:tn0oYLmw NGネーム登録 NGID登録 報告
ハルト母親に殺されるぅ!
 ▼ 152 チニン@このはのおてがみ 25/09/11 23:13:09 ID:IfkUVsng [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルトママ「っ!?い、今の声って……」

ボタン「ネモの叫び声!?」


ペパー「うおっ!?何があったんだ!?今行くぞ、ネモっ!!」


寮棟にいた三人にはこの叫び声が聞こえたようだ

三人はすぐにネモの部屋へ駆けつけた


ハルトママ「ネモちゃんの部屋はここね!?」

ボタン「うんっ!」

ペパー「ボタンっ!?それにハルトの母ちゃん、何でここに」

ハルトママ「ペパーくんも居たのね。けど今は説明してるなんかしてる暇はないわ」

ペパー「そっすね!今助けるぞ、ネモ!!」

ボタン「……え?ハル……ト……!?」

ハルト「あ……み、みんな……」


そこにはネモを押し倒し、胸を揉みまくるハルトの姿があった

ついにボタンはハルトの浮気現場を目撃してしまった

これまでは疑惑で済んでいた。もしかしたら何かの間違いかもしれない。最後の最後までそう願っていた。信じていた

しかし目の前の光景は紛れもない現実だった

ボタンの受けたショックは計り知れない。その場に倒れ込み、涙が溢れてくる


ボタン「ハルト……どうして……っ!」

ハルトママ「ハルトォォォォォォォオオオオオオオオオ!!!!」

ペパー「うおっ!?」


母親の怒りが爆発する。もはやここは火山だ

ただ一人、ペパーはハルトとネモは付き合っていると勘違いしているため、いけないところを見てしまったとは思っているものの彼が悪いことをしているという認識はしていない。二人の反応の理由がよく分かっていなかった
 ▼ 153 イナン@あくのジュエル 25/09/11 23:22:09 ID:IfkUVsng [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボタン「もう……やだ!見てられん……っ!!」

ペパー「お、おいボタン!待てよ!!」

ハルトママ「ハルト!!!早くネモちゃんから離れなさい!!」

ハルト「は、はい……」

ネモ「はぁ……」

ハルトママ「……ハルト。ひとまず話をしましょう。言い訳がありなら聞いてあげるわ」

ハルト「……はい」


ボタンは耐え切れずに逃げ出し、ペパーはそれを追った

ハルトの母親はハルトと二人で話をするため、部屋へ戻る。魔王に取り憑かれたかのような母に、従う以外の選択肢はなかった

ネモは部屋に一人残される


ネモ(はぁぁ……やっちゃった。ボタン、辛かったろうな……なのにちょっと嬉しかった自分が憎いよ……っ!)

ネモ(でも……私だって、たまたま先越されちゃっただけで……!)


今はボタンを追うわけにも、ハルトの弁明を聞きに行くわけにもいかない

ただ一人で深く反省をした

しかしそれでも、自分は気付いてしまったのだ。ハルトのことが好きだと

ここにまた一人、迷える思春期の少女が誕生していた
 ▼ 154 ドイデ@ガンバリのいし 25/09/11 23:30:19 ID:IfkUVsng [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボタン「ぅっ……ひぐ……っ」

ブラッキー「ブイ……」


ボタンは一人、部屋で泣いていた

涙を流しながら戻ってきた家主に、心配そうに歩み寄るブイブイ達

そこへ来客が現れる


ペパー「おい、ボタン……大丈夫か?」

ブラッキー「ふしゃーっ!!」

ペパー「うお!?うおーっ!!」


ブイブイ達は、追いかけてきたこの男こそがボタンの涙の原因だと思い込んでいるようだ

ブラッキー指揮のもと、ブイブイ達がペパーを襲いかかる


リーフィア「フィアー!!」ザクッ

ペパー「痛ぇ!!」

ブースター「ブイァー!!」ボボッ

ペパー「あちぃ!!」

サンダース「ケンタッキー食え!!」ビリビリ

ペパー「あばばばばば」

ニンフィア「フィンッ」ギュッ

ペパー「おごっ……!息が……っ!」

シャワーズ「しゃわ〜」ジョロジョロ


リーフィアが服を切り裂き、ブースターが燃やし、サンダースの電撃により髪型がアフロになる

トドメにニンフィアが触手で首を絞め、シャワーズは股間を重点的に濡らしていた


ブラッキー「ブイッ!」

ペパー「ち、ちが……っ!オレじゃねえ!!」

ボタン「……?ぁ……ペパー!?ちょ、みんなやめーっ!!」

ブイブイ達「ブイ!?」


ようやくボタンが気付くが、既にペパーはボロボロである
 ▼ 155 ロバレル@みどりのかけら 25/09/11 23:36:09 ID:IfkUVsng [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だが自分の体のことなど全く気にせず、ペパーはボタンへと歩み寄る


ペパー「ボタン、泣くなよ。オレがついてる」

ボタン「ペパー……?」

ペパー「大丈夫だ。オレが側にいるから……な?」

ボタン「……っ」


ボタンを抱きしめ、落ち着かせようと頭を撫でる

この状態でも自分よりも想い人を優先するペパー

そんな状況で惚れない者が存在するだろうか───


ペパー「オレが一生、側で守るから。だからオレに涙は見せないでくれ、な?」

ボタン「……!!」トゥンク


───答えは否である
 ▼ 156 ィオネ@ボイスチェッカー 25/09/11 23:37:19 ID:DtvEOOic NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そんな
 ▼ 157 ヒダルマ@にばいづけ 25/09/11 23:45:58 ID:IfkUVsng [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボタン(え……なんで、そんな……)


自身の内から湧く感情に困惑するボタン

しかし無理もない

つい先程恋人の浮気現場を目撃したばかりで、別の男性がボロボロになりながら歩み寄ってくれたのだ

これに惚れるなというのは不可能に近い


ボタン「……っ!ご、ごめん。まだ……決めらんないよ」

ペパー「え……?な、なんで……」


それでもギリギリ理性を保ち、申し出を断る

元からボタンに惚れられていると思い込んでいるペパーは、最高に決まったぜと思っていたところを断られて普通に困惑している


ボタン「だってうち……それでもまだ、ハルトのことが好きだから……っ!!」

ペパー「……はい?ハルト?」


想定していなかった言葉を受け、勘違い男は冷静に状況を思い返す

ボタンが泣き出したのは、ハルトとネモがいかがわしいことをしている現場を目撃した時だ


ペパー(じゃあ……ボタンはハルトのことが好きで、だからネモとの関係を知ってショックを受けていたのか!?)


実際に交際している組み合わせはハルトとボタンであるためまだニアピンだが、とりあえずようやく自分の勘違いに気付けたようだ
 ▼ 158 ルディオ@やわらかいすな 25/09/11 23:55:32 ID:IfkUVsng [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一方、ハルトは自分の部屋で母親に叱られていた


ハルトママ「あなたねぇ……本当に自分が何をしたのか分かっているの!?」

ハルト「はい……すみません……」

ハルトママ「反省しているなら何がいけなかったのかちゃんと具体的に言いなさい!!」

ハルト「ボタちゃんという彼女がいながら、ネモのことを良くない目で見ていました……っ!!」

ハルトママ「ネモちゃんだけじゃないでしょ!?」

ハルト「そうでs……えっ!?」


普通に身に覚えのないことまで怒られ始めそうだ

母親の怒りの形相のあまり、存在しない罪まで認めそうな勢いだったハルトだが、ギリギリのところで踏み止まる


ハルトママ「え?じゃないわよ。昨日会ってた女の子は誰なの!?ボタンちゃんもネモちゃんも裏切って……!!」

ハルト「昨日……女の子……?」

ハルトママ「惚けないで!!あなたが昨日遊園地に遊びに行っていたことは知ってるのよ!!」

ハルト「……!!」


このままでは存在しない第三の女性との浮気まででっち上げられてしまう

あるいは父親と会っていたことを正直に白状するか、その二択に迫られたハルトだったが……


ハルト「そ、それは誤解だよ!!これ、昨日の写真見て!!」

ハルトママ「はぁ……写真?浮気の証拠ってわけね」

ハルト「してない証拠だよ!」


流石にこれ以上存在しない罪で墜ちるわけにはいかない

正直に昨日の出来事を白状することにした
 ▼ 159 ャノビー@はかせのふくめん 25/09/12 00:03:11 ID:l1tM95HE [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「ほらこれ、昨日の写真……あ、あれ!?」

ハルトママ「ハルトしか写ってないじゃないの」


なんということだ

あの男、徹底的に自分がいた証拠を残していなかった。全て息子の写真を撮る側の立場になったことで、自分が写真に写ることを回避していたのだ

スマホロトムは自身で浮くことが可能である。誰かに撮ってもらわなくても二人での写真を残すことが可能なはずだ

それを一切しなかったのはこの為だった


ハルト「あ……えと……!」


まだギリギリ父の名は出していない。今なら別の言い訳を考えられるかもと、ハルトは頭をフル回転させる


ハルトママ「……待って!!まさかこの手ブレ具合……あの人、なの……!?」

ハルト「ぁ……う、うん。パパ……」


しかし仮にも十数年を共に過ごした夫婦である。誤魔化すことは不可能だった


ハルトママ「来ていたの!?あの人が!!それにママに内緒で会っていたってこと!?」

ハルト「ご、ごめんなさい……実はそうなんだ……」

ハルトママ「そう……良かった」

ハルト「よ、良かった?」


今までとは別の理由で怒られる、と覚悟するハルトだったがここで想定外の言葉が出てくる
 ▼ 160 ローラニャース@くさのジュエル 25/09/12 00:08:43 ID:l1tM95HE [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルトママ「じゃあハルトは昨日は、第三の女と浮気デートをしてたわけじゃなかったのね!?」

ハルト「そ、そんなの知らないよ!パパと二人で行ってきたんだ」

ハルトママ「良かったぁ……早くボタンちゃんとネモちゃんに教えてあげなきゃ!」

ハルト「ほっ……」


母親が恨む存在の登場に、自分の罪は一旦忘れてくれたようだ


ハルトママ「って結局ネモちゃんには変なことしてたじゃないの!!」

ハルト「ひぃっ!?」


と思ったら自分でネモの名前を出したことで速攻思い出してしまったようだ

せっかく許されそうだったのに、と嘆くハルト。しかしここで起死回生の一手が舞い降りる


ハルト「あ、あれは……パパに言われたんだ!!『より多くの女を知ることで男としてランクアップ出来るぞ!だから浮気をしろ!』って!!」

ハルトママ「!!そう……やっぱりあの人の入れ知恵なのね!!」


父親に責任をなすりつけることだ
 ▼ 161 ゲータ@ずぶといミント 25/09/12 00:16:28 ID:l1tM95HE [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト(ヤバい……!人のせいにするなって余計に怒られるかも……!)

ハルトママ「ハルト……」

ハルト「ひゃ、ひゃいっ!」

ハルトママ「それなら仕方ないわ。あなたもまた、被害者なのね」

ハルト「……えっ?」


一見すると余計に怒られそうな言い訳だが、普段の父の行いといかにも言いそうな内容に助けられる

落ち着きを取り戻したかのように見える母親。しかしハルトの視点ではそれが怒りが裏返っているのか本当に鎮まったのか判別がつかない


ハルトママ「そーぉだハルト!今ちょうどクッキー焼いてる途中だったんだわ」

ハルト(い、一緒に焼かれる……っ!)

ハルトママ「みんなで一緒に食べましょ♪」

ハルト「一緒に……え?焼かないの?」

ハルトママ「ええいいわよ。一緒に焼きましょう」

ハルト「ひぇっ!?」

ハルトママ「お手伝いしてくれるなんて嬉しいわ〜」

ハルト「あぁそっち……」


唐突にご機嫌になった母親に困惑するハルトだったが、母親は本当に平静を取り戻しているのだ

母親は全ての罪を許す気でいた。久しぶりに父親に会い、唆されてしまったのなら、思春期の少年に一時の気の迷いが生じても仕方ない

そう全ての責任を押し付けることに何の躊躇いもないほどに、彼女は元夫のことを嫌っているようだ
 ▼ 162 ラクロス@マヨネーズ 25/09/12 00:23:17 ID:6zvUYo.Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ▼ 163 ルロック@プロテクター 25/09/12 11:52:12 ID:F/n24RGw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しれっと「アデク」ネタ混じってて草
 ▼ 164 ティアス@ゴッドストーン 25/09/13 17:26:13 ID:yrk.2p2w [1/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルトママ「みんな、クッキーが焼けたわよー」

ハルト「……」

ボタン「……」

ネモ「……」

ペパー「……」


四人はハルトの部屋に呼び戻されていた。みんな大好きなハルトママ特製クッキーが置かれるも、誰も手をつける気配がない


ハルトママ「……という事情があったみたいなの!つまり全部、ぜぇ〜んぶあの人が悪くって、ハルトは被害者だったのよ!だからハルトは悪くないの。ただちょっと悪い大人に騙されちゃっただけ。ボタンちゃん、どうかハルトを許してあげて。ねっ?」

ハルト「反省してます……これからの態度で示します……」

ボタン「……うん。分かった……うちこそごめんなさい」

ハルト「そ、そんな!君が謝ることじゃないよ」

ボタン「う、うん……これから一緒に、がんばろ?」

ハルト「ボタちゃん……っ!」


ずっと浮気を疑われていたことを謝られた、と認識したハルトだったが、本当の謝罪の理由は先ほどペパーに少し気を許してしまったことである。これでは当然、ハルトの謝罪を断れるわけもない

ボタンは自身もまた今後同じ気を起こしてはならないと気を引き締めていた


ペパー(うお……っ!つまり話の流れ的に、もうずっと前からハルトとボタンは付き合ってたのか!?お、オレ……とんでもないこと言っちまったじゃねえか……!)


鈍感男は思い込みがようやくなくなる。彼もまた、知らなかったとはいえ親友の恋人をたぶらかしてしまったことを深く反省していた


ネモ(二人とも、仲直りできたみたいで良かった……私が入り込める隙間なんてないよね……)


心の奥へ封じていたハルトへに想いに気付いてしまったネモ。しかしせっかく寄りを戻した二人に水を刺してはいけない。再びこの想いを封じ込めようと必死に反省していた


ハルトママ「さ、無事解決したということでクッキーパーティを始めましょ!沢山作ったから遠慮なく食べてね」

ハルト「わぁい……」

ボタン「わぁ、いっぱいあるー……」

ネモ「お、美味しいです。ははは……」

ペパー「……しょっぺぇなぁ」


美味しいはずのクッキーは、青春の苦い味と涙の味がした

少し前までは和気藹々とテーブルを囲っていた四人。それが今ではドロドロとした空気が立ち込める空間となっていた……
 ▼ 165 ミツオロチ@ノコッチのウロコ 25/09/13 17:35:07 ID:yrk.2p2w [2/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
数日後


ネモ「ケンタロス!インファイトッ!!」

ケンタロス「ぶもぉ!」

男子生徒「くっ!また僕の負けか……」

ネモ「さあ次!!」


ペパー「荒れてんなぁ、ネモのやつ」

ピーニャ「本気で戦ってるって感じだね。やっぱりチャンピオンは強いなぁ」

オルティガ「何でも、バカ男子共が『ネモに勝ったら付き合う』とかって約束取り付けたみたいだぜ」

ペパー「ははー、そりゃ本気で戦るわけだ」

シュウメイ「シュウメイ推参ッ!!次なるチャレンジャーに立候補いたす!!」

オルティガ「……まあここにもバカがいるんだけど」


ネモ「やれぇー!マスカーニャ!!」

シュウメイ「ぎょえ〜っ!!」


オルティガ「しかもタイプ相性有利で負けてら」

ピーニャ「これで100連勝っしょ!!流石だねネモさん!」

ペパー「あいつ……つまんなそうだな」

ピーニャ「えっ?シュウメイが?」

ペパー「ネモだよ」
 ▼ 166 ノホラグサ@なぞのすいしょう 25/09/13 17:44:32 ID:yrk.2p2w [3/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ペパー「よっ。おつかれちゃん」

ネモ「ペパー。あ!サンドイッチ作ってきてくれたんだ」

ペパー「おう。腹減ったろ?」

ネモ「いやぁー、助かるよ。……って大きくない?」

ペパー「あ……そ、そうだな。オマエはこんなに食わねえか……」


ここ数日、ペパーはボタンと会っていない

ペパーだけではない。ネモもハルトとは同じクラスではあるが、なるべく接触を避けていた。席替えを希望し、ハルトは視界にネモが入らない席順になるようにしていた。会話も最低限の業務連絡くらいに抑えていた

二人の反省と決意の証である。いや、この二人だけではない。ハルトとボタンもまた、なるべく異性との接触を避けて二人の時間を増やすようにしていた

そんなハルトとネモの様子を見て、アカデミー内で流行っていたカップリング論争はハルボタ派の勝利に終わった。ならばフリーになったネモさんは是非僕と!と、交際をかけたポケモン勝負が始まった。その勝者を予想し合うのが次なる流行となっていた


ペパー「大変そうだな。次から次へと」

ネモ「あはは……ハルトと勝負しなくなった分の補充にはちょうどいいかな」

ペパー「まあ満足してるならいいが」

ネモ「……そうでもないよ。私……最近全然楽しくないんだ、ポケモン勝負」

ペパー「!?」


まさかあのネモからこんな言葉が飛び出す日が来るとは、誰が予想しただろうか
 ▼ 167 マカジ@ラッキーパンチ 25/09/13 17:55:55 ID:yrk.2p2w [4/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ネモ「あ、楽しくないっていうのは失礼だったね。相手のトレーナーにも、ポケモン達にも。ちゃ、ちゃんと楽しんでるよ?けど……」

ペパー「ハルトと比べちまうってわけか」

ネモ「うん……どうしても、ね」

ペパー「まあ仕方ねえよ。オレも気持ちは分かる……」

ネモ「えっ?」

ペパー「オレも……最近あんま楽しくねえんだよな、料理すんの」

ネモ「ペパーも……」

ペパー(ネモとハルトは最高のライバルなんだもんな。ネモにとってはあいつと勝負出来ないのは辛いか)

ネモ(ペパー、一緒に料理出来る相手が出来て嬉しそうだったもんね。その相手が居なくなったのが辛いんだね)


この二人はそれぞれがハルト、ボタンへ好意を寄せていることには全く気付いていない為、単純に友達に最近会えなくて寂しいくらいのだろう、くらいのニュアンスとして受け取っていた

ただの鈍感だが、想いを封じ込めることに成功している証拠でもある

だがそんな鈍感さがさらなる展開へと導くことになるとは


ネモ「……あー!いっそ誰か私を負かしてくれないかな!ハルトみたいに恋人が出来たら私も変わるかなぁ」

ペパー「オレも……いっそ彼女作っちまった方がいいのかもなぁ。ハルトとボタン見てると羨ましくなってきたしな……」

ネモ「……あれ?つまり私達、利害が一致してるんじゃない?」

ペパー「うおっ!確かにな。じゃあ……いっそオレ達で付き合ってみるか?」

ネモ「うーん……有り、かもねぇ」

ペパー「お、おう。んじゃ……これからよろしくな」

ネモ「さ、流石に照れるなー」


こうしてここに、新たなカップルが誕生した

ハルトだって元はと言えば勘違いから強制的に交際が始まっている。付き合ってから始まる恋というのも、あるかもしれない───
 ▼ 168 ガカラマネロ@ボンサクのちゃわん 25/09/13 18:04:29 ID:yrk.2p2w [5/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
さらに数日後……


ペパー・ネモ(なんか……違うんだよなぁ……)


なかった。交際してみてから始まる恋、そんなものはなかった

決して相手に不満があるわけではない。嫌いなわけではない

だがやはり、友情と愛情というものは全くの別物なのだ


ペパー「なあ……」

ネモ「ねえ……」

ペパー「おっ!?な、なんだ?」

ネモ「いや、そっちからどうぞ」

ペパー「……もう別れね?」

ネモ「あ、うん。いいよ」

ペパー「随分あっさりだな!?」

ネモ「だって私も同じこと言おうとしてたもん!」

ペパー「そ、そっか……やっぱりそうだったか」

ネモ「ペパーもそう思ってそうだなって思ってたよ」


こうして形だけの交際は僅か数日で崩壊した。しかしその期間も決して無駄ではなかったかもしれない


ペパー「ネモ……オマエさ、さてはハルトのこと好きだろ」

ネモ「あー……うん、そうだよ。悪い?ペパーこそ、本当はボタンのことが好きなんでしょ」

ペパー「うおっと……やっぱそれもバレてたか」

ネモ「てことはさ、引き続き私達の利害って一致してるんじゃない?」

ペパー「……!確かに……」


仮にもカップルとして過ごした数日、お陰でお互いの真の想い人に気付くことが出来た

恋人関係は解消されたが、二人は次なる目的に対して動き出していた
 ▼ 169 ーボック@フォーカスレンズ 25/09/13 18:14:19 ID:nnuQEyQA NGネーム登録 NGID登録 報告
ペパネモはありえないだほw
 ▼ 170 ッサム@ハガネールナイト 25/09/13 18:35:27 ID:e0LYkVmE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
またこっから一波乱あんのか…
 ▼ 171 ローラライチュウ@グルトンのけ 25/09/13 19:16:06 ID:yrk.2p2w [6/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とある日、二人は遊園地へ来ていた


ネモ「楽しみだねー」

ペパー「おう、お互い今日は楽しもうな!」


別れたはずの二人が遊園地デートになど来るはずがない。二人の目的は別にあった


ハルト「お待たせー」

ボタン「なんか……久しぶりになっちゃったね」

ネモ「ハルト!ボタン!待ってたよ!」

ハルト「そっか。そういえば最近全然話せてなかったね」

ペパー「気にすんな。今日は久しぶりにエリアゼロ仲良し4人組で楽しもうな!!」

ボタン「うん!ふふっ、うち友達だけで遊園地来るなんて初めてだし」

ネモ「私も家族としか来たことなかったなぁ」

ハルト「僕もだよ。結構最近パパと来たばっかりだけど友達と一緒だと全然違うだろうなぁ」

ペパー「オレは……ちっちゃい頃に一度だけ来たっけな。あん時はまだ父ちゃんも母ちゃんもいて……」

ハルト・ボタン・ネモ「あっ……」


久しぶりの集いでそういう悲しいこと言うのやめなよ

……ともかく今日は友達として、四人で遊びに来たのだ

ネモとペパーが気の迷いで交際ごっこをしていたことは知られてすらいないので、決してダブルデートなどではない


ペパー「よぉーし、何乗るよ?」

ハルト「ジェットコースター!!」

ネモ「私もそれがいい!スリル大好きーっ!」

ボタン「あ、あの……実はうちそういうのはちょっと……」

ペパー「オレも得意じゃねえんだよなぁ……」

ネモ「じゃあ一旦スリル組とゆったり組で別れて行動するのはどう?」

ハルト「そうしよう。行こう、ネモ!!」


何と言うことでしょう。カップルの二人が別行動することになってしまったようだ

しかしある二人は、この状況にほくそ笑んでいた


ネモ・ペパー(計画通り……!)ニヤリ
 ▼ 172 メパト@フライングメモリ 25/09/13 19:29:03 ID:yrk.2p2w [7/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
時を遡ること前日、二人はこんな計画を建てていた


ペパー「はぁ?遊園地?」

ネモ「そう!ハルトとボタンを誘ってさ、四人でいかない?」

ペパー「そりゃ随分と楽しいだろうが……二人のイチャ付きっぷりを目の前で見せつけられて脳が破壊されない自信がねえよ」

ネモ「私もまだちょっと……だけど、いい作戦があるんだ」

ペパー「脳が破壊されずに済む作戦?そんなのあんのか」

ネモ「それどころか私達が幸せになれる作戦だよ。遊園地といえばさ、何がある?」

ペパー「そらアトラクションだろ」

ネモ「でも人によっては得意、苦手があるよね。絶叫系とかさ!」

ペパー「!!ほう……読めたぜ。あいつらが得意組と苦手組に別れて、オレ達もそれに合わせて別行動にすることでオレ達も意中の相手と擬似デートを楽しめるってわけだな!!」

ネモ「そゆことっ!!となるとハルトは絶対絶叫平気だよね。いつもコライドンに乗り回してるくらいだし」

ペパー「でも結局ボタンも平気そうじゃねえか……?エリアゼロ突入する時なんか後ろ向きで座ったりして余裕だったじゃねえか」

ネモ「それはどうかな。ペパーはあの時前の方にいたから分からなかったんだね。でもボタンったら、すぐに余裕がなくなって私にめっちゃしがみついてたんだよ!それにキタカミに行った時もそう、長距離のバスで酔ってたし……だからきっとボタンは絶叫系が苦手なはず!!」

ペパー「根拠としては甘い気が……まあでも賭けてみる価値はあるな。別に全員得意でしたってオチになってもそれはそれで四人で楽しむ方向に切り替えればいいしな。脳さえ無事ならな……」

ネモ「お互いに幸運を祈ろう」

ペパー「おう。あとは……」

ネモ「ん?まだ何かある?」

ペパー「作戦名を……」

ネモ「いらなくない!?ボタンの影響受けすぎだよ!」


こうして『スター☆擬似遊園地デート楽しもう作戦』がスタートしたのだった
 ▼ 173 ドグラー@あかいかけら 25/09/13 19:32:01 ID:dZWcKy7w NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
頑張れ♡頑張れ♡
 ▼ 174 リアドス@ベロバーのけ 25/09/13 19:43:09 ID:yrk.2p2w [8/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
というわけで現在、スリルを求めて絶叫マシンを探す二人


ハルト「どれから乗ろっか!」

ネモ「ジェットコースターだけでもいっぱいあるねー。前に来た頃から全然変わってないや」

ハルト「やっぱり全部かなぁ!?全部だよね!!」

ネモ「そうだね!全部乗り終わるまで帰れないよ!!」

ネモ(つまり……ジェットコースターが存在する限り擬似デートは続くってこと!?///)

ハルト「あ、その前にまずはポップコーン買おうよ」

ネモ「いいねー。待ってる間に食べられるもんね」

ハルト「ポップコーンくださーい。えーっとサイズは、メガテラキョダイマックスLサイズZで」

ネモ「えっ!?こんなに大きいのいる!?」

ハルト「あ……しまった。ボタちゃんと一緒にいる時のノリで買っちゃった。あの子大食いだから」

ネモ「くっ……!」

ハルト「すみません、やっぱキャンセ……」

ネモ「食べられるよ!!沢山歩いたらお腹空くもんね!!」

ハルト「え、そう?じゃあやっぱりこれでお願いします」

ネモ(ハルトはいっぱい食べる子が好きなのかな?私も頑張ろっと……!)
 ▼ 175 ークイン@バックのかんづめ 25/09/13 19:53:23 ID:yrk.2p2w [9/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一方ゆったり組


ペパー「そんじゃ、オレ達はゆっくり回るかね」

ボタン「んー」

ペパー「腹減ってねえか?まずはポップコーンでも買うか。オレの奢りでいいぜ!」

ボタン「え、いいよそんなん。……というかやめといた方がいいって」

ペパー「何言ってんだ。こういうのは男が奢るのが相場ってもんだぜ。たまにはカッコつけさせてくれよ」

ボタン「そう?じゃ遠慮なく。すんませーん、メガテラキョダイマックスLサイズZくださーい」

ペパー「うおっ!?な、なんじゃそりゃあ!た、高え……!」

ボタン「でしょ?うちの方が多く食べるからうちが払うよ。理事長から給料貰ってるし」

ペパー「ぐ、ぐーっ!けどよ……っ!!」

ボタン「……そういえばペパーって生活費どうしてるん?」

ペパー「母ちゃんの遺産切り崩しながらなんとか生きてるぜ。卒業したら即働かないと尽きる計算だな!」

ボタン「いや絶対奢ってる暇ないな!?カッコつけと自分の命どっちが大事なん!?」

ペパー「カッコつけに決まってんだろ!」

ボタン「ダーメ!うちが出すから!はい、もう払った」リーグペイッ♪

ペパー(クソ……ッ!こんな時チャンピオンの収入があるハルトなら奢ってたんだろうな……)
 ▼ 176 ンノーン@ふうせん 25/09/13 21:14:47 ID:yrk.2p2w [10/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その後も二組の擬似デートは続く……


ネモ「あー、楽しかったねジェットコースター!次はあれ行かない?」

ハルト「えっ……お、お化け屋敷?」

ネモ「これも一つのスリルだよ!ちょうど空いてる!行こーっ!」

ハルト「ひぃ……!」

ネモ(ふふふ……ここで怖がったフリして思いっきり抱きついて胸とか押し付けちゃう!?)

お化け「青空ァー!!!」

ネモ「きゃーっ♡」ムニュッ

ハルト「」

ネモ「……あれ?ハルト、ハルト!!き、気絶してる……」


お化け屋敷はハルトが求めているスリルとは違ったようだ。ネモの体を張った作戦は台無しに終わってしまう


一方ヒーローショー


子供達&ボタン「イルカマーンっ!がんばれー!!」

ペパー「お、おいボタン。んな子供と一緒にやんなくてもいいだろ、恥ずかしい」

ボタン「え?ハルトなら一緒にノってくれたけどな……」

ペパー「うおーっ!!!イルカマーンッ!!!!!頑張れーーーーー!!!!!」

ボタン「わっ!?声デカ」

怪人エクスレッグ「ほう、威勢のいいニンゲンがいるな。貴様を人質にしてやる!!」ガシッ

ペパー「うおっ!?オレぇ!?」

怪人エクスレッグ役の人「ボソッ……(普段はお子さんを人質に取るパートなんですけどたまには激しいアクション見せてやりたいじゃないっすか。協力してくださいよお兄さん)」

ペパー「お、おう!」

海のヒーローイルカマン「今助けるぞっ!!!」

ペパー「イルカマン!!オレに構わずやれーッ!!!」

イルカマン「分かった!!とうーッッッ!!!」ドロップキック

ペパー「ぐわああああああああああ!!あ、当たりどころが悪かったちゃんだぜ……」ガクッ

子供達「すげーっ!イルカマンかっこいいー!!!」

ボタン「ぺ、ペパー……今ヤバい音してなかったか!?」


ペパーは格好つけてばかりで空回りしているようだ
 ▼ 177 ウブレイズ@ずがいのカセキ 25/09/13 21:30:05 ID:yrk.2p2w [11/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして時を同じくして、両組は同様の問題に直面していた


ネモ「次はこれ乗ろう!」

ハルト「結構並んでるね。まあ言ってても仕方ないか」

ネモ「そうそう、それでさぁ〜」

ハルト「へぇ〜」


ボタン「ん。次あれがいい」

ペパー「おう。ちと人が多いな。並ぶか」

ボタン「ポップコーンうめうめ」モグモグ

ペパー「そんでよぉ!あん時はほんと笑えてよぉ〜」

ボタン「へぇ〜」


聞いたことがあるだろうか。遊園地といえばデートの花形である。これを経験したカップルは一段階進んだと言っていい。しかし同時にある危険性も隣り合わせに存在している

なんと、遊園地デートがきっかけで別れた、というカップルもまた多いのだ

その理由とは……


ネモ「〜〜ってことがあったの!」

ハルト「あはは、そりゃ大変だったね」

ネモ「……えと、それと次は……」

ハルト「……」


ペパー「〜〜なんてことがあったんだよ」

ボタン「まじー?変なの」モグモグ

ペパー「……えと、後な?他には、そのぉ……」

ボタン「……」モグモグ


そう、アトラクションの待ち時間にこそ真の愛は試される

そこで会話を盛り上げられるか、そして本当に気が合う相手なのかどうかを知ることになるのだ

長い待ち時間、話のタネが尽きてしまう。そういった経験は誰しもがしたことがあるだろう。ちなみに私はない。デートの経験が

なら本来のカップルであるハルトとボタンの二人で行動してもこの現象は起こり得たのか?

そうではない。この四人を分類するなら、先導して盛り上げようとするおしゃべりなタイプがネモとペパーだ。ハルトは実は本来は無口なタイプであり、ボタンは自分の話をするよりも相手に合わせて聞き上手に徹するタイプだ

沈黙を嫌うのはおしゃべりタイプの二人だけで、ハルトとボタンの組み合わせなら静かな時間も“二人の時間”として楽しめただろう

ゆえにこれは、この組み合わせだからこそ起こってしまった現象なのだ
 ▼ 178 レイハナ@ひでん:あまスパイス 25/09/13 22:04:16 ID:yrk.2p2w [12/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「あー、楽しかった!そろそろパレードの時間だね。ボタちゃん達と合流しよっか」

ネモ「そうだねー」

ネモ(楽しかったは楽しかったけど……)

ボタン「ハルトー。こっちこっち」

ペパー「おっす。場所取っといたぜ」

ハルト「お、気が利くね」

ネモ「ねえ、ちょっとペパー……」

ペパー「ん?」

ネモ「ひそひそ……(そっちはどうだった?)」

ペパー「ひそひ……(楽しかったよ。けど色々空回りしちまって……あれじゃあデートじゃなくてただの友達旅行ちゃんだぜ)」

ネモ「ひそひ……(私も……)」

ハルト「おぅい、二人も早くおいでよ」

ボタン「ポップコーンまだあるって!」

ペパー「お、おう。今行くよ」


合流したハルトとボタン。気付けば二人は当たり前のように手を繋いでいた

そんな二人を見て流石にペパーとネモも少し堪えたようだ

二人の名誉のために言っておこう。彼らは決して親友から恋人を取りたかったわけではない

ただ自身の中の未練を断つため、最後の思い出作りがしたかっただけだった

だがハルトとボタンはこの数日、徹底して二人の時間を作ったことにより今まで以上の愛を築き上げていた。もはや過去にネモやペパーに対して一瞬の気の迷いを起こしてしまったことなど完全に記憶から消し去られていたほどだ

今日の半日を想い人と過ごしたネモとペパーは、そのことを強く実感していた。自分の想い人を任せられる相手は、やはり親友しかいない。それをより思い知る結果となったのだ
 ▼ 179 メラ@フシギバナイト 25/09/13 22:19:58 ID:yrk.2p2w [13/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ペパー「……帰るか」

ネモ「そうだね……」


ここから先はデートにさせてあげよう。そう判断した二人は足早に帰っていった

これ以上彼らの様子を見ているのは辛いのか、あるいは祝福しているからこそ二人きりにすべきだと判断したのか……

少なくとも彼らに目に、涙は浮かんでいなかった


ボタン「おー、始また」

ハルト「ネモ、ペパー、そっちは見えて……あれ?二人は?」

スマホロトム「ケテー!」

ハルト「あ、メール入ってた。え?疲れたから先帰る?……疲れたなら仕方ないか」

パレードカー「テッテレテーレーテッテレテレテレ」

ボタン「わぁ……!」

ハルト(そっか……今二人きりなんだ)



ふと彼女の横顔を見る。幼い子供のように目を輝かせ、パレードの光を反射した唇はいつもよりも艶やかに見える

周りのみなの目線も、パレードカーへ集まっている


ハルト「……」ゴクリ

ボタン「ん?どしたー?」

ハルト「ボタちゃん……」グイッ

ボタン「わっ!?」


パレードカー「テッテレテーレーテッテレテレテレ!!!!!!!!」


おや、二人が近づいたように見えたがパレードカーの放つ眩ゆい光によりよく見えない

これ以上は野暮というものだ。私も一足先に帰るとしよう
 ▼ 180 ングース@おしゃれカードみどり 25/09/13 22:20:51 ID:1mNMSKuM NGネーム登録 NGID登録 報告
エレクトリカルパレードやな
 ▼ 181 シデ@アイスメモリ 25/09/13 22:28:55 ID:yrk.2p2w [14/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「ただいまー」

ハルトママ「あら、おかえりハルト。初めての子供だけの遊園地、どうだった?」

ハルト「めっちゃ楽しかった!!また行きたいなー」

ハルトママ「うふふ。その様子だと喧嘩とかもなかったみたいね。良かったわ」

ハルト「そうだ!写真いっぱい撮ったんだ。見て見て!」

スマホロトム「ケテケテ!」

ハルトママ「どれどれ……あら?……ネモちゃんと二人で写ってる写真ばっかりじゃないの。これはどういうことかしら……!?」ゴゴゴゴゴゴ…

ハルト「ち、違っ……!二組に別れて行動してたんだよ!ボタちゃんは苦手だって言うから、僕とネモで絶叫マシン巡りしてたの!!」

ハルトママ「なぁんだ、そういうことね。ママったらまた早とちりしちゃうところだったわ」ニコッ

ハルト「ほっ……もう、ほんと気をつけてよ。ほら、後半はボタちゃんとの写真が沢山……あっ!?」

ハルトママ「あ〜らあらまあまあ!」ニヤニヤ

ハルト「ろ、ロトムー!!勝手になんて写真撮ってるんだよ!!」

スマホロトム「ケテ?」

ハルトママ「ナイスよロトムちゃん!タイミングも構図も完璧!!」

スマホロトム「ケテ〜」

ハルト「うぅ……ママにこんなの見られちゃうなんて……恥ずかしい……///」

ハルトママ「いいじゃない。ボタちゃんのことが大好きだってことはよく伝わったわ。これでママに変な疑いをかけられることもなくなるでしょうね」

ハルト「変なって自覚あるなら最初から疑わないでよ……」
 ▼ 182 リゴンZ@パピモッチのけ 25/09/13 22:40:42 ID:yrk.2p2w [15/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
翌日……


ハルト「おはよー」

「おはようハルトくん」
「おはよー」

ビワ「ハルトちゃん!今日早いねー」

メロコ「よっ」

ハルト「いやぁ、昨日楽しかったから興奮しちゃって寝付けなくってさ」

ビワ「そっか、ボタンちゃん達と遊園地行ったんだってね!」

メロコ「ほぉ〜。で、どこまで行ったんだ?」ニヤニヤ

ハルト「どこまでって?だから遊園地に行ったんだよ」

ボタン「……ぁ」

メロコ「そういうことじゃなくてよぉ……お、ボタン。はよっす」

ビワ「ボタンちゃんも早いね〜。おはよう!」

ボタン「おはよ、ビワ姉。メロちゃん」

ハルト「お……おはよ……」

ボタン「うん……おはよ……」


何故か自分の唇を触りながら頬を染める二人。これは一体どういうことなのだろうか。うーんまるで見当がつかない


ビワ「ん?んん〜!?」

メロコ「へぇ〜、ふぅ〜ん。なるほどねぇ〜!随分進んだみたいだな。良かったな、ボタン」

ハルト「な、なんだよ!!何の話!?何にもないよっ!!」

ボタン「……///」


どうやら二人は、カップルとして一段階進んだようだ

それにしても、相変わらず学生というのは噂が好きな生物である

それが色恋沙汰の話ともなれば、より大きな話題になる


「今の聞いた?」
「二人が、進んでるって……」
「真っ赤になりながら顔を背けるあの感じ……ま、まさか!!」

「「「あいつらパラドックスしたんだ!!!!!」」」


───このアカデミーに噂話が尽きる日が来ることは無さそうだ
 ▼ 183 ウワウ@どくのジュエル 25/09/13 22:42:14 ID:socUdROc [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ▼ 184 タッコ@サファリボール 25/09/13 22:49:02 ID:yrk.2p2w [16/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そしてとある休日、ハルト宅


ハルト「まったく!今日もえらい目にあったよ!」

ペパー「ははっ、まあ良かったじゃないか。疑いが晴れてよ」

ハルト「なんで僕ばっかり色々疑われるのさ!?」

ペパー「人気者だからだろ。いいじゃねえか羨ましい」

ハルト「じゃあ代わってよ」

ペパー「それはいいや」

ハルト「ほらー」

ハルトママ「あらペパーくん、いらっしゃい」

ペパー「お邪魔しまっす!今日はありがとうございます!」

ハルトママ「遠慮しなくていいのよ〜。張り切って作っちゃったから。沢山食べていってね!」

ペパー「はいっす!」


今日ハルトは、複雑な家庭の事情を抱えるペパーを案じて自宅へ夕食に招待していた

定期的に開催されるこの食事会は、回を重ねるごとに張り切ったハルトの母親により、次第に品数が増えていった

せっかく作ってもらった料理を残すまいと、ペパーも張り切って平らげていた


ハルト「ぷはーっ、お腹いっぱい。もう入らーん」

ハルトママ「流石成長期ね。こっちも作り甲斐があるってものよ。ペパーくん、美味しかった?」


ペパー「うおっ……!幸せすぎちゃんかよ……っ!」(大きくなったお腹をさすりながら)


ハルト「!?」

ハルトママ「!?」



そんなわけねえだろ───



おわり
 ▼ 185 ロバット@やぶれたにっき 25/09/13 22:51:50 ID:yrk.2p2w [17/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
というわけでこれにて完結です。ありがとうございました!
最初はちょっとしたアンジャッシュを書くだけのつもりがいつの間にか長くてドロドロした感じになってて途中頭抱えましたよ。これハッピーエンドで終われるのかって
みなさんも噂話と勘違いには気を付けましょう。それでは改めてお疲れさまでスター!
 ▼ 186 ヤップ@ひでん:あまスパイス 25/09/13 23:03:04 ID:8JsgI2ik NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙です!
 ▼ 187 タング@きょうかポケット 25/09/13 23:12:11 ID:bwZotPKM NGネーム登録 NGID登録 報告
企画作品だというのをさっき初めて知った、乙
 ▼ 188 ッカネズミ@もうどくプレート 25/09/13 23:13:00 ID:socUdROc [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マジで日課レベルで楽しみな作品だった
 ▼ 189 グトリオ@レンブのみ 25/09/13 23:22:14 ID:oeS6DPX. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルペパが正義ってことでええか?
 ▼ 190 イボルト@ハガネールナイト 25/09/14 00:50:30 ID:JKvAIN2g NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
めっちゃ良かった乙
また書いてねここが残ってる間に…
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