【安価SS】フジ老人のシオンタウン改造計画:ポケモンBBS(掲示板) 【安価SS】フジ老人のシオンタウン改造計画:ポケモンBBS

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【安価SS】フジ老人のシオンタウン改造計画

 ▼ 1 マクロー@シャラサブレ 15/08/14 12:27:11 ID:GtAPakDI NGネーム登録 NGID登録 報告
 『マサラタウン出身の若きトレーナー、チャンピオンの座に輝く』
 そんなニュースが、昼夜を問わずひっきりなしに報道されていた頃のこと。

 シオンタウンという閑静な町に住むフジ老人は、普段と変わりなくのんきに雑誌を読んでいた。
 毎月楽しみにしている懸賞のクイズを解き終わり、残りのページをパラパラとめくりながら目を通していたのだが…

フジ「何じゃ、このランキングは?」

 新企画ページでフジ老人は手を止め、まるで吸い寄せられたかのようにページに釘付けとなる。
 どうやら、読者の投票で選ばれた町を順位付けして紹介するコーナーのようだ。

フジ「若者に人気のある街は1位タマムシシティ、2位がミアレで3位ライモンか。まあそんな感じじゃろうな」

フジ「ポケモン厳選マニアに人気なのはズイタウンとコボクタウンが同票1位か。何となくそんな気がしておったわい」

フジ「おお!シオンタウンも1位にランクインしているようじゃの!」

 『住みたくない町No.1 シオンタウン』

フジ「…ありゃ、わしの見間違いかのう?」

 フジ老人は自分の目を疑ったが、何度まばたきしようともその素敵な文字の並びが変化することはない。
 現実は非情である。
 ▼ 313 ゲハント@ペアチケット 15/08/31 14:28:29 ID:JomKUeRY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
フジ「(こうなったら、いちかばちかおでましを試してみるか…)」

フジ「(人間でも、伝説のポケモンを確実におでましできる方法がある。それはもう彼が証明済みじゃ)」

 フジ老人の記憶の片隅には、シオンで待つ新人ジムリーダー・ヤムチャの姿があった。
 フェアリータイプのジムなのに悪タイプばかり集めたり、トキワにカイオーガを呼び出したり、プラズマフリゲートをパクったりと
 何かとトラブルメーカーな彼だが、それでも老人にとっては憎めない存在であった。

フジ「(彼がやり遂げた『ウシオ祭』。これをやれば…)」

 カイオーガの雨雲に乗ってゼクロムがやって来るかもしれない、そう考えたのだ。
 だが「ウシオ祭」は、筋肉を愛するヤムチャですら数日は動けなかったほどハードなエクササイズ。
 果たして、この老人に可能なのだろうか?

フジ「わしが理想を持たずして、若者に理想を抱けとは言えんじゃろう?」

 …等とかっこつけているが、実際のところ生きて帰れる保証はない。
 実際「ウシオ祭」のパッケージにも「乳幼児や高齢者、妊娠中の方、体力にじしんのない方は行わないで下さい」という注意書きがある。

フジ「それでも、やるしかないんじゃ!」

 フジ老人は「ウシオ祭」のDVDを研究室のプレイヤーに押し込み、軽く準備運動をしながら
 始まりの時を静かに待つのであった。
 ▼ 314 レキブル@ていこうのハネ 15/08/31 14:45:43 ID:JomKUeRY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
 ウシオ『オウホウ!オレッチとオメエとポケモンと!みんなでマックスタギろうゼェッ!』

 ウシオの掛け声と共に音楽が流れ始め、フジ老人もそれに合わせて踊り始めた。
 いや、踊るというよりはむしろのたうち回っているだけに近いかもしれない。
 若い頃は元気だった人でも、歳を重ねるにつれて体が思うように動かなくなっていくものなのだ。

アクロマ「フジさん!無理しないで下さい。これが駄目でもきっと他の方法が…」

フジ「無理なんか…ゼエ…しておらんぞ…ゼエゼエ」

 心配したアクロマは老人を止めようとしたが、乗りかかったサントアンヌ号から降りることはできない。
 老人の背中からふくつのこころを感じ取ったアクロマは、一歩前に歩み出る。

アクロマ「こうなったら私もやりますよ、その『ウシオ祭』とやらを!」

フジ「ゼエゼエ…お、お前さん…!」

アクロマ「女だからってナメないで下さい。それに…ゼエゼエ…」

 フジ老人が後ろに気配を感じて振り向くと、既に十数人の屈強なプラズマ団員達が一緒に踊り始めていた。
 仲間がいるということは、どうしてこうも心強いものなのか。
 アクロマと団員達から勇気をギフトパスしてもらったフジ老人は、手足や腰の痛みを押して踊り続けた。
 そして…

アクロマ「ついに、ゼエゼエ…ついにやりました!」

 ウシオ祭はフィニッシュを迎え、カイオーガおでましの時が来たようだ。
 だが、どこにおでましするのかはカイオーガの気分次第…

>>316の名前欄のポケモンで、何地方におでまししたのかを判定します。
 イッシュのポケモン No.494 ビクティニ〜No.649 ゲノセクト が出れば成功です)
 ▼ 315 オタチ@がんせきプレート 15/08/31 14:49:09 ID:TFGDJAEw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 316 ェリム@ポイントアップ 15/08/31 14:49:58 ID:MZ6C98YY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
来い!
 ▼ 317 ロトーガ@ハッサムナイト 15/08/31 15:29:42 ID:JomKUeRY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
(名前欄がチェリムなので、シンオウ地方におでましします)

 カイオーガがおでまししたのは…シンオウ地方、やりのはしら上空だった。
 やりのはしらに降り注いだ大雨は、上空にうずまく冷気で冷やされてあられとなる。

ツアーきゃく「グギュグバァ!グギュグバァ!」

 丁度その時そこにいたのは、以前シオンを訪れたツアーきゃく。
 腰には、あの時おみやげ屋で購入したあかいくさりが巻きつけられている。
 もうじゅうつかいとしての威厳を手に入れるため、ディアルガになりきったままやりのはしらで修行をしていたのだ。
 あわよくば本物のディアルガに会えるかもしれない、そんなマイペースなことを考えながら。

ツアーきゃく「グギュグ…ん?」

 落ちてきたあられの粒が、ディアルガに扮する彼の頭をかすめる。
 驚いて上を見ると、そこには黒い雷雲に乗ったカイオーガの姿があった。
 あまりの気迫に足がすくんで逃げ出せず、うかつにやりのはしらへ来たことを後悔する彼だったが
 そこへ突如不思議な白い光が差し込み、この地の主の片割れが颯爽と登場。

ツアーきゃく「あれは…パルキア!」

 知っての通り、パルキアは空間を司る神と呼ばれるポケモン。
 その気になれば空間を操って移動したり、相手を飛ばしたりすることも朝ポフィン前だ。

ツアーきゃく「…うおっ!何だ何だ!?」

 パルキアが「お前達の行くべき場所はここではない」と言いたげな表情で、カイオーガに向かって猛々しくほえると
 次の瞬間あら不思議、カイオーガと雷雲は空間の渦にのみこまれてどこかへと消え去ってしまった。
 残されたツアーきゃくは、伝説ポケモンの力の大きさにただおどろかされるばかりであった。

>>319の投稿時間の秒が奇数ならカイオーガと雷雲はイッシュに到着、偶数なら失敗)
 ▼ 318 ルッグ@こないれ 15/08/31 16:33:36 ID:MZ6C98YY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
謎展開ワロタ

頼むぞ
 ▼ 319 ルチャイ@ねばりのかぎづめ 15/08/31 16:38:02 ID:6msIrUiA NGネーム登録 NGID登録 m 報告
どうだ!
 ▼ 320 フーパ@きのみぶくろ 15/08/31 19:06:43 ID:IVxsspCI NGネーム登録 NGID登録 報告
>>319
ああああああああああ!!
 ▼ 321 メテテ@きんりょくのハネ 15/09/02 21:28:56 ID:rI6.xKk. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
 フジ老人らがイッシュで踊った「ウシオ祭」の影響で、カイオーガと雷雲が遥か彼方海の向こうのシンオウ地方に突如おでまし。
 やりのはしらでパルキアに出くわして一触即発、シンオウ地方を消し飛ばすくらいの大惨事が起きるかと思われたが
 この地に住まう真珠色の神はその空間を歪める力を遺憾なく発揮し、豪雨の化身を何処かへとふきとばしてしまった。
 そんな不運なカイオーガがどこへテレポートしていったのかというと…

ヤムチャ「ん?あれは…?」

 そう、皆大好きシオンタウン。
 黒服の集団に連れ去られたフジ老人を心配していた若者達の視線が、タワーの頂上にこのゆびとまれ。

りかけい「またしてもスカイツリー風観光タワーが光っていますな!」

きとうし「ということは、再びおでましの時が来たというのか…!?」

 いきなり降り出した大雨に晒されて髪の毛や服が濡れるのも気にせず、ニャスパーのように目を大きく見開いたまま
 スカイツリー風観光タワーの噂通り、伝説のポケモンがおでましするのを見つめていた。

ぼうそうぞく「まさか本当にカイオーガがおでましするとはな…」

おねえさん「以前トキワにも現れたそうじゃないの。それが一体どうして…」
 ▼ 322 ァイヤー@こだわりスカーフ 15/09/02 21:47:50 ID:rI6.xKk. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
 感嘆の声をがまんしきれない群衆に横スピアーを入れたのは、シオンに住む小さな現実主義者。
 「いちおく」という名のジーランスが入ったボールをにぎりしめ、不安そうな表情を見せている。

ボーイ「ねえ皆さん。感動するのはいいんだけど、カイオーガがずっとここにいたらシオンはみずびたしになりますよね?」

 一同はハッとしてお互いに顔を見合わせる。
 カイオーガの美しさにムチュールになるあまり気付かなかったが、言われてみるとこの少年が言うとおりだ。
 以前トキワシティを救ったあのノクタスも、あの後どこかへ逃げたらしくシオンにはいない。

ミニスカート「そんな!それじゃ折角賑やかになったシオンも洪水で流されて終わりってこと?」

 群衆が慌てふためく中、れいせいさを保っている若者がもう一人。
 言わずと知れたシオンの新ジムリーダー、ヤムチャだ。
 シオン住民が止めるのも気にせず、彼はカイオーガにそっと歩み寄ってボールからポケモンを出した。

ヤムチャ「頼むぞ、ときはなフーパ」

 繰り出された幻のポケモンはたかさ6.5メートルという超大型、カイオーガをゆうに超えるとくだいサイズだ。
 珍しいポケモンを一日のうちに二体も目撃できて興奮沸き上がるシオン住民をよそに、ヤムチャはフーパに何やら指示を出す。
 するとあら素敵、カイオーガは雷雲もろともフーパのリングの中に吸い込まれていった。

ヤムチャ「さあ、カイオーガをしかるべき所へ送ってやってくれ!」
 ▼ 323 リムガン@ホズのみ 15/09/03 21:38:17 ID:Qlgcnv92 NGネーム登録 NGID登録 m 報告
支援
 ▼ 324 イーガ@カシブのみ 15/09/04 00:55:05 ID:VMYFc0pA NGネーム登録 NGID登録 報告
毎回ポケモン愛を感じるSSをありがとうございます
心より支援
 ▼ 325 ィオネ@きんのいれば 15/09/05 21:06:01 ID:JE7Xl7LE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
 タマタマ飛び出たやりのはしらでパルキアに遭遇し、シオンタウンに飛ばされてしまったカイオーガは
 ジムリーダーのヤムチャが繰り出したフーパの大型リングに吸い込まれ、またしても次元の狭間へと旅立つ羽目になってしまった。
 その後セキエイこうげんでケーシィのテレポートに巻き込まれたり、うずまき島のうずしおで目を回したり、サントアンヌ号のトラックに積み込まれそうになったり…
 長きに渡るタライ回し、いや世界一周旅行の果てにようやくヒウンシティに辿り着いた。

フジ「ううっ…まだ痛くて動けんのじゃ」

アクロマ「ゼエゼエ…はっ、あれは!」

 それはフジ老人とアクロマらが「ウシオ祭」をフィニッシュしてから約5時間後のことだった。
 時間経過とともに激しさを増す筋肉痛と各々マルチバトルしながら顔を上げると、ヒウンの空では炎の英雄と水の化身、2体の伝説ポケモンの共演が実現していた。

アクロマ「ゼエゼエ、やはり『ウシオ祭』の効果はばつぐんでしたね!」

フジ「じゃが、ゼクロムはまだ…恐らくあの雷雲の中にいると思うのじゃ」

アクロマ「そうでしょうね。どうにかして出てきてもらわないとヒウンは…」

 間違いなく『理想が 足りないよ』な街No.1に選ばれてしまうだろう。
 そう言おうとしたアクロマだが、ウシオ祭のハードさに息切れしてしまって思うように声が出ない。
 今の彼らには理想よりも糖分が足りていないのだ。

アクロマ「…そうだ、糖分といえば冷蔵庫にとっておきのアレがあったはず」

 その時アクロマの脳裏に浮かんだのは、冷蔵庫の奥に隠しておいた大好物。
 一日頑張った後にいやしのはどうを提供してくれるアレを差し出すのは惜しいが、ゼクロムを呼び出すためならば仕方がない。
 アクロマは冷蔵庫まで這って進み、中から>>327を取り出した。
 ▼ 326 メラルド◆tPSKNxdevg 15/09/05 21:12:11 ID:8BidBRCs NGネーム登録 NGID登録 報告
精力増強ウシオミンA
 ▼ 327 ワルン@こだいのツボ 15/09/05 21:20:23 ID:XZ5OWfOc NGネーム登録 NGID登録 報告
ゲーチスの首
 ▼ 328 ラチーノ@ロゼルのみ 15/09/05 21:45:09 ID:JE7Xl7LE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
 アクロマは冷蔵庫まで這って進み、中からゲーチスの首を取り出した。

アクロマ「……」

 冷蔵庫を開けてどっきり、唖然とするアクロマ。
 大好物の代わりに入っていたのは、元プラズマ団のリーダーであるゲーチスの首…の模型。
 出来の良い作り物なのだが、遠目では本物にしか見えないので心臓に悪い。

アクロマ「…いたずらごころを発揮した人、すなおに前に出なさい」

 顔つきはれいせいなままでも、心の中ではいかりが渦巻いているようだ。
 筋肉痛よりも食べ物のうらみの方が恐ろしい…そう感じ始めたフジ老人の目の前で、一人のゆうかんなプラズマ団員が手を上げる。

アクロマ「これは一体どういうことですか?」

団員「あの、本当にすみません。冷蔵庫を開けたら今話題のシオンいちおくがあって、食べだしたら手が止まらなくなって…」

 アクロマは「正直でよろしい」とおだやかに答えたが、眼鏡の奥の目は笑っていない。

アクロマ「それより、この模型。冷蔵庫を開けたら首が出てきて…それで私や仲間の団員をおどろかそうとでも?」

団員「あー。息子の夏休みの工作に対抗して作ったはいいが捨てるわけにもいかず、シオンいちおくの代わりに入れておきました。物々交換ってことで」

アクロマ「そんな交換嫌ですよ!GTSでマメパトやミネズミ出して伝説交換してくれというえんじと何ら変わりませんよ!」

 釣り合っていない交換を押し付けようとする者は古今東西、いつでもどこでもいるものだ。
 もっともイッシュ地方のGTSは1年以上前に使えなくなってしまって、それも今となってはいい思い出なのだが。

団員「でもこれ、本当は凄いんですよ?ゲーチスの首を回したら>>330するんですよ」
 ▼ 329 シャーナ@ゴーストジュエル 15/09/05 21:46:10 ID:M.NOuRAk NGネーム登録 NGID登録 報告
ゼクロムのコントローラーと化す
 ▼ 330 無しのきらめき◆n3yv.Upsa. 15/09/05 21:49:50 ID:9T099/dU NGネーム登録 NGID登録 報告
タピオカまみれになった状態のホワイトキュレムが出る
 ▼ 331 ラッキー@シュカのみ 15/09/08 16:32:02 ID:OeuNhcWw NGネーム登録 NGID登録 m 報告
>>330wwww
 ▼ 332 ンフィア@イバンのみ 15/09/08 21:08:34 ID:OskkKqlY [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
団員「でもこれ、本当は凄いんですよ?ゲーチスの首を回したらタピオカまみれになった状態のホワイトキュレムが出るんですよ」

アクロマ「…タピオカ?」

 フォッコにつままれたような顔を見て、待ってましたとばかりにスクリーンの前に躍り出る団員。
 大好きなタピオカの話となれば、筋肉痛でさえ一瞬でしぜんかいふくするようだ。

団員「いい質問ですねー!まずタピオカというのはキャッサバという植物から作られるプルプルした食品であり…」

 口を開けば出てくる出てくる、タピオカに関するタネマシンガントーク。
 明日にでも役立ちそうな豆知識から比較的どうでもいいトリビア、嘘か真か分からぬ噂話まで色とりどりだ。

フジ「で、そのタピオカってのはどういうところが凄いのかのう?」

 首をかしげるフジ老人に、筋肉痛とかくとうしながら必死で通訳するアクロマ。
 彼らを前に、プラズマ団員が出した答えはこうだった。

団員「あのですね、タピオカって黒いのと白いのがあるんですよ。つまり…」

アクロマ「…つまり?」

 ブラック&ホワイト。

団員「だから、レシラムとゼクロムを仲直りさせるにはもってこいなんですよ!」
 ▼ 333 ビワラー@ガブリアスナイト 15/09/08 21:47:27 ID:OskkKqlY [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
団員「というわけで『善は急げ』、さっさとゲーチスの首を回してタピオカキュレム出しちゃいましょう!」

 アクロマが制止するのも聞かず、ぼうおん状態でゲーチスの首を激しくこうそくスピンさせる団員。
 間もなくヒウンの上空の雲行きが怪しくなり、カイオーガと雷雲を押しのけて巨大な冷気の塊が現れた。
 春だというのにストリートにはこごえるかぜが吹き付け、あられまで降り始める始末。

アクロマ「ま、まさか本当にキュレムがおでまししたというのですか!?」

 冷気の塊がまっぷたつに割れ、中からホワイトキュレムが出てきた。
 だがその体は白黒二色のタピオカまみれ、これでは伝説ポケモンの威厳もがくっとさがるというもの。
 フジ老人もアクロマも、その場にいる誰もがそう危惧したのだが…

フジ「…おや?」

 まずレシラムがキュレムに歩み寄り、体についたタピオカをおいしそうに食べ始めた。
 その様子を雷雲の中からそっと見ていたゼクロムは、最初は顔だけ出して様子をうかがっていたのだが
 居ても立ってもいられなくなって遂に飛び出してきた。
 そしてイッシュの黒き英雄はそのまましんそくでキュレムに近寄り、タピオカをギガドレインのように吸い込み出した。
 時折むせてレシラムに心配されるその様子を見ると、彼らがかつて世界を分かつほどの戦いを巻き起こしたとは到底信じられない。

団員「どうやら一件落着、仲直りできたようですね」

アクロマ「さっきから仲直り、仲直りと言っていますが、そもそも彼らが仲悪いのって伝説の中だけの話ですよね?」

 アクロマの疑いに満ちた発言を受けて、そうでもありませんよと団員は首を横に振る。

団員「どうやら彼らは実際に喧嘩していたようです。>>335が原因でね」
 ▼ 334 バルドン@しんかいのキバ 15/09/08 21:49:49 ID:xioWabsQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
age
 ▼ 335 ロトック@きよめのおこう 15/09/08 21:50:09 ID:xioWabsQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
メスポケ化
 ▼ 336 ティアス@とくせいカプセル 15/09/08 22:15:29 ID:OskkKqlY [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
団員「どうやら彼らは実際に喧嘩していたようです。メスポケ化が原因でね」

 「メスポケ化」という言葉を聞いて、少し考える間でもなくアクロマは即答。

アクロマ「ああ、今話題のアニメですね。確かに第17話の脚本は賛否両論ですが…」

団員「甘い!甘いですよアクロマさん!」

 いきなり隣でハイパーボイスを出され、おどろかされるアクロマ。
 団員はなりふり構わず、タピオカトークにも劣らぬアニメトークをだいもんじよりも熱く語り始めた。
 こうなってしまえばもう負けっこない、止まらない、最後まで。

団員「レシラムやゼクロムには元々性別がないからメスポケになれないって、そうナゲキ悲しんでいるんですよ」

 理想を追求するゼクロムは「自分達でもメスポケになれる」と主張し、真実…もとい現実を知るレシラムは「そんなの無理だ」と反論。
 それが原因で喧嘩になり、追われたレシラムがヒウンに陣取る形となってしまったのだそうだ。

フジ「そんなこと言われてものう…」

 シオンで生まれたアニメの展開にいちゃもんをつけられ、フジ老人は困り果ててしまった。
 だが逆に言えば、「人類メスポケ化装置」というアニメがそれだけ世界規模で有名になったことを意味する。
 この批判はいわゆる有名税なのだと考えれば、少しは気が紛れるかもしれない。

アクロマ「ところで、何故レシラムとゼクロムの喧嘩の原因なんて分かるんですか?」

団員「実はこのゲーチスの首、使うとポケモンの言葉が分かるんですよ。これもN様が制作に協力してくれたおかげです」

アクロマ「!?」

 何はともあれ、これでフジ老人も晴れてプラズマ団から開放されることになった。
 「かがくのちからってすげー!」と謎の感慨深さを噛み締めながら、イッシュを後にする老人なのであった。
 ▼ 337 ンテール@ボスゴドラナイト 15/09/08 22:28:04 ID:OskkKqlY [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
【ここまでのまとめ】 []内は安価で決定しました

 フジ老人はプラズマ団に連行され、気が付くとアクロマの研究室にいた。
 「実は女である」と秘密がモロバレルしたアクロマだが、そんな事などどこ吹くかぜおこし。
 一番の問題は[ヒウン]に[レシラム]が出現し、街中が真実…もとい現実に直面するようになり
 人類が希望を失いかけていることであった。
 この状況を打開するには[空気を読んでゼクロム]が必要だが、果たしてゼクロムは空気を読んでくれるのか?

 ゼクロムを呼び出すために、フジ老人は[おでまし]の手段としてウシオ祭を試すことに。
 カイオーガを呼び出せば、ゼクロムが雷雲という形でついてくるかもしれないと考えたのだが
 知っての通りこの踊りは過酷キマワリない。
 それでも老人が踊りを終えられたのは、アクロマやプラズマ団員達が一緒に踊ってくれたからに他ならない。

 ウシオ祭を終えたことで、カイオーガがおでまし。
 だがカイオーガはまず[シンオウ地方]に現れ、その後もテレポートに[失敗]しながら各地を転々とし、5時間後ようやくヒウンに到着。
 カイオーガが乗っている雲からゼクロムを呼び出すべく、アクロマは冷蔵庫に入っていた好物を捧げようと試みるが
 そこには代わりにプラズマ団したっぱがいたずらごころで作った[ゲーチスの首]が入っていた。

 だがこのゲーチスの首、回せば[タピオカまみれになった状態のホワイトキュレムが出る]というすぐれもの。
 白と黒のタピオカを食べながら、レシラムとゼクロムは仲直りした。
 なお、彼らの喧嘩の原因はシオンが誇るアニメ[メスポケ化](人類メスポケ化装置)。
 シオンの知名度向上とかがくのちからの凄さをひしひしと感じ、開放されたフジ老人は本来居るべき場所へと帰っていくのであった。
 ▼ 338 ンバット@じめんのジュエル 15/09/08 22:43:08 ID:OskkKqlY [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
 ここは シオンタウン。
 シオンは むらさき とうとい いろ。

フジ「…思えば変わったもんじゃな」

 町をぐるりと見回せば、以前の物悲しさはすっかり影を潜めてようきな雰囲気とバトンタッチ。
 町をメインストリートを行く若者達の笑顔からも、この町への愛が溢れだしている。

フジ「しばらく見ないうちに、フレンドリィショップも無駄に大きくなったのう」

フジ「これではあの雑誌を探すのも一苦労…おお、あったぞ!」

 フジ老人が手に取ったのは、以前から購読している懸賞付きのあの雑誌。
 彼の関心のねらいのまとはもちろん、あの企画ページだ。

フジ「そうじゃ、他でもなくランキングじゃ」

 彼としては、この町がかつて与えられた「住みたくない町No.1」という不名誉な称号を返上できたのかどうかが気になるところ。
 気になって気になって気になり過ぎて、昨晩はふみん状態に陥ったほどだ。

フジ「(じしんが半分、半分は不安かも…しれんのう)」

 町中に流れるポルカオドルカのリズムに合わせて踊る心をこらえながら、家に帰って買った雑誌を開封する。
 唾をゴクリンとのみこみながら、老人の震える指が恐る恐るランキングページを開く。
 ついに、審判の時がやってきた。

フジ「さて、シオンタウンは…」

 『>>340町No.1 シオンタウン』
 ▼ 339 ムパルド@こだいのおうかん 15/09/08 22:43:57 ID:A0UEpofw NGネーム登録 NGID登録 報告
楽しい(いろんな意味で)
 ▼ 340 ッタ@つめたいいわ 15/09/08 23:12:35 ID:os7rAnLI NGネーム登録 NGID登録 報告
住みたくない
 ▼ 341 GLAYシア◆UQvW2LeovY 15/09/09 06:20:56 ID:dG06Nqlk NGネーム登録 NGID登録 m 報告
!?
 ▼ 342 ミカラス@エスパージュエル 15/09/09 11:35:50 ID:Z.OPUEno [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
観光する分にはいいが住むのはやはり嫌なのか…。
 ▼ 343 ドシシ@そうこのカギ 15/09/09 18:14:04 ID:ry9V8p8I [1/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
 『住みたくない町No.1 シオンタウン』

 フジ老人はまたしても目を疑った。
 あの時と同じ素敵な文字の並びが、まるであくむのようにどっしりと横たわっている。

フジ「一体何がいけなかったのじゃろうか…」

 だが、くよくよしていても仕方がない。
 老人は投票者のコメントに目を向け、そこから問題点を導き出そうと試みるのであった。

 『やっぱ、ここ最近になって地価がぐーんと上がっているからっすね。
  うちにはピカチュウがいるから百歩譲って光熱費は浮くとしても、今のバイト代から家賃を差っ引いたら
  アイドルのライブに行く費用はどうやって捻出しろというんすか?
  俺だって名曲「みかんの皮」を生で聴きたいのに、そんなのアーボの生ひんし状態っすよ!
  ヨシノシティ在住 でんきグループ』

 『とにかく観光客が多すぎて、町の人は大変そうだからです。
  この前修学旅行で行ったのですが、ホテルからスカイツリー風観光タワーに行くだけの間に15回も道を聞かれました。私もツアーきゃくなのに…
  それでも町の人達はこわいかおひとつしないで笑顔で受け答えしていたので、すごいなーと思いました。
  クロガネシティ在住 ピクニックガール』

 『出張でシオンに来た時、噂の「見にくくて醜い肉屋ァ」のステーキを朝昼晩食っておかわりもしていたら
  お腹周りにあついしぼうが付いちまったぜ。
  たった2週間の滞在だからまだ良かったが、あれを365日食える環境があると思ったら…ああ恐ろしい!
  カイナシティ在住 スキンヘッズ』
 ▼ 344 イクン@コンテストパス 15/09/09 18:38:16 ID:ry9V8p8I [2/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
フジ「うーむ。これは褒められているのかのう?」

フジ「…一応褒められている、ということにしておこうか。シオンの更なる発展のためにはプラス思考が必要じゃからの」

 その時、ポケモンハウスの中に一人の少女が飛び込んできた。
 ヤムチャが初めてシオンにやってきた日、彼をタケシと間違えてサインを求めようとしたミニスカートだ。

ミニスカート「あ、あの!紙とペン貸してもらえませんか?今すぐに!」

フジ「何じゃ?またサインでもしてもらうのかい?」

ミニスカート「どうして分かったんですか!」

 彼女が言うにはポケモンリーグの新チャンピオンが来ていて、現在はジムリーダーのヤムチャに挑戦しているまっさいチュウなのだという。
 そこでジムから出てくるのを待ち伏せして、今度こそサインを貰うつもりなのだ。

フジ「で、その新チャンピオンというのはどんな人なのかい?」

ミニスカート「えっ、今日のニュース見てないんですか?」

フジ「うむ。ランキングのことで頭がいっぱいでのう…」

ミニスカート「じゃあ教えてあげますね。新チャンピオンはワカバタウンから来た>>345だそうですよ」

(安価先の投稿時間の秒が奇数なら男の子、偶数なら女の子になります)
 ▼ 345 クラビス@おうじゃのしるし 15/09/09 18:45:44 ID:1UatDN2A NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 346 ウマージ@ゴーストジュエル 15/09/09 19:44:04 ID:ry9V8p8I [3/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
(秒は44→偶数なので女の子になります)

ミニスカート「じゃあ教えてあげますね。新チャンピオンはワカバタウンから来た女の子だそうですよ」

ミニスカート「なんでもその子、まだ若いのに3年前のリーグチャンピオンに勝るとも劣らない天才らしくって…」

 ふとカレンダーの日付を見れば、フジ老人がシオンの改革を思い立った日からもう3年近く経っている。
 マサラタウン出身の凄腕トレーナーがチャンピオンになったのも、ちょうどその頃のことだった。

フジ「(あれから3年…シオンも、他の町も様変わりしたのう)」

 きとうしのよちむ通りグレンの火山がふんかしたり、タマムシの池にベトベターが出現したり
 オツキミ山でいわなだれが起こって不思議な空間が発見されたり、グリーンがトキワで切り絵教室を始めたり…
 たった3年の間に様々なことが起き、カントー地方は目まぐるしく変化した。

フジ「……」

ミニスカート「おじいちゃん、早く早く!紙とペン貸してっ!」

フジ「おお、そうじゃった!」

 フジ老人が紙とペンを渡すと、ミニスカートはアクアジェットのように飛び出していった。
 慌ただしく走り去る少女の背中を見送ると、老人は目を閉じて再び思い出にふけるのであった。
 ▼ 347 ガカイロス@プロテクター 15/09/09 19:45:54 ID:ry9V8p8I [4/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
 その日の午後。
 普段と変わりなく、たましいのいえを訪れて掃除をしていたフジ老人。
 彼の呼びかけが功を奏したのか、最近は霊園内のゴミのポイ捨ても減ってきたようだ。

フジ「…おや?」

 まだお参りの時間ではないというのに、たましいのいえに突如飛び込んできた足音に気付いてフジ老人は掃除の手を止める。
 顔を上げると、白い帽子を被って茶髪を二つに結んだ少女がそこにいた。

フジ「おお、よく来なすった。お前さん、若いのにお墓参りかい?」

 少女は質問に答えず、たましいのいえの窓に張り付いて恐る恐る外を眺めていた。
 人の群れが何やら大声でさわぎながら外を通り過ぎていったのを見届けてから、ほっと溜息をついて話し始めた。

少女「あ、すみません。特にお墓参りとか、そういうわけじゃないんですが…」

フジ「よい、よい。ここに来るということは、きっと心優しい人間じゃからの。殊勝なことじゃ」

 その時、少女の後ろからポケモンらしき長い尻尾がちらりと覗いたのを老人は見逃さなかった。
 今度は顔を出して、おくびょうそうな顔つきで辺りをキョロキョロと見回している。
 一瞬だけ老人と目が合ったが、すぐに顔を引っ込めてしまった。
 その眼差しは、遠い昔にどこかで見たような気がする…そんな懐かしい気持ちを老人にもたらすものだった。
 ▼ 348 ガクチート@バトルレコーダー 15/09/09 19:54:40 ID:ry9V8p8I [5/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
フジ「おや、そこにいるのはミュウじゃな?お前さんが捕まえたのかい?」

 まさかタマムシデパートで釣ったのかい?と口から出そうになったが、老人はぐっとのみこんだ。
 この小さな少女とポケモンの仲良さそうな様子を見れば、その友情にかわらわりを叩き込むのは気が引ける。

少女「いえ、本当はお姉ちゃ…姉のポケモンなんです。私はただ預かって、こうして連れ歩いているだけです」

少女「姉は『強いトレーナーになる』と言って旅に出てしまって、今はどこにいるのかも分かりません」

フジ「そうかい…」

少女「でも、私がこうして旅を続けていればいつか会えるかもしれないって、そう思うんです!」

 老人は何も言わずに、ただ相槌を打ちながら話を聞いていた。
 ミュウと仲良くなれたということは、この少女の姉もきっと優しい人間なのだろう。
 そう考えると、何だか心がポカポカと温かくなるようだった。

少女「あ、そういえば姉がこのミュウと出会った場所には不思議な立て札があったそうです」

フジ「ほう、どんなことが書いてあったのかい?」

 少女は目を閉じてめいそうし、姉が教えてくれたメッセージを思い出そうとした。
 それから深く深呼吸をして、静かにこう言ったのであった。

 『…がつ6か ここに たちいる にんげ…が
  ふたたび …らわれるとすれば 
  こころ やさし…で あらんことを
  …こに そのねがいを しるし この …を あとにする
  …ジ』
 ▼ 349 メール@トロピカルメール 15/09/09 19:56:34 ID:ry9V8p8I [6/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
これにて終了です。
安価コメント、支援ありがとうございました。
 ▼ 350 リヤード@かたいいし 15/09/09 19:57:32 ID:WiwDgYVQ NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 351 レセリア@とつげきチョッキ 15/09/09 20:00:47 ID:JtTP2SK2 NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 352 ァイアロー@メタルコート 15/09/09 20:21:03 ID:Z.OPUEno [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告

何か不思議な終わり方でしたね…。
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