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【R-18】新学期だし、ゲーム主人公のイチャエロSS書いてく

 ▼ 1 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/03/31 03:12:40 ID:9.cElEd6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


【 Episode−1 】



 ブルー 「ホント、レッドって無口よね〜」

 レッド 「……いいだろ別に」


トキワの森を一緒に歩いていると、突然ブルーが言った。

確かに、森に入ってから10分くらい経つけど、こちらから話しかけてはいない。

無口で詰まらない男、とでも言いたいんだろうけど、一緒に森を抜けようと誘って来たのはブルーの方じゃないか。

おおかた、男の僕と一緒なら安全だろうし、面倒ごとに巻き込まれないとでも踏んだんだろう。

まったくブルーは、昔から要領が良い。
 ▼ 307 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/09/16 00:20:26 ID:PJ3YYTR6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ヒカリ 「ぁっ……!」


そう、忘れてしまうほどに、油断していました。


一般的にこういった会場は、映画館をイメージすると分かりやすいですが、全ての客席からステージを見れるような作りになっています。

一方で、映画館とは違って観客の詰め込みも重視するため、前の席との間隔は狭くなっています。

この2つを両立させるには、前の席との高低差を付ける必要があり、それは即ち、会場を移動する階段が、通常よりも急な角度なのです。


 コウキ 「どうした?」

 ヒカリ 「いえ……、あのっ」


出口へと続く、急角度の階段。

私の後ろに続くコウキさん。

スカートへの意識が逸れていた私。


もしかして……。

 ▼ 308 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/09/16 00:21:26 ID:PJ3YYTR6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ヒカリ 「……見えました?」


見えていないはずです。

見えていたら、コウキさんは自分の勝利を宣言するはずです。


けれど、私は今、下着を穿いていません。

もしコウキさんに、私のお尻を見られたら……。

きっと私は、破廉恥な女と思われてしまうでしょう。

下着を穿いていない事実を目の当たりにして、コウキさんは果たして、それを口に出すでしょうか。

衝撃の事実に、あえて見なかったことにするのでは……。



 コウキ 「正直、惜しかった」

 ヒカリ 「っ……///」

 コウキ 「見えそうだったけど……、いや、自然に見ようと頑張ったんだけど、見えなかったんだよ」

 ヒカリ 「そっ……そんなこと頑張らないで下さいっ ///」

 コウキ 「やっぱ一筋縄じゃ行かないよなぁ」


うぅっ……、楽しいデートのはずなのに。

少しの油断も出来ないなんて、本当に……、本当にひどいです。ひどすぎますよぉ……。

 ▼ 309 ツボット@グランドコート 19/09/16 00:38:55 ID:KJb2LlCw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒカリのリーリエ化で草
 ▼ 310 ワンコ@おおきいマラサダ 19/09/16 06:46:06 ID:EZLU4xJw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 311 IVIG1YNTZ6 19/09/17 00:50:59 ID:XpBkS3wM [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 コウキ 「次は大型ショッピングモール“ヨスガヨ”に行くけど……、ヒカリ?」

 ヒカリ 「なんですか」

 コウキ 「なんでスカート押さえてるのかな〜?」

 ヒカリ 「それはっ……」


コンテスト会場を出て、次に向かうのは大型ショッピングモール“ヨスガヨ”。いま話題の複合ショッピング施設です。

会場からも近いので、徒歩移動の最中ですが――。


 コウキ 「そのスカート、捲れないんだろ? なら押さえる必要ないんじゃないか? それとも、やっぱり怖いのか?」

 ヒカリ 「っ……そんなこと、ありませんっ!」


コウキさんに指摘され、私はスカートから手を離しました。

このままでは、自ら負けを認めたことになってしまいますし。

しかし、もう負けを認めても良いような気がしてきました。コウキさんに恥ずかしい姿を見られるくらいなら、一時だけ、素直になる方が……。


  ― ヒュウウウゥゥゥゥゥ


 ヒカリ 「いゃぁっ!?」 バッ

 ▼ 312 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/09/17 00:52:03 ID:XpBkS3wM [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あぁっ……、私っ、また……。

コウキさんの顔を確認すると、やはりニヤニヤしていました。


 コウキ 「ヒカリのそんな声、初めて聞いたかも」

 ヒカリ 「ぅっ……///」

 コウキ 「パンツ見られるの怖いんだろ〜? 私が間違ってましたって言っちゃった方が楽じゃないのか〜?」

 ヒカリ 「わっ……私が負けるはずありません! このスカートは計算されて作られているんです!」

 コウキ 「なら、なんでそんな悲鳴あげるんだ?」

 ヒカリ 「そっ、そのっ……、よ、余裕で、私が余裕で勝利してしまったら、コウキさんのショックが大きいと思ったんです!」


うぅ……、なに言ってるんでしょう、私。

負けを認めるべきなのに、コウキさんの煽りともとれる言動から、ついムキになってしまいました。

これでもう、後戻りは出来ません……。
 ▼ 313 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/09/17 00:52:50 ID:XpBkS3wM [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「お気遣いどうも。けど、演技にしてはリアルだったな〜。ホントはさ、僕に見られるの、恥ずかしいんでしょ?」

 ヒカリ 「コウキさんに見られるなんて有り得ません」

 コウキ 「そっか。でも、この突風でさ。スカートの裾の方、さっきから少し捲れてるんだよね」

 ヒカリ 「ぇっ……///」 ドキッ

 コウキ 「惜しいところまで来てるから、時間の問題だと思うけどね」


裾の方が少し捲れている……?

確かに今日は異様に風が強いですし、裾の方なら捲れてしまう可能性はあります。

ということは、タイミングが悪ければ、私の恥ずかしいところ、コウキさんに……?

私の大切なところが、コウキさんに……?


 ヒカリ 「っ……///」 ゾクッ


またっ、体がっ……。

ダメなのに、恥ずかしいのに、どうして体が熱くなるんでしょう……。

ムズムズします……、どうして……。


 ▼ 314 ッスグマ@ネクロプラスソル 19/09/17 00:54:10 ID:JQaMMO1A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえn
 ▼ 315 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/09/17 23:37:43 ID:XpBkS3wM [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 コウキ 「さて。“ヨスガヨ”に着いた訳だけど」

 ヒカリ 「さすがに混んでいますね」


話題の大型ショッピングモールとあって、大勢のお客さんで賑わっています。

5階建ての広大な建物は、中央部が吹き抜けになっていて、非常に開放感があります。

けれど、吹き抜けと言うことは、下のフロアから上のフロアを見上げることが出来るということです。

通路を歩く時は、なるべく吹き抜けとは逆側に居ないと、下から覗かれてしまう危険があります……。


 コウキ 「次も定番、映画鑑賞さ」

 ヒカリ 「なるほど定番ですね。どんな映画を?」


デートの定番と言えば、ラブストーリー。

甘い恋の物語を鑑賞して、自然と手を繋ぎ合って……、みたいなことを、ドラマで見たことがあります。

コウキさんが、これをデートと認識していれば、もしかしたら……。
 ▼ 316 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/09/17 23:39:06 ID:XpBkS3wM [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「新海誠って知ってる?」

 ヒカリ 「えっと……はい。“君の名は。”で一躍有名になった方ですよね」

 コウキ 「そう。今は“天気の子”が公開されてるね」

 ヒカリ 「話題ですもんね。私はまだ“天気の子”を見ていませんから、ちょうど……」

 コウキ 「いや、違うんだ」

 ヒカリ 「違う?」

 コウキ 「“天気の子”が大ヒットしてるからって、ここ、新海誠の過去の映画を特別上映してるんだよ」

 ヒカリ 「過去の……? “君の名は。”が最初では なかったのですか?」

 コウキ 「あぁ。見るのは……あのポスターのやつ」



“雲のむこう、約束の場所”

 2004年公開

 新海誠製作第2弾、長編映画としては初の作品
 ▼ 317 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/09/17 23:40:10 ID:XpBkS3wM [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ヒカリ 「初めて聞きました」

 コウキ 「ちょうどシンオウ(北海道)が話のキーになる映画なんだ」

 ヒカリ 「なるほど。だから特別上映を」

 コウキ 「……まぁ、滅びるんだけどね」

 ヒカリ 「はい?」

 コウキ 「あぁ、見てからのお楽しみ。行くよ。チケットはコンビニ発券しておいたから」


新海誠と言えば、いまや知らない人は居ないほど有名な監督さんです。

アニメ映画ということで、私は特段に好きと言う訳ではありませんが、せっかくコウキさんがチケットを買ってくれたのです。

有難く鑑賞させて頂きましょう。


別に、ラブストーリーの映画を期待した訳ではありませんよ。

ただ……、恋人向けの映画を、異性と一緒の鑑賞してみたい、という気持ちは ありました。

“君の名は。”にも恋愛――とまでは言えないかもしれませんが主人公とヒロインの物語がありましたし、あわよくば、この映画でも……。





* * * * * * * *



* * * * *



* * *


 ▼ 318 リゴンZ@しつもんメール 19/09/17 23:42:02 ID:LP8o5d92 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 319 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/09/17 23:42:20 ID:XpBkS3wM [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ヒカリ 「私、アニメ映画を甘く考えていました……。本当に、素晴らしい作品でした」

 コウキ 「うん。新海作品の映像美は、15年前から変わらないね」


“雲のむこう、約束の場所”という映画、その世界観に、気付けば私は のめりこんでいました。

現実世界を舞台とした、本当に美しい描写。

それが、主人公の語り、止め絵、さらに音楽が絶妙に絡み合い、何とも言えない映像美を醸し出しているのです。


 ヒカリ 「特に音楽が良かったです。静かなる美しさ……とでも言いましょうか」

 コウキ 「あぁ、やっぱり!? 新海作品の初期の作品、ホントに音楽が最高なんだよ!」

 ヒカリ 「心に響きますね。優しいシーンは優しい曲調、見せ場のシーンは緩急付けて、本当に、この映画の重要な構成要員と感じました」

 コウキ 「確かにRADWIMPSの音楽とコラボするのも良いけどさ。新海作品と言えば、こういう、落ち着いた、優しい感じの曲がマッチするんだよ」

 ヒカリ 「えぇ。私、この映画のDVD購入しようと思います」

 コウキ 「ははっ、ドハマリだね、ヒカリ」

 ヒカリ 「はいっ」

 コウキ 「じゃあ良い時間だし、レストラン街に行こうよ。お昼しながら感想言い合おうぜ」

 ヒカリ 「ふふっ。そうしましょうか」


気付くと私は、自分でも信じられないくらいの笑顔を、コウキさんに向けていました。

普段は素っ気ない態度になりがちなのに、今この場では、自然体で接することができる――。


コンテスト会場でもそうでしたが、美しいもの、楽しいことに触れると、人は笑顔になれるのですね。

今日一日こんな雰囲気が続けば……、私とコウキさんの距離は、縮まってくれるでしょうか。
 ▼ 320 カグース@でかいきんのたま 19/09/18 07:26:04 ID:d36INkAo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 321 ーゴヨン@どくバリ 19/09/18 22:42:01 ID:MThkLI.o NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 322 リヤード@すいせいのかけら 19/09/21 00:43:05 ID:UjeE05tQ NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 323 タグロス@フレンドボール 19/09/21 11:09:52 ID:g35YKDuI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 325 マシュン@ニビあられ 19/09/23 14:30:05 ID:xGp.47g2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援!
 ▼ 326 ビィ@メガグローブ 19/09/25 00:24:12 ID:BJs26WV. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 327 ガヘラクロス@バトルサーチャー 19/10/03 00:46:25 ID:yaKg6BA2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 328 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/03 01:39:10 ID:fBUQfD6E [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


昼食は、コウキさんがチョイスしたイタリアンレストランに入りました。


グリル野菜のピッザを2人でシェアし、モッツァレラチーズとトマトのカプレーゼ、それにバーニャカウダも。

デザートはティラミスとアイスティー。

どれも美味しく、自然と笑みが零れました。こう言ってはなんですが、モール街のレストランも、それなりに美味しいのですね。

それに何より、映画の話題で話が弾んだことも、料理を美味しく頂けた理由だと思います。


あとは、コウキさんと一緒だったから……。


コウキさん、私の話を遮ることなく、けれど自分の感想も膨らませてくれて、本当に、楽しい一時でした。

“下着を見せたら負け”なんてルール無しに、普通に一緒に過ごしたかったですね。
 ▼ 329 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/03 01:39:51 ID:fBUQfD6E [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「ところでさ。このモールにスケートリンクも入ってるんだ。そこ行ってみない?」

 ヒカリ 「スケートですか」

 コウキ 「そう。そこでヒカリのトリプルアクセルを」

 ヒカリ 「却下」

 コウキ 「即答だね」

 ヒカリ 「そんなことしたらスカート捲れてしまうじゃないですか!」

 コウキ 「ちぇ」


前言撤回。

コウキさん、ちょくちょく下心を挟んでくるので油断できません。


 コウキ 「じゃあゲームコーナー行こうよ。楽しめると思うよ」

 ヒカリ 「ゲームコーナーですか……」

 コウキ 「あれ? 嫌い?」

 ヒカリ 「いえ。そういう所は、行ったことがなくて……」
 ▼ 330 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/03 01:40:47 ID:fBUQfD6E [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「流石お嬢様だね」

 ヒカリ 「そういった娯楽施設は治安が悪いと教えられています。家系は関係なく、行くべきではないと思います」

 コウキ 「大丈夫だよ。ショッピングモールのゲームコーナーなんだから、家族連れも多いし、安全だよ」

 ヒカリ 「しかし……」

 コウキ 「それに、僕が一緒なら大丈夫だろ?」

 ヒカリ 「っ……///」


それは恐らく、“私が1人でゲームコーナーに入ることを止められている”と考えての、コウキさんの発言だと思います。

ですが私にとっては、“コウキさんが守ってくれるから”というニュアンスに、一瞬、捉えてしまいました。


好きな人に守って貰いたい――、それは、女の子なら誰もが憧れることだと思います。

私も例外ではありません……が、悲しいかな、それを表に出す術を、私は知らないのです。


こうして一緒に居ると言うのに。

こんなに近くに居ると言うのに、それが出来ないなんて……。


 ▼ 331 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/03 01:41:34 ID:fBUQfD6E [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 コウキ 「もう少し右……あぁそのへん!」

 ヒカリ 「はっ……はい!」


UFOキャッチャーで狙っているのは、ポッチャマのぬいぐるみ。

かれこれ二千円ほど使っているものの未だにゲットできず、もはや普通に購入した方が安いとすら思えてきますが――。


 コウキ 「よし上手く掴んだ!」

 ヒカリ 「このまま落ちずに行けば……」


UFOキャッチャーは、私たちを虜にしてしまいます。

自分でアームを動かして、絶妙なポイントを割り出して景品をゲットする――、夢中にならないはずがありません。


 ヒカリ 「あっ……取れました!」

 コウキ 「よっしゃ! やったなヒカリ!」

 ヒカリ 「はいっ」
 ▼ 332 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/03 01:42:17 ID:fBUQfD6E [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そしてついに、私たちはポッチャマのぬいぐるみを手に入れました。

なめらかな触り心地、マイクロビーズが入っているのか、抱き心地も最高です。こんな素晴らしいものが、ゲームコーナーの景品だなんて。


 コウキ 「どうだヒカリ。楽しいだろ?」

 ヒカリ 「えぇ。とっても」

 コウキ 「明るいし、空気も澱んでないし。小さい子と家族もいる。治安が悪いなんて嘘っぱちだろ?」

 ヒカリ 「そのようですね。勉強になりました」

 コウキ 「じゃあ次……、エアホッケーやるか?」

 ヒカリ 「エアホッケー……ですか」

 コウキ 「卓球に近いかな。空気の力で浮いてる球を打って、相手のゴールに入れるんだ。ま、実践した方が早いな」



と言う訳で、早速実践です。

浮いた球を打ってゴールに入れる……、なるほど。壁の反射を計算するとコウキさんのミスを誘えますね。
 ▼ 333 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/03 01:43:12 ID:fBUQfD6E [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 コウキ 「っ……! ヒカリ、ホントに初めてか?」

 ヒカリ 「はい。面白いですねっ」


11対2で私の勝利です。

ふふっ、コウキさん、素早い反射に対応できていませんね。


 コウキ 「もう1回だ! 次こそは勝つぞ!」

 ヒカリ 「えぇ、のぞむところです。行きますよ……」



  「あーもうちょっと!」

  「ばか声デカいよ!」



ふと、私の背後から声が聞こえました。

振り向くと、まだ小さい……7歳くらいでしょうか。小学校に上がっているかいないかくらいの男の子2人が、私たちの方を見ていました。
 ▼ 334 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/03 01:44:15 ID:fBUQfD6E [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ヒカリ 「あなたたち、なにかご用ですか?」

 ガキA 「ほらバレたじゃん!」

 ガキB 「だって、あともう少しだったのに!」

 ヒカリ 「もう少し?」

 コウキ 「ん? ヒカリの強さに釘付けだったのか?」

 ガキB 「ホッケー打つ時にね、おねーちゃんのパンツ見えそうだったよ」

 ヒカリ 「えっ!?」 ドキッ

 ガキA 「ちょっと背伸びして打つから、もうちょっとでパンツ見えたんだけどなー」

 ヒカリ 「なっ……///」

 ガキB 「ねぇ、パンツ見せてよー」

 ガキA 「見せてよー」

 ヒカリ 「だっ……ダメに決まってるじゃないですか! ///」

 コウキ 「ダメだぞ君たち! 僕だってまだヒカリのパンツ見れてないんだから!」

 ヒカリ 「コウキさんっ!」

 ガキA 「わー逃げろー」

 ガキB 「逃げろー!」


 コウキ 「ったく」

 ▼ 335 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/03 01:45:26 ID:fBUQfD6E [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
うぅ……、ホッケーに夢中になるあまり、スカートのガードが疎かでした。

確かに、ネット近くで球を打ち返すために、少し背伸びする格好になっていました。

小さい子供の視点からなら、私の下着が見えてしまっても、おかしくありません。


けれど、あの子供たちは「見えない」と言っていました。

それは、そのままの意味なのか、それとも、いま私は下着を穿いていないから、「見えない」と言ったのか。


 ヒカリ 「っ……///」 ゾクッ


子供に私の恥ずかしい所を、見られたかもしれない――。

そう考えると、また、私の体はゾクゾクと震えあがりました。今日まで経験したことのなかった感覚、体が熱くなるような、不思議な感覚……。


 コウキ 「やめようぜ」

 ヒカリ 「……すみません」

 コウキ 「親の顔が見てみたいよな。ヒカリのパンツを見ようなんて100年早いわ」

 ヒカリ 「……///」

 コウキ 「最後にプリクラやって出ようぜ」

 ヒカリ 「プリクラ……ですか?」

 ▼ 336 ジュマル@あやしいカード 19/10/03 09:36:20 ID:PQNIeWmA NGネーム登録 NGID登録 報告
おっ!更新来てる!!
支援
 ▼ 337 ガタブンネ@ゴツゴツメット 19/10/03 09:57:08 ID:rAR.BGOE NGネーム登録 NGID登録 報告
>>335
最後らへんコウキも大概で草
支援!
 ▼ 338 ーギラス@6ごうしつのカギ 19/10/03 22:56:14 ID:0zNMnnS6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
sien
 ▼ 339 レッフィ@オニゴーリナイト 19/10/04 00:22:09 ID:XujUcI4Y NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 340 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/04 22:02:52 ID:0/LERw7c [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「プリクラ知らないの?」

 ヒカリ 「知っていますけど、使うのは初めてです」

 コウキ 「そっか。じゃあ初体験だな!」


ゲームコーナーの一角に、プリクラ専用のスペースがありました。

何台ものプリクラ機が集結していて、ここだけ別空間のように感じます。

全て違う物なのかどうかは分かりませんが、中には列が出来ている躯体も。女子校生がガヤガヤと声を上げながら、プリクラに夢中になっています。


 コウキ 「今のプリクラって そんなに性能変わらないから、どれでもいいよな」

 ヒカリ 「お任せします」

 コウキ 「じゃあ、その手前のやつで」


プリクラ機を、こうして間近で見るのは初めてです。もっと言えば、中に入るのも初めてです。

電話ボックス程の大きさ、お世辞にも広いとは言えませんが、その空間に、コウキさんと入ります。
 ▼ 341 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/04 22:04:22 ID:0/LERw7c [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「ほら。ここ操作すると、背景を変えたり、文字やスタンプを押せるんだ」

 ヒカリ 「意外とハイテクなのですね」


操作画面を覗き込むと、自然とコウキさんとの距離が近くなります。

そして私の鼓動は早まります。

あぁ、これから撮影と言うのに、私の顔、赤くなっていないでしょうか……。


 コウキ 「ここはシンプルに、背景は“リッシ湖”でいこう。アグノムとコイキングのスタンプで……」

 ヒカリ 「わぁ……」

 コウキ 「手書き文字も入るけど、ヒカリ、なんか書くか?」

 ヒカリ 「えっ……と、急に言われても」

 コウキ 「じゃあ、“ヒカリのパンツみてやるぜ……”」

 ヒカリ 「ストップ。やめてください」

 コウキ 「なんで?」

 ヒカリ 「はぁ……。もっと、思い出に残るようなこと書いてくださいよ」

 コウキ 「例えば?」

 ヒカリ 「貸して下さい」


私はコウキさんからタッチペンを受け取り、画面に記しました。

“Haben Sie eine schone Zeit mit jemandem in der Liebe”


 ▼ 342 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/04 22:06:00 ID:0/LERw7c [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「えっ……なんて書いたんだよ」

 ヒカリ 「コウキさんには分からないでしょうね」

 コウキ 「英語……じゃないよな? 何語だよ〜?」

 ヒカリ 「ふふっ、ご自分で調べて下さいね。ほら、準備完了って出てますよ」

 コウキ 「ったく。じゃあほら、もっと寄るぞ」 グイッ

 ヒカリ 「ぁっ……///」


  ― 3、2、1、カシャッ!


 コウキ 「んー? どうしたヒカリ。もっと笑って写らないと」

 ヒカリ 「こっ、コウキさんが急に動いたから、驚いたんですよ」

 コウキ 「なんだよヒカリ〜? 恥ずかしいのか〜?」

 ヒカリ 「断じて違います!」

 コウキ 「まぁ、プリクラは こういうものだからさ。撮り直しできるから、次は笑って写ろうぜ」

 ヒカリ 「はい」
 ▼ 343 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/04 22:08:24 ID:0/LERw7c [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
撮影直前、不意にコウキさんが私の肩を抱き寄せたので、思わず体が固くなってしまいました。

これほどまでコウキさんと密着したのは初めてです。

思わず表情も強張ってしまいましたが……、コウキさんは それを、私がプリクラ初体験だからだと思っているのでしょう。


 コウキ 「ほら、カメラ目線で」

 ヒカリ 「ふふっ、はい」


でも、違うんですよ、コウキさん。

好きな人に急に抱き寄せられて、平静を保てる人なんて稀です。

けれど、自分から意識して距離を縮める分には、大丈夫そうです。


  ― 3、2、1、カシャッ!


私はコウキさんに寄り添って、カメラに微笑みました。

コウキさんの体温を肌に感じるほどに。

恥ずかしいことですが、プリクラを撮るという状況下、それは何ら不自然なことではありません。

そう自分に言い聞かせることで、なんとか平静を保てました。
 ▼ 344 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/04 22:10:00 ID:0/LERw7c [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「お、良い写真じゃん。これで良いよな?」

 ヒカリ 「えぇ」

 コウキ 「じゃあ、決定、プリント……っと」


プリントされた写真はシールになっているとは知っていましたが、予想外に画質が良くて驚きました。

笑顔で写る私とコウキさん、リッシ湖の背景に、漫画チックなコイキングとアグノムのスタンプ。

そして、私が書き込んだメッセージ。


 コウキ 「良い写真じゃん!」

 ヒカリ 「そうですね。初めて使いましたが、案外楽しいですね」

 コウキ 「だろ? ヒカリも真面目ぶってないで、もっと色んな所で遊んだほうが良いぜ?」

 ヒカリ 「別に真面目ぶっているつもりは ありませんよ」

 コウキ 「言ってくれれば、いつでも遊び連れて行ってやるぞ?」

 ヒカリ 「……考えておきます」


あぁ、ここは喜ぶべきところなのに。

コウキさんと、バトル以外でのプライベートの交流、私の方からも お願いしたいところなのに……。
 ▼ 345 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/04 22:13:03 ID:0/LERw7c [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「案外ここで時間使っちゃったな。次、行こうぜ」

 ヒカリ 「はい」


気付けば既に、15時をまわっていました。

あと2時間ほどで、今日のコウキさんとの交流は終わってしまいます。

下着を穿いていない今の私にとって、それは歓迎すべきことかもしれませんが、内心では、どこか寂しい気持ちもあります。


 コウキ 「って言うかヒカリ、買い物とかするか?」

 ヒカリ 「!」


チャンスは突然、と言ったところでしょうか。

ここで下着を購入すれば、この後のコウキさんとの時間を、何も心配することなく過ごせます。

コウキさん、なんだかんだで“ショッピング”という、女の子のツボをつくプランを考えてくれていたのですね。少しだけ見直しました。


 コウキ 「せっかくのショッピングモールだし、ブティックとか覗いてみるか?」

 ヒカリ 「はい、それでは……」
 ▼ 346 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/04 22:17:45 ID:0/LERw7c [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「あー、でもアレか。ヒカリくらいの名家のお嬢様だと、流石にショッピングモールの安物は買えないか」

 ヒカリ 「なっ……」

 コウキ 「なら、変にここで時間取るより、次の場所に行った方が良さそうだな」

 ヒカリ 「あっ……、はい」


うぅ、なに流されてるんですか、私は。

ここは「それでも興味あるので少しだけ覗いてみましょう」と提案すれば良かったじゃないですか。


しかし、これはコウキさんの一種の気遣いです。

私が名家の人間だと知っているからこそ、このような安物を買わせるのは失礼だと思ったに違いありません。

コウキさんは何も悪くありません。何も悪くないんです。

普段からコウキさんに対して、少し高飛車な態度を取っている私の、自業自得とも言えるでしょう。


それに考えてみると、私は こういったモール街で買い物をしたことなんて無い訳ですから、どのように振る舞えば良いのか分かりませんし……。


あぁもぉ……、なにやってるんでしょう、私……。


 ▼ 347 ャルマー@クイックボール 19/10/06 01:43:57 ID:k7jA/QVQ NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 348 ェルダー@こだいのどうか 19/10/06 01:49:08 ID:2w96tCCk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>341の外国語、ドイツ語だと思うけど内容全くわかんねーや
 ▼ 349 プリン@にじいろのはね 19/10/06 18:46:17 ID:yx/./HHw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
あの文章誰か和訳頼む
支援
 ▼ 350 ギアナ@にじいろのはな 19/10/06 18:48:11 ID:yx/./HHw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
そういやGoogle翻訳なんてあったな
 ▼ 351 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/07 02:58:54 ID:k59MiRGg [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




 コウキ 「最後はド定番だけど、ふれあい広場で のんびりしようぜ」

 ヒカリ 「自然を満喫、ですね」

 コウキ 「あぁ。今まではガヤガヤしてたから、最後くらいはな」



ふれあい広場とは、ヨスガシティ郊外にある大きな公園です。

ヨスガシティのような都会では、自分のポケモン――特に大型のポケモンを出せる場所が少ないため、ポケモンと自由に触れ合えるようにと作られました。

広大な面積を誇り、森や川、人造湖も造られ、都会とは思えないほどの自然を満喫できます。


 コウキ 「うーん……! たまにはバトルを忘れて自然と触れ合うのも悪くないね」

 ヒカリ 「はい。野生ポケモンも沢山ですし……、なんだか旅立った当初を思いだします」

 コウキ 「あ、屋台でてるじゃん」
 ▼ 352 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/07 03:00:00 ID:k59MiRGg [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
見ると、遊歩道の一角で、「コイキング焼」と書かれた屋台が営業していました。

もちろん私は、屋台で何かを買って食べたことなんてありません。


 コウキ 「ちょっと買ってくるよ。ヒカリ、屋台のもの食べたことないでしょ」

 ヒカリ 「あっ、コウキさん……!」


私の返事を待たずに、コウキさんは屋台へ駆けて行きました。


お見通しなんですね、私のこと。

それとも、私が名家の生まれであることが原因でしょうか。

ショッピングモールでもそうでしたが、名家の生まれであるが故、安いお店、安い食べ物には縁がないと思われているのでしょうか。


 コウキ 「お待たせ。焼きたて買って来たよ」

 ヒカリ 「あっ、ありがとうございます」

 コウキ 「ここじゃ味気ないから、奥のほう行って食べようぜ」


そう言ってコウキさんは、舗装されていない遊歩道を、森の奥の方へと進んで行きます。

確かに屋台のまわりではガヤガヤしていますし、人気(ひとけ)の無い場所の方が、私にとっても好都合です。
 ▼ 353 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/07 03:04:00 ID:k59MiRGg [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ヒカリ (名家の生まれと言うのは、時に寂しく感じます……)


よく、お金持ちは世間から掛け離れてる――なんて言われることがあります。

そうした嫌味を他人に与えないよう、言動には気を付けるようにと、小さい頃から教わってきました。


しかし実際、それは難しいものです。


買い物にしても食べ物にしても、どうしても、私と他人とでは違うのです。

現にコウキさんも、それを感じていると思われます。


 ヒカリ (でも、コウキさんは……)


普通なら、距離を取られると思うんです。

今まで……、今まで仲の良かった友達は、私が名家の生まれであることを知ると、距離を取るようになりました。

お金目当てで執拗に絡んで来た人もいましたが、いつの間にか――おそらく家の者が手を回したのでしょうが――、私と関わらなくなりました。
 ▼ 354 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/07 03:05:26 ID:k59MiRGg [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



でも、コウキさんは、違いました。



旅の途中で知り合った良き友人、切磋琢磨して共に高みを目指す良きライバルである、コウキさん。

私が名家の生まれだと知っても、変わらず普通に接してくれているのです。


嬉しかったです、私。

名家の生まれであることを特別視しない、コウキさんの優しさが。


気を遣わなくていい友人というのは本当に有難く――。

いつしか私は、そんなコウキさんの優しさに甘え、自分の言動に遠慮することを忘れつつありました。


コウキさんを小馬鹿にするような言動を、知らずのうちに取っていたかもしれません。

それなのにコウキさんは、変わらず私に接してくれて……。

 ▼ 355 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/07 03:06:16 ID:k59MiRGg [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 コウキ 「お、その切り株とか良さそうじゃん!」


森を進んで行くと、小さな広場がありました。

適度に管理されている森なだけあって、鬱蒼とした雰囲気ながらも、安心して落ち着けるスペースが点在しています。

ここもその一つでしょう。切り株はベンチ代わりですね。


 コウキ 「ここで食べよう。座りなよヒカリ」

 ヒカリ 「はい」


その切り株に腰掛けると、隣にコウキさんも腰を下ろしました。

切り株というのは、そこまで大きくありませんし、円形をしています。よってコウキさんとの距離は、かなり近く……。


 コウキ 「はい、コイキング焼。まだ温かいよ」

 ヒカリ 「ありがとうございます」

 コウキ 「メジャーに餡子入りを買って来たよ。これが一番美味しいかな。食べてみなよ」

 ヒカリ 「では……いただきます」

 コウキ 「僕もいただきまーす」
 ▼ 356 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/07 03:07:36 ID:k59MiRGg [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コイキングを模った生地の……これは焼き饅頭の部類でしょうか。

一般的な“たい焼き”より一回りも二回りも大きく、両手で掴み、初めてそれを頬張りました。


 ヒカリ 「ぁっ……、美味しいですね」

 コウキ 「だろ? 甘さ控えめの生地と甘い餡子の組み合わせが最高なんだよね」

 ヒカリ 「本当ですね。変にしつこくなく……、優しい甘さです」

 コウキ 「良かった。こう……安いものだからさ、口に合うかどうか心配したよ」

 ヒカリ 「そんなことは……」


やはりコウキさんは、普通に接してくれては いるものの、どこかで私のことを、気にかけているみたいです。

コウキさんの感性が、名家の生まれである私に、通用するのかどうか……。


 ヒカリ 「あの、コウキさん……」

 コウキ 「どうした?」


肩と肩が触れ合うほど近くに居るコウキさんは、不思議そうな顔で私のほうを向きます。

けれど……ふふっ、頬に餡子が付いています。可愛らしですね。


そんなコウキさんの子供っぽい一面に、背中を押されたような気がしました。



 ヒカリ 「私、コウキさんに、伝えなければならないことがあります」


 ▼ 357 リムガン@メンバーズカード 19/10/07 13:46:04 ID:fJvUnxvA NGネーム登録 NGID登録 報告
>>350
なにこれ素敵
支援
 ▼ 358 ンリュウ@アクロママシーン 19/10/07 16:13:12 ID:s59IzC2A NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
支援
 ▼ 359 ンデツンデ@まひなおし 19/10/09 17:21:18 ID:wz/IACJw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援ん
 ▼ 360 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/09 23:08:17 ID:FwT6Pczo [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は立ち上がって、コウキさんに向き合います。

コウキさんの目を真っ直ぐ見つめるつもりが、やはり恥ずかしくなって、少しだけ視線をずらしてしまいました。


 コウキ 「どうしたんだよ改まって」

 ヒカリ 「そのっ……」


コウキさんに、自分の素直な気持ちを伝える――、今この場は、またとないチャンスです。

この機会を逃したら、きっともう二度と、同じような場面は訪れないでしょう。

恥ずかしさなんて一時です。私は、逃げたくありません……!


 ヒカリ 「……ごめんなさい」

 コウキ 「えっ?」


そうして口に出たのは、ただ一言、謝罪の言葉でした。

これでは説明不足です。きちんと、自分の言葉で全てを伝えないと。
 ▼ 361 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/09 23:09:47 ID:FwT6Pczo [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「何に対して謝ってるんだよ? えっ……ホントはスカート捲れるのが怖いってことか?」

 ヒカリ 「っ……それは今は置いといてください!」

 コウキ 「じゃあ……」

 ヒカリ 「私っ……、今日一日コウキさんと一緒に過ごして、そのっ、色々と考えてしまったんです」

 コウキ 「考える? なにを?」

 ヒカリ 「コウキさんは、私に対して“普通に”接してくれます」

 コウキ 「普通って……、え?」

 ヒカリ 「そのっ、私が名家の生まれと知っても、コウキさんは、私に対して、普通に接してくれていますよね」

 コウキ 「ん? あぁ、そりゃ勿論」

 ヒカリ 「でもそれは、私にとって、とても有難いことなんです」



私は一生懸命、コウキさんに伝えました。


名家の生まれだと知って離れて行った友達が何人もいるなか、コウキさんは、変わらず接してくれている。

それが私にとって、どれだけ有難いことか。どれだけ支えになったことか。どれだけ人生を豊かにしてくれたか。


ぎこちない説明になってしまったかもしれませんが、自分の言葉で、自分の想いを、コウキさんに伝えました。
 ▼ 362 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/09 23:11:17 ID:FwT6Pczo [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ヒカリ 「にも関わらず、私はコウキさんに……、コウキさんを、小馬鹿にするような言動を、してしまいました」

 コウキ 「そんな、考え過ぎだよヒカリ。僕は全然……」

 ヒカリ 「いえ。私はコウキさんの優しさに、甘えてしまったんです。コウキさんのような優しい方でなければ、縁を切られていたかもしれません……」

 コウキ 「大袈裟だなぁ。僕のほうだって、逆にヒカリが お嬢様であることを、今までイジったりしてたじゃん。お互い様だよ」

 ヒカリ 「けれど私は、家の教えを――、言動には気を付けるようにと言う教えを、コウキさんの優しさに甘えて、破ってしまったんです」

 コウキ 「大変だね、名家の生まれも」



 ヒカリ 「だから私は、コウキさんに謝りたいんです。本当に……今まで、申し訳ありませんでした」



 コウキ 「いやいやいや、顔を上げてよヒカリ。僕は全然気にしてないって言うか、そういうヒカリとの掛け合いも、なんだかんだで楽しんでたし」

 ヒカリ 「………」

 コウキ 「なんて言うかさ。今までヒカリを不快に思ったことなんて無いし、むしろ、嬉しいかな」

 ヒカリ 「嬉しい……?」

 コウキ 「だってさ、要するにヒカリは、僕に対して、その……遠慮、しなかったってことでしょ。僕に対して、自然体で居てくれたってことでしょ?」

 ヒカリ 「自然体……」

 コウキ 「かしこまって仲良くするより、何でも言い合える、何でも分かり合える関係の方が、僕は大事だと思うんだ」

 ヒカリ 「それは……、そうですが……」

 コウキ 「それってさ。僕が……、ヒカリお嬢様は、僕に、心を開いてくれたってことだよね?」
 ▼ 363 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/09 23:12:14 ID:FwT6Pczo [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ヒカリ 「あっ……」

 コウキ 「むしろその方が嬉しいよ。お嬢様に気に入って貰えて、光栄だよ」 ニカッ


コウキさんは、眩しい笑顔を見せてくれました。

私のことを“お嬢様”と持ち上げてくれましたが、それは距離を置いてるとか、壁を作っているとかでは ありません。

何でも言い合え、何でも分かち合える関係だからこその発言なのでしょう。


 ヒカリ 「コウキさん……」


本当に、コウキさんは良い人です。

たまに口は悪いですし、ちょっと下心もありそうですが、とっても良い人です。


私は以前から、もっとコウキさんの傍に居たいと、コウキさんと距離を縮めたいと、思っていました。

しかし私には、どうすればいいか分からず、恥ずかしさと緊張から、コウキさんを小馬鹿にしたり、素っ気ない態度を取ってしまっていました。

でもコウキさんは、そんな私を嫌うこと無く、ずっと普通に接してくれていました。
 ▼ 364 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/09 23:12:58 ID:FwT6Pczo [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ヒカリ 「ダメですね、私……」

 コウキ 「えっ?」

 ヒカリ 「コウキさん。ぁのっ、今まで……、ありがとうございました」

 コウキ 「いやそんな、お礼を言われるようなこと僕は してないよ」

 ヒカリ 「コウキさんにとっては普通のことかもしれませんけど、私にとっては、本当に、特別なことなんです」

 コウキ 「特別な?」

 ヒカリ 「今日一日、こうして一緒に遊んで頂いて、はっきりと実感しました」


あぁ、もう、後戻りは出来ません。

コウキさんが私にとって、どれだけ特別な存在か。どれだけ眩しい存在か。

コウキさんに伝えるのは、今を逃しては他に無いでしょう。


 コウキ 「ヒカリ……」

 ヒカリ 「私は……」
 ▼ 365 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/09 23:14:00 ID:FwT6Pczo [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コウキさんも、立ち上がります。


そして、私の目をしっかりと見つめてくれています。


それが余計に緊張を煽りますが、むしろそれは、心地良い緊張と言うのでしょうか。それによって私の決意が変わることはありません。





 ヒカリ 「私は、コウキさんのことっ……」




















 ネイティオ 「今よ!」


 ネイティ達 「「「 はいっ!!! 」」」

 ▼ 366 シコ@こおりのいし 19/10/10 00:10:45 ID:Ed7UPUz. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ぎゃーっ
 ▼ 367 ーナノ@こだいのツボ 19/10/10 00:11:10 ID:Ed7UPUz. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援支援大支援
 ▼ 368 ドラ@ポケモンずかん 19/10/10 07:09:19 ID:nw2wqssM NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
これは大試練
 ▼ 369 ーブイ@タウリン 19/10/10 07:20:01 ID:6TR6eXEA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ですわ
 ▼ 370 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/10 22:32:42 ID:Mf6wyJYU [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



  ― ビュオオオオオオォォォォォォォ!!!





 ヒカリ 「ひゃっ!?」

 コウキ 「えっ……」





  ― ブワッ





 ヒカリ 「ふぁっ……ぁぁっ……///」

 コウキ 「えっ……えええぇぇっ……!?」










 ネイティオ 「素晴らしいわ! よく頑張ったわね!」

 ネイティ1 「うん! 僕たち頑張った!」

 ネイティ2 「女の子のスカートめくれた!」

 ネイティ3 「僕たち兄弟の結束の力だね!」

 ネイティオ 「グスッ、立派になって……、今日は お祝いよ。頂いたオボン、みんなで食べましょうね」

 ネイティ1 「わーい!」

 ネイティ2 「やったー!」

 ネイティ3 「お祝いだー!」

 ▼ 371 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/10 22:33:21 ID:Mf6wyJYU [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


突風が、吹きました。


今までに経験したことのないような、物凄い突風でした。


その突風は、私の特注生地のスカートを、いとも簡単に持ち上げて……。



 コウキ 「ヒカリっ……、えっ!? パンツは!?」

 ヒカリ 「ぁっ、あぁぁっ……///」

 コウキ 「なんで穿いてないの!? いや……マジなんで!?」



見られた……。

コウキさんに……見られた……。

私のっ、私の恥ずかしいところ……、コウキさんに、しっかり……。
 ▼ 372 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/10 22:34:21 ID:Mf6wyJYU [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ヒカリ 「っ……!?」 ゾクゾクッ


その瞬間、私の体に異変が起こりました。


今日これまで何度か経験した、無性に体が熱くなる現象。

体がムズムズして、体がゾクゾクと震えるような、今日まで感じたことのなかった、不思議な感覚。

それらが全て合わさって、大波となって、私の体を襲ったのです。


 ヒカリ 「ぃっ……ぁっ、ぁぁぁっ……///」


コウキさんに見られた……。

恥ずかしい、恥ずかしいのにっ……、こんな恥ずかしいことっ……。

だめっ、からだっ、おかしいですっ……!


 ― チョロッ


 コウキ 「ぇっ……ヒカリっ!?」

 ▼ 373 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/10 23:08:50 ID:Mf6wyJYU [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 ヒカリ 「ぃっ……いやぁぁぁぁぁっ……!?」


  ― プシャッ、チョロロロッ……ジョロロロロロロォォォォォ……



体が熱くなって。

頭の中がボーっとして。

お股がムズムズしたかと思うと――。


私は、自分の意思とは関係なく、おっ、お漏らし、してしまいました。


下着を穿いていないので、その恥ずかしい液体は、勢いよく地面に降り注がれていきます。


一部は太ももを伝って靴下に吸い込まれていきますが、大部分は、恥ずかしい音を立てながら、地面に大きな水たまりを作っていきます。


 ヒカリ 「ぁっ、だめっ……やぁぁぁぁっ……///」
 ▼ 374 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/10 23:09:37 ID:Mf6wyJYU [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
止まらないっ……、なんでっ……!?

尿意なんて全く無かったのにっ、どうしてっ……!?


それにっ、体のゾクゾクが……、止まりませんっ……。



 ― ジョォォォォッ……プシャッ、ピシャッ……ポタッ、ポタッ……



 ヒカリ 「ぁっ……、ぁぁっ……」 ガクガクガク


私、コウキさんの前で、お漏らしを……。

コウキさんの見ている前で、とっても恥ずかしいこと……。


驚きの表情で私を眺めているコウキさん。


あぁ、私、もう……。


頭の中が真っ白になって、不意に意識が遠のいて行きました。

こんな現実、受け入れたくない――、そんな自己防衛が働いたのでしょうか。

足がガクガクと震えだして、私の体は……。
 ▼ 375 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/10 23:10:35 ID:Mf6wyJYU [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「おいヒカリ!?」 ガシッ


地面に倒れそうになったかと思うと、コウキさんが、私を抱きかかえてくれました。

優しいです、コウキさん。

けれど今は、その優しさが辛いです。

こんな恥ずかしい、はしたない姿を、間近で見られてしまって……。



 ヒカリ 「グスッ、ぅっ、ぃゃっ……///」 バッ!


 コウキ 「あっ……待てよヒカリ!?」


私は耐えられず、コウキさんの腕を振りほどいて走りだしました。


……が、未だ体の火照りと言いますか、ゾクゾクとした違和感がおさまらず、うまく走れません。

結局、すぐ近くの大木に手をつき、そのまま座り込んでしまいました。
 ▼ 376 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/10 23:11:35 ID:Mf6wyJYU [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「ヒカリ……」

 ヒカリ 「ぅっ、グスッ、んっ……」


当然、すぐにコウキさんに追いつかれてしまいました。

私は顔を上げることが出来ず、ただただ、涙を流すことしかできません。


 コウキ 「そのっ、ごめんね。僕、トイレ休憩とか、ちょっとスケジュール甘かったかもしれない……」


違うんです。

コウキさんは、なにも悪くないんです。


 コウキ 「けど安心して! このこと、絶対に誰にも言わないから。それだけは約束するから!」


名家の生まれの人間が、異性の前で粗相をした――。

こんなことが知れ渡ってしまったら、私の立場はありません。それこそ、名家の顔に泥を塗るようなことです。


 ヒカリ 「んっ……グスッ、ぉねがいっ、します……」


止まらない涙。

私は精一杯、声を絞り出し、コウキさんにお願いしました。
 ▼ 377 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/10 23:12:57 ID:Mf6wyJYU [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
みっともない。情けない。

普段コウキさんを小馬鹿にするような態度を取っていた私の、こんな姿。


コウキさんは、どんな気持ちで今の私を見ているのでしょうか……。




 コウキ 「……僕、さっきの切り株の広場に居るよ」

 ヒカリ 「………」

 コウキ 「落ち着いたら……、声、かけてくれると、嬉しいな」


そうして、コウキさんの足音が遠ざかって行きました。


コウキさん、本当に……本当に、優しいですね。

変に声をかけずに、私の気持ちが落ち着くまで、そっとしておいてくれるのですね。

こんな私なのに……、こんな私のためを思って……。





 ヒカリ 「ぅっ、グスッ、ぅぇぇぇぇん……グスッ、うゎぁぁぁぁぁぁぁん……」





コウキさんの優しさに、私はまた、甘えることになってしまいました。

しばらくの間、私は一人、声を上げて、泣き続けました。




 ▼ 378 スモッグ@マゴのみ 19/10/11 07:28:47 ID:b8wQIKeA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 379 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:53:23 ID:nSmUpGY2 [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告





 ヒカリ 「コウキさん……」





どれくらい経ったでしょうか。

夕焼けが深まっているのを見るに、長い時間、私は泣いていたと思います。

気持ちの整理は ついていませんが、このままコウキさんを待たせ続ける訳にはいかないので、先ほどの切り株の広場に、戻ってきました。


 コウキ 「ヒカリ。良かった、来てくれて。大丈夫?」

 ヒカリ 「はい……、そのっ」

 コウキ 「じゃあ、そろそろ帰ろうか。預けてるポケモンたち、帰りが遅いと心配しちゃうからね」

 ヒカリ 「あっ……」


コウキさんは、なにも見なかったことにするつもりです。

私の身に起きた恥ずかしいことを、全て、見なかったことにするつもりです。
 ▼ 380 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:53:43 ID:nSmUpGY2 [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いいえ、そういう訳にはいきません。

こんな現実、コウキさんの優しさに甘えてしまうなんて、申し訳なさすぎます。


 ヒカリ 「待って下さい」


振り向いたコウキさんは、なんだかバツの悪そうな顔をしています。

当然ですよね、目の前で粗相をした相手を前に、どういった顔をすべきなのか、普通は分からないですよ。


 ヒカリ 「あのっ……、たっ、大変っ、グスッ、失礼いたしました……」

 コウキ 「あっ、あぁいや! ホント大丈夫。忘れよう、その方が良いよ、良いに決まってる」

 ヒカリ 「……私、罰が当たったんだと思います」

 コウキ 「罰……?」

 ヒカリ 「今までコウキさんに対して、小馬鹿にするような言動を取って来てしまって……。きっとその罰です」

 コウキ 「そんなこと無いって。僕は本当に全然……」

 ヒカリ 「私の下着、消えてしまったんです」
 ▼ 381 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:54:03 ID:nSmUpGY2 [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「えっ?」

 ヒカリ 「朝、コウキさんと会うまでは、穿いていました。当然ですよ。下着を穿かないでコウキさんと会うはずがありません」

 コウキ 「うん……」

 ヒカリ 「ですが……、コンテスト会場に着く直前、消えてしまったんです」

 コウキ 「消えた……」

 ヒカリ 「本当なんです。私っ、下着を穿かずに徘徊するような不埒な趣味は持っていません! それだけは……信じて下さい」

 コウキ 「信じる、信じるよ」

 ヒカリ 「ありがとうございます。……それで私、体が、おかしくなってしまったんです」

 コウキ 「体が?」

 ヒカリ 「はい。ずっと恥ずかしさを感じているうちに、体の中がゾクゾクとするような……、初めての感覚でした」

 コウキ 「そうか。風が吹くたびに悲鳴を上げてたのは、そのせいだったのか」

 ヒカリ 「お恥ずかしいです……」

 コウキ 「いや当然だよ。いくら特殊な生地とは言え、ノーパンでミニスカートだなんて」

 ヒカリ 「そっ、そのせいで私っ、そのゾクゾクが積み重なって、コウキさんの前で、そのっ……///」

 コウキ 「いいよ、言わなくて」

 ヒカリ 「すみません……///」
 ▼ 382 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:54:29 ID:nSmUpGY2 [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「でも、突然パンツが消えるって……。誰かの悪戯としか――(ん?)」

 ヒカリ 「はい。でも、心当たりが全く……」


  コウキ (あれ? もしかして、あのネイティたちの仕業だったりする? エスパーだし? えっ、それヤバくない?)


 ヒカリ 「もしかすると私、知らずのうちに、誰かに恨まれていたのかもしれません。でなければ、こんな仕打ち……」

 コウキ 「い、いや! そんなことないよ! 考えすぎだよヒカリ!」

 ヒカリ 「しかし……」

 コウキ 「世の中にはさ。人間に悪戯して喜ぶ野生ポケモンも沢山いるって、前にテレビで言ってたよ! 今回たまたま! たまたまヒカリが悪戯されちゃったんだよ!」

 ヒカリ 「そうでしょうか……」

 コウキ 「そうだよ! だってホラ、仮に恨まれてたら、もっと酷いことされるでしょ普通? それこそ、命を狙われるとか、誘拐されて身代金を要求されるとか!」

 ヒカリ 「それは……、そうですけど」

 コウキ 「だから大丈夫だって! もし誰かに恨まれてて、ヒカリに危害を加えそうになったら、僕が守ってあげるからさ!」

 ヒカリ 「ぁっ……はい。ありがとう、ございます……///」


とっても心強い言葉、頂きました。

コウキさん、本当に優しいですね。

私、ますますコウキさんのこと……。
 ▼ 383 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:54:45 ID:nSmUpGY2 [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「あと、僕の方こそ……、ごめんね」

 ヒカリ 「コウキさん?」

 コウキ 「ヒカリのスカート捲れたとこ、バッチリ見ちゃった。そのっ、ヒカリの、アソコとか……」

 ヒカリ 「っ……///」

 コウキ 「でも! 忘れるから! 僕は何も見てない! それに誰にも言わないから!」

 ヒカリ 「……もぉ ///」

 コウキ 「今回の勝負も、無かったことにしようね」

 ヒカリ 「はい……」

 コウキ 「あ、いや。厳密に言うと、ヒカリの勝ちか?」

 ヒカリ 「えっ?」

 コウキ 「だって、“ヒカリのパンツを見たら僕の勝ち”ってルールなら、僕はヒカリのパンツ見てないもん」

 ヒカリ 「そうかもしれませんけど……」


もっと恥ずかしい所を見られてしまった手前、もはや私の負けは確定です。

うぅっ……、私の大切な所……、コウキさんに……///
 ▼ 384 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:55:06 ID:nSmUpGY2 [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「だからヒカリの勝ち。約束通り、ヒカリの命令に1つ従うよ」

 ヒカリ 「結構ですよ。こんなに優しくして頂いて、これ以上のこと……」

 コウキ 「いや、約束は約束だよ。ほら、なんでもいいんだから。“今日のことは絶対に言うな”とかでも良いし。そうすれば、僕は絶対に守る。その方がヒカリも安心だろ?」

 ヒカリ 「そこまで言って頂けるのでしたら……」


あれだけ恥ずかし思いをしたのに、私の、コウキさんへの想いは変わりません。

そしてコウキさんも、あれほど はしたない私の姿を見たと言うのに、私への態度は変わりません。

コウキさんの優しさは、本物なのですね。


 ヒカリ 「あのっ、コウキさん……」

 コウキ 「うん。なんでもどうぞ」





 ヒカリ 「こんな私で良ければ……、そのっ、抱きしめて、下さい……///」




 ▼ 385 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:55:53 ID:nSmUpGY2 [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
うぅ……、言ってしまいました。

自分でも顔が真っ赤になっていることが分かります。


 コウキ 「えっ……ヒカリ?」


驚きの表情を見せるコウキさん。

私は深呼吸して、優しい彼に、改めて向き合います。


 ヒカリ 「こんなことになってしまいましたが、今日一日、コウキさんと一緒に過ごして、とても楽しかったです」

 コウキ 「あぁ……うん。そう言って貰えると僕も嬉しい……かな」

 ヒカリ 「私はそのっ……、コウキさんと、もっと一緒に居たいです。こんな気持ち、コウキさんが初めてです……」

 コウキ 「うん……」

 ヒカリ 「お恥ずかしい話ですが、私は……恋愛と言うものが、どういうものなのか……分かりません。しかし恐らく……、この気持ちこそ、正しく恋愛、なんだと思います」

 コウキ 「ヒカリ……」

 ヒカリ 「私、コウキさんのことが……好き、です……///」
 ▼ 386 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:56:47 ID:nSmUpGY2 [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
伝えました。しっかりと。

今まで心のうちに秘めていた私の想いを、今日ようやく、コウキさんに……。





 コウキ 「ありがとう」 ギュッ


 ヒカリ 「ふぁっ……///」 ドキッ





コウキさんは、私を抱きしめてくれました。

逞しい身体つき、凛々しい表情、暖かな心、コウキさんの温もり。

鼓動が早まって、顔が一気に赤くなって、気持ちが高揚していくことが、自分でも分かります。


嬉しい。


そして私も、コウキさんを、抱きしめました。

ぎこちないかもしれませんが、初めてなので仕方ないと自分に言い聞かせます。

コウキさんも、私の温もり、感じてくれているでしょうか。
 ▼ 387 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:58:49 ID:nSmUpGY2 [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 コウキ 「ヒカリとはさ、ライバルであって、旅仲間であって、長い付き合いだったけど……、こんなに素直なヒカリの気持ちを聞けたの、初めてだよね」

 ヒカリ 「そのっ、今まで……、コウキさんのことを男性と意識すると、緊張してしまって……」

 コウキ 「ヒカリは名家の お嬢様。でも僕は、普通の凡人。つり合うとは思えない」

 ヒカリ 「そんなことっ……!」

 コウキ 「そう思って、僕……、躊躇ってたんだ。ヒカリに告白するの」

 ヒカリ 「えっ? それって……///」

 コウキ 「僕も……いつからか、ヒカリのこと意識してた。僕もヒカリのこと、好きだよ」 ギュッ

 ヒカリ 「ぁっ……こっ、コウキさん……///」 カァァ



あぁ、夢みたいです。

コウキさんも、私のこと、想っていてくれて。

これが相思相愛というものでしょうか。

私たち、良きライバルであって、心の中では、お互いのこと……。



 コウキ 「好き。ヒカリ可愛いもん。スカートのなか見えそうで見えなくて、いつもドキドキしてたもん」

 ヒカリ 「……ふふっ。私の恥ずかしいところを見たんです。ちゃんと責任とって下さいねっ ///」

 コウキ 「ははっ。これからもよろしくね」

 ヒカリ 「はいっ。えへへっ ///」





 コウキ×ヒカリ、「お嬢様のスカート事情」


   ――― 完 ―――


 ▼ 388 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/11 23:59:59 ID:nSmUpGY2 [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



Twitterの某絵師さんのコウヒカに影響され、この長さである。

もっと手短に纏める技術を身に付けるべき。



次回、トウヤ×トウコ、「草食男子に惚れる時」(仮)。



台風19号には、くれぐれも気を付けようね!


 ▼ 389 バニー@こだいのきんか 19/10/12 00:12:16 ID:UTsQ6ZaE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 Y
(・◎・)ネオアーム(ry砲準備!支援!
 ▼ 390 ロンダ@がんせきおこう 19/10/12 00:12:27 ID:aNnIBNAQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ありがとーございます すっげーよかったです


タイトル(仮)が変わったのは同じ物語の視点変更とか?
 ▼ 391 州街道◆IVIG1YNTZ6 19/10/12 00:26:42 ID:BwAcLfVU NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
>>390
単に前タイトルは違う気がするんで没りました
 ▼ 392 ーブイ@インドメタシン 19/10/12 00:44:48 ID:ik2wH34U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
無事悶え死んだ、これで悔いなく眠れる。乙でございま―――(ここで文章は途切れている
 ▼ 393 テラ@おさそいメール 19/10/12 08:43:27 ID:aNnIBNAQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>391
返答あざます
 ▼ 394 ルバット@きのみプランター 19/10/12 20:40:04 ID:BW6I.VpM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いいスレに出会った。
もし全部終わったらサトシの各ヒロインバージョンも見たいです。
 ▼ 395 ッコウガ@まがったスプーン 19/10/13 13:24:03 ID:8.ZYn022 NGネーム登録 NGID登録 報告
ひとまず乙
 ▼ 396 ガリザードンX@まひなおし 19/10/13 19:27:39 ID:ynggjy.c NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 397 ライガー@かたいいし 19/10/15 12:23:17 ID:bYFEY97w NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 398 イリキー@グラシデアのはな 19/10/18 01:10:44 ID:n7TcC0Po NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 399 ハコモリ@ゴーストZ 19/10/19 23:24:51 ID:zqhc37u. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>394
この人サトシのssもよく書いてたから探してみな
 ▼ 400 チエナ@チョークいし 19/10/22 00:38:27 ID:hR3Q7RQU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 401 プ・テテフ@きぼんぐり 19/10/22 05:50:06 ID:LM/6myNg NGネーム登録 NGID登録 報告
素晴らしい
支援
 ▼ 402 ンフィア@イリマのノーマルZ 19/10/23 06:50:10 ID:SrLAJIhQ NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
支援
 ▼ 403 ャタピー@ヒレのカセキ 19/10/23 08:13:44 ID:hAkI75lg NGネーム登録 NGID登録 報告
すごく良かった
支援
 ▼ 404 クロム@ミックスオレ 19/10/27 23:48:16 ID:Vs4gWpAQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
これもしかしなくても剣盾またぐからユウリ×マサルもあるのか…?
こんなに長く続くスレだと思わなかった
 ▼ 405 ッソン@ロックカプセル 19/10/28 15:47:59 ID:/01w/ChU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 406 ッシブーン@アクロママシーン 19/10/29 02:13:30 ID:GiVsHsJk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
甲州街道さんのトウトウ好きだからとても楽しみなのです
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